JP2005325173A - コロイド結晶及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】親水性モノマーを重合させてなるマトリックス3と、マトリックス3中に配列されたコロイド粒子2とを有するコロイド結晶1である。コロイド粒子1は、マトリックス3中に固定化されており、マトリックス3は、40重量%以下の水分を含んでいる。また、結晶化工程と、ゲル化工程と、高濃度モノマー置換工程と、固定化工程とを有するコロイド結晶の製造方法である。
【選択図】図1
Description
また、コロイド結晶の構造を制御する方法として、コロイド粒子の分散液を加熱又は冷却する方法(特許文献3参照)や、せん断流動を与える方法(特許文献4及び5参照)や、振動を与える方法(特許文献6参照)等が知られている。
また、コロイド結晶の応用例としては、2枚の透明な平板間にポリスチレン粒子からなるコロイド結晶を挟んだ構造の光フィルター(特許文献7参照)や、ポリスチレン粒子からなるコロイド結晶をポリマーでゲル化させて作製したコロイド結晶ゲル(特許文献8〜10参照)等が知られている。
しかしながら、上記従来の方法に開示されたコロイド結晶は、充分な強度を示すことができず、光フィルター、ミラー、フォトニック結晶等の上記光機能材料に適用することが困難であった。
これまでに、溶媒中に形成したコロイド結晶を、例えば水分を60%以上含むゲル状のマトリックスで固定化したゲル状のコロイド結晶の例はある。しかし、ゲル状のコロイド結晶においては、溶媒が蒸発した場合に、コロイド結晶が壊れてしまったり、結晶構造に歪みが生じたりするおそれがあり、結晶構造を維持することが困難であった。
したがって、従来のコロイド結晶は、実際には上記光機能材料への実用化が困難であった。
上記コロイド粒子は、上記マトリックス中に固定化されており、
上記マトリックスは、40重量%以下の水分を含んでいることを特徴とするコロイド結晶にある(請求項1)。
したがって、上記コロイド結晶は、光フィルターやミラー、フォトニック結晶とよばれる新規な光機能材料、又は光スイッチや光センサ等に適用することができる。
親水性溶媒中に親水性モノマーを5〜30重量%含む低濃度モノマー溶液中で、上記コロイド粒子を規則的に配列させる結晶化工程と、
上記低濃度モノマー溶液中に含まれる上記親水性モノマーを重合させることにより、ゲル状のマトリックス中に上記コロイド粒子が配列されたゲル状のコロイド結晶を作製するゲル化工程と、
該ゲル化工程後に残存する溶媒を、親水性溶媒中に親水性モノマーを50重量%以上含む高濃度モノマー溶液で置換する高濃度モノマー置換工程と、
上記高濃度モノマー溶液中に含まれる上記親水性モノマーを重合させることにより、コロイド粒子をマトリックス中に固定化する固定化工程とを有することを特徴とするコロイド結晶の製造方法にある(請求項4)。
上記結晶化工程においては、親水性溶媒中に親水性モノマーを上記特定量含む低濃度モノマー溶液中で、上記コロイド粒子を規則的に配列させる。
上記のごとく、上記結晶化工程においては、上記親水性モノマーを5〜30重量%という低い濃度で含有する上記低濃度モノマー溶液を用いている。そのため、上記コロイド粒子は、上記低濃度モノマー溶液中で、上記コロイド粒子間に働く相互作用により規則的に配列し、特定の結晶構造を有するコロイド結晶を形成することができる。
このように、上記ゲル化工程においては、特定の低い濃度で親水性モノマーを含有する上記低濃度モノマー溶液を用いて重合を行っている。そのため、上記ゲル化工程においては、上記結晶化工程において形成された結晶構造を保ちながら、上記コロイド粒子をゲル状のマトリックス中に固定化することができる。
これにより、上記固定化工程によって得られるゲル状の上記コロイド結晶を、上記高濃度モノマー溶液中に比較的高濃度で含まれる上記親水性モノマーで膨潤させることができる。
上記マトリックスの水分が40重量%を超える場合には、上記コロイド結晶の強度が不充分になり、水分が蒸発することにより、結晶構造が壊れたり、歪みが生じたりするおそれがある。
具体的には、ポリマー粒子としては、エマルション重合により合成されたポリスチレン粒子や、ポリメタクリル酸メチル粒子等がある(例えば、ダウケミカル社、ポリサイエンス社、日本合成ゴム社、及び積水化学社等の各社から製造されているものがある)。
