JP2005326774A - 光拡散シートおよびこれに用いる樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 厚さを薄くしてもカールが発生しにくい光拡散シートおよびこれに用いる樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 支持体と、該支持体上に形成された光拡散層とからなる光拡散シートであって、
前記光拡散層は、(A)ガラス転移温度が0〜70℃の範囲にあるアクリルポリオールと、(B)1分子中にイソシアネート基を10重量%以下の量で含有し、かつ1分子中の芳香環を構成する原子の総重量が分子量に対して10重量%以下であるポリイソシアネートとから得られるバインダー樹脂中に、微粒子(C)が該バインダー樹脂100重量部に対して20〜200重量部の量で分散した光拡散層であり、
該光拡散層は、50℃における貯蔵弾性率が50MPa以下であることを特徴とする光拡散シート。
【選択図】 なし
【解決手段】 支持体と、該支持体上に形成された光拡散層とからなる光拡散シートであって、
前記光拡散層は、(A)ガラス転移温度が0〜70℃の範囲にあるアクリルポリオールと、(B)1分子中にイソシアネート基を10重量%以下の量で含有し、かつ1分子中の芳香環を構成する原子の総重量が分子量に対して10重量%以下であるポリイソシアネートとから得られるバインダー樹脂中に、微粒子(C)が該バインダー樹脂100重量部に対して20〜200重量部の量で分散した光拡散層であり、
該光拡散層は、50℃における貯蔵弾性率が50MPa以下であることを特徴とする光拡散シート。
【選択図】 なし
Description
本発明は、液晶表示装置のバックライト、プロジェクター方式の表示装置などに有用な光拡散シートおよびこれに用いる樹脂組成物に関する。
光拡散シートは、液晶表示装置において液晶パネルのバックライトから発せられる光を均一に拡散させるために用いられている。このような光拡散シートとしては、ガラスビーズ等の無機粒子を樹脂中に分散させた光拡散層や、アクリル樹脂、ポリスチレン等からなる樹脂粒子を樹脂中に分散させた光拡散層を、支持体に形成させたもの等が使用されている。
従来の光拡散シートは、支持体が非常に厚く、高温下などの過酷な環境で使用しても光拡散シートがカールすることは少なかった。たとえば、特許文献1には、アクリル系感圧接着剤に微粒子を分散させた光散乱性接着剤が開示されている。また、このアクリル系感圧接着剤が、アクリル酸アルキルエステルと水酸基含有アルキルアクリレートとからなる共重合体とイソシアネート架橋剤とからなることも開示されている。しかし、特許文献1の実施例で使用されている偏光フィルムは厚さが180μmであり、このような支持体に上記光散乱性接着剤を塗工してもカールは発生しにくい。
しかし、近年の液晶表示装置の小型化や軽量化、薄型化などにより、光拡散シートの薄膜化が要求されるようになり、支持体の薄膜化も必要になってきた。ところが、従来の光拡散シートでは、支持体を薄膜化するとカールし易くなるという問題があった。たとえば、特許文献2には、ガラス転移温度が−100℃以上30℃以下の軟質エラストマーを用いた光拡散シートが開示されている。しかし、この光拡散シートにおいて、基材シートの厚さが50μm未満になるとカールが発生しやすいことが記載されている(段落[0020])。
そこで、カールの発生を抑制した光拡散シートの開発が求められてきた。たとえば、特許文献3では、光拡散層の樹脂としてノルボルネン系樹脂を使用することにより、光拡散シートに非カール性を付与しているが、この場合も支持体となるプラスチックフィルムの膜厚が75μm未満になるとフィルムがカールし易くなることが記載されている(段落[0004])。
特開平11−80688号公報
特開2000−275410号公報
特開平10−332909号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、厚さを薄くしてもカールが発生しにくい光拡散シートおよびこれに用いる樹脂組成物を提供することを課題としている。
本発明者は、上記問題点を解決すべく鋭意研究し、ガラス転移温度が低いアクリルポリオールとアダクト型弾性タイプのポリイソシアネートとから得られるバインダー樹脂を光拡散層に用いることによって、光拡散シートに非カール性を付与できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る光拡散シートは、支持体と、該支持体上に形成された光拡散層とからなる光拡散シートであって、
前記光拡散層は、(A)ガラス転移温度が0〜70℃の範囲にあるアクリルポリオールと、(B)1分子中にイソシアネート基を10重量%以下の量で含有し、かつ1分子中の芳香環を構成する原子の総重量が分子量に対して10重量%以下であるポリイソシアネートとから得られるバインダー樹脂中に、微粒子(C)が該バインダー樹脂100重量部に対して20〜200重量部の量で分散した光拡散層であり、
該光拡散層は、50℃における貯蔵弾性率が50MPa以下であることを特徴としている。
前記光拡散層は、(A)ガラス転移温度が0〜70℃の範囲にあるアクリルポリオールと、(B)1分子中にイソシアネート基を10重量%以下の量で含有し、かつ1分子中の芳香環を構成する原子の総重量が分子量に対して10重量%以下であるポリイソシアネートとから得られるバインダー樹脂中に、微粒子(C)が該バインダー樹脂100重量部に対して20〜200重量部の量で分散した光拡散層であり、
該光拡散層は、50℃における貯蔵弾性率が50MPa以下であることを特徴としている。
前記光拡散層の厚さは10〜30μmであることが好ましく、前記支持体の厚さは12〜188μmであることが好ましい。
