JP2005330596A - サービス台車制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数設けられる紡績ユニット3のそれぞれが糸継ぎを要求するのに応じて、同一の走行路6に沿って走行する複数の糸継台車11・12のうちの何れかを当該ユニットに停止させて糸継ぎを行う制御システムにおいて、効率の良い運用を可能にする。
【解決手段】 例えば、紡績ユニット3の1番から17番を第1糸継台車11の作業領域A1、18番から34番を第2糸継台車12の作業領域A2、というように、各糸継台車11・12について作業領域を割り当てる。そして、例えば18番の紡績ユニット3で糸継要求が発生した場合は、それが属する作業領域A2を担当する第2糸継台車12が当該ユニットへ向かうように制御する。第1糸継台車11においては、当該台車11の現在の位置と前記糸継要求ユニット(18番)との間の距離を演算し、その距離が所定距離以内だった場合には、当該糸継要求ユニットから離れる方向に退避移動するよう制御する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、複数設けられた処理ユニットがサービスを要求するのに応じて、サービス台車をそのユニットまで走行させてサービスを行う、サービス台車制御システムに関する。
特許文献1は、(糸)処理ユニットの一例である紡績ユニットを多数並設した紡績機を開示する。そして、この紡績機を運転中に、いずれかの紡績ユニットにおいて紡績糸が切断したり、スラブ等の糸欠点を検出して強制的に切断するときには、その錘の前に糸継台車を自走させて停止させ、巻取りパッケージから引き出した下糸と、ドラフト装置側の上糸とを、ノッターやスプライサー等により糸継ぎしている。なお特許文献1は、このような糸継台車を2台配備する場合についても言及している。
特許文献2は、同一の走行レール上に糸継機と粗糸継機とが走行する構成を開示する。糸継機と粗糸継機には障害物センサが設けられており、常に粗糸継機が糸継機に優先して走行するように制御している。
特開平11−107078号公報(0016、0020第5文) 特開平6−108331号公報(図4、0023等)
しかし、上記特許文献1の構成は、2台の糸継台車を配備する構成そのものについては開示しているものの、当該構成において、紡績ユニットにおいて糸継要求が発生した場合にそれを2台の糸継台車がどのように分担して処理するかの点について、全く言及されていない。一方、紡績ユニットでは一定の順番に従って糸継ぎの要求が発生する訳ではなく、糸切れの発生の頻度も各紡績ユニットで様々である。従って、例えば1台の台車に糸継要求が集中する等して、糸継要求を素早く処理できなくなって作業効率を落とし、2台の糸継台車を効率よく運用できないおそれがあった。
ここで例えば、上記特許文献2のように一方が他方に常に優先する制御を特許文献1の構成に組み合わせることも考えられる。しかしこの制御では、優先されない側の糸継台車は優先側の糸継台車によって作業範囲が狭められる形となり、糸継要求の処理効率が落ちてしまう。従って、2台全体としての糸継ぎの処理効率も低下してしまい、いつまでも糸切断状態から回復できないこととなって、紡績機の生産効率が低下してしまう。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、同一走行路に沿って走行する複数のサービス台車(例えば、上記の糸継台車)を用いてサービスを供給させるサービス台車制御システムにおいて、素早くサービスでき、効率の良い運用が可能なシステムを提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
◆本発明の第1の観点によれば、以下のように構成する、サービス台車制御システムが提供される。複数設けられる処理ユニットのそれぞれがサービスを要求するのに応じて、同一走行路に沿って走行する複数のサービス台車のうちの何れかを当該処理ユニットに停止させて、当該処理ユニットに対しサービスを供給させる。各サービス台車ごとに作業領域を予め割り当てておき、サービス要求ユニットが発生した場合は、その処理ユニットの属する作業領域を担当するサービス台車を当該処理ユニットへ向かわせるように制御するとともに、その処理ユニットの属する作業領域に隣接する作業領域となる隣接領域を担当するサービス台車の走行方向を制御する、制御手段を設けた。
なお、「走行方向を制御する」とは、停止状態から走行状態へ移行する場合、走行状態の台車の走行向きを反転する場合、停止状態を維持する場合、のいずれも含む。
これにより、サービス要求ユニットが属する作業領域を担当するサービス台車のみならず、それに隣接する作業領域を担当するサービス台車についても、その走行向きが制御される。従って、サービス台車同士の干渉が少なくなり、サービスの供給を全体として円滑に且つ効率的に行わせることができる。
◆前記のサービス台車制御システムにおいては、以下のように構成することが好ましい。サービス要求ユニットが発生した場合に、上記隣接領域のサービス台車の現在の位置と、当該処理ユニットとの距離を演算する演算手段を備えている。前記制御手段は前記演算手段の演算結果に基づいて前記隣接領域のサービス台車の走行方向を制御する。
これにより、隣接領域のサービス台車の位置とサービス要求ユニットとの距離を演算する簡単な制御により、サービス台車同士の干渉が少なくなるような上記制御を行わせることができる。
