JP2005314659A - ボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物及びそれを内蔵したボールペン - Google Patents

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Abstract

【課題】 水性媒体中でも光変色性顔料が優れた分散安定性を有し、充分な筆記性能を満たすボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物及びそれを内蔵したボールペンを提供する。
【解決手段】 有機フォトクロミック材料を含有する光変色性顔料と、剪断減粘性付与剤と、水とを少なくとも含有する。前記光変色性顔料が、平均粒子径0.5〜15μmの範囲にある。前記光変色性顔料が、インキ組成物全量中0.5〜40重量%の範囲で添加され。前記光変色性顔料が、有機フォトクロミック材料と、有機媒質化合物とを少なくとも内包する光変色性マイクロカプセル顔料であるボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物。前記インキ組成物を内蔵したボールペン。
【選択図】 なし

Description

本発明はボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物に関する。更には、経時安定性に優れたボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物及びそれを内蔵したボールペンに関する。
従来より、水性インキに用いられる着色剤として、フォトクロミック材料を用いる提案が開示されている(特許文献1、2参照)。
前記特許文献1の提案は、フォトクロミック材料をマイクロカプセルに内包して用いることで、水性媒体中でフォトクロミック材料が酸素等の特定の気体、光線、或いは、インキ中に配合される各種添加剤を含むビヒクルによる影響を受け難くし、光によるフォトクロミック材料の変色機能を永続的に発現させるものであり、実用性を満足させるものである。また、水性媒体に対して溶解し難い有機系のフォトクロミック材料をマイクロカプセルに内包することで、油性インキに較べて安全性の高い水性インキ中にマイクロカプセル顔料を適用できるものである。
しかし、前記マイクロカプセルを用いたインキ組成物は、水性インキ中で分離し易いため、筆記具に適用した場合、マイクロカプセルが紙面に転移せず、筆跡が薄くなったり、或いは、インキの流出を妨げて筆跡がかすれたり、筆記不能になる虞がある。
また、前記特許文献2の提案は、無機系のフォトクロミック材料(蛍光顔料)と水溶性樹脂を併用することで、顔料の沈降や浮遊を抑制しインキ中での均一な分散状態を保持する性能(分散安定性)を付与するものであるが、無機系のフォトクロミック材料は比重が大きいため、水性インキ中で充分な分散安定性が得難く、分散安定性を得るためにはインキを高粘度化する必要がある。そのため、ボールペンインキに適した粘度より高くなってしまい、筆記不良等の悪影響を及ぼす虞がある。
特開平2−110174号公報 特開2001−323202号公報
本発明は、水性媒体中でも顔料が優れた分散安定性を有し、充分な筆記性能を満たすボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物及びそれを内蔵したボールペンを提供しようとするものである。
本発明のボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物は、有機フォトクロミック材料を含有する光変色性顔料と、剪断減粘性付与剤と、水とを少なくとも含有することを要件とする。更に、前記光変色性顔料が、平均粒子径0.5〜15μmの範囲にあり、インキ組成物全量中0.5〜40重量%の範囲で添加されることを要件とする。更に、前記光変色性顔料が、有機フォトクロミック材料と、有機媒質化合物とを少なくとも内包する光変色性マイクロカプセル顔料であることを要件とする。更に、光輝性顔料を含有することを要件とする。
更には、前記ボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物を内蔵したボールペンを要件とする。
本発明は、水性インキ中での光変色性顔料の経時的な分散安定性に優れ、充分な変色効果を発現できると共に、高い筆記性能を有するボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物及びそれを内蔵したボールペンを提供できる。
本発明のボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物に用いられる有機フォトクロミック材料は、無機系のフォトクロミック材料に較べて比重が小さく、種類が豊富であるが、水に対して不溶であり、そのままでは水性媒体中に適用し難いものである。そのため、前記有機フォトクロミック材料を樹脂中に溶解又は均一分散させ粉体化したり、マイクロカプセルに内包する等の処理を施して光変色性顔料の形態で使用することによって、水性媒体への適用を可能とし、更に、剪断減粘性付与剤を用いて水性媒体中での分散安定性を高めることができる。
