JP3676254B2 - 輪転印刷機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷後の用紙断裁位置を調整する断裁位置調整装置を設備した輪転印刷機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、輪転印刷機では、印刷部から送り出された印刷済みの巻取り紙(印刷用紙またはウェブ)を断裁部で所定の大きさに断裁し折機で折りたたんで機外に排出するように構成されているが、印刷位相に合致させて断裁するために、断裁部での断裁位置を断裁位置調整部により調整している。
【0003】
,図は従来の新聞用オフセット輪転機などに用いられる輪転印刷機を示す図であり、図はその概略図、図はその断裁位置調整装置(断裁位置調整部)の構成例を示す模式図である。
この輪転印刷機は、図に示すように、巻取り紙を給紙する給紙部1,印刷部3,断裁位置調整装置6,折機4(折部),搬送部100,速度センサ8(印刷速度検知部),及び作動スイッチ9などをその要部としてそなえている。
【0004】
給紙部1は、ロール状巻取り紙が装着されるリールスタンド(図示略)をそなえており、印刷稼動の途上で新,旧巻取り紙を互いに接続して連続的にウェブ2を給送すべく機能する。
印刷部3には、通常インキ色の異なる複数組の印刷装置がウェブ2の走行方向に沿って配設されており、この印刷部3では、ウェブ2を各印刷装置へ順次通紙させることによって多色印刷ができるようになっている。
【0005】
そして、印刷部3において印刷を終えたウェブ2は折機4に搬送され、三角板(フォーミング)を経て縦に二つ折りされた後、折機4内にあり印刷部3と同期して駆動される断裁カッタ5(鋸胴及び折胴)によって所定の位置で断裁されるとともに折りたたまれて目的とする折帖に形成され、その後、外部へ搬出されるようになっている。このとき、印刷速度の変化やウェブ2の張力の変化によって発生する紙伸び変化などによる断裁位置のずれを調整するために、印刷部3と折機4との間で用紙が滞留する総長さ(ウェブパスライン)を断裁位置調整装置6によって変えることで断裁位置を調整している。
【0006】
従来の断裁位置調整装置6は、図(a)に示すように、ガイドローラ(コンペンセータローラ)7を保持する移動支持軸受け13が、紙面左右方向へ一定速度で移動可能に、移動レール10に設置されている。つまり、移動支持軸受け13は、両端をねじ軸受け11で支持された回転ねじ軸12に螺合しおり、回転ねじ軸12端に設置されたモータ14の回転により、図(b)〜(c)に示すように、回転ねじ軸12の軸方向に移動できる。このモータ14は、作動スイッチ9の操作で、外部から回転方向,回転及び停止の指令ができるようになっている。この断裁位置調整装置6において、ウェブ2はガイドローラ7を周回しているので、移動支持軸受け13およびこれに伴うガイドローラ7の移動に伴って印刷部3から折機4内の断裁カッタ5までの距離が変化し、断裁位置を調整することが可能となっている。
【0007】
従来の輪転印刷機は上述のように構成されているので、給紙部1から給紙された巻取り紙が印刷部3で印刷され、断裁位置調整装置6によって調整されたウェブパスラインを搬送されたのち、折機4の断裁カッタ5で断裁され、断裁位置ずれによる損紙の枚数が抑えられるようになっている。
断裁カッタ5での断裁にあたっては、断裁後の印刷用紙16の中の所定の位置に文字部や絵柄部17が位置していなければならないが、印刷速度の変化やウェブ2の張力の変化によって発生する紙伸び変化などにより位置ずれが生じると、図(b)に示すように、上記の文字部や絵柄部17が断裁されてしまう。このため、印刷部3と折機4との間の距離を変える前述の断裁位置調整装置6が設けられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、断裁位置調整装置6により印刷部3と折機4との距離を変えると、ウェブ2の張力が変化して不具合が発生する。すなわち、移動支持軸受け13を印刷部3と折機4との距離を短くなるように移動させると、張力が低下してウェブ2が緩み、蛇行などの障害が発生する。また、逆に印刷部3と折機4との距離が長くなるように移動させると、張力が上がってウェブ2が張りすぎ、断紙につながる。