◆前記のサービス台車制御システムにおいては、以下のように構成することが好ましい。サービス要求ユニットが発生した場合であって、上記隣接領域でサービス要求ユニットが発生していない場合は、前記制御手段は、前記演算手段の演算結果としての距離が所定距離以内であったときに、前記隣接領域のサービス台車を、サービス要求ユニットから離れる方向に走行するように退避制御する。
即ち、隣接領域のサービス台車(以下、「隣接台車」)の位置とサービス要求ユニットとの距離が所定距離以内だったときは、当該隣接台車をサービス要求ユニットから離れる方向に走行させる制御(退避制御)により、当該サービス要求ユニットに向かうサービス台車と前記隣接台車との距離を確保できることになり、両台車の干渉が簡素な制御によって回避される。
◆前記のサービス台車制御システムにおいては、以下のように構成することが好ましい。サービス台車同士の接近を検知する接近検知手段を備えている。前記制御手段は、任意の作業領域にてサービス要求ユニットが発生した場合には、その処理ユニットの属する作業領域を担当する任意のサービス台車を当該処理ユニットへ向かわせる。また制御手段は、サービス要求ユニットへ走行している任意のサービス台車が他のサービス台車と接近していることが前記接近検知手段によって検知された場合でも、当該他のサービス台車について上記退避制御が行われているか退避制御が可能な状態であるときは、前記任意のサービス台車のサービス要求ユニットへの走行を停止しないように制御する。
即ち、前記他のサービス台車について退避制御中あるいは退避制御可能なときは、走行中の任意のサービス台車において接近検知手段が前記他のサービス台車を検知しても、他のサービス台車が退避制御を行うことを見越して、走行を停止しない。この合理的な制御により、目的のサービス要求ユニットへより短時間で到着できることになる。
◆前記のサービス台車制御システムにおいては、任意の作業領域にてサービス要求ユニットへ走行している任意のサービス台車が他のサービス台車と接近していることが前記接近検知手段によって検知された場合でも、当該他のサービス台車について上記退避制御が行われているか退避制御が可能な状態であるときは、前記制御手段は前記任意のサービス台車のサービス要求ユニットへの走行速度を減速するように制御することが好ましい。
即ち、サービス要求ユニットへ走行している任意のサービス台車において接近検知手段が他のサービス台車を検知した場合には、減速することにより、前記他のサービス台車が退避制御を完了するまでの時間を稼いで衝突を回避することができる。また、当該他のサービス台車が退避制御を完了し、前記接近検知手段が検知しなくなれば、減速状態から素早く元の走行速度に戻り、短時間で目的のサービス要求ユニットに到着することができる。
◆前記のサービス台車制御システムにおいては、以下のように構成することが好ましい。それぞれのサービス台車は、当該サービス台車の位置、当該サービス台車の担当する作業領域で発生したサービス要求ユニットの位置、及び、当該サービス台車の担当する作業領域に隣接する作業領域で発生したサービス要求ユニットの位置を認識可能に構成する。前記演算手段及び前記制御手段は、それぞれのサービス台車ごとに備えられている。
これにより、各サービス台車の処理を分散して行わせることが可能になり、制御の負荷を軽減できる。
◆本発明の第2の観点によれば、以下のように構成する、サービス台車制御システムが提供される。複数設けられる処理ユニットのそれぞれがサービスを要求するのに応じて、同一走行路に沿って走行する複数のサービス台車のうちの何れかを当該処理ユニットに停止させて、当該処理ユニットに対しサービスを行わせる。各サービス台車ごとに作業領域を予め割り当てるように構成している。また、サービス要求ユニットが発生した場合に、そのユニットの位置と、当該ユニットが属する作業領域の端部との距離を演算する演算手段と、前記演算手段の演算結果に基づいて、当該処理ユニットに対しサービスを行うサービス台車の、サービス終了後の走行方向を制御する、制御手段と、を有する。
これにより、サービス要求ユニットが発生してそれに対してサービス台車がサービスを供給する場合に、自己の属する作業領域の端部との距離に応じてサービス終了後の走行方向が制御される。従って、隣の作業領域のサービス台車との干渉を少なくでき、サービスの供給を全体として円滑に且つ効率的に行わせることができる。
◆前記のサービス台車制御システムにおいては、前記制御手段は、前記演算手段による演算結果としての距離が所定距離以内であったときに、サービス終了後のサービス台車を、作業領域の中央側に向かって走行させることが好ましい。
これにより、作業領域の境界付近にサービス台車が停止していることが少なくなるから、作業領域の境界付近での台車同士の干渉を確実に低減することができる。
◆前記のサービス台車制御システムにおいては、以下のように構成することが好ましい。それぞれのサービス台車は、当該サービス台車の位置、及び、当該サービス台車の担当する作業領域で発生したサービス要求ユニットの位置を認識可能に構成する。前記演算手段及び前記制御手段は、それぞれのサービス台車ごとに備えられている。
これにより、各サービス台車の処理を分散して行わせることが可能になり、制御の負荷を軽減できる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明の一実施形態に係るサービス台車システムを備えた紡績機の全体的な構成を示した模式平面図、図2は紡績機の電気的構成を示すブロック図、図3は糸継台車の制御を示すフロー図である。