また、前記光変色性顔料には、有機フォトクロミック材料と共に、着色剤や各種添加剤を配合することもできる。
前記有機フォトクロミック材料としては、
1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1,3,3,5′−テトラメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1−ベンジル−6′−クロロ−3,3−ジメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
6′−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕等のインドリノスピロベンゾオキサジン系化合物、
1,3,3−トリメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6−トリフルオロメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6′−(2,3−ジヒドロ−1−インドリノ)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−ベンジル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−クロロ−スピロインドリンナフトオキサジン等のインドリノスピロナフトオキサジン系化合物、
1,3,3−トリメチル−スピロインドリンフェナントロオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−クロロ−スピロインドリンフェナントロオキサジン等のインドリノスピロフェナントロオキサジン系化合物、
1,3,3−トリメチル−スピロインドリンキノリノオキサジン等のインドリノスピロキノリノオキサジン系化合物、
等の種々のスピロオキサジン系化合物や、
6−メトキシ−2,2−ジフェニル−2H−1−ベンゾピラン等のベンゾピラン系化合物、
3,3−ジフェニル−3H−ナフト〔2,1−b〕ピラン等のナフトピラン系化合物、
1,3,3−トリメチルインドリノベンゾピリロスピラン、
1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−ブロモベンゾピリロスピラン、
1,3,3−トリメチルインドリノ−8′−メトキシベンゾピリロスピラン、
1,3,3−トリメチルインドリノ−β−ナフトピリロスピラン、
1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−ニトロベンゾピリロスピラン等のスピロピラン系化合物を例示できる。
特に、前記光変色性顔料として、少なくとも有機フォトクロミック材料と、有機媒質化合物とをマイクロカプセルに内包した光変色性マイクロカプセル顔料を用いることが好ましい。前記光変色性マイクロカプセル顔料は、製造や粒子径調整が比較的容易であると共に、液状の内包物であっても顔料化することができ、得られるマイクロカプセルが高強度で鋭敏な変色効果を有するものとなる。
前記光変色性マイクロカプセル顔料に内包する有機媒質化合物としては、常温で液状又は固体の不揮発性高沸点有機化合物或いは低融点有機化合物が用いられ、有機フォトクロミック材料を溶解すると共に、マイクロカプセル顔料の比重を小さくする効果がある。
前記有機媒質化合物としては、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素等の炭化水素類、脂肪族アルコール、芳香族アルコール等のアルコール類、エステル類、エーテル類、アゾメチン類、ケトン類、グリコールエーテル類、酸アミド類から選ばれる化合物を例示できる。
炭化水素類として具体的には、n−デカン、n−テトラデカン、n−オクタデカン、n−ノナデカン、ドデシルベンゼン、デシルベンゼン、1−n−デシルナフタレン、ジフェニルエタン、ジフェニルメタン等が挙げられる。
アルコール類としては、n−オクチルアルコール、n−デシルアルコール、n−ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、n−トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクタデカン−2−オール、シクロドデカノール、ヘキサン1,6−ジオール、コレステロール、p−クロロベンジルアルコール、p−メチルベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
