JP2005336461A - 無機微粒子分散液の製造方法、インクジェット記録用紙用塗布液及びインクジェット記録用紙の製造方法、インクジェット記録用紙 - Google Patents

無機微粒子分散液の製造方法、インクジェット記録用紙用塗布液及びインクジェット記録用紙の製造方法、インクジェット記録用紙 Download PDF

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Abstract

【課題】 製造安定性に優れ、塗布故障が無いインクジェット記録用紙の製造方法及びその製造方法で製造されたインクジェット記録用紙を提供する。
【解決手段】 少なくとも無機微粒子とカチオンポリマーを含む液を予備分散した予備分散液を、さらに本分散して微粒化する無機微粒子分散液の製造方法であって、該無機微粒子分散液が、前記予備分散液を脱泡処理、粗大粒子除去処理、冷却処理の3処理から選ばれる少なくとも1つの処理をした後に本分散することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法、インクジェット記録用紙の製造方法及びその製造方法で製造されたインクジェット記録用紙。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット記録に供給される被記録材及びこの製造に用いる無機微粒子分散液、塗布液の製造方法更にインクジェット記録用紙(以下、単に記録用紙ともいう)の製造方法及びその製造方法で製造されたインクジェット記録用紙に関し、更に詳しくは、製造安定性に優れ、塗布故障が無いインクジェット記録用紙の製造方法及びその製造方法で製造されたインクジェット記録用紙に関する。
インクジェット記録は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙などの記録シートに付着させ、画像・文字などの記録を行うものであるが、比較的高速、低騒音、多色化が容易である等の利点を有しており、近年急速に普及してきている。一方、写真等の高画質印刷にも用いられており、記録シートとして1)インク吸収量が多く、吸収速度が速い、2)にじみが無い、3)色濃度が高い、4)耐水、耐光、耐オゾン性が高い、5)光沢性、6)シート上に異物、クラック(ひびわれ)等の故障が無いこと等が要求されている。
上記した諸特性の向上を目的として、近年ではインク受容層に多孔構造を有するインクジェット記録用紙が開発され実用化されている。このようなインクジェット記録用紙は多孔構造を有することで、インク受容性(速乾性)に優れ高い光沢を有するものとなる。
通常インクジェット記録用紙は、支持体にインク受容層塗布液を塗布することにより製造される。そして塗布液は、無機微粒子とカチオンポリマーを含む液を予備分散したのち、さらに本分散し微粒化することで無機微粒子分散液を調製し、これに水溶性樹脂を添加して製造される。しかしながら、このようにして製造された塗布液は往々にして高粘度化し、塗布適性を失うことがあった。これにより、塗布故障や光沢低下を招く。これらの問題を解決するための方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)が不十分である。
特開2004−43638号公報 (特許請求の範囲)
本発明は上記の実態に鑑みてなされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、製造安定性に優れ(水溶性樹脂を添加して塗布液を調製した場合に、該塗布液が高粘度化しない)、塗布故障が無いインクジェット記録用紙の製造方法及びその製造方法で製造されたインクジェット記録用紙を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成によって達成された。
(請求項1)
少なくとも無機微粒子とカチオンポリマーを含む液を予備分散した予備分散液を、更に本分散して微粒化する無機微粒子分散液の製造方法であって、該無機微粒子分散液が、前記予備分散液を脱泡処理、粗大粒子除去処理、冷却処理の3処理から選ばれる少なくとも1つの処理をした後に本分散することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項2)
前記本分散前の無機微粒子分散液の温度が5〜25℃であることを特徴とする請求項1記載の無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項3)
請求項1又は2記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に50〜70℃で0.5〜5.0時間加熱処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項4)
請求項1又は2記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に10℃〜35℃で5〜48時間放置処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項5)
請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に103〜105(1/sec)の剪断速度で剪断処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項6)
請求項5記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に濾過処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項7)
