JP2005325159A - 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 - Google Patents

封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 Download PDF

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Hisanori Watanabe
尚紀 渡辺
Hironori Tamate
博則 玉手
Tomoichi Oda
倫一 尾田
Takayuki Akimoto
孝幸 秋元
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Abstract

【課題】低分子系エポキシ樹脂を原材料とした封止用成形材料において、特に薄型パッケージに、良好なパッケージ外観を与え、エアベントの樹脂残りを起こすことのない封止用エポキシ樹脂成形材料、及びこれにより封止した素子を備えた電子部品装置を提供する。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)150℃のICI粘度が0.2Pa・s以下のエポキシ樹脂(C1)、酸化型ポリオレフィン(C2)、並びにα−オレフィンと無水マレイン酸及び無水マレイン酸誘導体の少なくともいずれかとの共重合物の1種又は2種以上(C3)を予備混合した混合物、及び(D)エポキシ樹脂又は硬化剤と酸化型ポリオレフィンとを予備混合した混合物を含有する封止用エポキシ樹脂成形材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、封止用エポキシ樹脂成形材料、及びこの封止用エポキシ樹脂成形材料で封止した素子を備えた電子部品装置に関する。
従来から、トランジスタ、IC、LSI等の電子部品装置の素子封止の分野では生産性、コスト等の面から樹脂封止が主流となり、エポキシ樹脂成形材料が広く用いられている。この理由としては、エポキシ樹脂が電気特性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着性などの諸特性にバランスがとれているためである。
近年は、電子部品装置の小型・軽量化、高性能・高機能化を図るために素子の高密度実装化、配線の微細化、多層化、多ピン化、素子のパッケージに対する占有面積増大化等が進んでおり、同時に、従来のDIP(Dual Inline Package)、PGA(Pin Grid Aray)等から、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J-lead package)、さらにはTSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin Quad Flat Package)等へと、電子部品装置の薄型化が進んでいる。
封止材には、金型からの円滑な脱型を目的に離型剤を内部添加することが多いが、離型剤には、基本的に 封止用エポキシ樹脂成形材料を構成するエポキシ樹脂、硬化剤等とは相溶しない化合物が用いられる為、樹脂への分散不具合等に起因するパッケージの外観不良の原因となり易いという本質的な問題を抱える。パッケージの薄型化は、金型内での樹脂の流動挙動を、その充填位置によって大きく変動させる要因ともなっており、離型剤の樹脂への分散不具合と併せ、パッケージの外観不良を助長させる一因となっている。
また、前述のように、封止材成形時には金型が用いられるが、金型には、成形時に内部の空気抜きを行う為に、10〜30μm程度の厚みを持った溝(エアベント)が加工された箇所が存在する。成形時、樹脂は前記エアベントにも流れ出し樹脂バリを形成することが多いが、連続成形時に樹脂バリが金型に残ると、金型内部の空気抜きが円滑に行われずに、樹脂の充填不具合等(未充填)の問題が発生し易くなるといった問題も存在する。
パッケージの外観不良防止に対しては、離型剤として例えばα-オレフィンと無水マレイン酸との共重合物や、スチレンと無水マレイン酸との共重合物を用いた手法(例えば、特許文献1参照。)、α-オレフィンと無水マレイン酸との共重合物のエステル化物と酸化型ポリオレフィンを組み合わせる手法(例えば、特許文献2、特許文献3参照。)等の報告がある。
特開平10-36486号公報 特開2001-247748号公報 特開2003-64239号公報
しかし、特に低分子系エポキシ樹脂を原材料とした封止用成形材料を薄型パッケージに適用した場合の良好なパッケージ外観とエアベントへの樹脂残り低減の両立といった点で、上記手法の効果は必ずしも充分ではない。
本発明はかかる状況に鑑みなされたもので、特に低分子系エポキシ樹脂を原材料とした封止用成形材料において、良好なパッケージ外観を与え、エアベントの樹脂残りを起こすことのない封止用エポキシ樹脂成形材料、及びこれにより封止した素子を備えた電子部品装置を提供しようとするものである。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、封止用エポキシ樹脂成形材料に、予め混合された特定の2種の離型剤を添加することにより上記の目的を達成しうることを見い出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、
(1)(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、離型剤として(C)150℃のICI粘度が0.2Pa・s以下のエポキシ樹脂(C1)、酸化型ポリオレフィン(C2)、並びにα−オレフィンと無水マレイン酸及び無水マレイン酸誘導体の少なくともいずれかとの共重合物の1種又は2種以上(C3)を予備混合した混合物、及び(D)エポキシ樹脂又は硬化剤と酸化型ポリオレフィンとを予備混合した混合物、の2種を含有する封止用エポキシ樹脂成形材料、
(2)(C)成分のα−オレフィンと無水マレイン酸及び無水マレイン酸誘導体の少なくともいずれかとの共重合物が下記一般式(I)で表される化合物である前記(1)に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、
Figure 2005325159
(一般式(I)で、Rは水素原子又は脂肪族炭化水素基を表し、R、R、Rは飽和又は不飽和の炭化水素基を表し、互いに同じでも異なっていても良い。R〜R10は水素原子又は飽和又は不飽和の炭化水素基を表し、互いに同じでも異なっていてもよい。pは正の整数を、q、r、sは0又は正の整数を表す。ただし、q=r=s=0を除く。)