エステル類としては、カプロン酸n−オクチル、カプロン酸ミリスチル、カプリン酸n−ブチル、カプリン酸セチル、カプリン酸ステアリル、カプリル酸n−ヘプチル、ラウリン酸n−ブチル、ラウリン酸ラウリル、ミリスチン酸n−ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸n−アミル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸n−ブチル、パルミチン酸ステアリル、ステアリン酸n−ヘキシル、ステアリン酸n−ヘプチル、ステアリン酸n−オクチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸セチル、ベヘン酸n−ブチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸3−メチルブチル、ベヘン酸2−メチルペンチル、ステアリン酸ネオペンチル、ステアリン酸イソブチル、ピバリン酸ステアリル、ベヘン酸ベンジル、パルミチン酸4−メチルベンジル、安息香酸セチル、安息香酸ステアリル、フェノキシ酢酸ステアリル、サリチル酸ミリスチル、2−ナフトエ酸ステアリル、p−メトキシ安息香酸ステアリル、ステアリン酸シクロヘキシル、プロピオン酸コレステリル、ステアリン酸コレステリル、オクタメチレンジカルボン酸ジミリスチル、オクタメチレンジカルボン酸ジブチル、アジピン酸ジミリスチル、アジピン酸ジステアリル、アジピン酸ジイソノニル、セバシン酸ジミリスチル、セバシン酸ジオクチル、テレフタル酸ジエチル、レブリン酸ステアリル、ステアリン酸テトラヒドロフルフリル、12−ヒドロキシステアリン酸n−ブチル、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸テトラドデシルエステル、リンゴ酸ジラウリル、酒石酸ジn−オクチル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トリラウリン、トリミリスチン、トリステアリン等が挙げられる。
ケトン類としては、ジn−ブチルケトン、ジn−ペンチルケトン、ジn−ヘキシルケトン、ジn−オクチルケトン、ラウロン、ステアロン、メチルn−ヘプチルケトン、メチルn−デシルケトン、n−オクチルフェニルケトン、ベヘノン、ベンゾフェノン等が挙げられる。
カルボン酸類としては、カプロン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、2−エチル−ヘキサデカン酸、p−tert−ブチル安息香酸、ベンジル酸、p−アミノ安息香酸、1,16−ヘキサデカメチレンジカルボン酸、セバシン酸等が挙げられる。
酸アマイド類としては、カプロン酸アマイド、ラウリン酸アマイド、ミリスチン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、ミリスチン酸N−メチルアマイド、オレイン酸アマイド、N,N−エチレンビスステアリンアミド、エルカ酸アマイド、ベンズアミド等が挙げられる。
エーテル類としては、ジオクタデシルエーテル、ジヘキサデシルエーテル、ジテトラデシルエーテル、ジドデシルエーテル、ジオクチルエーテル、ジフェニルエーテル等が挙げられる。
アゾメチン類としては、ベンジリデンステアリルアミン、ベンジリデンアニリン、ベンジリデン−p−メトキシアニリン、p−メトキシベンジリデン−p−メトキシアニリン等が挙げられる。
前記有機媒質化合物は単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。前記有機フォトクロミック材料と共に内包する有機媒質化合物の組み合わせによって、消色時間を調整することもできる。
前記マイクロカプセル内に内包される有機フォトクロミック材料は、有機媒質化合物100重量部に対して、0.1〜30重量部が添加されることが好ましく、より好ましくは1〜15重量部である。
有機フォトクロミック材料が0.1重量部未満では発消色のコントラストが低く実用性を損ない易く、また、30重量部を越えても実用性を有するが、発色濃度に大差がないため、これ以上の添加を必要としない。
前記光変色性マイクロカプセル顔料の製造方法(マイクロカプセル化)としては、界面重合法、界面重縮合法、in Situ重合法、コアセルベート法等の公知の手段が適用できる。その際、有機フォトクロミック材料や有機媒質化合物と共に、着色剤や各種添加剤をマイクロカプセルに内包することもできる。
前記光変色性顔料は、平均粒子径0.5〜15μm、好ましくは1〜10μmの範囲で適用できる。0.5μm未満では筆跡に充分な変色効果を付与し難く、15μmより大きいとペン先からのインキ流出を阻害することがある。
また、前記光変色性顔料は、インキ組成物全量に対し、0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%配合することができる。0.5重量%未満では色濃度が不充分であり、40重量%を越えるとインキ流出性が低下し、筆記性能が低下する。
尚、インキ組成物中には、前記光変色性顔料以外に、染料、顔料等の非光変色性着色剤を配合して色変化を多様にすることもできる。
前記着色剤としては、水性媒体に溶解もしくは分散可能な染料及び顔料がすべて使用可能であり、酸性染料、塩基性染料、直接染料、蛍光顔料、蓄光性顔料、二酸化チタン等の白色顔料、熱変色性顔料、光輝性顔料等を例示できる。
特に、光変色性顔料と共に光輝性顔料を配合した場合、光の照射による筆跡の変色効果に加え、反射光による光輝性を付与できるので、装飾性に富んだ筆跡が得られる。
また、香料又は香料カプセル顔料等を配合することもできる。