少なくとも無機微粒子とカチオンポリマーを含む液を予備分散した予備分散液を、更に本分散して微粒化する無機微粒子分散液の製造方法であって、該本分散後に脱泡処理を行うことを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項8)
前記本分散前の無機微粒子分散液の温度が5〜25℃であることを特徴とする請求項7記載の無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項9)
請求項7又は8記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に50〜70℃で0.5〜5.0時間加熱処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項10)
請求項7又は8記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に10℃〜35℃で5〜48時間放置処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項11)
請求項7〜10のいずれか1項記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に103〜105(1/sec)の剪断速度で剪断処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項12)
請求項11記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に濾過処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項13)
少なくとも1種以上の無機微粒子と少なくとも1種以上のカチオンポリマーを含む液を、それぞれ予備分散機に連続的に供給し、得られた予備分散液が連続的に排出されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項記載の無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項14)
連続的に排出された予備分散液を、更に別の予備分散機に連続的に供給し、連続的に予備分散液を製造することを特徴とする請求項13記載の無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項15)
予備分散液中の無機微粒子を微粒化する本分散にサンドミルを用いることを特徴とする請求項13又は14記載の無機微粒子分散液の製造方法。
(請求項16)
請求項1〜15のいずれか1項記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液と水溶性樹脂を混合することを特徴とするインクジェット記録用紙用塗布液。
(請求項17)
請求項16に記載のインクジェット記録用紙用塗布液を、更に脱泡処理と、濾過処理を行うことを特徴とするインクジェット記録用紙用塗布液。
(請求項18)
請求項17に記載のインクジェット記録用紙用塗布液を支持体上にスライドリップ方式もしくはカーテン方式で塗布することを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
(請求項19)
請求項18記載の製造方法で製造されたことを特徴とするインクジェット記録用紙。
本発明により、製造安定性に優れ、塗布故障が無いインクジェット記録用紙の製造方法及びその製造方法で製造されたインクジェット記録用紙を提供することができた。
本発明を更に詳しく説明する。予備分散とは、無機微粒子(以後、単に微粒子ともいう)を水性媒体になじませ、微粒子が浮いていたり、微粒子が凝集してダマのような現状が無いようにするまで分散する処理を言う。例えば、微粒子の分散液をあらかじめ調製し、該分散液を水性媒体であるカチオンポリマー溶液に添加すること、カチオンポリマー溶液を前記分散液に添加すること、両液を同時に混合すること、または粉体の無機微粒子をカチオンポリマー溶液に添加すること、粉体の無機微粒子とカチオンポリマー溶液を連続的に混合・分散し、連続的に分散装置より排出する方法が好ましい。また予備分散機は、本分散に於ける分散負荷低減の為、少なくとも1台以上使用する事が可能である。多段予備分散(予備分散機の直列配置)に於いて、予備分散機間の配管或いは2台目以降の予備分散機に対し、無機微粒子、カチオンポリマー、溶媒等を供給する事により、予備分散中に予備分散液の組成比率或いは成分を変更する事も可能である。
連続的に混合・分散し連続的に排出する装置としては、ローラミルタイプ、ニーダータイプ、ピンミキサータイプ等が挙げられる。具体的には、KRCニーダー、KEXエクスルローダー(栗本鉄鋼製)、フロージェットミキサー(粉研パウテックス製)、スパイラルピンミキサー(大平洋機工製)等が挙げられる。
本分散とは前記予備分散液を分散機を用いて微粒化させることをいい、微粒化後の液を粒径測定機により測定して、粗大粒子である10μm以上の粒子数が一定の数以下になるように微粒化することを言う。10μm以上の粒子数が一定の数以下について詳細に説明する。粗大粒子数は、Pacific Scientific社製、HIAC/ROYCO Model 8000A Particle Counterで測定した値である。粗大粒子数の測定は、無機微粒子分散液を希釈して無機微粒子の質量濃度で0.25%の液を作り、前記測定器で前記0.25%液10ml中の粗大粒子を測定し、無機微粒子1g当たりの粗大粒子数に換算した値である。測定レンジは2〜100μmレンジで測定し、10μm以上の粒子数を粗大粒子数とした。この粗大粒子数を3000以下にすることが本分散の目的である。
