JP2005337083A - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクセルOFF→アクセルON時の車両の前後振動を抑制する。
【解決手段】アクセルOFFからアクセルONへの切り換え時のスロットル開度の上限(上限スロットル開度)LMTTHが設定され、アクセルONからの所定期間(t1〜t2)、アクセル操作量にかかわらず、エンジンのスロットル開度が上限スロットル開度LMTTH以下に制限される。所定期間の経過後(t2〜)は、制限されていた分(制限トルク)LMTFD(図中A部参照)に基づいて、ドライバ要求トルクTFDを増量補正する(t2〜t3、図中B部参照)。
【選択図】 図6

Description

本発明は、エンジンの制御装置に関し、特に、アクセル操作がされていない状態からアクセル操作されたときに(アクセルOFFからアクセルONへの切り換え時に)発生する車両の前後振動を抑制する技術に関する。
車両の前後振動を抑制する技術としては特許文献1に記載されたものがある。この技術では、燃料供給を停止しているコースト状態からの燃料供給再開時に、アクセル変化に対する目標駆動力の変化速度を制限することにより、車両の前後振動を低減するようにしている。
特開平10−9018号公報
しかし、上記従来の技術では、駆動系ギヤのバックラッシュを詰める際のギヤ同士の衝突により発生する車両の前後振動については何ら考慮されておらず、この点において改良の余地がある。
すなわち、ドライバがアクセルペダルを踏込むこと(アクセルOFF→アクセルONとなること)により燃料供給が再開されるところ、このとき、エンジンは被駆動状態から駆動状態へと転じることになるから、まずは駆動系ギヤのバックラッシュが詰められることになる。このバックラッシュが詰められるあいだは、エンジンとしては無負荷状態となっているので、たとえ目標駆動力の変化速度を制限して加速特性を穏やかにしたとしても、加速のためのトルクをエンジンが出力してしまうとギヤ同士が激しく衝突することになり、その際の衝撃により車両の前後振動が発生してしまうという問題が残る。
なお、このような問題は、燃料供給を停止しているか否かにかかわらず、アクセルOFFとしてエンジンブレーキを利用している走行状態(被駆動状態)からアクセルON(駆動状態)へと切り換えるときにも同様に生じるものである。
本発明は、このような問題に着目してなされたもので、アクセルOFFからアクセルONへの切り換え時における車両の前後振動を抑制しつつ、ドライバにレスポンスのよい加速感を与えることを目的とする。
このため、本発明は、ドライバによるアクセル操作量を検出し、検出したアクセル操作量に応じてエンジンの出力トルクを制御するエンジンの制御装置において、アクセル操作がなされていない状態からアクセル操作がなされたときのスロットル開度の上限を設定し、アクセル操作がなされてからの所定期間、エンジンのスロットル弁の開度を、設定した上限(上限スロットル開度)以下に制御する。
本発明に係るエンジンの制御装置によると、アクセルOFFからアクセルONへの切り換え時には、アクセルONからの所定期間、アクセル操作量にかかわらず、エンジンのスロットル開度が上限スロットル開度以下に制御されるので、エンジンが被駆動状態から駆動状態へと切り換わる際に発生する、駆動系ギヤのバックラッシュが詰められる過程においてバックラッシュを詰めるために必要十分なエンジントルクが出力され、バックラッシュクが詰められた(所定期間経過)後に、ドライバの要求する(アクセル操作量に応じた)エンジントルクが出力されることになる。
これにより、アクセルOFFからアクセルONへの切り換え時に、駆動系ギヤ同士が激しく衝突することを防止して車両の前後振動の発生を抑制でき、ドライバの加速フィーリングを向上させることができる。
