JP2005338287A - 光導波路デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の接着層形成に掛かる工程長さを約1/3に短縮するポリマー光導波路基板の製造方法を提供し、さらに光導波路の光結合損失を低下させたポリマー光導波路デバイスを提供すること。
【解決手段】 基板上に感光性樹脂組成物層を有し、前記組成物層上にポリマー導波路を有するポリマー光導波路デバイス、または接着層として基板上に感光性樹脂層を塗布し、像様露光及び現像を行うことによって接着層不要部分を除去し、その後ポリマー光導波路を設けることを特徴とする、ポリマー光導波路デバイスの製造方法により解決される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリマー光導波路デバイス及びその製造方法に関する。
従来、フッ素を含まないポリイミド樹脂と、有機アルミニウム化合物又は有機ジルコニア化合物の組合せ等の接着層を用いて、基板とフッ素化ポリイミドからなるポリマー光導波路との密着性を向上させたポリマー光導波路デバイスが知られている(特許文献1参照)。このような接着層を用いたポリマー光導波路デバイスにレーザダイオード素子などを搭載するためには、接着層を設けない部分を形成したあとに、フッ素化ポリイミドからなるポリマー導波路層を形成して、その後に接着層との境界を切断・剥離して、前記素子搭載箇所のポリマー層を露出させる工程が必要である。上述の導波路構造を実現させるためには、接着層をスピン塗布法などで形成した後に、レジスト層をさらに塗布し、マスクパターンを介して接着層を設けない箇所のレジストを露光・現像により除去することで同箇所の窓明けを行い、さらに0.1%フッ酸水溶液などにより有機アルミニウム化合物又は有機ジルコニア化合物等の接着層を除去してシリコンウエハ面を露出後に、さらにレジスト膜をアセトンなどの溶剤により除去する必要があった。以上の様な工程は、ポリマー光導波路を形成する工程長さの約1/3〜1/2まで占めており、製造コストを押上げる要因となっていた。
また、同上の接着層構造では長期信頼性が低く、高温高湿試験では光結合損失が低下する場合があったが、これは端部のポリマー剥れが発生し、ポリマー端面が反ることでポリマー光導波路が浮き上がるためと考えられる。
一方、半導体製造において、アルカリ可溶性ポリイミド前駆体、感光剤及び珪素化合物を含む感光性樹脂組成物が報告されている(特許文献2参照)。
特開2001−100055号公報 特開2001−281859号公報
したがって、本発明は、製造工程が短く、製造コストが安いポリマー光導波路デバイスを提供することを目的とする。また、本発明は高温高湿条件においても光結合損失が小さいポリマー光導波路デバイスを提供することを目的とする。
また、本発明は、従来の接着層形成に掛かる工程長さを大幅に短縮するポリマー光導波路基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、基板上に感光性樹脂組成物からなる層を有し、前記感光性樹脂組成物層上にポリマー光導波路を有するポリマー光導波路デバイスを提供する。
本発明はまた、基板上に接着層として感光性樹脂組成物からなる層を塗布し、像様露光及び現像を行うことによって前記接着層不要部分の感光性樹脂組成物層を除去し、その後ポリマー光導波路を設けることを特徴とする、ポリマー光導波路デバイスの製造方法を提供する。
感光性樹脂組成物からなる層を、基板とポリマー光導波路との間の接着層として用いることにより、従来、レジスト層塗布、像様露光、現像等により接着層不要部分の除去が必要であったポリマー光導波路デバイスの製造工程を大幅に短縮することができ、製造コストを低減させることができる。
また、上記デバイス及びその製造方法において感光性樹脂組成物層としてアルカリネガ型現像型感光性樹脂組成物を用いることで、光ファイバのパッシブ実装ができるV溝付基板であっても、接着層を1回の現像処理により短時間で形成できるポリマー光導波路デバイスの製造方法を提供する。
また、本発明は、上記デバイス及び製造方法において、アルカリネガ現像型感光性樹脂組成物が、(a)分子鎖に酸官能基を有するアルカリ水溶液に可溶であるポリイミド前駆体、(b)感光剤及び(c)反応性不飽和官能基とアルコキシ基又はアシルオキシ基を有する珪素化合物を含有するデバイス及び製造方法を提供する。
このような感光性組成物を用いると、製造工程を大幅に短縮することができるだけではなく、驚くべきことに、高温高湿条件においても従来の接着層を用いたものと比較して光結合損失が顕著に小さいポリマー光導波路デバイスを得ることができる。従来の接着層を用いた場合には、高温高湿試験では端部のポリマー剥れが発生し、ポリマー端面が反ることで光結合損失が低下する現象が見られたが、本発明のデバイスでは端部のポリマー剥れが依然として観察されるものの、ポリマー端面の反り(端面の浮き上がり量)が小さくなっており、これにより光結合損失が従来のものよりも小さくなっていると考えられる。
本発明の方法により、光導波路の結合損失不良を大幅に減少し、また、光導波路デバイスの製造に掛かる工程長さを約1/3に短縮するポリマー光導波路基板の製造方法が提供される。