本分散に用いられる分散機としては、高圧ホモジナイザー、湿式メディア型粉砕機(サンドミル、ボールミル)、連続式高速撹拌型分散機、超音波分散機等があげられる。中でもサンドミルが好ましく、高濃度の予備分散液を短時間で効率よく粉砕分散でき、粗大粒子数の制御に有効である。サンドミルに用いるメディア径は0.01〜1.0mmが好ましい。0.01mm未満であるとメディア運動エネルギーが過小となり、予備分散液中の無機微粒子に対し有効な分散が困難である。1.0mmを超えると、無機微粒子とメディアとの接触点数が激減し、分散時間が多大に掛かる事になり、生産性の低下を引き起こす。
サンドミル内の滞留時間は、1〜30分が好ましく、1分未満であると分散性が不均一となり、30分を超えると分散による発熱が大きくなり無機微粒子分散液の品質を損なう。
サンドミルに用いるベッセル及び回転ディスク、ビーズ材質は、摩耗性やコストの観点から選択出来るが、例えば無機微粒子としてシリカ粉を用いる場合は、ベッセル及び回転ディスクは樹脂製或いは樹脂ライニング製が好ましく、樹脂としては特にウレタンが好ましい。又、ビーズ材質は高比重であるジルコニアが好ましい。
又、サンドミルは、必要とする無機微粒子の分散性を確保する為に、複数台を直列に配置した多段サンドミルとする事も出来る。多段サンドミルで構成した場合には、必要に応じて各サンドミルに用いるメディア径を変える事も可能であり、後段のサンドミルに用いるメディア径は、その前段のサンドミルに用いるメディア径以下とする事が好ましい。又、サンドミルとサンドミルの間に、フィルター或いはストレーナー等の粗大粒子除去設備、熱交換器等の冷却設備、サンドミル或いは接続配管等による送液圧力損失を補う為のポンプ等の送液設備を用いる事も出来る。
周速としては、5〜15m/secが好ましい。本分散機から出てくる分散液の温度は、10℃以上50℃以下にすることが好ましい。10℃より低いと分散液の粘度が高くなり、後工程でのハンドリングが難しくなる。50℃より高いと、粒子の凝集が促進され分散性が悪くなる。
前記予備分散液は、本分散する前に1)脱泡処理、2)粗大粒子除去処理、3)冷却処理の少なくとも1つの処理をする。複数の処理を行う場合の順序は限定されない。また、本分散後に脱泡処理するのも好ましい。更に予備分散液を前記1)〜3)の処理を行い、本分散後に脱泡することは更に好ましい。脱泡手段としては、超音波、減圧、遠心薄膜方式、遠心力を利用した脱泡・脱気ポンプ等挙げられる、連続式やバッチ式のどちらでもよく、方式も特に制限はない。
粗大粒子除去手段としては、遠心分離による方法、フィルターによる方法等を用いることができる。遠心分離の方法としてクレテック社製、マイクロカット等が利用できる。フィルターとしては、日本ポール(株)製のプロファイル、アドバンテック東洋(株)製のTMP、TCPDタイプ等が挙げられる。粗大粒子としてここでは100μm以上を取り除いておくことが好ましい。
冷却処理は、前記予備分散液を本分散する前に5℃以上25℃以下、好ましくは10℃以上20℃以下にすることが好ましい。冷却手段としては、熱交換機を用いることが有効であるが、予備分散液の温度以下の水を予備分散液に加えても良い。両方を併用しても良い。予備分散液に水を加える場合、無機微粒子濃度が低くなると生産性が悪くなるため、無機微粒子濃度として10%以上になるように調整する。
本分散後の加熱処理の温度は50〜70℃が好ましく、あまり温度を高くすると粒子が凝集したり、粘度が上昇するため70℃以下に抑える。また、加熱時間は、30分から5時間が好ましい結果を与える。
放置処理の時間については、生産性や粘度の安定性を考慮して、5時間から48時間の範囲が好ましい。
剪断処理とは、本分散で得られた、分散粒径より小さくしない範囲の剪断速度を分散液に与えることを言う。この処理により、粘度安定性及び分散粒径の安定性が向上する。好ましい剪断速度は、103〜105(1/sec)である。103より小さいと粘度安定性の効果が少なく、105より大きいと分散後の粒径より小さくなり、粘度上昇したり、逆に凝集することがあるため好ましくない。剪断処理は、分散液に連続的に行うことが好ましく、例えば、エバラマイルダー(荏原製作所製)などで行うことが出来る。剪断処理を行うタイミングは、特に限定されないが分散液と水溶性樹脂を混合する直前に行うことが好ましい。混合する直前とは、混合する0.1分〜180分前を言う。また、分散液と水溶性樹脂を含む塗布液に前記剪断処理を行うこともできる。この場合は、剪断処理後、24時間以内に塗布液を塗布することが好ましい。
無機微粒子分散液の製造過程で、脱泡処理、粗大粒子除去処理、冷却処理された分散液を加熱処理もしくは放置処理することで、水溶性樹脂を添加したときの塗布液の粘度安定性は更に良好になる。更に剪断処理を組み合わせると更に良好になる。
本発明の方法で製造された塗布液を塗布前に脱泡処理と粗大粒子除去処理を更に施すとより塗布適性が向上し、クラック等の故障も減少し、光沢も増す。この場合の粗大粒子除去処理では40μm以上の粗大粒子を除去することが好ましい。
次に本発明の無機微粒子分散液に用いる成分について説明する。
(無機微粒子)
無機微粒子としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー等の他各種の天然または合成の無機微粒子を使用することが出来る。
中でもシリカは低い屈折率を有するために透明性が要求されるインクジェット記録用紙のインク受容層(以下、空隙層ともいう)を形成するのに好ましく用いられる。
シリカとしては、通常の湿式法で合成されたシリカ、コロイダルシリカ或いは気相法で合成された微粒子シリカ等が好ましく用いられるが、コロイダルシリカまたは気相法で合成された微粒子シリカがより好ましく、中でも気相法により合成された微粒子シリカは高い空隙率が得られる。無機微粒子の1次粒子平均粒径は3〜100nmが好ましく、より好ましくは4〜50nm、最も好ましくは4〜20nmである。
最も好ましく用いられる、1次粒子の平均粒径が4〜20nmである気相法により合成された微粒子シリカとしては、例えば、日本アエロジル社のアエロジルが市販されている。
