JP2005319811A - 輪転印刷機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数の印刷機と、折機と、印刷機及び折機のそれぞれを駆動する複数のモータと、印刷機、折機、及び複数のモータを制御する制御装置と、を備えた輪転印刷機において、制御装置は、輪転印刷機の運転開始から所定印刷速度に至る間に、折機のモータを基準として印刷機のモータを進める又は遅らせて折機の位相と合わせるように制御することを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
図4に基づいて輪転印刷機を事例に概略機能を説明すると、まず、印刷機1、2、3、と折機4の機械軸1e、2e、3e、4eの原点合わせを行う。(特許文献1参照)
(1)印刷運転が開始されたら、まず各印刷機1、2、3および折機4のモータ11、12、13、14を低速で運転する。即ち、統括制御装置70から各制御装置61、62、63、64へ一定の低速速度信号が出力され、各制御装置61、62、63、64では、この速度指令に基づいて、各モータ11、12、13、14が一定の低速回転するよう制御する。
(1)印刷運転が開始されたら、先ず各印刷機1、2、3、および折機4のモータ11、12、13、14をゆるやかな加速レートで加速する。即ち、統括制御装置70から各制御装置61、62、63、64へゆるやかな加速レートで加速する速度指令が出力し、各制御装置61、62、63、64では、この指令に基づいて、各モータ11、12、13、14がゆるやかな加速レートで加速するよう制御する。
このように、従来の同期制御装置では動作し原点合わせの期間、輪転印刷機を停止する必要はない。
すなわち、位相合わせの間、輪転印刷機を低速での一定速度運転を行うか、またはゆるやかな加速を行う必要があり、位相合わせが終了した後、機械の加速度を通常運転加速度に上げるための切り替えが必要である。
よって、その分、運転モードが複雑になり、ウエブ張力の変動要因になる可能性もあるとともに、その位相合わせと、切り替えて通常の運転速度に上げるまでの期間での生産性の低下はまぬがれない。
また、ロータリーエンコーダまたはそこからのラインにノイズが混入した場合は、ノイズも位置のパルス信号としてカウントされてしまうため、そのまま位置誤差になる。
さらに、位置の基準となる近接スイッチ等が各印刷機および折機にそれぞれ必要である。
また本発明の他の目的は、折機と印刷機により輪転印刷機において、折機モータの運転中に折機自体の位相合わせを行わず、よって、折機による印刷用紙の損傷が減少する輪転印刷機を提供することである。
また、同期運転から通常運転への切り替えがないため装置もその分簡単になり、またその際発生するウエブ張力変動要因が無くなる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を図1および図3に基づいて説明する。
図1に示すように、各印刷機1a、1b、1c、折機1dには、駆動モータ2a、2b、2c、2d、インフィードIFa、IFb、IFc用モータ2f、2g、2h、RTFDRa用モータ2i、ドラグDRb用モータ2j各モータの駆動・制御を行うドライバ3a、3b、3c、3d、3f、3g、3h、3i、3j、印刷機および折機用の各モータに結合されたアブソリュート型ロータリーエンコーダ4a、4b、4c、4d、各印刷機および折機に個別に対応して位相合わせ等の制御を行う印刷機および折機のマスタ局5a、5b、5c、5dからなる。これらの間は、光2重リンク6で接続している。
印刷機、インフィード、ドラグ、およびRTFの駆動モータは、すべて折機のマスタ局5dの位置メモリに取り込まれた折機モータ2dの停止中の折機モータ軸位置を基準として生成された仮想マスタ軸データに基づいて行う。
先ず、輪転印刷機がスタートして緩動運転が行われている間、印刷機モータは未だ位相合わせせず一定速での速度制御を行う。
位相合わせが完了した後の胴着時点は従来と同じであるが、その前に位相合わせが必ず完了するようになっている。そして、定常運転に至るが位置制御はその後も継続して行われる。
インフィード、ドラグ、およびRTFモータも、仮想マスタ軸データに基づき終始速度制御を行う。