【0009】
この張力変化は、ウェブ2の走行速度(印刷速度)と移動支持軸受け13の移動時間とに関連する。つまり、ウェブ2の走行速度が移動支持軸受け13の移動速度に比べて著しく遅い場合には、移動支持軸受け13を張力発生側に移動させると断紙の原因となり、張力が緩む側に移動させると紙緩みの原因となる。
極端な例として、移動支持軸受け13が走行しウェブ2が停止している場合には、印刷部3から折機4まで通されているウェブ2の長さが変わらずにウェブパスラインの距離が変化するため、移動支持軸受け13をいかなる速度で緩め側に移動させてもウェブ2は緩み、移動支持軸受け13をいかなる速度で張力発生側に移動させてもウェブ2は断紙してしまう。つまり、印刷速度が低速(低速印刷)のときに移動支持軸受け13を張力発生側へ相対的に高速で移動させると断紙の原因となり、緩め側に移動させると蛇行の原因となる。したがって、低速印刷時には移動支持軸受け13も低速にして、緩んだウェブ2が排出されるまでの時間をおく必要がある。
【0010】
しかし、従来の断裁位置調整装置6は、移動支持軸受け13が一つの速度値によって一定速度で移動するよう構成されているため、このような印刷速度に応じた速度調整ができず、オペレータが、速度センサ8に表示される印刷速度を見ながら移動支持軸受け13の作動/停止を判断し、作動スイッチ9で移動支持軸受け13の作動/停止を適当に操作することにより対応するしかできない。
【0011】
つまり、このようなオペレータによる移動支持軸受け13の作動/停止の判断やこの判断に基づく操作は熟練を要し、オペレータへの負担となっている。また、不適当な調整が行なわれるとウェブ2の蛇行や断紙が生じて、調整不良で廃棄される印刷用紙の発生が避けられないといった課題があった。
また、移動支持軸受け13の移動速度は一つの値のみとりうるように構成されているため、移動速度が低速に設定されている場合、必要な断裁位置調整量を移動するのに時間がかかる。したがって、高速印刷時には断裁位置が調整されるまでに印刷される枚数が多くなり、断裁位置の調整が未完了のために廃棄される損紙の枚数が多くなるという課題があった。
【0012】
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、印刷速度に応じて断裁位置の調整を自動的に行ない、高速印刷時の損紙枚数を低減させるとともに、低速印刷時の蛇行や断紙をも防ぐことができるようにした輪転印刷機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明の輪転印刷機は、巻取り紙を給紙する給紙部と、該給紙部から給紙された巻取り紙に印刷処理を施す印刷部と、該印刷部により印刷処理された巻取り紙を搬送する搬送部と、該搬送部により搬送された巻取り紙を所定の長さに断裁する断裁部と、該搬送部における該巻取り紙のウェブパスラインの長さを変更することで、該断裁部により断裁される巻取り紙の断裁位置を調整する断裁位置調整部と、該印刷部の印刷速度を検知する印刷速度検知部と、該印刷速度検知部で検知された印刷速度に基づいて、該断裁位置調整部による該ウェブパスラインの変更速度(該断裁位置調整部の作動モード)を、該印刷速度が速いほど速い値に決定し、該変更速度で上記断裁位置を調整するように該断裁位置調整部を制御する制御部とをそなえ、該印刷速度には、定常速度である低速印刷速度と、該低速印刷速度よりも速い定常速度である高速印刷速度との2つが設けられ、該制御部は、該印刷速度検知部により検知された該印刷速度に基づいて該印刷速度の変化方向を検知する印刷速度変化方向検知部を有し、該印刷速度検知部で検知された印刷速度及び該印刷速度変化方向検知部で検知された該印刷速度の変化方向に基づいて、該印刷速度が該低速印刷速度の定常速度の場合には、低速時用変更速度を該変更速度に決定し、該印刷速度が該高速印刷速度の定常速度の場合には、該低速時用変更速度よりも高速の高速時用変更速度を該変更速度に決定し、該印刷速度が該低速印刷速度から該高速印刷速度に移行する過渡状態の場合には、該高速時用変更速度を該変更速度に決定し、該印刷速度が該高速印刷速度から該低速印刷速度に移行する過渡状態の場合には、該低速時用変更速度よりも速くかつ該高速時用変更速度よりも遅い速度である移行時用変更速度を該変更速度に決定することを特徴としている。
