JP2780863B2 - 加工システムの搬送車制御方法及び装置 - Google Patents

加工システムの搬送車制御方法及び装置

Info

Publication number
JP2780863B2
JP2780863B2 JP2257160A JP25716090A JP2780863B2 JP 2780863 B2 JP2780863 B2 JP 2780863B2 JP 2257160 A JP2257160 A JP 2257160A JP 25716090 A JP25716090 A JP 25716090A JP 2780863 B2 JP2780863 B2 JP 2780863B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transport
command
vehicles
control device
transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2257160A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04141350A (ja
Inventor
淳一 奥川
正一 根塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Makino Milling Machine Co Ltd
Original Assignee
Makino Milling Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Makino Milling Machine Co Ltd filed Critical Makino Milling Machine Co Ltd
Priority to JP2257160A priority Critical patent/JP2780863B2/ja
Publication of JPH04141350A publication Critical patent/JPH04141350A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2780863B2 publication Critical patent/JP2780863B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Multi-Process Working Machines And Systems (AREA)
  • Control Of Conveyors (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は複数の工作機械、未加工ワーク及び機械加工
が完了したワークの両者、つまり機械加工前後のワーク
を保管するワークストッカ、未加工ワークをパレットに
装着したり、加工済みワークをパレットから取り外した
りする等の段取り作業を作業者が遂行するための段取り
ステーション等を備えた機械加工ラインに敷設された軌
道の同一搬送路上に2台の搬送車を配置し、それら2台
の搬送車を同時に駆使してワーク等の搬送を実行する場
合の搬送車制御方法と装置とに関し、特に、同一搬送路
上で両搬送車が異常接近して干渉を起こすことがないよ
うに、しかも複数の工作機械とワークストッカとの間で
ワーク等の搬送を高能率で実行することにより、機械加
工ラインによる機械加工作業の高能率化を図り得るよう
にする加工システムの搬送車制御方法と装置とに関す
る。
〔従来技術〕
近時、複数台の工作機械を列設し、また、これらの工
作機械に関連して未加工ワーク及び加工済みワークを保
管するワークストッカと作業者が段取り作業を遂行する
ための段取りステーション等を備えた機械加工ラインを
構成して種々の部品類や金型等の機械加工を行い、この
とき機械加工工程やその他の補助作業をホストコンピュ
ーターにより制御して省力化と生産能率の向上を図った
加工システムは広く採用されている。また、このような
周知の加工システムにおいては、機械加工ラインに沿っ
て軌道を敷設し、その軌道上に搬送車を搬送、走行させ
ることにより、パレットに搭載された未加工ワークや、
加工済みワーク、更に、所要に応じて工具類の搬送等も
行っている。そして、搬送車によりワークストッカから