なお、前記所定期間が経過するまでのあいだは、本来出力されるべきエンジントルクが制限されていたと言えるので、所定期間の経過後、その制限していた分をエンジントルクに上乗せするようにしてもよい(この場合、上乗せ分を時間の経過とともに徐々に変化(減少)させるようにするのが望ましい)。このようにすれば、ドライバに、さらにレスポンスのよい加速感を与えることができる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両の構成を模式的に示したものである。図1に示すように、この車両は、エンジン1と、このエンジン1に接続されるトルクコンバータ付き自動変速機(以下、「AT」という)2とを備えており、エンジン1の出力は、AT2、プロペラシャフト3及びディファレンシャルギヤ4を介して車輪駆動軸5及び車輪6に伝達されるようになっている。
エンジン1は、ドライバのアクセル操作から独立して制御可能な電子制御スロットル101を備えており、そのスロットル弁101aの開度を制御するスロットル弁アクチュエータ101bは、エンジンコントロールユニット(以下、「ECU」という)10によって駆動される。このECU10には、アクセル開度APO(アクセルペダル8の操作量)を検出するアクセル開度センサ21、エンジン1の出力軸であるクランクシャフト102の回転速度(エンジン回転速度Ne)を検出するクランクセンサ22、エンジン冷却水温度Twを検出する水温センサ23、車速Vsを検出する車速センサ24、車輪6の回転速度(以下、「車輪速」という)Nwを検出する車輪速センサ25等の各種センサの検出信号が入力されるほか、電子制御スロットル10のスロットル弁が全閉状態で動作するアイドルスイッチ26等の動作信号も入力される。
AT2は、変速比を連続的に変更可能な無段変速機で構成されており、その動作は、トランスミッションコントロールユニット(以下、「ATCU」という)20によって制御される。このATCU20には、プロペラシャフト4の接続されるAT2の出力軸(図示省略)の回転速度Noを検出する出力軸回転センサ31、AT2のギヤ段を検出するギヤ段検出センサ32、シフト位置を検出するシフト位置検出センサ(図示省略)等の検出信号が入力される。
なお、ECU10とATCU20とは互いに接続されており、所定の信号をやり取りできるようになっている。
そして、ECU10は、入力された各種信号に基づいて燃料噴射量や点火時期や電子制御スロットル101のスロットル開度を制御することによりエンジントルクを調整し、ATCU20は、入力された各種信号に基づいてAT2の変速制御を行って、これら両者によってエンジン運転条件に応じて要求される目標駆動力を実現する。
なお、燃料噴射制御に関し、ECU10は、通常時はエンジン運転状態に応じて燃料噴射弁(図示省略)の駆動を制御して最適な量の燃料をエンジン1に供給する一方、所定の燃料カット条件が成立したときは、燃料噴射弁の駆動を停止してエンジン1への燃料の供給を停止させるようにしている。
ところで、燃料カット中にドライバがアクセルペダル8を踏込むこと(アクセルOFF→アクセルON)により、燃料カット条件が非成立となって燃料の供給が再開される。これにより、既述のように、エンジン1は回転させられていた状態(被駆動状態)から車両を駆動する状態(駆動状態)へと移行し、駆動力としては「負(マイナス)」方向から「正(プラス)」方向へと切り換わることになる。このため、駆動系ギヤにおいてはバックラッシュが詰められる過程が発生する。かかる過程においては、エンジン1としては無負荷状態となるから、通常運転時のように、アクセルペダル8の踏込量(アクセル操作量)に応じたエンジントルク(加速の為のトルク)を出力すると、被駆動状態から駆動状態への切り換えに伴って、駆動系ギヤ同士が激しく衝突してしまうことになり、その際の衝撃により車両の前後振動が発生するおそれがある。
そこで、このような駆動系ギヤ同士の激しい衝突及びこれに伴う車両の前後振動を抑制すべく、本実施形態では、燃料カット中にアクセルペダル8が踏込まれて(アクセルOFF→アクセルON)燃料の供給が再開されたときには、まず、駆動系ギヤのバックラッシュを詰めるのに必要十分なトルクを出力するようにし(エンジントルクを制限し)、バックラッシュを詰めた後(換言すると、上記無負荷状態が終了するタイミング)に、アクセルペダル8の踏込み操作に応じて加速のために必要なトルクを出力させるようにする。
