JP2005332861A - 投影露光装置及び露光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マスクパターンの第1列及び第2列の部分投影光学系に対応する露光領域の継ぎ部での露光のずれを最小限に抑えることができる投影露光装置の提供。
【解決手段】マスクM1を載置する第1のステージとウエハP1を載置する第2のステージとを走査方向に同期移動させる投影露光装置であって、マスクパターンの一部の像をウエハ上にそれぞれ投影する複数の部分投影光学系PM1〜PM5を備え、部分投影光学系は、走査と直交する方向に所定間隔で第1列として複数配置され、走査方向に所定間隔をもって第2列として複数配置され、第1列の部分投影光学系に対応した露光領域の中心と第2列の部分投影光学系に対応した露光領域の中心との距離が第1列の部分投影光学系を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と第2列の部分投影光学系を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも短い。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等のマイクロデバイスをリソグラフィ工程で製造するための投影露光装置及び該投影露光装置を用いた露光方法に関するものである。
マイクロデバイスの一つである液晶表示素子は、通常、ガラス基板(プレート)上に透明薄膜電極をフォトリソグラフィの手法で所望の形状にパターニングして、TFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング素子及び電極配線を形成して製造される。このフォトリソグラフィの手法を用いた製造工程では、マスク上に形成された原画となるパターンを、投影光学系を介してフォトレジスト等の感光剤が塗布されたプレート上に投影露光する投影露光装置が用いられている。
従来、マスクとプレートとの相対的な位置合わせを行った後に、マスクに形成されたパターンをプレート上に設定された1つのショット領域に一括して転写し、転写後にプレートをステップ移動させて他のショット領域の露光を行うステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(所謂、ステッパー)が多用されていた。
近年、液晶表示素子の大面積化に伴い、フォトリソグラフィ工程において用いられる投影露光装置の露光領域の拡大が望まれている。投影露光装置の露光領域を拡大するためには、投影光学系を大型化する必要があるが、残存収差が極力低減された大型の投影光学系を設計及び製造するにはコスト高となる。そこで、投影光学系の大型化を極力避けるために、投影光学系の物体面側(マスク側)における投影光学系の有効径と同程度に長手方向の長さが設定されたスリット状の照明光をマスクに照射し、マスクを介したスリット状の光が投影光学系を介してプレート上に照射されている状態で、マスクとプレートとを投影光学系に対して相対的に移動させて走査し、マスクに形成されたパターンの一部を順次プレート上に設定された1つのショット領域に転写し、転写後にプレートをステップ移動させて他のショット領域に対する露光を同様にして行う、所謂ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置が案出されている。
また、近年では、更なる露光領域の拡大を図るため、1つの大型の投影光学系を用いるのではなく、複数の小型の部分投影光学系を用いる所謂マルチレンズ方式の投影光学系を備える投影露光装置が案出されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載されている投影露光装置においては、複数の小型の部分投影光学系が第1列として走査方向と直交する方向(非走査方向)に所定間隔をもって複数配列されると共に第2列として非走査方向に所定間隔をもって複数配列されている。また、この第1列の部分投影光学系と第2列の部分投影光学系は走査方向に配置され、第1列の部分投影光学系に対応した露光領域の継ぎ部と第2列の部分投影光学系に対応した露光領域の継ぎ部とを繋ぎ合わせることによりプレート全面の露光を行う。
特開平7−57986号公報
ところで、上述のステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置やマルチレンズ方式の投影光学系を備える投影露光装置においては、マスクを載置するマスクステージとプレートを載置するプレートステージとを走査方向に同期移動させることにより露光を行う。このとき、マスク及びプレートの大型化に伴い、マスクの軌道とプレートの軌道を高精度に一致させて制御することは難しくなりつつあり、その結果、マスクの軌道とプレートの軌道とのずれ(送り誤差)が生じる。マルチレンズ方式の投影光学系を備える投影露光装置において、この送り誤差は、マスクパターンの第1列の部分投影光学系に対応する露光領域の継ぎ部での露光と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域の継ぎ部での露光のずれ(継ぎムラ)を引き起こす要因となる。
また、近年の露光領域の拡大に伴い投影光学系や照明光学系を構成するレンズが大型化し、このレンズの大型化に伴い第1列の部分投影光学系と第2列の部分投影光学系との走査方向における間隔も増大することになる。従って、この第1列の部分投影光学系と第2列の部分投影光学系との走査方向における間隔の増大に伴い、継ぎムラが大きくなる。
即ち、図8に示すようにマスクM1の軌道とプレートP1の軌道とのずれ(送り誤差)の角度がθである場合、マスクM1上のパターンPTは、図9(a)に示すように第1列の部分投影光学系に対応する露光領域E1の継ぎ部での露光と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域E2の継ぎ部での露光とでずれが生じ、そのためプレートP1上の露光結果において、図10(a)の矢印Gで示すような継ぎムラが現れる。ここで、第1列の部分投影光学系と第2列の部分投影光学系との走査方向における間隔が大きくなった場合、送り誤差の角度θが変化しないにもかかわらず、マスクM1上のパターンPTは、図9(b)に示すように第1列の部分投影光学系に対応する露光領域E1´の継ぎ部と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域E2´の継ぎ部とで露光され、図10(b)の矢印G´で示す継ぎムラは、図10(a)に示す継ぎムラGよりも大きくなる。
この発明の課題は、マスクパターンの第1列の部分投影光学系に対応する露光領域の継ぎ部での露光と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域の継ぎ部での露光のずれを最小限に抑えることができる投影露光装置及び該投影露光装置を用いた露光方法を提供することである。
請求項1記載の投影露光装置は、第1の基板を載置する第1のステージと第2の基板を載置する第2のステージとを走査方向に同期移動させて走査露光を行う投影露光装置であって、前記第1の基板のパターンの一部の像を前記第2の基板上にそれぞれ投影する複数の部分投影光学系を備え、前記部分投影光学系は、前記走査方向と直交する方向に所定間隔をもって第1列として複数配置されると共に前記走査方向と直交する方向に所定間隔をもって第2列として複数配置され、前記第1列の前記部分投影光学系に対応した露光領域の中心と前記第2列の前記部分投影光学系に対応した露光領域の中心との距離が前記第1列の前記部分投影光学系を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と前記第2列の前記部分投影光学系を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも短いことを特徴とする。
この請求項1記載の投影露光装置によれば、投影光学系が備える第1列の部分投影光学系に対応した露光領域の中心と第2列の部分投影光学系に対応した露光領域の中心との距離が第1列の部分投影光学系を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と第2列の部分投影光学系を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも短くなる。ここで、従来の投影露光装置においては、投影光学系が備える第1列の部分投影光学系に対応した露光領域の中心と第2列の部分投影光学系に対応した露光領域の中心との距離が第1列の部分投影光学系を構成するレンズのうちの最大径のレンズの半径と第2列の部分投影光学系を構成するレンズのうちの最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも長くなる。従って、従来の投影光学系が備える第1列の部分投影光学系と第2列の部分投影光学系との走査方向における間隔と比較して、その間隔をより短くすることができる。即ち、第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、第1の基板の軌道と第2の基板の軌道のずれ(送り誤差)により生じる第1の基板のパターンの第1列の部分投影光学系に対応する露光領域の継ぎ部での露光と第2列の部分投影光学系に対応する継ぎ部での露光のずれ(継ぎムラ)を最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、請求項2記載の投影露光装置は、前記第1列または前記第2列の前記部分投影光学系を構成する少なくとも1枚のレンズが前記走査方向と直交する方向の最大径より前記走査方向の最大径が短いレンズであることを特徴とする。
また、請求項3記載の投影露光装置は、前記走査方向と直交する方向の最大径より前記走査方向の最大径が短いレンズが該レンズの縁部の一部が削除されることにより形成されていることを特徴とする。
この請求項2及び請求項3記載の投影露光装置によれば、第1列または第2列の部分投影光学系を構成する少なくとも1枚のレンズが走査方向と直交する方向の最大径より走査方向の最大径が短くなるように縁部の一部が削除されたレンズであるため、従来の一般的な円形状のレンズを備える第1列の部分投影光学系と第2列の部分投影光学系との走査方向における間隔と比較した場合、その間隔をより短くすることができる。即ち、第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、請求項4記載の投影露光装置は、前記第1列または前記第2列の前記部分投影光学系を構成する少なくとも1枚のレンズが前記走査方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するレンズであることを特徴とする。
また、請求項5記載の投影露光装置は、前記走査方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するレンズが該レンズの縁部の一部が削除されることにより形成されていることを特徴とする。
この請求項4及び請求項5記載の投影露光装置によれば、第1列または第2列の部分投影光学系を構成する少なくとも1枚のレンズが走査方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するように縁部の一部が削除されたレンズであるため、従来の一般的な円形状のレンズを備える第1列の部分投影光学系と第2列の部分投影光学系との走査方向における間隔と比較した場合、その間隔をより短くすることができる。即ち、第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、請求項6記載の投影露光装置は、前記第1列または前記第2列の前記部分投影光学系を構成する前記少なくとも1枚のレンズの前記走査方向と直交する方向の最大径が、前記部分投影光学系を構成する他のレンズの前記走査方向と直交する方向の最大径よりも長いことを特徴とする。
この請求項6記載の投影露光装置によれば、第1列または第2列の部分投影光学系を構成する少なくとも1枚のレンズの走査方向と直交する方向の最大径が部分投影光学系を構成する他のレンズの走査方向と直交する方向の最大径よりも長くなる。即ち、第1列または第2列の部分投影光学系を構成する大型のレンズの走査方向と直交する方向における最大径を短くすることなく、そのレンズの走査方向における径を短くすることができる。従って、その大型のレンズの走査方向と直交する方向の最大径と同一の径により形成される従来の一般的な円形状のレンズを備える第1列の部分投影光学系と第2列の部分投影光学系との走査方向における間隔と比較した場合、その間隔をより短くすることができる。即ち、第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、請求項7記載の投影露光装置は、前記第1列の複数の前記部分投影光学系の各光軸を含む平面と、前記第2列の複数の前記部分投影光学系の各光軸を含む平面との前記走査方向における間隔をLとし、前記投影露光装置における最小線幅をdとしたとき、L≦(d/3)/θの条件を満足することを特徴とする。但し、θは、前記投影露光装置が備える前記第2の基板に対する前記第1の基板の真直度を測定する干渉計の限界精度から定められるパラメータである。