前記アクリルポリオール(A)の水酸基価は20〜100mgKOH/gであることが好ましく、前記ポリイソシアネート(B)は、アダクト型脂肪族ポリイソシアネートであることが好ましく、前記微粒子(C)の粒径は3〜30μmであることが好ましい。
前記アクリルポリオール(A)の水酸基価は20〜100mgKOH/gであることが好ましく、前記ポリイソシアネート(B)は、アダクト型脂肪族ポリイソシアネートであることが好ましく、前記微粒子(C)の粒径は3〜30μmであることが好ましい。
本発明に係るバックライトユニットは、上記光拡散シートを用いたバックライトユニットであって、液晶表示装置に使用される。
本発明に係る光拡散シート用樹脂組成物は、
(A)ガラス転移温度が0〜70℃の範囲にあるアクリルポリオールと、
(B)1分子中にイソシアネート基を10重量%以下の量で含有し、かつ1分子中の芳香環を構成する原子の総重量が分子量に対して10重量%以下であるポリイソシアネートと、
(C)微粒子とを含有し、
該微粒子(C)が、アクリルポリオール(A)100重量部に対して20〜400重量部含有することを特徴としている。
本発明に係る光拡散シート用樹脂組成物は、
(A)ガラス転移温度が0〜70℃の範囲にあるアクリルポリオールと、
(B)1分子中にイソシアネート基を10重量%以下の量で含有し、かつ1分子中の芳香環を構成する原子の総重量が分子量に対して10重量%以下であるポリイソシアネートと、
(C)微粒子とを含有し、
該微粒子(C)が、アクリルポリオール(A)100重量部に対して20〜400重量部含有することを特徴としている。
本発明に係る光拡散シートは、厚さが薄く、かつ非カール性を有する光拡散シートであり、高温下などの過酷な環境においてもカールが発生しにくい。また、本発明に係る樹脂組成物を用いることによって、上記のような非カール性の光拡散シートを製造することができる。
まず、本発明に用いられるアクリルポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、微粒子(C)について説明する。
(A)アクリルポリオール
本発明に用いられるアクリルポリオール(A)は、ガラス転移温度が0〜70℃、好ましくは0〜45℃、より好ましくは10〜40℃である。ガラス転移温度が上記範囲にあるアクリルポリオール(A)は、後述するアダクト型弾性タイプのポリイソシアネートで架橋することにより、得られる架橋構造体(バインダー樹脂)は、50℃付近における貯蔵弾性率が小さくなり、かつ50℃から100℃付近までの貯蔵弾性率の保持率が高くなる、つまり、50℃から100℃付近までの貯蔵弾性率の変化が小さくなる。したがって、光拡散層も、50℃付近における貯蔵弾性率が小さくなり、かつその保持率が高くなるため、収縮しにくく、光拡散シートのカールを抑制することができる。一方、ガラス転移温度が上記上限を超えるアクリルポリオール(A)をアダクト型弾性タイプのポリイソシアネートで架橋しても、得られる光拡散層は、50℃付近における貯蔵弾性率が大きいことがあるため、収縮しやすく、光拡散シートのカールを抑制することができないことがある。
(A)アクリルポリオール
本発明に用いられるアクリルポリオール(A)は、ガラス転移温度が0〜70℃、好ましくは0〜45℃、より好ましくは10〜40℃である。ガラス転移温度が上記範囲にあるアクリルポリオール(A)は、後述するアダクト型弾性タイプのポリイソシアネートで架橋することにより、得られる架橋構造体(バインダー樹脂)は、50℃付近における貯蔵弾性率が小さくなり、かつ50℃から100℃付近までの貯蔵弾性率の保持率が高くなる、つまり、50℃から100℃付近までの貯蔵弾性率の変化が小さくなる。したがって、光拡散層も、50℃付近における貯蔵弾性率が小さくなり、かつその保持率が高くなるため、収縮しにくく、光拡散シートのカールを抑制することができる。一方、ガラス転移温度が上記上限を超えるアクリルポリオール(A)をアダクト型弾性タイプのポリイソシアネートで架橋しても、得られる光拡散層は、50℃付近における貯蔵弾性率が大きいことがあるため、収縮しやすく、光拡散シートのカールを抑制することができないことがある。
なお、アクリルポリオールのガラス転移温度は、下記式で表されるFox式により求めることができる。
W/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wn/Tgn
式中、Wiはモノマーiの質量分率(%)、Tgiはモノマーiのホモポリマーのガラス転移温度(K)、Wは全モノマーの質量分率の合計(=100%)、Tgはバインダー樹脂(A)のガラス転移温度(K)を表す。
W/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wn/Tgn
式中、Wiはモノマーiの質量分率(%)、Tgiはモノマーiのホモポリマーのガラス転移温度(K)、Wは全モノマーの質量分率の合計(=100%)、Tgはバインダー樹脂(A)のガラス転移温度(K)を表す。
また、前記アクリルポリオール(A)は、水酸基価が、好ましくは20〜100mgKOH/g、より好ましくは20〜80mgKOH/g、特に好ましくは30〜60mgKOH/gである。水酸基価が上記範囲にあるアクリルポリオール(A)は、後述するアダクト型弾性タイプのポリイソシアネートで架橋することにより、バインダー樹脂が適度な架橋密度を有し、バインダーとして十分に作用するとともに、得られる光拡散層は、50℃から100℃付近までの貯蔵弾性率の保持率が高くなるため、収縮しにくく、光拡散シートのカールを抑制することができる。
前記アクリルポリオール(A)は、水酸基含有アクリル酸エステルと他の重合性モノマーとを共重合させることにより得ることができる。このとき、水酸基含有アクリル酸エステルの使用量は、アクリルポリオール(A)の水酸基価が上記範囲になるように適宜決定されるが、原料モノマー合計100重量部に対して、通常10〜50重量部、好ましくは15〜40重量部、より好ましくは20〜30重量部であることが望ましい。