(3)前記(1)又は(2)に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備えた電子部品装置、
に関する。
本発明になる封止用エポキシ樹脂成形材料は、特に薄型パッケージのパッケージ汚れ、金型への樹脂付着防止に優れ、この封止用エポキシ樹脂成形材料を用いてIC、LSI等の電子部品を封止すれば信頼性に優れた電子部品装置を得ることができるので、その工業的価値は大である。
本発明において用いられる(A)成分のエポキシ樹脂は、封止用エポキシ樹脂成形材料に一般に使用されているもので特に制限はないが、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したもの、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールA/D等のジグリシジルエーテル、アルキル置換又は非置換のビフェノールのジグリシジルエーテルであるビフェニル型エポキシ樹脂、フェノール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂や、ビフェニル・アラルキル樹脂のエポキシ化物、スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、シクロペンタジエンとフェノール類の共縮合樹脂のエポキシ化物であるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン環を有するエポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂、テルペン変性エポキシ樹脂、硫黄原子含有エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、及びこれらのエポキシ樹脂をシリコーン、アクリロニトリル、ブタジエン、イソプレン系ゴム、ポリアミド系樹脂等により変性したエポキシ樹脂などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも、薄型パッケージへの適用を考えた場合、流動性、信頼性等の観点から、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニル・アラルキル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、及び硫黄原子含有エポキシ樹脂が好ましく、これらの樹脂の少なくとも1種を含有していることが好ましい。
上記4種のエポキシ樹脂はいずれか1種を単独で用いても2種以上を組合わせて用いてもよいが、その配合量は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量に対して合わせて20重量%以上とすることが好ましく、30重量%以上がより好ましく、50重量%以上とすることがさらに好ましい。
本発明において用いられる(B)硬化剤は、封止用エポキシ樹脂成形材料に一般に使用されているもので特に制限はないが、たとえば、フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂、フェノール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂、ビフェニル・アラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂、フェノール類及び/又はナフトール類とシクロペンタジエンから共重合により合成される、ジシクロペンタジエン型フェノールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂等のジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも、薄型パッケージへの適用を考えた場合、特に信頼性等の観点から、下記一般式(II)で表されるフェノール・アラルキル樹脂、ビフェニル・アラルキル樹脂及びナフトール・アラルキル樹脂が好ましく、これらのフェノール樹脂の少なくとも1種を含有していることが好ましい。
Figure 2005325159
(一般式(II)で、nは0又は1〜10の整数を示し、A及びB中のベンゼン環又はナフタレン環、もしくはビフェノール環上の水素は炭化水素基で置き換えられていても良い。
上記一般式(II)で示されるフェノール・アラルキル樹脂や、ビフェニル・アラルキル樹脂としては、たとえば、下記一般式(III)及び(IV)で示されるフェノール樹脂等が挙げられる。
Figure 2005325159
(一般式(III)で、nは0又は1〜10の整数を示す。)
Figure 2005325159
(一般式(IV)で、nは0又は1〜10の整数を示す。)
上記一般式(III)で示されるフェノール・アラルキル樹脂としては、市販品として三井化学株式会社製商品名XLCが挙げられ、上記一般式(IV)で示されるビフェニル・アラルキル樹脂としては、市販品として明和化成株式会社製商品名MEH−7851が挙げられる。
上記一般式(II)で示されるナフトール・アラルキル樹脂としては、たとえば、下記一般式(V)及び(VI)で示される樹脂等が挙げられる。
Figure 2005325159
(一般式(V)で、nは0又は1〜10の整数を示す。)
Figure 2005325159
(一般式(VI)で、nは0又は1〜10の整数を示す。)
上記一般式(V)で示されるナフトール・アラルキル樹脂としては、市販品として新日鐵化学株式会社製商品名SN−170が挙げられ、上記一般式(VI)で示されるナフトール・アラルキル樹脂としては、市販品として新日鐵化学株式会社製商品名SN−475が挙げられる。
また、上記一般式(III)〜(VI)で示される化合物中のベンゼン環、ナフタレン環、もしくはビフェノール環上の水素原子のいずれかを炭化水素基で置換した化合物も、一般式(II)で表される化合物に含まれる。
上記フェノール・アラルキル樹脂、ビフェニル・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂は、いずれか1種を単独で用いても2種以上を組合わせて用いてもよいが、その配合量は硬化剤全量に対して合わせて60重量%以上とすることが好ましく、80重量%以上がより好ましい。
(A)成分のエポキシ樹脂と(B)成分の硬化剤との当量比、すなわち、エポキシ樹脂中のエポキシ基数/硬化剤中の水酸基数の比は、特に制限はないが、それぞれの未反応分を少なく抑えるために0.5〜2の範囲に設定されることが好ましく、0.6〜1.5がより好ましい。成形性、耐リフロー性に優れる封止用エポキシ樹脂成形材料を得るためには0.8〜1.2の範囲に設定されることがさらに好ましい。