この請求項7記載の投影露光装置によれば、第1列の複数の部分投影光学系の各光軸を含む平面と第2列の複数の部分投影光学系の各光軸を含む平面との走査方向における間隔Lが投影露光装置における最小線幅がdであるとき、(d/3)/θの条件を満足しているため、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、請求項8記載の投影露光装置は、第1の基板を載置する第1のステージと第2の基板を載置する第2のステージとを走査方向に同期移動させて走査露光を行う投影露光装置であって、光源部から射出される光束により前記第1の基板を照明する照明光学系と、前記第1の基板のパターンの一部の像を前記第2の基板上にそれぞれ投影する複数の部分投影光学系とを備え、前記照明光学系は、前記部分投影光学系のそれぞれに対応した複数の照明光学ユニットを備え、前記照明光学ユニットは、前記走査方向と直交する方向に所定間隔をもって第1列として複数配置されると共に前記走査方向と直交する方向に所定間隔をもって第2列として複数配置され、前記第1列の前記照明光学ユニットに対応した照明領域の中心と前記第2列の前記照明光学ユニットに対応した照明領域の中心との距離が前記第1列の前記照明光学ユニットを構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と前記第2列の前記照明光学ユニットを構成するレンズの内の最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも短いことを特徴とする。
この請求項8記載の投影露光装置によれば、第1列の照明光学ユニットに対応した照明領域の中心と第2列の照明光学ユニットに対応した照明領域の中心との距離が第1列の照明光学ユニットを構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と第2列の照明光学ユニットを構成するレンズの内の最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも短くなる。ここで、従来の投影露光装置においては、照明光学系が備える第1列の照明光学ユニットに対応した照明領域の中心と第2列の照明光学ユニットに対応した照明領域の中心との距離が第1列の照明光学ユニットを構成するレンズのうちの最大径のレンズの半径と第2列の照明光学ユニットを構成するレンズのうちの最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも長くなる。従って、従来の照明光学系が備える第1列の照明光学ユニットと第2列の照明光学ユニットとの走査方向における間隔と比較して、その間隔をより短くすることができる。即ち、第1列の照明光学ユニットに対応する照明領域と第2列の照明光学ユニットに対応する照明領域との走査方向における間隔を短くすることができ、ひいては第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、請求項9記載の投影露光装置は、前記第1列または前記第2列の前記照明光学ユニットを構成する少なくとも1枚のレンズが前記走査方向と直交する方向の最大径より前記走査方向の最大径が短いレンズであることを特徴とする。
また、請求項10記載の投影露光装置は、前記走査方向と直交する方向の最大径より前記走査方向の最大径が短いレンズが該レンズの縁部の一部が削除されることにより形成されていることを特徴とする。
この請求項9及び請求項10記載の投影露光装置によれば、第1列または第2列の照明光学ユニットを構成する少なくとも1枚のレンズが走査方向と直交する方向の最大径より走査方向の最大径が短くなるように縁部の一部が削除されたレンズであるため、従来の一般的な円形状のレンズを備える第1列の照明光学ユニットと第2列の照明光学ユニットとの走査方向における間隔と比較した場合、その間隔をより短くすることができる。即ち、第1列の照明光学ユニットに対応する照明領域と第2列の照明光学ユニットに対応する照明領域との走査方向における間隔を短くすることができ、ひいては第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、請求項11記載の投影露光装置は、前記第1列または前記第2列の前記照明光学ユニットを構成する少なくとも1枚のレンズが前記走査方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するレンズであることを特徴とする。
また、請求項12記載の投影露光装置は、前記走査方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するレンズが該レンズの縁部の一部が削除されることにより形成されていることを特徴とする。
この請求項11及び請求項12記載の投影露光装置によれば、第1列または第2列の照明光学ユニットを構成する少なくとも1枚のレンズが走査方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するように縁部の一部が削除されたレンズであるため、従来の一般的な円形状のレンズを備える第1列の照明光学ユニットと第2列の照明光学ユニットとの走査方向における間隔と比較した場合、その間隔をより短くすることができる。即ち、第1列の照明光学ユニットに対応する照明領域と第2列の照明光学ユニットに対応する照明領域に対応する照明領域との走査方向における間隔を短くすることができ、ひいては第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、請求項13記載の投影露光装置は、前記第1列または前記第2列の前記照明光学ユニットを構成する前記少なくとも1枚のレンズの前記走査方向と直交する方向の最大径が、前記照明光学ユニットを構成する他のレンズの前記走査方向と直交する方向の最大径よりも長いことを特徴とする。
この請求項13記載の投影露光装置によれば、第1列または第2列の照明光学ユニットを構成する少なくとも1枚のレンズの走査方向と直交する方向の最大径が照明光学ユニットを構成する他のレンズの走査方向と直交する方向の最大径よりも長くなる。即ち、第1列または第2列の照明光学ユニットを構成する大型のレンズの走査方向と直交する方向における径を短くすることなく、そのレンズの走査方向における径を短くすることができる。従って、レンズの走査方向と直交する方向の最大径と同一の径により形成される従来の一般的な円形状のレンズを備える第1列の照明光学ユニットと第2列の照明光学ユニットとの走査方向における間隔と比較した場合、その間隔をより短くすることができる。即ち、第1列の照明光学ユニットに対応する照明領域と第2列の照明光学ユニットに対応する照明領域との走査方向における間隔を短くすることができ、ひいては第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、請求項14記載の投影露光装置は、前記第1列の複数の前記照明光学ユニットの各光軸を含む平面と、前記第2列の複数の前記照明光学ユニットの各光軸を含む平面との前記走査方向における間隔をLとし、前記投影露光装置における最小線幅をdとしたとき、L≦(d/3)/θの条件を満足することを特徴とする。但し、θは、前記投影露光装置が備える前記第2の基板に対する前記第1の基板の真直度を測定する干渉計の限界精度から定められるパラメータである。
この請求項14記載の投影露光装置によれば、第1列の複数の照明光学ユニットの各光軸を含む平面と第2列の複数の照明光学ユニットの各光軸を含む平面との走査方向における間隔Lが投影露光装置における最小線幅がdであるとき、L≦(d/3)/θの条件を満足しているため、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、請求項15記載の投影露光装置は、第1の基板を載置する第1のステージと第2の基板を載置する第2のステージとを走査方向に同期移動させて走査露光を行う投影露光装置であって、前記第1の基板のパターンの一部の像を前記第2の基板上にそれぞれ投影する複数の部分投影光学系を備え、前記部分投影光学系は、前記部分投影光学系同士の光軸が最も近い前記部分投影光学系同士の前記光軸同士の間隔がそれぞれの前記部分投影光学系を構成するレンズの内のそれぞれの最大径のレンズの半径を加えた値よりも小さいことを特徴とする。
この請求項15記載の投影露光装置によれば、部分投影光学系同士の光軸が最も近い部分投影光学系同士の光軸同士の間隔がそれぞれの部分投影光学系を構成するレンズのうちのそれぞれの最大径のレンズの半径を加えた値よりも小さくなる。ここで、従来の投影露光装置においては、部分投影光学系同士の光軸が最も近い部分投影光学系同士の光軸同士の間隔がそれぞれの部分投影光学系を構成するレンズのうちのそれぞれの最大径のレンズの半径を加えた値よりも大きくなる。従って、従来の投影露光装置と比較して部分投影光学系同士の間隔をより短くすることができるため、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、請求項16記載の投影露光装置は、第1の基板を載置する第1のステージと第2の基板を載置する第2のステージとを走査方向に同期移動させて走査露光を行う投影露光装置であって、光源部から射出される光束により前記第1の基板を照明する照明光学系と、前記第1の基板のパターンの一部の像を前記第2の基板上にそれぞれ投影する複数の部分投影光学系とを備え、前記照明光学系は、前記部分投影光学系のそれぞれに対応した複数の照明光学ユニットを備え、前記照明光学ユニットは、前記照明光学ユニット同士の光軸が最も近い前記照明光学ユニット同士の前記光軸同士の間隔がそれぞれの前記照明光学ユニットを構成するレンズの内のそれぞれの最大径のレンズの半径を加えた値よりも小さいことを特徴とする。
この請求項16記載の投影露光装置によれば、照明光学ユニット同士の光軸が最も近い照明光学ユニット同士の光軸同士の間隔がそれぞれの照明光学ユニットを構成するレンズの中でそれぞれ最大のレンズの半径を加えた値よりも小さくなる。ここで、従来の投影露光装置においては、照明光学ユニット同士の光軸が最も近い照明光学ユニット同士の光軸同士の間隔がそれぞれの照明光学ユニットを構成するレンズの中で最大のレンズの半径を加えた値よりも大きくなる。従って、従来の照明光学系と比較して照明光学ユニット同士の間隔をより短くすることができ、ひいては部分投影光学系同士の間隔を短くすることができるため、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、請求項17記載の露光方法は、感光性基板上にマスクのパターンを転写する露光方法において、前記マスクを照明するための照明工程と、前記感光性基板上に前記マスクのパターンを転写する転写工程とを含み、前記照明工程及び前記転写工程は、請求項1乃至請求項16の何れか一項に記載の投影露光装置を用いて照明及び転写を行うことを特徴とする。
この請求項17記載の露光方法によれば、請求項1乃至請求項16の何れか一項に記載の投影露光装置を用いて露光を行うため、マスクに形成された微細なパターンを感光性基板上に良好に露光することができる。
この発明の投影露光装置によれば、投影光学系が備える第1列の部分投影光学系に対応した露光領域の中心と第2列の部分投影光学系に対応した露光領域の中心との距離が第1列の部分投影光学系を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と第2列の部分投影光学系を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも短くなる。即ち、従来の投影光学系が備える第1列の部分投影光学系と第2列の部分投影光学系との走査方向における間隔と比較して、その間隔をより短くすることができ、第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、第1列の照明光学ユニットに対応した照明領域の中心と第2列の照明光学ユニットに対応した照明領域の中心との距離が第1列の照明光学ユニットを構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と第2列の照明光学ユニットを構成するレンズの内の最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも短くなる。従って、従来の照明光学系が備える第1列の照明光学ユニットと第2列の照明光学ユニットとの走査方向における間隔と比較して、その間隔をより短くすることができる。即ち、第1列の照明光学ユニットに対応する照明領域と第2列の照明光学ユニットに対応する照明領域との走査方向における間隔を短くすることができ、ひいては第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、第1の基板に形成された微細なパターンを第2の基板上に良好に露光することができる。
また、この発明の露光方法によれば、この発明の投影露光装置を用いて露光を行うため、マスクに形成された微細なパターンを感光性基板上に良好に露光することができる。
以下、図面を参照して、この発明の第1の実施の形態にかかる投影露光装置について説明する。図1は、この第1の実施の形態にかかる投影露光装置の全体の概略構成を示す斜視図である。この第1の実施の形態においては、図1に示すように、マスク(第1の基板)M1のパターンの一部を感光性基板としてのプレート(第2の基板)P1に対して部分的に投影する複数(この実施の形態においては5つ)の部分投影光学系PM1,PM2,PM3,PM4,PM5からなる投影光学系PL1に対してマスクM1とプレートP1とを走査方向に同期移動させてマスクM1に形成されたパターンの像をプレートP1上に走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型投影露光装置を例に挙げて説明する。
また、以下の説明においては、図1中に示すXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びY軸がプレートP1に対して平行となるよう設定され、Z軸がプレートP1に対して直交する方向に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。また、この実施の形態ではプレートP1を移動させる方向(走査方向)をX軸方向に設定している。