本発明のポリマー光導波路デバイスについて以下説明する。
本発明のポリマー光導波路デバイスは、基板上に感光性樹脂組成物からなる層を有し、前記感光性樹脂層上にポリマー光導波路を有するものである。
本発明において光導波路デバイスとは、基板上にコアを有する光導波路が形成されているデバイスをいう。
本発明において、基板は通常光導波路デバイスに使用されるものであればいずれの材料、形態のものであってもよい。例えば、シリコン基板が挙げられる。
本発明において、感光性樹脂組成物からなる層は、基板とポリマー光導波路を接着性を向上させて、ポリマー光導波路を基板から脱離しにくくするための一種の接着層として設けるものである。接着層は、通常、光導波路を接着させる部分のみに存在するようにパターン形成される。例えば、光ファイバを搭載するV溝が設けられた光導波路デバイスの場合には、V溝上には接着層が残存しないように形成される。本発明において接着層として感光性樹脂組成物を用いると、接着層パターニングのためのレジスト塗布工程とレジスト剥離工程が不要となるため、作業工程が短縮される。
本発明において感光性樹脂組成物からなる層の厚さは特に限定されないが、例えば0.2〜0.7μm、より好ましくは0.3〜0.5μmの範囲である。
(感光性樹脂組成物)
本発明において感光性樹脂組成物は、従来公知の感光性樹脂組成物を含み、アルカリ水溶液により現像できるアルカリ現像型感光性樹脂や溶媒型感光性樹脂が挙げられるが、廃液の環境に与える影響の観点や、使用する人体への影響という観点から、溶媒型感光性樹脂よりもアルカリ現像型感光性樹脂の方がより好ましい。
また、感光性樹脂組成物は、ポジ型、ネガ型いずれでもよいが、例えば、基板上にV溝を有するような光導波路デバイスにおいては、ポジ型感光性樹脂組成物を用いるとV溝底部に対する光透過が不十分となってV溝から接着層を除去するのが困難となる場合があるため、ネガ型感光性樹脂組成物であることが好ましい。上述した観点からアルカリネガ現像型感光性樹脂組成物であることがさらに好ましい。
本発明における感光性樹脂組成物として(a)分子鎖に酸官能基を有するアルカリ水溶液に可溶であるポリイミド前駆体、(b)感光剤及び(c)反応性不飽和官能基とアルコキシ基又はアシルオキシ基を有する珪素化合物を含有する組成物が挙げられる。前記組成物を用いることにより、特に、ポリマー光導波路の光結合損失が低下する。
本発明における感光性樹脂組成物の(a)分子鎖に酸官能基を有するアルカリ水溶液に可溶であるポリイミド前駆体において、酸官能基としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基、スルホン酸基等が挙げられるが、カルボキシル基を有するものが良好な可溶性を付与できるので好ましい。
また、ポリイミド前駆体は、感光性基を有することが好ましい。ここで、感光性基とは、光により二量化又は重合する基をいうが、中でも炭素−炭素不飽和二重結合を有する基が好ましい。感光性樹脂組成物が露光されると、露光部分の前記(a)成分が感光性基の二量化又は重合により架橋し、アルカリ水溶液に不溶となるか又は溶解しにくくなり、一方、未露光部分は、(a)成分中の酸官能基の存在によりアルカリ水溶液に溶解する。
(a)成分としては、下記一般式(1)
Figure 2005338287

(Xは、Xに結合する2つのアミド基を結ぶ骨格において非共有電子対を有する原子を含有しない4価の有機基であり、Yは、Yに結合する2つのアミド基を結ぶ骨格において非共有電子対を有する原子を含有しない2価の有機基であり、R及びR’は、各々独立にOH又は1価の有機基である)で示される繰り返し単位を有し、かつ、分子中に酸官能性基及び感光性基が存在する感光性ポリイミド前駆体が好ましいものとして挙げられる。
X及びYの定義において「2つのアミド基を結ぶ骨格」とは、2つのアミド結合を結ぶ結合の鎖を構成する原子のみからなる骨格をいう。従って、水素原子やフッ素原子など、末端として存在し、2つのアミド結合を結ぶ結合の鎖を形成しない原子は、前記骨格には含まれない。但し、その骨格中に環(芳香環や脂環)を構成する原子を含む場合は、その環を構成する原子全ても前記「骨格」に含まれるものとする。例えば、ベンゼン環やシクロへキシル環を含む場合、そのベンゼン環又はシクロへキシル環自体を構成する6つの炭素原子が、前記「骨格」に含まれるものとする。なお、ベンゼン環やシクロへキシル環上に結合する置換基や水素原子は、ここでいう「骨格」には含まれない。
従って、骨格上にカルボニル結合が存在する場合は、上記2つのアミド基を結ぶ鎖を構成するのは、カルボニル基中の炭素原子のみであるから、カルボニル基中の酸素原子は前記「骨格」を構成するものとはしない。また、2,2−プロピリデン結合やヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン結合については、中心(2位)に存在する炭素原子のみが骨格を構成するものであり、両端の炭素原子(1位又は3位)は前記「骨格」を構成するものとはしない。本発明において、「非共有電子対を有する原子」の例としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等が挙げられ、一方、「非共有電子対を有しない原子」としては、炭素原子、珪素原子等が挙げられる。