未加工ワークを取り上げて指定された工作機械まで搬送
し、工作機械に同未加工ワークを手渡すと共に加工済の
ワークを同工作機械から受領してワークストッカへ持ち
帰るまでの1サイクルをホストコンピューターで制御し
ながら、各工作機械の待ち時間を低減させるように運行
を制御することが行われている。
〔発明が解決しようとする課題〕
然しながら、従来の加工システムにおける搬送軌道に
は運行制御が煩瑣になることから、多くは軌道の同一搬
送路上には1台の搬送車が設けられているに過ぎない場
合が多い。然しながら、1台の搬送車のサイクルタイム
には搬送車の搬送速度に基づく制限やワーク等を取り上
げたり、取外したりする作業タイムの制限等から自ずと
限界が有り、機械加工ラインの規模が比較的大きい場合
には、工作機械に遊び時間、所謂、アイドル時間が発生
し、その結果として生産能率の低下を来す不利があり、
改善が要望されている。更に、1台の搬送車の場合に
は、搬送車に故障が発生してワーク搬送が停止したとき
に機械加工ラインも停止してしまう危惧がある。
他方、2つの移動体を同一軸線上で協動させるときに
相互干渉を回避するために所定の優先権を移動体間に付
与し、干渉発生が予想されるときに両者の優先度を比較
して該2移動体間の衝突を回避する制御技術もあるが、
退避ラインを設けなければならない等の問題があり、加
工システムの搬送軌道における2台の搬送車の搬送制御
には直ちに採用できない問題点がある。
依って、本発明の主たる目的は、上述した従来の技術
による加工システムの軌道に配置される搬送車の制御に
伴う諸問題点を解決せんとするものである。
本発明の他の目的は、加工システムの搬送軌道に2台
の搬送車を配置すると共に搬送分担領域を設定し、それ
らの搬送分担領域の境界領域または部分的重複域におけ
る運行制御を行うことにより高能率の搬送を達成するよ
うにした加工システムの搬送車制御方法と装置とを提供
せんとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
従って、本発明は、複数の工作機械、機械加工前後の
ワークを保管するワークストッカ、段取り作業ステーシ
ョン、ホストコンピューターを有した中央制御装置等を
備えた機械加工ラインに敷設された軌道の同一搬送路上
に2台の搬送車を走行させてワーク等の分配、回収を行
う加工システムを形成し、それら2台の搬送車が軌道上
で走行しながら各工作加工との間で搬送を行う場合の分
担領域、即ち、各搬送車が機械加工ラインにおけるどれ
からどれまでの工作機械に関してワーク等の分配、回収
を受け持つかの基本条件を軌道上に当初、配置された各
搬送車の配置条件を考慮して設定し、しかも、各搬送車
の現在位置を中央制御装置が有する運行指令演算手段に
より認識しながら、搬送指令が入力される毎に、どちら
の搬送車を使って搬送を遂行すべきであるかを演算で判
断し、又、分担領域の境界領域や部分的に重複する分担
領域を運行する場合の両搬送車間の干渉の発生の有無を
判別しながら、必要に応じて搬送指令の実行車でない搬
送車を退避させるようにして最適運行管理を行うように
するものである。
すなわち、本発明によれば、複数の工作機械、機械加
工前後のワークを保管するワークストッカ、段取り作業
ステーション等を備えた機械加工ラインに敷設された同
一の軌道上を走行してワーク等の分配、回収を行う2台
の搬送車の運行を中央制御装置により管理する加工シス
テムの搬送車制御方法において、 前記機械加工ラインにおける前記2台の搬送車の搬送
分担領域に関する運行条件を予め記憶し、 前記軌道上における前記2台の搬送車の現在位置を前
記中央制御装置へ報知するようにし、 搬送車に対する各搬送指令毎に該指令に関する搬送分
担領域の決定演算を行うと共に前記2台の搬送車の現在
の運行条件と現在位置とに応じて前記搬送指令を前記2
台の搬送車の何れの搬送車で実行すべきかを判別し、 前記判別した結果に従って前記搬送指令を前記2台の
搬送車の何れかの搬送車に指令し、 前記搬送指令の実行時に前記記憶した搬送分担領域を
越えて前記指令された搬送車が走行するとき、前記軌道
上で前記指令された搬送車と他の搬送車とによる干渉発
生の有無を前記2台の搬送車の現在位置に基づいて予
測、判別し、 干渉発生が有るときは、前記他の搬送車の退避を待っ
て前記搬送指令を実行し、 干渉発生が無いときは、直ちに前記搬送指令を実行せ