また、シリカ粒子としては、例えばストーバー法により合成されたものがある(例えば日本触媒社や触媒化成社等の各社から製造されているものがある)。
粒子径が0.01μm未満の場合には、上記コロイド結晶の作製時において、上記コロイド粒子間の相互作用を制御することが困難になり、上記コロイド粒子を規則的に配列させることが困難になるおそれがある。一方、10μmを超える場合には、上記コロイド結晶の作製時において、液体中で上記コロイド粒子を規則的に配列させる場合等に、上記コロイド粒子の沈降等の影響を受けやすく、上記コロイド粒子を規則的に配列させることが困難になるおそれがある。
上記コロイド粒子の粒子径のばらつきが10%を超える場合には、上記コロイド粒子を規則的に配列させることが困難になるおそれがある。その結果、上記コロイド結晶の作製時に結晶化が困難になるおそれがある。
上記親水性モノマーとしては、例えばアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールトリアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及び2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等がある。
上記結晶化工程においては、上記低濃度モノマー溶液中で、上記コロイド粒子を規則的に配列させる。
上記低濃度モノマー溶液は、親水性溶媒中に親水性モノマーを5〜30重量%含有している。親水性モノマーが5重量%未満の場合には、後述のゲル化工程において、上記親水性モノマーを重合させて得られるゲル状のコロイド結晶の水分量が多くなりすぎて、結晶構造が壊れ易くなるおそれがある。その結果、ゲル化工程後に行われる上記高濃度モノマー置換工程や上記固定化工程において、ゲル状の上記コロイド結晶の取り扱いが非常に困難になるおそれがある。一方、30重量%を超える場合には、上記低濃度モノマー溶液中で上記コロイド粒子を規則的に配列させることができなくなるおそれがある。また、上記ゲル化工程において上記親水性モノマーを重合させたときに、上記結晶化工程において形成された結晶構造が壊れてしまうおそれがある。
好ましくは、上記低濃度モノマー溶液中の上記親水性モノマーの濃度は5〜15重量%がよい。
この場合には、コロイド粒子が配列して結晶構造を形成するときに、その結晶構造(格子定数、結晶型)を粒子間の相互作用によって制御することができる。
上記低濃度モノマー溶液中の上記親水性モノマーの分子量が200未満の場合には、上記結晶化工程において形成した上記コロイド粒子の規則的な配列が乱されてしまうおそれがある。より好ましくは、400以上がよい。
上記親水性モノマーを重合させる方法としては、光重合や加熱による重合等がある。
上記マトリックスの水分量が60重量%未満の場合には、上記結晶化工程において形成した上記コロイド粒子の規則的な配列が乱されてしまうおそれがある。その結果、所望の結晶構造を有するコロイド結晶を得ることが困難になるおそれがある。一方、95重量%を超える場合には、ゲル状の上記コロイド結晶の取り扱いが困難になるおそれがある。
上記高濃度モノマー溶液は、親水性溶媒中に親水性モノマーを50重量%以上含有する。
上記親水性モノマーの含有量が50重量%未満の場合には、後述の固定化工程において、コロイド結晶を充分に固定化することができず、得られるコロイド結晶の強度が低下するおそれがある。
また、上記高濃度モノマー溶液における上記親水性溶媒及び上記親水性モノマーとしては、上記低濃度モノマー溶液と同様のものを用いることができる。
上記高濃度モノマー溶液中の上記親水性モノマーの分子量が600を超える場合には、上記高濃度モノマー置換工程において、上記ゲル化工程後に残存する溶媒を上記親水性モノマーで充分に置換することができないおそれがある。より好ましくは、400以下がよい。
上記固定化工程において、上記親水性モノマーを重合させる方法としては、光重合や加熱による重合等がある。
この場合には、上記コロイド結晶の強度をより高めることができる。
この場合には、上記コロイド結晶の強度をさらに一層高めることができる。
