JP2005336671A - 加工布用枠 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工布用枠において、筒状の布受け体の伸長方向における刺繍対象の加工布を刺繍可能な状態に伸張保持する。
【解決手段】加工布用枠10において、筒状を形成した布受け体11の刺繍領域を区画する縫製用開口部16に刺繍対象の加工布をセットする。次に、布受け体11に対して接離可能に外嵌されている布押え枠12の布押え部材26で布受け部21上の加工布を押圧する。押圧された加工布が、凹溝22と係合凸部28の係合リブ39によって挟持されて、刺繍対象の加工布を刺繍可能な状態に伸張保持される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、加工布用枠に関し、刺繍対象の加工布を刺繍可能な状態に伸張して加工布を確実に保持可能な筒状の刺繍用の加工布用枠に関するものである。
従来、円筒状の円筒枠や帽子枠を刺繍ミシンに装着することで、円筒枠に保持したTシャツの背中部分や袖部等の筒状の布地、鍔付き帽子に刺繍縫いを施せるようにした刺繍ミシンが種々提案されるとともに、実用化されている。
例えば、特許文献1に記載の帽子枠装置では、作業用テーブル上に載置された矩形枠状の布搬送枠がX方向駆動機構とY方向駆動機構とで、X,Y方向に夫々移動可能であり、帽子枠装置のベースフレームと回動フレームとが、本体フレームのベッド本体部に後端を固着した支軸に支持され、連結機構を介して布搬送枠と共に前後方向(Y方向)に移動されるとともに、回動フレームに巻き付けたワイヤを介して、布搬送枠の左右方向の移動に同期して回動駆動されるようにしてある。帽子の正面部分に刺繍する場合に、帽子を装着した帽子枠を帽子枠装置の回動フレームに装着して、帽子の庇部を紐部材等で庇受け部材に固定した状態で刺繍を施している。
前記刺繍用円筒枠では、刺繍領域を画する矩形状の開口部が設けられ、その開口部を覆う状態にしてTシャツの背中部分や袖部等の筒状の加工布を円筒枠にセットし、押え枠により加工布を円筒枠に押圧保持し刺繍縫製を行う。円筒枠の伸長方向と直交する方向においては、円筒枠の外周面の突起と押え枠に挟持された刺繍対象の加工布に屈曲抵抗を与えて加工布の保持状態を維持している。
特開平11−200228号公報
従来の刺繍用円筒枠では、Tシャツの背中部分や袖部等の筒状の加工布に刺繍する場合に、円筒枠の伸長方向と直交する方向においては、円筒枠の外周面の突起と押え枠によって加工布に屈曲抵抗を与えて加工布を保持している。しかし、円筒枠の伸長方向においては、加工布が保持されていないか、あるいは押え枠で加工布表面を円筒枠に押圧することによる摩擦抵抗によって加工布が保持されているのが実情である。加工布の布厚や種類によっては布の保持力を維持することができず、刺繍縫製時に刺繍模様の縫いずれを起こす虞れがある。
本発明の目的は、筒状の布受け体の筒の伸長方向における刺繍対象の加工布を刺繍可能な状態に伸張保持可能な筒状の加工布用枠を提供すること、加工布の刺繍縫製時の刺繍ずれを防止可能な筒状の加工布用枠を提供すること、等である。
請求項1の加工布用枠は、刺繍対象の加工布を刺繍可能な状態に伸張保持する為の加工布用枠において、筒状を成し、刺繍可能領域を区画する縫製用開口部とその縫製用開口部の外周部分において加工布を支える布受け部とを有する布受け体と、前記布受け体に接離可能に外嵌されて、前記布受け体に外嵌状に装着された加工布を外側から前記布受け部に対して押圧する布押え部材を有する布押え枠とを備え、前記縫製用開口部の外周部分のうちの前記筒状布受け体の筒の伸長方向における両端側部分の少なくとも一方側部分に位置する前記布受け部と、その少なくとも一方側部分に位置する前記布受け部に対向する前記布押え部材の押圧部との一方に凹溝を形成すると共に、他方に前記凹溝に係合して加工布を挟持する係合凸部を形成したことを特徴とするものである。