【0017】
請求項記載の本発明の輪転印刷機は、請求項記載の輪転印刷機において、該断裁位置調整部が、該搬送部により搬送された巻取り紙をガイドするガイド部と、該ガイド部の搬送方向の位置を調整する調整機構とを有することを特徴としている。
請求項記載の本発明の輪転印刷機は、請求項記載の輪転印刷機において、該ガイド部が、ガイドローラと、該ガイドローラを保持する移動支持軸受けとを有し、該調整機構が、該移動支持軸受けを移動可能に連結する回転ねじ軸と、該回転ねじ軸を回転可能に取付け、該制御部により回転方向または作動/停止が制御されるモータとを有することを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の案出過程で考えられた技術(以下、技術1,技術2という)及び実施の形態について説明する。
まず、技術1について説明すると、図1,図2(a),図3は本発明の技術1としての輪転印刷機を示すもので、図1はその全体構成を示す模式的図、図2(a)は印刷速度とガイドローラの作動モードとの関係を示す図、図3はガイドローラの作動モード(単位時間当たりの移動量)を示す図である。なお、図1において、図に示す従来の技術と同様の部位については同じ符号を付し、その説明を一部省略する。また、図を流用して説明する。
【0019】
図1に示すように、給紙部1,印刷部3,搬送部100,断裁位置調整装置(断裁位置調整部)6,折機(折部)4,作動スイッチ9及び速度センサ8を構成要部としてそなえている。断裁位置調整装置6には、ガイドローラ7がそなえられ、図に示す従来例と同様に、このガイドローラ7を保持する移動支持軸受け13が移動レール10上に移動可能に設置されている。また、移動支持軸受け13は両端をねじ軸受け11で支持された回転ねじ軸12に螺合しており、回転ねじ軸12端に設置されたモータ14の回転により、図(a)〜(c)に示すように、回転ねじ軸12の軸方向に移動できるようになっている。本輪転印刷機では、更に断裁位置調整装置6の作動モードを決定する作動切替装置15をそなえている。
【0020】
作動切替装置15は速度センサ8,作動スイッチ9,断裁位置調整装置6に電気的に接続されており、作動スイッチ9からの指令に際して、速度センサ8からの信号に基づいて、断裁位置調整装置6のモータ14の作動モードを自動的に決定し作動を制御するようになっている。つまり、モータ14は、図2(a)に示すように、移動支持軸受け13の移動速度がV1となるように高速回転する高速時用作動モードと移動支持軸受け13の移動速度がV2(<V1)となるように低速回転する低速時用作動モードとを有している。このモータ14には高速回転及び低速回転の切替え方式として、極性切り替え式,インバーター式,可変減速機内蔵式など、種々の形式のものが利用可能である。
【0021】
作動切替装置15は、印刷速度が予め設定されたモード切替設定速度v0以上である場合には、モータ14を高速時用作動モードとして移動支持軸受け13の移動速度を比較的高速なV1とし、モード切替設定速度v0以下であれば、モータ14を低速時用作動モードとして移動支持軸受け13の移動速度を比較的低速なV2とするように自動的に作動モードを切替えるようになっている。
【0022】
なお、図3に示すように、移動速度V1は移動速度V2よりも大きく、各移動速度V1,V2はそれぞれ高速印刷時及び低速印刷時にウェブ2の蛇行や断紙が生じないような速度として予め設定されている。
