JP2005331072A - 転がり軸受 - Google Patents

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修 藤井
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Abstract

【課題】転動体と軌道溝とのスピン滑りを抑制すると共に、転がり摩擦抵抗を小さくして低トルクを実現し、かつ軌道輪一体型であっても転動体の組み込みが容易になし得るものとすることである。
【解決手段】内輪軌道溝3の中心に、外内輪1,2・保持器6の組み込み後、軌道溝空間内において転動体回転用の小さな溝4を設ける。前記溝4は、溝幅をl、溝深さをd、転動体径をDaとした時に、l/Da=0.36〜0.4,d/Da=0.05〜0.3の関係を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重、モーメント荷重を受けられる軸受に関するものであり、産業機械,ロボット,医療機器,食品機械,半導体/液晶製造装置,ダイレクトドライブモータ,光学及びオプトエレクトロニクス装置などに使われる。
一つの軸受でラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重,モーメント荷重を受けられるものとしては、従来、クロスローラ軸受、4点接触玉軸受及び3点接触玉軸受が知られている。
クロスローラ軸受では、転動体がころであり、転動体と軌道輪が2箇所で線接触するので、モーメント剛性大の長所を持つ。
4点接触玉軸受又は3点接触玉軸受では、転動体が玉であり、転動体と軌道輪が4箇所又は3箇所で点接触するので、低トルク、作動円滑の長所を持つ。
しかしながら、クロスローラ軸受では、モーメント剛性大という長所を持つ一方、転動体と軌道輪の間に相対速度が生じるため、ころがスキューし易く、その結果、トルク変動が生じ易い短所もある。
4点接触玉軸受又は3点接触玉軸受は、転動体が玉なので、同寸法のクロスローラよりトルクが小さい長所を持つ一方、モーメント剛性小という短所もある。また、アキシャル荷重に対してラジアル荷重が優勢な場合又は純ラジアル荷重を受ける場合、各玉は、軌道輪と4点又は3点で接触するため、玉のスピンが大きく、小さなスピン摩擦特性は得られない。
さらに、通常、スピン摩擦特性を少しでも改善するためには、軸受の隙間が正に設定されるので、結果として軸受のモーメント剛性が小さくなってしまう。
そこで、このような問題点を解決する新規有用な転がり軸受として、特開2001−50264(特許文献1)及び特開2002−130261(特許文献2)が提供されている。
すなわち、図8に示すように、一対の軌道輪たる外輪100と内輪200の間に複数の転動体400が組み込まれ、上記各軌道輪100,200は転動体400の半径より大径状の軌道面101,201からなる軌道溝300を夫々有し、その中に少なくとも一つの軌道輪100(200)は二つの軌道面からなり、上記各転動体400は転がり接触面となる外径401が軸方向にも曲率を持ち、円周上に夫々交互に交差状に配されると共に、各転動体400の外径401が常に相対する一方の軌道輪100(200)の軌道面101(201)と他方の軌道輪200の軌道面201(101)にて夫々一点ずつ合計二点で接触している構成の転がり軸受である。そして上記転動体400の具体的な形態は、図8,図9に示す通り、一組の平面部(相対面)402,402を有する上下切断状玉(玉の上下部分を切断して相対面を形成した構造のものをいう。以下本明細書において同じ。)で、外径401を転がり接触面としている。
さらに、特許文献2では、予圧を負荷することにより高モーメント剛性が得られることが開示されている。
上記特許文献1及び2では、上記形態の転動体400の姿勢を安定させるため、少なくともポケット600の軸方向の相対する二面(軸方向案内面)601,601で拘束して案内する保持器500を用いていた(図8・図9)。