図1に示すように、楕円鏡2の第1焦点位置に配置されている超高圧水銀ランプからなる光源4から射出した光束は、楕円鏡2、反射鏡6により反射され、楕円鏡2の第2焦点位置に集光する。楕円鏡2の第2焦点位置に集光した光束は、リレーレンズ8を通過して、光ファイババンドル10の入射端10aに入射する。光ファイババンドル10は、例えば多数のファイバ素線をランダムに束ねて構成されたランダムライトガイドファイバであって、入射端10aと5つの射出端10b,10c,10d,10e,10fを備えている。光ファイババンドル10の入射端10aに入射した光束は、光ファイババンドル10の内部を伝播することによりミキシングされて複数(この実施の形態においては5つ)に分割されて光ファイババンドル10の5つの射出端10b〜10fより射出し、複数(この実施の形態においては5つ)の照明光学ユニットIM1,IM2,IM3,IM4,IM5にそれぞれ入射する。ここで、5つの照明光学ユニットIM1〜IM5は、マスクM1上の5つの照明領域をそれぞれ照明する。
ここで、照明光学ユニットIM1,IM3,IM5はX方向(走査方向)と直交する方向(Y方向)に所定間隔をもって第1列として配置され、照明光学ユニットIM2,IM4はY方向に所定間隔をもって第2列として配置されている。また、第1列の照明光学ユニットIM1,IM3,IM5と第2列の照明光学ユニットIM2,IM4は、X方向に所定間隔をもって配置されている。
光ファイババンドル10の射出端10bから射出した光束は、第1列の照明光学ユニットIM1が備えるインプットレンズ(図示せず)、フライアイインテグレータ(図示せず)、コンデンサレンズ(図示せず)等を介してマスクM1の照明光学ユニットIM1に対応する照明領域をほぼ均一に照明する。図1に示すように、マスクM1の照明光学ユニットIM1に対応する照明領域からの光は、各照明領域に対応するように配列されている5つの部分投影光学系PM1〜PM5のうち、部分投影光学系PM1に入射する。
ここで、部分投影光学系PM1,PM3,PM5はX方向(走査方向)と直交する方向(Y方向)に所定間隔をもって第1列として配置され、部分投影光学系PM2,PM4はY方向に所定間隔をもって第2列として配置されている。また、第1列の部分投影光学系PM1,PM3,PM5と第2列の部分投影光学系PM2,PM4は、X方向に所定間隔をもって配置されている。
図2は、マスクM1からプレートP1までの部分投影光学系PM1及びPM2の概略構成を示す断面図である。なお、図2においては、正立正像にするための光学系は省略している。図2に示すように、第1列の部分投影光学系PM1に入射した光束は、部分投影光学系PM1が備えるレンズL12b,レンズL13bを通過する。図3は、部分投影光学系PM1が備えるレンズL13bの構成を示す図である。図3に示すように、レンズL13bは、図中矢印D1で示すY方向の最大径より図中矢印D2で示すX方向の最大径が短くなるように構成されている。即ち、レンズL13bは、図4に示すように、Y方向の最大径と同一の直径である円形状のレンズL13b´の縁部の一部A1が削除されることにより形成されている。
なお、レンズL13bの側面部S1、即ち、円形状のレンズL13b´の一部を削除した部分に反射防止処理を施しておくことが望ましい。例えば、レンズL13bの側面部S1に入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する。レンズL13bの側面部S1に反射防止処理を施すことによりレンズL13bの側面部S1により反射された散乱光等による露光への悪影響を防止することができる。
また、レンズL13bは、図5(a)に示すように、レンズL13bの側面部S1側の外縁の中間点F1と、レンズL13bの外縁の2点F2及びF3を金物等で固定することにより図示しない鏡筒に支持されている。また、図5(b)に示すように、レンズL13bの側面部S1に金物座H1を設けレンズL13bを図示しない鏡筒に支持してもよい。また、図5(c)に示すように、レンズL13bの側面部S1以外の外縁に金物座H2を設け、レンズL13bを図示しない鏡筒に支持してもよい。
レンズL13bを通過した光は、レンズL14bに入射する。ここで、レンズL14bは、レンズL13bの形状と同様の形状を有している。即ち、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されており、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように縁部の一部が削除されている。また、レンズL13bと同様に、レンズL14bの削除されている縁部には、入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する等の反射防止処理を施しておくことが望ましい。
レンズL14bを通過した光は、レンズL15b,レンズL16b,レンズL17bを通過する。ここで、レンズL16b及びレンズL17bは、レンズL13bの形状と同様の加工を施している。即ち、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されており、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように縁部の一部が削除されている。また、レンズL13bと同様に、レンズL16b及びレンズL17bの削除されている縁部には、入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する等の反射防止処理を施しておくことが望ましい。
なお、レンズL13b,L14b,L16b,L17bのY方向(走査方向と直交する方向)の最大径は、部分投影光学系PM1を構成する他のレンズのY方向の最大径よりも長くなっている。即ち、レンズL13b,L14b,L16b,L17bは、部分投影光学系PM1を構成する他のレンズより大型のレンズである。
レンズL17bを通過した光束は、レンズL18bを介して、部分投影光学系PM1から射出する。部分投影光学系PM1は、マスクM1の照明光学ユニットIM1に対応する照明領域に形成されているパターンの像をプレートP1上に投影する。そして、部分投影光学系PM1を通過した光束は、プレートP1上にマスクM1のパターンの像を形成する。
また、光ファイババンドル10の射出端10cから射出した光束は、第2列の照明光学ユニットIM2が備えるインプットレンズ(図示せず)、フライアイインテグレータ(図示せず)、コンデンサレンズ(図示せず)等を介してマスクM1の照明光学ユニットIM2に対応する照明領域をほぼ均一に照明する。図1に示すように、マスクM1の照明光学ユニットIM2に対応する照明領域からの光は、各照明領域に対応する第2列の部分投影光学系PM2に入射する。
第2列の部分投影光学系PM2に入射した光束は、図2に示すように、部分投影光学系PM2が備えるレンズL12c,レンズL13cを通過する。レンズL13cは、部分投影光学系PM1が備えるレンズL13bの形状と同一の形状を有している。即ち、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されており、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように縁部の一部が削除されている。また、レンズL13bと同様に、レンズL13cの削除されている縁部には、入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する等の反射防止処理を施しておくことが望ましい。
ここで、レンズL13bの側面部S1がレンズL13bの中心を含むYZ平面に対して+X方向に位置しているのに対し、レンズL13cの側面部はレンズL13cの中心を含むYZ平面に対して−X方向に位置している。図6は、レンズL13b,レンズL13c及び後述する部分投影光学系PM3が備えるレンズL13dの配置状態を示す図である。図6に示すように、レンズL13b(及びレンズL13d)とレンズL13cは、走査方向(X方向)の最大径が走査方向と直交する方向(Y方向)の最大径より短いため、部分投影光学系PM1(及び部分投影光学系PM3)と部分投影光学系PM2との走査方向における間隔を短くすることができ、ひいてはプレートP1上の露光領域E1(及び露光領域E3)と露光領域E2との走査方向における間隔を短くすることができる。即ち、露光領域E1の中心C1(及び露光領域E3の中心C3)と露光領域E2の中心C2との距離R1は、レンズL13bの最大径D1の1/2(半径)とレンズL13cの最大径D3の1/2(半径)とを足し合わせた値よりも短くなる。なお、図3及び図6においては、レンズL13bにおいて光束が通過する領域である光束通過領域LE1を示しており、レンズL13c,L13dにおいてもレンズL13bと同様の光束通過領域があるが図示を省略している。
また、第1列の部分投影光学系PM1,PM3,PM5の各光軸を含む平面と、第2列の部分投影光学系PM2,PM4の各光軸を含む平面とのX方向(走査方向)における間隔をL1とし、この実施の形態にかかる投影露光装置における最小線幅をd1としたとき、L1≦(d1/3)/θ1の条件を満足している。但し、θ1は、この実施の形態に係る投影露光装置が備えるマスクM1とプレートP1の真直度を測定するレーザ干渉計(図示せず)の限界精度から定められるパラメータである。
レンズL13cを通過した光は、レンズL14c,レンズL15c,レンズL16c,レンズL17cを通過する。ここで、レンズL14c,レンズL16c,レンズL17cは、レンズL14b,レンズ16b,レンズ17bの形状とそれぞれ同一の形状を有している。即ち、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されており、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように縁部の一部が削除されている。また、レンズL13cと同様に、レンズL14c,レンズL16c,レンズL17cの削除されている縁部には、入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する等の反射防止処理を施しておくことが望ましい。ここで、レンズL14b,レンズL16b,レンズL17bの縁部の一部が削除されている部分がレンズL14b,レンズL16b,レンズL17bの中心を含むYZ平面に対して+X方向に位置しているのに対し、レンズL14c,レンズL16c,レンズL17cの縁部の一部が削除されている部分はレンズL14c,レンズL16c,レンズL17cの中心を含むYZ平面に対して−X方向に位置している。
なお、レンズL13c,L14c,L16c,L17cのY方向(走査方向と直交する方向)の最大径は、部分投影光学系PM2を構成する他のレンズのY方向の最大径よりも長くなっている。即ち、レンズL13c,L14c,L16c,L17cは、部分投影光学系PM2を構成する他のレンズより大型のレンズである。
レンズL17cを通過した光束は、レンズL18cを介して、部分投影光学系PM2から射出する。部分投影光学系PM2は、マスクM1の照明光学ユニットIM2に対応する照明領域に形成されているパターンの像をプレートP1上に投影する。そして、部分投影光学系PM2を通過した光束は、プレートP1上にマスクM1のパターンの像を形成する。
なお、照明光学ユニットIM3〜IM5を通過した光束は、各照明光学ユニットIM3〜IM5のそれぞれが備えるインプットレンズ(図示せず)、フライアイインテグレータ(図示せず)、コンデンサレンズ(図示せず)等を介してマスクM1のそれぞれに対応する照明領域をほぼ均一に照明する。図1に示すように、マスクM1の照明光学ユニットIM3〜IM5のそれぞれに対応する照明領域からの光は、各照明領域に対応する部分投影光学系PM3〜PM5に入射する。
ここで、第1列の部分投影光学系PM3及びPM5は第1列の部分投影光学系PM1の構成と同一の構成を有しており、第2列の部分投影光学系PM4は第2列の部分投影光学系PM2の構成と同一の構成を有している。部分投影光学系PM3〜PM5は、マスクM1の照明光学ユニットIM3〜IM5のそれぞれに対応する照明領域に形成されているパターンの像をプレートP1上に投影する。そして、部分投影光学系PM3〜PM5を通過した光束は、プレートP1上にマスクM1のパターンの像を形成する。
また、マスクM1はマスクホルダ(図示せず)にて固定されており、マスクステージ(第1のステージ、図示せず)に載置されている。また、マスクステージには、移動鏡MIF1が設けられている。移動鏡MIF1にはマスクステージレーザ干渉計(図示せず)から射出されるレーザ光が入射し、移動鏡MIF1により反射されたレーザ光の干渉に基づいてマスクステージの位置は計測及び制御されている。また、プレートP1はプレートホルダ(図示せず)にて固定されており、プレートステージ(第2のステージ、図示せず)に載置されている。また、プレートステージには移動鏡PIF1が設けられている。移動鏡PIF1にはプレートステージレーザ干渉計(図示せず)から射出されるレーザ光が入射し、入射したレーザ光は移動鏡PIF1により反射される。移動鏡PIF1に入射し、移動鏡PIF1により反射されたレーザ光の干渉に基づいてプレートステージの位置は計測及び制御されている。
この第1の実施の形態にかかる投影露光装置によれば、図6に示すように、投影光学系PL1が備える第1列の部分投影光学系PM1(PM3,PM5)に対応した露光領域E1の中心C1と第2列の部分投影光学系PM2(PM4)に対応した露光領域E2の中心C2との距離R1が第1列の部分投影光学系PM1を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と第2列の部分投影光学系PM2を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも短くなる。従って、第1列の部分投影光学系と第2列の部分投影光学系とのX方向(走査方向)における間隔を短くすることができる。
