JP2005326752A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像素子やシャッタ装置に対し光学フィルタを着脱自在に設けた撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像ユニット53は、撮像素子34、撮像素子固定板35及び回路基板36から成る撮像素子ユニットにネジ止めされたシャッタ枠37に、シャッタユニット7、弾性部材54、光学フィルタ42の順に積層し、これらの上からシャッタユニット固定部材43を押し込むことによりシャッタユニット固定部材43の爪部47が上下に開いてシャッタ枠37の切り欠き部48を摺接し、爪部47の鉤部47−1がシャッタ枠37の外側面48−1に係合すると、弾性部材54の弾性力により一方ではシャッタユニット7がシャッタ枠37に向けて押圧され、他方では光学フィルタ42がシャッタユニット固定部材43に向けて押圧されて全体が固定される。爪部47を上下に広げてシャッタ枠37との係合を解除して光学フィルタ42のみを撮像ユニット53から容易に取り外すことができる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、シャッタ等の光量調節装置に光学フィルタを着脱自在に設けた撮像装置に関する。
近年、デジタル一眼レフカメラが普及してきている。一般に、デジタル一眼レフカメラは、レンズの交換が出来るように構成されている。ところが、レンズの交換時には空気中のごみがカメラの内部に入り易い。また、シャッタがメカニカルフォーカルプレーンシャッタである場合、シャッタの動作時にごみが発生することがある。このため、光学的ローバスフィルタ、赤外カットフィルタ等の光学フィルタを、撮像素子とメカニカルフォーカルプレーンシャッタとの間に配置し、内部に入り込んだ又は内部で発生したごみが、撮像面から離れた位置にある光学フィルタ面に付着するようにして、ごみの影響が撮像面の結像に現われにくいような構成としている。(例えば、特許文献1参照。)
特開2002−010137号公報([要約]、図3)
ところで、上記のように、ごみの付着した影が目立たなくなるように、撮像素子の撮像面とフォーカルプレーンシャッタ(光量調節装置)との間に光学フィルタを配置していることから、光学フィルタに不具合が生じたとき、又は撮像素子に不具合が生じたときに、それらの修理又は交換の作業では、少なくともフォーカルプレーンシャッタを外さないと光学フィルタや撮像素子を交換する作業ができず、このフォーカルプレーンシャッタの取り外し作業が煩雑であるという問題がある。
また、このことは工場における撮像装置の組立工程においても同様で、撮像素子、光学フィルタ、フォーカルプレーンシャッタの順に、又はこの逆の順に、組み付けていく組立工程における作業は、なかなか煩雑なものとなって組み立て作業能率の向上を阻害する一因ともなっている。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、撮像素子やシャッタ装置に対し光学フィルタを着脱自在に設けた撮像装置を提供することである。
先ず、第1の発明の撮像装置は、光電変換素子への露光量を制御するための光量調節装置及び光学フィルタを有する撮像装置において、上記光電変換素子に対し、上記光量調節装置及び上記光学フィルタを着脱自在に保持する保持手投を有して構成される。
上記光量調節装置は、例えば上記保持手段により上記光量調節装置の厚み方向に押圧されているように構成される。
上記保持手段は、例えばスナップフィット機構を応用して構成され、また、例えば上記光量調節装置と上記光学フィルタとを一体として上記光電変換素子から着脱自在に保持するように構成され、また、例えば上記光量調節装置と上記光学フィルタとを、それぞれ着脱自在に保持するように構成される。
上記光学フィルタは、例えば上記光量調節装置に対し、弾性部材を介して着脱自在に保持されるように構成され、また、例えば上記光量調節装置の上記光電変換素子側に設けられるように構成してもよく、また、例えば上記光量調節装置の上記光電変換素子とは反対側に設けられるように構成していもよい。
上記光量調節装置は、例えば静電気力を応用して動作するように構成され、また、例えばフォーカルプレーンシャッタで構成される。
また、上記光学フィルタは、高周波成分の透過を制限する機能を有するように構成してもよく、また、例えば可視域外の光線の透過を制限する機能を有するように構成してもよい。