しかし、この保持器500のポケット600に転動体400を収めるには、軸受を組み立てるときに、少なくとも外輪100と内輪200のいずれかを分割構成とし、その分割された軌道輪の組立て作業が必要である。図中、700は締結ボルトである。また、軌道輪分割構成による軸受の低コスト化が達成しにくいものである。
また、上述のような転動体400を用いた転がり軸受としてDE4334195(特許文献3)がある。
しかし、特許文献3に開示の軸受は、内外輪は共に一体型で構成されているが、内輪及び外輪の軌道溝には、何等この外輪と内輪で形成される溝空間内にて転動体を回転させるための特別の構成を有していない。このため、特に予圧が掛かる場合、この溝空間内で転動体を回転させることは困難で、組み立ても事実上困難と思われる。
特開2001−50264 特開2002−130261 DE4334195 A1
本発明は、上述した従来技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、転動体と軌道溝とのスピン滑りを抑制すると共に、転がり摩擦抵抗を小さくして低トルクを実現し、かつ軌道輪一体型であっても転動体の組み込みが容易になし得るものとすることである。
また、この種の軸受で一体型の軌道輪と保持器を組み立てた状態でも転動体の組み込みが容易になし得るものとすることである。
上記課題を達成するために本発明がなした技術的手段は、一対の軌道輪間に保持器を介して複数の転動体が組み込まれ、上記各軌道輪は転動体の半径より大径状の軌道面からなる軌道溝を夫々有し、その中に少なくとも一つの軌道輪は二つの軌道面からなり、上記各転動体は転がり接触面となる外径が軸方向にも曲率を持ち、円周上に夫々交互に交差状に配されると共に、各転動体の外径が常に相対する一方の軌道輪の軌道面と他方の軌道輪の軌道面にて夫々一点ずつ合計二点で接触しているものであって、一対の軌道輪は夫々一体型で形成され、該軌道輪のいずれか一方若しくは双方の軌道溝の一部に、溝幅をl、溝深さをd、転動体径をDaとした時に、l/Da=0.36〜0.4,d/Da=0.05〜0.3の関係を具備した溝を設けたことである。
また、上記保持器は、転動体を保持する夫々のポケットが、周方向に相対する二面のポケット面を有すると共に、軸方向は一面のポケット面のみ有し、相対する面側は開放されており、該軸方向のポケット面は、互いに交差状に組み込まれる転動体の傾斜の向きに対応して、互いに軸方向の反対側に傾斜状に配列されている。転動体は、少なくとも一平面を有し、該平面が保持器の軸方向ポケット面と接する。
このような技術的手段により、転動体は、内外輪保持器を組み立てた状態でも挿入可能である。そして、挿入された転動体は、軌道溝に小さな溝を設けたことにより、軌道輪が一体型であっても、その軌道輪間で形成される溝空間内で転動体が回転可能となる。また、保持器ポケットの軸方向の片側が開放しているので、内外輪、保持器を組み込んだ状態で、片側ずつ組み込むことが可能となる。また、このような保持器構成を採用することにより、転動体の軸方向案内面が、従来の二面から一面に減少しているため、転動体を拘束する力が減少する。その結果、保持器と転動体の間に生じる端面摩擦が大幅(約半分)に小さくなるためトルクも減少する。
また、前記軌道輪の溝半径Rと転動体の直径Daとの比を、R/Da=0.54〜0.60としたことである。これにより、低トルクで且つ予圧量の変化に伴うトルク増大を小さく抑えることができる
本発明は、上述の通りの構成としたため次の作用効果を奏する。
(1)軌道溝の一部に、溝幅をl、溝深さをd、転動体径をDaとした時に、l/Da=0.36〜0.4,d/Da=0.05〜0.3の関係を具備した溝を設けたので、転動体を内外輪の相対変位を利用して直接軌道溝に押し込んで組立て可能である。従って、従来のように、一対の軌道輪のうちいずれか一方を少なくとも分割する構成としなくとも、転動体の組み込みがなし得るため、軌道輪の製作コスト・組み立て管理および組み立て費が大幅に削減できた。
