JP2006047670A - 露光装置および露光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 各投影光学ユニットに調整手段を付設することなく、マスクの撓みの影響を抑えて良好な光学性能を確保してマルチ走査型の投影露光を高精度に行うことのできる露光装置。
【解決手段】 投影光学系に対して第1基板(M)および第2基板(W)を走査方向に相対移動させて、第1基板に形成されたパターンを投影光学系(PL)を介して第2基板上へ投影露光する露光装置。投影光学系は、走査方向と交わる所定方向に沿って配列されて、第1基板のパターンの像を第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニット(PL1〜PL5)を有し、複数の投影光学ユニットにそれぞれ対応する複数のスリット状照明領域は、第1基板上において第1曲線または該第1曲線を走査方向に平行移動して得られる第2曲線に沿って規定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、露光装置および露光方法に関し、特に複数の投影光学ユニットからなる投影光学系に対してマスクと感光性基板とを移動させつつマスクのパターンを感光性基板上に投影露光するマルチ走査型投影露光装置に関するものである。
近年、パソコンやテレビ等の表示素子として、液晶表示パネルが多用されている。液晶表示パネルは、プレート(ガラス基板)上に透明薄膜電極をフォトリソグラフィの手法で所望の形状にパターンニングすることによって製造される。このフォトリソグラフィ工程のための装置として、マスク上に形成された原画パターンを、投影光学系を介してプレート上のフォトレジスト層に投影露光する投影露光装置が用いられている。
なお、最近では、液晶表示パネルの大面積化の要求が高まっており、その要求に伴ってこの種の投影露光装置においても露光領域の拡大が望まれている。そこで、露光領域を拡大するために、いわゆるマルチ走査型投影露光装置が提案されている(たとえば特許文献1を参照)。マルチ走査型投影露光装置では、複数の投影光学ユニットに対してマスクとプレートとを移動させつつ、マスクのパターンをプレート上に投影露光する。
特開2001−201688号公報
上述したように、液晶表示パネルの大型化に伴い、感光性基板としてのプレートのサイズが大型化している。また、一度の走査により投影露光される領域を広くすることによりスループットを向上させるために、プレートの大型化に伴ってマスクのサイズも大型化している。マスクのサイズが大きくなると、マスクの撓み量も大きくなる。
上述の特許文献1に開示されたマルチ走査型投影露光装置では、走査方向と直交する方向に沿って複数の投影光学ユニットが直線状に配置されているが、マスクの撓み量が大きくなると、各投影光学ユニットと対応するマスクのパターン領域との距離が異なることになる。また、マスクの撓み量が大きくなると、各投影光学ユニットの物体面に対して、対応するマスクのパターン領域が傾斜することになる。
この場合、良好な光学性能を確保するには、上述の距離変化や傾斜の影響を考慮して各投影光学ユニットを組み立てる必要がある。あるいは、距離変化や傾斜の影響を補償するための調整手段を各投影光学ユニットに付設する必要がある。いずれの場合も、各投影光学ユニットのコスト高を、ひいては露光装置のコスト高を招いてしまう。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、各投影光学ユニットに調整手段を付設することなく、マスクの撓みの影響を抑えて良好な光学性能を確保してマルチ走査型の投影露光を高精度に行うことのできる露光装置および露光方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、投影光学系に対して第1基板および第2基板を走査方向に相対移動させて、前記第1基板に形成されたパターンを前記投影光学系を介して前記第2基板上へ投影露光する露光装置において、
前記投影光学系は、前記走査方向と交わる所定方向(直線に沿った方向だけでなく曲線に沿った方向も含む概念)に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
前記複数の投影光学ユニットにそれぞれ対応する複数のスリット状照明領域は、前記第1基板上において第1曲線または該第1曲線を前記走査方向に平行移動して得られる第2曲線に沿って規定されていることを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第2形態では、第1形態の露光装置を用いて前記第1基板の前記パターンを前記第2基板上へ投影露光する露光方法であって、
前記第1基板上の前記複数のスリット状照明領域をそれぞれ照明する照明工程と、
前記複数の投影光学ユニットを介して前記第1基板の前記パターンの像を前記第2基板上に形成する投影工程と、
前記複数の投影光学ユニットに対して前記第1基板および前記第2基板を前記走査方向に相対移動させる走査工程とを含むことを特徴とする露光方法を提供する。