水酸基含有アクリル酸エステルとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプルピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。他の重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、スチレン系モノマーおよびビニル系モノマーが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
スチレン系モノマーとしては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチルスチレン等のアルキルスチレン;フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレンおよびヨードスチレンなどのハロゲン化スチレン;ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチレンなどが挙げられる。
ビニル系モノマーとしては、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、ジビニルベンゼン、酢酸ビニルおよびアクリロニトリル;ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレン等の共役ジエンモノマー;塩化ビニルおよび臭化ビニル等のハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデンなどが挙げられる。
これらのモノマーは、アクリルポリオール(A)のガラス転移温度、および必要に応じ
て水酸基価が、上記範囲になるように適宜選択され、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
て水酸基価が、上記範囲になるように適宜選択され、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
このようなアクリルポリオール(A)は、溶液重合法など通常の方法により製造することができる。たとえば上記モノマーを有機溶剤に溶解または分散させ、この溶液または分散液を窒素ガスなどの不活性ガスで置換された反応器中で反応させることにより製造することができる。ここで使用される有機溶媒としては、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素類、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル類、n−プロピルアルコールおよびi−プロピルアルコール等の脂肪族アルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびシクロヘキサノン等のケトン類を挙げることができる。上記反応において有機溶媒は原料モノマー合計100重量部に対して通常50〜300重量部の量で使用される。
上記反応は、重合開始剤の存在下で加熱することにより行われる。重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイドおよびクメンハイドロパーオキサイド等を挙げることができる。この重合開始剤は、原料モノマー合計100重量部に対して通常0.01〜10重量部の量で使用される。
上記のような有機溶剤中において、反応温度は通常50〜90℃、反応時間は通常2〜20時間、好ましくは4〜12時間である。このようにして製造されたアクリルポリオール(A)は、反応溶剤から分離して使用することもできるが、生成した樹脂を有機溶剤に溶解または分散させた状態で使用することが好ましい。
アクリルポリオール(A)のガラス転移温度および水酸基価は、上記重合条件、たとえば有機溶剤や重合開始剤の種類および使用量、反応温度、反応時間を適宜選択することによっても調整することができる。
また、前記アクリルポリオール(A)として、SU−100A(商品名、綜研化学(株)製、Tg=65℃、水酸基価=80.0mgKOH/g)、EF−32−3(商品名、綜研化学(株)製、Tg=47℃、水酸基価=26.0mgKOH/g)、U−245B(商品名、綜研化学(株)製、Tg=30℃、水酸基価=45.0mgKOH/g)、SU−28(商品名、綜研化学(株)製、Tg=0℃、水酸基価=55.0mgKOH/g)などの市販品を挙げることができる。
(B)ポリイソシアネート
本発明に用いられるポリイソシアネート(B)は、1分子中にイソシアネート基を10重量%以下の量で含有し、かつ1分子中の芳香環を構成する原子の総重量が分子量に対して10重量%以下である。ここで、ポリイソシアネート1分子中に含有されるイソシアネート基の割合(イソシアネート基含有率)は、下記式で計算される値である。
本発明に用いられるポリイソシアネート(B)は、1分子中にイソシアネート基を10重量%以下の量で含有し、かつ1分子中の芳香環を構成する原子の総重量が分子量に対して10重量%以下である。ここで、ポリイソシアネート1分子中に含有されるイソシアネート基の割合(イソシアネート基含有率)は、下記式で計算される値である。
イソシアネート基含有率=(42×NCO基数)/ポリイソシアネートの分子量
また、ポリイソシアネートの分子量に対する芳香環を構成する原子の総重量の割合(芳香環含有率)は、下記式で計算される値である。
また、ポリイソシアネートの分子量に対する芳香環を構成する原子の総重量の割合(芳香環含有率)は、下記式で計算される値である。
芳香環含有率=1分子中の芳香環を構成する全原子の原子量の合計
/ポリイソシアネートの分子量
ここで、ポリイソシアネート1分子中の芳香環を構成する全原子とは、芳香環そのものを構成する炭素原子と水素原子を意味し、芳香環に置換した基の原子は含まないものとする。