この加工布用枠は家庭用の刺繍ミシンに適用するのに適したものである。この加工布用枠では、筒状の布受け体の刺繍領域を区画する縫製用開口部に刺繍対象の加工布をセットする。次に、布受け体に対して接離可能に外嵌される布押え枠の布押え部材で布受け部に加工布を押圧する。ここで、布受け体の筒の伸長方向における両端側部分の少なくとも一方側部分に位置する布受け部と、その少なくとも一方側部分に位置する布受け部に対向する布押え部材の押圧部との一方に凹溝を形成すると共に他方にその凹溝に係合して加工布を挟持する係合凸部を形成したので、加工布が凹溝と係合凸部との係合により挟持され刺繍可能な状態に伸張保持される。
請求項2の加工布用枠は、請求項1の発明において、縫製用開口部の外周部分のうちの筒状布受け体の筒の伸長方向における両端側部分に位置する1対の布受け部と、この1対の布受け部に夫々対向して外嵌される1対の布押え部材の押圧部との一方に凹溝を形成すると共に他方に凹溝に係合して加工布を挟持する係合凸部を形成したことを特徴とする。
請求項3の加工布用枠は、請求項1又は2の発明において、布受け体が円筒形状を成しており、縫製用開口部の外周部分のうちの筒状布受け体の筒の伸長方向おける両端側部分の布受け部と前記布受け部とが円弧状に形成されるとともに、凹溝及び前記係合凸部が円弧状に形成されたことを特徴とする。
請求項4の加工布用枠は、請求項1〜3の何れかの発明において、凹溝が布受け部に形成され、係合凸部が布受け部に対向する布押え部材の押圧部に形成されたことを特徴とする。
請求項5の加工布用枠は、請求項1〜4の何れかの発明において、係合凸部の先端に、この係合凸部と凹溝とで加工布を屈曲状に保持可能とする尖鋭部を形成したことを特徴とする。
請求項6の加工布用枠は、請求項1〜5の何れかの発明において、布押え枠の移動により係合凸部と凹溝とが離間することを規制する規制手段を備えたことを特徴とする。
請求項7の加工布用枠は、刺繍対象の加工布を刺繍可能な状態に伸張保持する為の加工布用枠において、筒状を成し、刺繍可能領域を区画する縫製用開口部とその縫製用開口部の外周部分において加工布を支える布受け部とを有する布受け体と、布受け体に接離可能に外嵌されて、布受け体に外嵌状に装着された加工布を外側から布受け部に対して押圧する布押え枠とを備え、布押え枠は、縫製用開口部の外周部分のうちの筒状布受け体の筒の伸長方向における両端側部分に対応する位置において伸長方向と直交する方向に延設された1対の布押え部材と、その1対の布押え部材の延設方向の両端に連結された1対の保持レバーとを有し、1対の保持レバーの基端部を筒状布受け体の基部に伸長方向と直交する軸心回りに回動可能に枢支する枢支機構と、1対の保持レバーの基端部を筒状布受け体側へ弾性付勢する1対の弾性部材とを設け、1対の布押え部材のうち基端部側に位置する布押え部材の延設方向における両端部には、保持レバーを筒状布受け体から離間する方向へ移動を許容する移動許容部が形成されていることを特徴とするものである。
この加工布用枠は、布受け体と、布押え枠と、縫製用開口部の外周部における筒の伸長方向両端側の1対の布押え部材と、これら1対の布押え部材の両端を支持する1対の保持レバーと、これら1対の保持レバーの基端部を布受け体に回動可能に枢支する枢支機構と、1対の弾性部材と、基端側の布押え部材の両端部に対して1対の保持レバーを布受け体から離間するのを許容する1対の移動許容部などを有する。
枢支機構を介して1対の保持レバーを回動させることで、1対の布押え部材を縫製用開口部の外周部のうちの筒の伸長方向両端の布受け部に押圧して加工布を保持する。前記1対の弾性部材と1対の移動許容部を介して、加工布の厚さが変化した場合にも、確実に加工布を保持することができる。
即ち、加工布の布厚や種類が変化する場合でも、1対の布押え部材の基端部分側に延設する方向の両端部に設けられた移動許容部によって、1対の保持レバーが加工布の布厚や種類に応じて筒状布受け体から離間する方向へ移動して加工布が刺繍可能な状態に保持される。しかも、保持レバーの基端部は、弾性部材により布受け体の方へ付勢されているため、保持レバーによっても加工布を布受け体に保持することができる。
