JP2005322492A - 導電弾性体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 機械的強度が高く、かつ電気抵抗値が低く、任意の方向において良好な導通が得られる導電弾性体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 導電弾性体は、磁性導電体およびゴム状弾性体から形成される。導電弾性体中において、磁性導電体は、互いに接した状態で第1の方向に連なるように配向された第1部分と、前記第1部分に接した状態で第1の方向に交わる方向に連なる第2部分とを含む。磁性導電体の配合量は、ゴム状弾性体100重量部に対して、50重量部以上300重量部未満である。導電弾性体は、外表面上の任意の2点間において電気的導通が可能である。導電弾性体の製造方法は、磁性導電体およびゴム状弾性体の混合物を非磁性体からなる型に注入する工程と、前記型内の混合物に一定の平行磁場を印加する工程と、前記型内の混合物を固化させる工程とを有する。該方法において、磁場の強さの変動は、印加面において3%以内である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子機器などにおいて、電子部品の電極間の電気的接続を行なう際に使用可能な導電弾性体に関する。より詳細には、導電性充填材の配合量が低くても、任意の方向において導通可能な導電弾性体に関する。
車載機器や携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ等の携帯端末は外部からの振動を受けるため、それらの携帯端末に使用される電子部品または基板の電極間の電気的接続において、振動に対する信頼性を確保することが必要である。そこで、従来は、電極間に導電体を挟持したり、または導電体を電極にネジ等で固定することによって、電極間の電気接続を行なっていた。
また近年、電子機器の小型化、薄型化、および軽量化に伴い、これらの機器に使用される基板や筐体も、小型化、薄型化、および軽量化されるようになってきており、そのため、基板や筐体に変形または反りが発生し易くなってきている。さらに機器の構成によっては、導電体の設置場所に関して、電極同士を平行に配置して、両電極間を接続することができず、導電体を挟持して設置することが困難な場合や、ネジ等で固定できない場所に導電体を設置しなければならない場合もある。
これらの問題を解決するために、導電体は、導電体の全方向、すなわち外表面上の任意の2点間で導通可能であり、かつ、電気抵抗値が低いものであることが好ましい。また、例えば、2つの電極間に導電体を挟持して用いる場合に、電極同士を平行に設置できなくても、それらの電極間に導電体が確実に支持されるように、導電体は柔軟性を有することが好ましい。また、導電体は、ネジ等で固定しなくても、所望の部材間において保持されるように、所望の形状に成形できることが好ましい。従って、従来は、導電性充填材として金属フィラーと、基材としてゴム状弾性体とを用い、このゴム状弾性体に金属フィラーを均一に分散したものを所望の形状に成形した導電成形体が使用されていた。
例えば、特許文献1には、金属粒子をシリコーンゴム中に分散して得られる導電性シートが開示されている。この導電成形体は、ゴム状弾性体中に金属フィラーを単純に分散したものであるが、電気抵抗値を低くするため、金属フィラーを基材であるゴム状弾性体に対して多量に混合している。表面処理を施した金属フィラーを使用することにより、ゴム状弾性体であるシリコーンゴムに対して、約10倍量もの金属フィラーを添加することが可能となっている。
しかしながら、このような従来の導電成形体では、例えば、図7に示すように、金属フィラー71に対して、バインダーとしての役割を果たしているゴム状弾性体72の占める体積割合が少なくなっている。このため、導電成形体の全体として比重が高くなるとともに、脆くなるという欠点が生じる。このような導電成形体を二枚の基板73a,73bの電極74a,74b間に挟持して配置する際、例えば、基板73a,73bが平行でない場合などには、電極74a,74b間と導電成形体70の接触部分とがずれない程度の挟持力を導電成形体70に加える必要がある。従って、導電成形体70には高い圧縮荷重が掛かることになる。従来は、導電成形体70が脆いものであったため、例えば、その導電成形体70に固定用の溝75が設けられている場合、溝75の端部76が欠損したり、摩耗により、導電成形体70の表面から金属フィラー71が脱落してしまうなどの不都合が生じていた。
また、使用する金属フィラーの酸化防止を考慮して、通常、金属フィラーには貴金属を使用する。上記のように、従来の導電成形体では、電気抵抗値を低くするために大量に金属フィラーを充填させる必要があることから、材料コストが非常に高くなるとともに、比重も高くなるため、得られる導電成形体の軽量化が困難であった。