図2、図3は、燃料カットからの燃料供給再開時にECU10によって実行されるエンジントルク制御を示すフローチャートである。このフローは、燃料カットフラグFcutが1にセットされているとき(すなわち、燃料カット中であるとき)に実行される。ここで、燃料カットフラグFcutは、通常運転時は0に、所定の燃料カット条件(例えば、アイドルスイッチがON、かつ、エンジン回転速度Neが所定値以上)が成立したときに1にセットされる。
S11では、エンジン回転速度Ne、車輪速Nw、AT2のギヤ段(変速比)等の車両状態を読み込む。
S12では、ドライバによりアクセルペダル8が踏込まれたか否か(アクセル操作があったか否か)を判定する。アクセルペダル8が踏込まれた場合(すなわち、アクセルOFF→アクセルON)はS13に進み、それ以外(すなわち、アクセルOFFのまま)の場合は本フローを終了する。
アクセルペダル8が踏込まれることによって燃料カットフラグFcutが解除されて(Fcut=0となり)燃料供給が再開されることになる。なお、アクセルペダル8が踏込まれたときは、同時にアクセルペダル8の踏込み量(アクセル開度APO)も読み込む。
S13では、読み込んだアクセル開度APO及びエンジン回転速度Neに基づいて、ドライバの加速要求に応じたエンジントルク(以下、「ドライバ要求トルク」という)TFDを算出する。かかるドライバ要求トルクTFDの算出は、通常運転時に行われるものと同様であり、例えば、読み込んだアクセル開度APO及びエンジン回転速度Neに基づいて、アクセル開度APO及びエンジン回転数Neに応じて割り付けられ目標エンジントルクマップを参照することにより算出する。
S14では、上限スロットル開度設定フラグFLMTTHが設定されているか否かを判定する。上限スロットル開度が設定されていない場合(FLMTTH=0であれば)S15に進み、すでに設定されている場合(FLMTTH=0であれば)S18に進む。この上限スロットル開度設定フラグFLMTTHは、後述するS17において、上限スロットル開度LMTTHが設定されると1にセットされる。
S15では、車両状態に基づいて、駆動系ギヤのバックラッシュを詰めるために必要なエンジントルク(以下、「ガタ詰め必要トルク」という)GATTRQを算出する。このガタ詰め必要トルクGATTRQは、前記ドライバ要求トルクTFDに比べて小さく、上述したように、アクセルOFF→アクセルON時のギヤ同士の激しい衝突を防止できる値として算出されるものである。かかるガタ詰め必要トルクGATTRQの算出は、例えば、エンジン回転速度Neに対する車輪速Nwの相対値(割合)、ギヤ段に基づいて、図4、図5に示すようなテーブルを検索することにより行う。ここで、エンジン回転速度Neに対する車輪速Nwの相対値(割合)が大きいほど又はギヤ段が低いほど、ガタ詰め必要トルクGATTRQは大きな値に設定される。これは、エンジン回転速度Neに対する車輪速Nwの相対値が大きいほど又はギヤ段がLOW側であるほど、バックラッシュを詰めるための回転量(回転角度)が多くなることを考慮したものであり、いずれの場合であっても、ギヤ同士が激しく衝突することを回避しつつ、バックラッシュを詰めるための時間(すなわち、エンジントルクが制限される期間)がほぼ一定となるように設定される。なお、ガタ詰め必要トルクGATTRQの算出及び下記上限スロットル開度のLMTTHの設定は、アクセルOFF→アクセルON時に行うものに限られず、それ以前のアクセルOFF状態において行うようにしてもよい。
S16では、ガタ詰め必要トルクGATTRQをスロットル開度に変換し、変換した値をスロットル開度の上限(上限スロットル開度)LMTTHとする。
S17では、上限スロットル開度LMTTHを設定する。かかる上限スロットル開度LMTTHが設定されることにより、当該設定が解除されるまでのあいだは、スロットル開度が上限スロットル開度LMTTH以下に制限される。この結果、通常運転時にはS13で算出したドライバ要求トルクTFDを出力するようにエンジン1(及びAT2)の制御が実行されるのであるが、上限スロットル開度LMTTHが設定されているあいだは、算出したドライバ要求トルクTFDにかかわらず、エンジン1はガタ詰め必要トルクGATTRQを出力することになる(エンジントルクがガタ詰め必要トルクGATTRQに制限されることになる)。なお、同時に上限スロットル開度設定フラグFLMTTHが1にセットされる。