ここで、図7は、従来の3つの部分投影光学系のそれぞれが備えるレンズの構成を示す図である。第1列の部分投影光学系が備えるレンズL13b´は、この実施の形態にかかる第1列の部分投影光学系PM1を構成するレンズの内の最大径のレンズがレンズL13bであるとき、レンズL13bの最大径D1を直径とする円形状のレンズである。また、第2列の部分投影光学系が備えるレンズL13c´は、この実施の形態にかかる第2列の部分投影光学系PM2を構成するレンズの内の最大径のレンズがレンズL13cであるとき、レンズL13cの最大径D3を直径とする円形状のレンズである。図7に示す第1列の部分投影光学系に対応した露光領域E1´の中心C1´と第2列の部分投影光学系に対応した露光領域E2´の中心C2´との距離R1´は、レンズL13b´の半径(最大径D1の1/2)とレンズL13c´の半径(最大径D3の1/2)とを足し合わせた値よりも長くなる。なお、図7においては、レンズL13b´において光束が通過する領域を光束通過領域LE1´と示しており、レンズL13c´,L13d´においてもレンズL13b´と同様の光束通過領域があるが図示を省略している。
従って、この実施の形態にかかる第1列の部分投影光学系PM1と第2列の部分投影光学系PM2との走査方向における間隔L1は、図7に示す第1列の部分投影光学系と第2列の部分投影光学系との走査方向における間隔L2よりもより短くなる。即ち、第1列の部分投影光学系PM1に対応する露光領域E1と第2列の部分投影光学系PM2に対応する露光領域E2との走査方向における間隔を短くすることができ、マスクM1の軌道とプレートP1の軌道のずれ(送り誤差)により生じるマスクパターンの第1列の部分投影光学系に対応する露光領域の継ぎ部での露光と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域の継ぎ部での露光のずれ(継ぎムラ)を最小限に抑えることができる。なお、マスクM1の軌道とプレートP1の軌道のずれ(送り誤差)は、マスクM1とプレートP1の位置を制御している図示しないマスクステージレーザ干渉計及び図示しないプレートステージレーザ干渉計の限界精度により生じる。
ここで、第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることにより、送り誤差により生じる継ぎムラを小さくすることができる理由について説明する。図8に示すようにマスクM1の軌道とプレートP1の軌道とのずれ(送り誤差)の角度がθである場合、図9(a)に示すようにマスクパターンPTの第1列の部分投影光学系PM1に対応する露光領域E1の継ぎ部での露光と第2列の部分投影光学系PM2に対応する露光領域E2の継ぎ部での露光のずれ(継ぎムラ)は、図10(a)の矢印Gで示される。ここで、図7に示すように第1列の部分投影光学系と第2列の部分投影光学系との走査方向における間隔が大きくなった場合、送り誤差の角度θが変化しないにもかかわらず、図9(b)に示すようにマスクパターンPTの第1列の部分投影光学系に対応する露光領域E1´の継ぎ部での露光と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域E2´の継ぎ部での露光のずれは、図10(b)の矢印G´で示され、図10(a)に示す継ぎムラGよりも大きくなる。
また、この第1の実施の形態にかかる投影露光装置によれば、第1列の複数の部分投影光学系の各光軸を含む平面と第2列の複数の部分投影光学系の各光軸を含む平面との走査方向における間隔L1が投影露光装置における最小線幅がd1であるとき、L1≦(d1/3)/θの条件を満足している。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、マスクM1に形成された微細なパターンをプレートP1上に良好に露光することができる。
なお、この第1の実施の形態にかかる投影露光装置においては、第1列の複数の部分投影光学系及び第2列の部分投影光学系を備えているが、3列以上の複数の部分投影光学系を備えるようにしてもよい。この場合においては、各部分投影光学系同士の光軸が最も近い部分投影光学系同士の光軸同士の間隔が各部分投影光学系を構成するレンズの内のそれぞれの最大径のレンズの半径を加えた値よりも小さくなる。即ち、所定の列に属する部分投影光学系の光軸と所定の列と隣り合う列に属する複数の部分投影光学系の各光軸との間隔であって最も短いものは、所定の列に属する部分投影光学系を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と所定の列と隣り合う列に属する部分投影光学系を構成するレンズのうちの最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも小さくなる。従って、各列の部分投影光学系の間隔を短くすることができるため、送り誤差により生じる継ぎムラを最小に抑えることができ、マスクに形成された微細なパターンをプレート上に良好に露光することができる。
また、この第1の実施の形態においては、各部分投影光学系を構成するレンズのうちの4枚のレンズがY方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されているが、各部分投影光学系を構成する少なくとも1枚のレンズであって、各部分投影光学系を構成する他のレンズより大型のレンズがY方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されてもよい。この場合においても、第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができ、送り誤差により生じる継ぎムラを小さくすることができる。
次に、図面を参照して、この発明の第2の実施の形態にかかる投影露光装置について説明する。図11は、この第2の実施の形態にかかる投影露光装置の全体の概略構成を示す斜視図である。この第2の実施の形態においては、図11に示すように、マスク(第1の基板)M2のパターンの一部を感光性基板としてのプレート(第2の基板)P2に対して部分的に投影する複数(この実施の形態においては5つ)の反射屈折型の部分投影光学系(PM6,PM8〜PM10及び不図示の1つの部分投影光学系)からなる投影光学系PL2に対してマスクM2とプレートP2とを走査方向に同期移動させてマスクM2に形成されたパターン像をプレートP2上に走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型投影露光装置を例に挙げて説明する。
また、以下の説明においては、図11中に示すXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びY軸がプレートP2に対して平行となるよう設定され、Z軸がプレートP2に対して直交する方向に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。また、この実施の形態ではプレートP2を移動させる方向(走査方向)をX軸方向に設定している。
この投影露光装置は、図11に示すように、楕円鏡12の第1焦点位置に配置されている超高圧水銀ランプからなる光源14を備えている。光源14から射出した光束は、楕円鏡12により反射され、楕円鏡の第2焦点位置に集光する。楕円鏡12の第2焦点位置またはその近傍には照明光学系ILが備えるシャッタ16(図12参照)が配置されている。シャッタ16を通過した光束は、リレー光学系18を通過して、光ファイババンドル20の入射端20aに入射する。光ファイババンドル20は、例えば多数のファイバ素線をランダムに束ねて構成されたランダムライトガイドファイバであって、入射端20aと5つの射出端20b,20c,20d,20e,20fを備えている。光ファイババンドル20の入射端20aに入射した光束は、光ファイババンドル20の内部を伝播することによりミキシングされて複数(この実施の形態においては5つ)に分割されて光ファイババンドル20の5つの射出端20b〜20fより射出し、複数(この実施の形態においては5つ)の照明光学ユニットIM6,IM7,IM8,IM9,IM10にそれぞれ入射する。
ここで、照明光学ユニットIM6,IM8,IM10は走査方向と直交する方向(Y方向)に所定間隔をもって第1列として配置されており、照明光学ユニットIM7,IM9は走査方向と直交する方向(Y方向)に所定間隔をもって第2列として配置されている。また、第1列の照明光学ユニットIM6,IM8,IM10と第2列の照明光学ユニットIM7,IM9は、X方向に所定間隔をもって配置されている。
図12は、この投影露光装置の光源14からマスクM2までの照明光学ユニットIM6及びIM7の概略構成を示す断面図である。図12に示すように、光ファイババンドル20の射出端20bから射出した光束は、照明光学ユニットIM6が備えるインプットレンズ22bを通過する。図13は、インプットレンズ22bの構成を示す図である。図13に示すように、プレートP2に投影されるパターンに対応する照明領域I1、その照明領域I1に対してマスクM2を照明する光束が通過する光束通過領域LI1がインプットレンズ22bに内在する。インプットレンズ22bは、図中矢印D4で示すY方向の最大径より図中矢印D5で示すX方向の最大径が短くなるように構成されている。即ち、インプットレンズ22bは、図14に示すように、Y方向の最大径と同一の直径である円形状のレンズ22b´の縁部の一部A2が削除されている。
なお、インプットレンズ22bの側面部S6、即ち、円形状のレンズ22b´の一部を削除した部分に反射防止処理を施しておくことが望ましい。例えば、インプットレンズ22bの側面部S6に入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する。インプットレンズ22bの側面部S6に反射防止処理を施すことによりインプットレンズ22bの側面部S6により反射された散乱光等による露光への悪影響を防止することができる。
また、インプットレンズ22bは、第1の実施の形態にかかる部分投影光学系PM1が備えるレンズL13bと同様に、インプットレンズ22bの側面部S6側の外縁の中間点と、インプットレンズ22bの外縁の2点を金物等で固定することにより図示しない鏡筒に支持されている。また、インプットレンズ22bの側面部S6にインプットレンズ22bを支持するための金物座を設けてもよく、インプットレンズ22bの側面部S6以外の外縁にインプットレンズ22bを支持するための金物座を設けてもよい。
インプットレンズ22bを通過した光束は、フライアイインテグレータ24b、σ絞り26bを介して、メインコンデンサレンズ28b,30bを通過する。ここで、メインコンデンサレンズを構成するコンデンサレンズ30bは、インプットレンズ22bの形状と同様の加工を施している。即ち、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されており、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように縁部の一部が削除されている。また、インプットレンズ22bと同様に、コンデンサレンズ30bの削除されている縁部には、入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する等の反射防止処理を施しておくことが望ましい。
なお、インプットレンズ22b,コンデンサレンズ30bのY方向(走査方向と直交する方向)の最大径は、照明光学ユニットIM6を構成する他のレンズのY方向の最大径よりも長くなっている。即ち、インプットレンズ22b,コンデンサレンズ30bは、照明光学ユニットIM6を構成する他のレンズより大型のレンズである。
メインコンデンサレンズ28b,30bを通過した光束は、マスクM2の照明光学ユニットIM6に対応する照明領域I1をほぼ均一に照明する。マスクM2の照明光学ユニットIM6に対応する照明領域I1からの光は、図11に示すように、各照明領域に対応するように配列されている5つの部分投影光学系PM6〜PM10のうち、部分投影光学系PM6に入射する。
ここで、部分投影光学系PM6,PM8,PM10はX方向(走査方向)と直交する方向(Y方向)に所定間隔をもって第1列として配置され、部分投影光学系PM7,PM9はY方向に所定間隔をもって第2列として配置されている。また、第1列の部分投影光学系PM6,PM8,PM10と第2列の部分投影光学系PM9と図示しない部分投影光学系は、X方向に所定間隔をもって配置されている。
部分投影光学系PM6は、マスクM2の照明光学ユニットIM6に対応する照明領域I1に形成されているパターンの像をプレートP2上に投影する。部分投影光学系PM6を通過した光は、プレートP2上にマスクM2のパターンの像を形成する。このときの像は、正立正像である。
また、光ファイババンドル20の射出端20cから射出した光束は、図12に示すように、第2列の照明光学ユニットIM7が備えるインプットレンズ22cを通過する。インプットレンズ22cは、照明光学ユニットIM6が備えるインプットレンズ22bの形状と同一の形状を有している。即ち、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されており、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように縁部の一部が削除されている。また、インプットレンズ22bと同様に、インプットレンズ22cの削除されている縁部には、入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する等の反射防止処理を施しておくことが望ましい。