本発明に用いる(a)感光性ポリイミド前駆体において、Xが前述のように骨格に非共有電子対を有する原子を含有しないものであると、アルカリ現像時の膨潤が少ないため好ましく、Yも同様な理由により骨格に非共有電子対を有する原子を含有しないものが好ましい。
また、本発明に用いる(a)感光性ポリイミド前駆体において、繰り返し単位中のYのかわりに、その一部として珪素原子を含有するY”を有するもの、例えば、シロキサン結合を含むものがあれば、より高い基板接着性を付与することができるため好ましい。この場合、その比率が感光性ポリイミド前駆体を形成する全てのジアミン残基のうちの1〜20モル%であることが好ましい。
前記一般式(1)におけるX及びYとしては、炭素原子数が4〜20のアルキル鎖、シクロヘキシル環等のシクロアルキル環や、炭素原子数が6〜20のベンゼン環、ナフタレン環等の芳香環、これらの芳香環の2〜10個が単結合、アルキレン基、フッ素化アルキレン基、カルボニル基等を介して結合したものから誘導される2価または4価の基が好ましいものとして挙げられる。また、これらは、芳香環上に、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。なお、これらのX及びYのなかで、前記骨格を構成する原子に直接結合する原子もまた「非共有電子対を有しない原子」であることが、その効果が高く好ましい(この定義には、カルボニル基のように、骨格を構成する炭素原子に酸素原子が直接結合するものや、骨格を構成する炭素原子にフッ素原子が結合するものは除かれる。)。また、さらにX及びYはフッ素原子を含まないものであることが好ましい。
(a)成分の分子中に含まれる酸官能性基としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基、スルホン酸基等が挙げられ、中でもカルボキシル基が好ましい。また、感光性基としては、炭素−炭素不飽和二重結合を含む、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基等が好ましく、中でもアクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基が好ましい。
(a)成分において、酸官能性基は、一般式(1)の繰り返し単位におけるR又はR’をOHとしたもの(即ち、カルボキシル基)であってもよく、Yで示されるジアミン残基中に存在していてもよい。また、感光性基は、前記式中のR若しくはR’で示される側鎖又はYで示されるジアミン残基中、例えば芳香環を有するジアミン残基の芳香環に結合する基として、存在させることが好ましい。
一般式(1)の繰り返し単位のR及びR’において、一価の有機基としては、感光性基を有するものとして:











Figure 2005338287
(式中、R1及びR2は各々独立に炭素数1〜6の一価の炭化水素基、R3は炭素数1〜10の二価の炭化水素基、R4は水素原子又はメチル基を示す)で表されるものが挙げられる。また感光性基を有しないものとして、炭素数が1〜15のアルコキシ基又は炭素数が1〜15のアルキルアミノ基など、が挙げられる。前記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する(a)成分としては、全繰り返し単位に対して、一般式(1)で示される繰り返し単位を50〜100モル%有するものであることが好ましく、中でも、繰り返し単位として、前記一般式(1)で示される繰り返し単位のみを有するか、又は、一般式(1)で示される繰り返し単位と、一般式(1)中のYが珪素原子を含有する2価の有機基である繰り返し単位とを有するものであることが好ましい。
上記(a)の感光性ポリイミド前駆体は、その分子量が重量平均分子量で、80,000から5,000の範囲にあることが好ましい。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し標準ポリスチレン換算することにより測定することができる。
上記(a)成分の感光性ポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸二無水物、ジアミン及び必要に応じて感光性基を有する化合物を材料として得ることができ、各種の既知の製造法が適用できる。例えば、特公平4−62306号公報等に記載されるように、テトラカルボン酸二無水物およびジアミンの縮合重合物であるポリアミック酸に対し、N,N’−ジヒドロカルビル置換カルボジイミド、トリフルオロ酢酸無水物およびそれらの混合物よりなる群より選択されるイソイミド化剤を用いた合成法により合成することが可能である。
材料として用いられる上記テトラカルボン酸二無水物としては、前記Xを与える物として、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、m−ターフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、p−ターフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられ、これらは、単独で又は二種以上を組み合わせて用いられる。なかでも、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が好ましいものとして挙げられる。