請求項8の加工布用枠は、請求項7の発明において、前記移動許容部には、1対の保持レバーを前記筒状布受け体から離間する方向へ移動を許容する長穴が形成されていることを特徴とする。
請求項9の加工布用枠は、請求項7の発明において、前記布受け体の縫製用開口部の外周部分のうちの前記筒状布受け体の伸長方向と直交する方向における両端側部分には、前記1対の保持レバーと協働して加工布を挟持する突条部を形成したことを特徴とする。
請求項10の加工布用枠は、請求項9の発明において、前記突条部に、前記保持レバーが前記布受け体から浮上する方向へ移動することを規制する規制部を形成したことを特徴とする。
請求項11の加工布用枠は、請求項7〜10の発明において、前記布受け体が円筒形状を成しており、前記布受け部と布押え部材とが円弧状に形成されたことを特徴とする。
請求項1の発明に係る加工布用枠においては、縫製用開口部の外周部分のうちの筒の伸長方向の少なくとも一方側において、布受け部とそれに対応する布押え部材の押圧部の一方に凹溝を設けると共に、他方に凹溝に係合して加工布を挟持する係合凸部を形成したので、加工布を挟んで凹溝に係合凸部を係合させることで、加工布を十分な保持力で保持することができ、刺繍縫製時の縫いずれを防止することができる。
請求項2の発明によれば、縫製用開口部の外周部分のうちの筒の伸長方向の両端部分に位置する1対の布受け部と、これらに対応する1対の布押え部材の押圧部の一方に凹溝を設けると共に、他方に凹溝に係合して加工布を挟持する係合凸部を形成したので、加工布を挟んで凹溝に係合凸部を係合させることで、加工布を十分な保持力で保持することができ、刺繍縫製時の縫いずれを防止することができる。
請求項3の発明によれば、布受け体が円筒形状を成し、縫製用開口部の外周部分のうちの布受け体の筒の伸長方向おける両端側部分の布受け部と布押え部材とが円弧状に形成され、凹溝と係合凸部が円弧状に形成されているので、縫製用開口部の両端側において加工布を部分円筒面状に確実に保持できるから、円筒形状の布受け体に加工布を部分円筒面状に保持することができる。
請求項4の発明によれば、凹溝が布受け部に形成され、係合凸部が布受け部に対向する布押え部材の押圧部に形成されるので、凹溝と係合凸部との係合位置の位置ずれを起こすことなく刺繍縫製時の縫いずれを確実に防止する。
請求項5の発明によれば、係合凸部の先端に、この係合凸部と凹溝とで加工布を屈曲状に保持可能とする尖鋭部を形成したので、係合凸部の尖鋭部と凹溝とによって加工布に屈曲抵抗を与えて、布受け体の筒の伸長方向への加工布のすべりを規制する。
請求項6の発明によれば、布押え枠の移動により係合凸部と凹溝とが離間することを規制する規制手段を備えたので、この規制手段によって布押え枠の移動を規制して凹溝と係合凸部の布保持作用を維持することができる。
請求項7の発明によれば、布押え枠には、1対の保持レバーの基端部を筒状布受け体の基部に筒の伸長方向と直交する軸心回りに回動可能に枢支する枢支機構と、1対の保持レバーの基端部を布受け体側へ弾性付勢する1対の弾性部材を設けたので、保持レバーを弾性部材によって常に布受け体側へ弾性付勢して、加工布の布厚の変化に対応するように保持レバーの基端部の位置を調整して、1対の保持レバーにより、縫製用開口部の外周部分のうちの布受け体の筒の伸長方向と直交する方向の両端側の布受け部に加工布を押圧し、加工布を安定した状態で伸張させた状態に保持することができる。
1対の布押え部材のうち基端部側に位置する布押え部材の延設方向における両端部には、保持レバーを布受け体から離間する方向へ移動を許容する移動許容部を形成したので、加工布の布厚や種類の変化に応じて1対の保持レバーが布受け体から離間する方向へ移動して布厚の変化に対応できる。