ここで、インプットレンズ22bの側面部S6がインプットレンズ22bの中心を含むYZ平面に対して+X方向に位置しているのに対し、インプットレンズ22cの側面部はインプットレンズ22cの中心を含むYZ平面に対して−X方向に位置している。図15は、インプットレンズ22b,インプットレンズ22c及び後述する照明光学ユニットIM8が備えるインプットレンズ22dの配置状態を示す図である。図15に示すように、インプットレンズ22b(及びインプットレンズ22d)とインプットレンズ22cは、走査方向(X方向)の最大径が走査方向と直交する方向(Y方向)の最大径より短いため、照明光学ユニットIM6(及び照明光学ユニットIM8)と照明光学ユニットIM7との走査方向における間隔を短くすることができ、ひいてはマスクM2上の照明領域I1(及び照明領域I3)と照明領域I2との走査方向における間隔を短くすることができる。即ち、照明領域I1の中心C4(及び照明領域I3の中心C6)と照明領域I2の中心C5との間の距離R2は、インプットレンズ22bの最大径D4の1/2(半径)とインプットレンズ22cの最大径D6の1/2(半径)とを足し合わせた値よりも短くなる。
また、第1列の照明光学ユニットIM6,PM8,PM10の各光軸を含む平面と、第2列の照明光学ユニットIM7,IM9の各光軸を含む平面とのX方向(走査方向)における間隔をL3とし、この実施の形態にかかる投影露光装置における最小線幅をd2としたとき、L3≦(d2/3)/θ2の条件を満足している。但し、θ2は、この実施の形態に係る投影露光装置が備えるマスクM2とプレートP2の真直度を測定するレーザ干渉計(図示せず)の限界精度から定められるパラメータである。
インプットレンズ22cを通過した光束は、フライアイインテグレータ24c、σ絞り26cを介して、メインコンデンサレンズ28c,30cを通過する。ここで、メインコンデンサレンズを構成するコンデンサレンズ30cは、第1列の部分投影光学系PM6が備えるコンデンサレンズ30bの形状と同一の形状を有している。即ち、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されており、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように縁部の一部が削除されている。また、インプットレンズ20cと同様に、コンデンサレンズ30cの削除されている縁部には、入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する等の反射防止処理を施しておくことが望ましい。ここで、コンデンサレンズ30bの縁部の一部が削除されている部分がコンデンサレンズ30bの中心を含むYZ平面に対して+X方向に位置しているのに対し、コンデンサレンズ30cの縁部の一部が削除されている部分はコンデンサレンズ30cの中心を含むYZ平面に対して−X方向に位置している。
なお、インプットレンズ22c,コンデンサレンズ30cのY方向(走査方向と直交する方向)の最大径は、照明光学ユニットIM7を構成する他のレンズのY方向の最大径よりも長くなっている。即ち、インプットレンズ22c,コンデンサレンズ30cは、照明光学ユニットIM7を構成する他のレンズより大型のレンズである。
メインコンデンサレンズ28c,30cを通過した光束は、マスクM2の照明光学ユニットIM7に対応する照明領域I2をほぼ均一に照明する。マスクM2の照明光学ユニットIM7に対応する照明領域I2からの光は、図示しない部分投影光学系に入射し、プレートP2上に照明光学ユニットIM7に対応する照明領域I2に形成されているパターンの像を形成する。このときの像は、正立正像である。
なお、照明光学ユニットIM8〜IM10を通過した光は、各照明光学ユニットIM8〜IM10のそれぞれに設けられているインプットレンズ22d(照明光学ユニットIM9及びIM10においては図示せず)、フライアイインテグレータ(図示せず)、σ絞り(図示せず)、メインコンデンサレンズ(図示せず)を通過する。各照明光学ユニットIM8〜IM10のそれぞれに設けられているメインコンデンサレンズを通過した光は、マスクM2の各照明光学ユニットIM8〜IM10に対応する各照明領域をほぼ均一に照明する。
ここで、第1列の照明光学ユニットIM8及びIM10は第1列の照明光学ユニットIM6の構成と同一の構成を有しており、第2列の照明光学ユニットIM9は第2列の照明光学ユニットIM7の構成と同一の構成を有している。マスクM2の各照明光学ユニットIM8〜IM10に対応する各照明領域からの光は、部分投影光学系PM8〜PM10に入射し、プレートP2上に各照明光学ユニットIM8〜IM10に対応する各照明領域に形成されているパターンの像を形成する。
また、マスクM2はマスクホルダ(図示せず)にて固定されており、マスクステージ(第1のステージ、図示せず)に載置されている。また、マスクステージには、移動鏡MIF2が設けられている。移動鏡MIF2にはマスクステージレーザ干渉計(図示せず)から射出されるレーザ光が入射し、移動鏡MIF2により反射されたレーザ光の干渉に基づいてマスクステージの位置は計測及び制御されている。また、プレートP2はプレートホルダ(図示せず)にて固定されており、プレートステージ(第2のステージ、図示せず)に載置されている。また、プレートステージには移動鏡PIF2が設けられている。移動鏡PIF2にはプレートステージレーザ干渉計(図示せず)から射出されるレーザ光が入射し、入射したレーザ光は移動鏡PIF2により反射される。移動鏡PIF2に入射し、移動鏡PIF2により反射されたレーザ光の干渉に基づいてプレートステージの位置は計測及び制御されている。
この第2の実施の形態にかかる投影露光装置によれば、図15に示すように、照明光学系ILが備える第1列の照明光学ユニットIM6(IM8,IM10)に対応した照明領域I1の中心C4と第2列の照明光学ユニットIM7(PM9)に対応した照明領域I2の中心C5との距離R2が第1列の照明光学ユニットIM6を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と第2列の照明光学ユニットIM7を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも短くなる。従って、第1列の照明光学ユニットと第2列の照明光学ユニットとのX方向(走査方向)における間隔を短くすることができる。なお、図13及び図15においては、インプットレンズ22bにおいて光束が通過する領域である光束通過領域LI1を示しており、インプットレンズ22c,22dにおいてもインプットレンズ22bと同様の光束通過領域があるが図示を省略している。
ここで、図16は、従来の3つの照明光学ユニットのそれぞれが備えるレンズの配置状態を示す図である。第1列の照明光学ユニットが備えるインプットレンズ22b´は、この実施の形態にかかる第1列の照明光学ユニットIM6を構成するレンズの内の最大径のレンズがインプットレンズ22bであるとき、インプットレンズ22bの最大径D4を直径とする円形状のレンズである。また、第2列の照明光学ユニットが備えるインプットレンズ22c´は、この実施の形態にかかる第2列の部分投影光学系IM7を構成するレンズの内の最大径のレンズがインプットレンズ22cであるとき、インプットレンズ22cの最大径D6を直径とする円形状のレンズである。図16に示す第1列の照明光学ユニットに対応した照明領域I1´の中心C4´と第2列の照明光学ユニットに対応した照明領域I2´の中心C5´との距離R2´は、レンズ22b´の半径(最大径D4の1/2)とレンズ22c´の半径(最大径D5の1/2)とを足し合わせた値よりも長くなる。なお、図16においては、インプットレンズ22b´において光束が通過する領域である光束通過領域LI1´を示しており、インプットレンズ22c´,22d´においてもインプットレンズ22b´と同様の光束通過領域があるが図示を省略している。
従って、この実施の形態にかかる第1列の照明光学ユニットIM6と第2列の照明光学ユニットIM7との走査方向における間隔L3は、図16に示す第1列の照明光学ユニットと第2列の照明光学ユニットとの走査方向における間隔L4よりもより短くなる。即ち、第1列の照明光学ユニットIM6に対応する照明領域I1と第2列の照明光学ユニットIM7に対応する照明領域I2との走査方向における間隔を短くすることができ、ひいては第1列の部分投影光学系PM6に対応する露光領域と第2列の図示しない部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、マスクM2の軌道とプレートP2の軌道のずれ(送り誤差)により生じるマスクパターンの第1列の部分投影光学系PM6に対応する露光領域の継ぎ部での露光と第2列の図示しない部分投影光学系に対応する露光領域の継ぎ部での露光のずれ(継ぎムラ)を最小限に抑えることができる。
また、この第2の実施の形態にかかる投影露光装置によれば、第1列の複数の照明光学ユニットの各光軸を含む平面と第2列の複数の照明光学ユニットの各光軸を含む平面との走査方向における間隔L3が投影露光装置における最小線幅がd2であるとき、L3≦(d2/3)/θ2の条件を満足している。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、マスクM2に形成された微細なパターンをプレートP2上に良好に露光することができる。
なお、この第2の実施の形態にかかる投影露光装置においては、第1列の複数の照明光学ユニット及び第2列の複数の照明光学ユニットを備えているが、3列以上の複数の照明光学ユニットを備えるようにしてもよい。この場合においては、各照明光学ユニット同士の光軸が最も近い照明光学ユニット同士の光軸同士の間隔が各照明光学ユニットを構成するレンズの内のそれぞれの最大径のレンズの半径を加えた値よりも小さくなる。即ち、所定の列に属する照明光学ユニットの光軸と所定の列と隣り合う列に属する複数の照明光学ユニットの各光軸との間隔であって最も短いものは、所定の列に属する照明光学ユニットを構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と所定の列と隣り合う列に属する照明光学ユニットを構成するレンズのうちの最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも小さくなる。従って、各列の照明光学ユニットの間隔を短くすることができ、ひいては各照明光学ユニットに対応して設けられている部分投影光学系同士の間隔を短くすることができるため、送り誤差により生じる継ぎムラを最小に抑えることができ、マスクに形成された微細なパターンをプレート上に良好に露光することができる。
また、この第2の実施の形態においては、各照明光学ユニットを構成するレンズのうちのインプットレンズ及びコンデンサレンズがY方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されているが、各照明光学ユニットを構成する少なくとも1枚のレンズであって、各照明光学ユニットを構成する他のレンズより大型のレンズがY方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されてもよい。この場合においても、第1列の照明光学ユニットに対応する照明領域と第2列の照明光学ユニットに対応する照明領域との走査方向における間隔を短くすることができ、ひいては第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを小さくすることができる。
次に、図面を参照して、この発明の第3の実施の形態にかかる投影露光装置について説明する。なお、この第3の実施の形態にかかる投影露光装置の構成は、第2の実施の形態にかかる投影露光装置を構成する照明光学ユニットIM6〜IM10に設けられているインプットレンズを図17に示すインプットレンズと同一の形状を有するインプットレンズに変更したものである。また、照明光学ユニットIM6〜IM10に設けられているメインコンデンサレンズを構成する1つのコンデンサレンズを図17に示すインプットレンズと同様の加工を施したコンデンサレンズに変更したものである。従って、第3の実施の形態の説明においては、第2の実施の形態にかかる露光装置の構成と同一の構成の詳細な説明は省略する。なお、この第3の実施の形態にかかる投影露光装置の説明においては、第2の実施の形態にかかる投影露光装置の構成と同一の構成には第2の実施の形態で用いたものと同一の符号を用いて説明を行う。
第2の実施の形態にかかる照明光学ユニットIM6が備えるインプットレンズ22bに代えて、この第3の実施の形態にかかる照明光学ユニットIM6は、インプットレンズ32bを備えている。図17は、照明光学ユニットIM6が備えるインプットレンズ32bの構成を示す図である。インプットレンズ32bは、走査方向(X方向)に対して所定の角度をもった傾斜形状を有している。即ち、走査方向に対して所定の角度を有する側面部S10及び側面部S11からなる傾斜形状を有している。また、インプットレンズ32bは、図18に示すように、X方向の最大径D7と同一の直径である円形状のレンズ32b´の縁部の一部A3及びA4が削除されることにより形成されている。
なお、インプットレンズ32bの側面部S10及びS11には、反射防止処理を施しておくことが望ましい。例えば、インプットレンズ32bの側面部S10及びS11に入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する。インプットレンズ32bの側面部S10及びS11に反射防止処理を施すことによりインプットレンズ32bの側面部S10及びS11により反射された散乱光等による露光への悪影響を防止することができる。