/ポリイソシアネートの分子量
ここで、ポリイソシアネート1分子中の芳香環を構成する全原子とは、芳香環そのものを構成する炭素原子と水素原子を意味し、芳香環に置換した基の原子は含まないものとする。
イソシアネート基含有率が10重量%以下であり、かつ芳香環含有率が10重量%以下であると、ポリイソシアネート分子中のイソシアネート基間の鎖状の炭素数が多く、イソシアネート基間の距離が長くなり、ポリイソシアネートは弾性を有する。弾性を有するポリイソシアネートにより上記低Tgのアクリルポリオール(A)を架橋すると、得られる光拡散層は、50℃付近での貯蔵弾性率が小さくなり、かつ50℃から100℃付近までの貯蔵弾性率の保持率が高くなる、つまり50℃から100℃付近までの貯蔵弾性率の変化が小さくなるため、収縮しにくく、光拡散シートのカールを抑制することができる。一方、弾性を有しないポリイソシアネートにより上記低Tgのアクリルポリオール(A)を架橋しても、得られる光拡散層は、50℃付近での貯蔵弾性率が高くなることがあり、かつ50℃から100℃付近までの貯蔵弾性率の保持率が小さくなることがあるため、収縮しやすく、光拡散シートのカールを抑制することができないことがある。
イソシアネート基含有率の下限値は、好ましくは3重量%、より好ましくは5重量%である。イソシアネート基含有率が上記下限値未満になると十分な架橋構造を形成できないことがある。
芳香環含有率は小さいほど好ましく、ポリイソシアネートの弾性による効果が大きくなり、50℃から100℃付近までの光拡散層の貯蔵弾性率の保持率が高くなる。この観点から、芳香環含有率は特に0%が好ましい。
このようなポリイソシアネート(B)として、弾性タイプのアダクト型脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。具体的には、デュラネートE−402−90T(商品名、旭化成ケミカルズ(株)製、イソシアネート基含有率=8.5重量%、芳香環含有率=0重量%)、デュラネートE−405−80T(商品名、旭化成ケミカルズ(株)製、イソシアネート基含有率=7.1重量%、芳香環含有率=0重量%)などの市販品を用いることができる。
(C)微粒子
本発明に用いられる微粒子(C)としては、光拡散シートに使用できる微粒子であれば従来公知の微粒子を用いることができる。たとえば、シリカなどの無機粒子;アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂などの樹脂粒子が挙げられる。これらの微粒子(C)の粒径は、通常3〜30μm、好ましくは3〜20μm、より好ましくは3〜15μmである。粒径が上記範囲にあると、光拡散効果を十分に発現することができる。
(C)微粒子
本発明に用いられる微粒子(C)としては、光拡散シートに使用できる微粒子であれば従来公知の微粒子を用いることができる。たとえば、シリカなどの無機粒子;アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂などの樹脂粒子が挙げられる。これらの微粒子(C)の粒径は、通常3〜30μm、好ましくは3〜20μm、より好ましくは3〜15μmである。粒径が上記範囲にあると、光拡散効果を十分に発現することができる。
〔光拡散シートおよび光拡散シート用樹脂組成物〕
本発明に係る光拡散シートは、上記アクリルポリオール(A)を上記ポリイソシアネート(B)で架橋して得られたバインダー樹脂中に微粒子(C)を分散した光拡散層が、支持体上に形成されたシートである。この光拡散層には、微粒子(C)が、バインダー樹脂100重量部に対して20〜200重量部、好ましくは50〜180重量部、より好ましくは80〜160重量部の量で分散されている。微粒子(C)の分散量が上記範囲にあると十分な光拡散効果を得ることができる。
本発明に係る光拡散シートは、上記アクリルポリオール(A)を上記ポリイソシアネート(B)で架橋して得られたバインダー樹脂中に微粒子(C)を分散した光拡散層が、支持体上に形成されたシートである。この光拡散層には、微粒子(C)が、バインダー樹脂100重量部に対して20〜200重量部、好ましくは50〜180重量部、より好ましくは80〜160重量部の量で分散されている。微粒子(C)の分散量が上記範囲にあると十分な光拡散効果を得ることができる。
前記光拡散層は、50℃における貯蔵弾性率が50MPa以下、好ましくは30MPa以下であり、50℃における貯蔵弾性率に対する100℃における貯蔵弾性率の保持率(G’100/G’50)が好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上である。光拡散
層の貯蔵弾性率が上記範囲にあると、高温下など過酷な条件下においても光拡散層が収縮しにくく、光拡散シートがカールしにくい。
層の貯蔵弾性率が上記範囲にあると、高温下など過酷な条件下においても光拡散層が収縮しにくく、光拡散シートがカールしにくい。
このような光拡散層中のバインダー樹脂は、低Tgのアクリルポリオール(A)を、弾
性を有するポリイソシアネート(B)で架橋することによって得られる。上述したように、低Tgのアクリルポリオール(A)を弾性を有するポリイソシアネート(B)で架橋すると、得られたバインダー樹脂(光拡散層)は、50℃付近における貯蔵弾性率が小さくなり、かつ50℃から100℃付近までの貯蔵弾性率の保持率が高くなる。その結果、光拡散層は収縮しにくく、光拡散シートがカールしにくくなる。
性を有するポリイソシアネート(B)で架橋することによって得られる。上述したように、低Tgのアクリルポリオール(A)を弾性を有するポリイソシアネート(B)で架橋すると、得られたバインダー樹脂(光拡散層)は、50℃付近における貯蔵弾性率が小さくなり、かつ50℃から100℃付近までの貯蔵弾性率の保持率が高くなる。その結果、光拡散層は収縮しにくく、光拡散シートがカールしにくくなる。