本発明の典型的な形態では、複数の投影光学ユニットに対してマスク(第1基板)および感光性基板(第2基板)を走査方向に相対移動させて、マスクパターンを感光性基板上へ投影露光するマルチ走査型の投影露光装置において、複数の投影光学ユニットにそれぞれ対応する複数のスリット状照明領域を曲線に沿って規定している。具体的には、複数の投影光学ユニットの視野領域(照明領域)を例えば放物線によってスリット状に規定し、走査方向を含む平面内においてマスクと感光性基板とが所定角度を保持するように走査露光を行う。
したがって、スリット状の視野領域の内部ではその位置に応じて対応する投影光学ユニットまでの距離が異なるが、その距離差の最大値は投影光学ユニットのマスク側の焦点深度よりも小さく抑えられる。その結果、本発明の露光装置では、各投影光学ユニットに調整手段を付設することなく、マスクの撓みの影響を抑えて良好な光学性能を確保してマルチ走査型の投影露光を高精度に行うことができ、ひいては良好なマイクロデバイスとして高精度な液晶表示素子などを製造することができる。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる露光装置の全体構成を概略的に示す斜視図である。本実施形態では、複数の投影光学ユニットからなる投影光学系に対してマスクとプレートとを移動させつつマスクのパターンをプレート上に投影露光するマルチ走査型投影露光装置に本発明を適用している。
図1では、所定の回路パターンが形成されたマスクおよびレジストが塗布されたプレート(感光性基板)を移動させる方向(走査方向)に沿ってX軸を設定している。また、マスクの平面内でX軸と直交する方向(走査直交方向)に沿ってY軸を、プレートの法線方向に沿ってZ軸を設定している。本実施形態の露光装置は、マスクステージ(図1では不図示)MS上においてマスクホルダ(不図示)を介してXY平面に平行に支持されたマスクMを均一に照明するための照明系ILを備えている。
図1を参照すると、照明系ILは、たとえば超高圧水銀ランプからなる光源1を備えている。光源1は、回転楕円面からなる反射面を有する楕円鏡2の第1焦点位置に位置決めされている。したがって、光源1から射出された照明光束は、反射鏡(平面鏡)3を介して、楕円鏡2の第2焦点位置に光源像を形成する。この第2焦点位置には、シャッター(不図示)が配置されている。
楕円鏡2の第2焦点位置に形成された光源像からの発散光束は、リレーレンズ系4を介して再び結像する。リレーレンズ系4の瞳面の近傍には、所望の波長域の光束のみを透過させる波長選択フィルター(不図示)が配置されている。波長選択フィルターでは、g線(436nm)の光とh線(405nm)とi線(365nm)の光とが露光光として同時に選択される。なお、波長選択フィルターでは、たとえばg線の光とh線の光とを同時に選択することもできるし、h線の光とi線の光とを同時に選択することもできるし、さらにi線の光だけを選択することもできる。
リレーレンズ系4による光源像の形成位置の近傍に、ライトガイド5の入射端5aが配置されている。ライトガイド5は、多数のファイバ素線をランダムに束ねて構成されたランダムライトガイドファイバであって、光源1の数(図1では1つ)と同じ数の入射端5aと、投影光学系PLを構成する投影光学ユニットの数(図1では5つ)と同じ数の射出端5b〜5fとを備えている。こうして、ライトガイド5の入射端5aへ入射した光は、その内部を伝播した後、5つの射出端5b〜5fから射出される。
ライトガイド5の射出端5bから射出された発散光束は、コリメートレンズ(不図示)によりほぼ平行な光束に変換された後、フライアイ・インテグレーター(オプティカルインテグレータ)6bに入射する。フライアイ・インテグレーター6bは、多数の正レンズエレメントをその中心軸線が光軸AXに沿って延びるように縦横に且つ稠密に配列することによって構成されている。したがって、フライアイ・インテグレーター6bに入射した光束は、多数のレンズエレメントにより波面分割され、その後側焦点面(すなわち射出面の近傍)にレンズエレメントの数と同数の光源像からなる二次光源を形成する。
すなわち、フライアイ・インテグレーター6bの後側焦点面には、多数の光源像からなる実質的な面光源が形成される。なお、オプティカルインテグレータ(6b〜6f)は、フライアイ・インテグレーターに限定されることなく、回折光学素子、微小レンズ要素の集合体で構成されるマイクロフライアイレンズ、あるいは内面反射型のロッド状インテグレーター(中空パイプまたは光パイプ、棒状ガラスロッドなど)を含む構成を採用してもよい。
二次光源からの光束は、フライアイ・インテグレーター6bの後側焦点面の近傍に配置された開口絞り(不図示)により制限された後、コンデンサーレンズ系7bに入射する。なお、開口絞りは、対応する投影光学ユニットPL1の瞳面と光学的にほぼ共役な位置に配置され、照明に寄与する二次光源の範囲を規定するための可変開口部を有する。開口絞りは、この可変開口部の開口径を変化させることにより、照明条件を決定するσ値(投影光学系PLを構成する各投影光学ユニットPL1〜PL5の瞳面の開口径に対するその瞳面上での二次光源像の口径の比)を所望の値に設定する。
