JP2004288941A - ノイズ抑制シート - Google Patents
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Abstract
【課題】ナノ結晶軟磁性粉末をバインダー樹脂と混合したノイズ抑制シートにおいて、その優れた磁気特性を損なうことなく、ハロゲンフリーで難燃性に優れ、良好な耐熱性、可撓性、更に信頼性とを具備する製品を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明はバインダー樹脂として、が軟磁性金属粉末とバインダー樹脂を混合し、押出加工やカレンダー加工によってシート状に成形してなるノイズ抑制シートにおいて、該軟磁性金属粉末は組織が粒径50nm以下の微細なナノ結晶粒を主体とするナノ結晶軟磁性粉末であって、平均粒径20μm以上、アスペクト比10以上の扁平状をなしており、バインダー樹脂はアクリル系ポリマーからなる、ハロゲンフリーと難燃性を具備したノイズ抑制シートである。
【選択図】 なし
【解決手段】本発明はバインダー樹脂として、が軟磁性金属粉末とバインダー樹脂を混合し、押出加工やカレンダー加工によってシート状に成形してなるノイズ抑制シートにおいて、該軟磁性金属粉末は組織が粒径50nm以下の微細なナノ結晶粒を主体とするナノ結晶軟磁性粉末であって、平均粒径20μm以上、アスペクト比10以上の扁平状をなしており、バインダー樹脂はアクリル系ポリマーからなる、ハロゲンフリーと難燃性を具備したノイズ抑制シートである。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は主に、電子機器などから発生する電磁波ノイズを吸収し、外部への放出や外部からの侵入を抑制する、あるいは機器内部における部品間の干渉による誤動作を防止すること等を目的とした、ノイズ抑制シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコンや携帯電話に代表される、電子機器などは急速に発達、普及しており、これらの機器が発する不要な電磁波ノイズによる電磁環境問題が深刻化している。また、これらの機器は小型化の傾向にあり、それに伴い機器内部における電磁波ノイズの相互干渉による誤動作も問題となってきている。
【0003】
こうした問題の対策として、種々の電磁波シールドが行われているが、その中でも磁性体とバインダー樹脂とを混合し、シート状にしたノイズ抑制シートが汎用的に使用されている。磁性体としては、磁気損失の大きい材料が要求され、ソフトフェライト、Fe−Si−Al、Fe−Cr−Al、Fe−Siなどの粉末である軟磁性金属粉末を使用する提案が数多くなされている。一方、出願人は、組織がナノサイズの微細なナノ結晶粒を主体とするナノ結晶軟磁性粉末を使用した、GHz帯の電磁波ノイズ吸収特性に優れたノイズ抑制シートを提案している(特許文献1参照)。
【0004】
この種のノイズ抑制シートに対する要求のひとつに、難燃性がある。この指標として、米国アンダーライターズ・ラボラトリーズ・INCにおけるゴム・プラスチックの難燃性規格UL94において、V−0の難燃性基準に適合することが一般に求められている。このため、バインダー樹脂として、ある程度の難燃性を持つ、塩素化ポリエチレンやクロロプレンゴムなどが使用される。また、難燃材として塩素系難燃剤、臭素系難燃剤が好んで添加されている。これらは塩素Cl、臭素Brなどのハロゲン元素を含むことで難燃性の向上に寄与することから好んで選ばれる。
【0005】
しかしながら、ハロゲン元素は環境リスクが大きい。具体的には燃焼時にダイオキシンを発生する原因のひとつとされ、環境への影響から使用を禁止される、もしくは大きな制約を受ける傾向にある。したがって、ノイズ抑制シートにおいてもハロゲン元素を含まないことが要求されている。
【0006】
上述のナノ結晶軟磁性粉末は、Fe−Si−Al、Fe−Cr−Al、Fe−Siなどの軟磁性金属粉末に比較して燃焼しやすく、ハロゲン元素を含まずに難燃性を向上させるためには多量の難燃剤を添加する必要がある。難燃剤の添加量が多くなると、シート化した際の可撓性に乏しく、多量の軟磁性金属粉末を充填することができないため、ノイズ抑制効果を高めることが困難となる。
【0007】
ハロゲン元素を含まないバインダー樹脂のひとつに、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)が挙げられるが、高温下におけるゴムの酸化劣化現象が加速されるために耐熱性が良好でない。
【0008】
ハロゲンフリーと難燃性を具備する方法として、可撓性エチレン−エチルアクリレート共重合体とエチルアクリレート共重合体を特定の割合で使用し、更に金属水和物系難燃剤および赤リンを適宜添加し、磁性体と混合したものが提案されている(特許文献2参照)。これによると、磁性体としてMn−Znフェライト、Nd−Fe−B、Al−Ni−Coの軟磁性金属粉末を使用し、難燃性、可撓性に優れたシートが得られている。
【0009】
一方、ノイズ抑制シートが電子機器などで使用される際には、信頼性も要求される事項のひとつである。一般的には、高温、低温、ヒートサイクル、湿度に対し500時間以上の信頼性が要求される。また樹脂製品においてはオゾンに対する信頼性も併せて要求される。
【0010】
【特許文献1】
特開平11‐298187号公報
【0011】
【特許文献2】
特開2000−208314号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、ナノ結晶軟磁性粉末をバインダー樹脂と混合したノイズ抑制シートにおいて、その優れた磁気特性を損なうことなく、ハロゲンフリーで難燃性に優れ、良好な耐熱性、可撓性、更に信頼性とを具備する製品を提供することを目的としてなされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ハロゲンフリーで難燃性に優れるノイズ抑制シートについて種々研究を重ねた結果、特定の割合の特定の2種の重合体からなるバインダー樹脂に対し、金属水酸化物系難燃剤、赤リン及び軟磁性金属粉末を、それぞれ所定の割合で配合したものであって、該金属水酸化物系難燃剤と、赤リンと磁性体粉末とを、合計量が体積基準で特定の割合になるように含有する軟磁性体組成物からなるノイズ抑制シートが、良好な磁気特性を保持したまま優れた可撓性、耐熱性、難燃性、シート加工性を示すことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0014】