上記支持体としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリシクロオレフィンフィルム、トリアセテートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルムなどの透明フィルムが挙げられる。このような支持体の厚さは、通常12〜188μm、好ましくは25〜100μmが望ましく、液晶表示装置の小型化や軽量化、薄型化を考慮すると、25〜50μmが特に望ましい。上述したように、上記光拡散層は、それ自身が収縮しにくいため、このような薄い支持体上に形成した場合に特に有効である。
前記光拡散層の厚さは、通常10〜30μm、好ましくは10〜25μm、より好ましくは10〜20μmである。このような厚さの上記光拡散層は、薄膜で、かつカールが起こりにくい光拡散シートを提供することができる。
上記ような光拡散シートは、上記アクリルポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、および微粒子(C)を含有する樹脂組成物を、支持体上にダイコーター、ナイフコーター、グラビアコーターなどの従来公知のコーターを用いて、乾燥後の光拡散層の厚さが上記範囲となるように塗工することによって製造することができる。得られた光拡散シートは、通常100℃以下、好ましくは80℃以下の温度で乾燥させることが望ましい。通常、上記塗工後の光拡散シートは光拡散層が外側になるように巻き取られてエージングされる。また、導光板とのブロッキングを防止するため、支持体の光拡散層を有する面と反対側の面にアンチブロッキング層を形成してもよい。
このような光拡散シートは、液晶表示装置のバックライトユニットに好適に用いられる。
上記樹脂組成物において、微粒子(C)は、アクリルポリオール(A)100重量部に対して20〜400重量部、好ましくは50〜360重量部、より好ましくは80〜320重量部含有されていることが望ましい。微粒子(C)の含有量が上記範囲にあると、光拡散層を形成した場合に十分な光拡散効果を発現することができる。
上記樹脂組成物において、微粒子(C)は、アクリルポリオール(A)100重量部に対して20〜400重量部、好ましくは50〜360重量部、より好ましくは80〜320重量部含有されていることが望ましい。微粒子(C)の含有量が上記範囲にあると、光拡散層を形成した場合に十分な光拡散効果を発現することができる。
また、アクリルポリオール(A)とポリイソシアネート(B)は、上記樹脂組成物において、NCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)が通常0.1〜1、好ましくは0.3〜1、より好ましくは0.5〜1となるような割合で含まれていることが望ましい。NCO/OHが上記範囲にあると、アクリルポリオール(A)をポリイソシアネート(B)で架橋した光拡散層が弾性力を十分に発現することができ、より一層、上記効果を発現することができる。
また、上記樹脂組成物は、微粒子(C)の含有量を、アクリルポリオール(A)100重量部に対して1〜20重量部に変更することにより、上述したアンチブロッキング層に使用することもできる。
[実施例]
本発明を実施例により説明するが、本発明は、この実施例により何ら限定されるものではない。以下に、実施例および比較例で使用した原料、ならびに光拡散シートの評価方法を示す。
本発明を実施例により説明するが、本発明は、この実施例により何ら限定されるものではない。以下に、実施例および比較例で使用した原料、ならびに光拡散シートの評価方法を示す。
(アクリルポリオール)
SU−100A:ガラス転移温度Tg=65℃、水酸基価=80.0mgKOH/g
綜研化学(株)製
EF−32−3:ガラス転移温度Tg=47℃、水酸基価=26.0mgKOH/g
綜研化学(株)製
U−245B :ガラス転移温度Tg=30℃、水酸基価=45.0mgKOH/g
綜研化学(株)製
SU−28 :ガラス転移温度Tg=0℃、水酸基価=55.0mgKOH/g
綜研化学(株)製
LR−503 :ガラス転移温度Tg=81℃、水酸基価=64.0mgKOH/g
三菱レイヨン(株)製
(ポリイソシアネート)
デュラネートE−402−90T:
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート、
イソシアネート基含有率=8.5重量%、
芳香環を構成する原子の割合=0重量%、
旭化成ケミカルズ(株)製
デュラネート24A100:
ビウレット型ヘキサメチレンジイソシアネート、
イソシアネート基含有率=23.5重量%、
芳香環を構成する原子の割合=0重量%、
旭化成ケミカルズ(株)製
タケネートD−103H:
アダクト型トリレンジイソシアネート、
イソシアネート基含有率=13.0重量%、
芳香環を構成する原子の割合=34重量%、
三井武田ケミカル(株)製
タケネートD−110N:
アダクト型キシリレンジイソシアネート、
イソシアネート基含有率=11.5重量%、
芳香環を構成する原子の割合=34重量%、
三井武田ケミカル(株)製
デュラネートP−301−75E:
アダクト型標準タイプのヘキサメチレンジイソシアネート、
イソシアネート基含有率=12.5重量%、
芳香環を構成する原子の割合=0重量%、
旭化成ケミカルズ(株)製
(貯蔵弾性率の測定方法)
実施例および比較例で得られた1mm厚の光拡散フィルムについて、粘弾性測定器(フィジカ社製MCR300)を用い、ねじり法により、周波数10Hz、温度50℃または100℃の条件で測定した。
SU−100A:ガラス転移温度Tg=65℃、水酸基価=80.0mgKOH/g
綜研化学(株)製
EF−32−3:ガラス転移温度Tg=47℃、水酸基価=26.0mgKOH/g
綜研化学(株)製
U−245B :ガラス転移温度Tg=30℃、水酸基価=45.0mgKOH/g