無機微粒子分散液中の無機微粒子の質量濃度として5〜40%が好ましい。特に好ましくは10〜35%である。質量濃度が低いと生産効率が劣り、大量の分散液を必要とする、更に分散性が劣る方向になる。また、質量濃度が高すぎると、分散液の粘度が高くなり、後工程でのハンドリングに負荷がかかる。質量濃度とは無機微粒子質量/(無機微粒子質量+水性媒体質量)×100で求めた値である。予備分散液中の濃度と本分散液中の濃度は、同じでも、異なってもよいが、分散効率を考慮すると予備分散液中の濃度が高い方が好ましく、本分散前に水で希釈する方法が好ましい。また本分散後に、分散液の粘度が高い場合は水で希釈して粘度を下げてもよい。
(カチオンポリマー)
カチオン性ポリマーは、第4級アンモニウム塩基を有するポリマーが好ましく、特に好ましくは第4級アンモニウム塩基を有するモノマーの単独重合体または他の共重合し得る1または2以上のモノマーとの共重合体である。
第4級アンモニウム塩基を有するモノマーの例としては例えば以下の例を挙げることが出来る。
Figure 2005336461
Figure 2005336461
上記第4級アンモニウム塩基と共重合し得るモノマーはエチレン性不飽和基を有する化合物であり、例えば以下の具体例を挙げることが出来る。
Figure 2005336461
特に第4級アンモニウム塩基を有するカチオン性ポリマーが共重合体である場合、カチオン性モノマーの比率は10モル%以上が好ましく、より好ましくは20モル%以上、特に好ましくは30モル%以上である。
第4級アンモニウム塩基を有するモノマーは単一でも2種類以上であっても良い。
以下に本発明のカチオン性ポリマーの具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005336461
Figure 2005336461
Figure 2005336461
Figure 2005336461
上記第4級アンモニウム塩基を有するカチオン性ポリマーは第4級アンモニウム塩基のために水溶性が一般に高いが、共重合する第4級アンモニウム塩基を含まないモノマーの組成や比率によっては水に充分に溶解しないことがあるが、水混和性有機溶媒と水との混合溶媒に溶解させることにより溶解し得るものであれば本発明に使用できる。
ここで水混和性有機溶媒とは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノールなどのアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンなどのグリコール類、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類など、水に対して通常10%以上溶解し得る有機溶媒を言う。この場合、有機溶媒の使用量は水の使用量以下であることが好ましい。
本発明のカチオン性ポリマーは数平均分子量が10万以下であることが好ましい。ここで数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーから求められたポリエチレングリコール値に換算した値である。
数平均分子量が10万を越える場合には、カチオン性ポリマーの溶液を表面がアニオン性である無機微粒子を含有する分散液に添加した際に凝集物の発生が激しく、またその後分散処理を施しても均一な分散液に成りにくく粗大粒子が多数存在して均一な分散液に成りにくい。このようなカチオン性ポリマーと無機微粒子を含有する複合微粒子分散液を使用してインクジェット記録用紙を作製した場合、高い光沢性が得られにくい。特に好ましい数平均分子量は5万以下である。数平均分子量の下限は染料の耐水性の点から通常2000以上である。
上記無機微粒子とカチオン性ポリマーの比率は、無機微粒子の種類や粒径、あるいはカチオン性ポリマーの種類や数平均分子量で変わり得る。
本発明において、上記比率は無機微粒子の表面がカチオン性に置き換わって安定化させる必要があることから、1:0.01〜1:1であることが好ましい。
(硬膜剤)
硬膜剤は、一般的には前記水溶性ポリマーと反応し得る基を有する化合物あるいは水溶性ポリマーが有する異なる基同士の反応を促進するような化合物であり、水溶性ポリマーの種類に応じて適宜選択して用いられる。
硬膜剤の具体例としては、例えば、エポキシ系硬膜剤(ジグリシジルエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒド、グリオキザール等)、活性ハロゲン系硬膜剤(2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5−s−トリアジン等)、活性ビニル系化合物(1,3,5−トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメチルエーテル等)、ほう酸、その塩、ほう砂、アルミ明礬等が挙げられる。
水溶性ポリマーとしてポリビニルアルコールまたはカチオン変成ポリビニルアルコールを使用する場合には、ほう酸、その塩またはエポキシ系硬膜剤から選ばれる硬膜剤を使用するのが好ましい。
最も好ましいのはほう酸またはその塩から選ばれる硬膜剤である。ほう酸またはその塩としては、硼素原子を中心原子とする酸素酸およびその塩のことを示し、具体的にはオルトほう酸、二ほう酸、メタほう酸、四ほう酸、五ほう酸、八ほう酸またはそれらの塩が挙げられる。
上記硬膜剤の使用量は水溶性ポリマーの種類、硬膜剤の種類、シリカ粒子の種類、水溶性ポリマーに対する比率等により変化するが、通常水溶性ポリマー1g当たり5〜500mg、好ましくは10〜300mgである。