しめるように制御する加工システムの搬送車制御方法が
提供される。
また、本発明によれば、複数の工作機械、機械加工前
後のワークを保管するワークストッカ、段取り作業ステ
ーション等を備えた機械加工ラインに敷設された同一の
軌道上を走行してワーク等の分配、回収を行う2台の搬
送車の運行を中央制御装置により管理する加工システム
の搬送車制御装置において、 前記中央制御装置に設けられ、少なくとも前記機械加
工ラインにおける前記2台の搬送車の搬送分担領域に関
する運行条件と、運行管理の演算処理プログラムとを記
憶したメモリ手段と、 前記中央制御装置に設けられ、前記メモリ手段に記憶
された搬送分担領域の運行条件と前記2台の搬送車の現
在位置データとに応じて、順次に入力される各搬送指令
を前記2台の搬送車の何れか1台により実行させる搬送
運行指令と他の搬送車との干渉発生の有無とを判別・演
算して出力する運行指令演算手段と、 前記中央制御装置と接続され、前記2台の搬送車の軌
道上における現在位置データ、前記2台の搬送車の故障
アラーム警報、両搬送車の相互間の干渉警報等を前記中
央制御装置へ送信する搬送信号制御装置と、 前記2台の搬送車の夫々に設けられ、前記搬送運行指
令の実行時に前記2台の搬送車の何れか1台が前記記憶
した搬送分担領域を越えて走行するとき、前記軌道上で
両搬送車が所定の接近範囲限界まで接近したか否かを常
に監視すると共に前記所定の接近範囲限界を越えたとき
には前記搬送信号制御装置へ前記干渉警報を送出する干
渉センサと、 を具備して構成された加工システムの搬送車制御装置が
提供される。
〔作用〕
以上の本発明の構成によれば、各搬送指令が入力され
る毎に、2台の搬送車に設定されている搬送分担領域と
各搬送車の現在位置とに応じて、その搬送指令の実行に
使用する搬送車を決定して指令するための判別、演算が
先ず実行されて運行指令が出力され、次に、指定した搬
送車による運行指令の実行に当たり、他の搬送車が搬送
路上で邪魔になる等の干渉の発生の有無の判別が行わ
れ、干渉の発生が予測されると、先ず、他の搬送車を干
渉発生外の領域へ退避させてから運行指令を実行し、干
渉発生が予測されないときは、直ちに、運行指令を実行
する。また、2台の搬送車における指定した搬送車が運
行指令を実行するときに、他の搬送車が指令実行過程で
軌道上に存在して運行を妨げることが判断されるとき
は、当該他の搬送車を傷害とならない位置へ退避走行さ
せてから所定の指令を指定した搬送車が実行することか
ら、2台の搬送車の各搬送分担領域を越えてワークを取
着したパレットの搬入・搬出を行うことができ、その場
合、搬送分担領域に関わらず、2台の搬送車のうちの一
方の搬送車を他方の搬送車の搬送分担領域へ侵入、走行
させることもできるのである。
以下、本発明を添付図面に示す実施例に従って更に、
詳細に説明する。
〔実施例〕
第1図は、本発明の実施例に係る2台の搬送車が同一
軌道上を所定の運行制御に従って搬送動作する構成を備
えた加工システムの基本的構成を示したブロック図、第
2図は、同一軌道上に配置された2台の搬送車と各搬送
車に具備された干渉センサーの構成を示した正面図、第
3図は、搬送制御作用を説明するフローチャートであ
る。
第1図を参照すると、本発明に係る加工システムは、
周知のマシニングセンタ等の複数(N)台の工作機械MC
が略左右に直線状に列設されている。
このN台のマシニングセンタMCと向き合った領域の略
中央部には適数の段取りステーションPSが設けられ、作
業者がこれから機械加工される未加工ワークをパレット
に取付けたり、加工済みワークをパレットから取り外す
等の段取り処理を行う作業領域として設けられている。
また、段取りステーションPSの左右両側には複数のワー
クストッカWSL、WSRが配置され、未加工ワークがパレッ
トに取付られた状態で機械加工待ちのために保管され、
また、加工済みワークがパレットに取付けられた状態で
パレット取外しの段取り処理を待つために保管されてい
る。
上述したN台の工作機械MC、段取りステーションPS、
ワークストッカWSL、WSRを具備した機械加工ラインにお
いて、工作機械MCが配置された領域と、段取りステーシ
ョPS、ワークストッカWSL、WSRが配設された領域との間
には2台の搬送車CA1、CA2が走行する軌道Rが略直線状
に設けられている。軌道Rの両端には、各搬送車CA1及
びCA2と後述する運行指令を含む種々の制御信号や検知