コンデンサーレンズ系7bを介した光束は、所定の転写パターンが形成されたマスクMを重畳的に照明する。同様に、ライトガイド5の他の射出端5c〜5fから射出された発散光束も、各コリメートレンズ、フライアイ・インテグレーター6c〜6f(参照符号は不図示)、各開口絞り、およびコンデンサーレンズ系7c〜7f(参照符号は不図示)を介して、マスクMをそれぞれ重畳的に照明する。
すなわち、照明系ILは、マスクM上においてほぼY方向に並んだ複数(図1では合計で5つ)のスリット状の照明領域(投影光学ユニットの視野領域)を照明する。図1では、図面の明瞭化のために各照明領域を高さの比較的大きい台形状に示しているが、後述するように、これらの5つのスリット状の照明領域は所定の曲線に沿って規定されている。
なお、上述の例では、照明系ILにおいて、1つの光源1からの照明光をライトガイド5を介して5つの照明光に等分割しているが、光源の数および投影光学ユニットの数に限定されることなく、様々な変形例が可能である。すなわち、必要に応じて2つ以上の光源を設け、これら2つ以上の光源からの照明光をランダム性の良好なライトガイドを介して所要数(投影光学ユニットの数)の照明光に等分割することもできる。この場合、ライトガイドは、光源の数と同数の入射端を有し、投影光学ユニットの数と同数の射出端を有することになる。
マスクM上の各照明領域からの光は、各照明領域に対応するようにほぼY方向に沿って配列された複数(図1では合計で5つ)の投影光学ユニットPL1〜PL5からなる投影光学系PLに入射する。ここで、各投影光学ユニットPL1〜PL5は、互いに同じ構成を有し、たとえば等倍の正立正像を形成する反射屈折型の光学系である。また、各投影光学ユニットPL1〜PL5は、マスクM側およびプレートP側の双方にほぼテレセントリックな光学系である。
こうして、複数の投影光学ユニットPL1〜PL5から構成された投影光学系PLを介した光は、プレートステージ(図1では不図示)PS上においてプレートホルダを介してXY平面に平行に支持されたプレートP上にマスクパターン像を形成する。すなわち、上述したように、各投影光学ユニットPL1〜PL5は等倍正立系として構成されているので、感光性基板であるプレートP上において各照明領域に対応するようにほぼY方向に並んだ複数のスリット状の露光領域には、マスクパターンの等倍の正立正像が形成される。
ところで、マスクステージMSには、このステージを走査方向であるX方向に沿って移動させるための長いストロークを有する走査駆動系(不図示)が設けられている。また、マスクステージMSを走査直交方向であるY方向に沿って微小量だけ移動させるとともにZ軸廻りに微小量だけ回転させるための一対のアライメント駆動系(不図示)が設けられている。そして、マスクステージMSの位置座標が移動鏡を用いたレーザー干渉計MIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
同様の駆動系が、プレートステージPSにも設けられている。すなわち、プレートステージPSを走査方向であるX方向に沿って移動させるための長いストロークを有する走査駆動系(不図示)、プレートステージPSを走査直交方向であるY方向に沿って微小量だけ移動させるとともにZ軸廻りに微小量だけ回転させるための一対のアライメント駆動系(不図示)が設けられている。そして、プレートステージPSの位置座標が移動鏡を用いたレーザー干渉計PIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
さらに、マスクMとプレートPとをXY平面に沿って相対的に位置合わせするための手段として、一対のアライメント系ALがマスクMの上方に配置されている。アライメント系ALとして、たとえばマスクM上に形成されたマスクアライメントマークとプレートP上に形成されたプレートアライメントマークとの相対位置を画像処理により求める方式のアライメント系を用いることができる。
こうして、マスクステージMS側の走査駆動系およびプレートステージPS側の走査駆動系の作用により、複数の投影光学ユニットPL1〜PL5からなる投影光学系PLに対してマスクMとプレートPとを一体的に同一方向(X方向)に沿って移動させることによって、マスクP上のパターン領域の全体がプレートP上の露光領域の全体に転写(走査露光)される。
本実施形態の露光装置において、サイズの大きなマスクMを用いると、マスクMのY方向寸法が大きくなり、ひいてはマスクMがY方向に大きく撓むことになる。以下、図2〜図4を参照して、マスクMのY方向の撓みに起因する不都合および本実施形態の特徴的構成について説明する。ただし、図2〜図4では、説明を簡単にするために、投影光学系PLがY方向に沿って配置された3つの投影光学ユニットPL1〜PL3により構成されているものとする。
図2を参照すると、マスクMは、その両端部がX方向に沿ってマスクステージMSに接するように保持されている。換言すれば、マスクMは、走査方向であるX方向と直交するY方向(走査直交方向)に撓むように保持されている。また、投影光学ユニットPL1、PL2およびPL3のマスクM上での視野領域(照明領域に対応)MF1、MF2およびMF3は、Y方向に大きく撓むマスクMの湾曲したパターン面上にある。したがって、両端の投影光学ユニットPL1およびPL3の視野領域MF1およびMF3は、投影光学ユニットPL1およびPL3の光軸AX1および光軸AX3と直交することなく、マスクMの撓みに応じて傾斜している。