また、第2の実施の形態にかかる照明光学ユニットIM6が備えるコンデンサレンズ30bに代えて、この第3の実施の形態にかかる照明光学ユニットIM6は、図17で示すインプットレンズ32bの形状と同様の加工を施したコンデンサレンズを備えている。即ち、走査方向(X方向)に対して所定の角度をもった傾斜形状を有しており、X方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するように縁部の一部が削除されている。また、インプットレンズ32bと同様に、コンデンサレンズの削除されている縁部には、入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する等の反射防止処理を施しておくことが望ましい。
なお、照明光学ユニットIM6が備えるインプットレンズ32b及びコンデンサレンズのY方向の最大径は、照明光学ユニットIM6を構成する他のレンズのY方向の最大径よりも長くなっている。即ち、インプットレンズ32b及びコンデンサレンズは、照明光学ユニットIM6を構成する他のレンズより大型のレンズである。
また、照明光学ユニットIM7が備えるインプットレンズ32c(図19参照)は、インプットレンズ32bの形状と同一の形状を有している。即ち、インプットレンズ32cは、走査方向に対して所定の角度を有する側面部S12及び側面部S13(図19参照)からなる傾斜形状を有している。また、X方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するように縁部の一部が削除されている。また、インプットレンズ32bと同様に、インプットレンズ32cの削除されている縁部には、入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する等の反射防止処理を施しておくことが望ましい。
ここで、インプットレンズ32bの側面部S10及びS11により形成される鋭角部がインプットレンズ32bの中心を含むYZ平面に対して+X方向に位置しているのに対し、インプットレンズ32cの側面部S12及びS13(図19参照)により形成される鋭角部は、インプットレンズ32cの中心を含むYZ平面に対して−X方向に位置している。
図19は、インプットレンズ32b,インプットレンズ32c及び照明光学ユニットIM8が備えるインプットレンズ32dの配置状態を示す図である。図19に示すように、インプットレンズ32b(及びインプットレンズ32d)とインプットレンズ32cは、走査方向(X方向)に対して所定の角度をもった傾斜形状を有しているため、照明光学ユニットIM6(及び照明光学ユニットIM8)と照明光学ユニットIM7との走査方向における間隔を短くすることができ、ひいてはマスクM2上の照明領域I1(及び照明領域I3)と照明領域I2との走査方向における間隔を短くすることができる。即ち、照明領域I1の中心C4(または照明領域I3の中心C6)と照明領域I2の中心C5との距離R3は、インプットレンズ32bの最大径D7の1/2(半径)とインプットレンズ32cの最大径D8の1/2(半径)とを足し合わせた値よりも短くなる。なお、図17及び図19においては、インプットレンズ32bにおいて光束が通過する領域である光束通過領域LI1を示しており、インプットレンズ32c,32dにおいてもインプットレンズ32bと同様の光束通過領域があるが図示を省略している。
また、第1列の照明光学ユニットIM6,IM8,IM10の各光軸を含む平面と、第2列の照明光学ユニットIM7,IM9の各光軸を含む平面とのX方向(走査方向)における間隔をL5とし、この実施の形態にかかる投影露光装置における最小線幅をd3としたとき、L5≦(d3/3)/θ2の条件を満足している。但し、θ2は、この実施の形態に係る投影露光装置が備えるマスクM2とプレートP2の真直度を測定するレーザ干渉計(図示せず)の限界精度から定められるパラメータである。
また、照明光学ユニットIM7が備えるコンデンサレンズは、照明光学ユニットIM6が備えるコンデンサレンズの形状と同一の形状を有している。即ち、走査方向(X方向)に対して所定の角度をもった傾斜形状を有しており、X方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するように縁部の一部が削除されている。また、インプットレンズ32cと同様に、コンデンサレンズの削除されている縁部には、入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する等の反射防止処理を施しておくことが望ましい。ここで、照明光学ユニットIM6が備えるコンデンサレンズの縁部の一部が削除されている部分により形成される鋭角部が照明光学ユニットIM6が備えるコンデンサレンズの中心を含むYZ平面に対して+X方向に位置しているのに対し、照明光学ユニットIM7が備えるコンデンサレンズの縁部の一部が削除されている部分により形成される鋭角部は、照明光学ユニットIM7が備えるコンデンサレンズの中心を含むYZ平面に対して−X方向に位置している。
なお、照明光学ユニットIM7が備えるインプットレンズ32c及びコンデンサレンズのY方向の最大径は、照明光学ユニットIM7を構成する他のレンズのY方向の最大径よりも長くなっている。即ち、インプットレンズ32c及びコンデンサレンズは、照明光学ユニットIM7を構成する他のレンズより大型のレンズである。
なお、第1列の照明光学ユニットIM8,IM10の構成は第1列の照明光学ユニットIM6の構成と同一であり、第2列の照明光学ユニットIM9の構成は第1列の照明光学ユニットIM7の構成と同一である。
この第3の実施の形態にかかる投影露光装置によれば、図19に示すように、照明光学系ILが備える第1列の照明光学ユニットIM6(IM8,IM10)に対応した照明領域I1の中心C4と第2列の照明光学ユニットIM7(PM9)に対応した照明領域I2の中心C5との距離R3が第1列の照明光学ユニットIM6を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と第2列の照明光学ユニットIM7を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも短くなる。従って、第1列の照明光学ユニットと第2列の照明光学ユニットとのX方向(走査方向)における間隔を短くすることができ、ひいては第1列の部分投影光学系PM6に対応する露光領域と第2列の図示しない部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、マスクM2の軌道とプレートP2の軌道のずれ(送り誤差)により生じるマスクパターンの第1列の部分投影光学系PM6に対応する露光領域の継ぎ部での露光と第2列の図示しない部分投影光学系に対応する露光領域の継ぎ部での露光のずれ(継ぎムラ)を最小限に抑えることができる。
また、この第3の実施の形態にかかる投影露光装置によれば、第1列の複数の照明光学ユニットの各光軸を含む平面と第2列の複数の照明光学ユニットの各光軸を含む平面との走査方向における間隔L5が投影露光装置における最小線幅がd3であるとき、L5≦(d3/3)/θ2の条件を満足している。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、マスクM2に形成された微細なパターンをプレートP2上に良好に露光することができる。
なお、この第3の実施の形態にかかる投影露光装置においては、第1列の複数の照明光学ユニット及び第2列の複数の照明光学ユニットを備えているが、3列以上の複数の照明光学ユニットを備えるようにしてもよい。この場合においては、各照明光学ユニット同士の光軸が最も近い照明光学ユニット同士の光軸同士の間隔が各照明光学ユニットを構成するレンズの内のそれぞれの最大径のレンズの半径を加えた値よりも小さくなる。即ち、所定の列に属する照明光学ユニットの光軸と所定の列と隣り合う列に属する複数の照明光学ユニットの各光軸との間隔であって最も短いものは、所定の列に属する照明光学ユニットを構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と所定の列と隣り合う列に属する照明光学ユニットを構成するレンズのうちの最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも小さくなる。従って、各列の照明光学ユニットの間隔を短くすることができ、ひいては各照明光学ユニットに対応して設けられている部分投影光学系同士の間隔を短くすることができるため、送り誤差により生じる継ぎムラを最小に抑えることができ、マスクに形成された微細なパターンをプレート上に良好に露光することができる。
また、この第3の実施の形態においては、各照明光学ユニットを構成するレンズのうちのインプットレンズ及びコンデンサレンズが走査方向(X方向)に対して所定の角度をもった傾斜形状を有しているが、各照明光学ユニットを構成する少なくとも1枚のレンズであって、各照明光学ユニットを構成する他のレンズより大型のレンズがX方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するように構成されてもよい。この場合においても、第1列の照明光学ユニットに対応する照明領域と第2列の照明光学ユニットに対応する照明領域との走査方向における間隔を短くすることができ、ひいては第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを小さくすることができる。
また、この第3の実施の形態においては、5つの反射屈折型の部分投影光学系からなる投影光学系を備えているが、この発明の第1の実施の形態にかかる投影露光装置が備える直筒型の部分投影光学系からなる投影光学系を備えるようにしてもよい。この場合には、各部分投影光学系を構成する少なくとも1枚のレンズであって、各部分投影光学系を構成する他のレンズより大型のレンズが、この第3の実施の形態にかかる照明光学ユニットIM6〜IM10が備えるインプットレンズの形状と同様の形状を有するようにしてもよい。第1列の複数の部分投影光学系及び第2列の複数の部分投影光学系を備えている場合においては、第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができ、送り誤差により生じる継ぎムラを小さくすることができる。
また、3列以上の複数の部分投影光学系を備えている場合においても、各部分投影光学系同士の光軸が最も近い部分投影光学系同士の光軸の間隔が各部分投影光学系を構成するレンズの内のそれぞれの最大径のレンズの半径を加えた値よりも小さくなる。即ち、所定の列に属する部分投影光学系の光軸と所定の列と隣り合う列に属する複数の部分投影光学系の各光軸との感覚であってもっとも短いものは、所定の列に属する部分投影光学系を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と所定の列と隣り合う列に属する部分投影光学系を構成するレンズのうちの最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも小さくなる。従って、各列の部分投影光学系の間隔を短くすることができるため、送り誤差により生じる継ぎムラを最小に抑えることができ、マスクに形成された微細なパターンをプレート上に良好に露光することができる。
次に、図面を参照して、この発明の第4の実施の形態にかかる投影露光装置について説明する。なお、この第4の実施の形態にかかる投影露光装置の構成は、第2の実施の形態にかかる投影露光装置を構成する照明光学ユニットIM6〜IM10に設けられているインプットレンズを図20に示すインプットレンズと同一の形状を有するインプットレンズに変更したものである。また、照明光学ユニットIM6〜IM10に設けられているメインコンデンサレンズを構成する1つのコンデンサレンズを図20に示すインプットレンズと同様の加工を施したコンデンサレンズに変更したものである。従って、第4の実施の形態の説明においては、第2の実施の形態にかかる露光装置の構成と同一の構成の詳細な説明は省略する。なお、この第4の実施の形態にかかる投影露光装置の説明においては、第2の実施の形態にかかる投影露光装置の構成と同一の構成には第2の実施の形態で用いたものと同一の符号を用いて説明を行う。
第2の実施の形態にかかる照明光学ユニットIM6が備えるインプットレンズ22bに代えて、この第4の実施の形態にかかる照明光学ユニットIM6は、インプットレンズ42bを備えている。図20は、照明光学ユニットIM6が備えるインプットレンズ42bの構成を示す図である。図20に示すように、インプットレンズ42bは、図中矢印D9で示すY方向の最大径より図中矢印D10で示すX方向の最大径が短くなるように構成されている。また、走査方向(X方向)に対して所定の角度をもった傾斜形状を有している。即ち、走査方向に対して所定の角度を有する側面部S14及びS16からなる傾斜形状を有する。また、走査方向に対して直交する側面部S15を有する。また、インプットレンズ42b側面部S14,S15,S16は、インプットレンズ42bの縁部の一部が削除されることにより形成されている。
なお、インプットレンズ42bの側面部S14,S15及びS16には、反射防止処理を施しておくことが望ましい。例えば、インプットレンズ42bの側面部S14,S15及びS16に入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する。インプットレンズ42bの側面部S14,S15及びS16に反射防止処理を施すことによりインプットレンズ42bの側面部S14,S15及びS16により反射された散乱光等による露光への悪影響を防止することができる。