また、特許文献2には、導電粒子と可撓性絶縁物とからなる組成物を一定方向の磁界中で成形することにより、導電性粒子が一方向に整列されたエラスティック・コンタクトシートが開示されている。このエラスティック・コンタクトシートは、導電性粒子が一方向に整列していることにより、その整列方向においては導通し、その他の方向においては高い絶縁性を有するものである。しかしながら、特許文献2には、このようなエラスティック・コンタクトシートを製造するために使用できる導電粒子および可撓性絶縁物の例示はあるものの、それら配合量については示唆されていない。
特開2002−363411号 特開昭51−93393号
本発明は、上記問題を解決するために、機械的強度が高く、かつ電気抵抗値が低く、任意の方向において良好な導通が得られる導電弾性体およびその製造方法を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、磁性導電体およびゴム状弾性体から形成される導電弾性体であって、該磁性弾性体中において、前記磁性導電体は、互いに接した状態で第1の方向に連なるように配向された第1部分と、前記第1部分に接した状態で第1の方向に交わる方向に連なる第2部分とを含み、前記磁性導電体の配合量が、ゴム状弾性体100重量部に対して、50重量部以上300重量部未満であり、外表面上の任意の2点間において、電気的導通が可能であることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の導電弾性体において、前記磁性導電体は粒子状または繊維状であり、その磁性導電体の配向が、磁場の印加によって行なわれることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、磁性導電体およびゴム状弾性体から形成され、前記磁性導電体が互いに接した状態で第1の方向に連なるように配向された第1部分と前記第1部分に接した状態で第1の方向に交わる方向に連なる第2部分とを含む導電弾性体を製造する方法であって、該方法は、磁性導電体およびゴム状弾性体の混合物を非磁性体からなる型に注入する工程と、前記型内の混合物に磁場を印加する工程と、前記型内の混合物を固化させる工程とを有し、前記磁場の強さの変動が、前記混合物に対する磁場の作用面内において3%以内であることを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、磁性弾性体中において、磁性導電体が、互いに接した状態で第1の方向に連なるように配向された第1部分と、前記第1部分に接した状態で第1の方向に交わる方向に連なる第2部分とを含む。それにより、従来のように金属フィラーがゴム状弾性体中に単純に分散した導電成形体と比べ、ゴム状弾性体に対する磁性導電体の配合量が少なくても、前記第1の方向において特に低い電気抵抗を有するとともに、導電弾性体の任意の方向において良好な導通を得ることができる。また、導電弾性体中のゴム状弾性体の占める体積割合を増大させることができるため、従来の単純分散タイプの導電成形体と比較して、機械的強度を向上することができる。さらに、導電弾性体の任意
の方向において導通が可能であるため、該導電弾性体を所望の形状に成形して用いることにより、任意の形状の部材間において導通を得ることが可能である。
請求項2に記載の発明によれば、導電弾性体中において、磁性導電体が所望の方向および程度で配向した導電弾性体が得られる。
請求項3に記載の発明によれば、磁性導電体の粒子同士が接した状態で少なくとも一方向に連なるように配向されてた導電弾性体を容易に得ることができる。
以下に本発明の導電弾性体を、図を用いて説明する。図1および図2は本発明の導電弾性体の一実施形態を示す断面図である。
<第1実施形態>
図1に本発明の第1実施形態における導電弾性体10を示す。図1では、基板13a,13b上に配置された2つの電極14a,14bを導通させるために、略直方体形状を有する導電弾性体10がそれらの電極14a,14bの間に挟持されている。導電弾性体10は、基材であるゴム状弾性体12と、粒子状の導電性充填材である磁性導電体11とから形成されている。導電弾性体10内において、磁性導電体11は、その粒子同士が互いに接触した状態で、第1の方向、すなわち本実施形態においては図1の矢印Aの方向に連なって配向されている第1部分を有する。さらに、磁性導電体11は、例えば図1の二点鎖線で囲んだ部分のように、その一部が前記第1部分に接するとともに、粒子同士が互いに接触した状態で前記矢印Aの方向に交わる方向に連なる第2部分も有する。第2部分は、隣接する第1部分同士を連絡している。本実施形態においては、磁性導電体11の大部分は第1の方向に連なって配向されており、第2部分の割合は比較的少ない。以下、このような配向状態を「樹枝状」と称する。このように、導電弾性体10内において磁性導電体11を樹枝状に連なって配向させることにより、導電弾性体10は、前記矢印Aの方向において特に低い電気抵抗を有するとともに、任意の方向において良好な導通を有する。すなわち、この導電弾性体10を基板13a,13bの電極14a,14b間に挟持した場合には、電極14aと電極14bとの間において、対向する位置及び、対角線上の位置などのあらゆる方向において導通を提供することが可能となる。