図4は、図1の状態から糸継要求ユニット(16番)に第1糸継台車が到着して糸継ぎを行う様子を示す模式平面図である。図5は、図4の状態から糸継ぎが終わり、次に18番の紡績ユニットに糸継要求が発生した場合を示す模式平面図である。図6は、図5の状態から第1糸継台車が退避移動するとともに第2糸継台車が18番の糸継要求ユニットに向かう様子を示す模式平面図である。
図1は、並設された多数の紡績ユニット(処理ユニット)3を備えた紡績機1を示している。この紡績機1は更に、紡績ユニット3が並べられる方向に走行自在に設けられた第1糸継台車11及び第2糸継台車12と、各紡績ユニット3や前記の第1糸継台車11・第2糸継台車12を制御するための中央制御装置4を備えている。
詳細は図示を省略するが、各紡績ユニット3は、ドラフト装置や、紡績部や、スラブ等の糸欠点を検出して強制的に切断する糸欠点除去装置や、巻取装置などを主要な構成として有している。そして、ドラフト装置から送られてくる繊維束を紡績部で紡績して糸を生成し、巻取装置によって糸を巻き取って、パッケージを形成するように構成している。
第1糸継台車11及び第2糸継台車12は、紡績機1本体に敷設された共通のレール6上を走行する図略の走行輪を備えており、この走行輪を走行モータ22によって駆動することで走行する。この台車11・12のそれぞれはノッター又はスプライサ等の糸継装置を備えており、上記の紡績ユニット3の何れかにおいてパッケージの形成途中に糸が切れたり、糸欠点の検出により糸が切断された場合には、第1糸継台車11か第2糸継台車12の何れかがその紡績ユニット3の手前位置まで走行して停止し、パッケージ側の糸と紡績装置側の糸とを糸継ぎして、紡績ユニット3による紡績を再開できるように構成している。
また、各糸継台車11・12のそれぞれには衝突防止センサ(接近検知手段)7が設けられており、他の糸継台車との接近を当該衝突防止センサ7で検知した場合には、制御装置51・52によって、走行中の糸継台車を停止させたり、停止中の糸継台車を他の糸継台車から離れるように走行させる制御を行っている。
次に、以上に示した紡績機1の本体、第1糸継台車11及び第2糸継台車12の電気的構成を図2を参照して説明する。図2は紡績機の電気的構成を示すブロック図である。
この図2に示すように、紡績機1本体の備える前記中央制御装置4は、多数並べられた前記紡績ユニット3のそれぞれが備える制御装置53に、信号線を介して接続される。この構成により、中央制御装置4は、紡績ユニット3の状態に関する信号を各紡績ユニット3から受信することができる。紡績ユニット3の状態に関する信号には、例えば、糸が切れて糸継ぎが必要になった旨の信号(糸継要求信号)や、パッケージが満巻になって玉揚げが必要になった旨の信号や、紡績ユニット3に何らかの異常が発生して停止した旨の信号等がある。
なお図1に示すように、各紡績ユニット3には、紡績機1の機台の一端から1番,2番,3番,・・・とユニット番号が割り当てられており、この番号は、各紡績ユニット3の制御装置53に記憶されている。このユニット番号の情報は、紡績ユニット3が糸継要求信号などを中央制御装置4へ送信する際に、その信号に含ませることとする。これにより中央制御装置4は、今どの番号の紡績ユニットが糸継ぎを要求しているかを認識することができる。なお、図では全ての紡績ユニット3を図示していないが、本実施形態の紡績機1は1番から34番までの計34台の紡績ユニット3を備えている。
また前記中央制御装置4は、第1糸継台車11の制御装置51や第2糸継台車12の制御装置52に対しても信号線を介して接続されており、各制御装置51・52に対して各種情報を送信したり、逆に糸継台車11・12側から各種情報を取得できるように構成している。
2台の糸継台車11・12のそれぞれは、図2に示すように、前述のノッターやスプライサ等の糸継装置21のほか、台車の図略の走行輪を駆動する走行モータ22や、衝突防止センサ7や、各紡績ユニット3ごとに設けられた図略のドグを検知するためのドグセンサ23、等を備えている。
上記の電気的構成で、各糸継台車11・12の制御装置51・52は、糸継要求のあった紡績ユニット3に対し走行モータ22を駆動することで台車11・12を走行させ、ドグセンサ23の検知結果に基づいて、当該紡績ユニット3に台車11・12を位置決めして停止させた上で、糸継装置21を駆動して糸継ぎを行わせる。
ここで、第1糸継台車11・第2糸継台車12のそれぞれには、紡績ユニット3側のセンサ61に信号を出力する出力部71・72を備えている。この構成で、第1糸継台車11(又は第2糸継台車12)が目的の紡績ユニット3に到着して停止したとき、出力部71(72)は、その停止位置に対向する紡績ユニット3のセンサ61へ信号を出力する。そして、信号を受信したセンサ61に対応する紡績ユニット3は、自身のユニット番号を含む信号を、中央制御装置4を介して、現在停止している糸継台車11(12)の制御装置51(52)に対して出力するようになっている。これにより、停止中の糸継台車11・12は、複数ある紡績ユニット3のうちどの紡績ユニット3の手前に現在停止しているか(即ち、自己の位置情報)を認識することができる。そして、糸継台車11・12がその位置から走行を開始するときは、前記の位置情報を基準としてドグセンサ23の検知をカウントすることにより、現在の走行位置を認識することができる。