前記光輝性顔料としては、具体的に、アルミニウム粉、錫粉、鉛粉、亜鉛末、ステンレススチール粉、ニッケル粉、鉄粉、銅粉、銅合金粉、真鍮粉、金粉、銀粉等の金属粉や、天然雲母、合成雲母、ガラス、アルミナ、酸化珪素等を芯物質とし、その表面にチタン、ジルコニウム、クロム、バナジウム、鉄等の金属酸化物を被覆したもの、多重層フィルムを細粉化したもの、アルミニウム蒸着した透明フィルムを細粉化したもの、アルミニウム蒸着したホログラムフィルムを細粉化したもの、透明性ホログラムフィルムを細粉化したもの、コレステリック液晶型のもの等が例示できる。
前記光輝性顔料は、平均粒子径2〜200μm、好ましくは2〜100μmの範囲のものが適用できる。2μm未満では筆跡に充分な光輝性を付与し難く、200μmより大きいとペン先からのインキ流出を阻害することがある。
剪断減粘性付与剤としては、水に可溶乃至分散性の物質が効果的であり、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100乃至800万)、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グルコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する炭水化物、ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体、無機質微粒子、HLB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸の金属塩やアミン塩等を例示できる。更には、インキ組成物中にN−アルキル−2−ピロリドンとアニオン系界面活性剤を併用して添加しても安定した剪断減粘性を付与できる。
前記剪断減粘性付与剤により、光変色性顔料が、インキ中でより安定した分散状態で維持できると共に、滲みの無い筆跡が得られる。
更に、必要に応じて水溶性有機溶剤を添加できる。
前記水溶性有機溶剤としては、水に相溶性のある従来汎用の溶剤を適宜用いることができ、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、スルフォラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
尚、前記水溶性有機溶剤は一種又は二種以上を併用することができ、2〜60重量%、好ましくは5〜35重量%の範囲で用いられる。
また、筆跡の固着性や粘度調整等のために、適宜量のバインダー樹脂を添加することもでき、樹脂エマルジョン、アルカリ可溶性樹脂、水溶性樹脂等を適用できる。
前記樹脂エマルジョンとしては、ポリアクリル酸エステル、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、α−オレフィン−マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリウレタン等の水分散体が挙げられ、前記アルカリ可溶性樹脂としてはスチレン−マレイン酸共重合体、エチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体等、前記水溶性樹脂としてはアルキッド樹脂、アクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルロース誘導体、デキストリン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、等を例示でき、一種又は二種以上を混合して用いることができ、インキ組成中0.5乃至30重量%の範囲で用いられる。
その他、必要に応じて炭酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、水溶性のアミン化合物等の有機塩基性化合物等のpH調整剤、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、サポニン等の防錆剤、石炭酸、1、2−ベンズチアゾリン3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等の防腐剤或いは防黴剤、尿素、ノニオン系界面活性剤、ソルビット、マンニット、ショ糖、ぶどう糖、還元デンプン加水分解物、ピロリン酸ナトリウム等の湿潤剤、金属石鹸、ポリアルキレングリコール、脂肪酸エステル、リン酸エステル、エチレンオキサイド付加型カチオン活性剤、他の燐酸系活性剤等の潤滑剤、消泡剤、インキの浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン系の界面活性剤を使用してもよい。
本発明のインキ組成物は、インキ粘度が20〜200mPa・s(E型回転粘度計、100rpm、25℃)の範囲に調整されたものが顔料の分散安定性及びボールペンとしての筆記性能の両面から好適に用いられる。また、剪断減粘性指数としては0.1〜0.8を示すインキが好適である。尚、剪断減粘性指数nは実験式T=Kjn (T:剪断応力値、j:剪断速度、Kは計算された定数)により得られる値である。
次に、前記ボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物を内蔵するボールペンについて説明する。