<第2実施形態>
図2に本発明の第2実施形態における導電弾性体20を示す。第1実施形態と同様に、略直方体形状の導電弾性体20は、基板13a,13b上に配置された2つの電極14a,14bの間に挟持されている。第1実施形態と同様に、導電弾性体20内において、粒子状の磁性導電体11は、該粒子同士が互いに接触した状態で、図2の矢印Aの方向に連なって配向されているとともに(第1部分)、磁性導電体11は、前記方向に交わる方向においても、互いに接触した状態で連なっている(第2部分)。第2実施形態においては、図2の矢印Aの方向に交わる方向に連なる磁性導電体11の割合が、第1実施形態の場合より多く、磁性導電体11は導電弾性体20中において「網目状」に連なって配向している。
<第3実施形態>
図3は、本発明の第3実施形態における導電弾性体30を示している。該実施形態において、基板13a上に電極14aが配置されている。さらに、電極14aの上には、略直方体形状の導電弾性体30が配置されている。導電弾性体30内において、粒子状の磁性導電体11は、第1実施形態と同様に、該粒子同士が互いに接触した状態で、図3の矢印Aの方向に連なって配向されているとともに(第1部分)、磁性導電体11は、前記方向に交わる方向においても、互いに接触した状態で連なっている(第2部分)。導電弾性体30は、その外側面上に溝16を有し、基板13a上には、前記溝に係合するように形成された突起15aを有する固定具15が設けられている。固定具15の突起15aが導電
弾性体30の溝16と係合することにより、導電弾性体30は電極14aとの接触を保証されるとともに、基板13a上に固定される。さらに、導電弾性体30の上には、別の基板13bに設けられた電極14bが配置されており、基板13aおよび電極14aと、基板13bおよび電極14bとの間には、導電弾性体30を介して、一定の荷重が印加されている。これにより、基板13aの電極14aと基板13bの電極14bとが導電弾性体30に圧接され、その導電弾性体30を介して電気的に接続される。
また、導電弾性体30の上面の外周縁部は、図3に示したように、丸みを帯びている。例えば、導電弾性体30の上面の外周縁部が丸みを帯びていることにより、外部からの振動等によって基板13bおよび電極14bが傾いた場合や、設計上の都合から、基板13a,13b及び電極14a,14bを平行に設置することができない場合においても、安定した電気的接続を取ることができるようになっている。また、導電弾性体30の外周縁部を丸める代わりに、外周縁を予め面取りしておくことにより、外部からの衝撃や挟持させる時の荷重などによって、縁が削れたりすることを防止することも可能となる。
この外周縁部における丸みの形成は、導電弾性体30を金型で成型する際に同時に設けてもよいし、成型後に研磨しても形成することができる。また、金型を使用しないで成型する場合、例えば、シート状に形成したものを所望の大きさに切り出して使用する場合には、切り出した後に角部を研磨するなどして角部に丸みを形成することも可能である。
上記第1〜第3の実施形態において、導電弾性体10,20,30は、磁性導電体11およびゴム状弾性体12を含有する組成物に、一定方向(図1および2の矢印Aの方向)の磁場を印加することによって、磁性導電体11を上記のように配向させ、該組成物を固化させることによって得られる。
以下、本発明の導電弾性体の各構成要素について詳述する。
<磁性導電体>
上記各実施形態において、粒子状の磁性導電体11は、導電弾性体10,20,30中、粒子同士が互いに接触した状態で、第1の方向(図1〜3の矢印Aの方向)に連なって配向されている第1部分と、該第1部分に接した状態で、第1の方向に交わる方向に連なる第2部分とを有する。第2部分は、例えば、図1の二点鎖線で囲んだ部分から分かるように、隣接する第1部分同士を連絡している。これにより、導電弾性体10,20,30は、任意の方向において導通可能となる。
前記第2部分、すなわち矢印Aの方向に交わる方向に連なる磁性導電体11の割合については、特に制限はなく、導電弾性体10,20,30の外表面上の任意の2点間において導通を得ることができれば、上記実施形態のように、磁性導電体11が樹脂枝状に連なる程度であってもよいし、網目状に連なる程度であってもよい。