図1に示すように、2台の糸継台車11・12のそれぞれには、紡績ユニット3に対する作業領域A1・A2が互いに重複しないように割り当てられている。具体的には、本実施形態では、第1糸継台車11は、1番から17番までの紡績ユニット3の糸継ぎ作業を行い、第2糸継台車12は、18番から34番までの紡績ユニット3の糸継ぎ作業を行う、といったように、担当を分担させて割り当てている。この作業領域A1・A2の割当て情報は、各糸継台車11・12の制御装置51・52に記憶される。
続いて、各糸継台車11・12の制御について説明する。各糸継台車11・12の制御装置は、図示しないCPU、ROM、RAM等を有する公知のマイクロコンピュータとして構成されており、前記ROM等には、図3にフローを示すようなプログラムが記憶されている。即ち、上記CPU等のハードウェアと図3に示すようなソフトウェアとが協動することによって、前記制御装置51・52は、演算手段及び制御手段としての役割を果たす。なお、第1糸継台車11と第2糸継台車12とでは全く同じプログラムが実行されている。
なお、以降の制御の具体的な説明では、図1に示すように、第1糸継台車11は13番の紡績ユニット3の手前に停止しているものとし、第2糸継台車は24番の紡績ユニット3の手前に停止しているものとする。
図3のフローを説明する。各糸継台車11・12は、まずステップS101で、糸継要求が発生しているか否かを判断する。具体例を挙げて説明すると、1番から34番までの紡績ユニット3の何れか(例えば16番)で糸が切れて、そのユニット(糸継要求ユニット)から糸継要求信号が中央制御装置4へ送信されたとする。すると、糸継要求信号を受信した中央制御装置4は、「16番の紡績ユニット3が糸継ぎを要求している」旨の信号を、両糸継台車11・12の制御装置51・52に送信する。前記ステップS101では、この信号が受信されているか否かが調べられる。受信されなかった場合は、受信されるまで待機することになる。
なお、中央制御装置4は、例えば16番の紡績ユニット3が糸継ぎを要求している場合、その旨の信号を、第1糸継台車11のみならず第2糸継台車12にも送信するようにしている。従って、第1糸継台車11にとって、自己の作業領域A1に属する糸継要求ユニットの位置を認識できるほか、第2糸継台車12にとっては、自己の作業領域A2に隣接する作業領域A1に属する糸継要求ユニットの位置について、認識することができる。
ステップS101で中央制御装置4からの信号が受信されていた場合は、糸継台車11・12の制御装置51・52はその信号を解析して、何番の紡績ユニット3が糸継要求を発生しているか(即ち、糸継要求ユニットの発生位置)の情報を取得する。そして、その情報を自己の作業領域の割当て情報と照合して、当該糸継要求ユニットが自己の担当する作業領域に属しているか否かを判定する。これがステップS102の処理である。
今回の例では糸継要求ユニットは16番であるので、第1糸継台車11の作業領域(A1;1番〜17番)に属している。従って、第1糸継台車11は、ステップS102の処理で自己の担当する作業領域A1に糸継要求ユニットが属していると判定し、ステップS103の処理に移る。一方、第2糸継台車12は、ステップS102の処理で自己の担当する作業領域(A2;18番から34番)に糸継要求ユニットが属していないと判定し、ステップS110の処理に移る。
ステップS103では、前記走行モータ22を駆動して、その糸継要求ユニットに向かって走行を開始する。即ち第1糸継台車11は、16番の紡績ユニットに向けて走行を開始することになる。
なお、ステップS103で走行を開始した後は、第1糸継台車11は、前記衝突防止センサ7によって、隣の第2糸継台車12と接近していないか監視しながら走行を行う(S104)。今回の例では、図1に示すとおり、第2糸継台車12は24番の紡績ユニット3の位置に停止しており第1糸継台車11から離れているので、衝突防止センサ7は検知しない。従って、第1糸継台車11は、走行を継続し(S105)、糸継要求ユニットたる16番の紡績ユニット3に停止後、糸継ぎ作業を行う(S106)。糸継終了後はステップS101に戻り、停止状態を維持しながら新たな糸継要求の発生を待機する。
第2糸継台車12においては、糸継要求ユニットの位置が16番であり、自己の作業領域(A2;18番〜34番)から外れているので、ステップS102からステップS110に移って、当該糸継要求ユニットと自己との距離を演算して取得する。図1の例では、糸継要求ユニットは16番であり、第2糸継台車12は24番の位置に停車しているので、|16−24|=8ユニット分の距離ということになる。
次に、その得られた距離が3ユニット分以内かどうかを判定し(S111)、もし3ユニット分以内であれば、その糸継要求ユニットから離れる方向に少なくとも4ユニット分だけ退避移動する(退避制御;S112)。図1の例では距離は8ユニット分であり、3ユニット分を上回っているので、上記退避移動は行わず停止状態を維持し、ステップS101に戻って新たな糸継要求の発生を待機する。
以上のような制御により、図1のように16番の紡績ユニット3に糸継要求が発生した場合、それが属する作業領域A1を担当する第1糸継台車11が当該16番の紡績ユニット3まで走行して停車し、図4の状態となって糸継ぎを行うのである。なお、第2糸継台車12は停止中のままである。