次に、第2の発明のカメラは、上記に記載のいずれかの撮像装置を光学系のシャッタ位置又は絞り位置に組み込まれて構成される。
本発明によれば、光量調節装置又は光学フィルタに何らかの不具合が発生した場合でも不具合のある部分のみを容易に交換することができるので、製品組立工程での歩留まが向上する。
また、同様に光量調節装置又は光学フィルタに何らかの不具合が発生した場合でも不具合のある部分のみ交換することができるので、製品修理期間を短縮することができ、顧客の満足度を向上させることができて営業活動に貢献することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
(実施例1〜4)
図1(a) は、本発明の撮像装置が組み込まれた一眼レフデジタルカメラ本体の交換レンズを取り外した正面図であり、同図(b) はその交換レンズの正面図である。同図(a) に示す一眼レフデジタルカメラ本体1は、交換レンズ取り付け部2から同図(b) に示す交換レンズ3を取り外してレンズ背後に在る内部構成を示している。
同図(a) に示す内部構成において、同図では陰になって見えない奥部の光電変換素子の焦点面に対して被写体側の近傍には、静電気力を応用したフォーカルプレーンシャッタ(光量調節装置)と光学フィルタとが組み込まれた撮像装置4が組み込まれている。同図では撮像装置4の中央部分が見えている。尚、同図(a) には撮像装置4を図示しやすくするために、本来はその手前に配置されているクイックリターンミラーの図示を省略している。この一眼レフデジタルカメラ本体1は、図の左側に電池室を兼ねた握り部5があり、その上面部にシャッタボタン6を備えている。
図2(a) は、本発明の撮像装置4に組み込まれるフォーカルプレーンシャッタ装置の一例を示す分解斜視図であり、同図(b) は、同図(a) のA矢視図である。同図(a) に示すように、本例のフォーカルプレーンシャッタ装置7は、同図(a) の左から示す第1の基板8、第1のスペーサ9、第1の遮光幕10、仕切兼干渉防止部材11、第2の遮光幕12、第2のスペーサ13、及び第2の基板14とで構成される。
第1の基板8は、例えばガラス板のような透明な部材からなり、組み立て後に外側となる面には光学的開口部15を除く全面に例えば黒色の塗装16等により遮光処理がなされている。また、組み立て後に内側となる面には、同図(b) に示すように、光学的開口部15と遮光幕非移動部17を除く面全面に、帯状電極18が設けられている。
第2の基板14も同様にガラス板のような透明な部材からなり、第1の基板8に対し、仕切兼干渉防止部材11の中心点に対し点対称の形状で、光学的開口部19と遮光幕非移動部21を除く内側面全面に帯状電極22が設けられている。
第1のスペーサ9は、第1の基板8と仕切兼干渉防止部材11との間に第1の遮光幕10が移動可能な間隙を維持するために配置されている。第2のスペーサ13も同様に、第2の基板14と仕切兼干渉防止部材11との間に第2の遮光幕12が移動可能な間隙を維持するために配置されている。
第1の遮光幕10及び第2の遮光幕12は、詳しくは後述するが、予め所望のピッチで電気的に分極されたエレクトレットが施されており、それぞれ第1のスペーサ9及び第2のスペーサ13の枠内に嵌入し、第1の基板8の帯状電極18及び第2の基板14の帯状電極22によって、あるときは光学的開口部15及び19の光路を遮断し、あるときは開放するように駆動される。
本例の仕切兼干渉防止部材11は、透明の板ガラスで形成されており、第1の遮光幕10と第2の遮光幕12の間に介在して配置され且つ第1の遮光幕10及び第2の遮光幕12と第2の基板14に設けられた帯状電極22及び第1の基板8に設けられた帯状電極18との間にそれぞれ所定の間隔を形成することにより、一方では、第1の遮光幕10と第2の遮光幕12の移動時の干渉を防止し、他方では、第1の基板8に設けられた帯状電極18及び第2の基板14に設けられた帯状電極22に印加される駆動信号が、それぞれ第2遮光幕12及び第1の遮光幕10の駆動に影響を及ぼすことを低減させる。
ここで、上記フォーカルプレーンシャッタ装置7における遮光幕を駆動するシャッタ機構の駆動原理を説明する。
図3(a),(b) は、本発明の撮像装置に係わるシャッタ機構の駆動原理を説明する図である。尚、以下の駆動原理の説明では、第1又は第2の基板に代えて固定子23と言い、第1又は第2の遮光幕に代えて移動子24と言うことにする。