上記硬膜剤は、空隙層を形成する塗布液を塗布する際に、空隙層を形成する塗布液中及び/または空隙層に隣接するその他の層を形成する塗布液中に添加してもよく、あるいは予め硬膜剤を含有する塗布液を塗布してある支持体上に、該空隙層を形成する塗布液を塗布する。さらには空隙層を形成する硬膜剤非含有の塗布液を塗布乾燥後に硬膜剤溶液をオーバーコートするなどして空隙層に硬膜剤を供給することもできる。好ましくは製造上の効率の観点から、空隙層を形成する塗布液またはこれに隣接する層を形成する塗布液中に硬膜剤を添加して、空隙層を形成するのと同時に硬膜剤を供給するのが好ましい。
親水性バインダーとしてポリビニルアルコールまたは変性ポリビニルアルコールを用いる場合である。この場合、微粒子シリカ表面のシラノール基とビニルアルコールの水酸基が弱い水素結合を行い、軟凝集体が形成されて空隙率が高く成りやすい。
次に本発明のインクジェット記録用紙について説明する。
本発明のインクジェット記録用紙は、インク受容層に、本発明の無機微粒子分散液、水溶性樹脂、並びに必要に応じて各種添加剤を含有する。
(水溶性樹脂)
水溶性ポリマーとしては、例えばゼラチン(酸処理ゼラチンが好ましい)、ポリビニルピロリドン(平均分子量が約20万以上が好ましい)、プルラン、ポリビニルアルコールまたはその誘導体、カチオン変性ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール(平均分子量が10万以上が好ましい)、ヒドロキシエチルセルロース、デキストラン、デキストリン、水溶性ポリビニルブチラールを挙げることができ、これらの親水性バインダーは単独で使用しても良く、2種以上を併用しても良い。
特に好ましい親水性バインダーは、ポリビニルアルコールまたはカチオン変性ポリビニルアルコールである。
本発明に好ましく用いられるポリビニルアルコールは平均重合度が300〜4000のものであり、特に平均分子量が1000以上のものが得られる皮膜の脆弱性が良好であることから好ましい。
また、ポリビニルアルコールのケン化度は70〜100%のものが好ましく、80〜100%のものが特に好ましい。
また、カチオン変性ポリビニルアルコールは、カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケン化することにより得られる。
カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えばトリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシルエチルジメチル(3−メタクリルアミド)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。
カチオン変性ポリビニルアルコールのカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して0.1〜10モル%が好ましく、より好ましくは0.2〜5モル%である。
カチオン変性ポリビニルアルコールの重合度は500〜4000が好ましく、更に1000〜4000が好ましい。
また、カチオン変性ポリビニルアルコールのケン化度は通常60〜100モル%、好ましくは70〜99モル%である。
本発明で特に好ましいのは微粒子シリカを1次粒子として使用し、親水性バインダーとしてポリビニルアルコールまたは変性ポリビニルアルコールを用いる場合である。この場合、微粒子シリカ表面のシラノール基とビニルアルコールの水酸基が弱い水素結合を行い、軟凝集体が形成されて空隙率が高く成りやすい。
上記水溶性ポリマーと無機微粒子の比率は、通常1:10〜1:3であり、特に好ましくは1:8〜1:5である。
上記水溶性ポリマーは、溶解性を上げる為、100℃以上150℃以下で溶解するのが好ましい。
(その他の成分)
本発明のインクジェット記録用紙は、必要に応じて、更に各種の公知の添加剤、例えば、酸、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、泡消剤、界面活性剤、帯電防止剤、マット剤、カール防止剤等を含有することが出来る。
(支持体)
本発明のインクジェット記録用紙の支持体としては、従来インクジェット記録用紙として公知の紙支持体、プラスチック支持体(透明支持体)、複合支持体など適宜使用できるが、より高い濃度で鮮明な画像を得るためには支持体中にインク液が浸透しない疎水性支持体を用いるのが好ましい。
透明支持体としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアセテート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、セロハン、セルロイド等の材料からなるフィルム等が挙げられ、中でもOHPとして使用されたときの輻射熱に耐える性質のものが好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。このような透明な支持体の厚さとしては、10〜200μmが好ましい。透明支持体のインク受容層側およびバッキング層側には公知の下引き層を設けることが、インク受容層やバック層と支持体の接着性の観点から好ましい。
また、透明である必要のない場合に用いる支持体としては、例えば、基紙の少なくとも一方に白色顔料等を添加したポリオレフィン樹脂被覆層を有する樹脂被覆紙(いわゆるRCペーパー)、ポリエチレンテレフタレートに白色顔料を添加してなるいわゆるホワイトペットが好ましい。
(インクジェット記録用紙の作製)
本発明のインクジェット記録用紙のインク受容層は、例えば支持体表面に少なくとも無機微粒子分散液と水溶性樹脂を含む塗布液を塗布、乾燥することで得られる。必要に応じて複数の異なる塗布液を順次もしくは同時に塗布して得られる。
複数の塗布液を用いる場合、同時に重層して塗布する方が好ましい。また、塗布直前に必要な添加剤を塗布液中にインライン添加して塗布することも出来る。
塗布液の温度は30℃〜50℃以下が好ましい。