すなわち、本発明は軟磁性金属粉末とバインダー樹脂を混合し、押出加工やカレンダー加工によってシート状に成形してなるノイズ抑制シートにおいて、該軟磁性金属粉末は組織が粒径50nm以下の微細なナノ結晶粒を主体とするナノ結晶軟磁性粉末であって、平均粒径20μm以上、アスペクト比10以上の扁平状をなしており、バインダー樹脂はアクリル系ポリマーからなる、ハロゲンフリーと難燃性を具備するノイズ抑制シートである。
【0015】
前記ノイズ抑制シートでは、(A)前記バインダー樹脂が、エチレン−メチルアクリレート共重合体10〜60質量%とエチルアクリレート系重合体90〜40質量%とからなり、該(A)成分100重量部当り、(B)金属水酸化物系難燃剤120〜300重量部、(C)赤リン1〜10重量部及び(D)前記軟磁性金属粉末500〜1000重量部を含有し、かつ(A)成分と(B)成分と(C)成分と(D)成分との合計量に対する(B)成分と(C)成分と(D)成分との合計量の割合が、75体積%以下である軟磁性体組成物からなることが好ましい。
また、前記(A)成分100重量部当り、さらに(E)アミン系酸化防止剤2〜10重量部を含有することが好ましい。
【0016】
また、前記(A)成分100重量部当り、さらに(F)滑剤1〜15重量部を含有することが好ましい。
また、前記(B)成分の金属水酸化物系難燃剤が水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムの中から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
また、上記のノイズ抑制シートは軟磁性金属粉末の割合が、30〜45体積%であることが好ましい。
また、シート成形後に加熱処理を行い成形時に生じた応力を開放することにより、実使用における寸法及び特性の安定性を向上させたことが好ましい。
また、電子機器などとともに使用される際に、必要とされる耐熱性、可撓性、信頼性を具備することが好ましい。
また、Sパラメータ法による1GHzにおける複素透磁率の実数項値が5以上、虚数項値が6以上であることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係わる軟磁性金属粉末は、組織が粒径50nm以下の微細なナノ結晶粒を主体としたナノ結晶軟磁性粉末であり、このナノ結晶組織により、軟磁性を確保するものである。Feを主成分として、ナノ結晶組織により軟磁性を確保するものであれば、組成は特に規定される必要はないが、具体的には、一般式:(Fe1−aMa)100−x−y−z−bAxM’yM’’zXb(原子%)(式中MはCo,Niから選ばれた少なくとも1種の元素を、AはCu,Auから選ばれた少なくとも1種の元素、M’はTi,V,Zr,Nb,Mo,Hf,TaおよびWから選ばれた少なくとも1種の元素、M’’はCr,Mn,Sn,Zn,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類元素,N,OおよびSから選ばれた少なくとも1種の元素、XはB,Si,C,Ge,Ga,AlおよびPから選ばれた少なくとも1種の元素を示し、a,x,y,zおよびbはそれぞれ0≦a≦0.5、0≦x≦10、0.1≦y≦20、0≦z≦20、2≦b≦30を満足する数である)の組成を有するナノ結晶軟磁性粉末が好ましい。
より具体的には、Fe−Cu−Cr−Nb−Si−B系、Fe−Co−Cu−Nb−Si−B系およびFe−Zr−Cu−B系の組成が特に好ましい。
【0018】
このナノ結晶軟磁性粉末は、アトマイズ法やキャビテーション法などにより、予めアモルファス合金粉末を作製し、ボールミルやアトリュ―ションミルで扁平化した後、結晶化のための熱処理を施し、ナノ結晶化させて製造することができる。
【0019】
このナノ結晶軟磁性粉末の粒径は20μm以上、アスペクト比は10以上の扁平状であることが必要である。これより粒径が小さいあるいはアスペクト比が小さい場合、反磁界の影響が著しくなり所望の磁気特性が得られなくなる。
【0020】
ナノ結晶軟磁性粉末の混合量は、体積にして全体の30〜45%であることが望ましい。これより少ないと優れた磁気特性とならず、多いと充填性が損なわれ、シート内部に空孔が生じるため、磁気特性が劣化してしまう。
【0021】
ナノ結晶軟磁性粉末は軟磁気特性に優れる一方、Fe−Si−Al、Fe−Cr−Al、Fe−Siなどに比べて燃焼しやすい。
【0022】
バインダー樹脂(A)の一方の成分であるエチレン−メチルアクリレート共重合体については特に制限はないが、エチレン単位とメチルアクリレート単位が相当するモノマー換算でそれぞれ61〜77%と23〜39%の範囲のモル比であるものが好ましく、単量体の配列等の観点からはランダム共重合体が好適である。また、その他の共重合しうるモノマー成分を4モル%以下含んでもよい。これらの共重合体の市販品としては、例えばベーマックG、ベーマックHG(いずれも昭和電工・デュポン社製)などが挙げられる。
【0023】
また、他方の成分であるエチルアクリレート系重合体については特に制限はないが、エチルアクリレート単位を90モル%以上含む重合体が好ましく、例えばその他の成分としてブチルアクリレートやその他の共重合モノマーを10モル%以下の割合で含むものが好ましい。このエチルアクリレート系重合体の市販品としては、例えばサイアナクリルR(アメリカサイアナミド社製)、トーアクロンAR−601、トーアクロンAR−740(いずれも東亜ペイント社製)、ノックスタイトPA−301、ノックスタイトPA−312、ノックスタイトPA−401、ノックスタイトPA−512E(いずれもNOK社製)などが挙げられる。
【0024】
上記エチレン−メチルアクリレート共重合体は、非加硫時の形状保持性に優れるが、軟磁性金属粉末などの無機フィラーの充填性に劣り、一方、エチルアクリレート系重合体は、無機フィラーの充填性が良好であるものの、形状保持性に劣る。したがって、形状保持性及び無機フィラーの充填性などを考慮すると、該エチレン−メチルアクリレート共重合体とエチルアクリレート系重合体の含有割合は、それぞれ10〜60質量%及び90〜40質量%の範囲にあることが必要であり、特に20〜50質量%及び80〜50質量%の範囲にあるのが好ましい。
