JP2005327957A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機材料やSiOC系材料などの低誘電率材料からなる層間絶縁膜にエッチングによって開口部を形成した後に、エッチング形状と層間絶縁膜の低誘電率特性とを維持した状態で開口底部の変質層を除去することが可能で、これにより低誘電率材料を層間絶縁膜として用いたCu多層配線の信頼性を量産レベルで確保することができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】下層配線2を覆う層間絶縁膜4に、下層配線2に達する接続孔(開口部)6を形成するエッチング工程と、水素を含むガスを用いたプラズマ処理により接続孔6の底部に残された有機系の変質層7を除去する後処理工程とを行う半導体装置の製造方法において、後処理工程で行われるプラズマ処理は、イオンの入射エネルギーが0である場合に、変質層7のエッチングレートがほぼ0になる処理温度の範囲で、イオンの入射エネルギーを0よりも大きい値に設定して行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特には下層配線に達する開口部を丁酉で率材料からなる層間絶縁膜に形成する工程を有する半導体装置の製造方法に関する。
近年のULSIデバイスの開発においては、高速・低消費電力の実現を念頭においた各社各様の検討が進められている。特に昨今のデバイスプロセスにおいては、高速低消費電力のデバイスへの応用のため、低誘電率膜を層間絶縁膜に用いたCu(銅)多層配線などの形成が主流となってきている。このような中、酸化等による変質を受けやすいSiOCH系材料等の低誘電率材料が層間絶縁膜として用いられるようになってきており、このような材料を用いた場合にCu多層配線の信頼性を量産レベルで確保することが求められている。
ここで、Cu多層配線を有する半導体装置の製造手順の一例を、図5の断面工程図に基づいて説明する。先ず、図5(1)に示すように、下地基板1の表面側に埋め込み形成されたCuからなる下層配線2を、拡散防止膜3および層間絶縁膜4で覆う。そして、この上部にマスクパターン5を形成し、このマスクパターン5上からのエッチングにより下層配線2に達する接続孔6を層間絶縁膜4および拡散防止膜3に形成する。この状態においては、接続孔6の底部に露出する下層配線2の表面には、数nmから数十nmの厚さの変質層7が形成される。この変質層7は、エッチングに用いるフロロカーボンガスからプラズマ中で解離生成されるCF系の活性種に起因したC(炭素)を含む化合物(炭素化合物)を含有し、後に接続孔6内に形成されるビアと下層配線2とのコンタクト不良の要因となる。
そこで、図2(2)に示すように、下層配線4の表面から変質層7を除去するための後処理工程を行う。この後処理工程では、炭素化合物の除去に一般的に用いられるO(酸素)系のガスを用いたプラズマ処理が行われている。
また、上述したエッチングの後処理としては、O(酸素)系のガスを用いたプラズマ処理の他に、アルゴン(Ar+)と水素ラジカル(H*)とを用いた処理(いわゆる、ダマ洗浄:dama cleaning)が提案されている。この場合、先ず、窒素系ラジカルを用いた処理により、接続孔6の側壁に窒化膜バリア(図示省略)を形成させる。その後、アルゴン(Ar+)を用いたスパッタリング処理と、これに続けて水素ラジカル(H*)を用いた処理とを行い、主に金属酸化膜からなる残留物(変質層)を除去する。これにより、当該処理によって発生する副生成物が層間絶縁膜4に吸着かつ吸収されることを防止し、層間絶縁膜4の低誘電率の特性を維持する(下記特許文献1参照)。
特開2003−124308号公報(第20段落〜第24段落参照)
しかしながら、上述したようなエッチングの後処理では、次のような問題が発生する。すなわち、O(酸素)系のガスを用いたプラズマ処理においては、例えば層間絶縁膜が酸化に弱いSiOCH系材料からなる場合、図5(2)に示すように、層間絶縁膜4の側壁からメチル基が脱離して酸化変質し、接続孔6の側壁にSiO2化した変質層8が形成され易い。この変質層8は、層間絶縁膜4の低誘電率の特性を悪化させる。また、この変質層8は、次に行われるウェットエッチングによって除去されるため、接続孔6の開口形状を変形させる要因ともなる。また、層間絶縁膜4が有機材料からなる場合には、O(酸素)系のガスを用いたプラズマ処理によって接続孔6の側壁に露出する層間絶縁膜4部分がエッチングされる。このため、接続孔6の開口形状が変形する。
