JP2005320243A - ガラス光学素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一方または両方の面が凹形状のレンズであって、中心肉厚aと周辺肉厚bとの比b/aが大きいレンズであっても、ガラス素材を加圧成形して高い面精度でガラスレンズ等のガラス光学素子を製造できる方法を提供すること。
【解決手段】軟化したガラス素材を、成形型で加圧して、成形面をガラス素材に転写する工程、成形面を転写されたガラスが所定粘度になるまで成形型を冷却する工程、及び成形型から冷却されたガラスを取り出す工程を含むガラス光学素子の製造方法。成形面を転写されたガラスは、転写のための加圧に引続いて前記取り出し工程まで、得られた転写面が成形面の形状に一致するように、所定荷重で加圧され、かつ成形面を転写されたガラスは、冷却工程の途中で、冷却により生じたガラスの内部歪みが緩和されるように所定温度範囲において一時的に保持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、一方または両方の面が凹形状であるレンズであっても、高い面精度で、ガラス素材を成形することによりガラス光学素子を製造できる方法に関する。特に本発明は、一方または両方の面が凹形状であり、かつ中心肉厚aと周辺肉厚bとの比b/aが1.5以上であるレンズであっても、高い面精度でガラス素材を成形して、ガラス光学素子を製造することができる方法に関する。
軟化したガラスを製品形状または製品形状に近似する形状を有する成形型を用いて加圧プレスして、研削や研磨をすることなく直接レンズを製造する方法(高精度プレス法)が広く実用化されている。高精度プレス法は、球面のみならず非球面のレンズも大量に安価に製造できることから、デジタルカメラやビデオカメラなど、さまざまな光学機器製品の光学系用レンズの製法として利用されている。近年は、大型で成形が容易でない形状のレンズも高精度プレス法で製造することが要求されている。
しかし、一方または両方の面が凹形状のレンズや中心の肉厚とコバ(レンズ周縁部)の肉厚の差の大きいようなレンズの場合には、プレス成形の過程で一旦成形面を転写したとしても、冷却して成形型から取り出すと、或いはさらにアニールをすると、該転写面が変形して所望の面形状のレンズが得られないことが多かった。特に、一方または両面が凹面でかつ中心の肉厚とコバの肉厚の差の大きいレンズの場合はそれが顕著であった。
ここで、凹メニスカスレンズを成形する方法として、特開平7−267658号には、軟化状態にあるガラス素材をプレスしてガラス光学素子する際、冷却工程中に、該ガラス素材をガラス転移点以上の一定温度に所定時間保持する工程を行うことが記載されている。しかしながら、この方法はガラス素材の内部に発生した熱応力を短時間で除去可能にすることを主目的とするものであり、本発明のように、特に所望の面形状を出すのが難しいレンズについての成形を可能にするものではなかった。
そこで本発明の目的は、一方または両方の面が凹形状のレンズであって、中心肉厚aと周辺肉厚bとの比b/aが大きいレンズであっても、ガラス素材を加圧成形して高い面精度でガラスレンズ等のガラス光学素子を製造できる方法を提供することにある。
本発明者らの検討の結果、加圧成形後、成形型からの取り出しの間にある温度域でレンズ形状の成形品に所定の圧力を加えることにより、上記課題を解決することを見出して本発明を完成した。
上記課題を解決する本発明は以下のとおりである。
[1]軟化したガラス素材を、該ガラス素材に光学的機能面を形成するための成形面を有する上型及び下型を含む成形型で加圧して、前記成形面を前記ガラス素材に転写する工程(加圧転写工程)、
成形面を転写されたガラスが所定粘度になるまで上記成形型を冷却する工程(冷却工程)、及び
上記成形型から冷却されたガラスを取り出す工程(取り出し工程)
を含むガラス光学素子の製造方法であって、
前記成形面を転写されたガラスは、前記転写のための加圧に引続いて前記取り出し工程まで、得られた転写面が前記成形面の形状に一致するように、所定荷重で加圧され(後加圧)、かつ
前記成形面を転写されたガラスは、前記冷却工程の途中で、冷却により生じたガラスの内部歪みが緩和されるように所定温度範囲において一時的に保持されることを特徴とする前記製造方法。
[2]軟化したガラス素材を、該ガラス素材に光学的機能面を形成するための成形面を有する上型及び下型を含む成形型で加圧して、前記成形面を前記ガラス素材に転写する工程(加圧転写工程)、
成形面を転写されたガラスが所定粘度になるまで上記成形型を冷却する工程(冷却工程)、及び