この場合には、上記連続置換工程と上記連続固定化工程とを繰り返す毎に、上記コロイド結晶の強度を緩やかに高めることができる。そのため、上記結晶化工程において形成した上記コロイド粒子の規則的な配列をほとんど損ねることなく、上記コロイド結晶の強度を高めることができる。その結果、所望の結晶構造を有すると共に、強度に優れたコロイド結晶を作製することができる。
水分量が40重量%を超える場合には、上記コロイド結晶の強度が不充分なものになるおそれがある。
この場合には、上記結晶化工程において形成した上記コロイド粒子の規則的な配列をほとんど損ねることなく、上記コロイド結晶を作製することができる。そのため、この場合には、所望の格子定数や結晶型等の結晶構造を有するコロイド結晶を作製することができる。
次に、本発明の実施例につき、図1〜図6を用いて説明する。
図1に示すごとく、本例のコロイド結晶1は、親水性モノマーを重合させてなるマトリックス3と、このマトリックス3中に配列されたコロイド粒子2とを有する。コロイド粒子2は、マトリックス3中に固定化されている。マトリックス3は、40重量%以下の水分を含んでいる。
本例において、コロイド粒子2は、二酸化珪素(シリカ、SiO2)の粒子である。マトリックス3は、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレートモノマー、ポリエチレングリコールジアクリレートモノマー、及び2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートモノマーを重合したものである。
結晶化工程においては、図3に示すごとく、水等の親水性溶媒中に親水性モノマー41を10重量%含む低濃度モノマー溶液4中でコロイド粒子2を規則的に配列させる。
また、ゲル化工程においては、低濃度モノマー溶液4中に含まれる親水性モノマー41を重合させることにより、図4に示すごとく、ゲル状のマトリックス5中にコロイド粒子2が配列されたゲル状のコロイド結晶6を作製する。
次に、高濃度モノマー置換工程においては、図5に示すごとく、ゲル化工程後に残存する溶媒を、親水性溶媒中に親水性モノマー8を50重量%以上含む高濃度モノマー溶液7で置換する。
また、固定化工程においては、高濃度モノマー溶液7中に含まれる親水性モノマー8を重合させることにより、図1に示すごとく、コロイド粒子2をマトリックス3中に固定化し、コロイド結晶1を作製する。
まず、図2に示すごとく、コロイド粒子2としての二酸化珪素(シリカ)粒子を水に分散させた水分散液20(触媒化成社製のカタロイドSI−80P)を準備した。この水分散液20にイオン交換樹脂を共存させて約1週間撹拌し、分散媒中に存在する低分子イオンを除去した。
次に、親水性溶媒としてのイオン交換水と、親水性モノマーとしてのメトキシポリエチレングリコールモノアクリレートモノマ(新中村化学社製 NKエステルAM−90G、エチレングリコールの鎖長9、分子量482)及びポリエチレングリコールジアクリレートモノマ(新中村化学社製 NKエステルA600、エチレングリコールの鎖長9、分子量506)とからなる低濃度モノマー溶液を準備した。
次いで、試料E1aについて、その反射スペクトルを測定した。その結果を図6に示す。
次いで、試料E1bについて、上記試料E1aと同様に反射スペクトルを測定した。その結果を図6に示す。
図5に示すごとく、この高濃度モノマー溶液7中に、上記にて作製したゲル状のコロイド結晶6を1日浸漬した(高濃度モノマー置換工程)。
次に、試料E1について、上記試料E1a及び試料E1bと同様に反射スペクトルを測定した。その結果を図6に示す。また、試料E1は、反射スペクトルの測定において、表面が青緑色に反射するコロイド結晶であった。
本例は、上記実施例1とは、親水性モノマーの種類及びコロイド粒子の濃度を変えてコロイド結晶を作製した例である。
まず、実施例1と同様に、コロイド粒子としての二酸化珪素(シリカ)粒子を水に分散させた水分散液(触媒化成社製のカタロイドSI−80P)を準備し、分散媒中に存在する低分子イオンを除去した。
この低濃度モノマー溶液を、シリカ粒子を分散させた水分散液に混合し、シリカ粒子の濃度が10重量%、モノマー濃度が10重量%になるように調整した。さらに、実施例1と同様にして光硬化剤(チバスペシャリティケミカル社製 Darocure1173)を添加し、約1時間静置して、低濃度モノマー溶液中でコロイド結晶を形成させた。このコロイド結晶を試料E2aとする。