【0025】
本発明で用いる軟磁性体組成物においては、ノンハロゲン系難燃剤として、(B)金属水酸化物系難燃剤と(C)赤リンとの組合わせが用いられる。上記(B)成分の金属水酸化物系難燃剤としては、例えば水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウムなどが挙げられるが、これらの中で、特に水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムが好適である。この金属水酸化物系難燃剤としては、平均粒径が0.1〜10μmの範囲にあるものが好適である。
【0026】
このように、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物系難燃剤と(C)赤リンとの組合わせを用いることにより、金属水酸化物系難燃剤の吸熱反応と、(C)赤リンの表面チャー生成との相乗効果によって、UL規格V−1〜V−0相当の難燃性を得ることができ、しかも燃焼した際に有害ガスの発生が起こらない。
【0027】
本発明においては、(B)成分の金属水酸化物系難燃剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配合量は、前記(A)成分のバインダー樹脂100重量部に対し、120〜300重量部の範囲で選ばれる。この配合量が120重量部未満では、十分な難燃性付与効果が発揮されないし、300重量部を越えると組成物の成形加工性が悪くなる。難燃性付与効果及び成形加工性などを考慮すると、この(B)成分の金属水酸化物系難燃剤の好ましい配合量は、150〜200重量部の範囲である。
【0028】
一方、(C)成分の赤リンとしては、平均粒径が0.1〜100μmの範囲にあるものが好ましく、またその配合量は、(A)成分のバインダー樹脂100重量部に対し、1〜10重量部の範囲で選ばれる。この配合量が上記範囲を逸脱すると、十分な難燃性付与効果が発揮されない。
【0029】
上記(E)成分のアミン系酸化防止剤としては、通常この目的に慣用されているものを用いることができ、特に制限はないが、芳香族系のものが好ましく、例えばアルドール‐α‐ナフチルアミン、フェニル‐β‐ナフチルアミン、フェニル‐α‐ナフチルアミン、オクチルジフェニルアミン、N,N′‐ジフェニル‐p‐フェニレンジアミン、N,N′‐ジ‐β‐ナフチル‐p‐フェニレンジアミン、フェニル‐シクロヘキシル‐p‐フェニレンジアミン、フェニル‐イソプロピル‐p‐フェニレンジアミン、N‐フェニル‐N′‐(1‐メチルヘプチル)‐p‐フェニレンジアミン、N‐フェニル‐N′‐(1,3‐ジメチルブチル)‐p‐フェニレンジアミン、N,N′‐ジ‐(1,4‐ジメチルペンチル)‐p‐フェニレンジアミン、ジアリル‐p‐フェニレンジアミンなどが好ましい。これらの酸化防止剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0030】
このアミン系酸化防止剤は、前記(A)成分のバインダー樹脂100重量部に対し、2〜10重量部の範囲で配合するのが好ましい。この配合量が2重量部未満では高温での酸化防止効果が十分に発揮されず、耐熱性が不十分となるし、10重量部を超えるとその量の割には効果の向上がみられず、むしろ経済的に不利となる。
【0031】
また、(F)成分の滑剤については特に制限はなく、従来公知のもの、例えば多価アルコール脂肪酸エステル系、高級脂肪酸系、高級脂肪酸アミド系などが用いられる。これらの滑剤は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、その配合量は、前記(A)成分のバインダー樹脂100重量部に対し、1〜15重量部の範囲が好ましい。この量が1重量部未満では滑剤を配合した効果が十分に発揮されないし、15重量部を超えるとその量の割には効果の向上がみられず、むしろ経済的に不利となる。
【0032】
本発明で用いる軟磁性体組成物においては、前記(A)成分と(B)成分と(C)成分と(D)成分との合計量に対する(B)成分と(C)成分と(D)成分との合計量の割合が、75体積%以下であることが必要である。この75体積%を超えると軟磁性体組成物のシートへの成形が困難となる。
【0033】
本発明で用いる軟磁性体組成物においては、本発明の目的がそこなわれない範囲で、必要に応じバインダー樹脂として、前記(A)成分の一部を他の樹脂類に置き換えることができる。この他の樹脂類としては、例えばウレタンゴム、ポリイソブチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、その他ナイロン系、オレフィン系、スチレン系などの熱可塑性エラストマーなどを挙げることができる。
【0034】
また、本発明の目的がそこなわれない範囲で、必要に応じ、前記難燃剤の一部を他の無機フィラー、例えば亜鉛系難燃剤、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、クレーなどに置き換えることができる。さらに、軟磁性体組成物は、本発明の目的がそこなわれない範囲で、必要に応じ他の添加剤、例えば紫外線吸収剤、光安定剤、他の酸化防止剤、可塑剤、離型剤、着色剤などを添加することができる。
【0035】
この軟磁性体組成物は、例えば前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び必要に応じて用いられる(E)成分や(F)成分、さらには他の添加成分を、それぞれ所定の割合で混練することにより、調製することができる。混練装置については特に制限はなく、例えばヘンシェルミキサー、単軸又は二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールなどが用いられる。
【0036】
本発明のノイズ抑制シートは、このようにして調製した軟磁性体組成物を、例えばカレンダー成形、射出成形、押出成形などの公知の方法を用いて成形することにより、作製することができる。このノイズ抑制シートの厚さは、用途にもよるが、一般的には0.1〜5mm、好ましくは0.2〜2mmの範囲である。