上記成形型から冷却されたガラスを取り出す工程(取り出し工程)
を含むガラス光学素子の製造方法であって、
前記加圧転写工程後、成形型からの取り出しまでの間、前記成形面を転写されたガラスを加圧し(後加圧)、前記成形面を転写するための加圧と後加圧とは加圧が途切れることなく行い、かつ
前記成形面を転写されたガラスは、前記冷却工程の途中で、所定温度範囲において一時的に保持されることを特徴とする前記製造方法。
[3]後加圧は、成形面を転写されたガラスが目的とするガラス光学素子と略同じ肉厚になった時点で開始する[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]成形面転写のための加圧を294×104〜3432×104Paの範囲の圧力で行い、かつ後加圧を、前記成形面転写のための加圧より低く、かつ0.0098×104〜49×104Paの範囲の圧力で行う[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]後加圧による成形面を転写されたガラスの肉厚の変化は、得ようとするガラス光学素子の中心肉厚公差内である[1]〜[4]のいずれか一項に記載の製造方法。
[6]冷却工程の途中における温度保持は、前記成形型から取り出されたガラス光学素子の光学的機能面におけるクセが0.8本以内になる条件で行う[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]冷却工程の途中における温度保持は、前記成形型から取り出されたガラス光学素子の光学的機能面におけるクセが0.5本以内になる条件で行う[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[8]冷却工程の途中における保持の温度範囲が、ガラス光学素子のガラス転移温度(Tg)より50℃低い温度(Tg−50℃)〜Tgより30℃高い温度(Tg+30℃)の範囲である[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9]冷却工程の途中における保持の温度範囲が、ガラス光学素子のガラス転移温度(Tg)より50℃低い温度(Tg−50℃)〜Tgの範囲である[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。
[10]冷却工程の途中における保持の温度範囲が、ガラス光学素子のガラス転移温度(Tg)より20℃低い温度(Tg−20℃)〜Tgの範囲である[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。
[11]目的とするガラス光学素子が、一方または両方の面が凹形状あるレンズである[1]〜[10]のいずれかに記載の製造方法。
[12]目的とするガラス光学素子が、一方の面が凹形状であり、他方の面が凸形状であるレンズである[1]〜[10]のいずれかに記載の方法。
[13]凸形状の面が球面である[12]に記載の製造方法。
[14]レンズが中心肉厚aと周辺肉厚bとの比b/aが1.5以上である[11]〜[13]のいずれかに記載の製造方法。
[15]レンズが中心肉厚aと周辺肉厚bとの比b/aが2以上である[11]〜[13]のいずれかに記載の方法。
[16]冷却工程の途中における保持時間t1は、得ようとするガラス光学素子の中心肉厚をaとし、周辺肉厚をbとしたときに、
1.5≦b/a<2.0のとき、0<t1≦120秒
2.0≦b/a<2.5のとき、60<t1≦180秒
2.5≦b/aのとき、120<t1(好ましくは120<t1≦350秒)
である[14]又は[15]に記載の製造方法。
[17]2.5≦b/aのとき、120<t1≦350秒である[16]に記載の製造方法。
[18]ガラス素材が両凸形状のガラスプリフォームである[1]〜[17]のいずれか1項に記載の製造方法。
本発明のガラス光学素子の製造方法は、
軟化したガラス素材を、該ガラス素材に光学的機能面を形成するための成形面を有する上型及び下型を含む成形型で加圧して、前記成形面を前記ガラス素材に転写する工程である加圧転写工程、
成形面を転写されたガラスが所定粘度になるまで上記成形型を冷却する工程である冷却工程、及び
上記成形型から冷却されたガラスを取り出す工程である取り出し工程
を含む。
さらに、本発明の製造方法では、前記加圧転写工程後、成形型からの取り出しまでの間、前記成形面を転写されたガラスを加圧する後加圧が行われる。この後加圧は、前記成形面を転写するための加圧から加圧が途切れることなく行われる。また、後加圧は、得られた転写面が成形面の形状に一致するように所定荷重で行われる。