S18では、エンジン回転速度Neの単位時間当たりの変化量(今回値−前回値であり、以下、単に「回転速度変化量」という)DLTNEの算出を開始する。
S19では、回転時間変化量DLTNEが第1の所定値ΔNe1以上となったか否かを判定する。DLTNE≧ΔNe1であればS20に進み、DLTNE<ΔNe1であれば本フローを終了する。
S20では、回転時間変化量DLTNEが第2の所定値ΔNe2以下となったか否かを判定する。DLTNE≦ΔNe2であればS21に進み、DLTNE>ΔNe2であれば本フローを終了する。
既述のように、エンジン1がガタ詰め必要トルクGATTRQを出力すると、駆動系ギヤのバックラッシュが詰められる。このバックラッシュが詰められる過程においては、エンジン1は無負荷状態となるから、エンジン回転速度Neは上昇する。したがって、上記S19で回転時間変化量DLTNEが第1の所定値ΔNe1以上となることを判定することによって、駆動系ギヤのバックラッシュを詰める状態(以下、「ガタ詰めフェーズ」という)が開始されたことが確認される。一方、バックラッシュを詰める最終段階ではエンジン1に対する負荷が増加してくるから、上昇したエンジン回転速度Neは降下し始めることになる。したがって、上記S20で回転時間変化量DLTNEが第2の所定値ΔNe2以下となることを判定することで、ガタ詰めフェーズが(ほぼ)終了したことが確認される。なお、第1の所定値ΔNe1と第2の所定値ΔNe2とは、同一の値又は異なる値のいずれとしてもよい。
S21では、上限スロットル開度LMTTHの設定を解除し、上限スロットル開度設定フラグFLMTTHを0にセットする。
S22では、ガタ詰めフェーズ中に制限されたエンジントルク(以下、単に「制限トルク」という)LMTFDを算出する。この制限トルクLMTFDは、前記ドライバ要求トルクTFDと前記ガタ詰め必要トルクGATTRQとの差及びガタ詰めフェーズ時間に基づいて算出される(図6のA部参照)。
S23では、ドライバ要求トルクTFDに制限トルクLMTFDを加算する。上限スロットル開度LMTTHの設定が解除されたことにより、基本的にはドライバ要求トルクTFDを出力するようにエンジン制御が実行されることになるが、本実施形態では、単にドライバ要求トルクTFDを出力するのではなく、ガタ詰めフェーズにおいて制限されていた分(制限トルクLMTFD)を加算したトルクを出力するようにエンジン制御が実行される。ここで、制限トルクLMTFDを一度に加算するのではなく、ドライバ要求トルクTFDに制限トルクLMTFDの一部を加算するようにし、その加算分を経過時間と共に徐々に減少させていくことで(図6のB部参照)、加速感の低下を防止しつつ過剰な加速感を与えることをも防止する。
図6は、以上説明した本実施形態の燃料カットからの燃料供給再開時における変化を示すタイムチャートである。なお、図中の破線は従来の様子を示している。
所定の燃料カット条件の成立により燃料カットフラグFcutが設定され、燃料の供給が停止される。かかる燃料カット中は、アクセルはOFF、スロットル弁は全閉、エンジン回転速度はほぼ一定(回転時間変化量DLTNE≒0)となっている。このとき、車両にはエンジンブレーキがかかっており、駆動力(実発生値)としては「負(マイナス)」の状態となっている。
アクセルペダル8が踏込まれると燃料カットフラグが解除され、エンジン運転状態(アクセル開度APO、エンジン回転速度Ne)に基づいてドライバ要求トルクTFDが算出される。また、車両状態に応じたガタ詰め必要トルクGATTRQが算出され、このガタ詰め必要トルクGATTRQをスロットル開度に変換した上限スロットル開度LMTTHが設定される(時刻t1)。この上限スロットル開度LMTTHの設定により、エンジン1は、ドライバ要求トルクTFDにかかわらず、ガタ詰め必要トルクGATTRQを出力することになる。