【0037】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0038】
(実施例1〜8、比較例1〜6)
Fe−1Cu−12.5Si−3Nb−1Cr−12B(at%)合金を水アトマイズ法により平均粒径20μmの粉末を得た。これをアトリュ―ションミルにて扁平化処理し、平均粒径が35μmのアモルファスフレーク粉末を製造した。その後、550℃で2時間、窒素雰囲気中で熱処理を行うことにより粒径50nm以下の微細なナノ結晶粒を主体とし平均粒径が20nmの組織からなる、扁平状のナノ結晶軟磁性粉末を作製した。表1に示す種類と量の他の各成分をよく混合したのち、ニーダーにより160〜180℃で十分に混練して軟磁性体組成物を調製した。次いで、この軟磁性体組成物を140℃のテストロールを用いて、1mm厚さのノイズ抑制シートを作製した。
【0039】
(比較例7)
Fe−1Cu−12.5Si−3Nb−1Cr−12B(at%)合金を水アトマイズ法により平均粒径20μmの粉末を得た。これをアトリュ―ションミルにて扁平化処理し、平均粒径が35μmのアモルファスフレーク粉末を製造した。その後、熱処理を行うことにより、平均粒径が100nmと大きいナノ結晶粒からなる組織を有する扁平状のナノ結晶軟磁性粉末を作成した。表1に示す種類と量の他の各成分をよく混合したのち、ニーダーにより160〜180℃で十分に混練して軟磁性体組成物を調製した。次いで、この軟磁性体組成物を140℃のテストロールを用いて、1mm厚さのノイズ抑制シートを作製した。
【0040】
(比較例8)
Fe−1Cu−12.5Si−3Nb−1Cr−12B(at%)合金を水アトマイズ法により平均粒径20μmの粉末を得た。これをアトリュ―ションミルにて扁平化処理し、平均粒径が35μmのアモルファスフレーク粉末を製造した。これを熱処理による結晶化を行わずに、表1に示す種類と量の他の各成分をよく混合したのち、ニーダーにより160〜180℃で十分に混練して軟磁性体組成物を調製した。次いで、この軟磁性体組成物を140℃のテストロールを用いて、1mm厚さのノイズ抑制シートを作製した。
これらのノイズ抑制シートについて、シート加工性、難燃性、磁気特性、可撓性を評価した。
【0041】
【表1】
【0042】
シート加工性は、各軟磁性体組成物をテストロールを用いてシート化する際、目視にて観察し、下記の判定基準に従って評価した。
○:シートの両端部にヒビ割れがなく、ロール面への粘着がなかった。
△:シートの両端部にわずかなヒビ割れがあるか、又はロール面に部分的な粘着があった。
×:シートの両端部がヒビ割れしているか、又はロール面にシートが粘着し、剥離しにくい。
【0043】
難燃性は、米国アンダーライターズ・ラボラトリーズ・INCにおけるゴム・プラスチックの難燃性規格UL94に基づいて評価した。具体的には、アトラス社製UL燃焼試験機により5本1組のサンプルについて垂直試験を行い、表2の評価基準により測定した。5本1組のサンプルのうち、1本だけ基準に合致しない場合は更に別の1組のサンプルで再試験を行い、全てのサンプルについて条件が満たされたものにV−0〜V−2の評価を与え、それ以外のものは燃焼と評価した。
【0044】
【表2】
【0045】
磁気特性は、外径7mm、内径3mmの円柱に加工したシートを、ヒューレット・パッカード社製ネットワークアナライザ8720Dを用い、Sパラメータ法にしたがって、複素比透磁率を評価した。実数項値をμr’、虚数項値をμr”で表記した。
【0046】
可撓性は、1mm厚シートを10mmφの丸棒に巻き付け、下記の判断基準に従って評価した。
○:クラックが発生しなかった。
×:クラックが発生した。
難燃性、磁気特性、可撓性の評価結果を表1に併せて示す。
【0047】
実施例1〜8は、いずれもシート加工性、難燃性、可撓性、磁気特性に優れるものであることがわかる。比較例1〜2は、(B)金属水酸化物系難燃剤を配合していない、あるいはその割合が少ないため、難燃性に劣ることがわかる。比較例3は(C)赤リンが多すぎるためにシート加工性が悪い事がわかる。比較例4は、(C)赤リンを配合しないため、比較例1〜2と同様に難燃性が確保できない。比較例5は(A)のバインダー樹脂におけるエチレン−メチルアクリレート共重合体とエチルアクリレート系重合体の配合割合が適切でないため、シート加工性に劣る。比較例6は、(D)軟磁性金属粉末が多すぎるために、シート加工性が悪い上に実用上十分な可撓性も得られなかった。実施例7は(D)軟磁性金属粉末の結晶粒が大きいために軟磁気特性が悪く、磁気特性に優れるノイズ抑制シートとすることができない。実施例8においても同様で、これは(D)軟磁性金属粉末中が非晶質であるために透磁率が十分でない、また磁歪により磁気異方性が大きくなるために優れたノイズ抑制シートとすることができない。
【0048】
この実施例におけるノイズ抑制シートについて、表3に示す条件で信頼性試験を行い、磁気特性を評価したところ、複素透磁率(実数項値、実数項値)の変化はいずれも3%以内を示し極めて安定であった。
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、磁気特性に優れるナノ結晶軟磁性粉末を使用したノイズ抑制シートにおいて、ハロゲンフリーでありかつ難燃性に優れ、難燃性及び電子機器とともに使用する際において要求される耐熱性・可撓性を兼備することが可能となる。このため、本発明のノイズ抑制シートは電子機器の小型化、高密度化の傾向に応えることができ、電磁波ノイズを吸収し、外部への放出や外部からの侵入を抑制し、あるいは機器内部における部品間の干渉による誤動作を防止する効果に優れている。
【発明の属する技術分野】
本発明は主に、電子機器などから発生する電磁波ノイズを吸収し、外部への放出や外部からの侵入を抑制する、あるいは機器内部における部品間の干渉による誤動作を防止すること等を目的とした、ノイズ抑制シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコンや携帯電話に代表される、電子機器などは急速に発達、普及しており、これらの機器が発する不要な電磁波ノイズによる電磁環境問題が深刻化している。また、これらの機器は小型化の傾向にあり、それに伴い機器内部における電磁波ノイズの相互干渉による誤動作も問題となってきている。