(2)軌道輪のいずれもが分割構成としないため、分割構成とするときに要する締結用のボルト・リベットなどの関連部品が不要となり、部品削減が図れた。その結果、これらに要していた製作コスト・製作手間、および管理などが削減できた。
(3)一体型で加工された軌道輪の加工精度を損なうことなく軸受とすることができるため、軸受精度を高く維持できる。
(4)本発明を構成する保持器によれば、一対の軌道輪・保持器を組み立てた後に、各ポケットにおける開放側を介して軸方向から転動体を容易に組み込むことができる。
(5)軌道溝に設けた溝は、転動体組み込み時の転動体回転用としての機能を有すると共に、軌道面内に、油・グリースなどの潤滑剤の保有機能も有するため、軸受寿命を長くできる。
(6)軌道輪の溝半径Rと転動体の直径Daとの比を、R/Da=0.54〜0.60とすることにより、低トルクで且つ予圧量の変化に伴うトルク増大を小さく抑えることができるため、予圧量の公差を広く設定でき、コストダウンにつながる。
以下、本発明の一実施形態を図に基いて説明する。なお、本実施形態は本発明の一実施形態にすぎず、これに限定して解釈されるものではなく本発明の範囲内で設計変更可能である。
転がり軸受Aは、図1に開示しているように、一体型で成形された軸受軌道輪(軸受外輪)1の内径と、同じく一体型に成形された軸受軌道輪(軸受内輪)2の外径に形成される軌道溝3に、保持器6を介して複数の転動体5,5が組み込まれて構成されている。
軌道溝3は、転動体5の半径よりも大きな半径の軌道面1a・1b,2a・2bにより形成されている。
なお、図中、8はシール溝で、本実施形態では密封板(シール・シールド)を図示省略しているが、密封板は必要に応じて適宜設けることが出来る。なお、軸受寸法・接触角・転動体径あるいは材質などの諸構成は限定されない。
本実施形態によれば、軌道輪としての外輪1と内輪2のいずれも一体型で成形されているため、締結ボルトなどの関連部品を含めた軌道輪の製作コスト・組み立て管理および組み立て費が大幅に削減できた。
また、本実施例の転がり軸受Aは、軸受単体で既に予圧が与えられている。
通常、軸受に予圧を付与する場合、バネ等による定圧予圧や間座を利用した定位置予圧などが採用されるが、本実施例の転がり軸受Aは、外輪1,内輪2が共に一体型に形成されているために、予圧は定位置で、予圧量はラジアル方向の幾何すきまで管理される。
一般に予圧量が大きくなると軸受のトルクは重くなり、逆に予圧量が小さくなるとトルクは軽くなる。したがって、この予圧量にバラツキが生じるということは、軸受のトルクもばらつくこととなる。実際にはこの予圧量と軸受トルクの間には、予圧量のある範囲まではトルクがほぼ一定となる領域があり、軸受はその領域を狙って設計される。
しかしながら、一般的に内外輪がともに一体型に形成され、定位置で予圧管理される転がり軸受は、上記予圧量がラジアル幾何すきまで管理されるため、アキシャル方向よりもその範囲が狭くなり、その公差の値によっては製作が難しくなるといった問題がある。
本実施例は、上記問題を解決し、予圧量がばらついた場合でも安定した軸受トルクを得ることができる。
一般に軸受トルクは、軌道輪の溝半径Rと転動体の直径Daとの比(以下、みぞR比若しくはみぞ半径比と略すこともある。)が大きくなるにつれて軸受のトルクは小さくなることが知られている。また、前述した通り予圧量が大きくなると軸受のトルクは重くなり、逆に予圧量が小さくなるとトルクは軽くなることも知られている。
このようなことから、上記みぞR比(R/Da)はトルクのみならず、予圧量とも関係があるものと考え、発明者らは解析によって、R/Da=0.54以上とすることで軸受トルクが予圧量に関係なくほぼ一定となることを見出した。
従って、本実施例では、前記軌道溝3の溝半径Rと転動体5の直径Daとの比(みぞR比)を、R/Da=0.54〜0.60とした。