すなわち、両端の投影光学ユニットPL1およびPL3の視野領域MF1およびMF3は、プレートステージPS上のプレートPと平行にならない。その結果、投影光学ユニットPL1およびPL3を介してプレートP上にそれぞれ形成される視野領域MF1およびMF3のパターン像面EP1およびEP3は、プレートPに対して傾斜することになる。このとき、像面EP1およびEP3の全体のうち、投影光学ユニットPL1およびPL3の焦点深度DOFから外れた部分では像性能が悪化してしまう。
図2に示すようにマスクステージMSによりマスクMの両端をX方向に沿って保持すると、マスクMのY方向に沿った撓み曲線は放物線で近似される。本実施形態では、図3に示すように、Y軸を回転軸としてマスクステージMSを角度θだけ傾けて、マスクMとプレートPとがXZ平面(走査方向であるX方向を含む平面)内において角度θを保持するように走査露光を行う。
この場合、両端の投影光学ユニットPL1およびPL3に関して、マスクMとプレートPとのZ方向の距離が等しくなる領域は、図4に示すように放物線PR1によって規定される。一方、中央の投影光学ユニットPL2に関して、マスクMとプレートPとのZ方向の距離が等しくなる領域は、図4に示すように放物線PR2によって規定される。換言すれば、投影光学ユニットPL1およびPL3を介してマスクM上の放物線PR1と光学的に対応するプレートP上の放物線(不図示)との距離が、放物線PR1のほぼ全体に亘ってほぼ等しくなる。
同様に、投影光学ユニットPL2を介してマスクM上の放物線PR2と光学的に対応するプレートP上の放物線(不図示)との距離が、放物線PR2のほぼ全体に亘ってほぼ等しくなる。ここで、放物線PR2は、放物線PR1を走査方向SDに平行移動して得られる。本実施形態では、両端の投影光学ユニットPL1およびPL3の視野領域(照明領域)MF1およびMF3を、走査方向SDに沿ってWだけ間隔を隔てた2本の放物線PR1によって規定している。また、中央の投影光学ユニットPL2の視野領域(照明領域)MF2を、同じく走査方向SDに沿ってWだけ間隔を隔てた2本の放物線PR2によって規定している。そして、投影光学ユニットPL1およびPL3は、放物線PR1に沿って配置されている。
走査方向SDに沿って幅Wを有するスリット状の視野領域MF1〜MF3の内部では、そのX方向位置に応じて対応する投影光学ユニットPL1〜PL3までの距離が異なることになり、ひいてはそのX方向位置に応じて対応するプレートP上の像点までの距離が異なることになる。このとき、投影光学ユニットPL1〜PL3のマスクM側(物体側)の開口数をNAとし、露光光の波長をλとすると、投影光学ユニットPL1〜PL3のマスクM側の焦点深度DOFは、次の式(1)で表される。
DOF=λ/NA2 (1)
本実施形態では、走査方向SDに沿って幅Wを有するスリット状の視野領域MF1〜MF3の全体について光学性能を良好に保つために、視野領域MF1〜MF3の幅WおよびマスクMの傾け角度θが、次の条件式(2)を満足することが望ましい。なお、条件式(2)において、W×sinθは、走査方向SDに沿って幅Wを有するスリット状の視野領域MF1〜MF3の内部において対応する投影光学ユニットPL1〜PL3までの距離の最大値と最小値との差、すなわち距離差の最大値である。
0.1×λ/NA2<W×sinθ<λ/NA2 (2)
ちなみに、具体的な数値例において、マスクMのY方向中央における最大撓み量を0.2mmとし、マスクMのY方向の保持スパン長を1000mmとし、マスクMの中心を座標の原点(Y=0)とすると、マスクMのY方向に沿った撓み曲線FLは、次の式(3)で表される。
FL=8×10-7×Y2 (3)
一方、露光波長λを365nmとし、投影光学ユニットPL1〜PL3のマスクM側の開口数NAを0.08とし、スリット状の視野領域(すなわちスリット状の照明領域)MF1〜MF3の走査方向SDに沿った幅Wを20mmとすると、投影光学ユニットPL1〜PL3のマスクM側の焦点深度DOF(mm)は、次の式(4)で表される。
DOF=365×10-6/(0.08×0.08)
=0.057mm (4)
こうして、本数値例において、マスクMの傾け角度θ(度)が満たすべき条件式は、次の式(5)で表され、最終的には次の式(6)で表される。
0.0057<20×sinθ<0.057 (5)
0.016<θ<0.16 (6)
たとえば、条件式(6)を満たすようにθを0.1度に設定すると、放物線PR1およびPR2は、4.58×10-4×Y2で表される。以上のように、本実施形態では、投影光学ユニットPL1〜PL3の視野領域(照明領域)MF1〜MF3を放物線PR1,PR2によってスリット状に規定し、走査方向であるX方向を含む平面内においてマスクMとプレートPとが角度θを保持するように走査露光を行う。