【0003】
こうした問題の対策として、種々の電磁波シールドが行われているが、その中でも磁性体とバインダー樹脂とを混合し、シート状にしたノイズ抑制シートが汎用的に使用されている。磁性体としては、磁気損失の大きい材料が要求され、ソフトフェライト、Fe−Si−Al、Fe−Cr−Al、Fe−Siなどの粉末である軟磁性金属粉末を使用する提案が数多くなされている。一方、出願人は、組織がナノサイズの微細なナノ結晶粒を主体とするナノ結晶軟磁性粉末を使用した、GHz帯の電磁波ノイズ吸収特性に優れたノイズ抑制シートを提案している(特許文献1参照)。
【0004】
この種のノイズ抑制シートに対する要求のひとつに、難燃性がある。この指標として、米国アンダーライターズ・ラボラトリーズ・INCにおけるゴム・プラスチックの難燃性規格UL94において、V−0の難燃性基準に適合することが一般に求められている。このため、バインダー樹脂として、ある程度の難燃性を持つ、塩素化ポリエチレンやクロロプレンゴムなどが使用される。また、難燃材として塩素系難燃剤、臭素系難燃剤が好んで添加されている。これらは塩素Cl、臭素Brなどのハロゲン元素を含むことで難燃性の向上に寄与することから好んで選ばれる。
【0005】
しかしながら、ハロゲン元素は環境リスクが大きい。具体的には燃焼時にダイオキシンを発生する原因のひとつとされ、環境への影響から使用を禁止される、もしくは大きな制約を受ける傾向にある。したがって、ノイズ抑制シートにおいてもハロゲン元素を含まないことが要求されている。
【0006】
上述のナノ結晶軟磁性粉末は、Fe−Si−Al、Fe−Cr−Al、Fe−Siなどの軟磁性金属粉末に比較して燃焼しやすく、ハロゲン元素を含まずに難燃性を向上させるためには多量の難燃剤を添加する必要がある。難燃剤の添加量が多くなると、シート化した際の可撓性に乏しく、多量の軟磁性金属粉末を充填することができないため、ノイズ抑制効果を高めることが困難となる。
【0007】
ハロゲン元素を含まないバインダー樹脂のひとつに、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)が挙げられるが、高温下におけるゴムの酸化劣化現象が加速されるために耐熱性が良好でない。
【0008】
ハロゲンフリーと難燃性を具備する方法として、可撓性エチレン−エチルアクリレート共重合体とエチルアクリレート共重合体を特定の割合で使用し、更に金属水和物系難燃剤および赤リンを適宜添加し、磁性体と混合したものが提案されている(特許文献2参照)。これによると、磁性体としてMn−Znフェライト、Nd−Fe−B、Al−Ni−Coの軟磁性金属粉末を使用し、難燃性、可撓性に優れたシートが得られている。
【0009】
一方、ノイズ抑制シートが電子機器などで使用される際には、信頼性も要求される事項のひとつである。一般的には、高温、低温、ヒートサイクル、湿度に対し500時間以上の信頼性が要求される。また樹脂製品においてはオゾンに対する信頼性も併せて要求される。
【0010】
【特許文献1】
特開平11‐298187号公報
【0011】
【特許文献2】
特開2000−208314号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、ナノ結晶軟磁性粉末をバインダー樹脂と混合したノイズ抑制シートにおいて、その優れた磁気特性を損なうことなく、ハロゲンフリーで難燃性に優れ、良好な耐熱性、可撓性、更に信頼性とを具備する製品を提供することを目的としてなされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ハロゲンフリーで難燃性に優れるノイズ抑制シートについて種々研究を重ねた結果、特定の割合の特定の2種の重合体からなるバインダー樹脂に対し、金属水酸化物系難燃剤、赤リン及び軟磁性金属粉末を、それぞれ所定の割合で配合したものであって、該金属水酸化物系難燃剤と、赤リンと磁性体粉末とを、合計量が体積基準で特定の割合になるように含有する軟磁性体組成物からなるノイズ抑制シートが、良好な磁気特性を保持したまま優れた可撓性、耐熱性、難燃性、シート加工性を示すことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0014】
すなわち、本発明は軟磁性金属粉末とバインダー樹脂を混合し、押出加工やカレンダー加工によってシート状に成形してなるノイズ抑制シートにおいて、該軟磁性金属粉末は組織が粒径50nm以下の微細なナノ結晶粒を主体とするナノ結晶軟磁性粉末であって、平均粒径20μm以上、アスペクト比10以上の扁平状をなしており、バインダー樹脂はアクリル系ポリマーからなる、ハロゲンフリーと難燃性を具備するノイズ抑制シートである。
【0015】
前記ノイズ抑制シートでは、(A)前記バインダー樹脂が、エチレン−メチルアクリレート共重合体10〜60質量%とエチルアクリレート系重合体90〜40質量%とからなり、該(A)成分100重量部当り、(B)金属水酸化物系難燃剤120〜300重量部、(C)赤リン1〜10重量部及び(D)前記軟磁性金属粉末500〜1000重量部を含有し、かつ(A)成分と(B)成分と(C)成分と(D)成分との合計量に対する(B)成分と(C)成分と(D)成分との合計量の割合が、75体積%以下である軟磁性体組成物からなることが好ましい。
また、前記(A)成分100重量部当り、さらに(E)アミン系酸化防止剤2〜10重量部を含有することが好ましい。
【0016】
また、前記(A)成分100重量部当り、さらに(F)滑剤1〜15重量部を含有することが好ましい。
また、前記(B)成分の金属水酸化物系難燃剤が水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムの中から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
また、上記のノイズ抑制シートは軟磁性金属粉末の割合が、30〜45体積%であることが好ましい。
また、シート成形後に加熱処理を行い成形時に生じた応力を開放することにより、実使用における寸法及び特性の安定性を向上させたことが好ましい。
また、電子機器などとともに使用される際に、必要とされる耐熱性、可撓性、信頼性を具備することが好ましい。