このようにR/Daを54%以上とすることにより、予圧が負荷された場合でも低トルクで、且つ予圧量の変化に伴うトルク増大を小さく抑えることができる。
溝半径Rが大きくなりすぎると接触面圧が大きくなり寿命や摩耗等の影響が出るので、R/Daを60%以下とすることが望ましい。
特に、転がり軸受を0〜−30μmの負の隙間で設計する場合に、上記R/Da=0.54〜0.60とするとトルクのばらつきを小さく抑えることができる。
また、少なくともいずれか一方の軌道輪の軌道溝が、二つの軌道面から構成されているものであればよく本発明の範囲内で適宜選択される。
各軌道面1a・1b,2a・2bの断面形状は、転動体5の転がりに適切な形状を有しているものであれば、断面アーチ状あるいはV字状等任意で、また曲線状あるいは直線状等のいずれであってもよく特に限定されるものではないが、例えば本実施形態では、円心をクロスに配置した両円弧で形成されている、いわゆるゴシックアーチが適用される。
そして、図1(a)(b)に示すように、内輪2の軌道溝3の一部に、l/Da=0.36〜0.4,d/Da=0.05〜0.3の溝4を凹設している。
lは溝幅、dは溝深さ、Daは転動体径を示す。
本実施形態では、内輪の二つの軌道面2a,2bからなる軌道溝3の中心(二つの軌道面2a,2bの交差部)に、周方向に連続する所望深さの断面半円状の小径(例えば溝幅l=2.35mm、溝深さd=0.8mm、溝半径r=1.2mm)な溝とする。
この溝4は、転動体5の組み込み時における回転用溝として主に使用される。すなわち、後述する転動体5の転がり接触面5aと平面部5bとの繋ぎ部(交点)5fを、組み込み時に溝4内に挿入させることによって、転動体5を軌道溝3空間内で回転可能とする。なお、溝4は、その溝4内に潤滑剤を保有させておくことも可能で、軌道面内に備えられる潤滑剤(油、グリースなど)保有機能としての作用もあり、安定した軸受寿命が期待できる。
溝4の形状・径方向深さ・軸方向幅は、軌道面を可能な限り大きく取れるように最小限の大きさにするのが好ましいが、転動体5の転がり接触面5aと平面部5bとの繋ぎ部5fが溝4内に一部挿入可能であれば全て本発明の範囲内であり、本発明の範囲内で適宜設計変更可能である。
すなわち、溝幅lや溝深さdが小さすぎると、転動体5の転がり接触面5aと平面部5bとの繋ぎ部5fを溝4内に挿入させて転動体5を軌道溝空間内で回転させるには不十分なので、l/Da=0.36以上、d/Da=0.05以上とする。
ただし、転動体5と軌道面の接触面圧や接触面積のはみ出しを避けることを考慮し、軌道面を可能な限り大きくすることが望ましいので、l/Da=0.4以下とする。なお、溝深さは深すぎると加工しづらいので、d/Da=0.3以下とする。
また、転動体5の周方向配設間隔を考慮すれば、溝4は所望長さをもって周方向に断続して設けてもよく本発明の範囲内である。
なお、軌道面2a,2bとの繋ぎ部2cのエッジを無くし曲面状に形成してもよい。
この溝4は、本実施形態では上述の通り内輪2の軌道溝3にのみ設けているが、外輪1の軌道溝3に設けてもよく、また外輪1と内輪2の双方に設けてもよい。
転動体5は、転がり接触面となる外径5aが軸方向に曲率を持ち、かつ軌道面1a・1b,2a・2bの夫々の半径よりも小径の半径を有する任意形状で、該転動体5は、隣接する転動体5が夫々交互に交差状に配されると共に、各転動体5の外径5aが、常に一方の軌道輪1の軌道面1a・1bと他方の軌道輪2の軌道面2b,2aにて二点接触している。
転動体5は、例えば本実施形態では図3に拡大して開示しているように、一組の平面部(本実施形態では相対面)5b,5bを有する上下切断状玉(玉の上下部分を切断して平面部5b,5bを形成した構造のものをいう。以下同じ。)で、該平面部5b,5bに垂直する自転中心軸5cが夫々交差状となるように夫々の転動体5,5が組込まれると共に、各転動体5の外径5aが、常に一方の軌道輪1の軌道面1a,1bと他方の軌道輪2の軌道面2b,2aにて二点接触している。図中5fは、転動体5の転がり接触面5aと平面部5bとの繋ぎ部(交点)である。