次いで、実施例1と同様にして、試料E2aの反射スペクトルを測定した。その結果を図7に示す。
試料E2bについても、上記試料E2aと同様に反射スペクトルを測定し、その結果を図7に示す。
この高濃度モノマー溶液中に、上記にて作製したゲル状のコロイド結晶(試料E2b)を1日間浸漬した。
次に、試料E2について、上記試料E2a及び試料E2bと同様に反射スペクトルを測定した。その結果を図7に示す。試料E2は、反射スペクトルの測定において、表面が緑色に反射するコロイド結晶であった。
このように、コロイド粒子の濃度や、モノマーの種類などを変更することにより、得られるコロイド結晶の光学特性を制御できることがわかる。
なお、その他の効果は、実施例1の上記試料E1と同様である。
本例は、上記実施例1及び実施例2とは、親水性モノマーの種類及びコロイド粒子の濃度を変えてコロイド結晶を作製した例である。
まず、実施例1と同様に、コロイド粒子としての二酸化珪素(シリカ)粒子を水に分散させた水分散液(触媒化成社製のカタロイドSI−80P)を準備し、分散媒中に存在する低分子イオンを除去した。
この低濃度モノマー溶液を、シリカ粒子を分散させた水分散液に混合し、シリカ粒子の濃度が20重量%、モノマー濃度が10重量%になるように調整した。さらに、実施例1と同様にして光硬化剤(チバスペシャリティケミカル社製 Darocure1173)を添加し、約1時間静置して、低濃度モノマー溶液中でコロイド結晶を形成させた。このコロイド結晶を試料E3aとする。
次いで、実施例1と同様にして、試料E3aの反射スペクトルを測定した。その結果を図8に示す。
試料E3bについても、上記試料E3aと同様に反射スペクトルを測定した。その結果を図8に示す。
この高濃度モノマー溶液中に、上記にて作製したゲル状のコロイド結晶(試料E3b)を1日間浸漬した。
次に、試料E3について、上記試料E3a及び試料E3bと同様に反射スペクトルを測定した。その結果を図8に示す。試料E3は、反射スペクトルの測定において、表面が青色に反射するコロイド結晶であった。
その結果、本例においては、図8に示すごとく、実施例1の上記試料E1や実施例2の上記試料E2の反射スペクトル(図6及び図7参照)とは異なる波形の反射スペクトルを示すコロイド結晶を作製することができた。
なお、その他の効果は、実施例1の上記試料E1と同様である。
本例は、上記試料E1〜試料E3のコロイド結晶の優れた特徴を明らかにするため、比較用としてゲル状のコロイド結晶を作製する例である。
まず、実施例1と同様に、コロイド粒子としての二酸化珪素(シリカ)粒子を水に分散させた水分散液(触媒化成社製のカタロイドSI−80P)を準備し、分散媒中に存在する低分子イオンを除去した。
このモノマー溶液を、シリカ粒子を分散させた水分散液に混合し、シリカ粒子の濃度が15重量%、モノマー(アクリルアミドモノマー及びメチレンビスアクリルアミドモノマー)濃度が10重量%になるように調整したさらに、光硬化剤(チバスペシャリティケミカル社製 Darocure1173)を添加し、約1時間静置して、コロイド粒子を規則的に配列させ、モノマー溶液中でコロイド結晶を形成させた。
このように、ゲル状のコロイド結晶においては、放置して溶媒が蒸発した場合に、コロイド結晶が壊れてしまうため、各種材料への適用が困難であることがわかる。
本例は、疎水性のモノマーを用いて、ゲル状のコロイド結晶の作製を試みた例である。
まず、実施例1と同様に、コロイド粒子としての二酸化珪素(シリカ)粒子を水に分散させた水分散液(触媒化成社製のカタロイドSI−80P)を準備し、分散媒中に存在する低分子イオンを除去した。
このモノマー溶液を、シリカ粒子を分散させた水分散液に混合し、シリカ粒子の濃度が15重量%、モノマー(メチルメタクリレートモノマー)濃度が10重量%になるように調整したさらに、光硬化剤(チバスペシャリティケミカル社製 Darocure1173)を添加し、約1時間静置した。
このことから、溶液中でコロイド結晶を形成させる際に、疎水性モノマーを共存させると、コロイド結晶は形成されないことがわかる。
本例は、比較例1よりもモノマーの濃度を高くしてコロイド結晶の作製を試みた例である。
まず、実施例1と同様に、コロイド粒子としての二酸化珪素(シリカ)粒子を水に分散させた水分散液(触媒化成社製のカタロイドSI−80P)を準備し、分散媒中に存在する低分子イオンを除去した。