また、Sパラメータ法による1GHzにおける複素透磁率の実数項値が5以上、虚数項値が6以上であることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係わる軟磁性金属粉末は、組織が粒径50nm以下の微細なナノ結晶粒を主体としたナノ結晶軟磁性粉末であり、このナノ結晶組織により、軟磁性を確保するものである。Feを主成分として、ナノ結晶組織により軟磁性を確保するものであれば、組成は特に規定される必要はないが、具体的には、一般式:(Fe1−aMa)100−x−y−z−bAxM’yM’’zXb(原子%)(式中MはCo,Niから選ばれた少なくとも1種の元素を、AはCu,Auから選ばれた少なくとも1種の元素、M’はTi,V,Zr,Nb,Mo,Hf,TaおよびWから選ばれた少なくとも1種の元素、M’’はCr,Mn,Sn,Zn,Ag,In,白金属元素,Mg,Ca,Sr,Y,希土類元素,N,OおよびSから選ばれた少なくとも1種の元素、XはB,Si,C,Ge,Ga,AlおよびPから選ばれた少なくとも1種の元素を示し、a,x,y,zおよびbはそれぞれ0≦a≦0.5、0≦x≦10、0.1≦y≦20、0≦z≦20、2≦b≦30を満足する数である)の組成を有するナノ結晶軟磁性粉末が好ましい。
より具体的には、Fe−Cu−Cr−Nb−Si−B系、Fe−Co−Cu−Nb−Si−B系およびFe−Zr−Cu−B系の組成が特に好ましい。
【0018】
このナノ結晶軟磁性粉末は、アトマイズ法やキャビテーション法などにより、予めアモルファス合金粉末を作製し、ボールミルやアトリュ―ションミルで扁平化した後、結晶化のための熱処理を施し、ナノ結晶化させて製造することができる。
【0019】
このナノ結晶軟磁性粉末の粒径は20μm以上、アスペクト比は10以上の扁平状であることが必要である。これより粒径が小さいあるいはアスペクト比が小さい場合、反磁界の影響が著しくなり所望の磁気特性が得られなくなる。
【0020】
ナノ結晶軟磁性粉末の混合量は、体積にして全体の30〜45%であることが望ましい。これより少ないと優れた磁気特性とならず、多いと充填性が損なわれ、シート内部に空孔が生じるため、磁気特性が劣化してしまう。
【0021】
ナノ結晶軟磁性粉末は軟磁気特性に優れる一方、Fe−Si−Al、Fe−Cr−Al、Fe−Siなどに比べて燃焼しやすい。
【0022】
バインダー樹脂(A)の一方の成分であるエチレン−メチルアクリレート共重合体については特に制限はないが、エチレン単位とメチルアクリレート単位が相当するモノマー換算でそれぞれ61〜77%と23〜39%の範囲のモル比であるものが好ましく、単量体の配列等の観点からはランダム共重合体が好適である。また、その他の共重合しうるモノマー成分を4モル%以下含んでもよい。これらの共重合体の市販品としては、例えばベーマックG、ベーマックHG(いずれも昭和電工・デュポン社製)などが挙げられる。
【0023】
また、他方の成分であるエチルアクリレート系重合体については特に制限はないが、エチルアクリレート単位を90モル%以上含む重合体が好ましく、例えばその他の成分としてブチルアクリレートやその他の共重合モノマーを10モル%以下の割合で含むものが好ましい。このエチルアクリレート系重合体の市販品としては、例えばサイアナクリルR(アメリカサイアナミド社製)、トーアクロンAR−601、トーアクロンAR−740(いずれも東亜ペイント社製)、ノックスタイトPA−301、ノックスタイトPA−312、ノックスタイトPA−401、ノックスタイトPA−512E(いずれもNOK社製)などが挙げられる。
【0024】
上記エチレン−メチルアクリレート共重合体は、非加硫時の形状保持性に優れるが、軟磁性金属粉末などの無機フィラーの充填性に劣り、一方、エチルアクリレート系重合体は、無機フィラーの充填性が良好であるものの、形状保持性に劣る。したがって、形状保持性及び無機フィラーの充填性などを考慮すると、該エチレン−メチルアクリレート共重合体とエチルアクリレート系重合体の含有割合は、それぞれ10〜60質量%及び90〜40質量%の範囲にあることが必要であり、特に20〜50質量%及び80〜50質量%の範囲にあるのが好ましい。
【0025】
本発明で用いる軟磁性体組成物においては、ノンハロゲン系難燃剤として、(B)金属水酸化物系難燃剤と(C)赤リンとの組合わせが用いられる。上記(B)成分の金属水酸化物系難燃剤としては、例えば水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウムなどが挙げられるが、これらの中で、特に水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムが好適である。この金属水酸化物系難燃剤としては、平均粒径が0.1〜10μmの範囲にあるものが好適である。
【0026】
このように、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物系難燃剤と(C)赤リンとの組合わせを用いることにより、金属水酸化物系難燃剤の吸熱反応と、(C)赤リンの表面チャー生成との相乗効果によって、UL規格V−1〜V−0相当の難燃性を得ることができ、しかも燃焼した際に有害ガスの発生が起こらない。
【0027】
本発明においては、(B)成分の金属水酸化物系難燃剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配合量は、前記(A)成分のバインダー樹脂100重量部に対し、120〜300重量部の範囲で選ばれる。この配合量が120重量部未満では、十分な難燃性付与効果が発揮されないし、300重量部を越えると組成物の成形加工性が悪くなる。難燃性付与効果及び成形加工性などを考慮すると、この(B)成分の金属水酸化物系難燃剤の好ましい配合量は、150〜200重量部の範囲である。
【0028】
一方、(C)成分の赤リンとしては、平均粒径が0.1〜100μmの範囲にあるものが好ましく、またその配合量は、(A)成分のバインダー樹脂100重量部に対し、1〜10重量部の範囲で選ばれる。この配合量が上記範囲を逸脱すると、十分な難燃性付与効果が発揮されない。
【0029】