つまり、印刷開始後、低速運転中は、作動スイッチ9からの指令に際し、速度センサ8からの信号に基づいて、作動切替装置15によってモータ14の作動モードが自動的に低速時用作動モードに切り替えられ、低速(移動速度V2)で移動支持軸受け13を動かし断裁位置を調整する。調整後、印刷速度を上げて高速印刷に移行し、印刷速度がモード切替設定速度v0以上になると、作動スイッチ9からの指令に際し、速度センサ8からの信号に基づいて、作動切替装置15によって作動モードが自動的に高速時用作動モードに切り替えられる。つまり、高速(移動速度V1)で移動支持軸受け13を動かし断裁位置を調整する。
【0023】
印刷機を減速し、低速になったときには、再び、作動スイッチ9からの指令に際し、速度センサ8からの信号に基づいて、作動切替装置15によって作動モードが自動的に低速時用作動モードに切り替えられ、低速(移動速度V2)で移動支持軸受け13を動かして断裁位置の調整を行なう。
技術1の輪転印刷機は、上述のように構成されているので、印刷速度が変化しても、速度センサ8により印刷速度が検知され、検知された速度情報に基づいて作動切替装置15が高速時用作動モード及び低速時用作動モードを自動的に切り替えるため、オペレータが印刷速度に応じた調整方法を判断する手間を省き、オペレータの判断ミスや操作ミスを確実に防ぐため、オペレータが不適当な調整を実施したときのウェブ2の蛇行・断紙事故を確実に防ぐことができる。
【0024】
また、低速印刷時と高速印刷時で作動モードを切り替えるため、低速印刷時には印刷用紙の蛇行・断紙事故の発生を確実に防止することができるとともに、高速印刷時には断裁位置調整速度を向上させ、調整不良により廃棄される印刷用紙の枚数を低減することができる。
次に、技術1の変形例(技術2)について図2(b)を用いて説明すると、この技術2では、図2(b)に示すように、モード切替設定速度v0付近に制御不感帯を設け、印刷速度が制御不感帯内であれば作動モードの切替を行なわないようになっている。すなわち、低速印刷から高速印刷に移行する際に、印刷速度が制御不感帯内であれば低速時用作動モードにより断裁位置調整装置6を作動し、逆に、高速印刷から低速印刷に移行する際に、印刷速度が制御不感帯内であれば高速時用作動モードにより作動している。そして、これ以外は上記の技術1と同様に構成されている。
【0025】
したがって、本技術2においては、技術1と同様の効果に加えて、モード切替設定速度v0付近での印刷速度の速度変動による断裁位置調整装置6の作動をより安定させることができる。
【0027】
ここで、上記の技術1に基いた、本発明の実施形態としての輪転印刷機について説明する図4,図5は本発明の実施形態としての輪転印刷機を示すもので、図4はその全体構成を示す模式図、図5はそのガイドローラの作動モードを示す図である。なお、図4においても、図6に示す従来の技術と同様の部位については同じ符号を付し、その説明を一部省略する。また、図7を流用して説明する。
【0028】
図4に示すように、本実施形態における輪転印刷機は上記の技術1と同様の構成を要部としてそなえ、更に印刷速度変化方向検知部101をそなえている。
ここで、印刷速度変化方向検知部101は、速度センサ8によって検知された速度に基づいて印刷速度の速度変化の方向を検知するものであり、低速印刷から高速印刷への変化と、高速印刷から低速印刷への変化を検知するものである。作動切替装置15は速度センサ8及び印刷速度変化方向検知部101に接続され、作動スイッチ9からの指令に際して、速度センサ8からの信号及び印刷速度変化方向検知部101からの信号に基づいて、図7のモータ14の作動モードを自動的に決定し作動を制御するようになっている。
【0029】
断裁位置を調整するに際し、印刷用紙を緩める側に調整するとウェブ2の張力が減少し、蛇行を引き起こす。逆に張り側に調整するとウェブ2の張力が増加し、断紙を引き起こす。輪転印刷機の運転においては、まず紙を給紙部1から折機4まで引きとおすが、この時点ではウェブ2は完全には張っておらず、一部で緩みを発生させていることが多い。逆に一部のみ張りすぎていることはない。したがって、輪転印刷機においては、張力が下がりすぎる蛇行の方が発生しやすくなっている。