また、水素ラジカルを用いた処理を行う場合、例えばH2Oによるプラズマ処理などでは、イオンエネルギーを与えないと反応が進まないため、比較的高エネルギ−での処理がされ、結果として接続孔6の開口形状の変形等が問題となる。またH2プラズマを用いた場合においても過剰なHラジカルの照射はSiOCH系材料に対してダメージを与えるため、より定量的に制御を行うことが、次世代の配線構造を形成する上で非常に重要であると考えられる。
そこで本発明は、有機材料やSiOC系材料などの低誘電率材料からなる層間絶縁膜にエッチングによって開口部を形成した後に、エッチング形状と層間絶縁膜の低誘電率特性とを維持した状態で開口底部の変質層を除去することが可能で、これにより低誘電率材料を層間絶縁膜として用いたCu多層配線の信頼性を量産レベルで確保することができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明の半導体装置の製造方法は、次のように行われる。先ず、下層配線を覆う層間絶縁膜に当該下層配線に達する開口部を形成するためのエッチング工程を行う。次に、水素を含むガスを用いたプラズマ処理により当該開口部の底部に残された変質層を除去する後処理工程を行う。そして、第1の発明では、この後処理工程において、イオンエネルギーが0である場合に変質層のエッチングレートがほぼ0になる処理温度の範囲で、イオンの入射エネルギーを0よりも大きい値に設定したプラズマ処理が行われる。
このような第1の発明の製造方法では、開口部の底部に残された変質層を除去するための後処理工程において、水素を含むガスを用い、かつイオンの入射エネルギーが0である場合に変質層のエッチングレートがほぼ0になる処理温度の範囲でのプラズマ処理が行われる。このため、開口部が形成された層間絶縁膜の材質によらず、イオンの入射エネルギーがほぼ0である開口部の側壁においてのエッチングが抑えられ、開口部の形状精度を保った状態で開口部の底部に残された変質層がエッチング除去される。また、上述したように、酸素系ガスを用いることなく、水素を含むガスを用いたエッチングであるため、開口部が形成された層間絶縁膜が炭素化合物を含有するシリコン系材料からなる場合であっても、開口部側壁が酸化されることはなく、変質層の形成が抑えられる。したがって、層間絶縁膜が低誘電率材料で構成されている場合、その低誘電率特性が維持される。
また、第2の発明では、上述した後処理工程において、イオンの入射エネルギーが0である場合に変質層のエッチングレートがほぼ0になる添加量範囲で窒素を含有するガスを添加し、イオンの入射エネルギーを0よりも大きい値に設定したプラズマ処理が行われる。
このような第2の発明の製造方法では、開口部の底部に残された変質層を除去するための後処理工程が、水素を含むガスを用い、かつイオンの入射エネルギーが0である場合に変質層のエッチングレートがほぼ0になる添加量の範囲で窒素を含有するガスを添加してプラズマ処理が行われる。このため、第1の発明と同様に、イオンの入射エネルギーがほぼ0である開口部の側壁におけるエッチングが抑えられ、開口部の形状精度を保った状態で開口部の底部に残された変質層がエッチング除去されると共に、開口部側壁が酸化されることはなく変質層の形成が抑えられ、層間絶縁膜の低誘電率特性が維持される。
以上のように、第1の発明および第2の発明の製造方法によれば、有機材料やSiOC系材料などの低誘電率材料からなる層間絶縁膜にエッチングによって開口部を形成した後に、エッチング形状と層間絶縁膜の低誘電率特性とを維持した状態で開口底部の変質層を除去することが可能である。この結果、低誘電率材料を層間絶縁膜として用いたCu多層配線の信頼性を量産レベルで確保することが可能である。
以下、本発明の実施形態を、図1の断面工程図および他の図面に基づいて説明する。尚、図1において従来と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を行う。
<第1実施形態>
先ず、図1(1)に示すように、従来と同様の手順によって接続孔の形成を行う。すなわち先ず、下地基板1の表面側に埋め込み形成されたCuからなる下層配線2を、SiCN(窒化炭化シリコン)からなる拡散防止膜3、およびSiOCH系材料からなる低誘電率の層間絶縁膜4で覆う。ここでSiOCH系材料とは、SiO2のOの一部を水素基やメチル基、さらには他のアルキル基やアルコキシル基に置き換えた材料の総称であり、いわゆるHSQやMSQを含む。このような、SiOCH系材料は、SiO2のOの一部を他の置換基に置き換えることにより、SiO2と比較して誘電率が低くなる。尚、この層間絶縁膜4は、SiOCH系材料の他にも、有機系材料からなる低誘電率膜であっても良い。