本発明の(C)成分である混合物すなわち、150℃のICI粘度が0.2Pa・s以下のエポキシ樹脂(以下、(C1)という。)、酸化型ポリオレフィン(以下、(C2)という。)、及びα−オレフィンと無水マレイン酸及び無水マレイン酸誘導体の少なくともいずれかとの共重合物の1種又は2種以上(以下、(C3)という。)とを予備混合した混合物は離型剤として働くものである。
(C)成分に用いられるエポキシ樹脂は、予備混合後の流動性の観点から150℃におけるICI粘度が0.2Pa・s以下であることが必要であり、0.1Pa・s以下であることが好ましい。0.2Pa・sを超えると予備混合後の粘度が上昇し、封止用成形材料の流動性に悪影響を与えたり、前記(C3)の共重合物、すなわちα−オレフィンと無水マレイン酸及び無水マレイン酸誘導体の少なくともいずれかとの共重合物との反応によりゲル化する危険性が生じたりする。ここで、ICI粘度とは、ICIコーンプレート回転粘度計での測定値をいう。
150℃におけるICI粘度が0.2Pa・s以下のエポキシ樹脂として、下記一般式(VII)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂、一般式(VIII)で表されるビスフェノール型エポキシ樹脂、一般式(IX)で表される硫黄含有型エポキシ樹脂等を挙げることが可能である。
Figure 2005325159
(一般式(VII)で、R1〜R8は水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよい。nは0〜3の整数を示す。)
Figure 2005325159
(一般式(VIII)で、R1〜R10は水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよい。nは0又は1〜3の整数を示す。)
Figure 2005325159
(一般式(IX)で、R1〜R8は水素原子、置換又は非置換の炭素数1〜10の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよい。nは0〜3の整数を示す。)
上記一般式(VII)で示されるビフェニル型エポキシ樹脂としては、たとえば、4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェニル又は4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂、エピクロルヒドリンと4,4´−ビフェノール又は4,4´−(3,3´,5,5´−テトラメチル)ビフェノールとを反応させて得られるエポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂が好ましい。このような樹脂としては、ジャパンエポキシレジン(株)社製製品名YX-4000H等が市販品として入手可能である。
上記一般式(VIII)で示されるビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、R、R、R及びRがメチル基で、R、R、R、R、R及びR10が水素原子であり、n=0を主成分とするYSLV−80XY(新日鐵化学株式会社製商品名)が市販品として入手可能である。
上記一般式(IX)で示される硫黄含有型エポキシ樹脂としては、例えば、R、Rがメチル基で、R、Rがtert−ブチル基で、R、R、R及びRが水素原子であり、n=0を主成分とするYSLV−120TE(新日鐵化学株式会社製商品名)が市販品として入手可能である。
(C)成分のエポキシ樹脂としては、上記一般式(VII)〜(IX)で表されるエポキシ樹脂のうちの1種又は2種以上を用いることが流動性や信頼性の点から好ましい。
本発明における(C)成分に用いられる酸化型ポリオレフィン(C2)は、(C)成分が離型剤として働く為の主成分である。本発明の効果を得る為には(C)成分中のポリオレフィンが酸化型であることが必要で、これは、酸化型ポリオレフィンの有するカルボキシル基と(C)成分中のエポキシ樹脂(C1)とが反応することで(C)成分中でのポリオレフィンの分散が促進される為である。酸化型ポリオレフィンの酸価は5〜50mgKOH/gであることが好ましく、10〜40mgKOH/gであることがより好ましく、15〜30mgKOH/gであることが特に好ましい。酸価が5mgKOH/g未満ではエポキシ樹脂との反応が不十分となって分散不具合の可能性が生じ、酸価が50mgKOH/gを超えるとエポキシ樹脂との親和性が高くなって離型効果が不十分となる可能性が生じる。なお、本発明におけるポリオレフィンとは、エチレン重合体、プロピレン重合体、エチレン/プロピレン共重合体等を主成分とした化合物である。
(C)成分の酸化型ポリオレフィンは又、150℃におけるICI粘度が2.0Pa・s以下であることが好ましく、1.0Pa・s以下であることがより好ましい。2.0Pa・sを超えると、封止用エポキシ樹脂成形材料の流動性に悪影響を与えたり、ベース樹脂との流動性の相異が大きくなったりして、樹脂流動起因によるパッケージ汚れを誘発する傾向がある。
本発明における(C)成分には、150℃のICI粘度が0.2Pa・s以下のエポキシ樹脂及び酸化型ポリオレフィンの他に、1種又は2種以上の、α−オレフィンと無水マレイン酸及び無水マレイン酸誘導体の少なくともいずれかとの共重合物(C3)が必要である。
前記共重合物(C3)に用いられるα−オレフィンとしては、特に制限はないが、例えば、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、1−ドコセン、1−トリコセン、1−テトラコセン、1−ペンタコセン、1−ヘキサコセン、1−ヘプタコセン等の直鎖型α−オレフィン、3−メチル−1−ブテン、3,4−ジメチル−ペンテン、3−メチル−1−ノネン、3,4−ジメチル−オクテン、3−エチル−1−ドデセン、4−メチル−5−エチル−1−オクタデセン、3,4,5−トリエチル−1−1−エイコセン等の分岐型α−オレフィンなどが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、無水マレイン酸の他、無水マレイン酸誘導体としては、メチルマレイン酸無水物、ジメチルマレイン酸無水物等、下記一般式(X)で表される化合物を挙げることができ、やはり単独で用いても2種以上を組み合わせても良い。
Figure 2005325159