次に、図4の状態で16番の紡績ユニット3に対する糸継ぎ作業の完了後、図5に示すように今度は18番の紡績ユニット3に糸切れが発生し、当該18番の紡績ユニット3が糸継ぎを要求した場合の制御を説明する。
図3のフローチャートに基づいて説明すると、第1糸継台車11は、ステップS101で糸継要求の発生を検知してステップS102に進み、糸継ぎを要求している18番の紡績ユニット3が自己の作業領域A1内にあるかどうかを調べる。図5の例では、糸継要求の紡績ユニット3は、第1糸継台車11の作業領域(A1;1番〜17番)を外れている。
従って、第1糸継台車11の処理はステップS110に進み、糸継要求ユニットと自分との距離を計算する。糸継要求ユニットは18番であり、自分の停止位置は16番であるから、|18−16|=2ユニット分となる。この距離がステップS111で3ユニット分以下であると判定されるので、第1糸継台車11はステップS112で、糸継要求ユニットから離れる方向に所定の距離だけ退避移動する。なお本実施形態では、退避移動の距離は、4ユニット分と予め定めている。
即ち、16番の位置に停止しながら待機していた第1糸継台車11は、18番の紡績ユニット3から離れる方向、即ち図5の左方向に4ユニット分移動し、図6に示すように、12番の紡績ユニット3の位置で停止する。
一方、第2糸継台車12の制御について述べると、第2糸継台車12は、図3のステップS101で糸継要求の発生を検知してステップS102に進み、その糸継要求ユニットが自己の作業領域A2内にあるかどうかを調べる。
今回は、糸継要求ユニットは18番の紡績ユニット3であり、第2糸継台車12の作業領域(A2;18番〜34番)に含まれている。従って、第2糸継台車12は、ステップS103の処理で、当該18番の紡績ユニット3に向かって走行を開始する。16番の位置に停止していた第1糸継台車11は糸継要求ユニット(18番)から離れる方向に、第2糸継台車12の走行開始とほぼ同時に前述のとおり移動するので(ステップS111の退避移動)、第2糸継台車12が糸継要求ユニット(18番)へ走行する際に第1糸継台車11が邪魔にならない。この干渉回避のための退避制御により、素早く第2糸継台車12を糸継要求ユニット(18番)へ向かわせて糸継ぎ作業を行わせ、作業効率を向上させることができる。
上記の制御を言い換えると、糸継要求ユニット(18番)が発生した場合には、そのユニットの属する作業領域A2を担当する第2糸継台車12を当該ユニットに向かわせるように制御するとともに(S103〜S105)、そのユニットに属する作業領域A2に隣接する作業領域(隣接領域)A1を担当する第1糸継台車11においては、所定の条件(S111)を満たしたときは当該糸継要求ユニット(18番)から離れる方向に走行するように(S112)、その走行方向が制御されている。このように、糸継要求ユニットの属する作業領域A2の糸継台車12のみならず、それに隣接する作業領域A1の糸継台車11についてまでも走行方向を制御するので、両糸継台車11・12同士の干渉が少なくなり、糸継ぎ作業の効率を全体として向上させることができる。
また、糸継要求ユニットが発生した場合には、上記隣接領域A2を担当する第2糸継台車12の現在の位置と、当該ユニットとの距離を演算するようにしている(S110)。そして、この演算結果に基づいて、前記第2糸継台車12の走行方向が制御されている(S111、S112)。従って、簡単な制御により、両糸継台車11・12の干渉を少なくできる。特に、前記演算結果としての距離が所定距離以内であったときに、第1糸継台車11は、当該糸継要求ユニットから離れる方向に走行するように退避制御される(S111、S112)。従って、図6に示すように、糸継要求ユニットに向かう第2糸継台車12と、第1糸継台車11との距離を確実に確保できる。
次に、図3に示すフローの、ステップS104、S107〜S109の制御を、図7の例を用いて説明する。この図7では、第1糸継台車11は16番の紡績ユニット3の手前で停止しており、第2糸継台車12は22番の紡績ユニット3の手前付近の位置を図面左側に向かって走行中である瞬間に、18番の紡績ユニットに糸継要求が発生した場合を示している。
この場合において、第1糸継台車11は図3のフローに従ってステップS112の退避移動を行うことになるが、その退避移動が完全に終了する前の段階で、第2糸継台車12がステップS103の処理に従って18番の紡績ユニット3へ走行して第1糸継台車11へ接近し、衝突防止センサ7が検知してしまう場合がある(図8)。この場合、第2糸継台車12はステップS104で衝突防止センサ7が検知していると判断するが、相手の台車(第1糸継台車11)が退避移動中であったり、退避移動が可能な場合は、第2糸継台車12は18番の紡績ユニット3までの走行は停止せず、速度を落とすだけとする(S108)。そして、相手の第1糸継台車11が退避移動を完了し、衝突防止センサ7が検知しなくなると、通常の走行に戻り(S104、S105)、18番の紡績ユニット3へ到着して糸継ぎを行う(S106)。
即ち、第2糸継台車12が糸継要求ユニットに向かう際に衝突防止センサ7が検知しても、相手の第1糸継台車11が退避移動を行っていたり、これから退避移動を行うことが可能な状態にあるならば、当該第1糸継台車11の退避移動を見越して、第2糸継台車12の走行は停止しないように制御するのである。こうすることで、糸継要求ユニットへのより素早い移動が実現され、作業効率が一層向上される。このように、第1糸継台車11(第2糸継台車12)が退避移動を行っていたり、退避移動を行うことが可能な状態であるか否かは、第2糸継台車12(第1糸継台車11)が、中央制御装置4を中継して、相手側の稼動状態信号を受信することによって認識可能である。例えば、第1糸継台車11の電源がOFF状態であれば、第2糸継台車12は、相手側が退避移動が不可能な状態であると認識する。