そして、このような層間絶縁膜4上に、SiO2やSiN等の無機材料からなる無機パターン5を形成し、この無機パターン5上からのエッチングにより下層配線2に達する接続孔(開口部)6を層間絶縁膜4および拡散防止膜3に形成する。この際、例えば、フロロカーボンガスを用いたエッチングを行う。これにより、下層配線4の表面に炭素化合物を含有する変質層7が数nmから数十nmの厚さで形成されることは、従来の技術において述べたと同様である。
そこで、図1(2)に示すように、下層配線4の表面から変質層7を除去するためのエッチング後処理工程を行う。本第1実施形態においては、この後処理工程において、H(水素)を含むガスを用いたプラズマ処理を行うことと、このプラズマ処理における処理温度の設定とがポイントになる。ここで、後処理工程における処理温度は、次のように設定されることとする。
先ず、後処理工程に用いるプラズマ処理装置(例えばICPタイプのプラズマ処理装置)について、図2に示すように、イオンの入射エネルギーと変質層7を構成する炭素化合物のエッチングレートとの関係を処理温度毎に求める。ここで、イオンの入射エネルギーとは、処理対象となる基板(下地基板1)の表面に対して垂直に入射されるイオンの入射エネルギーであり、ICPタイプのプラズマ処理においては、RFバイアスの値によって制御される。また処理温度は、下地基板1の基板温度であることとする。
また、このような図2に示す関係を求めるにあたっては、これらの条件(RFバイアス、基板温度)以外の条件、すなわちICPソースパワー、使用ガスおよび流量、および処理雰囲気内圧力は、実際の後処理工程において設定される値に設定されることとする。例えばここでは、ICPソースパワー=2000W、使用ガスおよび流量=H2(50sccm)/He(100sccm)、および処理雰囲気内圧力=10mTorr(1.33Pa)であることとする。
そして、図2のグラフに示すように、Hを含むガス(ここではH2)を用いたプラズマ処理における炭素化合物のエッチングレートは、イオンの入射エネルギーが高いほど高く、またイオンの入射エネルギーがある程度の範囲までであれば処理温度が高いほど高くなることが判る。また、処理温度が低温の範囲においては、炭素化合物のエッチングが観察されない(すなわちエッチングレートが0となる)範囲が存在することが判る。そして、このグラフに基づいて、イオンの入射エネルギーが0の場合に、炭素化合物のエッチングレートがほぼ0となる温度範囲(60℃以下)を抽出する。
その後、抽出された温度範囲(60℃以下)でのプラズマ処理において、次の後処理工程における処理温度とイオンの入射エネルギーVppとを設定する。ここでは、炭素化合物を含有する変質層7の除去に対して適切なエッチングレートが安定して得られるように、イオンの入射エネルギーVppと処理温度とが設定される。ここで適切なエッチングレートとは、例えば良好な制御性と量産性を確保できるエッチングレートであることとし、除去対象となる変質層7の膜厚を考慮して設定される。そして、安定した処理を行うために、この入射エネルギーVppに対してエッチングレートの変動が小さい処理温度が設定されることが好ましい。そこで例えば、処理温度30℃、入射エネルギーVpp=100Vに設定されることとする。
以上の後、設定された以下の条件でのプラズマ処理による後処理工程を行う。
ICPソースパワー :2000W、
使用ガスおよび流量 :H2(50sccm)/He(100sccm)、
処理雰囲気内圧力 :10mTorr(1.33Pa)、
入射エネルギー(Vpp):100V、
基板温度(処理温度) :30℃
そして、以上のように設定されたプラズマ処理により、図1(2)に示すように下層配線4の表面から変質層(7)を除去した後には、ここでの図示は省略したが、接続孔6の内部にビアを埋め込み形成する工程を行う。すなわち、接続孔6の内壁を覆う状態で拡散防止膜を形成し、さらにこの拡散防止膜を介して接続孔6内を埋め込む状態でCu等の配線材料層を形成する。その後、CMPによって無機パターン5をストッパにしたCMPにより、接続孔6のみに配線材料層および拡散防止膜を残してビアを形成する。