(一般式(X)で、R、Rはアルキル基、又はアリール基を表し、互いに同じでも異なっていても良い。)
α−オレフィンと無水マレイン酸及びその誘導体の少なくとも一方(以下、「無水マレイン酸類」という。)との共重合物(C3)は、特に制限はないが、例えば、下記一般式(XI)で示される化合物、下記一般式(XII)で示される化合物等が挙げられ、市販品としては、1−エイコセン、1−ドコセン及び1−テトラコセンを原料として用いたニッサンエレクトールD121(日本油脂株式会社製商品名)が入手可能である。
Figure 2005325159
上記一般式(XI)及び(XII)中のRは、一価の脂肪族炭化水素基を示し、nは1以上の整数である。mは、α−オレフィンと無水マレイン酸の共重合比を示し、特に制限はないが、α−オレフィンをXモル、無水マレイン酸をYモルとした場合、X/Y、すなわち、mは1/5〜5/1が好ましい。
本発明の効果を得る為には、炭素数が10〜40のα‐オレフィンと無水マレイン酸類との共重合体を用いることが好ましく、炭素数が15〜30のα‐オレフィンと無水マレイン酸類との共重合体を用いることがより好ましく、炭素数が18〜25のα‐オレフィンと無水マレイン酸類との共重合体を用いることが特に好ましい。また、α‐オレフィンと無水マレイン酸類との重合比率(例えば上記一般式(XI)及び(XII)のm)は、α‐オレフィン/無水マレイン酸類=1/5〜5/1が好ましく、1/3〜3/1程度がより好ましく、1/2〜2/1が特に好ましい。ほぼ等モル程度の1/1前後がさらに好ましい。α‐オレフィンの炭素数が10未満、又はα‐オレフィンと無水マレイン酸類の重合比率が1/5より小さいと親水性が強くなり過ぎ、(C)成分の酸化型ポリオレフィン系離型剤との相溶性が劣り、α‐オレフィンの炭素数が40を超える、又はα‐オレフィン/無水マレイン酸類の比率が5/1より大きいと疎水性が強くなり過ぎ、(A)成分及び(C1)成分のエポキシ樹脂との相溶性が劣る、という傾向がある。(C3)成分の分子量は金型・パッケージ汚れ防止及び成形性の観点から、70,000以下であることが好ましく、10,000〜50,000がより好ましく、20,000〜40,000がさらに好ましい。ここで、(C3)成分の分子量とは常温GPCにより測定された重量平均分子量を指す。
本発明での常温GPCによる重量平均分子量の測定方法は以下のとおりである。
測定器:島津製作所製LC−6C
溶媒:THF(テトラヒドロフラン)、温度:室温、標準物質:ポリスチレン
カラム:shodex KF‐802.5+KF‐804+KF‐806
流量:1.0ml/分(試料濃度 約0.2wt/vol%)
注入量:200μl
α−オレフィンと無水マレイン酸類との共重合物(C3)の製造方法としては、特に制限はなく、原材料を反応させる等の一般的な共重合方法を用いることができる。反応には、α−オレフィンと無水マレイン酸類が溶解可能な有機溶剤等を用いてもよい。有機溶剤としては特に制限はないが、トルエンが好ましく、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、アミン系溶剤等も使用できる。反応温度は、使用する有機溶剤の種類によっても異なるが、反応性、生産性の観点から、50〜200℃とすることが好ましく、80〜120℃がより好ましい。反応時間は、共重合物が得られれば特に制限はないが、生産性の観点から1〜30時間とするのが好ましく、より好ましくは2〜15時間、さらに好ましくは4〜10時間である。反応終了後、必要に応じて、加熱減圧下等で未反応成分、溶剤等を除去することができる。その条件は、温度を100〜220℃、より好ましくは120〜180℃、圧力を13.3×10Pa以下、より好ましくは8×10Pa以下、時間を0.5〜10時間とすることが好ましい。また、反応には、必要に応じてアミン系触媒、酸触媒等の反応触媒を加えてもよい。反応系のpHは、1〜10程度とするのが好ましい。
(C3)成分のα−オレフィンと無水マレイン酸類との共重合物として、下記一般式(I)で表される化合物を用いるとより一層効果的である。一般式(I)で表される化合物のp〜s、及びそれらの構成比は(C2)成分に応じて決定されることが好ましい。
Figure 2005325159
(一般式(I)で、Rは水素原子又は脂肪族炭化水素基を表し、R、R、Rは飽和又は不飽和の炭化水素基を表し、互いに同じでも異なっていても良い。R〜R10は水素原子又は飽和又は不飽和の炭化水素基を表し、互いに同じでも異なっていてもよい。pは正の整数を、q、r、sは0又は正の整数を表す。ただし、q=r=s=0を除く。)
上記一般式(I)で表される化合物は、一般式(I)に記載した通りの順番の重合形態に限定されず、また、ブロック共重合物に限定もされない。また、Rは一般式(I)中の単量体部分の二つの炭素原子のどちらと結合していても良いし、Rは式中の単量体部分の二つの酸素原子のどちらと結合していても良い。
一般式(I)で表される化合物の構造は酸化型ポリオレフィン(C2)に応じて適宜選択されることが望ましいが、Rが炭素数10〜40のアルキル基、R〜Rが炭素数5〜30のアルキル基であることが好ましく、Rが炭素数15〜30のアルキル基、R〜Rが炭素数8〜25のアルキル基であることがより好ましく、Rが炭素数18〜25のアルキル基、R〜Rが炭素数10〜20のアルキル基であることが特に好ましい。R〜R10は水素原子又は炭化水素基を表し、R〜R10のうち少なくとも1つが水素原子であることが好ましく、全てが水素原子であることがより好ましい。一般式(I)で表される化合物として、構造の異なる2種以上の化合物を用いても構わない。
一般式(I)で表される化合物の構造の選択の仕方として、例えば以下のような例を挙げることが可能である。すなわち、酸化型ポリオレフィン(C2)の重量平均分子量が7000未満である場合には、一般式(I)のうち、q>(r+s)、かつ1/3<p/(q+r+s)<3/1である化合物を用いることが好ましく、r又はsのどちらか一方が0、かつ1/2<p/(q+r+s)<2/1である化合物を用いることがより好ましく、r=s=0、かつp/(q+r+s)が1前後であることが特に好ましい。一方、酸化型ポリオレフィン(C2)の重量平均分子量が7000以上である場合には、一般式(I)でq≦(r+s)、かつ1/2<p/(q+r+s)<2/1である化合物を用いることが好ましく、q=s=0、かつp/(q+r+s)が1前後である化合物を用いることがより好ましい。