上記各実施形態において、本発明に用いられ得る磁性導電体11の配合量は、100重量部のゴム状弾性体12に対して、50重量部以上300重量部未満、好ましく50重量部以上250重量部以下、より好ましく50重量部以上200重量部以下、さらに好ましくは50重量部以上100重量部以下である。磁性導電体11の配合量が、50重量部以上300重量部未満であると、電気抵抗値が低く、任意の方向において導通可能であり、かつ耐摩耗性などの機械的強度に優れた導電弾性体を得ることができる。磁性導電体11の配合量が、50重量部以上200重量部以下であると、得られる導電弾性体の比重が、導電性充填材を単純に分散した導電成形体と比較して、小さくなり、軽量化が図れるとともに、導電弾性体の弾性特性を損なうことなく、より大きな弾性変形を提供することができる。このような、導電弾性体は、例えば、電極間に挟持される際に荷重を掛けられることにより、大きく変形するほど、電極により密着し、外部振動などの影響を受け難い、よ
り確実な導通接続を提供する。さらに、磁性導電体11の配合量が、50重量部以上100重量部以下であると、低い電気抵抗値および任意の方向における導通を確保しながら、導電弾性体の硬度をより低減することができる。それにより、導電弾性体を、2枚の基板の電極間に挟持させて配置した際に、荷重によって、より大きく変形することが可能となり、導電弾性体を挟持固定し易くなるので、特に好ましい。磁性導電体11の配合量が300重量部以上であると、従来の導電性充填材を単純分散したものと同様に、得られる導電弾性体が脆くなってしまう。また、磁性導電体11の配合量が50重量部より少ないと、得られる導電弾性体の任意の方向において、導通が得られないことがある。
磁性導電体11は粒子状または繊維状の形態にある。磁性導電体11が粒子状である場合、その形状としては、球形、楕円球形、燐片状および不定形などが考えられる。例としては、例えば、金属やセラミックなどの粒子状および繊維状の磁性導電媒体が挙げられる。より具体的には、磁性導電体11としては、ニッケル、コバルト、鉄、フェライトまたはそれらを多く含む合金;良導電性の金、銀、白金、アルミニウム、ニッケル、銅、鉄、パラジウム、コバルト、クロム等の金属類やステンレス等の合金類、もしくは樹脂、セラミック等からなる粒子または繊維を前記磁性体でメッキしたもの;または、これとは逆に、磁性体に良導電体の金属をメッキしたものを用いることができる。図5に磁性導電体11が繊維である場合の配向の様子の例を示す。
磁性導電体11の大きさは、磁性導電体11がほぼ球形である場合には、平均粒径で0.01μm〜200μm程度であることが好ましい。また、磁性導電体11が楕円球、燐片状または繊維状である場合には、それらの短径または繊維径が平均0.01μm〜200μm程度であり、アスペクト比が5〜500であることが好ましい。このような範囲の大きさの磁性導電体11を用いると、磁場を印加することによって、効率よく、磁性導電体11を樹枝状または網目状に連なるように配向させることができる。
また、中でも、磁性導電体11が、平均粒径0.01μm〜0.2μm程度の磁性金属粒子である場合には、この磁性導電体11自体が磁石として機能するため、該磁性導電体11は、導電弾性体10,20中において、自発的に樹枝状に連なった状態を形成する。この場合には、導電弾性体を形成する際に磁場を印加する必要がない。
磁性導電体11の平均粒径が0.01μmより小さくなると、該粒子は塊状になりやすく、配向を制御することが困難である。一般的に、磁性導電体11をゴム状弾性体に配合して導電弾性体を形成する場合、配合する磁性導電体11の平均粒径が小さいものほど得られる導電弾性体の電気抵抗が大きくなり、磁性導電体11の平均粒径が大きいものほど得られる導電弾性体の電気抵抗が小さくなる傾向にある。従って、ゴム状弾性体の種類や磁性導電体11の配合量等によってゴム状弾性体中での配向のしやすさを考慮しつつ、適宜最適な粒径を有する磁性導電体11を選定していくことが好ましい。
<ゴム状弾性体>
本発明に用いられるゴム状弾性体12としては、シリコーンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー、イオン架橋系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。なかでも電気絶縁性、及び環境特性に優れるシリコーンゴムが好ましい。また、ゴム状弾性体12は、該ゴム状弾性体12と磁性導電体11とを含有する組成物中において磁性導電体11を樹枝状または網目状に配向させ易くするため