綜研化学(株)製
SU−28 :ガラス転移温度Tg=0℃、水酸基価=55.0mgKOH/g
綜研化学(株)製
LR−503 :ガラス転移温度Tg=81℃、水酸基価=64.0mgKOH/g
三菱レイヨン(株)製
(ポリイソシアネート)
デュラネートE−402−90T:
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート、
イソシアネート基含有率=8.5重量%、
芳香環を構成する原子の割合=0重量%、
旭化成ケミカルズ(株)製
デュラネート24A100:
ビウレット型ヘキサメチレンジイソシアネート、
イソシアネート基含有率=23.5重量%、
芳香環を構成する原子の割合=0重量%、
旭化成ケミカルズ(株)製
タケネートD−103H:
アダクト型トリレンジイソシアネート、
イソシアネート基含有率=13.0重量%、
芳香環を構成する原子の割合=34重量%、
三井武田ケミカル(株)製
タケネートD−110N:
アダクト型キシリレンジイソシアネート、
イソシアネート基含有率=11.5重量%、
芳香環を構成する原子の割合=34重量%、
三井武田ケミカル(株)製
デュラネートP−301−75E:
アダクト型標準タイプのヘキサメチレンジイソシアネート、
イソシアネート基含有率=12.5重量%、
芳香環を構成する原子の割合=0重量%、
旭化成ケミカルズ(株)製
(貯蔵弾性率の測定方法)
実施例および比較例で得られた1mm厚の光拡散フィルムについて、粘弾性測定器(フィジカ社製MCR300)を用い、ねじり法により、周波数10Hz、温度50℃または100℃の条件で測定した。
(カール測定方法)
実施例および比較例で得られた光拡散シートを20cm×20cmに裁断し、下記(1)〜(4)のいずれかの条件下に24時間静置した後、温度23℃、湿度65%の環境下でカールの有無を確認し、下記基準で評価した。
実施例および比較例で得られた光拡散シートを20cm×20cmに裁断し、下記(1)〜(4)のいずれかの条件下に24時間静置した後、温度23℃、湿度65%の環境下でカールの有無を確認し、下記基準で評価した。
静置条件:(1)温度23℃、湿度65%
(2)温度80℃、乾燥下
(3)温度60℃、湿度95%
(4)温度−20℃
評価基準: A カールなし。
(2)温度80℃、乾燥下
(3)温度60℃、湿度95%
(4)温度−20℃
評価基準: A カールなし。
B シートが反った。
C シートが丸くなった。
(耐ブロッキング性評価方法)
巻き取られた状態の光拡散シートについて、エージング後にブロッキングの有無を確認し、下記基準で評価した。
C シートが丸くなった。
(耐ブロッキング性評価方法)
巻き取られた状態の光拡散シートについて、エージング後にブロッキングの有無を確認し、下記基準で評価した。
評価基準: A ブロッキングなし。
B わずかにブロッキングした。
C 著しくブロッキングした。
B わずかにブロッキングした。
C 著しくブロッキングした。
(ヘイズ測定方法)
実施例および比較例で得られた光拡散シートについて、ヘイズ測定器((株)村上色彩技術研究所製、型番:HM−150)を用いてJIS K7136に準じて測定した。
実施例および比較例で得られた光拡散シートについて、ヘイズ測定器((株)村上色彩技術研究所製、型番:HM−150)を用いてJIS K7136に準じて測定した。
Tg=65℃のアクリルポリオール(SU−100A)100重量部に対してアダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)をNCO:OH(モル比)=1:1となるように固形分で70.5重量部添加してバインダー樹脂を調製し、このバインダー樹脂100重量部に対してポリメチルメタクリレート微粒子(粒子径:3〜15μm)を120重量部分散させた後、十分に攪拌して塗工液を調製した。
この塗工液から1mm厚の光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。50℃における貯蔵弾性率(G’50)、および貯蔵弾性率の保持率(G’100/G’50)を表1に
示す。
示す。
また、上記塗工液を、ダイコーターを用いてポリエチレンテレフタレートフィルム(T600E38、三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、膜厚=38μm)の表面に10g/m2dryの塗工量で塗工した後、すぐに光拡散層が外側になるように巻き取り、2
3℃で1週間エージングを行って光拡散シートを得た。エージング後の光拡散層の厚さは16μmであった。この光拡散シートについての評価結果を表2に示す。
3℃で1週間エージングを行って光拡散シートを得た。エージング後の光拡散層の厚さは16μmであった。この光拡散シートについての評価結果を表2に示す。
ポリメチルメタクリレート微粒子を120重量部から140重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
また、上記塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。エージング後の光拡散層の厚さは16μmであった。この光拡散シートについての評価結果を表2に示す。
アクリルポリオール(SU−100A)の代わりにTg=47℃のアクリルポリオール(EF−32−3)を100重量部用い、アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)を固形分で22.9重量部用いた(NCO:OH(モル比)=1:1)以外は、実施例1と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