また、酸化型ポリオレフィンの重量平均分子量が7000以上の場合には、q=s=0、かつp/(q+r+s)が1前後である化合物と、r=s=0、かつp/(q+r+s)が1前後である化合物を併用して用いることも効果的である。これら2種類の化合物を併用する場合、両者を合わせたqと(r+s)との比率は、5:1〜1:5が好ましく、3:1〜1:3が更に好ましく、2:1〜1:2が特に好ましい。なお、酸化型ポリオレフィンの重量平均分子量は高温GPCによる測定値であり、本発明での測定方法は以下のとおりである。
測定器:Waters社製高温GPC
(溶媒:ジクロロベンゼン、温度:140℃、標準物質:ポリスチレン)
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製商品名PLgel MIXED‐B
10μm(7.5mm×300mm)×2本
流量:1.0ml/分(試料濃度:0.3wt/vol%)
注入量:100μl
一般式(I)で表される化合物を製造する方法には、特に制限はないが、例えば、予めα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合物を作製し、次いで一価のアルコールでエステル化する方法が挙げられる。α−オレフィンと無水マレイン酸との共重合物を一価のアルコールでエステル化する方法としては、特に制限はなく、共重合物に一価アルコールを付加反応させる等の一般的手法を挙げることができる。
前記エステル化に用いられる一価のアルコールとしては、特に制限はないが、例えば、アミルアルコール、イソアミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール等の直鎖型又は分岐型の脂肪族飽和アルコール、ヘキセノール、2−ヘキセン−1−オール、1−ヘキセン−3−オール、ペンテノール、2−メチル−1ペンテノール等の直鎖型又は分岐型の脂肪族不飽和アルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール等の脂環式アルコール、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール等の芳香族アルコール、フルフリルアルコール等の複素環式アルコールなどが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の効果を得る為には、(C)成分として、150℃のICI粘度が0.2Pa・s以下のエポキシ樹脂(C1)、酸化型ポリオレフィン(C2)、及びα−オレフィンと無水マレイン酸類との共重合物(C3)を予備混合した上で用いることが必要である。予備混合法の具体例として、前記エポキシ樹脂(C1)と酸化型ポリオレフィン(C2)との重量比率を10/2〜1/2とし、これらを150〜180℃で2〜6時間予備混合した後、前記共重合物(C3)を、酸化型ポリオレフィン(C2)との比率が、((C2)/(C3))=1/5〜5/1程度となるように添加し、さらに15分〜4時間の混合を行う等を挙げることができる。
(C)成分の配合量は、(C2)成分が成形材料全体の0.03〜5重量%程度とすることが好ましく、0.05〜3重量%程度とすることがより好ましく、0.1〜2重量%とすることが特に好ましい。0.03重量%未満だと金型離型性の効果が、5重量%を超えるとパッケージ汚れに対する効果が、それぞれ不充分となる可能性がある。
本発明の効果を充分得る為には、離型剤として、さらに(D)エポキシ樹脂又は硬化剤(以下、(D1)成分とする。)、及び酸化型ポリオレフィン(以下、(D2)成分とする。)を予備混合した混合物が必要である。
(D1)成分に用いられるエポキシ樹脂又は硬化剤は、予備混合後の流動性の観点から150℃におけるICI粘度が0.3Pa・s以下であることが好ましい。
(D1)成分に用いることが可能なエポキシ樹脂としては、(A)成分に用いられたものと同じであっても異なっていても良く、特に制限はないが、一般式(VII)〜(IX)等の他に、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したもの、フェノール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂のエポキシ化物、スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、シクロペンタジエンとフェノール類の共縮合樹脂のエポキシ化物であるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン環を有するエポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂、テルペン変性エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、及びこれらのエポキシ樹脂をシリコーン、アクリロニトリル、ブタジエン、イソプレン系ゴム、ポリアミド系樹脂等により変性したエポキシ樹脂等を挙げることができる。
(D1)成分に用いることが可能な硬化剤としては、(B)成分に用いられたものと同じであっても異なっていても良く、特に制限はないが、一般式(II)で表される樹脂の他に、例えばフェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂等を挙げることが可能である。
(D2)成分に用いられるポリオレフィンは、樹脂への分散性の観点から、(C)成分の(C2)成分と同様、酸化型であることが必要であり、その酸価は5〜50mgKOH/gであることが好ましい。酸価が5mgKOH/g未満だと分散不具合の可能性が生じ、酸価が50mgKOH/gを超えると樹脂との親和性が高くなって離型効果が不十分となる可能性が生じる。(D)成分の酸化型ポリオレフィンは、特にエアベントへの流動性の観点から、150℃におけるICI粘度が1.0Pa・s以下であることが好ましく、0.5Pa・s以下であることがより好ましい。1.0Pa・sを上回るとエアベントへの流動性が不充分となり、金型へのバリ付着を誘発し易くなる。なお、(D)成分のポリオレフィンは、(C)成分のそれと同じであっても異なっていても良い。
(D)成分の配合量は、(C)成分中の(C1)成分の配合量を成形材料全体の0.03〜5重量%とした上で、(D)成分中の(D2)成分との重量比を(C2)/(D2)=50/1〜2/1とすることが好ましい。
(D2)成分が(C2)成分の1/50未満だとバリ付着に対する効果が、1/2を超えるとパッケージ汚れに対する効果が、それぞれ不充分となる可能性がある。