以上のような第1実施形態の製造方法によれば、図1(1)を用いて説明した層間絶縁膜4のエッチング工程において接続孔6の底部(下層配線2の表面)に残された変質層7を除去するための後処理工程が、水素を含むガスを用い、かつイオンの入射エネルギーが0である場合に変質層7のエッチングレートがほぼ0になる処理温度の範囲でのプラズマ処理が行われる。このため、接続孔6が形成された層間絶縁膜4の材質によらず、イオンの入射エネルギーがほぼ0である接続孔6の側壁におけるエッチングが抑えられる。これにより、接続孔6の形状精度を保った状態で、接続孔6の底部に残された変質層7がエッチング除去される。
また、上述したように水素を含むガスを用いたエッチングであるため、接続孔6が形成された層間絶縁膜4が、SiOCH系材料からなるからなる場合であっても、接続孔6の側壁が酸化されることはなく、側壁にSiO2化された変質層が形成されることを防止できる。したがって、層間絶縁膜が低誘電率材料で構成されている場合、その低誘電率特性を維持できると共に、以降の工程においても接続孔6の形状精度を維持することができる。
以上のように、本第1実施形態の方法によれば、有機材料やSiOC系材料などの低誘電率材料からなる層間絶縁膜4にエッチングによって接続孔6を形成した後に、エッチング形状と層間絶縁膜4の低誘電率特性とを維持した状態で変質層7を除去することが可能である。この結果、低誘電率材料を層間絶縁膜4として用いたCu多層配線の信頼性を量産レベルで確保することが可能になる。
<第2実施形態>
本第2実施形態は、第1実施形態において図1(1)を用いて説明したと同様にエッチングによって接続孔6を形成した後、このエッチングの後処理工程で行われるプラズマ処理の条件設定を次の様にして行う方法である。
すなわち、先ず、第1実施形態において図2を用いて説明したと同様の手順にて、処理温度を設定する温度範囲、すなわちイオンの入射エネルギーが0の場合に、炭素化合物のエッチングレートがほぼ0となる温度範囲を抽出する。そして、抽出した温度範囲の中から、例えば量産性が得られる処理温度として、温度範囲の上限値である60℃に処理温度を設定する。
次に、設定された処理温度60℃でのプラズマ処理において、層間絶縁膜4上に形成された無機パターン5の肩部が削れない範囲にイオンの入射エネルギーを設定する。
この場合、図3に示すように、プラズマ処理におけるイオンの入射エネルギーと無機パターン5の肩部の削れ量との関係を求める。この際、イオンの入射エネルギー以外の条件は、処理温度を設定するにあたって設定された条件であることとする。そして、この図3のグラフから、イオンの入射エネルギーVppが150V以下の範囲においては、無機パターン5の肩部の削れが殆ど無いことが判り、この範囲に入射エネルギーVppを設定する。ここでは、例えばより高い量産性が確保できるように、入射エネルギーVppを150Vに設定する。
以上の後、設定された以下の条件でのプラズマ処理による後処理工程を行う。
ICPソースパワー :2000W、
使用ガスおよび流量 :H2(50sccm)/He(100sccm)、
処理雰囲気内圧力 :10mTorr、
入射エネルギー(Vpp):150V、
基板温度(処理温度) :60℃
そして、以上のように設定されたプラズマ処理により、図1(2)に示すように、下層配線4の表面から変質層7を除去した後には、第1実施形態で説明したと同様にビアの形成を行う。
以上のような第2実施形態の製造方法では、図1(1)を用いて説明した層間絶縁膜4のエッチング工程において接続孔6の底部(下層配線2の表面)に残された変質層7を除去するための後処理工程において、プラズマ処理の条件設定の因子として、第1実施形態に加えて、さらに「無機パターン5の肩部が除去されないように入射エネルギーを設定する」と言った項目が加えられている。これにより、無機パターン5下における層間絶縁膜4の肩部、すなわち接続孔6の肩部に影響を及ぼすことなく、上述したプラズマ処理による後処理工程を行うことが可能になる。したがって、第1実施形態の方法と比較して、さらに接続孔6の形状精度を保つ効果を確実にすることが可能である。
また特に、量産性を確保するべく、後処理工程のプラズマ処理における処理温度および入射エネルギーを高めに設定した場合には、層間絶縁膜4の上部の無機パターン5のエッチングが進みやすく、したがって接続孔6の形状にも影響が及ぼされやすい。しかしながら、本第2実施形態の製造用法では、上述したようにプラズマ処理の条件設定の因子として、さらに「無機パターン5の肩部が除去されないように入射エネルギーを設定する」と言った項目を加えたことで、量産性を向上させつつも、接続孔6の形状精度を確実に保つことが可能になるのである。
<第3実施形態>