上記(E)成分のアミン系酸化防止剤としては、通常この目的に慣用されているものを用いることができ、特に制限はないが、芳香族系のものが好ましく、例えばアルドール‐α‐ナフチルアミン、フェニル‐β‐ナフチルアミン、フェニル‐α‐ナフチルアミン、オクチルジフェニルアミン、N,N′‐ジフェニル‐p‐フェニレンジアミン、N,N′‐ジ‐β‐ナフチル‐p‐フェニレンジアミン、フェニル‐シクロヘキシル‐p‐フェニレンジアミン、フェニル‐イソプロピル‐p‐フェニレンジアミン、N‐フェニル‐N′‐(1‐メチルヘプチル)‐p‐フェニレンジアミン、N‐フェニル‐N′‐(1,3‐ジメチルブチル)‐p‐フェニレンジアミン、N,N′‐ジ‐(1,4‐ジメチルペンチル)‐p‐フェニレンジアミン、ジアリル‐p‐フェニレンジアミンなどが好ましい。これらの酸化防止剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0030】
このアミン系酸化防止剤は、前記(A)成分のバインダー樹脂100重量部に対し、2〜10重量部の範囲で配合するのが好ましい。この配合量が2重量部未満では高温での酸化防止効果が十分に発揮されず、耐熱性が不十分となるし、10重量部を超えるとその量の割には効果の向上がみられず、むしろ経済的に不利となる。
【0031】
また、(F)成分の滑剤については特に制限はなく、従来公知のもの、例えば多価アルコール脂肪酸エステル系、高級脂肪酸系、高級脂肪酸アミド系などが用いられる。これらの滑剤は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、その配合量は、前記(A)成分のバインダー樹脂100重量部に対し、1〜15重量部の範囲が好ましい。この量が1重量部未満では滑剤を配合した効果が十分に発揮されないし、15重量部を超えるとその量の割には効果の向上がみられず、むしろ経済的に不利となる。
【0032】
本発明で用いる軟磁性体組成物においては、前記(A)成分と(B)成分と(C)成分と(D)成分との合計量に対する(B)成分と(C)成分と(D)成分との合計量の割合が、75体積%以下であることが必要である。この75体積%を超えると軟磁性体組成物のシートへの成形が困難となる。
【0033】
本発明で用いる軟磁性体組成物においては、本発明の目的がそこなわれない範囲で、必要に応じバインダー樹脂として、前記(A)成分の一部を他の樹脂類に置き換えることができる。この他の樹脂類としては、例えばウレタンゴム、ポリイソブチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、その他ナイロン系、オレフィン系、スチレン系などの熱可塑性エラストマーなどを挙げることができる。
【0034】
また、本発明の目的がそこなわれない範囲で、必要に応じ、前記難燃剤の一部を他の無機フィラー、例えば亜鉛系難燃剤、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、クレーなどに置き換えることができる。さらに、軟磁性体組成物は、本発明の目的がそこなわれない範囲で、必要に応じ他の添加剤、例えば紫外線吸収剤、光安定剤、他の酸化防止剤、可塑剤、離型剤、着色剤などを添加することができる。
【0035】
この軟磁性体組成物は、例えば前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び必要に応じて用いられる(E)成分や(F)成分、さらには他の添加成分を、それぞれ所定の割合で混練することにより、調製することができる。混練装置については特に制限はなく、例えばヘンシェルミキサー、単軸又は二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールなどが用いられる。
【0036】
本発明のノイズ抑制シートは、このようにして調製した軟磁性体組成物を、例えばカレンダー成形、射出成形、押出成形などの公知の方法を用いて成形することにより、作製することができる。このノイズ抑制シートの厚さは、用途にもよるが、一般的には0.1〜5mm、好ましくは0.2〜2mmの範囲である。
【0037】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0038】
(実施例1〜8、比較例1〜6)
Fe−1Cu−12.5Si−3Nb−1Cr−12B(at%)合金を水アトマイズ法により平均粒径20μmの粉末を得た。これをアトリュ―ションミルにて扁平化処理し、平均粒径が35μmのアモルファスフレーク粉末を製造した。その後、550℃で2時間、窒素雰囲気中で熱処理を行うことにより粒径50nm以下の微細なナノ結晶粒を主体とし平均粒径が20nmの組織からなる、扁平状のナノ結晶軟磁性粉末を作製した。表1に示す種類と量の他の各成分をよく混合したのち、ニーダーにより160〜180℃で十分に混練して軟磁性体組成物を調製した。次いで、この軟磁性体組成物を140℃のテストロールを用いて、1mm厚さのノイズ抑制シートを作製した。
【0039】
(比較例7)
Fe−1Cu−12.5Si−3Nb−1Cr−12B(at%)合金を水アトマイズ法により平均粒径20μmの粉末を得た。これをアトリュ―ションミルにて扁平化処理し、平均粒径が35μmのアモルファスフレーク粉末を製造した。その後、熱処理を行うことにより、平均粒径が100nmと大きいナノ結晶粒からなる組織を有する扁平状のナノ結晶軟磁性粉末を作成した。表1に示す種類と量の他の各成分をよく混合したのち、ニーダーにより160〜180℃で十分に混練して軟磁性体組成物を調製した。次いで、この軟磁性体組成物を140℃のテストロールを用いて、1mm厚さのノイズ抑制シートを作製した。
【0040】
(比較例8)
Fe−1Cu−12.5Si−3Nb−1Cr−12B(at%)合金を水アトマイズ法により平均粒径20μmの粉末を得た。これをアトリュ―ションミルにて扁平化処理し、平均粒径が35μmのアモルファスフレーク粉末を製造した。これを熱処理による結晶化を行わずに、表1に示す種類と量の他の各成分をよく混合したのち、ニーダーにより160〜180℃で十分に混練して軟磁性体組成物を調製した。次いで、この軟磁性体組成物を140℃のテストロールを用いて、1mm厚さのノイズ抑制シートを作製した。
これらのノイズ抑制シートについて、シート加工性、難燃性、磁気特性、可撓性を評価した。
【0041】
【表1】
【0042】
