JP2005332914A - 難燃性に優れた電波吸収体 - Google Patents

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秀臣 片野
Kazunori Igarashi
和則 五十嵐
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亮治 中山
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Abstract

【課題】難燃性に優れ、かつ300MHz〜3GHzの準マイクロ波帯における電波吸収特性が優れた電波吸収体を提供する。
【解決手段】原子%でAlまたはSiのうちの1種または2種を合計で15〜35%、Ni:0.1〜20%、Cr:0.1〜10%を含有し、残部:Feおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均厚さd:0.5〜3μm、粒度分布計によって求められた粒径の小さい方から重量を累計して50%になったときの粒径をD50とするとD50:5〜30μmであり、アスペクト比(D50/d):2〜60に調整された偏平形状金属軟磁性粉末:60〜90質量%を含有し、必要に応じて、グラファイト:1〜30質量%、赤燐:0.5〜5質量%を含有し、残部が混合樹脂からなる電波吸収体であって、前記混合樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体:3〜98質量%、ウレタン:残部からなる混合組成を有する。
【選択図】 なし

Description

この発明は、パソコンや移動体通信機器から放射される電磁波ノイズを吸収するのに用いられる難燃性に優れた電波吸収体、特に300MHz〜3GHzの準マイクロ波帯で電波吸収特性が優れた難燃性に優れた電波吸収体に関するものである。
一般に、軟磁性粉末として、Fe−17.2%Al−9.3%Si粉末(Fe−9.6質量%Al−5.4質量%Si粉末:センダスト粉末)(ただし、特に断りなき場合、軟磁性粉末の成分組成における%は原子%を示す。以下同じ)などの軟磁性粉末、Cr:0.5〜20%,Si:0.5〜9%,Al:0.5〜15%を含有し、残部:Feおよび不可避不純物からなる成分組成を有する軟磁性粉末、AlまたはSiのうちの1種または2種を合計で15〜35%、Ni:0.1〜20%、Cr:0.1〜10%を含有し、残部:Feおよび不可避不純物からなる成分組成を有する軟磁性粉末等が知られており、これら軟磁性粉末を平均厚さd:0.5〜3μm、粒度分布計によって求められた粒径の小さい方から重量を累計して50%になったときの粒径をD50とするとD50:5〜30μmであり、アスペクト比(D50/d):2〜60に調整された偏平形状金属軟磁性粉末とし、この偏平形状金属軟磁性粉末を樹脂に混合し、シート状に成形した電波吸収体は広く使用されている。
この電波吸収体は、近年、自動車などのエンジン部分に近い高温環境下で使用したり、電子回路部品の高集積化に伴って発熱量が増大し高温になった環境下で使用することが多くなり、それに伴って難燃性の電波吸収体が求められている。電波吸収体に難燃性を付与するには、マトリックスの材料として難燃性の樹脂を使用する必要があり、難燃性樹脂としてシリコーンゴム、塩素化ポリエチレンゴムなどが知られているが、シリコーンゴムは成形性が低いところから、塩素化ポリエチレンゴムが広く使用されていた。
しかし、塩素化ポリエチレンゴムは廃棄物となって焼却処理するときにダイオキシンの発生原因となる。そのために塩素などのハロゲン元素を含まない樹脂をマトリックス材として使用したハロゲンフリー電波吸収体が提案されている(特許文献1参照)。
この特許文献1記載のハロゲンフリー電波吸収体は、マトリックス材としてアクリルゴムに水酸化アルミニウムおよび(または)水酸化マグネシウムを50〜500phr添加した樹脂を使用している。この水酸化アルミニウムおよび(または)水酸化マグネシウムは、加熱されて分解するときの脱水反応が引き起こす吸熱で冷却が行なわれるとされている。