インク受容層は、インクの液滴を全て吸収する必要があり、吸収容量として10ml/m2以上の吸収容量を持つことが好ましく、更に好ましくは15ml/m2以上である。
塗布液中の無機微粒子の質量濃度としては10%以上20%以下が好ましい。10%以下であると多量の塗布液を塗布する必要があり乾燥に時間が係り、効率が悪い。また20%以上にすると塗布液粘度が高くなりすぎ、塗布性が劣化する。
インク受容層の無機微粒子付き量は10g/m2〜25g/m2が好ましい。受容層の膜厚としては10〜50μmが好ましい。
インク受容層の光沢度としては75°の測定値で53%以上が好ましい。光沢は日本電色工業株式会社製変角光度計(VGS−1001DP)等で測定できる。
インク受容層の塗布方法としては、スライドリップ方式、カーテン方式が好ましい。塗布液の粘度は一般に5〜1000mPa・sであり好ましくは10〜200mPa・sである。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中で「%」は特に断りのない限り絶乾質量%を示す。
(予備分散液の作製)
水性媒体(以後A液と称す)として、
水 800L
ホウ酸 5.8kg
硼砂 6.4kg
5%硝酸 3.4L
エタノール 16.0L
P−9(10%溶液) 440L
を混合、溶解した。無機微粒子として1次粒子の平均粒径が約7nmの気相法シリカ(日本アエロジル製:A300以後A300と称す)を温度が25℃になるよう、保存しておいたものを用意した。
A液を8.3kg/min、A300を2.2kg/minの割合で別々に連続的にフロージェットミキサー(粉研製、以後FJMと称す)に供給した。FJMから連続的に排出してきた分散液をファインフローミル(太平洋機工製、以後FFMと称す)に連続的に通し、予備分散液を得た。予備分散液の温度は40℃であった。FJM、FFMの条件は周速30m/secで行った。
実施例1
(無機微粒子分散液の作製・・本分散)
前記予備分散液を、次の方法で脱泡処理した。脱泡処理は横田製作所製の脱泡ポンプUPSA型を用いて行った。脱泡処理後の予備分散液には目視評価で泡は無くなった。その後、RL125V(連続式湿式メディア型粉砕機、アシザワ製、以後RLと称す)に予備分散液を10kg/minで供給し本分散を行い、無機微粒子分散液を得た。RL条件は、ビーズ径0.3mmジルコニア、ビーズ充填率80%、滞留時間3分、ロータ回転周速10m/sec、ベッセル、ローターはウレタン樹脂製で行った。
(インク受容層用塗布液の作製)
前記無機微粒子分散液に、ポリビニルアルコール溶液(PVA溶液)と水を加え、攪拌、混合し塗布液を得た。塗布液の温度は40℃に調整した。
シリカ微粒子と水溶性樹脂との質量比は5.5:1にした。塗布液中のシリカ微粒子の質量濃度として13%になるように水で調整した。
この塗布液について調製後60分に液の粘度を測定した。測定装置はB型粘度計を用いた。結果を表1に示す。
ポリビニルアルコール溶液はクラレ製のPVA235を用い、10%溶液として使用した。
(インクジェット記録用紙の作製)
前記塗布液を支持体上にカーテン塗布装置を用いて、塗布、乾燥して記録用紙を得た。
支持体は両面をポリエチレンで被覆した紙支持体(厚みが220μmでインク吸収層面のポリエチレン中にはポリエチレンに対して13質量%のアナターゼ型酸化チタンを含有)を用い、140μmの厚さで塗布した。塗布直後に0℃に保たれた冷却ゾーンで20秒間冷却した後、25℃の風(相対湿度が15%)で60秒間、45℃の風(相対湿度が25%)で60秒間、50℃の風(相対湿度が25%)で60秒間順次乾燥し、20〜25℃、相対湿度が40〜60%の雰囲気下で、2分間調湿した。
(記録用紙の評価)
ひび割れ
塗布面の0.3m2当たりのひび割れ点数を目視でカウントした。ひび割れ点数は、通常10点以下であれば実用上問題ないと考えられる。
光沢
75°での光沢値を測定した。
実施例2
実施例1において脱泡処理の代わりに、濾過処理を行った以外は、実施例1と同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
濾過処理は、アドバンテック東洋(株)製のTMPタイプのフィルターを用いて70μm以上の粗大粒子を除去した。
実施例3
実施例1において脱泡処理の代わりに、冷却処理を行った以外は、実施例1と同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
冷却処理は予備分散液の温度を15℃まで冷却して本分散を行った。
実施例4
実施例1において、脱泡処理後に実施例2で行った濾過処理を行った以外は実施例1と同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例5
実施例2において、濾過処理後に実施例3で行った冷却処理を行った以外は実施例2と同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例6
実施例1〜3で行った、脱泡処理、濾過処理、冷却処理をこの順で予備分散液に施した後に本分散を行い、実施例1と同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例7
前記予備分散液を実施例1と同じ本分散機(RL125V(連続式湿式メディア型粉砕機、アシザワ製))、条件で本分散を行い、無機微粒子分散液を得た。
次にこの無機微粒子分散液に脱泡処理を行った。脱泡処理は超音波を用いて行った。その後、実施例1と同様に塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例8
実施例7において、無機微粒子分散液に脱泡処理を行った後、無機微粒子分散液の温度を50℃にし、その状態で2hr置いて加熱処理した以外は、同様に塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例9