信号等を授受する地上制御装置11、13が固定配置で設け
られている。また、上述した夫々の工作機械MCと制御信
号ライン15aを介して接続された中央制御装置17が設け
られており、同中央制御装置17は更に、上記搬送車の地
上制御装置11、13と制御信号ライン15bを介して接続さ
れている。この中央制御装置17はホストコンピューター
として形成されており、通常のコンピューターと同様に
メモリー手段、演算処理手段、インターフェイス手段等
を備え、機械加工ラインの機械加工々程の制御を遂行す
ると共に本発明に係る2台の搬送車CA1、CA2の搬送作用
の制御を後述のように実行する。
なお、搬送車の地上制御装置11、13は相互に信号ライ
ン15cで接続されており、また、一方の地上制御装置11
と搬送車CA1とは光通信路を介して無線式に接続され、
故に、地上制御装置11には光信号の送受信装置19が備え
られている。同様に、他方の地上制御装置13と搬送車CA
2も光通信路を介して無線式に接続され、故に、地上制
御装置13には光信号の送受信装置21が備えられている。
ここで、第2図を参照すると、上述した軌道Rの同一
搬送路上に配設された2台の搬送車CA1、CA2の詳細な構
造が示されている。両搬送車CA1、CA2は各々が走行輪3
1、同走行輪31を適宜の伝動機構を介して略定速度で回
転駆動する駆動モータ33、同駆動モータ33に具備されモ
ータ回転量を検出する周知のエンコーダ33a、車両の前
後に装備されたバンパー35、同バンパー35が両車の追突
で収縮動作したときに衝突検知信号を発するリミットス
イッチ37、超音波を発して相手搬送車からの反射超音波
を検知して両車間の接近状態が一定限界を越えたか否か
を検知する超音波センサー39、上記の駆動モータ33、エ
ンコーダ33a、リミットスイッチ37、超音波センサー39
等の夫々に信号線または動力線を介して接続された車上
制御器41、ワーク等の授受動作、把持、移送等の諸処理
を実行するワークハンドリング機構43等を備えて構成さ
れている。ここで、特許請求の範囲に記載の搬送信号制
御装置は、この地上制御装置11、13と車上制御器41との
総称である。
上述の構成において、駆動モータ33は軌道Rに沿って
張設された電源ケーブルから駆動電力を得る電動モータ
から形成しても良く、また、バッテリーを搭載した方式
にすることも可能である。
また、駆動モータ33の回転数を検出するエンコーダ33
aは、軌道R上の定点からのモータ回転数の積算値を絶
対量として検出し得る市販のアブソリュートエンコーダ
で形成することにより、軌道R上における上記定点に関
する搬送車CA1又はCA2自体の現在位置のデータに変換処
理して車上制御器41を介して中央制御装置17(第1図)
へ夫々の搬送車の現在位置として送出、報知することが
できる。
更に、上記超音波センサー39は超音波信号を常時、発
信して相手搬送車からの反射信号を受信し、受信レベル
が所定の閾値を越えたとき、相手搬送車が自車の所定の
接近限界を越えて接近したものとして自車の車上制御器
41へ警報信号を送出し、必要に応じて搬送車CA1又はCA2
を停止させるようにすることもできる。また、軌道R内
に誤って人が介入した場合に急停車をするように構成す
ることもできる。そして、超音波センサー39の警報信号
にも係わらず両搬送車CA1とCA2が接近して衝突する自体
が発生したときには、両搬送車のバンパー35、35が当接
時に収縮動作して衝撃を緩衝し、かつ、バンパー35の収
縮動作をリミットスイッチ37が検知することにより、車
上制御器41を介して各搬送車CA1、CA2を停止させ、安全
確保を図ることができる。なお、各搬送車CA1又はCA2が
警報信号の発生後に停止したときには、アラーム状態と
してアラーム信号を車上制御器41、地上制御装置11、13
を介して中央制御装置17(第1図)へ送出し、搬送作用
が中断されていることを報知するように構成されてい
る。車上制御器41は夫々、既述のように、無線式に地上
制御装置11、13に接続されており、故に、上述した諸信
号を光信号に変換して既述の光受信装置19、21に伝送し
得る構成を有している。
ワークハンドリング機構43は、例えば、未加工ワーク
が装着されたパレットをワークストッカWSL又はWSRの指
定箇所から受領して所定の工作機械MCまで搬送し、同工
作機械のワークテーブル等に載置する等の作用を行うた