請求項8の発明によれば、移動許容部に、1対の保持レバーを布受け体から離間する方向へ移動を許容する長穴を形成したので、加工布の布厚や種類の変化に応じて、保持レバーの位置を自動的に調節可能である。
請求項9の発明によれば、布受け体の縫製用開口部の外周部分のうちの布受け体の伸長方向と直交する方向における両端側部分には、1対の保持レバーと協働して加工布を挟持する突条部を形成したので、1対の保持レバーと突条部とで、加工布を屈曲状に挟持して、加工布を確実に保持することができる。
請求項10の発明によれば、保持レバーが布受け体から浮上する方向へ移動することを規制する規制部を形成したので、規制部によって加工布を保持する保持レバーをロック状態にして保持レバーが布受け体から浮上してぐらつかないように規制して加工布の弛みを防止することができる。
請求項11の発明によれば、布受け体が円筒形状を成し、布受け部と布押え部材とが円弧状に形成されたので、縫製用開口部の外周部分のうち布受け体の筒の伸長方向の両端側の布受け部と布押え部材とで、加工布を部分円筒面状に保持し、刺繍領域の加工布を部分円筒状に保持することができる。
本発明の加工布用枠は、筒状を成し、刺繍可能領域を区画する縫製用開口部とその縫製用開口部の外周部分において加工布を支える布受け部とを有する布受け体と、前記布受け体に接離可能に外嵌されて、前記受け体に外嵌状に装着された加工布を外側から前記布受け部に対して押圧する布押え部材を有する布押え枠とを備え、前記縫製用開口部の外周部分であって前記筒状布受け体の筒の伸長方向における両端側部分の少なくとも一方側部分に位置する前記布受け部と、その少なくとも一方側部分に位置する前記布受け部に対向する前記布押え部材の押圧部との一方に凹溝を形成すると共に、他方に前記凹溝に係合して加工布を挟持する係合凸部を形成したものである。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1に示すように、刺繍ミシン1は、作業テーブル9等に載置され、水平なベース部2と、このベース部2の後端部分に上下方向に立設された脚柱部3と、この脚柱部3から前方へ水平に延びるシリンダベッド部4と、脚柱部3の上端部から前方へ延びるアーム部5とを備えている。ここで、シリンダベッド部4の長さ方向と直交する水平方向をX方向(左右方向)とし、シリンダベッド部4の長さ方向をY方向(前後方向)とする。
アーム部5には、図示しないが、ミシンモータで駆動される主軸、針棒6を介して縫針7を上下動させる針棒上下駆動機構、天秤駆動機構等が設けられている。シリンダベッド部4内には、図示を省略するが、縫針7との協働により縫目を形成する糸輪捕捉器、縫製終了時に上糸と下糸を切断する糸切り機構等が設けられている。脚柱部3には、作業者の手動操作により主軸を回転させて縫針7を上下動させるためのハンドプーリ8が設けられている。
先ず、加工布用枠10について説明する。
図1,図2に示すように、加工布用枠10は、布受け体11と、布押え枠12とを備え、布受け体11と布押え枠12とが協働して刺繍対象の加工布を刺繍可能な状態に伸張保持するために布押え枠12が布受け体11に接離可能に外嵌される。
次に、布受け体11について説明する
図2に示すように、布受け体11は、筒状連結部13と、布保持部14と、鍔部15と、縫製用開口部16と、この縫製用開口部16の外周部分において刺繍対象の加工布を支える布受け部21a〜21d等を備えている。布受け部21c,21dには、突条部23と規制部24と布押え枠摺動部25とが形成されている。
加工布に刺繍縫製を施す場合には、布受け体11に加工布を取付け、その布受け体11を刺繍ミシン1の枠駆動体18に装着して刺繍縫製を行う。その枠駆動体18は、布受け体11をシリンダベッドの長さ方向と、布受け体11の軸心回りとの2つの方向へ独立に駆動できるようになっている。
布受け体11は、合成樹脂製の円筒形状の布受け枠であり、刺繍ミシン1の枠駆動体18と連結する筒状連結部13と、その筒状連結部13から前方へ一体的に延びた布保持部14とを有し、布保持部14は布受け体11の全体のうちの前側約2/3部分を占めている。筒状連結部13と布保持部14の境界部には環状の鍔部15が形成されている。