また、ジアミンとしては、前記Yを与える物として、例えば、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,6,6’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4,−(又は3,4,−、3,3,−、2,4,−、2,2,−)ジアミノジフェニルメタン、p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、4,4,−メチレン−ビス−(2,6−ジエチルアニリン)、4,4,−メチレン−ビス−(2,6−ジイソプロピルアニリン)、1,5,−ジアミノナフタレン、3,3,−ジメチル−4,4,−ジアミノジフェニルメタン、3,3,5,5,−テトラメチル−4,4,−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’−ヘキサフルオロジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ヘキサフルオロジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジアニリン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジアミン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4−ジアミノオクタフルオロビフェニル、2,2−ヘキサフルオロジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル等が好ましいものとして挙げられ、これらは単独又は二種以上を組み合わせて用いられる。
なかでも、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,6,6’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、2,4−ジアミノメシチレン、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジアミン等が好ましいものとして挙げられる。
またYは、アミノ基を結ぶ骨格に非共有電子対を有する原子を含有しない二官能性アミンであれば、酸官能基としてフェノール性水酸基/またはカルボキシル基を少なくとも一つ有していてもよい。例えば、2,5−ジアミノ安息香酸、3,4−ジアミノ安息香酸、3,5−ジアミノ安息香酸、2,5−ジアミノテレフタル酸、ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェニル)メチレン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジカルボキシ−2,2’−ジメチルビフェニル、1,3−ジアミノ−4−ヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノ−5−ヒドロキシベンゼン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェニル)メタン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジカルボキシビフェニル等が好ましいものとして挙げられる。これらは前記ジアミンとともに単独又は二種以上を組み合わせて用いられる。なかでも、2,5−ジアミノ安息香酸、3,5−ジアミノ安息香酸、2,5−ジアミノテレフタル酸、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジカルボキシ−2,2’−ジメチルビフェニルが好ましいものとして挙げられる。
さらに、珪素原子を含有するY”を与えるものとして、下記一般式(2)


Figure 2005338287

(m、nは各々独立に1〜10の整数であり、sは1〜10の整数である)で示されるジアミノポリシロキサン等の脂肪族ジアミンを挙げることができる。これを用いる場合、その配合量は、全ジアミンのうち20モル%以下である方が、現像時の膨潤が少なく、また形成される膜物性における耐熱性などの点から好ましい。なお、その他、本発明の効果を損なわない程度に、前記X及びYで示されるもの以外の残基を与えるテトラカルボン酸二無水物又はジアミンを用いることもできる。
感光性基を有するポリイミド前駆体とするには、例えば、炭素−炭素不飽和二重結合とアミノ基またはその四級化塩の基とを有する化合物が、ポリアミド酸のカルボキシル基とアミノ基またはその四級化塩の基の部分でイオン結合した形を呈するポリイミド前駆体とする方法、エステル結合、アミド結合等の共有結合を介して側鎖に炭素−炭素不飽和二重結合を導入する方法等がある。