転動体5は、その上下の切断幅は内輪2の外径と外輪1の内径のすきま幅以下であれば特に限定されず、また上下の切断割合は、均等あるいは均等でないものであってもよく、本発明の範囲内で任意に選択可能である。すなわち、本実施形態では、平面部5b,5bを対称としたが、転動体5の平面部5b,5bは、対称であっても非対称であってもよくいずれも本発明の範囲内である。
また、図4に示す非対称の平面部5b,5dを有する転動体(上下切断状玉)5の場合、大端側の平面部5dが軸受の内輪2に向くように配することで、転動体5の回転がより安定になり、より低トルクを実現することができる。
転動体5の全体形状、相対面5b,5bの有無や、外径5aにおける軸方向の曲率の大小等は、本発明の範囲内において任意に変更可能である。
すなわち、例えば、平面部5b,5bに代えて、非平行状の両面(平面部)を備え、該両面に垂直する自転中心軸を有するものとしてもよい(図示省略)。
また、図5に示す玉の片側をカット(切断)して一つの平面部(カット面)5eを設けた片側カット状玉としたものであってもよい。
また、平面部5b(5d,5e)は、任意形状であって、適宜最適な形状・大きさに変更・選択できる。
転動体5,5の組込みは、隣り合う転動体5,5における各平面部5b・5b,5b・5bに垂直する自転中心軸5c,5cが交互に交差状となるようにする。なお、その交差状態は直交状・非直交状のいずれでも構わない。
また、転動体5の交差状に配される方式は、両方の列で数が同じなら、周方向に交互に配されるものでなくともよく特に限定されない。すなわち、転動体5が1ヶ毎に交差してもよく、1ヶ毎に交差しなくとも両方の列で数が同じなら、2ヶずつ交差あるいは2ヶ1ヶ1ヶ2ヶ等のように交差していてもよくいずれも本発明の範囲内である。
各転動体5,5の運動は、保持器6で案内される(図2参照)。
保持器6は、転動体5を保持案内するポケット(保持部)7が、周方向に複数個備えられた円環状に形成され、夫々のポケット7が、周方向に相対する二面のポケット面(周方向案内面)7a,7aを有すると共に、軸方向は一面のポケット面(軸方向に転動体姿勢を安定させる軸方向案内面)7bのみ有し、相対する面側は開放(開放面)されており、該軸方向のポケット面7bは、互いに交差状に組み込まれる転動体5の傾斜の向きに対応して、互いに軸方向の反対側に傾斜状に配列されている。なお周方向のポケット面7aの形状は特に限定されず任意である。
軸方向のポケット面7bは、転動体5の外輪対向側の平面部5b(図1で左上方に向いている面)を案内するよう外径6aから内径6bにわたり傾斜状に形成されている。よって、ポケット7の外径側開口7cより内径側開口7dが広く形成されることとなる。
このポケット面7bの傾斜角度は任意で、軌道溝3空間内で配される転動体5の角度を考慮して決定される。
本実施形態では、円周上で転動体5の数と同一数をもって等間隔で設けられると共に、周方向で隣り合うポケット7の軸方向ポケット面7bは、周方向に交互に交差状に配されており、隣り合う各転動体5,5を上述の通り平面部5b・5b,5b・5bに垂直する自転中心軸5c,5cが夫々交差状になるように交互に組み込み可能とする。
なお、本実施形態では、円周上で転動体5の数と同一数のポケット7が等間隔で、かつ交互に交差状に配されているが、特に限定されず、両方の列で数が同じなら、2ヶずつ交差あるいは2ヶ1ヶ1ヶ2ヶ等のように交差していても良く本発明の範囲内である。よって、上述した転動体5の配される方式に応じたポケット構成を周方向に設けた保持器とする。
保持器6の案内方式は特に限定されるものではなく、内輪案内でも、外輪案内でも、転動体案内でもよい。また、本実施形態では保持器6を一体型の構成としているが、特に限定されるものではなく、幾つかの部分から形成したものでも良い。