前記布保持部14の上半部には、刺繍可能領域を区画する縫製用開口部16が形成されている。縫製用開口部16は、布保持部14のほぼ全長に亘って布保持部14の上半部を除去した状態に形成されるが、平面視にて矩形状、側面視にて矩形状である。
筒状連結部13の上面の中段部には2つの係合凹部17が形成されている。この係合凹部17に円筒枠駆動体18の保持ローラ19が係合して、布受け体11が着脱可能に装着される。筒状連結部13の下端部には、位置決め嵌合部としての位置決め凹部20が下方に突出状に形成され、枠駆動体18の位置決め凸部(図示略)に係合して布受け体11のY方向と軸心回り方向(θ方向)の位置決めが行われる。
縫製用開口部16の外周部分のうちの布受け体11の筒の伸長方向の両端側部分(前後両端側部分)には、布受け体11の筒の伸長方向と直交する方向に円弧状に延びて加工布を支える1対の円弧状の布受け部21a,21bが形成されている。この1対の布受け部21a,21bには凹溝22a,22bが夫々形成されている。
縫製用開口部16の外周部分のうちの布受け体11の伸長方向と直交する方向における両端側部分(左右両端側部分)には、1対の布受け部21c,21dと、縫製用開口部16の刺繍可能領域全域に沿って前後方向に延びる左右1対の突条部23とが設けられている。
各突条部23の先端近傍部には側面視矩形状の規制部24が突条部23に対して突出し、突条部23の後端部の近傍付近には布受け体11の側面部を平坦に面取りした布押え枠摺動部25が形成されている。この布押え枠摺動部25によって、布受け体11に対する布押え枠12の端部の接離動作がスムーズになる。
次に、布押え枠12について説明する。
布押え枠12は、布押え部材26a,26bと、左右1対の保持レバー30とを有する 布押え枠12は、布受け体11の縫製用開口部16の外周部分に接離可能に外嵌されて、加工布を布受け部21a〜21dに押圧するものである。この布押え枠12には、縫製用開口部16の外周部分のうちの前記1対の円弧状布受け部21a,21bと係合可能な1対の布押え部材26a,26bが設けられ、この1対の布押え部材26a,26bは、布受け体11の筒の伸長方向と直交する方向に円弧状に延びている。尚、前側の布押え部材26aの左右両端部には、布押え枠12を上下に開閉する際に掴むための舌片状の把手39が外側へ張出状に形成されている。
この1対の布押え部材26a,26bの内側には、布受け部21a,21bに対向して当接可能な円弧状の押圧部27a,27bが設けられ、この押圧部27には、凹溝22a ,22bに係合して加工布を挟持する係合凸部28a ,28bが形成されている。前側の布押え部材26aの内側には、布押え部材26aを補強する円弧状の補強リブ29が布受け体11の筒の伸長方向と直交する方向に円弧状に延びている。
次に、保持レバー30について説明する。
1対の保持レバー30は左右対称のもので、これら1対の保持レバー30は、夫々、刺繍可能領域全域に沿って筒の伸長方向に平行に延びる棒状部30aと、この棒状部30aの後端に連なるクランク部30bと、このクランク部30bの後端から屈曲された枢支軸部30cを有する。1対の保持レバー30の棒状部30aの先端部分が布押え部材26aの左右両端部に形成された1対の保持レバー固定部31に夫々固持されている。
一方、1対の保持レバー30の後端側の基端部には、左右方向の外側へ屈曲させた枢支軸部30cが形成され、これら1対の枢支軸部30cが、布受け体11の基端側の鍔部15に、枢支機構34により、布受け体11の伸長方向と直交する軸心回りに回動可能に枢支されている。鍔部15の左右両側部分には平面視L字型の金具33が2本のビス32により夫々取付けられ、各枢支軸部30cが対応する金具33の穴に回動可能に枢支されている。1対の保持レバー30を圧縮コイルバネで布受け体11側へ弾性付勢するために、枢支軸部30cには圧縮コイルバネからなる弾性部材35が装着され、弾性部材35の内端は枢支軸部30cに固定したストップリング部材36で受け止められている。