に、固化前は液状であることが好ましい。特に、ゴム状弾性体12の粘度が10Pa・s〜50Pa・s(25℃)程度であると、前記組成物中において磁性導電体11を樹枝状または網目状に配向させ易くなるので好ましい。ゴム状弾性体の液体時の粘度や、硬化時の硬度は、配合する磁性導電体11の量によって適宜選択される。
<製造方法>
図4(a),(b)は本発明の導電弾性体10の製造方法の一例を示す。金型17は、導電弾性体10の形状に対応する形状を有するキャビティ17aを備える。この金型17は非磁性体から形成されていることが好ましい。この金型17を挟んで対向する位置に一対の磁場発生装置18a,18bが配置されている。磁場発生装置18a,18bは、平行な磁力線Mを発生し、平行磁場を金型17全体に均一に印加する。
導電弾性体10を製造するには、まず、図4(a)に示すように、ゴム状弾性体12中に磁性導電体11を分散させた混合物を、金型17のキャビティ17aに注入する。その後、この金型17を、図4(b)に示すように、磁場発生装置18a,18bの間に配置して、キャビティ17a内の前記混合物に平行磁場を印加し、ゴム状弾性体12中の磁性導電体11を、該粒子が樹枝状に連なるように、一定方向に配向させた後、該混合物を硬化させる。これにより、基材であるゴム状弾性体12中に、磁性導電体11同士が樹枝状または網目状に連なって配向された導電弾性体10を得ることができる。
前記混合物に印加する磁場の強さは、導電弾性体10の形状にもよるが、0.01T〜1T程度であることが好ましい。また、磁性導電体11を均一に配向させるためには、キャビティ17a内の混合物に均一な平行磁場を印加することが不可欠である。従って、キャビティ17a内の混合物に対する磁場の作用面内(すなわち、キャビティ17aの底面内)における磁場の強さの変動は3%以内である必要がある。上記のような範囲の磁場変動を達成するためには、磁場は、混合物が注入されているキャビティ17a部分だけでなく、金型17全体に均一に印加されるようにすることが好ましい。磁場が金型17全体に印加されず、キャビティ17a部分のみに印加されると、上記範囲の磁場変動が達成されず、磁性導電体11が導電弾性体10の中心部のみに偏って配向されることとなり、導電弾性体10において部分的に導通しない箇所が生じ得る。つまり、導電弾性体10の上下両面上の任意の2点間では導通しても、左右両側面上の任意の2点間では導通しなかったり、あるいは対角線上の2つの角部同士では導通しなかったりすることが生じ得るので好ましくない。
上記実施形態によって発揮される効果を以下に記載する。
・上記実施形態においては、導電弾性体中で、磁性導電体の粒子同士が接した状態で、樹枝状または網目状に連なって配向されている。そのため、従来のように磁性導電体粒子がゴム状弾性体中に単純に分散した導電成形体と比べ、ゴム状弾性体に対する磁性導電体の配合量が少なくても、低い電気抵抗を有するとともに、磁性導電体の表面上の任意の2点間において良好な導通を得ることができる。
・上記のようにゴム状弾性体に対する磁性導電体の配合量を低減することができることから、磁性導電体の材料コストを低減することができる。これは、磁性導電体として、酸化防止を考慮して、貴金属が用いられる場合に特に顕著である。
・上記実施形態において、導電弾性体中、ゴム状弾性体100重量部に対して、磁性導電体の配合量を50重量部以上300重量部以下とすることにより、導電弾性体中のゴム状弾性体の占める体積割合を増大させることができるため、従来の単純分散タイプの導電成形体と比較して、耐摩耗性などの機械的強度を向上することができる。
・上記のように、導電弾性体中のゴム状弾性体の割合を増大させることにより、得られる導電弾性体の硬度が低下し、圧縮した際の変形量が大きくなる。電極間に挟持される際などに、荷重により導電成形体が大きく変形するほど、電極により密着するため、外部振動などによる基板の位置ずれなどにも追従する、より確実な導通接続を提供することができる。
・上記実施形態において、導電弾性体は、磁性導電体の配向方向だけでなく、任意の方向において導通が可能であるため、該導電弾性体を所望の形状に成形して用いることにより、任意の形状の部材間において導通を得ることが可能である。
・上記実施形態において、導電弾性体は、ゴム状弾性体及び磁性導電体の混合物を金型に注入し、固化して形成されることから、任意の形状に成形することが可能である。
・上記実施形態において、導電弾性体は、前記混合物に磁場を印加することによって、磁性導電体同士が接した状態で樹枝状または網目状に連なるように配向させているため、磁性導電体の配向を制御し易く、容易に所望の導電弾性体を得ることができる。
<その他の実施形態>
上記実施形態は、以下のように変更することも可能である。