さらに、本発明の製造方法では、前記成形面を転写されたガラスが、前記冷却工程の途中で、所定温度範囲において一時的に保持される。この保持は、冷却により生じたガラスの内部歪みが緩和されるように所定温度範囲において行われる。
以下、本発明の製造方法を図1に基づいて説明する。
まず第1に、軟化したガラス素材が成形型で加圧され、成形面が転写される。
ガラス素材は予め所定形状に成型されたガラスプリフォームであっても、ガラスゴブであってもよい。ガラス素材は、例えば、両凸形状のガラスプリフォームであることもできる。ガラス素材は、加圧成形に適した温度に調整された(軟化した)状態のものを使用する。ガラス素材は、溶融ガラスから調製したガラスゴブ又はガラスプリフォームを室温に戻すことなく、そのまま使用することも、また、室温に戻したガラスプリフォームまたはガラスゴブを再度加熱軟化したものを使用することもできる。
成形型は、成形面を有する上型及び下型を含むものであり、ガラス素材に光学的機能面を形成する成形面を有する上型及び下型を含む成形型であれば、特に制限はない。公知の成形型を適宜使用することができる。
尚、本発明の製造方法で製造対象とする凹メニスカスレンズ及び両凹レンズは、各種のレンズ系に組み込むために光学機能面(光学的有効領域)を有するものである。光学機能面(光学的有効領域)は、例えば、図2において41として示す凹面であり、実際には、この凹面41の外側に光軸と直交する平面部43が設けられる。
軟化したガラス素材の成形型での加圧条件(ガラス素材及び成形型の温度、加圧温度及び時間等)は、成形ガラスの形状等も考慮して適宜決定できる。
加圧転写後、成形型を成形面を転写されたガラスが所定粘度になるまで冷却する。
成形型の冷却は、加圧転写開始と同時に、または加圧転写の途中で、または加圧転写終了後のいずれから開始することもできる。
成形型が所定温度に冷却された後、成形型から前記成形ガラスを取り出す。
本発明の好ましい製造方法においては、加圧転写工程後、成形型からの取り出しまでの間、前記成形面を転写されたガラスに後加圧を適用する。後加圧は、成形面を転写されたガラスが目的とするガラス光学素子と略同じ肉厚になった時点で開始することが適当である。略同じ肉厚とは、ガラス光学素子の肉厚の±0.2mm以内であることを言う。さらに、冷却工程中に、前記成形ガラスを所定温度範囲において一時的に所定時間保持する。
後加圧は、好ましくは、加圧転写のための加圧から連続的に(加圧が途切れることなく)行う。即ち、加圧転写後、加圧を完全に解除することなく後加圧を開始する。また、所定温度範囲における所定時間行う保持は、冷却工程中のいずれかの時期におこなう。この状態を図1に基づいて説明する。
所定温度tを有する軟化したガラス素材は、圧力Pで加圧されて成形面を転写される。Pの荷重としては、ガラス素材の粘性や得ようとするレンズの形状等により適宜選択できる。成形面転写のための加圧は294×104〜3432×104Paの範囲の圧力で行うことができる。
圧力Pでの加圧転写終了後、加圧を完全に解除することなく圧力P1で加圧を続ける。圧力Pでの加圧成形終了後、成形型は冷却される(1次冷却)。但し、1次冷却は、加圧成形開始と同時に、または加圧成形の途中で開始してもよい。1次冷却は、成形型内の成形ガラスに内部歪みを生じる程度の比較的早い冷却速度、例えば、10℃/分以上、より好ましくは10〜300℃/分、さらに好ましくは30〜200℃/分で行うことができる。
1次冷却により成形型が所定温度t1になった時点で、所定圧力P2で加圧する。但し、成形型の冷却は上述の通り、加圧転写開始と同時に、または加圧転写の途中で開始してもよい。
図1では圧力P1と圧力P2とが異なる圧力となるように表記されているが、同一の圧力であってもよい。また、所定圧力P2での加圧の間の温度は、t1で一定であっても、t1から徐々に低下してもよい。所定圧力P2での加圧の間の温度は、1次冷却で成形ガラスに生じた内部歪みを緩和するような条件とし、例えば、0〜5℃/分で冷却することができ、好ましくはほぼ0℃/分である。
保持の温度範囲は、成形されたガラスの温度が、ガラス光学素子のガラス転移温度(Tg)より50℃低い温度(Tg−50℃)からTg+30℃の範囲であることが、以下の観点から好ましい。一旦、成形面を転写することによって得られた面形状を維持しつつ、型から取り出した後のレンズの面形状悪化の原因となる内部歪みを緩和することができる。また、かかる温度範囲で内部歪みを緩和しておくことにより、その後取り出し温度まで冷却する工程で、新たに生じる内部歪みを抑制することもできる。