めに、把持ハンドを有した処理手段として形成され、直
交3軸(X、Y、Z軸)方向に例えばNC指令等の指令デ
ータに従って、例えば、モータ駆動の送りねじ機構を介
して軸動作し得る周知のロボットハンド機構と等価の機
構に形成され、それ自体の構成に就いては、周知であ
る。なお、上記の指令データは中央制御装置17から送出
され、車上制御器41を介してワークハンドリング機構43
へ入力される構成になっている。
次に、再び第1図と共に第3図に示すフローチャート
を参照することにより、本発明に係る搬送車CA1、CA2の
搬送制御方法に就いて説明する。
先ず、第1図において、機械加工ラインにおける工作
機械MCには、例えば、左方から右方に第1、第2、・・
・第N等の番号が各工作機械のアドレス表示番号として
予め付与され、設定されている。同様に、ワークストッ
カWSL、WSRの各ストッカ部や段取りステーションPSの各
ステーション位置に対してもアドレス表示番号が予め付
与され、設定されている。そして、上記夫々の機器のア
ドレス番号は全て中央制御装置17のメモリー手段に予め
登録され、アドレス番号を指定することによりどの機器
のどの位置のものを指示するかが認識可能になってい
る。従って、搬送車CA1、CA2によるワーク等の搬送は全
てどのアドレス番号からどのアドレス番号へ搬送を行う
と言う始点指示と終点指示により達成される構成が取ら
れるのである。
また、2台の搬送車CA1、CA2は、直線状に敷設された
一つの軌道R上に配置されるために必然的に搬送車CA1
とCA2との間には左右関係が存在し、故に、両搬送車CA
1、CA2は機械加工ラインにおける左方領域に配置された
機器類に関するワーク等の搬送と、右方領域に配置され
た機器類に関するワーク等の搬送を略2分して分担する
方式を採用すると共に両分担領域の境界領域に在る機器
類に関しては、中央制御装置17による所定の判別演算の
結果、効率上の観点から何れか一方の搬送車CA1又はCA2
が搬送を担当する方式をとるものである。従って、各々
の搬送車CA1、CA2に関する基本的な分担領域が予め境界
線、例えば、第1図に図示した境界線BLを基本にして設
定され、境界線BLの左方を搬送車CA1の分担領域とし、
右方を搬送車CA2の分担領域として中央制御装置17のメ
モリー手段に分担結果が記憶される。
他方、2台の搬送車CA1、CA2に対する搬送指令、つま
り、加工スケジュールに応じて順次に両搬送車が遂行す
べき搬送内容の指示は、中央制御装置17へ上位の制御装
置(図示なし)から供給されている。従って、中央制御
装置17が有する運行指令演算手段は、これらの搬送指令
が入力される都度、夫々の搬送車CA1及びCA2の軌道R上
における所定の定点位置(適正に定めた原点位置)を基
準とした現在位置(既述のように各搬送車のアブソリュ
ートエンコーダから車上制御器41、地上制御装置11、13
を介して供給されている)、現在の搬送実作用状態、警
報信号や故障事故等に基づき停止状態にあるか否か等の
車上制御器41や地上制御装置11、13から報知される搬送
車データに基づいて判断、演算を遂行し、運行指令を何
れか指定した搬送車CA1又はCA2へ出力するのである。
なお、上記の判断演算は、第3図を参照することによ
り理解できるように、各搬送指令の内容が中央制御装置
17へ入力されたとき、先ず、その搬送指令がどのアドレ
ス番号の機器、例えばワークストッカからどのアドレス
番号の機器、例えば工作機械へワーク等を搬送する内容
であることを読取り、従って、何れの分担領域の搬送作
業であるかを判断する。次に、両搬送車CA1、CA2の現在
位置と対比して上述の搬送指令を実行するためにはどち
らの搬送車を使用すれば、走行距離が短くなるかを各搬
送車CA1、CA2に関して演算し、対比して実行すべき搬送
車を指定する。こうして指定した搬送車CA1又はCA2に対
する運行指令を作成する。
然しながら、このときに、更に、指定した搬送車、例
えば搬送車CA1で運行指令を実行するときに、他の搬送
車CA2が運行指令の実行過程で軌道R上に存在して搬送
車CA1の運行を妨げることがないかどうか、つまり、搬
送車の干渉の発生の有無を搬送車CA2の現在位置データ
に基づいて判断する。この判断結果から、干渉発生が予
測されると判断されたときは、搬送車CA2を例えば軌道
R上の右端位置等の搬送車CA1に障害となら無い位置へ