・図6に示すように、導電弾性体の表面から延びる固定ガイド19を付加することもできる。図6に示すように、この固定ガイド19を基板に設けられたガイド穴に挿通することにより、導電弾性体を基板に対して確実に位置決めし、固定することが可能となる。
・導電弾性体を球状や曲面状(図示せず)に成形してもよい。導電弾性体をそのような形状に形成することによって、電極間に挟持した際に、上下電極が外部からの振動によって移動し得る場合でも、導電弾性体がそのような基板の移動に追従することができるので、導通不良などが発生し難い。また、導電弾性体を球状に形成した場合には、そのような導電弾性体を電極間に挟持する際の圧縮荷重が少なくて済み、また基板の任意の方向への傾きに対して追従するため、より安定した導通を得ることが可能となる。
以下実施例にて、本発明をさらに、詳しく説明する。
(実施例1〜4)
ゴム状弾性体として、液状未硬化のポリアルキルアルケニルシロキサン系シリコーンゴム(数平均分子量:60,000〜80,000、粘度:15Pa・s(20℃)、硬化時硬度 タイプA(JIS K 6253A):35)と、磁性導電体として銀メッキニッケル粒子(平均粒径30μm)とを表1に示す配合比で混合した。この混合物を、図4に示すように、非磁性のアルミニウム合金で作製された金型17のキャビティ17a内に充填した。次に、この金型17を磁場発生装置18a,18bの間に配置することによって、キャビティ17a内の前記混合物に0.1Tの平行磁場を印加し、前記混合物中の銀メッキニッケル粒子を配向させた。この時、キャビティ17a内の混合物に対する磁場の作用面(すなわち、キャビティ17aの底面)における磁場の強さの変動を3%以内となるように調整した。その後、金型17を150℃で2分間加熱し、キャビティ17a内の混合物を固化させることにより、縦4mm×横6mm×高さ4mmの大きさを有する導電弾性体を得た。
得られた各導電弾性体の拡大断面写真を図8(a)〜(d)に示す。図8(a)〜(d)の各断面写真において、矢印Aで示す方向が磁場の印加方向に一致する。図8(a)〜(d)を参照すると、実施例1〜4の各導電弾性体内において、銀メッキニッケル粒子が、樹枝状または網目状に連なって、全体として矢印Aの方向に配向していることが分かる
。銀メッキニッケル粒子の配合量が比較的少ない実施例1および2においては、銀メッキニッケル粒子は主に矢印Aの方向に連なっており、一部の銀メッキニッケル粒子が矢印Aの方向に交わる方向に連なって、樹枝状の配向を呈している(図8(a),(b)参照)。これらに対して、実施例3および4のように、銀メッキニッケル粒子の配合量が多くなるに従って、矢印Aの方向に交わる方向に連なって配向する銀メッキニッケル粒子の割合が増加し、全体として網目状の配向を呈している(図8(c),(d)参照)。
得られた各導電弾性体について、下記の測定及び評価を行なった。その結果を表1に示す。
・電気抵抗値:一対の基板上にそれぞれ配置された一対の電極間に、電極の表面に対して、前記磁性導電体の配向方向(図8の矢印A)がほぼ直交するように、該導電弾性体を挟持し、一定荷重(1N)で圧縮した際の電気抵抗値を測定した。
・圧縮変形量:一対の基板上にそれぞれ配置された一対の電極間に該導電弾性体を挟持し、一定荷重(1N)で圧縮した際の圧縮方向における変形量(mm)を測定した。
・対角間導通:各導電弾性体の2点の対角間における導通を確認した。
・比重:各導電弾性体について水中置換法(JIS Z8807に準拠)にて比重を測定した。
・摩耗試験:縦4mm×横6mm×高さ4mmの各導電弾性体に一定荷重(2N)をかけ、普通紙(ビズネット株式会社、中性紙「311−921」、平滑度:20/25秒(JIS P8119準拠))に対して、25.4mmのストローク、30往復/分の速度で、往復300回にわたって各導電弾性体を往復摺動させ、試験前後の各導電弾性体の重量の差を測定した。
表1から明らかなように、実施例1〜4においては、いずれの導電弾性体においても、所望の方向において100μm以下の低い電気抵抗値が得られるとともに、2つの対角間においても良好な導通が得られた。また、実施例1〜4の各導電弾性体は、摩耗性試験における摩耗量が0.3mg以下という極めて良好な耐摩耗性を示した。さらに、実施例1〜4の各導電弾性体は、1Nの荷重に対して、0.05mm以上の変形量を示した。
(実施例5)
ゴム状弾性体として、実施例1〜4と同一の、液状未硬化のポリアルキルアルケニルシロキサン系シリコーンゴム100重量部(数平均分子量:60,000〜80,000、粘度:15Pa・s(20℃)、硬化時硬度 タイプA(JIS K 6253A):35)と、磁性導電体として繊維状の銀ニッケルメッキカーボンファイバー(平均繊維径φ10mm、平均繊維長50μm)100重量部とを混合した。この混合物を実施例1〜4と同様の方法で、成形、配向、および固化して、縦4mm×横6mm×高さ4mmの導電弾性体を得た。得られた導電弾性体に対して、実施例1〜4と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