【0030】
このため、断裁位置調整において、張り側(張力が増加するような印刷速度の変化)と緩め側(張力が減少するような印刷速度の変化)とで移動支持軸受け13の移動速度を変えることで、運転の安全度を向上させることが可能である。すなわち、高速印刷から低速印刷に切り替えた場合、定常状態(印刷速度及びウェブ2の張力が安定している状態)での低速運転時よりもウェブ2の張力は低くなるため、定常状態における低速印刷時用作動モードで作動すると蛇行の原因となる。そこで、高速印刷から低速印刷への移行状態(印刷速度の変化にウェブ2の張力変化が追随できず、ウェブ2の張力が低下している状態)では、ウェブ2の張力を維持するために、移動支持軸受け13の移動速度を定常状態の低速印刷時用作動モードにおける移動速度よりも若干速い速度で移動させることが望ましい。
【0031】
このため、本実施形態では、印刷速度変化方向検知部101で印刷速度の変化方向を検知することにより印刷用紙の張り側/緩め側の判断を行ない、作動スイッチ9からの指令に際し、印刷速度及び作動スイッチ9の張り側/緩め側の作動指令に応じて、図に示すような三段階の移動速度を自動的に切り替えるようになっている。つまり、定常状態における低速印刷時には低速印刷時用作動モードで、定常状態における高速印刷時及び低速印刷から高速印刷に移行した場合には高速印刷時用作動モードで、高速印刷から低速印刷への移行状態では移行時用作動モードで断裁位置調整装置6を作動するようになっている。
【0032】
なお、モータ14には技術1のものと同様に、極性切り替え式,インバーター式,可変減速機内蔵式などの速度切り替え可能なものを用いている。
本発明の実施形態としての輪転印刷機は、上述のように構成されているので、技術1と同様に、印刷速度に応じて断裁位置の調整を自動的に行い、高速印刷時の断裁位置調整速度を向上させるとともに、低速印刷時のウェブ2の蛇行や断紙を防ぐことができるという効果が得られる。さらに、これに加えて、印刷速度変化方向検知部101により印刷速度の変化方向を検知し、印刷速度と印刷速度の変化方向とに基づいて、ウェブ2の張力変化を考慮して断裁位置調整装置6の作動モードを決定することができる。このため、ウェブ2の張力が緩め側に変化した場合でも、ウェブ2の蛇行事故の発生を確実に防止することができる。
【0033】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、作動切替装置15は高速印刷時用作動モード,低速印刷時用作動モード,移行時用作動モードのほかに印刷速度に応じて種々の作動モードを有してもよい。また、モード切替設定速度,制御不感帯,移動支持軸受け13の移動速度などはオペレータが適宜入力可能なものであってもよいし、予め設定されたものであってもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上、詳述したように本発明によれば、印刷速度に応じて断裁位置調整部によるウェブパスラインの変更速度(断裁位置調整部の作動モード)が自動的に決定されるので、オペレータの判断ミスや不適切な制御による蛇行や断紙の発生を確実に防止することができるとともに、低速印刷時にはウェブの蛇行・断紙を防止し、高速印刷時には断裁位置を調整する時間を短縮し、調整不良により廃棄される損紙の枚数を低減することができる。また、印刷速度とウェブ張力の増大,減少の方向に基づいて変更速度を決定することにより、ウェブの蛇行の発生をより確実に防止することができる(請求項1)。
【0035】