一時的に退避させる指令を発して該搬送車CA2に退避走
行を実行させる。そして退避走行の完了後に搬送車CA1
により、所定の運行指令を実行する。
一方、干渉発生が予測されないことが判断されたとき
は、直ちに搬送車CA1により、所定の運行指令を実行す
るのである。
なお、上述した判断演算過程において、特に分担領域
が境界領域にあるときは、両搬送車CA1とCA2の現在位置
に鑑みて、必ずしも基本的な分担領域から指定される搬
送車ではなく、他方の搬送車が、搬送指令に基づく運行
指令を実行した方が効率上から良好である場合が多々あ
る。故に、上述において、搬送指令の実行に要する各搬
送車の走行距離の長短を演算し、比較する判断過程が極
めて重要になる。なお、走行距離の演算は単純な加減演
算を駆使して遂行できることは容易に理解できよう。
なお、第3図のフローチャートで示した演算、判断処
理は、各搬送指令が中央制御装置17に入力される都度、
その搬送指令に対して繰り返し実行されるものである。
また、第3図では、搬送車の決定処理において、搬送車
CA1が指定される場合と搬送車CA2が指定される場合の2
系統に分けて説明図示してあるが、両系統における判断
処理は図示から明らかなように同様の処理である。
更に、上述した搬送制御の基本作用と共に好ましく
は、軌道R上の2台の搬送車CA1、CA2の何れか一方の搬
送車が加工システムの作動中に走行不能等の故障に遭遇
したとき、或いは定期保守等のために作動停止を余儀な
くされた場合には同故障搬送車又は被保守搬送車を軌道
Rの端部に強制退避され、故障回復が得られるまで、低
効率ながら、他方の搬送車で各搬送指令を実行するよう
に中央制御装置17のメモリー手段に特別に搬送実行のた
めのプログラム、即ち縮小運行プログラムを登録してお
けば加工システムの作用中断が回避できる。
〔発明の効果〕 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、複
数の工作機械、機械加工前後のワーク保管用ワークスト
ッカ、段取り作業ステーション、ホストコンピューター
を有した中央制御装置等を備えた機械加工ラインに敷設
された軌道の同一搬送路上に2台の搬送車を走行させて
ワーク等の分配、回収を行う加工システムを形成し、そ
れら2台の搬送車が軌道上で走行しながら各工作機械と
の間で搬送を行う場合の分担領域、即ち、各搬送車が機
械加工ラインにおけるどれからどれまでの工作機械に関
してワーク等の分配、回収を受け持つから基本条件を軌
道上に当初、配置された各搬送車の配置条件を考慮して
設定し、しかも、各搬送車の現在位置を中央制御装置が
有する運行指令演算手段により認識しながら、搬送指令
が入力される毎に、どちらの搬送車を使って搬送を遂行
すべきかを演算で判断し、また、分担領域の境界領域や
部分的に重複する分担領域を運行する場合の両搬送車間
の干渉の発生の有無を判別しながら、必要に応じて搬送
指令の実行車でない搬送車側を退避させるようにして最
適運行管理を行うようにするので、加工システムにおけ
る機械加工能率が高レベルに維持され、故に、高い生産
能率を得ることができるのである。
しかも、2台の搬送車が搬送作業の運行指令を実行中
に偶発的に異常接近や衝突が発生した場合にも警報信号
の発生と搬送車の緊急停止処理等により、故障車の発生
を防止でき、また、加工システム現場に誤って作業者等
が介在したときにも、事故の予防を図ることができるの
である。
更に、2台の搬送車が効率よく運行されることによ
り、加工システム自体が大型の加工システムの場合にも
効率の良い生産能率を維持することができるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例に係る2台の搬送車が同一軌
道上を所定の運行制御に従って搬送動作する構成を備え
た加工システムの基本的構成を示したブロック図、第2
図は、同一軌道上に配置された2台の搬送車と各搬送車
に具備された干渉センサーの構成を示した正面図、第3
図は、搬送制御作用を説明するフローチャート。 CA1、CA2……搬送車、R……軌道、MC……工作機械、WS
L、WSR……ワークストッカ、PS……段取りステーショ
ン、11、13……地上制御装置、17……中央制御装置、35
……バンパー、39……超音波センサー、41……車上制御