また、本実施形態では、相手の第1糸継台車11が退避中あるいは退避可能の場合は、第2糸継台車12は走行速度を減速して、相手の第1糸継台車11の退避移動の完了を待つようにしている(S107、S108)。従って、減速によって時間を稼ぐことによって第2糸継台車12の第1糸継台車11への衝突が回避し易くなる。また、相手の第1糸継台車11の退避移動が完了して衝突防止センサ7が感知しなくなったら、第2糸継台車12は低速状態から素早く通常の速度に戻って(S104、S105)、糸継要求ユニットへ短時間で到着することができる。
なお、相手の第1糸継台車11が例えば糸継ぎ作業中であったり異常停止中であったりして、第1糸継台車11が退避移動不可能であった場合には、第2糸継台車12は衝突防止のため走行を停止するのはいうまでもない(S107、S109)。または、第2糸継台車12が一旦退避移動してもよい。また図3のフローでは図示しないが、相手の第1糸継台車11が退避移動中あるいは退避移動可能な状態であっても、例えば第1糸継台車11との間の距離が所定距離(例えば、4ユニット分)以内であった場合は、第2糸継台車12は無条件で緊急停止または、一旦退避移動するように制御し、衝突を確実に回避するようになっている。
次に、別の好ましい制御例について、図9を参照しつつ説明する。この図9の制御例は、図3の制御例のステップS106の処理の後に、ステップS113、S114の処理を追加したものである。
即ち、図9の制御例では、作業領域の端部近傍(例えば、端部から3ユニット分以内)で糸継要求ユニットが発生し、当該ユニットに対して糸継ぎを行った場合は(S113)、その糸継ぎの終了後、ステップS114で、自己の作業領域の中央側へ所定距離(例えば、4ユニット分)走行して停止するように制御している。その他は、図3に示した制御例と全く同様の制御を行っている。
この図9の制御例によって、例えば図1の場合にどのように糸継台車11の走行が制御されるかを説明する。図1において16番の紡績ユニット3に糸継要求が発生すると、第1糸継台車11は16番の紡績ユニット3へ走行し(図9のS103〜105)、図4に示すように、当該ユニットに到着して糸継ぎを行う(S106)。
その後、第1糸継台車11は、図9のステップS113で、自己が糸継ぎ作業を行った糸継要求ユニットが、自己の作業領域A1の端の近傍で発生したものであるか否か(具体的には、端から3ユニット以内であるか否か)を判断する。図1・図4の例では、糸継要求ユニットは16番であり、自己の作業領域A1は1番から17番までであるので、作業領域A1の端(17番)と糸継要求ユニット(16番)との距離は、|17−16|=1ユニット分であって、3ユニット分以内である。従って、第1糸継台車11はステップS114の処理に移り、自己の作業領域A1の中央側(図4の例では図中左側)へ、4ユニット分走行して停止する。即ち、第1糸継台車11は、16番の紡績ユニット3で糸継ぎ作業を行った後、直ちに図4の左側に向けて4ユニット分だけ走行し、図10のように、12番の紡績ユニット3の手前で停止する。
以上に説明したように、図9の制御例においては、作業領域の端部付近に糸継要求ユニットが発生して糸継ぎ作業を行った場合は、糸継台車は、当該糸継ぎ作業の後、隣接する作業領域における糸継要求の発生の有無にかかわらず、直ちに自己の作業領域の内部側へ移動するようにしている。従って、作業領域A1・A2の境界付近の紡績ユニット3で糸継要求が発生している場合を除き、図10のように、作業領域A1・A2の境界付近に糸継台車11・12が停止しないようにすることができる。従って、図10において例えば18番の紡績ユニット3に糸継要求が発生した場合は、第1糸継台車11を退避移動させる必要なく、第2糸継台車12を単純に当該18番の紡績ユニット3へ向かわせることができる。もっと言えば、予め第1糸継台車11が作業領域A1の中央側へ予め退避しているから、図8の場合のように第2糸継台車12の減速が必要となる場合(ステップS108)が少なくなり、第2糸継台車12を短時間で糸継要求ユニットへ到着させることができるのである。
上記制御を言い換えれば、糸継要求ユニット(16番)が発生した場合に、そのユニットの位置と、当該ユニットが属する作業領域A1の端部との距離を演算し、その演算結果に基づき、当該16番の糸継要求ユニットに対し糸継ぎを行う第1糸継台車11の、当該糸継ぎ終了後の走行方向が制御されている。従って、隣の作業領域A2の第2糸継台車12との干渉を少なくできる。また、前記演算結果としての距離が所定距離以内であったときは、糸継ぎ作業の終了後の第1糸継台車11を、作業領域A1の中央側に向かって走行させている。これにより、作業領域A1の境界付近に第1糸継台車11が停止していることが少なくなるから、上記干渉を確実に少なくできる。
以上に本発明の好ましい実施形態を説明したが、上記実施形態は、例えば下記のように変更して実施することができる。