本実施例の導電弾性体は、100mΩ以下の低い電気抵抗値、および0.05mmという良好な圧縮変形量を示した。また、導電弾性体の対角間における導通も良好であった。
(実施例6)
ゴム状弾性体として、実施例1〜4と同一の、液状未硬化のポリアルキルアルケニルシロキサン系シリコーンゴム100重量部(数平均分子量:60,000〜80,000、粘度:15Pa・s(20℃)、硬化時硬度 タイプA(JIS K 6253A):35)と、磁性導電体として鎖状ニッケルナノ粒子(平均粒径0.1μm)250重量部とを混合した。この混合物を実施例1〜4と同様の方法で、成形、配向、および固化して、縦4mm×横6mm×高さ4mmの導電弾性体を得た。得られた導電弾性体に対して、実施例1〜4と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
本実施例の導電弾性体は、100mΩ以下の低い電気抵抗値、および0.05mmという良好な圧縮変形量を示した。また、導電弾性体の対角間における導通も良好であった。
(比較例1)
実施例1〜4と同一の、液状未硬化のポリアルキルアルケニルシロキサン系シリコーンゴム100重量部(数平均分子量:60,000〜80,000、粘度:15Pa・s(20℃)、硬化時硬度 タイプA(JIS K 6253A):35)と、銀メッキニッケル粒子(平均粒径30μm)30重量部とを混合した。この混合物を実施例1〜4と同様の方法で、成形、配向、および固化して、縦4mm×横6mm×高さ4mmの導電弾性体を得た。
得られた導電弾性体の拡大断面写真を図9(a)に示す。図9(a)において、矢印Aで示す方向が磁場の印加方向に一致する。図9(a)を参照すると、本比較例の導電弾性体内において、銀メッキニッケル粒子が矢印Aの方向に連なって配向しているものの、矢印Aの方向に交わる方向に連なる銀メッキニッケル粒子の割合が非常に少ないことが分かる。
得られた導電弾性体に対して、実施例1〜4と同様の測定を行った。その結果を表2に示す。
表2から分かるように、本比較例の導電弾性体は、耐摩耗性については良好であったが、前記銀メッキニッケル粒子の配向方向における電気抵抗値が<300mΩと高く、対角間における導通も不良であった。
(比較例2)
実施例1〜4と同一の、液状未硬化のポリアルキルアルケニルシロキサン系シリコーンゴム100重量部(数平均分子量:60,000〜80,000、粘度:15Pa・s(20℃)、硬化時硬度 タイプA(JIS K 6253A):35)と、銀メッキニッケル粒子(平均粒径30μm)300重量部とを混合した。この混合物を、図4に示すように、非磁性のアルミニウム合金で作製された金型17のキャビティ17a内に充填した。次に、磁場を印加することなく、この金型17を150℃で2分間加熱して、キャビティ17a内の混合物を固化させることにより、縦4mm×横6mm×高さ4mmの導電弾性体を得た。
得られた導電成形体の拡大断面図を図9(b)に示す。図9(b)から分かるように、本比較例においては、銀メッキニッケル粒子はランダムに分散しており、実施例1〜4において見られたような配向は見られなかった。
本比較例の導電弾性体について、実施例1〜4と同様の測定および評価を行なった。その結果を表2に示す。
本比較例の導電弾性体においては、50mΩ以下の低い電気抵抗値が得られ、対角間の導通も得られた。しかしながら、この導電弾性体は圧縮変形量が0.03mmと小さく、また、摩耗量が11.8mgと大きな値となり、耐摩耗性に劣るものであった。
(比較例3)
実施例1〜4と同一の、液状未硬化のポリアルキルアルケニルシロキサン系シリコーンゴム100重量部(数平均分子量:60,000〜80,000、粘度:15Pa・s(20℃)、硬化時硬度 タイプA(JIS K 6253A):35)と銀メッキニッケル粒子(平均粒径30μm)100重量部とを混合した。この混合物を、図4に示すように、非磁性のアルミニウム合金で作製された金型17のキャビティ17a内に充填した。次に、磁場を印加することなく、この金型17を150℃で2分間加熱して、キャビティ17a内の混合物を固化させることにより、縦4mm×横6mm×高さ4mmの導電弾性
体を得た。この導電弾性体の拡大断面写真を図9(c)に示す。図9(c)から分かるように、本比較例においては、実施例1〜4に見られたような銀メッキニッケル粒子の配向は見られなかった。
本比較例の導電弾性体について、実施例1〜4と同様の測定および評価を行なった。その結果を表2に示す。