本シャッタ機構は、基本的に固定子23と移動子24とを備え、移動子24は、固定子23に対して同図(a),(b) に示すように左右方向に移動自在に構成されている。そして、固定子23には、被写体からの光像を後述する撮像素子の受光面に導くための開口部(光学的開口部25)が設けられ、更に、複数の帯状電極(駆動電極)26が所定の間隔で並べて形成されている。他方の移動子24は、遮光性を有する部材であり、永久分極された誘電体の部位を備えている。このような移動子24の構成はエレクトレットと呼ばれている。
一般に、エレクトレットとは、電気を通しにくい例えばテフロン(登録商標)、ポリプロピレン、マイラーなどの高分子材料を加熱溶融し、これに直流の高電圧を加えながら電極の間で固化させたあとで電極を取り去ると、電極に接していた面が正または負に帯電し、これらの分極(正と負の電気に分かれた状態)が半永久的に保持されているもののことを称する用語である。
上記のシャッタ機構において、帯状電極26に正負の電圧を周期的に印加すると、帯状電極26と移動子24の上記エレクトレットとの間に吸引力又は反発力が発生し、結果的に移動子24が固定子23に対して相対移動する。したがって、移動子24が固定子23の開口部(光学的開口25)を開放又は遮蔽するように移動可能にすることによってシャッタ機構を構成することができる。
上述したように、この移動子24と固定子23とによって構成されるシャッタ機構は、静電気力を応用して動作する。図3(a) はシャッタが開の状態を示し、同図(b) はシャッタが閉の状態を示している。以下、本構成に係るシャッタ機構を「エレクトレットシャッタ」と称することにする。
なお、固定子23の開口部(光学的開口25)は、必ずしも貫通孔のような物理的な開口部とする必要はなく、固定子23を透過部材とし、開口部に相当する位置に帯状電極26が設けられていない透過領域を形成するようにしても良い。
図4は、本発明の撮像装置に係わるシャッタ機構のエレクトレットシャッタとその駆動回路を模式的に示す図である。同図は右にエレクトレットシャッタの断面を模式的に示し、左に駆動回路をブロック図で示している。同図に示すように、固定子23に並べられたそれぞれの帯状電極26には、駆動(電圧印加)回路27からの電圧信号線が接続されている。この電圧信号線には4相の電圧信号が印加され、従って、帯状電極26には、4本毎に同一の電圧信号が印加される。図4では、帯状電極26にA、B、C、Dの符号を付してこの電圧信号を区別している。
この固定子23の帯状電極26の配設面に対向して移動子24が配置されている。移動子24には、固定子23との対向面に永久分極された上述した誘電体(エレクトレット)28を複数(図4では代表的に28a、28b)備えている。
同図の左に示す駆動回路27では、パルス発生回路29で矩形波列(駆動パルス信号)が生成され、この駆動パルス信号が昇圧回路31と位相器32に供給される。昇圧回路31では、入力した駆動パルス信号を100V程度まで昇圧するとともに、2つの極性を有する電圧信号に分岐して、帯状電極A及びCに供給する。
他方、位相器32に入力した駆動パルス信号は、90°位相が遅れた波形となり、その後、昇圧回路31に入力されて、上述と同様の2つの極性を有する電圧信号に分岐されて帯状電極B及びDに供給される。
図5は、駆動回路27によって生成されて帯状電極26に印加される電圧信号列を示す図である。帯状電極26の電圧の状態は、期間Tにおけるt1〜t4の4つの状態変化が時間tにおける期間Tごとの経過に対応して繰り返される。
図6は、上記のエレクトレットシャッタの動作を更に説明する図である。同図(a) は図5において各帯状電極26(A,B,C,D)の電圧状態が、図5に示したt1の印加電圧の状態に切り替った直後のエレクトレットと帯状電極との対応関係を示している。
エレクトレット28aは、帯状電極Aから反発力を受け、帯状電極Bから吸引力を受ける。また、エレクトレット28bは、帯状電極Cから反発力を受け、帯状電極Dから吸引力を受ける。このため、移動子24は図の右方向に力を受けて、1つの帯状電極ピッチdだけ移動する。
図6(b) は、上記に続いて図5に示したt2の印加電圧の状態に切り替った直後のエレクトレットと帯状電極との対応関係を示している。エレクトレット28aは、帯状電極Bから反発力を受け、帯状電極Cから吸引力を受ける。また、エレクトレット28bは、帯状電極Dから反発力を受け、帯状電極Aから吸引力を受ける。このため、移動子24は図の右方向に力を受けて、再び1つの帯状電極ピッチdだけ移動する。