上述したように、アクセルペダル8が踏込まれることにより、エンジン1は被駆動状態から駆動状態へと切り換わり、駆動系ギヤのバックラッシュを詰める過程が発生する。このとき、エンジン回転速度Ne(回転時間変化量DLTNE)が上昇することになるが、バックラッシュが詰められるとエンジン回転速度Ne(回転時間変化量DLTNE)は下降する。そこで、回転時間変化量DLTNEが第1の所定値ΔNe1以上となった後に第2の所定値ΔNe2以下となったら、バックラッシュが詰められた(ガタ詰め終了)と判定し(時刻t2)、上限スロットル開度LMTTHの設定を解除する。この時刻t1からt2までの間がバックラッシュを詰める「ガタ詰めフェーズ」となるが、そのあいだはスロットル開度が上限スロットル開度LMTTH以下に制限され、エンジントルクがガタ詰め必要トルク以下に制限されることになる。この結果、エンジン1が被駆動状態から駆動状態へと切り換わる際に駆動系ギヤ同士が激しく衝突することが防止され、車両の前後振動の発生を抑制することができる。これにより(車両の前後振動がなくなるため)加速感が向上する。
そして、上限スロットル開度LMTTHの設定が解除されることにより、基本的には、ドライバ要求トルクTFDを出力するようにエンジン制御が行われることになる(「ガタ詰めフェーズ」から「加速フェーズ」へと移行する)。但し、ガタ詰めフェーズにおいては、本来出力すべきドライバ要求トルクTFDに対して、図中Aで示す部分(制限トルクLMTFD)が不足していたと言えるから、本実施形態においては、加速フェーズの初期の段階に、その不足分をドライバ要求トルクTFDに加算して(ドライバ要求トルクを増量補正して)、これを目標エンジントルクとしている。これにより、ドライバによりレスポンスのよい加速感を与えることができる。
なお、ここでは運転性等を考慮して不足していた制限トルクLMTFD分を補うこととし、図に示すように、加算する量を経過時間と共に減少させるようにしている。この結果、所定期間(時刻t2〜時刻t3まで)のあいだ、ドライバ要求トルクが増量補正され、スロットル弁101aは、この増量補正されたドライバ要求トルク(目標エンジントルク)に対応したスロットル開度となるよう制御される。この場合において、図中Bで示す部分が加速フェーズにおいてドライバ要求トルクTFDに加算されるトルクであり、図中Aで示す部分とほぼ同じ面積となっている。
また、以上説明したエンジン(トルク)制御は、燃料カットからの燃料供給再開時のものであるが、燃料カット中であるか否かにかかわらず、上記「ガタ詰めフェーズ」が発生する、アクセルOFFからアクセルONへの切り換え時に適用できるものであることは言うまでもない。
以上説明した実施形態によると、アクセルOFFからアクセルONへの切り換え時(時刻t1)のスロットル開度の上限である上限スロットル開度LMTTHを設定し、アクセルONとなったときはスロットル開度を上限スロットル開度LMTTH以下に制限することで、まず駆動系ギヤのバックラッシュを詰めるために必要なエンジントルク(ガタ詰め必要トルクGATTRQ)を発生させ、バックラッシュが詰められてエンジン1が完全に駆動状態に転じたタイミング(時刻t2)で加速に必要なエンジントルク(ドライバ要求トルクTFD)を発生させる。これにより、エンジン1が被駆動状態から駆動状態へと転じる際に生じるおそれのある、駆動系ギヤ同士の激しい衝突を回避して車両の前後振動の発生を抑制し、ドライバの加速感を向上できる。
また、スロットル開度回転速度変化量DLTNEが第1の所定値ΔNe1以上となった後に、第2の所定値ΔNe2以下となるまでとすることにより、エンジントルクを制限する期間を必要最小限として、加速感を損なうような事態を回避できる(なお、第1の所定値ΔNe1と第2の所定値ΔNe2とを同一の値としてもよい)。
また、ガタ詰めフェーズ終了後は、ガタ詰めフェーズにおいて制限されていたトルク(制限トルクLMTFD)に基づいてドライバ要求トルクTFDを増量補正し、この増量補正分を時間の経過と共に徐々に減少させていくので(図6のB部参照)、よりレスポンスのよい加速感をドライバに与えつつ、良好な運転性を確保できる。