(1)図3・図9のステップS111において、糸継要求ユニットと自己の糸継台車との距離が3ユニット以内であるときにステップS112の退避移動を行うこととしているが、退避移動を行うための上記距離の条件は3ユニット以内に限られない。各糸継台車11・12の走行方向長さ、衝突防止センサ7の検知可能距離などを考慮して、両台車の衝突を確実に回避できるように、適当な条件を定めれば良い。ステップS112の退避移動の際の移動距離についても同様に、衝突防止センサ7の検知可能距離などを考慮して、相手側の台車の邪魔にならないように適切な退避移動距離を定めれば良い。
(2)図9のステップS113において、糸継要求ユニットが自己の作業領域の端部から何ユニット分以内であることをもって端部近傍であると判定するかについても、各糸継台車11・12の走行方向長さ、衝突防止センサ7の検知可能距離等を考慮して定めれば良い。ステップS114における作業領域中央側への走行距離についても同様である。
(3)糸継要求ユニットと自己との距離については、ユニット単位の距離を用いず、例えば何センチメートルといった単位で測定及び条件判定するようにしても構わない。また、糸継台車11・12の自己の位置の把握については、上述のように中央制御装置4からの信号及びドグセンサ23によって取得することに変えて、各台車11・12に例えばロータリーエンコーダを備え、当該ロータリーエンコーダから取得する方法が考えられる。なお、この場合は、ロータリーエンコーダから出力されるパルス数を距離の単位として使用しても良い。これらの制御で用いられる所定距離(所定ユニット以内)の設定は、例えば、中央制御装置4内で予め設定し、その情報を各制御装置51・52に送信し、各制御装置51・52内に記憶させることができる。
(4)各糸継台車11・12は、糸継要求ユニットに対して糸継ぎを行った後、上記実施形態では停止して待機するよう制御している。この方が、無駄にエネルギーを消費しない点で有利であり、また紡績ユニット3で糸切れが一回発生すると当該紡績ユニット3では続けて糸切れが頻発し易い場合もあることから、その場合にも糸継台車の移動なく素早く対応できる点で優れている。
しかしながら、各糸継台車11・12が、糸継ぎ終了後に作業領域A1・A2を走行するよう制御しても良い。この場合は、自己の作業領域と隣接する作業領域で糸継要求ユニットが発生し、その糸継要求ユニットと自己の現在の走行位置との距離が3ユニット以内だったときは(S111)、もし当該糸継台車が糸継要求ユニットへ向かって走行中の場合は、当該走行向きを反転して退避移動する(S112)ように制御すれば良い。
(5)図3や図9のようなフローを各糸継台車11・12の制御装置51・52に実行させる代わりに、紡績機1の中央制御装置4側で当該制御を行わせることが考えられる。即ち、例えば図5の場合において、中央制御装置4において18番の紡績ユニット3から糸継ぎ要求信号を受け取った場合には、第2糸継台車12を当該紡績ユニット3に向かうように第2糸継台車12の制御装置52に信号を送るとともに、第1糸継台車11の位置と糸継要求ユニット(18番)との距離を中央制御装置4側で演算し、演算結果が3ユニット分以下であったら、第1糸継台車11の制御装置51に、図5の左側に例えば4ユニット分だけ走行させるべく信号を送る、といったようにである。
また上記の場合、各糸継台車11・12に衝突防止センサ7を設ける代わりに、中央制御装置4側で両糸継台車11・12の位置を常時取得して両者の距離を演算し、図3のステップS104では、両者の距離が所定距離以下になったことをもって両台車11・12が接近したものと判定しても良い。この場合、中央制御装置4が接近検知手段をも兼ねることになる。
しかし、上述の実施形態のように、各糸継台車11・12の制御装置51・52にいわば自律的に退避制御などを行わせる構成とする方が、中央制御装置4の負荷を低減できる点で有利である。この効果は、多数台の糸継台車を備える大規模な紡績機において特に良好に発揮される。
(6)糸継台車11・12は同一の走行路(上述の実施形態では、レール6)に沿って複数台設けられている必要があるが、2台ではなく例えば3台以上であっても良い。この場合は、1番から34番までの紡績ユニット3を3つの作業領域に割り振ることになる。また、紡績ユニット3は上記実施形態では1番から34番まで34台備えられているが、これより多くても良いし、少なくても良い。
(7)上記実施形態は紡績機の糸継ぎ作業(糸継ぎサービス)を行う場合のサービス台車システムであるが、これに限定されず、例えば紡績機の玉揚作業用に適用しても良い。また、紡績機などの繊維機械に限らず、何らかのサービス作業を要求する処理ユニットを複数設けた場合のサービス台車システム全般に適用することが可能である。
本発明の一実施形態に係るサービス台車システムを備えた紡績機の全体的な構成を示した模式平面図。 紡績機の電気的構成を示すブロック図。 糸継台車の制御を示すフロー図。 図1の状態から、糸継要求ユニット(16番)に第1糸継台車が到着して糸継ぎを行う様子を示す模式平面図。 図4の状態から糸継ぎが終わり、次に18番の紡績ユニットに糸継要求が発生した場合を示す模式平面図。 図5の状態から第1糸継台車が退避するとともに第2糸継台車が18番の糸継要求ユニットに向かう様子を示す模式平面図。 第1糸継台車が16番に停止し、第2糸継台車が22番の付近を走行中に、18番の紡績ユニットに糸継要求が発生した場合を示す模式平面図。 図7の状態から第2糸継台車が18番の紡績ユニットに向かって走行中に、衝突防止センサが感知して第2糸継台車が減速する様子を示す模式平面図。 糸継台車の制御の他の例を示すフロー図。 図9の制御例において、16番の紡績ユニットの糸継要求を処理した第1糸継台車が、作業領域の中央側に移動する様子を示す模式平面図。