本実施形態の保持器6によれば、外輪1、内輪2と共に組み立てた後、転動体5を保持器6の開放側より軸受軌道溝3空間内へ順次挿入できる。
本実施形態は予圧品であるが、すきま品でもよい。
転動体と軌道面との間における予圧の付与される状態は特に限定されず、すなわち、製造段階で予圧が付与されても付与されなくてもよくいずれも本発明の範囲内である。
これら軸受の軌動輪1,2と転動体5の材質としては、通常軸受鋼が用いられるが、使用環境に応じて耐食性や、耐熱性を向上させる場合にはステンレス鋼やセラミック等が適宜選択される。
また保持器6の材料としては、もみ抜き保持器、プレス保持器、樹脂保持器等が適宜選択されるので、例えば黄銅や鉄等の金属や、例えばポリアミド66(ナイロン66)・ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の合成樹脂が本発明の範囲内で選ばれる。
この実施形態によれば、転動体5の外径5aが相対する外輪1の軌道面1bと内輪2の軌道面2aに夫々点接触(接触点を11,11で示す)し、隣接する転動体5が外輪1の軌道面1aと内輪2の軌道面2bに夫々点接触(接触点を12,12で示す)する。転動体5,5の接触角交互に交差するので、一つの軸受でラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重、モーメント荷重を受けることができる。
さらに、本実施形態の転がり軸受Aは、図6に開示しているようにダイレクトドライブモータに組み込むことにより従来品に比して優れたこの種のモータが提供できる。
図6はダイレクトドライブモータの一実施形態を示す概略図で、図中17は回転子(ロータ)、18は固定子(ステータ)、21はコイルを示し、回転子17と固定子18との間に転がり軸受Aが組み込まれ、コイル21に通電することにより、ロータ17およびパルサーリング19が回転し、パルサーリング19の凹凸を位置検出器20により検出し、制御器(図示しない)によって回転速度や位置決めの制御を行う構造となっている。本実施形態では、モータの外側が回転するアウターロータ型にて説明しているが、モータの内側が回転するインナーロータ型を採用することもできる。
軸受外輪1はロータ17に嵌合され、パルサーリング19とともに固定される。一方、軸受内輪2はコイル21の巻かれたステータ18側に嵌合され、位置検出器20と共に固定されている。
本実施形態のダイレクトドライブモータは、転がり軸受A構成部分を除いて従来のダイレクトドライブモータと同一の周知構成であるため、特に図示例に限定されるものではなく、他の周知構成が本発明の範囲内で適宜設計変更可能である。
このように、ダイレクトドライブモータに内蔵される軸受Aの構成を、上述の実施形態にて説明した本発明の転がり軸受とすることにより、軸受のトルクを従来のクロスローラ軸受よりも小さく出来、発熱が抑えられる。また、前記軸受に予圧を付与することにより剛性が得られる。従って、従来のダイレクトドライブモータの機能を損うこと無く、高速化が可能となる。
今回の実施品は、全ての転動体を予圧を加えて軌道面間に挿入するにもかかわらず、l/Da=0.36〜0.4,d/Da=0.05〜0.3の溝4(例えばl=2.35mm,d=0.8mm,溝半径r=1.2mm,Da=6.35mmの溝)を、二つの軌道面2a,2bの交差部に凹設することにより、外輪1を加熱することなく、転動体5を外輪1と内輪2の相対変位を利用して、直接軌道溝に押し込んで組立て可能となった。なお、外輪1を加熱によって膨張させ、隙間を持たせた状態で組むことも可能である。
軌道溝3の溝半径Rと転動体の直径Daとの比(みぞR比)を、R/Da=0.54〜0.60とすることにより、低トルクで且つ予圧量の変化に伴うトルク増大を小さく抑えることができるため、予圧量の公差を広く設定でき、コストダウンにつながった。
図7に、みぞR比と予圧量(アキシャルすきま)をパラメータに軸受トルクを計算した結果を示す。
計算条件
軸受サイズ : 内径φ50mm×外径φ80mm×幅13mm