図6(c) は、上記に続いて図5に示したt3の印加電圧の状態に切り替った直後のエレクトレットと帯状電極との対応関係を示し、図6(d) は、同図(c) に続いて図5に示したt4の印加電圧の状態に切り替った直後のエレクトレットと帯状電極との対応関係を示している。図6(a),(b) で説明した動作と同様に、移動子24は、1つの帯状電極ピッチdだけ順次移動する。
そして、この動作が繰り返されることにより、移動子24は図の右方向に移動する。なお、移動子24を図の左方向に移動させるためには、帯状電極26に印加する電圧の極性を逆に切り替えればよい。
このように、本例の移動子24は、それ自体が半永久的な分極帯電部を備えているので、例えば誘導電荷形アクチュエータのように、電圧印加、電荷蓄電及び静電誘導を繰り返す手数と時間を要することなく、単に駆動電圧の印加だけで移動子を迅速に駆動することができる。
図7(a) は、上述したフォーカルプレーンシャッタ装置7(以下、シャッタユニット7という)及び光学フィルタで構成された上記撮像装置4の実施例1としての撮像ユニット33を示す斜視図であり、同図(b) は、その撮像ユニット33を、その撮像ユニット33が組み付けられる光電変換素子としての撮像素子と共に示す分解斜視図である。
同図(b) において、組み立て後の撮像素子34は、撮像素子固定板35を介して回路基板36と電気的に接続される。そして、そのように撮像素子34、撮像素子固定板35、回路基板36が組みつけられたユニットに、シャッタ枠37が、回路基板36のネジ孔38、撮像素子固定板35のネジ孔39、及びシャッタ枠37のネジ孔41に挿通される不図示のネジによりネジ止めされる。
このシャッタ枠37にシャッタユニット7が固定される。シャッタユニット7には(以下、図7(a) も参照)、光軸Oの光束入光側に光学フィルタ42が接着等で固定されている。換言すれば、光学フィルタ42は、シャッタユニット7の撮像素子34とは反対側に設けられている構成となっている。
尚、上記の光学フィルタ42は、高周波成分の透過を制限する機能を有するフィルタを使用してもよく、また、可視域外の光線の透過を制限する機能を有するフィルタを使用するようにしてもよい。
そして、本例の撮像ユニット33は、保持手投としてのシャッタユニット固定部材43及びシャッタ枠37を備えている。シャッタユニット7、及び光学フィルタ42は、上記の状態で、シャッタ枠37に収納され、シャッタユニット固定部材43によりシャッタ枠37に組み付けられる。
本実施例のシャッタ枠37の内周面には、シャッタユニット7の外周面を受け止め、シャッタユニット7を光軸Oの直角方向に対して立置決めするための位置決め突起44が6ケ所に設けられている。
また、シャッタユニット7は、対向するシャッタ枠37の内側面45により光軸O方向に位置決めされている。シャッタ枠37のシャッタユニット7と対向する上記内側面45のシャッタ枠内壁に接する縁部分には凹部46が設けられており、シャッタユニット7がシャッタ枠37の平坦な内側面45で確実に位置決めされるように構成されている。シャッタユニット7固定部材43には、4個所の爪部47があり、スナップフィット機構によりシャッタユニット7(従って本例ではシャッタユニット7に一体に接着されている光学フィルタ42も)をシャッタ枠37に組みつけている。
このスナップフィット機構について詳しく説明すると、シャッタユニット固定部材43の上2箇所、下2個所の合計4箇所にある爪部47がシャッタ枠37の切り欠き部48に上下に広がりながら挿入され、爪部47の鉤部47−1がシャッタ枠37の上記切り欠き部48の外側面48−1(図では下の外側面48−1は陰になって見えない)に至ったとき爪部47の鉤部47−1が切り欠き部48の外側面48−1に上から(または下から)回り込むように引っ掛かることにより爪部47が元の状態に戻る。
よって、爪部47を、お互いに、つまり上下に広がる方向に広げることにより、光学フィルタ42が接着されたシャッタユニット7を、容易に撮像ユニット33から取り外すことができる。
この構成で、シャッタユニット7は、シャッタユニット固定部材43によりシャッタ枠37に押え付けられるようにして組みつけられる。つまり、このシャッタユニット7は、シャッタユニット固定部材43の対向面43−1により厚み方向に押圧され、シャッタ枠37の内側面45との間で固定されるようになっている。