次に、布押え部材26bの左右両端部に対する1対の保持レバー30の左右方向への移動を夫々許容する移動許容部37について説明する。保持レバー30を連結する布押え部材26bの延設方向(左右方向)の両端部分には、加工布の布厚の種類に応じて保持レバー30が布受け体11から離間する方向へ移動許容できるようにする移動許容部37が設けられている。図7,図8に示すように、布押え部材26bの延設方向(左右方向)の両端部には、移動許容部37として、1対の保持レバー30が挿通する長穴が左右方向に細長に形成され、加工布の布厚や種類が変化しても、この長穴(37)を介して1対の保持レバー30の位置が左右方向に調節され、突条部23と協働して加工布を屈曲状に挟持して保持できるように構成されている。そのため、この長穴(37)は、加工布の布厚や種類に応じて1対の保持レバー30が布受け体11から離間できる方向へ移動可能に形成されている。
1対の保持レバー30は、1対の突条部23と協働して加工布のうちの開口部16の左右両側の部分を屈曲状に挟持し、1対の保持レバー30が加工布を挟持した状態では、保持レバー30が規制部24によって布受け体11から浮上しないようにロック状態に規制される。1対の保持レバー30に対する布押え部材26bの相対位置が変動しないように、布押え部材26b左右両端部には、その端部から後方へ延びて保持レバーのクランク部30bに係合する係止部38が形成されている。
次に、1対の布受け部21a ,21bの凹溝22と、布押え部材26a,26bの係合凸部28a,28bについて説明する。図2〜図6に示すように、1対の円弧状の布受け部21a,21bには、筒の伸長方向と直交する方向に円弧状に延びる凹溝22a,22bが形成され、1対の布押え部材26a,26bの内側の押圧部27a,27bには凹溝22a,22bに係合して加工布を挟持する係合凸部28a,28bが夫々設けられている。係合凸部28a,28bは、布受け体11の筒の伸長方向と直交する方向に円弧状に延びている。
この係合凸部28a ,28bは、凹溝22と係合して加工布を確実に挟持できる円弧状に連続する係合リブに形成されている。刺繍縫製中にも、凹溝22と係合凸部28による布保持状態を維持するために、保持レバー30の布保持位置を維持する規制手段が規制部24により構成されている。この規制手段は、加工布が凹溝22と係合凸部28とによって挟持された状態において、凹溝22と係合凸部28とが離間しないように布押え枠12の移動をを制する。但し、規制手段としては上記と異なる種々の構成を採用可能である。
図5,6で示すように、係合凸部28a ,28bと凹溝22a,22b とで加工布を屈曲状に保持できるように、係合凸部28a ,28bの先端は、布受け体11の筒の伸長方向における縫製用開口部16の中心側に向って先が尖ったくさび形状の尖鋭部40に形成さされている。この尖鋭部40によるくさび作用によって、布受け体11の筒の伸長方向の加工布に対してより強い屈曲抵抗を与えることができる。
次に、以上説明した加工布用枠10に加工布をセットし刺繍に供する縫製するときの作用、効果について説明する。この加工布用枠10において、筒状の布受け体11の縫製用開口部16を覆うように加工布をセットし、布押え枠12を布受け体11に外嵌させ、布押え部材22a,22bで布受け部21a,21bに加工布を押圧し、加工布を伸長させたまま、凹溝22a ,22bと係合凸部28a ,28bによって加工布を屈曲状に挟持する。縫製用開口部16の左右両側において、1対の保持レバー30の棒状部30aが、加工布を挟んだ状態で突条部23の下側に係合し、加工布を屈曲状に挟持する。このとき、1対の保持レバー30は、弾性部材35により布受け体11側へ付勢されるため、棒状部30aが布受け部21c,21dに押圧状態を維持する。こうして、加工布は、刺繍可能な状態に部分円筒状に伸張され保持され、その状態で刺繍縫製に供される。