本第3実施形態は、第1実施形態において図1(1)を用いて説明したと同様にエッチングによって接続孔6を形成した後、このエッチングの後処理工程で行われるプラズマ処理を、次のような条件設定で行う方法である。ただし、本第3実施形態においては、この後処理工程において、H(水素)を含むガスと共に、窒素を含むガスを添加したプラズマ処理を行うことする。
先ず、後処理工程に用いるプラズマ処理装置(例えばICPタイプのプラズマ処理装置)について、図4に示すように、イオンの入射エネルギーと変質層7を構成する炭素化合物のエッチングレートとの関係を、窒素を含むガス(ここでは窒素ガスN2)の添加量毎に求める。尚、イオンの入射エネルギーとは、処理対象となる基板(下地基板1)の表面に対して垂直に入射されるイオンの入射エネルギーであり、ICPタイプのプラズマ処理においては、RFバイアスの値によって制御されることは第1実施形態と同様である。また窒素ガスの添加量は、水素を含むガス(ここでは水素ガスH2)に対する窒素ガスN2の添加量であり、プラズマ処理におけるガス流量比の調整によって制御される。
また、このような図4に示す関係を求めるにあたっては、これらの条件(RFバイアス、ガス流量比)以外の条件、すなわちICPソースパワー、基板温度、および処理雰囲気内圧力は、実際の後処理工程において設定される値に設定されることとする。例えばここでは、ICPソースパワー=2000W、基板温度40℃、および処理雰囲気内圧力=10mTorr(1.33Pa)とする。
そして、図4のグラフに示すように、水素を含むガス(水素ガスH2)に窒素を含むガス(窒素ガスN2)を添加したプラズマ処理における炭素化合物のエッチングレートは、イオンの入射エネルギーが高いほど高く、また窒素ガスN2の添加量が高いほど高くなることが判る。そして、このグラフに基づいて、イオンの入射エネルギーが0の場合に、炭素化合物のエッチングレートがほぼ0となる窒素ガスの添加量範囲(20%以下)を抽出する。
その後、抽出された添加量範囲(20%以下)でのプラズマ処理において、次の後処理工程における窒素ガスの添加量とイオンの入射エネルギーVppとを設定する。ここでは、炭素化合物を含有する変質層7の除去に対して適切なエッチングレートが安定して得られるように、イオンの入射エネルギーVppと添加量とが設定される。そこで、例えば、窒素ガスN2の添加量20%、入射エネルギーVpp=150Vに設定されることとする。
以上の後、設定された以下の条件でのプラズマ処理による後処理工程を行う。
ICPソースパワー :2000W、
使用ガスおよび流量 :H2(50sccm)/N2(10sccm)/He(100sccm)、
処理雰囲気内圧力 :10mTorr
入射エネルギー(Vpp):150V
基板温度(処理温度):40℃
そして、以上のように設定されたプラズマ処理により、図1(2)に示すように下層配線4の表面から変質層7を除去した後には、第1実施形態で説明したと同様にビアの形成を行う。
以上のような第3実施形態の製造方法によれば、図1(1)を用いて説明した層間絶縁膜4のエッチング工程において接続孔6の底部(下層配線2の表面)に残された変質層7を除去するための後処理工程が、水素を含むガスと窒素を含むガスとを用い、かつイオンの入射エネルギーが0である場合に変質層7のエッチングレートがほぼ0になるような添加量範囲で窒素ガスを添加したプラズマ処理が行われる。このため、接続孔6が形成された層間絶縁膜4の材質によらず、イオンの入射エネルギーがほぼ0である接続孔6の側壁におけるエッチングが抑えられる。これにより、第1実施形態と同様に、接続孔6の形状精度を保った状態で、接続孔6の底部に残された変質層7がエッチング除去される。
また、第1実施形態と同様に、接続孔6が形成された層間絶縁膜4が、SiOCH系材料からなるからなる場合であっても、接続孔6の側壁が酸化されることはなく、層間絶縁膜の低誘電率特性を維持できると共に、以降の工程においても接続孔6の形状精度を維持することができる。
以上の結果、第1実施形態と同様に、低誘電率材料を層間絶縁膜4として用いたCu多層配線の信頼性を量産レベルで確保することが可能になる。
また、本第3実施形態においては、予め処理温度(基板温度)が設定された条件下において、窒素を含むガスの添加量と入射エネルギーとを適宜設定している。このため、後処理工程で用いるプラズマ処理装置における処理温度(基板温度)の設定可能な範囲が、第1実施形態で説明した選択の範囲内にない場合であっても、上述した効果を得ることが可能な処理を行うことができるのである。