また、第2の実施の形態にかかる照明光学ユニットIM6が備えるコンデンサレンズ30bに代えて、この第4の実施の形態にかかる照明光学ユニットIM6は、図20で示すインプットレンズ42bの形状と同様の加工を施したコンデンサレンズを備えている。即ち、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されており、X方向に対して所定の角度をもった側面部S14,S16により形成される傾斜形状及びX方向に対して直交する側面部S15を有している。また、側面部S14,S15,S16は、縁部の一部が削除されている。また、インプットレンズ42bと同様に、コンデンサレンズの削除されている縁部には、入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する等の反射防止処理を施しておくことが望ましい。
なお、照明光学ユニットIM6が備えるインプットレンズ42b及びコンデンサレンズのY方向の最大径は、照明光学ユニットIM6を構成する他のレンズのY方向の最大径よりも長くなっている。即ち、インプットレンズ42b及びコンデンサレンズは、照明光学ユニットIM6を構成する他のレンズより大型のレンズである。
また、照明光学ユニットIM7が備えるインプットレンズ42c(図21参照)は、インプットレンズ42bの形状と同一の形状を有している。即ち、インプットレンズ42cは、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されており、X方向に対して所定の角度をもった側面部S17,S19(図21参照)により形成される傾斜形状及びX方向に対して直交する側面部S18(図21参照)を有している。また、側面部S17,S18,S19は、縁部の一部が削除されている。また、インプットレンズ42bと同様に、インプットレンズ42cの削除されている縁部には、入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する等の反射防止処理を施しておくことが望ましい。
ここで、インプットレンズ42bの側面部S15がインプットレンズ32bの中心を含むYZ平面に対して+X方向に位置しているのに対し、インプットレンズ42cの側面S18は、インプットレンズ42cの中心を含むYZ平面に対して−X方向に位置している。
図21は、インプットレンズ42b,インプットレンズ42c及び照明光学ユニットIM8が備えるインプットレンズ42dの配置状態を示す図である。図21に示すように、インプットレンズ42b(及びインプットレンズ42d)とインプットレンズ42cは、走査方向(X方向)に対して所定の角度をもった傾斜形状を有しているため、照明光学ユニットIM6(及び照明光学ユニットIM8)と照明光学ユニットIM7との走査方向における間隔を短くすることができ、ひいては照明領域I1(及び照明領域I3)と照明領域I2との走査方向における間隔を短くすることができる。即ち、照明領域I1の中心C4(または照明領域I3の中心C6)と照明領域I2の中心C5との距離R4は、インプットレンズ42bの最大径D9の1/2(半径)とインプットレンズ42cの最大径D11の1/2(半径)とを足し合わせた値よりも短くなる。なお、図20及び図21においては、インプットレンズ42bにおいて光束が通過する領域である光束通過領域LI1を示しており、インプットレンズ42c,42dにおいてもインプットレンズ42bと同様の光束通過領域があるが図示を省略している。
また、第1列の照明光学ユニットIM6,IM8,IM10の各光軸を含む平面と、第2列の照明光学ユニットIM7,IM9の各光軸を含む平面とのX方向(走査方向)における間隔をL6とし、この実施の形態にかかる投影露光装置における最小線幅をd4としたとき、L6≦(d4/3)/θ2の条件を満足している。但し、θ2は、この実施の形態に係る投影露光装置が備えるマスクM2とプレートP2の真直度を測定するレーザ干渉計(図示せず)の限界精度から定められるパラメータである。
また、照明光学ユニットIM7が備えるコンデンサレンズは、照明光学ユニットIM6が備えるコンデンサレンズの形状と同一の形状を有している。即ち、Y方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されており、X方向に対して所定の角度をもった側面部により形成される傾斜形状及びX方向に対して直交する側面部を有している。また、これら側面部は、縁部の一部が削除されている。また、インプットレンズ42cと同様に、コンデンサレンズの削除されている縁部には、入射する光を吸収する黒色塗料を塗布する等の反射防止処理を施しておくことが望ましい。ここで、照明光学ユニットIM6が備えるコンデンサレンズの縁部の一部が削除されている部分が照明光学ユニットIM6が備えるコンデンサレンズの中心を含むYZ平面に対して+X方向に位置しているのに対し、照明光学ユニットIM7が備えるコンデンサレンズの縁部の一部が削除されている部分は、照明光学ユニットIM7が備えるコンデンサレンズの中心を含むYZ平面に対して−X方向に位置している。
なお、照明光学ユニットIM7が備えるインプットレンズ42c及びコンデンサレンズのY方向の最大径は、照明光学ユニットIM7を構成する他のレンズのY方向の最大径よりも長くなっている。即ち、インプットレンズ42c及びコンデンサレンズは、照明光学ユニットIM7を構成する他のレンズより大型のレンズである。
なお、第1列の照明光学ユニットIM8,IM10の構成は第1列の照明光学ユニットIM6の構成と同一であり、第2列の照明光学ユニットIM9の構成は第2列の照明光学ユニットIM7の構成と同一である。
この第4の実施の形態にかかる投影露光装置によれば、図21に示すように、照明光学系ILが備える第1列の照明光学ユニットIM6(IM8,IM10)に対応した照明領域I1の中心C4と第2列の照明光学ユニットIM7(PM9)に対応した照明領域I2の中心C5との距離R4が第1列の照明光学ユニットIM6を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と第2列の照明光学ユニットIM7を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも短くなる。従って、第1列の照明光学ユニットと第2列の照明光学ユニットとのX方向(走査方向)における間隔を短くすることができ、ひいては第1列の部分投影光学系PM6に対応する露光領域と第2列の図示しない部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、マスクM2の軌道とプレートP2の軌道のずれ(送り誤差)により生じるマスクパターンの第1列の部分投影光学系PM6に対応する露光領域の継ぎ部での露光と第2列の図示しない部分投影光学系に対応する露光領域の継ぎ部での露光のずれ(継ぎムラ)を最小限に抑えることができる。
また、この第4の実施の形態にかかる投影露光装置によれば、第1列の複数の照明光学ユニットの各光軸を含む平面と第2列の複数の照明光学ユニットの各光軸を含む平面との走査方向における間隔L6が投影露光装置における最小線幅がd4であるとき、L6≦(d4/3)/θ2の条件を満足している。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを最小限に抑えることができ、マスクM2に形成された微細なパターンをプレートP2上に良好に露光することができる。
なお、この第4の実施の形態にかかる投影露光装置においては、第1列の複数の照明光学ユニット及び第2列の複数の照明光学ユニットを備えているが、3列以上の複数の照明光学ユニットを備えるようにしてもよい。この場合においては、各照明光学ユニット同士の光軸が最も近い照明光学ユニット同士の光軸同士の間隔が各照明光学ユニットを構成するレンズの内のそれぞれの最大径のレンズの半径を加えた値よりも小さくなる。即ち、所定の列に属する照明光学ユニットの光軸と所定の列と隣り合う列に属する複数の照明光学ユニットの各光軸との間隔であって最も短いものは、所定の列に属する照明光学ユニットを構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と所定の列と隣り合う列に属する照明光学ユニットを構成するレンズのうちの最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも小さくなる。従って、各列の照明光学ユニットの間隔を短くすることができ、ひいては各照明光学ユニットに対応して設けられている部分投影光学系同士の間隔を短くすることができるため、送り誤差により生じる継ぎムラを最小に抑えることができ、マスクに形成された微細なパターンをプレート上に良好に露光することができる。
また、この第4の実施の形態においては、各照明光学ユニットを構成するレンズのうちのインプットレンズ及びコンデンサレンズがY方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されているが、各照明光学ユニットを構成する少なくとも1枚のレンズであって、各照明光学ユニットを構成する他のレンズより大型のレンズがY方向の最大径よりX方向の最大径が短くなるように構成されてもよい。この場合においても、第1列の照明光学ユニットに対応する照明領域と第2列の照明光学ユニットに対応する照明領域との走査方向における間隔を短くすることができ、ひいては第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができる。従って、送り誤差により生じる継ぎムラを小さくすることができる。
また、この第4の実施の形態においては、5つの反射屈折型の部分投影光学系からなる投影光学系を備えているが、この発明の第1の実施の形態にかかる投影露光装置が備える直筒型の部分投影光学系からなる投影光学系を備えるようにしてもよい。この場合には、各部分投影光学系を構成する少なくとも1枚のレンズであって、各部分投影光学系を構成する他のレンズより大型のレンズが、この第4の実施の形態にかかる照明光学ユニットIM6〜IM10が備えるインプットレンズの形状と同様の形状を有するようにしてもよい。第1列の複数の部分投影光学系及び第2列の複数の部分投影光学系を備えている場合においては、第1列の部分投影光学系に対応する露光領域と第2列の部分投影光学系に対応する露光領域との走査方向における間隔を短くすることができ、送り誤差により生じる継ぎムラを小さくすることができる。
また、3列以上の複数の部分投影光学系を備えている場合においても、各部分投影光学系同士の光軸が最も近い部分投影光学系同士の光軸の間隔が各部分投影光学系を構成するレンズの内のそれぞれの最大径のレンズの半径を加えた値よりも小さくなる。即ち、所定の列に属する部分投影光学系の光軸と所定の列と隣り合う列に属する複数の部分投影光学系の各光軸との感覚であってもっとも短いものは、所定の列に属する部分投影光学系を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と所定の列と隣り合う列に属する部分投影光学系を構成するレンズのうちの最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも小さくなる。従って、各列の部分投影光学系の間隔を短くすることができるため、送り誤差により生じる継ぎムラを最小に抑えることができ、マスクに形成された微細なパターンをプレート上に良好に露光することができる。
なお、この上述の各実施の形態にかかる投影露光装置においては、1つの光源を用いているが、各照明領域に応じてそれぞれ1つまたは複数の光源を有するようにしてもよい。また、複数の光源を有し、その複数の光源からの光束をランダム性の良い光ファイバ等のライトガイドファイバにより各照明領域に分割するようにしてもよい。
上述の実施の形態にかかる露光装置では、照明光学装置によってレチクル(マスク)を照明し(照明工程)、投影光学系を用いてマスクに形成された転写用のパターンを感光性基板(プレート)に転写する(転写工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、上述の実施の形態にかかる投影露光装置を用いて感光性基板としてのウエハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図22のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図22のステップS301において、1ロットのウエハ上に金属膜が蒸着される。次のステップS302において、そのlロットのウエハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップS303において、上述の実施の形態にかかる投影露光装置を用いて、マスク上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロットのウエハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップS304において、その1ロットのウエハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップS305において、その1ロットのウエハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウエハ上の各ショット領域に形成される。
その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、上述の実施の形態にかかる投影露光装置を用いて露光を行っているため、マスクパターンの第1列の部分投影光学系に対応した露光領域の継ぎ部での露光と第2列の部分投影光学系に対応した露光領域の継ぎ部での露光のずれを減少することができ、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスを精度良く得ることができる。なお、ステップS301〜ステップS305では、ウエハ上に金属を蒸着し、その金属膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチングの各工程を行っているが、これらの工程に先立って、ウエハ上にシリコンの酸化膜を形成後、そのシリコンの酸化膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチング等の各工程を行っても良いことはいうまでもない。