また、上記塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。エージング後の光拡散層の厚さは16μmであった。この光拡散シートについての評価結果を表2に示す。
アクリルポリオール(SU−100A)の代わりにTg=30℃のアクリルポリオール(U−245B)を100重量部用い、アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)を固形分で39.6重量部用いた(NCO:OH(モル比)=1:1)以外は、実施例1と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
また、上記塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。エージング後の光拡散層の厚さは16μmであった。この光拡散シートについての評価結果を表2に示す。
アクリルポリオール(SU−100A)の代わりにTg=0℃のアクリルポリオール(SU−28)を100重量部用い、アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)を固形分で48.4重量部用いた(NCO:OH(モル比)=1:1)以外は、実施例1と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
また、上記塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。エージング後の光拡散層の厚さは16μmであった。この光拡散シートについての評価結果を表2に示す。
[比較例1]
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)の代わりにビウレット型ヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネート24A100)をNCO:OH(モル比)=1:1となるように固形分で25.5重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)の代わりにビウレット型ヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネート24A100)をNCO:OH(モル比)=1:1となるように固形分で25.5重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
また、上記塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。エージング後の光拡散層の厚さは16μmであった。この光拡散シートについての評価結果を表2に示す。
[比較例2]
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)の代わりにアダクト型トリレンジイソシアネート(タケネートD−103H)をNCO:OH(モル比)=1:1となるように固形分で46.1重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)の代わりにアダクト型トリレンジイソシアネート(タケネートD−103H)をNCO:OH(モル比)=1:1となるように固形分で46.1重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
また、上記塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。エージング後の光拡散層の厚さは16μmであった。この光拡散シートについての評価結果を表2に示す。
[比較例3]
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)の代わりにアダクト型キシリレンジイソシアネート(タケネートD−110N)をNCO:OH(モル比)=1:1となるように固形分で52.1重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)の代わりにアダクト型キシリレンジイソシアネート(タケネートD−110N)をNCO:OH(モル比)=1:1となるように固形分で52.1重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
また、上記塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。エージング後の光拡散層の厚さは16μmであった。この光拡散シートについての評価結果を表2に示す。
[比較例4]
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)の代わりにビウレット型ヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネート24A100)をNCO:OH(モル比)=1:1となるように固形分で8.3重量部添加した以外は、実施例3と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)の代わりにビウレット型ヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネート24A100)をNCO:OH(モル比)=1:1となるように固形分で8.3重量部添加した以外は、実施例3と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
また、上記塗工液を用いた以外は、実施例3と同様にして光拡散シートを得た。エージング後の光拡散層の厚さは16μmであった。この光拡散シートについての評価結果を表2に示す。
[比較例5]