なお、保守、紙通し、インキやブランケット洗浄等印刷準備段階では、マスタ局5とは切り離して、別の固定速度指令装置によって運転を行う。
(1)緩動運転を含む輪転印刷機の運転開始前に、折機の現在位置の情報を折機のマスタ局5dの仮想マスタ軸データにインプットする。
マスタ局5dはその位置を基準として演算を開始する。これによって輪転印刷機立ち上がりの際、折機モータの位相合わせを行う必要がないため、ウエブ紙の速度差による不具合の発生が防止される。
即ち、輪転印刷機の運転開始前に、折機の運転開始前の現在位相を示すアブソリュート型ロータリーエンコーダ4dからの信号を折機のマスタ局5dの仮想マスタ軸データ記憶部にインプットし、折機の仮想マスタ軸データ記憶部はその値をメモリしておいて、輪転印刷機を立ち上げて印刷機や折機の同期運転を行うときの演算の基準としている。
例えば機械停止時に手動操作した印刷機では、各印刷機の機械軸はそれぞれ任意の位置に停止している。即ち各印刷機の機械軸はそれぞれ位相がずれている。それを緩動運転開始時点から位置同期で運転すると、その位置から各印刷機の機械軸を位置合わせしようとするため、印刷機毎にモータ回転の状況にムラができる。緩動運転では操作員が手動で版胴表面を清掃することがあるが、操作員には回転ムラの予見が出来ないため、回転速度が変わると操作性が悪いし、危険もともなう。
この間、折機1dのモータ2dは引続いて仮想マスタ軸データに基づく位置同期制御を継続する。また、インフィードモータ2f、2g、2h、RTFモータ21、ドラグモータ2jは輪転印刷機の緩動運転開始と同時に、仮想マスタ軸データに基づいて速度同期制御が行われる。
即ち、折機のマスタ局5dから仮想マスタ軸データを受け取った各印刷機に対応するマスタ局5(a〜c)はそのデータを変換して各モータのドライバ3a、3b、3cに、通常運転のレートで加速するようモータ回転指令信号を出す。また、折機のマスタ局5dはドライバ3dに通常運転のレートで加速するようモータ回転指令信号を出す。
また、インフィードモータ2f、2g、2h、RTFモータ21、ドラグモータ2jは図3に示すように輪転印刷機の印刷運転の状態に関係なく仮想マスタ軸データに基づいて速度制御を行う。
そのため原点を見つけるための時間が不要であり同期制御に要する時間を短縮することができる。
また、同期運転から通常運転への切り替えがないため装置もその分簡単になり、またその際発生するウエブ張力変動要因が無い。
更に、原点位置の検出に必要だった近接センサーが不要になった。このように、本実施の形態の同期装置によって、生産性向上のほか、安定性、安全性および信頼性を向上することができる。
[第2実施形態]
2台目の折機1nに対応するマスタ局5nも、第1実施形態(図1)に示す折機1dに対応するマスタ局5dと同様に折機1nのデータを基準に、バーチャルマスタの位置データ等を計算によって生成し、各マスタ局にその仮想マスタ軸データを送るように構成される。
よって、操作性や安全性を損なうことがない。
また本発明は、折機と印刷機により輪転印刷機において、折機モータの運転中に折機自体の位相合わせを行わず、よって、折機による印刷用紙の損傷が減少する輪転印刷機を提供出来る。
1d 折機
2a〜2c 印刷機モータ
2d 折機モータ
5a〜5c 印刷機マスタ局
5d 折機マスタ局
Claims (11)
- 複数の印刷機と、折機と、該印刷機及び該折機のそれぞれを駆動する複数のモータと、該印刷機、該折機、及び該複数のモータを制御する制御装置と、を備えた輪転印刷機において、
前記制御装置は、前記輪転印刷機の運転開始から所定印刷速度に至る間に、前記折機のモータを基準として前記印刷機のモータを進める又は遅らせて前記折機の位相と合わせるように制御することを特徴とする輪転印刷機。 - 前記複数のモータは、モータを制御するドライバを備えることを特徴とする請求項1記載の輪転印刷機。
- 前記折機及び前記複数の印刷機の位相を検知するエンコーダを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の輪転印刷機。
- 前記制御装置は、前記折機のモータに基づいてモータ速度の制御基準となる基準データを生成し、前記基準データに基づいて前記印刷機のモータを制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の輪転印刷機。
- 前記制御装置は、