器。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の工作機械、機械加工前後のワークを
    保管するワークストッカ、段取り作業ステーション等を
    備えた機械加工ラインに敷設された同一の軌道上を走行
    してワーク等の分配、回収を行う2台の搬送車の運行を
    中央制御装置により管理する加工システムの搬送車制御
    方法において、 前記機械加工ラインにおける前記2台の搬送車の搬送分
    担領域に関する運行条件を予め記憶し、 前記軌道上における前記2台の搬送車の現在位置を前記
    中央制御装置へ報知するようにし、 搬送車に対する各搬送指令毎に該指令に関する搬送分担
    領域の決定演算を行うと共に前記2台の搬送車の現在の
    運行条件と現在位置とに応じて前記搬送指令を前記2台
    の搬送車の何れの搬送車で実行すべきかを判別し、 前記判別した結果に従って前記搬送指令を前記2台の搬
    送車の何れかの搬送車に指令し、 前記搬送指令の実行時に前記記憶した搬送分担領域を越
    えて前記指令された搬送車が走行するとき、前記軌道上
    で前記指令された搬送車と他の搬送車とによる干渉発生
    の有無を前記2台の搬送車の現在位置に基づいて予測、
    判別し、 干渉発生が有るときは、前記他の搬送車の退避を待って
    前記搬送指令を実行し、 干渉発生が無いときは、直ちに前記搬送指令を実行せし
    めるように制御することを特徴とした加工システムの搬
    送車制御方法。
  2. 【請求項2】複数の工作機械、機械加工前後のワークを
    保管するワークストッカ、段取り作業ステーション等を
    備えた機械加工ラインに敷設された同一の軌道上を走行
    してワーク等の分配、回収を行う2台の搬送車の運行を
    中央制御装置により管理する加工システムの搬送車制御
    装置において、 前記中央制御装置に設けられ、少なくとも前記機械加工
    ラインにおける前記2台の搬送車の搬送分担領域に関す
    る運行条件と、運行管理の演算処理プログラムとを記憶
    したメモリ手段と、 前記中央制御装置に設けられ、前記メモリ手段に記憶さ
    れた搬送分担領域の運行条件と前記2台の搬送車の現在
    位置データとに応じて、順次に入力される各搬送指令を
    前記2台の搬送車の何れか1台により実行させる搬送運
    行指令と他の搬送車との干渉発生の有無とを判別・演算
    して出力する運行指令演算手段と、 前記中央制御装置と接続され、前記2台の搬送車の軌道
    上における現在位置データ、前記2台の搬送車の故障ア
    ラーム警報、両搬送車の相互間の干渉警報等を前記中央
    制御装置へ送信する搬送信号制御装置と、 前記2台の搬送車の夫々に設けられ、前記搬送運行指令
    の実行時に前記2台の搬送車の何れか1台が前記記憶し
    た搬送分担領域を越えて走行するとき、前記軌道上で両
    搬送車が所定の接近範囲限界まで接近したか否かを常に
    監視すると共に前記所定の接近範囲限界を越えたときに
    は前記搬送信号制御装置へ前記干渉警報を送出する干渉
    センサと、 を具備して構成されたことを特徴とした加工システムの
    搬送車制御装置。
JP2257160A 1990-09-28 1990-09-28 加工システムの搬送車制御方法及び装置 Expired - Lifetime JP2780863B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2257160A JP2780863B2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 加工システムの搬送車制御方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2257160A JP2780863B2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 加工システムの搬送車制御方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04141350A JPH04141350A (ja) 1992-05-14
JP2780863B2 true JP2780863B2 (ja) 1998-07-30