実施例8において、加熱処理の代わりに、25℃で25hr放置処理した以外は同様に塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例10
実施例1において、無機微粒子分散液を50℃、2hrの加熱処理を行った以外は同様に塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例11
実施例1において、無機微粒子分散液を25℃、25hrの放置処理を行った以外は同様に塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例12
実施例1において、無機微粒子分散液を超音波で脱泡処理した後、25℃、25hrの放置処理を行った以外は同様に塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例13
実施例1において、無機微粒子分散液を超音波で脱泡処理した後、50℃、2hrの加熱処理を行った以外は同様に塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例14
実施例7において、脱泡処理後に50℃、2hrの加熱処理を行い、その後、25℃、25hr放置処理を行った以外は、同様に塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例15
実施例12で作製した塗布液を超音波を用いて脱泡処理した後、フィルターを用いて濾過処理した後に、実施例1と同様に記録用紙を作製した。結果を表1に示す。尚フィルターはアドバンテック東洋(株)製のTCPD−30を用いた。
実施例16
実施例3において、予備分散液の温度を7℃まで冷却処理した以外は同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例17
実施例3において、予備分散液の温度を23℃まで冷却処理した以外は同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例18
実施例3において、予備分散液の温度を4℃まで冷却処理した以外は同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例19
実施例3において、予備分散液の温度を27℃まで冷却処理した以外は同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例20
実施例3において、本分散液作製後、水溶性樹脂を添加する、5分前に、本分散液をエバラマイルダー(荏原製作所製)に40l/minで供給し、剪断速度2×103(1/sec)で本分散液を剪断処理した以外は同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。尚、本分散液作製後、水溶性樹脂を添加するまで35℃で1時間置いた。
実施例21
実施例3において、本分散液作製後、水溶性樹脂を添加する、5分前に、本分散液をエバラマイルダー(荏原製作所製)に40l/minで供給し、剪断速度9×104(1/sec)で本分散液を剪断処理した以外は同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。尚、本分散液作製後、水溶性樹脂を添加するまで35℃で1時間置いた。
実施例22
実施例21において、本分散液作製後、35℃で28時間放置し、剪断処理を剪断速度1×104(1/sec)にした以外は、同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例23
実施例7において、予備分散液の温度を7℃まで冷却処理した以外は同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例24
実施例7において、予備分散液の温度を23℃まで冷却処理した以外は同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例25
実施例7において、予備分散液の温度を4℃まで冷却処理した以外は同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例26
実施例7において、予備分散液の温度を27℃まで冷却処理した以外は同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例27
実施例9において、本分散液を水溶性樹脂を添加する5分前に、エバラマイルダー(荏原製作所製)に40l/minで供給し、剪断速度2×103(1/sec)で本分散液を剪断処理した以外は同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例28
実施例9において、本分散液を水溶性樹脂を添加する5分前に、エバラマイルダー(荏原製作所製)に40l/minで供給し、剪断速度9×104(1/sec)で本分散液を剪断処理した以外は同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例29
実施例21において、剪断処理後に、40μmのフィルターで濾過した以外は、同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
実施例30
実施例28において、剪断処理後に、40μmのフィルターで濾過した以外は、同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、脱泡処理を行わない他は、同様に無機微粒子分散液、塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
比較例2
実施例14において、脱泡処理を行わない以外は、同様に塗布液、記録用紙を作製した。結果を表1に示す。