この加工布用枠1では、1対の布受け部21a,21bの凹溝22a,22bと、布押え枠12の布押え部材26a,26bの係合凸部28とで加工布を屈曲状に挟持して保持するため、加工布を保持する保持力が高まり、尖鋭部40によるくさび効果と加工布の屈曲抵抗とで、前後方向への加工布のすべりを規制し、刺繍縫製時の縫いずれを防止することができる。
更に、加工布の布厚や種類が変化する場合でも、布押え部材26bの両端部の移動許容部37の長穴によって、1対の保持レバー30が加工布の布厚や種類に応じて布受け体11から離間する方向へ移動して加工布が刺繍可能な状態に保持される。
そのため、枢支機構34によって回動可能に枢支された1対の保持レバー30を弾性部材35によって常に布受け体側へ弾性付勢しているため、加工布の布厚の変化による保持レバー30の位置ばらつきを吸収して左右方向に安定した状態で加工布を部分円筒面状に伸張保持することができる。
また、1対の保持レバー30を布受け体11 から離間する方向へ移動を許容する移動許容部37が形成されているので、1対の保持レバー30が加工布の布厚や種類に応じて布受け体11から離間する方向へ移動して加工布に対して適正なテンションを与えることができる。
次に、前記実施の形態の変更形態について説明する。
1〕加工布用枠10では、縫製用開口部16の外周部分のうちの布受け体11の筒の伸長方向おける両端側部分の1対の布受け部21a,21bに円弧状の係合凸部を夫々形成し、布押え枠12の1対の布押え部材26a,26bの押圧部27a,27bに円弧状の凹溝を夫々形成してもよい。
2〕前記実施例の布受け体11は円筒形状の布受け体を例にして説明したが、布受け体は角筒状や多角形状でもよく、楕円筒状でもよい。その場合にも、1対の布受け体11の凹溝22a,22bと、1対の布押え部材26a,26bの係合凸部28a,28bを適用可能である。
3〕布押え枠12は、合成樹脂材料で一体品に構成することも可能であり、縫製用開口部16の左右両側の布受け部21c,21dと、それに押圧される布押え部材の、一方に凹溝を形成し、他方に係合凸部を形成することも可能である。
4〕本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、当業者であれば、本の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施形態に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
本発明の実施例に係る刺繍ミシンの側面図である。 加工布用枠の斜視図である。 加工布用枠の側面図である。 加工布用枠の平面図である。 図4のV−V線縦断部分拡大側面図である。 図4のVI−VI線縦断部分拡大側面図である。 図4のVII−VII線縦断正面図である。 図4のVIII−VIII線縦断正面図である。
符号の説明
10 加工布用枠
11 布受け体
12 布押え枠
16 縫製用開口部
21a〜21d 布受け部
22a,22b 凹溝
23 突条部
24 規制部
26a,26b 布押え部材
27a,27b 押圧部
28a,28b 係合凸部
30 保持レバー
34 枢支機構
35 弾性部材
37 移動許容部
40 尖鋭部

Claims (11)

  1. 刺繍対象の加工布を刺繍可能な状態に伸張保持する為の加工布用枠において、
    筒状を成し、刺繍可能領域を区画する縫製用開口部とその縫製用開口部の外周部分において加工布を支える布受け部とを有する布受け体と、
    前記布受け体に接離可能に外嵌されて、前記布受け体に外嵌状に装着された加工布を外側から前記布受け部に対して押圧する布押え部材を有する布押え枠とを備え、