尚、本第3実施形態においては、さらに第2実施形態で説明したようにプラズマ処理の条件設定の因子を加えて後処理工程を行うことにより、第2実施形態で説明した効果をさらに得ることが可能になる。また、本第3実施形態は、第1実施形態と組み合わせることによっても、さらに後工程におけるプラズマ処理の条件設定の自由度を広げることができる。
尚、本発明は、上述した各実施形態のような接続孔形成のためのエッチング工程とその後の後処理工程への適用に限定されることはなく、例えば配線溝とその底部に接続孔とを形成するためのエッチングを行うデュアルダマシン法への適用も可能であり、同様の効果を得ることが可能である。
実施形態の製造方法を説明する断面工程図である。 水素を含有するガスを用いたプラズマ処理におけるイオンの入射エネルギーとエッチングレートとの関係を処理温度毎に示すグラフである。 水素を含有するガスを用いたプラズマ処理における入射エネルギーと無機パターンの肩部の削れ量との関係を示すグラフである。 水素を含有するガスを用いたプラズマ処理におけるイオンの入射エネルギーとエッチングレートとの関係を窒素を含有するガスの添加量毎に示すグラフである。 実施形態の製造方法を説明する断面工程図である。
符号の説明
2…下層配線、4…層間絶縁膜、5…無機パターン、6…接続孔(開口部)、7…変質層

Claims (6)

  1. 下層配線を覆う層間絶縁膜に当該下層配線に達する開口部を形成するエッチング工程と、水素を含むガスを用いたプラズマ処理により当該開口部の底部に残された有機系の変質層を除去する後処理工程とを行う半導体装置の製造方法において、
    前記後処理工程で行われるプラズマ処理は、イオンの入射エネルギーが0である場合に前記変質層のエッチングレートがほぼ0になる処理温度の範囲で、イオンの入射エネルギーを0よりも大きい値に設定して行われる
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記エッチング工程は、前記層間絶縁膜上に形成された無機パターンをマスクにして行われ、
    前記後処理工程は、前記無機パターンの肩部が削れない範囲に前記イオンの入射エネルギーを設定して行われる
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1記載の半導体装置の製造法において、
    前記層間絶縁膜は、有機材料または炭素化合物を含有するシリコン系材料からなる低誘電率絶縁膜である
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 下層配線を覆う層間絶縁膜に当該下層配線に達する開口部を形成するエッチング工程と、水素を含むガスを用いたプラズマ処理により当該開口部の底部に残された有機系の変質層を除去する後処理工程とを行う半導体装置の製造方法において、
    前記後処理工程で行われるプラズマ処理は、イオンの入射エネルギーが0である場合に前記変質層のエッチングレートがほぼ0になる添加量範囲で窒素を含有するガスを添加し、イオンの入射エネルギーを0よりも大きい値に設定して行われる
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項4記載の半導体装置の製造方法において、
    前記エッチング工程は、前記層間絶縁膜上に形成された無機パターンをマスクにして行われ、
    前記後処理工程は、前記無機パターンの肩部が削れない範囲に前記イオンの入射エネルギーを設定して行われる
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 請求項4記載の半導体装置の製造法において、
    前記層間絶縁膜は、有機材料または炭素化合物を含有するシリコン系材料からなる低誘電率絶縁膜である
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009530851A (ja) * 2006-03-22 2009-08-27 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 低誘電率材料のイン・サイチュの裏側ポリマー除去を含むプラズマ誘電エッチング方法
JP2015173240A (ja) * 2014-02-24 2015-10-01 東京エレクトロン株式会社 エッチング方法

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