したがって、スリット状の視野領域MF1〜MF3の内部ではその位置に応じて対応する投影光学ユニットPL1〜PL3までの距離が異なるが、その距離差の最大値は投影光学ユニットPL1〜PL3のマスクM側の焦点深度DOFよりも小さく抑えられる。その結果、本実施形態の露光装置では、各投影光学ユニットPL1〜PL3に調整手段を付設することなく、マスクMの撓みの影響を抑えて良好な光学性能を確保してマルチ走査型の投影露光を高精度に行うことができる。
なお、図2〜図4を参照した上述の説明では、3つの投影光学ユニットPL1〜PL3のうち、第1群の投影光学ユニットPL1およびPL3にそれぞれ対応する第1群のスリット状照明領域(視野領域)MF1およびMF3は、マスクM上において第1曲線としての放物線PR1に沿って規定されている。また、3つの投影光学ユニットPL1〜PL3のうち、第2群の投影光学ユニットPL2に対応する第2群のスリット状照明領域(視野領域)MF2は、マスクM上において第2曲線としての放物線PR2に沿って規定されている。
しかしながら、図1に示すように例えば5つの投影光学ユニットPL1〜PL5からなる投影光学系PLに対して本発明を適用する場合、第1群の投影光学ユニットPL1,PL3,PL5にそれぞれ対応する第1群のスリット状照明領域は、たとえば放物線のような第1曲線に沿って規定される。また、第2群の投影光学ユニットPL2,PL4に対応する第2群のスリット状照明領域は、たとえば放物線のような第2曲線に沿って規定される。この場合、第1群の投影光学ユニットPL1,PL3,PL5は第1曲線に沿って配置され、第2群の投影光学ユニットPL2,PL4は第2曲線に沿って配置される。
なお、上述の実施形態では、第1群の投影光学ユニット(PL1,PL3,PL5)と第2群の投影光学ユニット(PL2,PL4)とを走査直交方向であるY方向に沿って1つずつ交互に配列している。しかしながら、これに限定されることなく、すべての投影光学ユニットを所定方向(直線に沿った方向だけでなく曲線に沿った方向も含む概念)に沿って配列することもできる。この場合、すべての投影光学ユニットにそれぞれ対応するスリット状照明領域は、たとえば同じ曲線に沿って規定される。
また、上述の実施形態では、投影光学ユニットPL1〜PL5がマスクMのパターンの等倍の正立正像をプレートP上に形成している。しかしながら、これに限定されることなく、投影光学ユニットの具体的な構成、倍率および像の姿勢などについては様々な変形例が可能である。
図1に示す本実施形態における各光学部材および各ステージ等を前述したような機能を達成するように、電気的、機械的または光学的に連結することで、本実施形態にかかる露光装置を組み上げることができる。そして、照明系ILによってマスク(レチクル)を照明し(照明工程)、投影光学ユニットPL1〜PL5からなる投影光学系PLを用いてマスクに形成された転写用のパターンを感光性基板に走査露光する(露光工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、図1に示す本実施形態の露光装置を用いて感光性基板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図5のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図5のステップ301において、1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ302において、その1ロットのウェハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ303において、上述の実施形態の露光装置を用いて、マスク上のパターンの像がその投影光学系(投影光学ユニット)を介して、その1ロットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップ304において、その1ロットのウェハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ305において、その1ロットのウェハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウェハ上の各ショット領域に形成される。その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。
また、上述の実施形態の露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図6のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図6において、パターン形成工程401では、上述の実施形態の露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィー工程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルター形成工程402へ移行する。