これらの中で、特にエステル結合で炭素−炭素不飽和二重結合を導入した形の感光性ポリイミド前駆体(ポリアミド酸エステル)がアルカリ現像に好適である。エステル結合で炭素−炭素不飽和二重結合を導入する場合、前記炭素−炭素不飽和二重結合を有する化合物の導入量は、アルカリに対する溶解性、光硬化性、耐熱性等と反応性との両立の点からポリアミド酸の有するカルボキシル基の総量に対し85〜25モル%となる量とし、残りをカルボキシル基のまま(即ちポリアミド酸部分エステル)とすることが好ましい。
ここでエステル結合により炭素−炭素不飽和二重結合を導入する化合物の例としては次の化合物が挙げられる。2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、カプロラクトン2−(メタクリロイロキシ)エチルエステル、ジカプロラクトン2−(メタクリロイロキシ)エチルエステル、カプロラクトン2−(アクリロイロキシ)エチルエステル、ジカプロラクトン2−(アクリロイロキシ)エチルエステルなど。
本発明における感光性樹脂組成物には、さらに(b)感光剤が含まれる。感光剤としては例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、3,3,4,4−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類や3,5−ビス(ジエチルアミノベンジリデン)−N−メチル−4−ピペリドン、3,5−ビス(ジエチルアミノベンジリデン)−N−エチル−4−ピペリドン等のベンジリデン類、7−ジエチルアミノ−3−テノニルクマリン、4,6−ジメチル−3−エチルアミノクマリン、3,3−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、7−ジエチルアミノ3−(1−メチルメチルベンゾイミダゾリル)クマリン、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン等のクマリン類、2−t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン等のアントラキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、エチレングリコールジ(3−メルカプトプロピオネート)、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾキサゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール等のメルカプト類、N−フェニルグリシン、N−メチル−N−フェニルグリシン、N−エチル−N−(p−クロロフェニル)グリシン、N−(4−シアノフェニル)グリシン等のグリシン類、1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム等のオキシム類、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール等の光重合開始剤又は増感剤が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
これらの中で、本発明においては、上記のベンゾフェノン類、グリシン類、メルカプト類、オキシム類及び2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾールの中から選択される組み合わせが光反応の点から好ましい。これらの感光剤は、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用される。感光剤の使用量は、反応性及びその他の特性の点から(a)成分であるポリイミド前駆体100重量部に対して、0.01〜40重量部が好ましい。通常、1種類につき0.01〜15重量部、組み合わせる場合は合計で0.1〜40重量部とされる。
本発明においては、(c)反応性不飽和官能基と、アルコキシ基又はアシルオキシ基を有する珪素化合物は接着助剤としての機能を有するが、この化合物を使用することが重要であり、種々の珪素化合物の中でもこの化合物を使用することにより、基板との接着性及びパターン形状の面で優れる。
ここで、前記反応性不飽和官能基とは、反応性の炭素−炭素不飽和二重結合、炭素−炭素不飽和三重結合等を含み、通常、一体の置換基として扱われるものを指し、例えば、ビニル基、イソプロペニル基、アリル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、アクロイル基、メタクリロイル基、ビニリデン基、ビニレン基、エチニル基、プロパルギル基等が挙げられる。これらの中でも、ビニル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基が反応性の面で好ましい。またその官能基の含有数としては1〜4が好ましい。それぞれの官能基は同一の基でなくとも構わない。