前記インキ組成物を充填するボールペンの筆記先端部(チップ)の構造は、従来より汎用の機構が有効であり、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属製のパイプや金属材料の切削加工により形成したチップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。
又、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック等からなるものが適用できる。
前記インキ組成物を収容するインキ収容管としては、金属製、樹脂製のいずれも使用できるが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂からなる成形体が、インキの低蒸発性、生産性の面で好適に用いられる。
前記軸筒にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記軸筒とチップを連結してもよい。
更に、前記インキ収容管として透明、着色透明、或いは半透明の成形体を用いることにより、インキ色やインキ残量等を確認できる。その場合、前記インキ収容管の外面に紫外線吸収層を設けたり、紫外線吸収剤を添加した材料でインキ収容管を形成することにより、非使用時におけるインキ収容管内でのインキの色変化を抑制することもできる。
尚、前記インキ収容管は、ボールペン用レフィルの形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するものでもよいし、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収容体として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよい。
尚、インキ収容管内に充填されたインキ組成物の後端部にはインキ逆流防止体を配することもできる。
前記インキ逆流防止体としては、液状または固体のいずれを用いることもでき、前記液状のインキ逆流防止体としては、ポリブテン、α−オレフィンオリゴマー、シリコーン油、精製鉱油等の不揮発性媒体が挙げられ、所望により前記媒体中にシリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、脂肪酸アマイド等を添加することもできる。また、固体のインキ逆流防止体としては樹脂成形物が挙げられる。前記液状及び固体のインキ逆流防止体は併用することも可能である。
本発明の実施例を以下に示す。尚、配合中の数字は重量部を示す。
実施例1
光変色性マイクロカプセル顔料の調製
有機フォトクロミック材料として1,3,3−トリメチル−6−トリフルオロメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン1.5部を、有機媒質化合物としてアジピン酸ジイソノニル50部中に添加して均一溶解させた後、この溶液に壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー20部と酢酸エチル20部との混合溶液を加えて均一に溶解した。次に前記溶液を、70℃に加温した15%ゼラチン水溶液100部中に攪拌しながら投入して微小滴に乳化した。更に、70℃で1時間、90℃で3時間攪拌して反応させた後、得られるマイクロカプセル顔料分散液から遠心分離により光変色性マイクロカプセル顔料A(平均粒子径3.0μm)を単離して得た。
ボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物の調製
得られた光変色性マイクロカプセル顔料A27.0部(固形分18.9部)を、サクシノグリカン(構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体、剪断減粘性付与剤)0.25部、グリセリン10.0部、防黴剤〔商品名:プロキセルXL−2、ゼネカ(株)製〕0.2部、消泡剤〔商品名:ノプコ8034、サンノプコ(株)製〕0.1部、潤滑剤〔商品名:プライサーフDB−01(中和タイプリン酸エステル)、第一工業製薬(株)製〕2.0部と共に水60.45部中で攪拌し均一に分散することでボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物を得た。
ボールペンの作製
前記インキ組成物0.8gを、ポリプロピレン製のインキ収容管内に吸引充填した後、ステンレススチール製パイプの先端に直径0.8mmの超硬合金製ボールを抱持するボールペンチップを保持する樹脂製ホルダーを接続した。更に、前記インキの後方にポリブテンを主成分とする粘弾性を有するインキ逆流防止体(液栓)を充填した後、遠心処理を施し、軸筒内に組み付けることでボールペンを得た。
筆跡の変色挙動
得られたボールペンを、室内光のもとでJIS P3201筆記用紙Aに筆記した際、筆跡は無色であり、太陽光に晒すとピンク色に発色した。更に室内にて放置すると消色して無色に戻った。