次に、カラーフィルター形成工程402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組を複数水平走査線方向に配列したカラーフィルターを形成する。そして、カラーフィルター形成工程402の後に、セル組み立て工程403が実行される。セル組み立て工程403では、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルター等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。
セル組み立て工程403では、例えば、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルターとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。その後、モジュール組み立て工程404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
なお、上述の実施形態では、光源として超高圧水銀ランプを用いているが、これに限定されることなく、他の適当な光源を用いることができる。すなわち、本発明において、露光波長は、g線、h線、i線などに特に限定されるものではない。
本発明の実施形態にかかる露光装置の全体構成を概略的に示す斜視図である。 マスクの撓みに起因する不都合について説明する図である。 本実施形態の特徴的構成について説明する第1の図である。 本実施形態の特徴的構成について説明する第2の図である。 本実施形態の露光装置を用いてマイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法のフローチャートである。 本実施形態の露光装置を用いてマイクロデバイスとしての液晶表示素子を得る際の手法のフローチャートである。
符号の説明
1 光源
2 楕円鏡
3 反射鏡
4 リレーレンズ系
5 ライトガイド
6 フライアイ・インテグレーター
7 コンデンサーレンズ系
M マスク
MS マスクステージ
PL 投影光学系
PL1〜PL5 投影光学ユニット
P プレート
PS プレートステージ

Claims (8)

  1. 投影光学系に対して第1基板および第2基板を走査方向に相対移動させて、前記第1基板に形成されたパターンを前記投影光学系を介して前記第2基板上へ投影露光する露光装置において、
    前記投影光学系は、前記走査方向と交わる所定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユニットを有し、
    前記複数の投影光学ユニットにそれぞれ対応する複数のスリット状照明領域は、前記第1基板上において第1曲線または該第1曲線を前記走査方向に平行移動して得られる第2曲線に沿って規定されていることを特徴とする露光装置。
  2. 前記複数の投影光学ユニットのうちの第1群の投影光学ユニットにそれぞれ対応する第1群のスリット状照明領域は、前記第1基板上において前記第1曲線に沿って規定され、
    前記複数の投影光学ユニットのうちの第2群の投影光学ユニットにそれぞれ対応する第2群のスリット状照明領域は、前記第1基板上において前記第2曲線に沿って規定されていることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記第1群の投影光学ユニットと前記第2群の投影光学ユニットとは、前記所定方向に沿って1つずつ交互に配列されていることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記第1基板と前記第2基板とは、前記走査方向を含む面内において角度θを保持するように走査されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 各投影光学ユニットの物体側開口数をNAとし、各投影光学ユニットに対応する前記スリット状照明領域の前記走査方向に沿った幅をWとし、光の波長をλとするとき、
    0.1×λ/NA2<W×sinθ<λ/NA2
    の条件を満足することを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
  6. 前記第1曲線は、前記第1基板と前記第2基板との距離が短い方から前記走査方向に見て凹状の形態を有することを特徴とする請求項4または5に記載の露光装置。
  7. 前記走査方向と直交する走査直交方向に撓む前記第1基板上の前記第1曲線と該第1曲線と光学的に対応する前記第2基板上の第3曲線との距離が前記第1曲線のほぼ全体に亘ってほぼ等しくなるように前記第1曲線が規定されていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置を用いて前記第1基板の前記パターンを前記第2基板上へ投影露光する露光方法であって、
    前記第1基板上の前記複数のスリット状照明領域をそれぞれ照明する照明工程と、
    前記複数の投影光学ユニットを介して前記第1基板の前記パターンの像を前記第2基板上に形成する投影工程と、
    前記複数の投影光学ユニットに対して前記第1基板および前記第2基板を前記走査方向に相対移動させる走査工程とを含むことを特徴とする露光方法。
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