また、アルコキシ基としては、炭素原子数が1〜5のものが挙げられ、アシルオキシ基としては、炭素原子数が1〜5のものが挙げられるが、反応性の点から、メトキシ基、エトキシ基、アセトキシ基等が好ましいものとして挙げられる。(c)成分の具体例としては、例えば、ジエトキシメチルビニルシラン、トリアセトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、ブテニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルジメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3−アリルチオプロピルトリメトキシシラン、7−オクテニルトリメトキシシラン、N−3−(アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、スチリルエチルトリメトキシシラン、ビニルフェニルジエトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、トリイソプロポキシビニルシラン、トリス(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、6−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン、(2−(3−シクロヘキセニル)エチル)トリメトキシシラン、(2−(3−シクロヘキセニル)エチル)トリエトキシシラン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
これらの中でも、反応性不飽和官能基が共役型の二重結合を有するビニル基、メタクリロイル基もしくはアクリロイル基を有するもの、例えば、スチリルエチルトリメトキシシラン、N−3−(アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が反応性が高く好ましいものとして挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
本発明における(c)成分の化合物の使用量は、(a)成分のポリイミド前駆体の量100重量部に対して、0.1〜30重量部とすることが好ましい。この使用量が0.1重量部未満であると、現像時に膜が剥離しやすくなる傾向があり、30重量部を超えた場合は相溶性が悪いため樹脂が懸濁することがあり、また膜形成時に膜が白化することがある。
さらに本発明の感光性樹脂組成物は、ビニル基、イソプロペニル基、アリル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、アクロイル基、メタクリロイル基、ビニリデン基、ビニレン基、エチニル基、プロパルギル基等を有する付加重合性化合物を含有してもよい。具体例としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用してもよい。前記成分の使用量は、(a)成分のポリイミド前駆体の量100重量部に対して、5〜100重量部とすることが好ましく、相溶性の点から5〜40重量部とすることがより好ましい。この使用量が、5重量部未満であると、現像時に露光部が溶出するため現像後の膜が残らなくなる傾向があり、100重量部を超えた場合も同様に現像後の膜が残らなくなる傾向があり、また膜形成時に膜が白化することがある。
また、本発明の感光性樹脂組成物には、保存時の安定性を高めるために、ラジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤を含有することができる。ラジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ジフェニル−p−ベンゾキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ピロガロール、フェノチアジン、レソルシノール、オルトジニトロベンゼン、パラジニトロベンゼン、メタジニトロベンゼン、フェナントラキノン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、クペロン、フェノチアジン、2,5−トルキノン、タンニン酸、パラベンジルアミノフェノール、ニトロソアミン類等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上組み合わせて使用される。ラジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤を用いる場合、その使用量は、通常(a)成分のポリイミド前駆体の量100重量部に対して、0.01〜30重量部とされることが好ましい。
本発明における感光性樹脂組成物には、感光性樹脂組成物に用いることが知られている他の添加物、例えば可塑剤や接着促進剤等の添加物を含有してもよい。上記感光性樹脂組成物は、一般に有機溶媒に溶解して製造されるが、用いる有機溶媒としては、生成するポリイミドを完全に溶解する極性溶媒が一般に好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミド及びγ−ブチロラクトン等が挙げられる。
(ポリマー光導波路)
本明細書においてポリマー光導波路とは、コアおよび/またはクラッドがポリマーで形成されている、光導波路をいう。