また、室内で消色状態にある前記筆跡にUVランプ(Handy UV Lamp LUV−4、紫外線波長365nm、株式会社井内盛栄堂製)を用いて紫外線を照射するとピンク色に発色し、照射を止め室内に放置すると再び消色して無色になった。
前記様相変化は太陽光やUVランプの照射により繰り返し行うことができた。
尚、前記ボールペンは線飛び等生じることなく、ボールペンとしての高い筆記性能を有していた。
実施例2
光変色性マイクロカプセル顔料の調製
有機フォトクロミック材料として1,3,3−トリメチル−6−トリフルオロメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン1.5部を、有機媒質化合物としてセバシン酸ジオクチル50部中に添加して均一溶解させた。次に前記溶液を、45℃に加温した16%の酸処理ゼラチン水溶液100部中に攪拌しながら投入して微小滴に乳化した。更に、液温度を保ちながら1%カルボキシメチルセルロース水溶液400部を加え、10%酢酸水溶液を用いてpHを4.5に調整した後、10℃まで冷却して30分間攪拌した。次に、前記溶液中に25%グルタルアルデヒド水溶液1部を添加して30分間攪拌し、40℃まで昇温した後、更に30分間攪拌して得られたマイクロカプセル顔料分散液を遠心分離することにより光変色性マイクロカプセル顔料B(平均粒子径2.0μm)を単離して得た。
ボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物の調製
得られた光変色性マイクロカプセル顔料B27.0部(固形分18.9部)を、キサンタンガム(剪断減粘性付与剤)0.33部、グリセリン10.0部、防黴剤〔商品名:プロキセルXL−2、ゼネカ(株)製〕0.2部、消泡剤〔商品名:ノプコ8034、サンノプコ(株)製〕0.1部、潤滑剤〔商品名:プライサーフDB−01(中和タイプリン酸エステル)、第一工業製薬(株)製〕2.0部と共に水60.37部中で攪拌し均一に分散することでボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物を得た。
ボールペンの作製
ステンレススチール製パイプの先端に直径0.5mmの超硬合金製ボールを抱持するボールペンチップが樹脂製ホルダーを介して接続されたポリプロピレン製のインキ収容管内に、前記インキ組成物0.8gを充填した。更に、前記インキの後方にポリブテンを主成分とする粘弾性を有するインキ逆流防止体(液栓)を充填した後、遠心処理を施し、軸筒内に組み付けることでボールペンを得た。
筆跡の変色挙動
得られたボールペンを、室内光のもとでJIS P3201筆記用紙Aに筆記した際、筆跡は無色であり、太陽光に晒すとピンク色に発色した。更に室内にて放置すると消色して無色に戻った。
また、室内で消色状態にある筆跡に前記UVランプを用いて紫外線を照射するとピンク色に発色し、照射を止め室内に放置すると再び消色して無色になった。
前記様相変化は太陽光やUVランプの照射により繰り返し行うことができた。
尚、前記ボールペンは線飛び等生じることなく、ボールペンとしての高い筆記性能を有していた。
実施例3
光変色性マイクロカプセル顔料の調製
有機フォトクロミック材料として1,3,3−トリメチル−6′−(2,3−ジヒドロ−1−インドリノ)−スピロインドリンナフトオキサジン1.5部を、有機媒質化合物としてアジピン酸ジイソノニル50部中に添加して均一溶解させた後、エポキシ樹脂12部を添加して均一混合溶液とした。次に前記溶液を、70℃に加温した15%アラビアゴム水溶液100部中に攪拌しながら投入して微小滴に乳化した。更に、液温度を保ちながら4%ジエチレントリアミン水溶液50部を滴下して10時間攪拌して得られたマイクロカプセル顔料分散液を遠心分離することにより光変色性マイクロカプセル顔料C(平均粒子径2.0μm)を単離して得た。
ボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物の調製
光変色性マイクロカプセル顔料Aを光変色性マイクロカプセル顔料Cに変えた以外は実施例1と同様にしてボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物を得た。
ボールペンの作製
ステンレススチール製パイプの先端に直径0.5mmの超硬合金製ボールを抱持するボールペンチップが樹脂製ホルダーを介して接続されたポリプロピレン製の軸筒(インキ収容管)内に、前記インキ組成物0.8gを充填した。更に、前記インキの後方にポリブテンを主成分とする粘弾性を有するインキ逆流防止体(液栓)を充填した後、遠心処理を施すことでボールペンを得た。
筆跡の変色挙動
得られたボールペンを、室内光のもとでJIS P3201筆記用紙Aに筆記した際、筆跡は無色であり、太陽光に晒すと紫色に発色した。更に室内にて放置すると消色して無色に戻った。
また、室内で消色状態にある筆跡に前記UVランプを用いて紫外線を照射すると紫色に発色し、照射を止め室内に放置すると再び消色して無色になった。
前記様相変化は太陽光やUVランプの照射により繰り返し行うことができた。
尚、前記ボールペンは線飛び等生じることなく、ボールペンとしての高い筆記性能を有していた。
実施例4
光変色性マイクロカプセル顔料の調製