さらに前記保持の温度範囲は、(Tg−50℃)〜Tgの範囲であることがより好ましくは、(Tg−20℃)〜Tgの範囲であることがさらに好ましい。特に、ガラス光学素子の温度がTg以下になった時点で開始することが、最終製品の面形状を良くするという観点から好ましい。
所定時間保持した後、成形型はさらに冷却され、成型ガラスが所定粘度、例えば、室温まで冷却された後に、クセが0.8本以内の面精度を維持できる粘度、例えば、Tg-50℃以下になったところで、成形面を転写されたガラスを成形型から取り出す。所定温度範囲での保持から取り出しまでの間も圧力P3で後加圧を続ける。圧力P3は、P1及びP2と同一または異なってもよい。
後加圧P1、P2及びP3は、圧力Pによって成形型の成形面が転写されたガラスの転写面が、そのまま該成形面の形状に一致するような荷重であることが適当である。具体的には、このときのガラスの粘性や成形面の形状等によって適宜選択することができる。通常は、P以下であることが、面形状を維持する点で好ましい。ただし、P1〜P3は、Pにより成形された成形ガラスの肉厚をほとんど変えない程度であることが好ましい。具体的には、P1〜P3による肉厚の変化は、得ようとするレンズの中心肉厚公差内、たとえば±0.03mm以内、特に0.001〜0.12mm程度であることが好ましい。
また、P2は、成形型の成形面が転写されたガラスの転写面がそのまま該成形面の形状に一致するように加圧しながら、該ガラス中の内部歪みが緩和できる荷重で行う。具体的には、このときのガラスの粘性や成形面の形状等によって適宜選択することができる。
ここで、P2が小さすぎると、該形状に一致するような状態での加圧がしにくくなり、その結果、部分的または全体的にクセ等が発生しやすくなる。
一方、P2の荷重が大きすぎると、ガラス中の内部歪みが緩和しにくく、型取り出し後のレンズの形状を維持する程度に緩和されない場合があり、その結果、成形ガラスの光学中心部付近にクセが発生しやすくなる。
後加圧(圧力及び時間)及び保持(温度範囲と時間)の条件は、成形ガラスに見られるクセが1本以下、好ましくは0.5本以下、さらに好ましくは0.3本以下になるように行うことが適当である。
冷却工程の途中における保持時間t1は、得ようとするガラス光学素子の中心肉厚をaとし、周辺肉厚をbとしたときに、以下の範囲であることが好ましい。
1.5≦b/a<2.0のとき、0<t1≦120秒、好ましくは10<t1≦120秒、より好ましくは20<t1≦120秒
2.0≦b/a<2.5のとき、20<t1≦180秒、好ましくは60<t1≦180秒
2.5≦b/aのとき、120<t1
2.5≦b/aのときは、好ましくは120<t1≦350秒である
上記温度保持の後、成形型はさらに冷却(2次冷却)され、成型ガラスがTg以下になったところで、成形ガラスを成形型から取り出す。2次冷却の冷却速度、例えば、10℃/分以上、より好ましくは10〜300℃/分、さらに好ましくは30〜200℃/分で行うことができる。
2次冷却の間も圧力P3で後加圧を続ける。圧力P3は、P1及びP2と同一または異なってもよい。但し、P3は、成形型の成形面が転写されたガラスの転写面がそのまま該成形面の形状に一致するように加圧しながら、ガラス中になるべく新たな内部歪みを発生させないような荷重であることが好ましい。このような観点から、P3はP1,P2よりも小さいことが好ましく、たとえば0.0098×104〜49×104Paであることが好ましく、さらに、0.0098×104〜4.9×104Paであることがより好ましい。
本発明の製造方法で得られる成形ガラスは、一方または両方の面が凹形状あるレンズであることができる。特に、成形ガラスは、一方の面が凹形状であり、他方の面の形状が凸形状(例えば、凸形状の面が球面である)であるレンズであることができる。
また本発明の製造方法によれば、中心肉厚aと周辺肉厚bとの比b/aが1.5以上、好ましくは2以上であるレンズを製造することもできる。
以下、本発明を実施例によりさらに説明する。
以下の実施例1〜3では、図3に示す成形装置を用いた。
図3に示す成形装置は、函体21aによって密閉された加熱成形室21内には、上型22と下型23が配置され、この上型22と下型23は、それぞれ断熱ベース29、30を介して上部固定軸24と下部可動軸25の先端に固定されている。下部可動軸25は図示していない加圧シリンダに連結され、加圧時に上昇駆動される。
また、断熱ベース29及び30は、上型22及び下型23を独立に冷却するための、冷却用ガスの吹き出し口31及び32をそれぞれ有する。ガスの供給は上下独立にコントロールすることが出来、上型22と下型23の冷却スピードを変えることが出来る。冷却用のガスは、不活性ガスである。