さらに、難燃性を向上させるために、赤燐:1〜30phrを添加し、さらに必要に応じて、カーボン粉末:1〜30phrおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体の1種または2種を合計で1〜30phr含有せしめた樹脂を使用すると、難燃性が一層向上するとされている。
特開2001−308583号公報
しかし、前記従来の電波吸収体は、アクリルゴムに水酸化アルミニウムおよび(または)水酸化マグネシウムを50〜500phr添加した樹脂をマトリックス材として使用しているために、水酸化アルミニウムおよび(または)水酸化マグネシウムの含有量だけ電波吸収体に含まれる偏平形状金属軟磁性粉末が減少し、結果として高い電波吸収性特性を確保することができないという問題点があった。また、アクリルゴムは引張強さ等の機械的強度があまり高くなく、かつ水酸化アルミニウムおよび(または)水酸化マグネシウムを多量に添加しているために電波吸収シートの機械的強度が低いという問題点があった。
そこで、本発明者らは、高い難燃性と高い電波吸収特性を併せ持つ電波吸収体を得るべく研究を行った結果、以下の事項が分かったのである。すなわち、
(イ)エチレン−酢酸ビニル共重合体とウレタンの混合樹脂はハロゲン元素を含んでいないので焼却してもダイオキシンなどの有害物質が生成されることが無く、また、アクリルゴムに水酸化アルミニウムおよび(または)水酸化マグネシウムを50〜500phr添加した樹脂に比べて難燃性はほぼ同等またはそれ以上に優れており、さらに水酸化アルミニウムおよび(または)水酸化マグネシウムを添加する必要がないので、偏平形状金属軟磁性粉末を増量して添加することができるところから、従来のハロゲンフリー電波吸収体に比べて偏平形状金属軟磁性粉末含有量を増加させることができ、電波吸収特性を向上させることができる。さらに、ウレタン自体の機械的強度が高いことに加え、水酸化アルミニウムおよび(または)水酸化マグネシウムを添加する必要がないので結果として電波吸収シートの機械的強度を向上させることができる。
(ロ)ここで使用する偏平形状金属軟磁性粉末は、AlまたはSiのうちの1種または2種を合計で15〜35%、Ni:0.1〜20%、Cr:0.1〜10%を含有し、残部:Feおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均厚さd:0.5〜3μm、粒度分布計によって求められた粒径の小さい方から重量を累計して50%になったときの粒径をD50とするとD50:5〜30μmであり、かつアスペクト比(D50/d):2〜60を有する偏平形状に調整されることが好ましい。
この発明は、かかる研究結果に基づいてなされたものであって、
(1)AlまたはSiのうちの1種または2種を合計で15〜35%、Ni:0.1〜20%、Cr:0.1〜10%を含有し、残部:Feおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均厚さd:0.5〜3μm、粒度分布計によって求められた粒径の小さい方から重量を累計して50%になったときの粒径をD50とするとD50:5〜30μmであり、アスペクト比(D50/d):2〜60に調整された偏平形状金属軟磁性粉末:60〜95質量%を含有し、残部が混合樹脂からなる電波吸収体であって、前記混合樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体:3〜98質量%、ウレタン:残部からなる混合組成を有する混合樹脂である難燃性に優れた電波吸収体、に特徴を有するものである。
この発明の電波吸収体に、さらにグラファイト:1〜30質量%、赤燐:0.5〜5質量%を含有させると難燃性を一層向上させることができる、という研究結果も得られたのである。したがって、この発明は、
(2)AlまたはSiのうちの1種または2種を合計で15〜35%、Ni:0.1〜20%、Cr:0.1〜10%を含有し、残部:Feおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均厚さd:0.5〜3μm、粒度分布計によって求められた粒径の小さい方から重量を累計して50%になったときの粒径をD50とするとD50:5〜30μmであり、アスペクト比(D50/d):2〜60に調整された偏平形状金属軟磁性粉末:60〜95質量%を含有し、さらに、