接触角 : 30°
PCD : 67mm
(Pitch Circle Diameter ピッチ円直径)
転動体数 : 28個(片列:14個ずつ)
転動体直径 : φ6.35mm
みぞR比 : 0.52〜0.58
アキシャルすきま: −0.030〜0mm
モーメント荷重 : 28N・m
アキシャル荷重 : 1000N
内輪回転速度 : 600min−1
潤滑剤 :アルバニヤグリースNo.2(昭和シェル石油株式会社製)
図7の結果より、みぞR比をR/Da=0.54以上とすることで、予圧が負荷された場合でも、低トルクで、かつ予圧量に対するトルクの変動が小さくなることが分かる。
上記のことから、R/Daを大きくする程、予圧量に対するトルクの変動は小さくなることが明らかとなったため、予圧量の変化に伴うトルク増大を小さく抑えることができる。
一方、R/Daが大きくなりすぎると接触面圧が大きくなり寿命や摩耗等の影響がでるので、R/Daを60%以下とすることが望ましい。
特に、転がり軸受を0〜−30μmの負隙間で設計する場合に、R/Daを56%以上とするとトルクのばらつきを小さく抑えることができる。
(a)は本発明転がり軸受の一実施形態を一部省略して示す概略断面図、(b)は(a)の溝部分の拡大図。 本発明転がり軸受における保持器への転動体組み込み方向を一部省略して示す概略平面図。 本発明転がり軸受に組み込まれる転動体の一実施形態を示す斜視図。 本発明転がり軸受に組み込まれる転動体の他の実施形態を示す斜視図。 本発明転がり軸受に組み込まれる転動体の他の実施形態を示す斜視図。 ダイレクトドライブモーターに本発明転がり軸受を組み込んだ実施の一形態を一部切欠いて示す概略断面図。 みぞR比と予圧量(アキシャルすきま)をパラメータに軸受トルクを計算した結果を示す図。 従来の転がり軸受を一部省略して示す概略断面図。 従来の転がり軸受における保持器への転動体組み込み方向を一部省略して示す概略平面図。
符号の説明
A:転がり軸受
1:外輪
2:内輪
3:軌道溝
4:溝(回転用)
5:転動体
5a:外径
5b:平面部
5f:繋ぎ部
6:保持器
7:ポケット
7b:軸方向ポケット面

Claims (4)

  1. 一対の軌道輪間に保持器を介して複数の転動体が組み込まれ、
    上記各軌道輪は転動体の半径より大径状の軌道面からなる軌道溝を夫々有し、
    その中に少なくとも一つの軌道輪は二つの軌道面からなり、
    上記各転動体は転がり接触面となる外径が軸方向にも曲率を持ち、円周上に夫々交互に交差状に配されると共に、
    各転動体の外径が常に相対する一方の軌道輪の軌道面と他方の軌道輪の軌道面にて夫々一点ずつ合計二点で接触しているものであって、
    一対の軌道輪は夫々一体型で形成され、
    該軌道輪のいずれか一方若しくは双方の軌道溝の一部に、
    溝幅をl、溝深さをd、転動体径をDaとした時に、
    l/Da=0.36〜0.4,d/Da=0.05〜0.3の関係を具備した溝を設けたことを特徴とする転がり軸受。
  2. 保持器は、転動体を保持する夫々のポケットにおいて、軸方向ポケット面は一面のみ有し、相対する面側は開放されており、該軸方向のポケット面は、周方向互いに交差状に組み込まれる転動体の傾斜の向きに対応して、互いに軸方向の反対側に傾斜状に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受。
  3. 転動体は、少なくとも一平面部を有し、該平面部が保持器の軸方向ポケット面と接することを特徴とする請求項2に記載の転がり軸受。
  4. 軌道輪の溝半径Rと転動体の直径Daとの比が、R/Da=0.54〜0.6であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の転がり軸受。
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