本例では、シャッタユニット固定部材43がシャッタユニット7を厚み方向に押圧する際に、シャッタユニット7の被押圧面側に接着されている光学フィルタ42と干渉しないように、シャッタユニット固定部材43の物理的貫通孔により形成されている光学的開口部49は。その開口部を形成する開口内周面が光学フィルタ42が緩やかに嵌入する内側枠49−2と、光学フィルタ42の周囲寸法よりもやや小さい周囲寸法で形成された外側枠49−1から成る段差付きの内周面を有する開口部を形成している。
尚、シャッタユニット固定部材43の爪部47は、図2のシャッタユニット7の分解斜視図に示す遮光幕(第1の遮光幕10及び第2の遮光幕12)の移動方向に撮像素子34よりも広い幅の間隔をもって配置されている。これにより撮像素子34の図の左右方向外側でシャッタ枠37と爪部47が係合するため、撮像ユニット33の上下方向の寸法を必要以上に大きくすることなく撮像ユニット33を構成することができる。
図8(a) は、撮像装置4の実施例2としての撮像ユニット50を示す斜視図であり、同図(b) は、その撮像ユニット50を、その撮像ユニット50が組み付けられる撮像素子と共に示す分解斜視図である。
本例において、同図(b) に示す光学フィルタ42とシャッタユニット7の構成は、接着で一体化されずそれぞれ独立に組み付けられる点を除けば、個々の構成は図7の光学フィルタ42及びシャッタユニット7の場合と同一である。また、図8(b) に示すシャッタ枠37、撮像素子34、撮像素子固定板35、及び回路基板36の構成、及びこれらの部材がそれぞれのネジ孔(番号の図示省略)に挿通される不図示のネジによりネジ止めされる組み付け方法も、図7の場合と同一である。
そして、図8に示す本例の撮像ユニット50の場合は、図7に示したシャッタユニット固定部材43に代って、光学フィルタ保持枠51が設けられる。光学フィルタ保持枠51には、撮像素子34の撮像面に対応して物理的貫通孔により光学的開口部52が形成されている。この光学的開口部52は。その開口部を形成する開口内周面が光学フィルタ42が外側から嵌入して接着固定される外側枠52−1と、その光学フィルタ42の光軸O方向の位置を位置決めする内側枠52−2とから成る段差付きの内周面を有する開口部を形成している。
この光学フィルタ保持枠51は、物理的光学的開口部52の開口内周面の形状と、これに接着固定される光学フィルタ42を保持するという機能が図7の場合と異なる点を除けば、図7の場合と同様の構成であり、つまりシャッタユニット固定部材の機能も兼ね備えている。すなわち、本例においては、シャッタユニット7は、シャッタ枠37に収納され、光学フィルタ42が接着等で固定された光学フィルタ保持枠51により、図7の場合と同様にしてシャッタ枠37に組み付けられる。
この構成により、本例においては、光学フィルタ保持枠51の上下の爪部47をお互いに、つまり上下に広がる方向に広げることにより、光学フィルタ42が接着された光学フィルタ保持枠51とシャッタユニット7とを、容易に撮像ユニット50から取り外すことができる。
図9(a) は、撮像装置4の実施例3としての撮像ユニット53を示す斜視図であり、同図(b) は、その撮像ユニット53を、その撮像ユニット53が組み付けられる撮像素子と共に示す分解斜視図である。
本例において、同図(b) に左から示すシャッタユニット固定部材43、光学フィルタ42、シャッタユニット7、シャッタ枠37、撮像素子34、撮像素子固定板35、及び回路基板36の構成、及びこれらの部材がそれぞれのネジ孔(番号の図示省略)に挿通される不図示のネジ又はシャッタユニット固定部材43の爪部47により組み付けられる方法は、光学フィルタ42とシャッタユニット7が接着で一体化されずそれぞれ独立に組み付けられる点と、これら光学フィルタ42とシャッタユニット7の間に弾性部材54が介装される点を除けば、図7の場合と同一である。
本例において、弾性部材54は、光軸Oに沿って透過する光束の範囲外に設けられる額縁状の部材であり、例えばネオプレンゴム、ブタジエンゴム等の樹脂を材料として形成されている。
シャッタ枠37に、シャッタユニット7、弾性部材54、及び光学フィルタ42の順に積層し、シャッタユニット固定部材43の爪部47をシャッタ枠37の切り欠き部48の外側面48−1に係合させたとき、弾性部材54の弾性力によって、一方ではシャッタユニット7がシャッタ枠37に向けて押圧され、他方では光学フィルタ42がシャッタユニット固定部材43に向けて押圧されて、全体が固定される構成である。