また、上限スロットル開度LMTTHは、ギヤ段、エンジン回転速度Neに対する車輪速Nwの相対値に基づいて設定されるので(図4、5参照)、車両状態にかかわらず、エンジントルクが制限される期間をほぼ一定にできる。
本発明の実施形態に係る車両の構成図である。 実施形態に係るエンジントルク制御を示すフローチャート(1)である。 実施形態に係るエンジントルク制御を示すフローチャート(2)である。 ガタ詰め必要トルクの設定テーブルの一例を示す図である。 同じくガタ詰め必要トルクの設定テーブルの一例を示す図である。 アクセルOFF→アクセルON時の変化を示すタイムチャートである。
符号の説明
1…エンジン、2…自動変速機、8…アクセルペダル、10…エンジンコントロールユニット(ECU)、20…トランスミッションコントロールユニット(ATCU)、21…アクセル開度センサ、22…クランクセンサ、23…水温センサ、24…車速センサ、25…車輪速センサ、26…アイドルスイッチ、32…ギヤ段検出センサ

Claims (7)

  1. アクセル操作量を検出し、検出したアクセル操作量に基づいてエンジンの出力トルクを制御するエンジンの制御装置であって、
    前記エンジンのスロットル弁の開度を前記アクセル操作量とは独立して制御できるスロットル開度制御手段と、
    アクセル操作がなされていない状態からアクセル操作がなされたときのスロットル開度の上限を設定する上限スロットル開度設定手段と、を備え、
    前記スロットル開度制御手段は、前記アクセル操作がなされてからの所定期間、前記スロットル弁の開度を前記上限以下に制限することを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. エンジン回転速度を検出するエンジン回転速度検出手段を備え、
    前記所定期間は、前記エンジン回転速度の単位時間当たりの変化量が予め設定された所定値以上となった後に、再び前記所定値以下となるまでの間であることを特徴とする請求項1記載のエンジンの制御装置。
  3. エンジン回転速度を検出するエンジン回転速度検出手段を備え、
    前記所定期間は、前記エンジン回転速度の単位時間当たりの変化量が第1の所定値以上となった後に、第2の所定値以下となるまでの間であることを特徴とする請求項1記載のエンジンの制御装置。
  4. 検出したアクセル操作量とエンジン回転速度に基づいて、ドライバの要求に応じたエンジン出力トルクをドライバ要求トルクとして算出するドライバ要求トルク算出手段と、
    前記ドライバ要求トルクに対して、前記スロットル開度制御手段が前記スロットルの開度を前記上限以下とすることによって制限された制限トルクを算出する制限トルク算出手段と、
    前記所定期間の経過後に、前記制限トルクに基づいて前記ドライバ要求トルクを増量補正するトルク補正手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のエンジンの制御装置。
  5. 前記トルク補正手段は、時間の経過と共に増量補正分を徐々に減少させることを特徴とする請求項4記載のエンジンの制御装置。
  6. 前記エンジンが接続される変速機のギヤ段を検出するギヤ段検出手段を備え、
    前記上限スロットル開度設定手段は、ギヤ段に基づいて前記スロットル開度の上限を設定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のエンジンの制御装置。
  7. 前記エンジンが搭載される車両の車輪の回転速度を検出する車輪回転速度検出手段を備え、
    前記上限スロットル開度設定手段は、エンジン回転速度及び前記車輪の回転速度に基づいて前記スロットル開度の上限を設定することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のエンジンの制御装置。
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