また、断裁位置をモータの回転に連動したガイドローラの移動量により調整することで装置全体を簡素化できるとともに、回転速度が一定のモータを用いてモータの作動/停止を交互に行なうことにより、高速回転/低速回転切り替え式の高価なモータを用いることなく、更に安価且つ簡素な構成で上述の効果が得られる(請求項)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の案出過程における技術1にかかる輪転印刷機の全体構成を示す模式図である。
【図2】 本発明の案出過程における技術1及び技術2にかかる断裁位置調整装置の作動モードを示しており、(a)は技術1にかかるモード切替設定速度と作動モードとの関係を示しており、(b)は技術2にかかるモード切替設定速度付近で不感帯制御を行った場合における印刷速度と作動モードとの関係を示した図である。
【図3】 本発明の案出過程における技術1にかかる断裁位置調整装置の作動モードを示す図である。
【図4】 本発明の実施形態における輪転印刷機の全体構成を示す模式図である。
【図5】 本発明の実施形態における断裁位置調整装置の作動モードを示す図である。
【図6】 従来の輪転印刷機の全体構成を示す模式図である。
【図7】 一般的な断裁位置調整装置の構成を示す模式図であり、(a)は作動停止状態を示し、(b)はウェブパスラインの距離を長くする方向に作動させた図を示し、(c)はウェブパスラインの距離を短くする方向に作動させた図を示している。
【図8】 印刷後のウェブの断裁例を示す図である。

Claims (3)

  1. 巻取り紙を給紙する給紙部と、
    該給紙部から給紙された巻取り紙に印刷処理を施す印刷部と、
    該印刷部により印刷処理された巻取り紙を搬送する搬送部と、
    該搬送部により搬送された巻取り紙を所定の長さに断裁する断裁部と、
    該搬送部における該巻取り紙のウェブパスラインの長さを変更することで、該断裁部により断裁される巻取り紙の断裁位置を調整する断裁位置調整部と、
    該印刷部の印刷速度を検知する印刷速度検知部と、
    該印刷速度検知部で検知された印刷速度に基づいて、該断裁位置調整部による該ウェブパスラインの変更速度を、該印刷速度が速いほど速い値に決定し、該変更速度で上記断裁位置を調整するように該断裁位置調整部を制御する制御部とそなえ
    該印刷速度には、定常速度である低速印刷速度と、該低速印刷速度よりも速い定常速度である高速印刷速度との2つが設けられ、
    該制御部は、
    該印刷速度検知部により検知された該印刷速度に基づいて該印刷速度の変化方向を検知する印刷速度変化方向検知部を有し、
    該印刷速度検知部で検知された印刷速度及び該印刷速度変化方向検知部で検知された該印刷速度の変化方向に基づいて、
    該印刷速度が該低速印刷速度の定常速度の場合には、低速時用変更速度を該変更速度に決定し、
    該印刷速度が該高速印刷速度の定常速度の場合には、該低速時用変更速度よりも高速の高速時用変更速度を該変更速度に決定し、
    該印刷速度が該低速印刷速度から該高速印刷速度に移行する過渡状態の場合には、該高速時用変更速度を該変更速度に決定し、
    該印刷速度が該高速印刷速度から該低速印刷速度に移行する過渡状態の場合には、該低速時用変更速度よりも速くかつ該高速時用変更速度よりも遅い速度である移行時用変更速度を該変更速度に決定する
    ことを特徴とする、輪転印刷機。
  2. 該断裁位置調整部が、
    該搬送部により搬送された巻取り紙をガイドするガイド部と、
    該ガイド部の搬送方向の位置を調整する調整機構と
    を有することを特徴とする、請求項記載の輪転印刷機。
  3. 該ガイド部が、
    ガイドローラと、
    該ガイドローラを保持する移動支持軸受けとを有し、
    該調整機構が、
    該移動支持軸受けを移動可能に連結する回転ねじ軸と、
    該回転ねじ軸を回転可能に取付け、該制御部により回転方向または作動/停止が制御されるモータとを有する
    ことを特徴とする、請求項記載の輪転印刷機。
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