本例の構成においては、図7又は図8の場合のように、光学フィルタ42とシャッタユニット7、又はシャッタユニット固定部材43と光学フィルタ42には、それぞれ接着部分が無いので、シャッタユニット固定部材43をシャッタ枠37から取り外すことにより、光学フィルタ42のみを(シャッタユニット7も同様)容易に取り外すことができる。
図10(a) は、撮像装置4の実施例4としての撮像ユニット55を示す斜視図であり、同図(b) は、その撮像ユニット55を、その撮像ユニット55が組み付けられる撮像素子と共に示す分解斜視図である。
本例において、図10に示すシャッタユニット7、光学フィルタ42、撮像素子34、撮像素子固定板35、及び回路基板36の構成は、図9の場合と同一である。但し、上述した実施例1〜3では、光学フィルタ42が常にシャッタユニット7よりも光束の入光側に配置されていたが、本例では光学フィルタ42がシャッタユニット7よりも撮像素子側に配置される。
また、この配置により、本例のシャッタユニット固定部材56の光学的開口部57は、図7又は図9の場合のように光学フィルタ42と競合することもなく、また、図8の場合のように光学フィルタ42を保持する必要もないので、開口内周面に段差部の無い単なる開口部となっており、シャッタユニット7との対抗面56−1を形成する基部58の厚さも、図7〜図9の場合よりも薄く形成されている。このような点を除けばシャッタユニット固定部材56の爪部47や鉤部47−1の構成は図7の場合と同一である。
他方、上記のようにシャッタユニット固定部材56の基部58の厚さが薄くなった分だけ、本例のシャッタ枠59は厚く形成される。そして、その内部の光学的開口部61の手前(光束の入光側)に、光学フィルタ42を収容する光学フィルタ保持部62が設けられる。光学フィルタ保持部62と光学的開口部61との境界には、光学フィルタ42を光軸O方向に位置決めするための段差部63が形成されている。
本例では、光学フィルタ42は、シャッタ枠59の光学フィルタ保持部62に、予め接着剤等で固定される。尚、光学フィルタ42は、シャッタ枠59に接着剤等で固定するのではなく、実施例3のように、額縁状の弾性部材54を光学フィルタ42とシャッタユニット7の間に介在させて固定するようにしてもよい。
本例においても、撮像素子34が撮像素子固定板35を介して回路基板36と電気的に接続され、そのように撮像素子34、撮像素子固定板35、回路基板36が組みつけられたユニットに、シャッタ枠59がネジ孔及び不図示のネジを介してネジ止めされることは、図7の場合と同一であり、また、シャッタユニット7がシャッタユニット固定部材56によりシャッタ枠59に固定される方法も、図7又は図9に示したシャッタユニット固定部材43又は図8に示した光学フィルタ保持枠51の場合とほぼ同様である。
このように、本発明の撮像装置によれば、上述した実施例1〜4に示したように、シャッタユニットに光学フィルタ着脱自在に設けるので、工場での組み立て時、又は保守時の交換が容易となり、これにより、製造歩留まりの向上、保守時のコストダウン等に貢献できるようになる。
ところで、上述した各実施例においては、シャッタユニットは2枚の遮光幕を有するものとしていたが、それに限らず、1枚または3枚以上遮光幕を有するものであっても上述した実施例と同様の効果を期待できることはいうまでもない。
(a) は本発明の撮像装置が組み込まれた一眼レフデジタルカメラ本体の交換レンズを取り外した正面図、(b) はその交換レンズの正面図である。 (a) は本発明の撮像装置に組み込まれるフォーカルプレーンシャッタ装置の一例を示す分解斜視図、(b) は(a) のA矢視図である。 (a),(b) は本発明の撮像装置に係わるシャッタ機構の駆動原理を説明する図である。 本発明の撮像装置に係わるシャッタ機構のエレクトレットシャッタとその駆動回路を模式的に示す図である。 エレクトレットシャッタの駆動回路によって生成されて帯状電極に印加される電圧信号列を示す図である。 エレクトレットシャッタの動作を更に説明する図である。 (a) は実施例1としての撮像ユニットを示す斜視図、(b) はその撮像ユニットを撮像素子と共に示す分解斜視図である。 (a) は実施例2としての撮像ユニットを示す斜視図、(b) はその撮像ユニットを撮像素子と共に示す分解斜視図である。 (a) は実施例3としての撮像ユニットを示す斜視図、(b) はその撮像ユニットを撮像素子と共に示す分解斜視図である。 (a) は実施例4としての撮像ユニットを示す斜視図、(b) はその撮像ユニットを撮像素子と共に示す分解斜視図である。