本発明の効果を得る為には、(D1)成分であるエポキシ樹脂又は硬化剤と、(D2)成分である酸化型ポリオレフィンとを予備混合した上で用いることが必要である。予備混合法の具体例として、エポキシ樹脂又は硬化剤と酸化型ポリオレフィンの比率を10/1〜1/2とし、これらを150〜180℃で1〜6時間予備混合する等を挙げることができる。
本発明には、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び(D)成分以外にも、封止用エポキシ樹脂成形材料において通常使用される硬化促進剤を、特に制限なく用いることができる。硬化促進剤の例を挙げれば、例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザ−ビシクロ(4,3,0)ノネン、5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のシクロアミジン化合物及びこれらの化合物に無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミン化合物及びこれらの誘導体、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物及びこれらの誘導体、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィン、及びこれらの有機ホスフィンに無水マレイン酸、上記キノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物等の有機リン化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフェニルボレート、N−メチルモルホリンテトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩及びこれらの誘導体などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも成形性の観点から、有機リン化合物が好ましく、有機ホスフィン及び有機ホスフィンとキノン化合物との付加物がより好ましく、トリフェニルホスフィン、及び、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン等の第三ホスフィンとp−ベンゾキノン、1,4−ナフトキノン等のキノン化合物との付加物がさらに好ましい。
硬化促進剤の配合量は、硬化促進効果が達成される量であれば特に制限されるものではないが、エポキシ樹脂(A)に対して0.1〜10重量%が好ましく、より好ましくは1〜5重量%である。0.1重量%未満では短時間での硬化性に劣る傾向があり、10重量%を超えると硬化速度が速すぎて未充填等により良好な成形品を得ることが困難になる傾向がある。
本発明では又、吸湿性、線膨張係数低減、熱伝導性向上及び強度向上のために、無機充填剤を配合することが可能である。無機充填剤としては、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア等の粉体、又はこれらを球形化したビーズ、ガラス繊維などが挙げられる。さらに、難燃効果のある無機充填剤としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛等が挙げられる。これらの無機充填剤は単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記の無機充填剤の中で、線膨張係数低減の観点からは溶融シリカが、高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましく、充填剤形状は成形時の流動性及び金型摩耗性の点から球形が好ましい。
無機充填剤の配合量は、成形性、吸湿性、線膨張係数の低減及び強度向上の観点から、封止用エポキシ樹脂成形材料に対して80重量%以上が好ましく、84〜96重量%の範囲がより好ましく、88〜92重量%がさらに好ましい。80重量%未満では信頼性が低下する傾向があり、96重量%を超えると成形性が低下する傾向がある。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には、本発明の効果が達成できる範囲内で、ステアリン酸、モンタン酸等の高級脂肪酸系ワックス、ステアリン酸エステル、モンタン酸エステル等の高級脂肪酸エステル系ワックス、ステアリン酸アミド、モンタン酸アミド等の高級脂肪酸アミド等系ワックス等、従来公知の離型剤を、(C)及び(D)成分以外に併用することができる。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には、IC等の半導体素子の耐湿性、高温放置特性を向上させる観点から陰イオン交換体を添加することもできる。陰イオン交換体としては特に制限はなく、従来公知のものを用いることができるが、例えば、ハイドロタルサイトや、アンチモン、ビスマス、ジルコニウム、チタン、スズ、マグネシウム、アルミニウムから選ばれる元素の含水酸化物等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、下記一般式(XIII)で示されるハイドロタルサイト及びビスマスの含水酸化物が好ましい。
(化13)
Mg1−XAl(OH)(COX/2・mHO ……(XIII)
(0<X≦0.5、mは正の整数)
陰イオン交換体の配合量は、ハロゲンイオン等のイオン性不純物を捕捉できる十分な量であれば特に制限はないが、(A)成分のエポキシ樹脂に対して0.1〜30重量%が好ましく、1〜10重量%がより好ましく、2〜5重量%がさらに好ましい。配合量が0.1重量%未満ではイオン性不純物の捕捉が不十分になる傾向があり、30重量%を超えた場合それ以下に比べて効果に大差がないため経済的に不利である。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には、樹脂成分と無機充填剤との接着性を高めるために、必要に応じて、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等の公知のカップリング剤を添加することができる。これらを例示すると、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ-アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−[ビス(β−ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(β−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記カップリング剤の配合量は、無機充填剤に対して0.05〜5重量%であることが好ましく、0.1〜2.5重量%がより好ましい。0.05重量%未満では耐湿性が低下する傾向があり、5重量%を超えるとパッケージの成形性が低下する傾向がある。