本比較例と同一組成である実施例2では、100mΩ以下の低い電気抵抗値が得られたのに対して、本比較例の導電弾性体においては電気抵抗値は無限大となり、当然、対角間における導通も得られなかった。
(比較例4)
実施例1〜4と同一の、液状未硬化のポリアルキルアルケニルシロキサン系シリコーンゴム100重量部(数平均分子量:60,000〜80,000、粘度:15Pa・s(20℃)、硬化時硬度 タイプA(JIS K 6253A):35)と銀メッキニッケル粒子(平均粒径30μm)500重量部とを混合した。この混合物は非常に粘度が高いものとなり、金型17のキャビティ17a内に充填する際に、多量の気泡を巻き込んでしまい、成形困難であった。
(比較例5)
実施例1〜4と同一の、液状未硬化のポリアルキルアルケニルシロキサン系シリコーンゴム100重量部(数平均分子量:60,000〜80,000、粘度:15Pa・s(20℃)、硬化時硬度 タイプA(JIS K 6253A):35)と、銀メッキニッケル粒子(平均粒径30μm)100重量部とを混合した。キャビティ17aの底面における磁場の強さの変動を5%程度となるように調整したこと以外は、実施例1〜4と同様の方法で、その混合物を成形、配向、および固化して、縦4mm×横6mm×高さ4mmの導電弾性体を得た。この導電弾性体の拡大断面写真を図9(d)に示す。本比較例においては、図9(d)から分かるように、銀メッキニッケル粒子が密である部分と、疎である部分とがあり、粒子の配向が不均一であることが分かる。本比較例においては、対角方向の導通は得られなかった。
上記実施形態から把握される技術的思想について下記にまとめる。
請求項1に記載の導電弾性体において、前記磁性導電体同士が接触した状態で、樹枝状または網目状に連なって配向されていることを特徴とする導電弾性体。
請求項1に記載の導電弾性体において、前記磁性導電体の配合量が、ゴム状弾性体100重量部に対して、50重量部以上250重量部以下であることを特徴とする導電弾性体。
請求項1乃至3に記載の導電弾性体において、磁性導電体の平均粒径が0.01μm〜200μmであることを特徴とする導電弾性体。
本発明の第1実施形態の導電弾性体を示す断面図。 本発明の第2実施形態の導電弾性体を示す断面図。 本発明の第3実施形態の導電弾性体を示す断面図。 (a)本発明の導電弾性体の製造方法において、磁性導電体の配向前の様子を示す図、(b)本発明の導電弾性体の製造方法を示す図。 本発明の導電弾性体の別の実施形態を示す断面図。 本発明の導電弾性体の別の実施形態を示す断面図。 従来の導電成形体を示す断面図。 (a)実施例1で得られた導電弾性体の拡大断面写真、(b)実施例2で得られた導電弾性体の拡大断面写真、(c)実施例3で得られた導電弾性体の拡大断面写真、(d)実施例4で得られた導電弾性体の拡大断面写真。 (a)比較例1で得られた導電弾性体の拡大断面写真、(b)比較例2で得られた導電弾性体の拡大断面写真、(c)比較例3で得られた導電弾性体の拡大断面写真、(d)比較例5で得られた導電弾性体の拡大断面写真。
符号の説明
10,20,30…導電弾性体、11…磁性導電体、12…ゴム状弾性体、13a,13b…基板、14a,14b…電極、15…固定具、15a…突起、16…溝、17…金型、17a…キャビティ、18a,18b…磁場発生装置、19…固定ガイド、M…磁力線。

Claims (3)

  1. 磁性導電体およびゴム状弾性体から形成される導電弾性体であって、
    該磁性弾性体中において、前記磁性導電体は、互いに接した状態で第1の方向に連なるように配向された第1部分と、前記第1部分に接した状態で第1の方向に交わる方向に連なる第2部分とを含み、
    前記磁性導電体の配合量が、ゴム状弾性体100重量部に対して、50重量部以上300重量部未満であり、
    外表面上の任意の2点間において、電気的導通が可能であることを特徴とする導電弾性体。
  2. 前記磁性導電体は粒子状または繊維状であり、その磁性導電体の配向が、磁場の印加によって行なわれることを特徴とする請求項1に記載の導電弾性体。
  3. 磁性導電体およびゴム状弾性体から形成され、前記磁性導電体が互いに接した状態で第1の方向に連なるように配向された第1部分と前記第1部分に接した状態で第1の方向に交わる方向に連なる第2部分とを含む導電弾性体を製造する方法であって、該方法は、
    磁性導電体およびゴム状弾性体の混合物を非磁性体からなる型に注入する工程と、
    前記型内の混合物に磁場を印加する工程と、
    前記型内の混合物を固化させる工程とを有し、
    前記磁場の強さの変動が、前記混合物に対する磁場の作用面内において3%以内であることを特徴とする導電弾性体の製造方法。
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