実施例1
図4に示す形状の一方が凹面(曲率半径R=4mm)であり、他方が凸面(曲率半径R=38mm)のガラスレンズ(比b/a=3.5、偏平球レンズ)を製造した。凹面を上型で形成し、凸面を下型で成形した。ガラス素材としてはLaC13(Tg=520℃、Ts=560℃)を用いた。
成形の条件(温度、圧力、時間)は基本的に図5に示すスキームに基づき、詳細な条件は表1に示す。結果も表1に示す。尚、結果に示したアニール後のランク分けは表2に示す。例1〜15が本発明の実施例である。
Figure 2005320243
Figure 2005320243
実施例2
実施例1と同様の装置及びガラス素材を用いて、図6に示す温度、圧力及び時間のスキームに従って、レンズを製造方法により成形した。
成形の条件及び結果を表3に示す。尚、結果に示したアニール後のランク分けは表2に示す。例2〜8が本発明の実施例である。
Figure 2005320243
実施例3
実施例1と同様の装置及びガラス素材を用いて、実施例の例1と同様の条件でコバ厚と中心厚及びレンズ外径が異なるレンズを製造し、クセを0.5本以下とする為に必要な保持時間を求めた。結果を図7に示す。
本発明の製造方法における温度と圧力の典型的な経時変化を示す。 光学機能面外側の一方の側に光軸と直交する平面部を設けた凹メニスカスレンズの説明図。 実施例1〜3に用いた成形装置の概略図。 実施例1〜2で製造したガラスレンズの説明図。 実施例1における成形型の温度及び加圧圧力の各経時変化。 実施例2における成形型の温度及び加圧圧力の各経時変化。 実施例3において得られた、コバ厚と中心厚及びレンズ外径が異なるレンズを製造した場合にクセを0.5本以下とする為に必要な保持時間。

Claims (7)

  1. 軟化したガラス素材を、該ガラス素材に光学的機能面を形成するための成形面を有する上型及び下型を含む成形型で加圧して、前記成形面を前記ガラス素材に転写する工程(加圧転写工程)、
    成形面を転写されたガラスが所定粘度になるまで上記成形型を冷却する工程(冷却工程)、及び
    上記成形型から冷却されたガラスを取り出す工程(取り出し工程)
    を含むガラス光学素子の製造方法であって、
    前記成形面を転写されたガラスは、
    前記冷却工程の途中で、ガラス光学素子のガラス転移温度(Tg)より50℃低い温度(Tg−50℃)〜Tgより30℃高い温度(Tg+30℃)の所定温度範囲において一時的にほぼ一定に保持され、
    加圧転写工程に引き続いて前記取り出し工程までの間に、後加圧を行い、
    後加圧における加圧により、前記ガラスの肉厚を0.001〜0.12mm変化させ、
    前記加圧転写工程における加圧の圧力をPとしたときに、後加圧は、圧力Pより小さい圧力P1による加圧と、P1より大きい圧力P2による加圧を順次行うことを含み、
    圧力P2による加圧は、前記ガラス素材が前記所定温度範囲の温度に到達したときに開始し、前記所定温度範囲の温度に保持されている間行う
    ことを特徴とする前記製造方法。
  2. 前記後加圧は、圧力P1による加圧と、P1より大きい圧力P2による加圧と、P1より小さいP3による加圧を順次行うことを含む、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記圧力P2は、前記加圧転写工程における加圧の圧力Pと等しいか、または圧力Pより小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記圧力P2は、前記加圧転写工程における加圧の圧力Pより小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
  5. 前記加圧転写工程においける加圧の圧力Pを、294×104〜3432×104Paの範囲とし、前記後加圧における加圧の圧力P2を14.7×104〜39.2×104Paの範囲とすることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
  6. ガラス光学素子が、凹メニスカスレンズである請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. ガラス光学素子が、中心肉厚aと周辺肉厚bとの比b/aが1.5以上のレンズである請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
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