グラファイト:1〜30質量%、
赤燐:0.5〜5質量%、
を含有し、残部が混合樹脂からなる電波吸収体であって、前記混合樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体:3〜98質量%を含有し、残部がウレタンからなる混合組成を有する混合樹脂である難燃性に優れた電波吸収体、に特徴を有するものである。
この発明の難燃性に優れた電波吸収体に含まれる偏平形状金属軟磁性粉末、グラファイトおよび赤燐の含有量をそれぞれ偏平形状金属軟磁性粉末:60〜95質量%、グラファイト:1〜30質量%、赤燐:0.5〜5質量%に限定した理由、並びに混合樹脂をエチレン−酢酸ビニル共重合体:3〜98質量%、ウレタン:残部からなる混合組成にした理由を説明する。
なお、偏平状金属軟磁性粉末の成分組成、平均厚さd、D50、アスペクト比(D50/d)についてはすでに知られているので、その限定理由について説明は省略する。
(a) 偏平状金属軟磁性粉末の充填量
偏平状金属軟磁性粉末の充填量が60質量%未満では十分な電波吸収特性が得られないので好ましくなく、一方、偏平状金属軟磁性粉末が95質量%を越えて充填すると、成形性が低下してシート状に成形することができなかったり、シート状に成形できても、得られたシート状成形体の強度および柔軟性が失われて電波吸収体として使用できないので好ましくない。したがって、この発明の電波吸収体に含まれる偏平状金属軟磁性粉末の充填量を60〜95質量%(一層好ましくは、70〜90質量%)に定めた。
(b) グラファイトの添加量
グラファイトは、必要に応じて、添加することにより難燃性を一層改善する効果があるが、1質量%未満ではその効果が得られず、一方、30質量%を越えて含有すると電波吸収シートの強度が著しく低下するので好ましくない。したがって、グラファイトの添加量は1〜30質量%(一層好ましくは、5〜20質量%)に定めた。
(c) 赤燐添加量
赤燐は、必要に応じて、添加することにより難燃性を一層改善する効果があるが、0.5質量%未満ではその効果が得られず、一方、5質量%を越えて含有すると難燃性がかえって低下するので好ましくない。したがって、赤燐の添加量は0.5〜5質量%(一層好ましくは、1〜3質量%)に定めた。
(d) 混合樹脂
ウレタンにエチレン−酢酸ビニル共重合体を3質量%未満添加しても十分な難燃性が得られないので好ましくなく、一方、ウレタンにエチレン−酢酸ビニル共重合体を98質量%を越えて添加すると、電波吸収シートの強度が低下するので好ましくない。したがって、この発明の難燃性に優れた電波吸収体に使用する混合樹脂はエチレン−酢酸ビニル共重合体:3〜98質量%(一層好ましくは、10〜90質量%、さらに一層好ましくは、30〜80質量%)、ウレタン:残部からなる混合組成に定めた。
この発明は、難燃性に優れ、かつ300MHz〜3GHzの準マイクロ波帯で電波吸収特性が優れた電波吸収体を提供することができ、電気および電子産業において優れた効果をもたらすものである。
合金原料を高周波溶解して表1に示される成分組成の溶湯を作製し、これら溶湯を水アトマイズしてアトマイズ粉末を作製し、そのアトマイズ粉末を分級処理して粒径:40μm以下のアトマイズ原料粉末を作製した。このアトマイズ原料粉末をさらにアトライターにて粉砕・偏平化し、次いでこれを熱処理炉に入れ、Arガス雰囲気中、温度:400℃で2時間保持の熱処理を行なった。この熱処理した粉末を風力分級機により分級し、表1に示されるD50、dおよびアスペクト比(D50/d)を有する偏平形状金属軟磁性粉末A〜Cを作製した。
Figure 2005332914
実施例1
エチレン−酢酸ビニル共重合体およびウレタンを用意し、エチレン−酢酸ビニル共重合体:50質量%、残部ウレタンとなるように配合し混合樹脂を作製し、この混合樹脂に難燃性電波吸収シートとして成形可能な限りの大量の表1における偏平形状金属軟磁性粉末Aを配合し混合し混練したのち、予め70℃に加熱した加圧ニーダーに投入し、5分間混錬したのち、混錬した偏平形状金属軟磁性粉末および混合樹脂を予め70℃に加熱したミキシングに投入し、シート化加工を行なうことにより、偏平形状金属軟磁性粉末がシート面に平行に配列した厚み:0.5mmを有する本発明難燃性電波吸収シート(以下、本発明電波吸収シートという)1を作製した。