エチレン−無水マレイン酸共重合体の10%水溶液100部に、尿素10部、レゾルシン1部、水55部を添加し、溶解した後、20%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを3.5に調整した溶液中に、有機フォトクロミック材料として1,3,3−トリメチル−6′−(2,3−ジヒドロ−1−インドリノ)−スピロインドリンナフトオキサジン1.5部と、有機媒質化合物としてステアリン酸イソブチル50部とを均一溶解した溶液を攪拌しながら投入して微小滴に乳化した。
更に、37%ホルムアルデヒド水溶液25部を加え、65℃で2時間攪拌して得られるマイクロカプセル顔料分散液を遠心分離することにより光変色性マイクロカプセル顔料D(平均粒子径2.0μm)を単離して得た。
ボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物の調製
光変色性マイクロカプセル顔料Bを光変色性マイクロカプセル顔料Dに変えた以外は実施例2と同様にしてボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物を得た。
ボールペンの作製
ステンレススチール製パイプの先端に直径0.5mmの超硬合金製ボールを抱持するボールペンチップが樹脂製ホルダーを介して接続されてなる、表面に紫外線吸収シートを転写したポリプロピレン製の軸筒(インキ収容管)内に、前記インキ組成物0.8gを充填した。更に、前記インキの後方にポリブテンを主成分とする粘弾性を有するインキ逆流防止体(液栓)を充填した後、遠心処理を施すことでボールペンを得た。
筆跡の変色挙動
得られたボールペンを、室内光のもとでJIS P3201筆記用紙Aに筆記した際、筆跡は無色であり、太陽光に晒すと紫色に発色した。更に室内にて放置すると消色して無色に戻った。
また、室内で消色状態にある筆跡に前記UVランプを用いて紫外線を照射すると紫色に発色し、照射を止め室内に放置すると再び消色して無色になった。
前記様相変化は太陽光やUVランプの照射により繰り返し行うことができた。
尚、前記ボールペンは線飛び等生じることなく、ボールペンとしての高い筆記性能を有していた。
実施例5
ボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物の調製
実施例1で得られた光変色性マイクロカプセル顔料A27.0部(固形分18.9部)を、青色染料〔商品名:ブリリアントブルーFCF、C.I.No.42090、アイゼン保土谷(株)製〕0.1部、サクシノグリカン0.25部、グリセリン10.0部、防黴剤〔商品名:プロキセルXL−2、ゼネカ(株)製〕0.2部、消泡剤〔商品名:ノプコ8034、サンノプコ(株)製〕0.1部、潤滑剤〔商品名:プライサーフDB−01(中和タイプリン酸エステル)、第一工業製薬(株)製〕2.0部と共に水60.35部中に添加し、攪拌して均一に分散することでボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物を得た。
ボールペンの作製
前記インキ組成物を用いて、実施例1と同様にしてボールペンを得た。
筆跡の変色挙動
得られたボールペンを、室内光のもとでJIS P3201筆記用紙Aに筆記した際、筆跡は青色であり、太陽光に晒すと紫色に発色した。更に室内にて放置すると青色に戻った。
また、室内で消色状態にある筆跡に前記UVランプを用いて紫外線を照射すると紫色に変色し、照射を止め室内に放置すると再び青色になった。
前記様相変化は太陽光やUVランプの照射により繰り返し行うことができた。
尚、前記ボールペンは線飛び等生じることなく、ボールペンとしての高い筆記性能を有していた。
実施例6
光変色性顔料の調製
有機フォトクロミック材料として1,3,3−トリメチル−6′−(2,3−ジヒドロ−1−インドリノ)−スピロインドリンナフトオキサジン3部を、エポキシ樹脂30部に添加して均一混合した後、アミン系硬化剤により硬化したものを粉砕することで光変色性顔料(平均粒子径7.0μm)を得た。
ボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物の調製
得られた光変色性顔料22.0部を、サクシノグリカン0.25部、グリセリン10.0部、防黴剤〔商品名:プロキセルXL−2、ゼネカ(株)製〕0.2部、シリコーン系消泡剤〔商品名:SN デフォーマー 381、サンノプコ(株)製〕0.1部、潤滑剤〔商品名:プライサーフDB−01(中和タイプリン酸エステル)、第一工業製薬(株)製〕2.0部、及び水65.45部からなる水性媒体中に均一に分散することでボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物を得た。
ボールペンの作製
前記インキ組成物を用いて、実施例1と同様にしてボールペンを得た。
筆跡の変色挙動
得られたボールペンを、室内光のもとでJIS P3201筆記用紙Aに筆記した際、筆跡は無色であり、太陽光に晒すと紫色に発色した。更に室内にて放置すると無色に戻った。
また、室内で消色状態にある筆跡に前記UVランプを用いて紫外線を照射すると紫色に変色し、照射を止め室内に放置すると再び消色して無色になった。