さらに、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には、その他の添加剤として、シリコーンオイルやシリコーンゴム粉末等の可撓化剤、臭素化エポキシ樹脂、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のハロゲン原子、アンチモン原子、窒素原子又はリン原子を含む公知の有機又は無機の化合物、金属水酸化物などの難燃剤、カーボンブラック、有機染料、有機顔料、酸化チタン、鉛丹、ベンガラ等の着色剤、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアジン等及びこれらの誘導体、アントラニル酸、没食子酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アミノフェノール、キノリン等及びこれらの誘導体、脂肪族酸アミド化合物、ジチオカルバミン酸塩、チアジアゾール誘導体等の接着促進剤などを必要に応じて配合することができる。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料は、各種原材料を均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用いても調製できるが、一般的な手法として、所定の配合量の原材料をミキサー等によって十分混合した後、ミキシングロール、ニーダ、押出機等によって溶融混練した後、冷却、粉砕する方法を挙げることができる。成形条件に合うような寸法及び重量でタブレット化すると使いやすい。
また、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料は、各種有機溶剤に溶かして液状封止用エポキシ樹脂成形材料として使用することもでき、この液状封止用エポキシ樹脂成形材料を板又はフィルム上に薄く塗布し、樹脂の硬化反応が余り進まないような条件で有機溶剤を飛散させることによって得られるシートあるいはフィルム状の封止用エポキシ樹脂成形材料として使用することもできる。
本発明で得られる封止用エポキシ樹脂成形材料により素子を封止して得られる電子部品装置としては、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子等の素子を搭載し、必要な部分を本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料で封止した、電子部品装置などが挙げられる。このような電子部品装置としては、例えば、リードフレーム上に半導体素子を固定し、ボンディングパッド等の素子の端子部とリード部をワイヤボンディングやバンプで接続した後、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料を用いてトランスファ成形などにより封止してなる、DIP(Dual Inline Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J-lead package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin Quad Flat Package)等の一般的な樹脂封止型IC、テープキャリアにバンプで接続した半導体チップを、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料で封止したTCP(Tape Carrier Package)、配線板やガラス上に形成した配線に、ワイヤボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続した半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子及び/又はコンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子を、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料で封止したCOB(Chip On Board)モジュール、ハイブリッドIC、マルチチップモジュール、配線板接続用の端子を形成した有機基板に素子を搭載し、バンプまたはワイヤボンディングにより素子と有機基板に形成された配線を接続した後、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料で素子を封止したBGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)などが挙げられる。また、プリント回路板にも本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料は有効に使用できる。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料を用いて素子を封止する方法としては、低圧トランスファ成形法が最も一般的であるが、インジェクション成形法、圧縮成形法等を用いてもよい。封止用エポキシ樹脂成形材料が常温で液状又はペースト状の場合は、ディスペンス方式、注型方式、印刷方式等が挙げられる。
また、素子を直接樹脂封止する一般的な封止方法ばかりではなく、素子に直接電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料が接触しない形態である中空パッケージの方式もあり、中空パッケージ用の封止用エポキシ樹脂成形材料としても好適に使用できる。
(実施例1〜8、及び比較例1〜6)
(A)成分のエポキシ樹脂としてエポキシ当量196、融点106℃のビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名エピコートYX−4000H)、
(B)成分の硬化剤として軟化点70℃のフェノール・アラルキル樹脂(三井化学株式会社製商品名ミレックスXL−225)を用意した。
(C)成分として以下の離型剤1〜4を用意した。