符号の説明
3 紡績ユニット(処理ユニット)
6 レール(走行路)
7 衝突防止センサ(接近検知手段)
11・12 糸継台車(サービス台車)
51・52 制御装置(制御手段、演算手段)
A1・A2 作業領域

Claims (9)

  1. 複数設けられる処理ユニットのそれぞれがサービスを要求するのに応じて、同一走行路に沿って走行する複数のサービス台車のうちの何れかを当該処理ユニットに停止させて、当該処理ユニットに対しサービスを供給させるサービス台車制御システムにおいて、
    各サービス台車ごとに作業領域を予め割り当てるとともに、
    サービス要求ユニットが発生した場合は、その処理ユニットの属する作業領域を担当するサービス台車を当該処理ユニットへ向かわせるように制御するとともに、その処理ユニットの属する作業領域に隣接する作業領域となる隣接領域を担当するサービス台車の走行方向を制御する、制御手段を設けたことを特徴とする、
    サービス台車制御システム。
  2. 請求項1に記載のサービス台車制御システムであって、
    サービス要求ユニットが発生した場合に、上記隣接領域のサービス台車の現在の位置と、当該処理ユニットとの距離を演算する演算手段を備えており、
    前記制御手段は前記演算手段の演算結果に基づいて前記隣接領域のサービス台車の走行方向を制御することを特徴とする、
    サービス台車制御システム。
  3. 請求項2に記載のサービス台車制御システムであって、
    サービス要求ユニットが発生した場合であって、上記隣接領域でサービス要求ユニットが発生していない場合は、
    前記制御手段は、前記演算手段の演算結果としての距離が所定距離以内であったときに、前記隣接領域のサービス台車を、サービス要求ユニットから離れる方向に走行するように退避制御することを特徴とする、
    サービス台車制御システム。
  4. 請求項3に記載のサービス台車制御システムであって、
    サービス台車同士の接近を検知する接近検知手段を備えており、
    前記制御手段は、
    任意の作業領域にてサービス要求ユニットが発生した場合には、その処理ユニットの属する作業領域を担当する任意のサービス台車を当該処理ユニットへ向かわせるとともに、
    サービス要求ユニットへ走行している任意のサービス台車が他のサービス台車と接近していることが前記接近検知手段によって検知された場合でも、当該他のサービス台車について上記退避制御が行われているか退避制御が可能な状態であるときは、前記任意のサービス台車のサービス要求ユニットへの走行を停止しないように制御することを特徴とする、
    サービス台車制御システム。
  5. 請求項4に記載のサービス台車制御システムであって、
    任意の作業領域にてサービス要求ユニットへ走行している任意のサービス台車が他のサービス台車と接近していることが前記接近検知手段によって検知された場合でも、当該他のサービス台車について上記退避制御が行われているか退避制御が可能な状態であるときは、前記制御手段は前記任意のサービス台車のサービス要求ユニットへの走行速度を減速するように制御することを特徴とする、サービス台車制御システム。
  6. 請求項2から請求項5までの何れか一項に記載のサービス台車制御システムであって、
    それぞれのサービス台車は、当該サービス台車の位置、当該サービス台車の担当する作業領域で発生したサービス要求ユニットの位置、及び、当該サービス台車の担当する作業領域に隣接する作業領域で発生したサービス要求ユニットの位置を認識可能に構成するとともに、
    前記演算手段及び前記制御手段は、それぞれのサービス台車ごとに備えられていることを特徴とする、
    サービス台車制御システム。
  7. 複数設けられる処理ユニットのそれぞれがサービスを要求するのに応じて、同一走行路に沿って走行する複数のサービス台車のうちの何れかを当該処理ユニットに停止させて、当該処理ユニットに対しサービスを行わせるサービス台車制御システムにおいて、
    各サービス台車ごとに作業領域を予め割り当てるとともに、
    サービス要求ユニットが発生した場合に、そのユニットの位置と、当該ユニットが属する作業領域の端部との距離を演算する演算手段と、
    前記演算手段の演算結果に基づいて、当該処理ユニットに対しサービスを行うサービス台車の、サービス終了後の走行方向を制御する、制御手段と、を有することを特徴とする、
    サービス台車制御システム。
  8. 請求項7に記載のサービス台車制御システムであって、
    前記制御手段は、前記演算手段による演算結果としての距離が所定距離以内であったときに、サービス終了後のサービス台車を、前記サービス要求ユニットが属する作業領域の中央側に向かって走行させることを特徴とする、
    サービス台車制御システム。
  9. 請求項7又は請求項8に記載のサービス台車制御システムであって、
    それぞれのサービス台車は、当該サービス台車の位置、及び、当該サービス台車の担当する作業領域で発生したサービス要求ユニットの位置を認識可能に構成するとともに、
    前記演算手段及び前記制御手段は、それぞれのサービス台車ごとに備えられていることを特徴とする、
    サービス台車制御システム。
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