シート加工性は、各軟磁性体組成物をテストロールを用いてシート化する際、目視にて観察し、下記の判定基準に従って評価した。
○:シートの両端部にヒビ割れがなく、ロール面への粘着がなかった。
△:シートの両端部にわずかなヒビ割れがあるか、又はロール面に部分的な粘着があった。
×:シートの両端部がヒビ割れしているか、又はロール面にシートが粘着し、剥離しにくい。
【0043】
難燃性は、米国アンダーライターズ・ラボラトリーズ・INCにおけるゴム・プラスチックの難燃性規格UL94に基づいて評価した。具体的には、アトラス社製UL燃焼試験機により5本1組のサンプルについて垂直試験を行い、表2の評価基準により測定した。5本1組のサンプルのうち、1本だけ基準に合致しない場合は更に別の1組のサンプルで再試験を行い、全てのサンプルについて条件が満たされたものにV−0〜V−2の評価を与え、それ以外のものは燃焼と評価した。
【0044】
【表2】
【0045】
磁気特性は、外径7mm、内径3mmの円柱に加工したシートを、ヒューレット・パッカード社製ネットワークアナライザ8720Dを用い、Sパラメータ法にしたがって、複素比透磁率を評価した。実数項値をμr’、虚数項値をμr”で表記した。
【0046】
可撓性は、1mm厚シートを10mmφの丸棒に巻き付け、下記の判断基準に従って評価した。
○:クラックが発生しなかった。
×:クラックが発生した。
難燃性、磁気特性、可撓性の評価結果を表1に併せて示す。
【0047】
実施例1〜8は、いずれもシート加工性、難燃性、可撓性、磁気特性に優れるものであることがわかる。比較例1〜2は、(B)金属水酸化物系難燃剤を配合していない、あるいはその割合が少ないため、難燃性に劣ることがわかる。比較例3は(C)赤リンが多すぎるためにシート加工性が悪い事がわかる。比較例4は、(C)赤リンを配合しないため、比較例1〜2と同様に難燃性が確保できない。比較例5は(A)のバインダー樹脂におけるエチレン−メチルアクリレート共重合体とエチルアクリレート系重合体の配合割合が適切でないため、シート加工性に劣る。比較例6は、(D)軟磁性金属粉末が多すぎるために、シート加工性が悪い上に実用上十分な可撓性も得られなかった。実施例7は(D)軟磁性金属粉末の結晶粒が大きいために軟磁気特性が悪く、磁気特性に優れるノイズ抑制シートとすることができない。実施例8においても同様で、これは(D)軟磁性金属粉末中が非晶質であるために透磁率が十分でない、また磁歪により磁気異方性が大きくなるために優れたノイズ抑制シートとすることができない。
【0048】
この実施例におけるノイズ抑制シートについて、表3に示す条件で信頼性試験を行い、磁気特性を評価したところ、複素透磁率(実数項値、実数項値)の変化はいずれも3%以内を示し極めて安定であった。
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、磁気特性に優れるナノ結晶軟磁性粉末を使用したノイズ抑制シートにおいて、ハロゲンフリーでありかつ難燃性に優れ、難燃性及び電子機器とともに使用する際において要求される耐熱性・可撓性を兼備することが可能となる。このため、本発明のノイズ抑制シートは電子機器の小型化、高密度化の傾向に応えることができ、電磁波ノイズを吸収し、外部への放出や外部からの侵入を抑制し、あるいは機器内部における部品間の干渉による誤動作を防止する効果に優れている。
Claims (9)
- 軟磁性金属粉末とバインダー樹脂を混合し、押出加工やカレンダー加工によってシート状に成形してなるノイズ抑制シートにおいて、該軟磁性金属粉末は組織が粒径50nm以下の微細なナノ結晶粒を主体とするナノ結晶軟磁性粉末であって、平均粒径20μm以上、アスペクト比10以上の扁平状をなしており、バインダー樹脂はアクリル系ポリマーからなる、ハロゲンフリーと難燃性を具備することを特徴とするノイズ抑制シート。
- (A)前記バインダー樹脂が、エチレン−メチルアクリレート共重合体10〜60質量%とエチルアクリレート系重合体90〜40質量%とからなり、該(A)成分100重量部当り、(B)金属水酸化物系難燃剤120〜300重量部、(C)赤リン1〜10重量部及び(D)前記軟磁性金属粉末500〜1000重量部を含有し、かつ(A)成分と(B)成分と(C)成分と(D)成分との合計量に対する(B)成分と(C)成分と(D)成分との合計量の割合が、75体積%以下である軟磁性体組成物からなることを特徴とする請求項1に記載のノイズ抑制シート。
- 前記(A)成分100重量部当り、さらに(E)アミン系酸化防止剤2〜10重量部を含有することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のノイズ抑制シート。
- 前記(A)成分100重量部当り、さらに(F)滑剤1〜15重量部を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のノイズ抑制シート。
- 前記(B)成分の金属水酸化物系難燃剤が水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムの中から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のノイズ抑制シート。
- 軟磁性金属粉末の割合が、30〜45体積%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のノイズ抑制シート。
- シート成形後に加熱処理を行い成形時に生じた応力を開放することにより、実使用における寸法及び特性の安定性を向上させたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のノイズ抑制シート。
- 電子機器などとともに使用される際に、必要とされる耐熱性、可撓性、信頼性を具備することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のノイズ抑制シート。
- Sパラメータ法による1GHzにおける複素透磁率の実数項値が5以上、虚数項値が6以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のノイズ抑制シート。
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