さらに、アクリルゴム:6.33質量%、硫黄:0.02質量%、ステアリン酸ナトリウム:0.19質量%、ステアリン酸カリウム:0.03質量%、ステアリン酸:0.06質量%、水酸化アルミニウム:9.50質量%に、さらに難燃性電波吸収シートとして成形可能な限りの大量の表1における偏平形状金属軟磁性粉末Aを配合し混合し、ロールを用いて混錬し、混練物を加熱プレス(170℃、20分間)によりシート化すると共に架橋して厚み:0.5mmを有する従来難燃性電波吸収シート(以下、従来電波吸収シートという)1を作製した。
これら本発明電波吸収シート1および従来電波吸収シート1から切り出して試料を作製し、この試料をUL規格94に定めるUL垂直燃焼試験により難燃性を評価し、その結果を表2に示した。表2において、V1は燃焼後30秒以内に消火、V2は燃焼後30秒以内に消火したがドリップが発生したことを示す。
また、本発明電波吸収シート1および従来電波吸収シート1から切り出し、同軸ホルダーにセットし、ネットワークアナライザーを用いて300MHz〜3GHzの周波数範囲における電波吸収量最大値を求め、その結果を表2に示した。
Figure 2005332914
表2に示す結果から、本発明電波吸収シート1は従来電波吸収シート1と比べて同等に良好な難燃性を示すが、本発明電波吸収シート1は偏平形状金属軟磁性粉末を最大で95質量%含有させることができるに対し、従来電波吸収シート1は偏平形状金属軟磁性粉末を最大で89質量%しか含有させることができないので、本発明電波吸収シート1は従来電波吸収シート1と比べて偏平形状金属軟磁性粉末の最大配合量を多くすることができ、したがって、本発明電波吸収シート1は従来電波吸収シート1に比べて、300MNz〜3GHzの準マイクロ波帯における電波吸収量最大値は大きいことが分かる。
実施例2
エチレン−酢酸ビニル共重合体およびウレタンを用意し、ウレタンに対するエチレン−酢酸ビニル共重合体の配合量を表3に示されるように変化させて配合した混合樹脂を作製し、表1における偏平形状金属軟磁性粉末Bと配合し混合し混練したのち、予め70℃に加熱した加圧ニーダーに投入し、5分間混錬したのち、混錬した偏平形状金属軟磁性粉末および混合樹脂を予め70℃に加熱したミキシングに投入し、シート化加工を行なうことにより、偏平形状金属軟磁性粉末がシート面に平行に配列した厚み:0.5mmを有することにより本発明電波吸収体2〜8および比較電波吸収体1〜2を作製した。
これら本発明電波吸収シート2〜8、比較電波吸収シート1〜2から切り出して試料を作製し、この試料をUL規格94に定めるUL垂直燃焼試験により難燃性を評価し、その結果を表3に示した。表3において、V1は燃焼後30秒以内に消火、V2は燃焼後30秒以内に消火したがドリップが発生したことを示す。また、本発明電波吸収シート2〜8、比較電波吸収シート1〜2から切り出し、JIS K6251に準拠した方法で引張強さを測定し、その結果を表3に示した。さらに、本発明電波吸収シート2〜8、比較電波吸収シート1〜2から切り出し、同軸ホルダーにセットし、ネットワークアナライザーを用いて300MHz〜3GHzの周波数範囲における電波吸収量最大値を求め、その結果を表3に示した。
Figure 2005332914
表3に示す結果から、エチレン−酢酸ビニル共重合体含有量が3質量%より少ない比較電波吸収シート1はUL垂直燃焼試験が良好でなく、一方、エチレン−酢酸ビニル共重合体含有量が98質量%より多い比較電波吸収シート2は強度が低下するので好ましくないことが分かる。
実施例3
平均粒径:20μmのグラファイト粉末および平均粒径:15μmの赤燐粉末を用意し、これらを実施例1で用意したエチレン−酢酸ビニル共重合体およびウレタンとともに配合して表4に示される割合の混合樹脂を作製し、この混合樹脂に表1における偏平形状金属軟磁性粉末Cを77質量%配合し混合し混練したのち、実施例1と同様にして表4に示される厚み:0.5mmを有する本発明電波吸収シート9〜15および比較電波吸収シート3〜4を作製した。