コアおよび/またはクラッドに使用されるポリマーとしてはいずれのものも使用できるが、具体例としては、ポリイミド系樹脂(例、ポリイミド樹脂、ポリ(イミド・イソインドロキナゾリンジオンイミド)樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエステルイミド樹脂等)、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリキノリン系樹脂、ポリキノキサリン系樹脂、ポリベンゾオキサゾール系樹脂、ポリベンゾチアゾール系樹脂、ポリベンゾイミダゾール系樹脂、及びフォトブリーチング用樹脂(例、特開2001−296438号公報記載のポリシラン、ニトロン化合物を有するシリコーン樹脂、DMAPN{(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−N−フェニルニトロン}を含有するポリメタクリル酸メチル、ダイポリマー(dye polymer)、ニトロン化合物を含有するポリイミド樹脂あるいはエポキシ樹脂、特開2000−66051号公報記載の加水分解性シラン化合物等)が挙げられる。上記樹脂はフッ素原子を有しているものであってもよい。ポリマーとして好ましいものとしては、ガラス転移温度(Tg)が高く、耐熱性に優れることからポリイミド樹脂が挙げられ、その中でも透過率、屈折率特性からフッ素化ポリイミド樹脂が特に好ましい。
(製造方法)
次に本発明のポリマー光導波路デバイスの製造方法について記載する。本発明のポリマー光導波路の製造方法は、接着層として基板上に感光性樹脂組成物からなる層を塗布し、像様露光及び現像を行うことによって前記接着層不要部分を除去し、その後ポリマー光導波路を設けることを特徴とする方法である。
より具体的には上述した基板上に、感光性樹脂組成物の塗布溶液をバーコーター塗布、スピン塗布等の方法により塗布する。塗布後、乾燥して溶媒を除去する。乾燥時に60〜100℃において2〜4分間程度ベークすることが、異物付着防止と、溶媒分除去の観点から好ましい。
感光性樹脂組成物層を設けた後、接着層不要部分等の目的のパターンが描かれたマスクを介して露光を行う。露光は、紫外線、可視光源や、X線、電子線等により行うことができる。露光装置としては高圧水銀灯が挙げられる。
露光後、ポジ型感光性組成物であれば露光部を、ネガ型感光性組成物であれば未露光部を現像液で溶解除去することにより所望のパターンを得る。現像液としては、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液やトリエタノールアミン水溶液等のアルカリ水溶液等が用いられる。現像後は必要に応じて水又は貧溶媒でリンスが行われる。これにより得られたパターンを加熱することにより、感光剤と溶媒を完全に除去した安定な高耐熱性ポリイミドパターンを得る。
この時の加熱温度は、150〜500℃とすることが好ましく、200〜400℃とすることがより好ましい。この加熱温度が、150℃未満であると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向があり、500℃を超えると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向がある。また、この時の加熱時間は、0.05〜10時間とすることが好ましい。この加熱時間が、0.05時間未満であると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向があり、10時間を超えると、ポリイミド膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向がある。
上述したように基板上に感光性樹脂組成物からなる層を設けた後、上述したポリマー光導波路を設ける。ポリマー光導波路の形成方法は特に限定されないが、例えば、下部クラッド層、コア層を設け、コア層をエッチング等の手法で導波路形状にパターン加工してコアを形成し、上部クラッド層を設ける。
ポリマー光導波路を設けた後、ダイシング等により光導波路部分と、半導体レーザや受光素子を搭載するために光導波路を剥離する部分(接着層を設けなかった部分)との境界を切断してポリマーを剥離する。
合成例1
乾燥窒素下に100mlの乾燥N−メチルピロリドン中の15.27g(0.070モル)のピロメリット酸二無水物の撹拌溶液に1.30g(0.010モル)の2−ヒドロキシエチルメタクリレートを加えた。溶液を室温で1時間そして35℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却した。この反応溶液を100mlの乾燥N−メチルピロリドン中の8.49g(0.040モル)の3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル及び0.25g(0.001モル)の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの溶液の撹拌溶液に1時間にわたり滴下添加し、室温で一夜撹拌した。その後100mlの乾燥N−メチルピロリドン中の26.82g(0.130モル)のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドの溶液を30分にわたり得られた反応溶液に撹拌しながら滴下添加した。この反応溶液に対し45.55g(0.35モル)の2−ヒドロキシエチルメタクリレートを加え、50℃で5時間、そして室温で一夜撹拌した。この反応混合物を50mlのアセトンで希釈し、吸引ろ過により不溶物を除いたろ過液を2.0リットルのイオン交換水にて激しく撹拌しながら処理した。析出した固形物をさらにイオン交換水ついでメタノールにて洗浄し、ろ過フィルター上で吸引乾燥し、室温にて水分含有率が1.0重量%より少なくなるまで減圧乾燥した。以上のようにしてポリイミド前駆体を作成した。