前記折機のモータに基づいてモータ速度の制御基準となる基準データを生成する折機のマスタ局と、
前記複数の印刷機に対応し、前記基準データに基づいて印刷機のモータを制御する印刷機のマスタ局と、を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の輪転印刷機。 - 複数の印刷機と、折機と、該印刷機及び該折機のそれぞれを駆動する複数のモータと、該印刷機、該折機、及び該複数のモータを制御する制御装置と、を備えた輪転印刷機において、
前記制御装置は、
前記各モータの駆動制御を行うドライバを備え、当該ドライバに所定のレートで加速するようモータ回転指令信号を送るものであって、
前記印刷機のモータを制御するドライバは、所定の加速レートで加速するよう折機のモータを制御するドライバに出されたモータ回転指令信号を基準として、各印刷機のモータの位相を進める、または遅らせるように、受け取った加速レートに対し増減速する制御を行うことを特徴とする輪転印刷機。 - 前記制御装置は、前記折機の位置の情報を基準に演算して仮想マスタ軸データを生成するマスタ局を有し、
前記モータ回転指令信号は、前記マスタ局からの前記仮想マスタ軸データに基づく信号であることを特徴とする請求項6に記載の輪転印刷機。 - 前記制御装置は、位相合わせの制御を行うマスタ局を前記印刷機及び折機に個別に対応させて複数有するものであって、
前記折機のマスタ局が、前記折機の位置の情報を基準に演算して前記仮想マスタ軸データを生成するとともに、前記折機のモータを制御するドライバには所定の加速レートで加速するようモータ回転指令信号を送り、前記印刷機のマスタ局には前記仮想マスタ軸データを送ることを特徴とする請求項6又は7に記載の輪転印刷機。 - 前記制御装置は、前記増減速制御を行って前記各モータを同期させた後、胴着させることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の輪転印刷機。
- 複数の印刷機と、折機と、前記印刷機及び前記折機のそれぞれを駆動する複数のモータと、前記複数のモータを制御する制御装置と、を備えた輪転印刷機において、
前記制御装置は、前記印刷機の胴着前に、前記折機の回転速度を一定のレートで加速させると共に、前記複数の印刷機のそれぞれの回転速度を変動させて、前記複数の印刷機の位相と前記折機の位相とを合わせる制御を行うことを特徴とする輪転印刷機。 - 複数の印刷機と、折機と、前記印刷機及び前記折機のそれぞれを駆動する複数のモータと、前記折機及び前記複数の印刷機の位相を検知するエンコーダと、前記複数のモータを制御する制御装置と、を備えた輪転印刷機において、
前記制御装置は、前記印刷機の胴着前に、前記折機の回転速度を一定のレートで加速させると共に、前記エンコーダにて検知した前記折機と前記複数の印刷機のそれぞれとの位相差に基づいて前記複数の印刷機の回転速度を変動させて、前記複数の印刷機の位相と前記折機の位相とを合わせる制御を行うことを特徴とする輪転印刷機。
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JP2005174452A JP3825461B2 (ja) | 2005-06-15 | 2005-06-15 | 輪転印刷機 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008125183A (ja) * | 2006-11-09 | 2008-05-29 | Toyo Electric Mfg Co Ltd | シャフトレス輪転印刷機における同期制御装置および同期起動方法 |
JP2009213320A (ja) * | 2008-03-06 | 2009-09-17 | Toyo Electric Mfg Co Ltd | 同期制御方法および同期制御システム |
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2005
- 2005-06-15 JP JP2005174452A patent/JP3825461B2/ja not_active Expired - Lifetime
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