表中の○は、処理を行ったことを示し、−は処理を行っていないことを示す。実施例15の塗布液粘度は、塗布液を脱泡+濾過した後に測定した値である。
Figure 2005336461
表1から、本発明の試料は、製造安定性に優れ(水溶性樹脂を添加して塗布液を調製した場合に、該塗布液が高粘度化しない)、塗布故障が無いインクジェット記録用紙であることが分かる。

Claims (19)

  1. 少なくとも無機微粒子とカチオンポリマーを含む液を予備分散した予備分散液を、更に本分散して微粒化する無機微粒子分散液の製造方法であって、該無機微粒子分散液が、前記予備分散液を脱泡処理、粗大粒子除去処理、冷却処理の3処理から選ばれる少なくとも1つの処理をした後に本分散することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
  2. 前記本分散前の無機微粒子分散液の温度が5〜25℃であることを特徴とする請求項1記載の無機微粒子分散液の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に50〜70℃で0.5〜5.0時間加熱処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
  4. 請求項1又は2記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に10℃〜35℃で5〜48時間放置処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に103〜105(1/sec)の剪断速度で剪断処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
  6. 請求項5記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に濾過処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
  7. 少なくとも無機微粒子とカチオンポリマーを含む液を予備分散した予備分散液を、更に本分散して微粒化する無機微粒子分散液の製造方法であって、該本分散後に脱泡処理を行うことを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
  8. 前記本分散前の無機微粒子分散液の温度が5〜25℃であることを特徴とする請求項7記載の無機微粒子分散液の製造方法。
  9. 請求項7又は8記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に50〜70℃で0.5〜5.0時間加熱処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
  10. 請求項7又は8記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に10℃〜35℃で5〜48時間放置処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
  11. 請求項7〜10のいずれか1項記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に103〜105(1/sec)の剪断速度で剪断処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
  12. 請求項11記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液を、更に濾過処理することを特徴とする無機微粒子分散液の製造方法。
  13. 少なくとも1種以上の無機微粒子と少なくとも1種以上のカチオンポリマーを含む液を、それぞれ予備分散機に連続的に供給し、得られた予備分散液が連続的に排出されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項記載の無機微粒子分散液の製造方法。
  14. 連続的に排出された予備分散液を、更に別の予備分散機に連続的に供給し、連続的に予備分散液を製造することを特徴とする請求項13記載の無機微粒子分散液の製造方法。
  15. 予備分散液中の無機微粒子を微粒化する本分散にサンドミルを用いることを特徴とする請求項13又は14記載の無機微粒子分散液の製造方法。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項記載の製造方法で得られた無機微粒子分散液と水溶性樹脂を混合することを特徴とするインクジェット記録用紙用塗布液。
  17. 請求項16に記載のインクジェット記録用紙用塗布液を、更に脱泡処理と、濾過処理を行うことを特徴とするインクジェット記録用紙用塗布液。
  18. 請求項17に記載のインクジェット記録用紙用塗布液を支持体上にスライドリップ方式もしくはカーテン方式で塗布することを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
  19. 請求項18記載の製造方法で製造されたことを特徴とするインクジェット記録用紙。
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JP2011183270A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Izumi Food Machinery Co Ltd 分散装置及び分散方法
JP2014226612A (ja) * 2013-05-23 2014-12-08 冷化工業株式会社 粉液混合分散システム、及び粉液混合分散システムにより生成された調合液

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