このモノマー溶液を、シリカ粒子を分散させた水分散液に混合し、シリカ粒子の濃度が15重量%、モノマー(アクリルアミドモノマー及びメチレンビスアクリルアミドモノマー)濃度が30重量%になるように調整した。さらに、光硬化剤(チバスペシャリティケミカル社製 Darocure1173)を添加し、約1時間静置した。
このことから、溶液中でコロイド結晶を形成させる際に、モノマーを高濃度で共存させると、コロイド結晶は形成されないことがわかる。
本例においては明確に示していないが、親水性モノマーを20重量%以下の濃度で含有する水等の親水性溶媒中においては、コロイド粒子は規則的に配列しコロイド結晶を形成できることを確認している。
2 コロイド粒子
3 マトリックス
Claims (14)
- 親水性モノマーを重合させてなるマトリックスと、該マトリックス中に配列されたコロイド粒子とを有するコロイド結晶であって、
上記コロイド粒子は、上記マトリックス中に固定化されており、
上記マトリックスは、40重量%以下の水分を含んでいることを特徴とするコロイド結晶。 - 請求項1において、上記コロイド粒子は、粒子径が0.01〜10μmであることを特徴とするコロイド結晶。
- 請求項1又は2において、上記コロイド粒子は、その粒子径のばらつきが10%以下であることを特徴とするコロイド結晶。
- モノマーを重合させてなるマトリックスと、該マトリックス中に配列されたコロイド粒子とを有するコロイド結晶の製造方法であって、
親水性溶媒中に親水性モノマーを5〜30重量%含む低濃度モノマー溶液中で、上記コロイド粒子を規則的に配列させる結晶化工程と、
上記低濃度モノマー溶液中に含まれる上記親水性モノマーを重合させることにより、ゲル状のマトリックス中に上記コロイド粒子が配列されたゲル状のコロイド結晶を作製するゲル化工程と、
該ゲル化工程後に残存する溶媒を、親水性溶媒中に親水性モノマーを50重量%以上含む高濃度モノマー溶液で置換する高濃度モノマー置換工程と、
上記高濃度モノマー溶液中に含まれる上記親水性モノマーを重合させることにより、コロイド粒子をマトリックス中に固定化する固定化工程とを有することを特徴とするコロイド結晶の製造方法。 - 請求項4において、上記高濃度モノマー溶液中に含まれる上記親水性モノマーを重合させた後に残存する溶媒を、さらに上記高濃度モノマー溶液で置換する連続置換工程と、該連続置換工程において置換した上記高濃度モノマー溶液中に含まれる上記親水性モノマーを重合させる連続固定化工程とを行うことを特徴とするコロイド結晶の製造方法。
- 請求項5において、上記連続置換工程と上記連続固定化工程とを繰り返し行うことを特徴とするコロイド結晶の製造方法。
- 請求項6において、上記連続置換工程と上記連続固定化工程とを繰り返す毎に、上記高濃度モノマー溶液中に含まれる上記親水性モノマーの濃度をより高くすることを特徴とするコロイド結晶の製造方法。
- 請求項4〜7のいずれか一項において、上記ゲル化工程後に得られるゲル状の上記コロイド結晶は、ゲル状の上記マトリックス中に60重量%〜95重量%の水分を含んでいることを特徴とするコロイド結晶の製造方法。
- 請求項4〜8のいずれか一項において、上記固定化工程又は上記連続固定化工程後に得られる上記コロイド結晶は、上記マトリックス中に40重量%以下の水分を含んでいることを特徴とするコロイド結晶の製造方法。
- 請求項4〜9のいずれか一項において、上記低濃度モノマー溶液中に含まれる上記親水性モノマーは、分子量が200以上であることを特徴とするコロイド結晶の製造方法。
- 請求項4〜10のいずれか一項において、上記高濃度モノマー溶液中に含まれる上記親水性モノマーは、分子量が600以下であることを特徴とするコロイド結晶の製造方法。
- 請求項4〜11のいずれか一項において、上記親水性モノマーは、光重合により重合させることを特徴とするコロイド結晶の製造方法。
- 請求項4〜12のいずれか一項において、上記コロイド粒子は、粒子径が0.01μm〜10μmであることを特徴とするコロイド結晶の製造方法。
- 請求項4〜13のいずれか一項において、上記コロイド粒子は、その粒子径のばらつきが10%以下であることを特徴とするコロイド結晶の製造方法。
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