また、上述の実施の形態にかかる投影露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図23のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図23において、パターン形成工程S401では、上述の実施の形態にかかる投影露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ工程が実行される。この光リソグラフィ工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルタ形成工程S402へ移行する。
次に、カラーフィルタ形成工程S402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を複数水平走査線方向に配列されたりしたカラーフィルタを形成する。そして、カラーフィルタ形成工程S402の後に、セル組み立て工程S403が実行される。セル組み立て工程S403では、パターン形成工程S401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルタ形成工程S402にて得られたカラーフィルタ等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。セル組み立て工程S403では、例えば、パターン形成工程S401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルタ形成工程S402にて得られたカラーフィルタとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。
その後、モジュール組み立て工程S404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、上述の実施の形態にかかる投影露光装置を用いて露光を行っているため、マスクパターンの第1列の部分投影光学系に対応した露光領域の継ぎ部での露光と第2列の部分投影光学系に対応した露光領域の継ぎ部での露光のずれを減少することができ、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスを精度良く得ることができる。
第1の実施の形態にかかる投影露光装置の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施の形態にかかるマスクからプレートまでの部分投影光学系の概略構成を示す断面図である。 第1の実施の形態にかかる部分投影光学系が備えるレンズの構成を示す図である。 第1の実施の形態にかかる部分投影光学系が備えるレンズの構成を説明するための図である。 第1の実施の形態にかかる部分投影光学系が備えるレンズを鏡筒に支持する構造を説明するための図である。 第1の実施の形態にかかる3つの部分投影光学系のそれぞれが備えるレンズの配置状態を示す図である。 従来の投影露光装置の3つの部分投影光学系のそれぞれが備えるレンズの構成を示す図である。 第1の実施の形態にかかるマスクとプレートの位置関係を示す図である。 走査型投影露光装置における送り誤差と継ぎムラを説明するための図である。 走査型投影露光装置における送り誤差と継ぎムラを説明するための図である。 第2の実施の形態にかかる投影露光装置の概略構成を示す斜視図である。 第2の実施の形態にかかる光源からマスクまでの照明光学ユニットの概略構成を示す断面図である。 第2の実施の形態にかかる照明光学ユニットが備えるインプットレンズの構成を示す図である。 第2の実施の形態にかかる照明光学ユニットが備えるインプットレンズの構成を説明するための図である。 第2の実施の形態にかかる3つの照明光学ユニットのそれぞれが備えるインプットレンズの配置状態を示す図である。 従来の投影露光装置の3つの照明光学ユニットのそれぞれが備えるインプットレンズの配置状態を示す図である。 第3の実施の形態にかかる照明光学ユニットが備えるインプットレンズの構成を示す図である。 第3の実施の形態にかかる照明光学ユニットが備えるインプットレンズの構成を説明するための図である。 第3の実施の形態にかかる3つの照明光学ユニットのそれぞれが備えるインプットレンズの配置状態を示す図である。 第4の実施の形態にかかる照明光学ユニットが備えるインプットレンズの構成を示す図である。 第4の実施の形態にかかる3つの照明光学ユニットのそれぞれが備えるインプットレンズの配置状態を示す図である。 この発明の実施の形態にかかるマイクロデバイスとしての半導体デバイスを製造する方法を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態にかかるマイクロデバイスとしての液晶表示素子を製造する方法を示すフローチャートである。
符号の説明
2,12…楕円鏡、4,14…光源、6…反射鏡、8…リレー光学系、10…光ファイババンドル、L12b〜L18b…レンズ、L12c〜L18c…レンズ、16…シャッタ、22b〜22c,32b〜32d,42b〜42d…インプットレンズ、24b,24c…フライアイインテグレータ、26b,26c…σ絞り、28b,28c,30b,30c…メインコンデンサレンズ、IL…照明光学系、IM1〜IM10…照明光学ユニット、M1,M2…マスク、PL1,PL2…投影光学系、PM1〜PM10…部分投影光学系、P1,P2…プレート、MIF1,MIF2,PIF1,PIF2…移動鏡。

Claims (17)

  1. 第1の基板を載置する第1のステージと第2の基板を載置する第2のステージとを走査方向に同期移動させて走査露光を行う投影露光装置であって、
    前記第1の基板のパターンの一部の像を前記第2の基板上にそれぞれ投影する複数の部分投影光学系を備え、
    前記部分投影光学系は、前記走査方向と直交する方向に所定間隔をもって第1列として複数配置されると共に前記走査方向と直交する方向に所定間隔をもって第2列として複数配置され、前記第1列の前記部分投影光学系に対応した露光領域の中心と前記第2列の前記部分投影光学系に対応した露光領域の中心との距離が前記第1列の前記部分投影光学系を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と前記第2列の前記部分投影光学系を構成するレンズの内の最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも短いことを特徴とする投影露光装置。
  2. 前記第1列または前記第2列の前記部分投影光学系を構成する少なくとも1枚のレンズは、前記走査方向と直交する方向の最大径より前記走査方向の最大径が短いレンズであることを特徴とする請求項1記載の投影露光装置。
  3. 前記走査方向と直交する方向の最大径より前記走査方向の最大径が短いレンズは、該レンズの縁部の一部が削除されることにより形成されていることを特徴とする請求項2記載の投影露光装置。
  4. 前記第1列または前記第2列の前記部分投影光学系を構成する少なくとも1枚のレンズは、前記走査方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するレンズであることを特徴とする請求項1記載の投影露光装置。
  5. 前記走査方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するレンズは、該レンズの縁部の一部が削除されることにより形成されていることを特徴とする請求項4記載の投影露光装置。
  6. 前記第1列または前記第2列の前記部分投影光学系を構成する前記少なくとも1枚のレンズの前記走査方向と直交する方向の最大径は、前記部分投影光学系を構成する他のレンズの前記走査方向と直交する方向の最大径よりも長いことを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れか一項に記載の投影露光装置。
  7. 前記第1列の複数の前記部分投影光学系の各光軸を含む平面と、前記第2列の複数の前記部分投影光学系の各光軸を含む平面との前記走査方向における間隔をLとし、前記投影露光装置における最小線幅をdとしたとき、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の投影露光装置。
    L ≦ (d/3)/θ
    但し、θは、前記投影露光装置が備える前記第2の基板に対する前記第1の基板の真直度を測定する干渉計の限界精度から定められるパラメータである。
  8. 第1の基板を載置する第1のステージと第2の基板を載置する第2のステージとを走査方向に同期移動させて走査露光を行う投影露光装置であって、
    光源部から射出される光束により前記第1の基板を照明する照明光学系と、
    前記第1の基板のパターンの一部の像を前記第2の基板上にそれぞれ投影する複数の部分投影光学系と、
    を備え、
    前記照明光学系は、前記部分投影光学系のそれぞれに対応した複数の照明光学ユニットを備え、
    前記照明光学ユニットは、前記走査方向と直交する方向に所定間隔をもって第1列として複数配置されると共に前記走査方向と直交する方向に所定間隔をもって第2列として複数配置され、前記第1列の前記照明光学ユニットに対応した照明領域の中心と前記第2列の前記照明光学ユニットに対応した照明領域の中心との距離が前記第1列の前記照明光学ユニットを構成するレンズの内の最大径のレンズの半径と前記第2列の前記照明光学ユニットを構成するレンズの内の最大径のレンズの半径とを足し合わせた値よりも短いことを特徴とする投影露光装置。
  9. 前記第1列または前記第2列の前記照明光学ユニットを構成する少なくとも1枚のレンズは、前記走査方向と直交する方向の最大径より前記走査方向の最大径が短いレンズであることを特徴とする請求項8記載の投影露光装置。
  10. 前記走査方向と直交する方向の最大径より前記走査方向の最大径が短いレンズは、該レンズの縁部の一部が削除されることにより形成されていることを特徴とする請求項9記載の投影露光装置。
  11. 前記第1列または前記第2列の前記照明光学ユニットを構成する少なくとも1枚のレンズは、前記走査方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するレンズであることを特徴とする請求項8記載の投影露光装置。
  12. 前記走査方向に対して所定の角度をもった傾斜形状を有するレンズは、該レンズの縁部の一部が削除されることにより形成されていることを特徴とする請求項11記載の投影露光装置。
  13. 前記第1列または前記第2列の前記照明光学ユニットを構成する前記少なくとも1枚のレンズの前記走査方向と直交する方向の最大径は、前記照明光学ユニットを構成する他のレンズの前記走査方向と直交する方向の最大径よりも長いことを特徴とする請求項9乃至請求項12の何れか一項に記載の投影露光装置。
  14. 前記第1列の複数の前記照明光学ユニットの各光軸を含む平面と、前記第2列の複数の前記照明光学ユニットの各光軸を含む平面との前記走査方向における間隔をLとし、前記投影露光装置における最小線幅をdとしたとき、以下の条件を満足することを特徴とする請求項8乃至請求項13の何れか一項に記載の投影露光装置。
    L ≦ (d/3)/θ
    但し、θは、前記投影露光装置が備える前記第2の基板に対する前記第1の基板の真直度を測定する干渉計の限界精度から定められるパラメータである。
  15. 第1の基板を載置する第1のステージと第2の基板を載置する第2のステージとを走査方向に同期移動させて走査露光を行う投影露光装置であって、
    前記第1の基板のパターンの一部の像を前記第2の基板上にそれぞれ投影する複数の部分投影光学系を備え、
    前記部分投影光学系は、前記部分投影光学系同士の光軸が最も近い前記部分投影光学系同士の前記光軸同士の間隔がそれぞれの前記部分投影光学系を構成するレンズの内のそれぞれの最大径のレンズの半径を加えた値よりも小さいことを特徴とする投影露光装置。
  16. 第1の基板を載置する第1のステージと第2の基板を載置する第2のステージとを走査方向に同期移動させて走査露光を行う投影露光装置であって、
    光源部から射出される光束により前記第1の基板を照明する照明光学系と、
    前記第1の基板のパターンの一部の像を前記第2の基板上にそれぞれ投影する複数の部分投影光学系と、
    を備え、
    前記照明光学系は、前記部分投影光学系のそれぞれに対応した複数の照明光学ユニットを備え、
    前記照明光学ユニットは、前記照明光学ユニット同士の光軸が最も近い前記照明光学ユニット同士の前記光軸同士の間隔がそれぞれの前記照明光学ユニットを構成するレンズの内のそれぞれの最大径のレンズの半径を加えた値よりも小さいことを特徴とする投影露光装置。
  17. 感光性基板上にマスクのパターンを転写する露光方法において、
    前記マスクを照明するための照明工程と、
    前記感光性基板上に前記マスクのパターンを転写する転写工程と、
    を含み、
    前記照明工程及び前記転写工程は、請求項1乃至請求項16の何れか一項に記載の投影露光装置を用いて照明及び転写を行うことを特徴とする露光方法。
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