製造例1
攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた三口フラスコに合成例1で得られた感光性ポリイミド前駆体35.0gとN−メチルピロリドン50.0gとp−メトキシフェノール0.1g(0.08ミリモル)を撹拌混合し溶解させた後、さらに2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール2.0g(0.03ミリモル)、2−メルカプトベンゾキサゾール1.0g(0.66ミリモル)とエチルミヒラーズケトン0.2g(0.06ミリモル)の感光剤と付加重合性化合物としてトリエチレングリコールジアクリレート3.0g(10ミリモル)および1,9−ノナンジオールジアクリレート3.0g(10ミリモル)、そして接着助剤として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.0gを加えて室温下にて一昼夜撹拌溶解後、フィルタ濾過して感光性樹脂組成物溶液を得た。
下記表1に示される工程に従い、本発明の方法(実施例)による光導波路デバイスの製造(光導波路デバイス1)と従来法(比較例)による光導波路デバイスの製造(光導波路デバイス2)を行った。



Figure 2005338287
TMAH*1:水酸化テトラメチルアンモニウム
評価
(1)不良品の発生率評価
上述したように得られた光導波路1(本発明)及び光導波路2(比較例)について、プレッシャクッカによる加速寿命試験機(150℃/85%/0.3Mpa)にて24hr保持後、導波路基板の結合損失を測定した。導波路の両端で0.4dB以上の値を示す場合を不良品と定義した場合、ウエハ1枚中の抜取りサンプル数11個にて1個の不良が発生する確率は、以下のようになった。
・光導波路1:ウエハ25枚に1枚以下発生。
・光導波路2:ウエハ10枚に1枚発生。
(2)ポリマー剥がれ量評価
また、結合損失0.4dB以上のポリマー剥れ量を測定したところ以下のようになった。なお、剥がれ量は、剥がれた箇所の側面をダイシングして剥がれたすきまを金属顕微鏡により測定した。
光導波路1:150μm以上、反り度合い小
光導波路2: 26μm以上、反り度合い大
(3)製造工程長の短縮評価
接着層形成工程長さを1人で作業する場合の作業時間で定義した場合、上述した製造方法の作業時間は以下のようになった。
実施例:約2〜3時間
比較例:約8時間
以上の実施例から明らかなように本発明の製造方法により得られた光導波路の不良発生確率は、従来の方法により得られたものより、大幅に減少した。また、本発明の製造方法により光導波路の製造時間が従来の方法に比べて大幅に削減された。

Claims (10)

  1. 基板上に感光性樹脂組成物からなる層を有し、前記感光性樹脂組成物層上にポリマー光導波路を有するポリマー光導波路デバイス。
  2. 該感光性樹脂組成物が、アルカリネガ現像型感光性樹脂組成物である、請求項1記載のポリマー光導波路デバイス。
  3. 該アルカリネガ現像型感光性樹脂組成物が、(a)分子鎖に酸官能基を有するアルカリ水溶液に可溶であるポリイミド前駆体、(b)感光剤及び(c)反応性不飽和官能基とアルコキシ基又はアシルオキシ基を有する珪素化合物を含有する、請求項2記載のポリマー光導波路デバイス。
  4. 該基板上にV溝を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリマー光導波路デバイス。
  5. 該ポリマー光導波路がフッ素化ポリイミドからなる請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリマー光導波路デバイス。
  6. 基板上に接着層として感光性樹脂組成物からなる層を塗布し、像様露光及び現像を行うことによって前記接着層不要部分の感光性樹脂組成物層を除去し、その後ポリマー光導波路を設けることを特徴とする、ポリマー光導波路デバイスの製造方法。
  7. 該感光性樹脂組成物が、アルカリネガ現像型感光性樹脂組成物である、請求項6記載の製造方法。
  8. 該アルカリネガ現像型感光性樹脂組成物が、(a)分子鎖に酸官能基を有するアルカリ水溶液に可溶であるポリイミド前駆体、(b)感光剤及び(c)反応性不飽和官能基とアルコキシ基又はアシルオキシ基を有する珪素化合物を含有する、請求項7記載のポリマー光導波路デバイス。
  9. 該基板上にV溝を有する請求項6〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. 該ポリマー光導波路がフッ素化ポリイミドからなる請求項6〜9のいずれか一項に記載の製造方法。
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