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)の代わりにビウレット型ヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネート24A100)をNCO:OH(モル比)=1:1となるように固形分で14.3重量部添加した以外は、実施例4と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)の代わりにビウレット型ヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネート24A100)をNCO:OH(モル比)=1:1となるように固形分で14.3重量部添加した以外は、実施例4と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
また、上記塗工液を用いた以外は、実施例4と同様にして光拡散シートを得た。エージング後の光拡散層の厚さは16μmであった。この光拡散シートについての評価結果を表2に示す。
[比較例6]
アクリルポリオール(SU−100A)の代わりにTg=81℃のアクリルポリオール(LR−503)を100重量部用い、アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)を固形分で56.4重量部用いた(NCO:OH(モル比)=1:1)以外は、実施例1と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
アクリルポリオール(SU−100A)の代わりにTg=81℃のアクリルポリオール(LR−503)を100重量部用い、アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)を固形分で56.4重量部用いた(NCO:OH(モル比)=1:1)以外は、実施例1と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
また、上記塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。エージング後の光拡散層の厚さは16μmであった。この光拡散シートについての評価結果を表2に示す。
[比較例7]
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)の代わりにアダクト型標準タイプのチレンジイソシアネート(デュラネートP−301−75E)をNCO:OH=1:1となるように固形分で27.0重量部添加した以外は、実施例4と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
アダクト型弾性タイプのヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートE−402−90T)の代わりにアダクト型標準タイプのチレンジイソシアネート(デュラネートP−301−75E)をNCO:OH=1:1となるように固形分で27.0重量部添加した以外は、実施例4と同様にして、塗工液を調製した後、光拡散フィルムを作製し、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
また、上記塗工液を用いた以外は、実施例4と同様にして光拡散シートを得た。エージング後の光拡散層の厚さは16μmであった。この光拡散シートについての評価結果を表2に示す。
本発明に係る光拡散シートは、液晶表示装置のバックライトなどに使用することができる。
Claims (8)
- 支持体と、該支持体上に形成された光拡散層とからなる光拡散シートであって、
前記光拡散層は、
(A)ガラス転移温度が0〜70℃の範囲にあるアクリルポリオールと、(B)1分子中にイソシアネート基を10重量%以下の量で含有し、かつ1分子中の芳香環を構成する原子の総重量が分子量に対して10重量%以下であるポリイソシアネートとから得られるバインダー樹脂中に、微粒子(C)が該バインダー樹脂100重量部に対して20〜200重量部の量で分散した光拡散層であり、
該光拡散層は、50℃における貯蔵弾性率が50MPa以下であることを特徴とする光拡散シート。 - 前記光拡散層の厚さが10〜30μmであることを特徴とする請求項1に記載の光拡散シート。
- 前記支持体の厚さが12〜188μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の光拡散シート。
- 前記アクリルポリオール(A)の水酸基価が20〜100mgKOH/gである請求項1〜3のいずれかに記載の光拡散シート。
- 前記ポリイソシアネート(B)が、アダクト型脂肪族ポリイソシアネートであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光拡散シート。
- 前記微粒子(C)の粒径が3〜30μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光拡散シート。
- 請求項1〜6に記載の光拡散シートを用いた液晶表示装置のバックライトユニット。
- (A)ガラス転移温度が0〜70℃の範囲にあるアクリルポリオールと、
(B)1分子中にイソシアネート基を10重量%以下の量で含有し、かつ1分子中の芳香環を構成する原子の総重量が分子量に対して10重量%以下であるポリイソシアネートと、
(C)微粒子とを含有し、
該微粒子(C)が、アクリルポリオール(A)100重量部に対して20〜400重量部含有することを特徴とする光拡散シート用樹脂組成物。
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-
2004
- 2004-05-17 JP JP2004146672A patent/JP2005326774A/ja active Pending
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