さらに比較のために、アクリルゴム:6.49質量%、硫黄:0.02質量%、ステアリン酸ナトリウム:0.19質量%、ステアリン酸カリウム:0.03質量%、ステアリン酸:0.06質量%、水酸化マグネシウム:14.74質量%、赤燐:0.98質量%、カーボンブラック:0.49質量%、偏平形状金属軟磁性粉末C:77質量%を配合し混合し、ロールを用いて混錬し、混練物を加熱プレス(170℃、20分間)によりシート化すると共に架橋して厚み:0.5mmを有する従来電波吸収体2を作製した。
この本発明電波吸収シート9〜15、比較電波吸収シート3〜4および従来電波吸収体2について実施例1と同様にしてUL垂直燃焼試験により難燃性を評価し、その結果を表4に示した。表4において、V0は燃焼後10秒以内に消火したことを示す。また、本発明電波吸収シート9〜15、比較電波吸収シート3〜4から切り出し、JIS K6251に準拠した方法で引張強さを測定し、その結果を表4に示した。
さらに、本発明電波吸収シート9〜15、比較電波吸収シート3〜4および従来電波吸収体2から切り出し、同軸ホルダーにセットし、ネットワークアナライザーを用いて300MHz〜3GHzの周波数範囲における電波吸収量最大値を求め、その結果を表4に示した。
Figure 2005332914
表4に示す結果から、グラファイト:1〜30質量%、赤燐:0.5〜5質量%の範囲内で含有する本発明電波吸収シート9〜15のUL垂直燃焼試験結果はすべてV0(10秒以内に消火)であるから、難燃性が一層向上していることが分かる。しかし、グラファイトを30質量%を越えて含有する比較電波吸収シート3は電波吸収シートの強度が著しく低下するので好ましくなく、赤燐を5質量%を越えて含有する比較電波吸収シート4は、難燃性が低下するので好ましくないことが分かる。

Claims (2)

  1. AlまたはSiのうちの1種または2種を合計で15〜35%(ただし、金属軟磁性粉末の成分組成における%は原子%を示す。以下同じ)、Ni:0.1〜20%、Cr:0.1〜10%を含有し、残部:Feおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均厚さd:0.5〜3μm、粒度分布計によって求められた粒径の小さい方から重量を累計して50%になったときの粒径をD50とするとD50:5〜30μmであり、アスペクト比(D50/d):2〜60に調整された偏平形状金属軟磁性粉末:60〜95質量%を含有し、残部が混合樹脂からなる電波吸収体であって、
    前記混合樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体:3〜98質量%、ウレタン:残部からなる混合組成を有する混合樹脂であることを特徴とする難燃性に優れた電波吸収体。
  2. AlまたはSiのうちの1種または2種を合計で15〜35%、Ni:0.1〜20%、Cr:0.1〜10%を含有し、残部:Feおよび不可避不純物からなる成分組成を有し、平均厚さd:0.5〜3μm、粒度分布計によって求められた粒径の小さい方から重量を累計して50%になったときの粒径をD50とするとD50:5〜30μmであり、アスペクト比(D50/d):2〜60に調整された偏平形状金属軟磁性粉末:60〜95質量%を含有し、さらに、
    グラファイト:1〜30質量%、
    赤燐:0.5〜5質量%、
    を含有し、残部が混合樹脂からなる電波吸収体であって、前記混合樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体:3〜98質量%、ウレタン:残部からなる混合組成を有する混合樹脂であることを特徴とする難燃性に優れた電波吸収体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106607590A (zh) * 2015-10-25 2017-05-03 杨欣睿 一种Fe-Ni基合金吸波材料
CN108129758A (zh) * 2017-12-25 2018-06-08 山东非金属材料研究所 一种p波段行波抑制片材

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