(C1)前記エピコートYX−4000H(150℃のICI粘度0.01Pa・s)、150℃のICI粘度が0.05Pa・s、(C2)重量平均分子量が5000の酸化型ポリエチレン(三井化学株式会社製商品名ハイワックス4202E)、及び(C3)下記一般式(I)でr=s=0、p/q=1/1、R5、が水素、Rが炭素数18、20、22の飽和炭化水素基の混合物である化合物(日本油脂株式会社製商品名ニッサンエレクトールD121)を(C1)/(C2)/(C3)=1/2/1の重量比率で予備混合した離型剤1、
同じく10/2/1の比率で予備混合した離型剤2、
前記エピコートYX−4000H、150℃のICI粘度が0.5Pa・s、重量平均分子量が7000の酸化型ポリエチレン(大日化学株式会社製商品名PE‐A)、及び下記一般式(I)でq=s=0、p/r=1/1、R7、が水素、Rが炭素数18、20、22の飽和炭化水素基、Rが炭素数12の飽和炭化水素基である化合物(化合物1)を1/2/1で予備混合した離型剤3、
同じく10/2/1で予備混合した離型剤4。
(D)成分の離型剤として前記エピコートYX−4000H及び150℃のICI粘度が0.1Pa・s、重量平均分子量が3100の酸化型ポリエチレン(クラリアントジャパン株式会社製商品名PED522)を10/1の比率で予備混合した離型剤5、
フェノールノボラック樹脂と前記PED522を10/1の比率で予備混合した離型剤6を用意した。
硬化促進剤としてトリフェニルホスフィンとp−ベンゾキノンとの付加物、無機充填剤として平均粒径17.5μm、比表面積3.8m/gの球状溶融シリカ、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(エポキシシラン)、難燃剤として三酸化アンチモン及びエポキシ当量375、軟化点80℃、臭素含量48重量%のビスフェノールA型ブロム化エポキシ樹脂(住友化学工業株式会社製商品名ESB−400T)、着色剤としてカーボンブラック(三菱化学株式会社製商品名MA−100)を用意した。
これらを、それぞれ表1及び表2に示す重量部で配合し、混練温度80℃、混練時間10分の条件でロール混練を行い、実施例及び比較例の封止用エポキシ樹脂成形材料を作製した。なお、(C)成分の離型剤は、前記YX‐4000Hと酸化型ポリオレフィンを170℃/4時間の攪拌混合を行った後、一般式(I)で表される化合物を添加し、さらに170℃/15分間の攪拌混合を行うことにより得た。また、(D)成分の離型剤は、離型剤5については170℃/4時間の攪拌混合を行うことにより、離型剤6については170℃/1時間の攪拌混合を行うことにより、それぞれ得た。また、(C)成分、(D)成分の酸化型ポリオレフィンの重量平均分子量は高温GPC(溶媒:ジクロロベンゼン、温度:140℃、標準物質:ポリスチレン)での測定値であり、測定方法は以下のとおりである。
測定器:Waters社製高温GPC
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製商品名PLgel MIXED‐B
10μm(7.5mm×300mm)×2本
流量:1.0ml/分(試料濃度:0.3wt/vol%)
注入量:100μl
Figure 2005325159
(一般式(I)で、Rは水素原子又は脂肪族炭化水素基を表し、R、R、Rは飽和又は不飽和の炭化水素基を表し、互いに同じでも異なっていても良い。R〜R10は水素原子又は飽和又は不飽和の炭化水素基を表し、互いに同じでも異なっていてもよい。pは正の整数を、q、r、sは0又は正の整数を表す。ただし、q=r=s=0を除く。)
Figure 2005325159
Figure 2005325159
作製した実施例及び比較例の封止用エポキシ樹脂成形材料を、次の各試験により評価した。評価結果を表3及び表4に示す。
(パッケージ汚れ、エアベントへの樹脂付着の有無(LQFP))
封止用エポキシ樹脂成形材料をTOWAプレス(藤和精機株式会社製Yシリーズ、LQFP144p用 パッケージ厚み1.4mm)を用いて、180℃、6.9MPa、60秒の条件で300ショットの連続成形を行い、50ショット毎にサンプリングした成形品を目視により観察することで、パッケージ汚れの有無と程度を確認した。併せて、連続成形時の金型エアベントへのバリ付着の有無を確認した。パッケージ汚れについては、上記のように300ショットからサンプリングしたパッケージを観察し、ゲート口からの汚れの広がりの有無と程度から、次の5段階に評価した。
◎:汚れなし
○:汚れの広がりがパッケージ表面の10面積%以下
△:汚れの広がりがパッケージ表面の10面積%超〜20面積%以下
×:汚れの広がりがパッケージ表面の20面積%超〜50面積%以下
××:汚れの広がりがパッケージ表面の50面積%超
Figure 2005325159
Figure 2005325159
本発明の(D)成分を含まない比較例1〜5のうち、比較例1、4はエアベント樹脂付着に劣り、エポキシ樹脂又は硬化剤と予備混合を行っていない酸化型ポリオレフィンを用いた比較例2、3、5はパッケージ汚れに劣る。また、(C)成分の予備混合を行っていない比較例6は、パッケージ汚れ、エアベント樹脂付着の両者に劣る。
これに対し、(A)〜(D)成分のすべてを含む実施例1〜8は、パッケージ汚れ、エアベント樹脂付着ともに優れることがわかる。

Claims (3)

  1. (A)エポキシ樹脂、
    (B)硬化剤、
    (C)150℃のICI粘度が0.2Pa・s以下のエポキシ樹脂(C1)、酸化型ポリオレフィン(C2)、並びにα−オレフィンと無水マレイン酸及び無水マレイン酸誘導体の少なくともいずれかとの共重合物の1種又は2種以上(C3)を予備混合した混合物、及び
    (D)エポキシ樹脂又は硬化剤と酸化型ポリオレフィンとを予備混合した混合物を含有する封止用エポキシ樹脂成形材料。
  2. (C)成分のα−オレフィンと無水マレイン酸及び無水マレイン酸誘導体の少なくともいずれかとの共重合物が下記一般式(I)で表される化合物である請求項1に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
    Figure 2005325159
    (一般式(I)で、Rは水素原子又は脂肪族炭化水素基を表し、R、R、Rは飽和又は不飽和の炭化水素基を表し、互いに同じでも異なっていても良い。R〜R10は水素原子又は飽和又は不飽和の炭化水素基を表し、互いに同じでも異なっていてもよい。pは正の整数を、q、r、sは0又は正の整数を表す。ただし、q=r=s=0を除く。)
  3. 請求項1又は2に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備えた電子部品装置。
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