符号の説明
1 一眼レフデジタルカメラ本体
2 交換レンズ取り付け部
3 交換レンズ
4 撮像装置
5 握り部
6 シャッタボタン
7 フォーカルプレーンシャッタ装置(シャッタユニット)
8 第1の基板
9 第1のスペーサ
10 第1の遮光幕
11 仕切兼干渉防止部材
12 第2の遮光幕
13 第2のスペーサ
14 第2の基板
15 光学的開口部
16 塗装
17 遮光幕非移動部
18 帯状電極
19 光学的開口部
21 遮光幕非移動部
22 帯状電極
23 固定子
24 移動子
25 光学的開口部
26 帯状電極(駆動電極)
27 駆動(電圧印加)回路
28(28a、28b) 誘電体(エレクトレット)
29 パルス発生回路
31 昇圧回路
32 位相器
33 撮像ユニット
34 撮像素子
35 撮像素子固定板
36 回路基板
37 シャッタ枠
38、39、41 ネジ孔
42 光学フィルタ
43 シャッタユニット固定部材
43−1 対向面
O 光軸
44 位置決め突起
45 内側面
46 凹部
47 爪部
47−1 鉤部
48 切り欠き部
48−1 外側面
49 光学的開口部
49−1 外側枠
49−2 内側枠
50 撮像ユニット
51 光学フィルタ保持枠
52 光学的開口部
52−1 外側枠
52−2 内側枠
53 撮像ユニット
54 弾性部材
55 撮像ユニット
56 シャッタユニット固定部材
56−1 対抗面
57 光学的開口部
58 基部
59 シャッタ枠
61 光学的開口部
62 光学フィルタ保持部
63 段差部

Claims (13)

  1. 光電変換素子への露光量を制御するための光量調節装置及び光学フィルタを有する撮像装置において、
    前記光電変換素子に対し、前記光量調節装置及び前記光学フィルタを着脱自在に保持する保持手投を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記光量調節装置は、前記保持手段により前記光量調節装置の厚み方向に押圧されていることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記保持手段は、スナップフィット機構を応用していることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  4. 前記保持手段は、前記光量調節装置と前記光学フィルタとを一体として前記光電変換素子から着脱自在に保持することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  5. 前記保持手段は、前記光量調節装置と前記光学フィルタとを、それぞれ着脱自在に保持することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  6. 前記光学フィルタは、前記光量調節装置に対し、弾性部材を介して着脱自在に保持されることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  7. 前記光学フィルタは、前記光量調節装置の前記光電変換素子側に設けられたことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  8. 前記光学フィルタは、前記光量調節装置の前記光電変換素子とは反対側に設けられたことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  9. 前記光量調節装置は、静電気力を応用して動作することを特徴とする請求項1記載の撮像措置。
  10. 前記光学フィルタは、高周波成分の透過を制限する機能を有することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  11. 前記光学フィルタは、可視域外の光線の透過を制限する機能を有することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  12. 前記光量調節装置は、フォーカルプレーンシャッタであることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の撮像装置が光学系のシャッタ位置又は絞り位置に組み込まれていることを特徴とするカメラ。

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