    前記縫製用開口部の外周部分のうちの前記筒状布受け体の筒の伸長方向における両端側部分の少なくとも一方側部分に位置する前記布受け部と、その少なくとも一方側部分に位置する前記布受け部に対向する前記布押え部材の押圧部との一方に凹溝を形成すると共に、他方に前記凹溝に係合して加工布を挟持する係合凸部を形成したことを特徴とする加工布用枠。
  2. 前記縫製用開口部の外周部分のうちの前記筒状布受け体の筒の伸長方向における両端側部分に位置する1対の布受け部と、この1対の布受け部に夫々対向して外嵌される1対の前記布押え部材の押圧部との一方に凹溝を形成すると共に、他方に前記凹溝に係合して加工布を挟持する係合凸部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の加工布用枠。
  3. 前記布受け体が円筒形状を成しており、前記縫製用開口部の外周部分のうちの筒状布受け体の筒の伸長方向おける両端側部分の布受け部と前記布押え部材とが円弧状に形成されるとともに、前記凹溝及び前記係合凸部が円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の加工布用枠。
  4. 前記凹溝が前記布受け部に形成され、前記係合凸部が前記布受け部に対向する前記布押え部材の押圧部に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の加工布用枠。
  5. 前記係合凸部の先端に、この係合凸部と前記凹溝とで加工布を屈曲状に保持可能とする尖鋭部を形成したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の加工布用枠。
  6. 前記布押え枠の移動により前記係合凸部と前記凹溝とが離間することを規制する規制手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の加工布用枠。
  7. 刺繍対象の加工布を刺繍可能な状態に伸張保持する為の加工布用枠において、
    筒状を成し、刺繍可能領域を区画する縫製用開口部とその縫製用開口部の外周部分において加工布を支える布受け部とを有する布受け体と、
    前記布受け体に接離可能に外嵌されて、前記布受け体に外嵌状に装着された加工布を外側から前記布受け部に対して押圧する布押え枠とを備え、
    前記布押え枠は、前記縫製用開口部の外周部分のうちの前記筒状布受け体の筒の伸長方向における両端側部分に対応する位置において前記伸長方向と直交する方向に延設された1対の布押え部材と、その1対の布押え部材の延設方向の両端に連結された1対の保持レバーとを有し、
    前記1対の保持レバーの基端部を前記筒状布受け体の基部に前記伸長方向と直交する軸心回りに回動可能に枢支する枢支機構と、前記1対の保持レバーの基端部を前記筒状布受け体側へ弾性付勢する1対の弾性部材とを設け、
    前記1対の布押え部材のうち前記基端部側に位置する布押え部材の前記延設方向における両端部には、前記保持レバーを前記筒状布受け体から離間する方向へ移動を許容する移動許容部が形成されていることを特徴とする加工布用枠。
  8. 前記移動許容部には、1対の保持レバーを前記筒状布受け体から離間する方向へ移動を許容する長穴が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の加工布用枠。
  9. 前記布受け体の縫製用開口部の外周部分のうちの前記筒状布受け体の伸長方向と直交する方向における両端側部分には、前記1対の保持レバーと協働して加工布を挟持する突条部を形成したことを特徴とする請求項7に記載の加工用布。
  10. 前記突条部に、前記保持レバーが前記布受け体から浮上する方向へ移動することを規制する規制部を形成したことを特徴とする請求項9に記載の加工布用枠。
  11. 前記布受け体が円筒形状を成しており、前記布受け部と前記布押え部材とが円弧状に形成されたことを特徴とする請求項7〜10に記載の加工布用枠。
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