前記様相変化は太陽光やUVランプの照射により繰り返し行うことができた。
尚、前記ボールペンは線飛び等生じることなく、ボールペンとしての高い筆記性能を有していた。
実施例7
ボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物の調製
実施例1で得られた光変色性マイクロカプセル顔料A20.0部(固形分14.0部)を、青色染料〔商品名:ブリリアントブルーFCF、C.I.No.42090、アイゼン保土谷(株)製〕0.07部、光輝性顔料〔商品名:イリオジン120、5〜25μm、メルクジャパン(株)製〕10.0部、サクシノグリカン0.2部、グリセリン10.0部、防黴剤〔商品名:プロキセルXL−2、ゼネカ(株)製〕0.2部、消泡剤〔商品名:ノプコ8034、サンノプコ(株)製〕0.1部、潤滑剤〔商品名:プライサーフDB−01(中和タイプリン酸エステル)、第一工業製薬(株)製〕2.0部と共に水57.43部中に添加し、攪拌して均一に分散することでボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物を得た。
ボールペンの作製
ステンレススチール製パイプの先端に直径1.0mmの超硬合金製ボールを抱持するボールペンチップが樹脂製ホルダーを介して接続されたポリプロピレン製のインキ収容管内に、前記インキ組成物0.8gを充填した。更に、前記インキの後方にポリブテンを主成分とする粘弾性を有するインキ逆流防止体(液栓)を充填した後、遠心処理を施し、軸筒内に組み付けることでボールペンを得た。
筆跡の変色挙動
得られたボールペンを、室内光のもとでJIS P3201筆記用紙Aに筆記した際、筆跡はメタリックブルー色であり、太陽光に晒すとメタリックバイオレット色に発色した。更に室内にて放置するとメタリックブルー色に戻った。
また、室内で消色状態にある筆跡に前記UVランプを用いて紫外線を照射するとメタリックバイオレット色に変色し、照射を止め室内に放置すると再びメタリックブルー色になった。
前記様相変化は太陽光やUVランプの照射により繰り返し行うことができた。
尚、前記ボールペンは線飛び等生じることなく、ボールペンとしての高い筆記性能を有していた。
実施例8
ボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物の調製
実施例2で得られた光変色性マイクロカプセル顔料B23.0部(固形分16.1部)を、光輝性顔料〔商品名:シラリックT50−10クリスタルシルバー、10〜30μm、メルクジャパン(株)製〕7.0部、キサンタンガム(剪断減粘性付与剤)0.25部、グリセリン10.0部、防黴剤〔商品名:プロキセルXL−2、ゼネカ(株)製〕0.2部、消泡剤〔商品名:ノプコ8034、サンノプコ(株)製〕0.1部、潤滑剤〔商品名:プライサーフDB−01(中和タイプリン酸エステル)、第一工業製薬(株)製〕2.0部と共に水57.45部中で攪拌し均一に分散することでボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物を得た。
ボールペンの作製
前記インキ組成物を用いて、実施例7と同様にしてボールペンを得た。
筆跡の変色挙動
得られたボールペンを、室内光のもとでJIS P3201筆記用紙Aに筆記した際、筆跡は無色であり、太陽光に晒すとメタリックピンク色に発色した。更に室内にて放置すると消色して無色に戻った。
また、室内で消色状態にある筆跡に前記UVランプを用いて紫外線を照射するとメタリックピンク色に発色し、照射を止め室内に放置すると再び消色して無色になった。
前記様相変化は太陽光やUVランプの照射により繰り返し行うことができた。
尚、前記ボールペンは線飛び等生じることなく、ボールペンとしての高い筆記性能を有していた。

Claims (5)

  1. 有機フォトクロミック材料を含有する光変色性顔料と、剪断減粘性付与剤と、水とを少なくとも含有するボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物。
  2. 前記光変色性顔料が、平均粒子径0.5〜15μmの範囲にあり、インキ組成物全量中0.5〜40重量%の範囲で添加される請求項1記載のボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物。
  3. 前記光変色性顔料が、有機フォトクロミック材料と、有機媒質化合物とを少なくとも内包する光変色性マイクロカプセル顔料である請求項1又は2に記載のボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物。
  4. 光輝性顔料を含有する請求項1乃至3のいずれかに記載のボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物。
  5. 前記請求項1乃至4のいずれかに記載のボールペン用水性フォトクロミックインキ組成物を内蔵したボールペン。
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