Family

ID=17302537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2257160A Expired - Lifetime JP2780863B2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 加工システムの搬送車制御方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2780863B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4941622B2 (ja) * 2001-07-30 2012-05-30 豊和工業株式会社 トランスファラインの搬送制御装置
JP5735753B2 (ja) * 2010-04-14 2015-06-17 株式会社岡村製作所 物品搬送装置
JP2017097631A (ja) 2015-11-25 2017-06-01 ファナック株式会社 工作機械の稼働監視装置
JPWO2022201368A1 (ja) * 2021-03-24 2022-09-29

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0661680B2 (ja) * 1986-12-27 1994-08-17 日立精機株式会社 単一経路上の搬送装置のための運行制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04141350A (ja) 1992-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20220185601A1 (en) Manufacturing device and conveyor means
CN108927804B (zh) 复合型机器人控制系统及机器人
JP2780863B2 (ja) 加工システムの搬送車制御方法及び装置
CN110271019A (zh) 协作机器人的控制装置以及控制方法
JP2792443B2 (ja) ローダ装置
JPH11194823A (ja) 無人搬送車の走行制御システム
JP2001192103A (ja) 自動クレーン荷役装置
CN114955879A (zh) 晶圆运输防撞系统及晶圆运输防撞方法
JP7494433B2 (ja) 生産システム
JPS62102959A (ja) 自走ロボツト装置を用いる工作機械設備の制御装置
WO2019080996A1 (en) METHOD FOR MONITORING WORK AREA, ROBOT SYSTEM, AND CONTROL SYSTEM
JP7214903B1 (ja) 受動搬送車、自律搬送車及びこれらを備えた搬送システム
KR100440154B1 (ko) 공작기계의 이송축 오버트래블 제어방법
JP3278301B2 (ja) ロボット制御システム
JP2885204B2 (ja) 無人搬送車走行制御システム
JP3876698B2 (ja) ワーク搬送装置及び搬送方法
JPS58217013A (ja) 搬送装置
JP2707983B2 (ja) 衝突時トルク制御装置
KR0156483B1 (ko) 무인운반시스템
EP3971112A1 (en) Transport system
KR20220098986A (ko) 공작기계 가공물 자동공급장치
JP2023167219A (ja) 生産システム
KR100215196B1 (ko) 중량물 위치 자동 조정장치
KR100388036B1 (ko) 무인자동크레인의간섭제어방법
CN114326618A (zh) 工件位置的控制方法、装置、计算机设备以及存储介质

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090515

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100515

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110515

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110515

Year of fee payment: 13