JP2005313834A - サスペンションクロスメンバ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ボルト締付けに伴う応力とサスペンション入力による応力に対して十分な耐久性を確保できるサスペンションクロスメンバを提供する。
【解決手段】 ロアアーム40の前側アーム42を支持するロアアームブラケット8の背面53をアッパメンバプレート22の前縁55に沿った形状とし、ロアメンバプレート23の前縁56の端部56aをロアアームブラケット8の後面52と背面53との角部に当接させる一方、アッパメンバプレート22の前縁55の端部55aを延設してロアアームブラケット8の背面53上に重ねて溶接部61において溶接する。
【選択図】 図4

Description

本発明はサスペンションクロスメンバに係り、詳しくは、メンバ本体の左右両側部に溶接したブラケットにサスペンション機構のアーム部材の基端を連結する構成のサスペンションクロスメンバに関するものである。
モノコック構造からなる車体では、特に入力の大きいフロントサスペンションの配設部位の強度及び剛性を増すため、車両幅方向に渡すようにサスペンションクロスメンバを車体下面に配設しており、このサスペンションクロスメンバの左右両端にフロントサスペンションのロアアームの基端が連結されている。
図8は従来のサスペンションクロスメンバの左側のロアアーム連結箇所を示す底面図であり、ロアアームの基端(サスペンションクロスメンバ側)は二股状に分岐し、同図では分岐した前側アームの連結箇所を示している。サスペンションクロスメンバ101はアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とを重ね合わせて周縁を溶接した閉断面構造が採用され、前側アーム42の基端と対応する箇所ではアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とが乖離されて開口部50が形成されている。開口部50にはロアアームブラケット102が配設され、ロアアームブラケット102は前後両面51,52とこれらの前後両面51,52を連結する背面53及び上面54とから構成されて、全体として下方及び左方に開口する略四角箱状をなしている。
開口部50においてロアメンバプレート23の開口端はロアアームブラケット102の後面52及び背面53に突き当てられてロア側開口端溶接部57において溶接される一方、アッパメンバプレート22の開口端はロアアームブラケット102の上面54に重ねられてアッパ側開口端溶接部58において溶接されている。又、アッパメンバプレート22の前縁55とロアメンバプレート23の前縁56とは互いに溶接されて開口部50まで延び、これらの前縁55,56の端部55a,56aは、開口部50においてロアアームブラケット102の前面51と背面53との間の角部近傍に突き当てられて端部溶接部103において溶接されている。
ロアアームブラケット102内にはロアアーム40の前側アーム42の基端が配設され、前側アーム42の基端にはサスペンションブッシュ70が設けられている。サスペンションブッシュ70は、内筒73をロアアームブラケット102の前後両側面51,52の間で挟持された状態でボルト75及びナット76により固定され、これによりロアアームブラケット102に対してロアアーム40の前側アーム42がサスペンションブッシュ70を介して連結されている。
ところで、図8に2点鎖線で示すようにボルト75で締付けられていないときのロアアームブラケット102の前後両面51,52の間隔は、ロアアーム40の前側アーム42を配置し易いようにサスペンションブッシュ70の内筒73の全長より若干広く設定されており、ボルト75の締付けによりロアアームブラケット102が変形して内筒73を挟持した実線で示す所期の固定状態となるように配慮されている。
ここで、アッパメンバプレート22及びロアメンバプレート23の前縁55,56が当接するロアアームブラケット102の前面51と背面53との角部を境界として、サスペンションクロスメンバ101の基端側では閉断面が形成され、先端側では閉断面が形成されないため、ロアアームブラケット102の剛性は角部を境界として急変し、ボルト締付けに伴ってロアアームブラケット102は角部近傍で変形して応力が発生している。
一方、車両走行時の加減速や路面の起伏等により前輪が受ける力はロアアーム40を介してサスペンションクロスメンバ101に入力され(以下、この入力をサスペンション入力と称する)、サスペンション入力はロアアームブラケット102に対して図8に矢印で示す水平方向の回転力として作用する。この水平方向の回転力に対しては、主にロアアームブラケット102の角部近傍に突き当てられたアッパクロスメンバプレート22及びロアクロスメンバプレート22の前縁55,56の端部55a,55bが抗し、必然的にロアアームブラケット102の角部近傍に応力が発生する。
しかしながら、ロアアームブラケット102の角部近傍はアッパクロスメンバプレート22及びロアクロスメンバプレート23の前縁55,56の端部55a,56aに対する溶接箇所(端部溶接部103)でもあり、しかも、ボルト締付けによる応力が生じるロアアームブラケット102の角部近傍とも略一致するため、ボルト締付けによる応力とサスペンション入力による応力とが共に応力集中し易い溶接箇所に発生することになり、この箇所の耐久性が低下してしまうという問題があった。
そこで、ロアアームブラケット周辺を補強したサスペンションクロスメンバが提案されている(例えば、特許文献1参照)。当該特許文献1に開示されたサスペンションクロスメンバでは、ロアクロスメンバとロアアームブラケットとの接合部分を覆うようにガセットを配設し、ガセットをこれらのロアクロスメンバ及びロアアームブラケットとアッパクロスメンバとに溶接することで補強している。
特開平6−107226号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたサスペンションクロスメンバでは、ガセットの補強によりロアアームブラケットの剛性が増大するため、車両の組付け工程でロアアームを連結する際に、ロアアームブラケットを変形させるために大きなボルト締付けトルクを必要として軸力損失が増大する上に、ガセットを使用することにより部品点数が増加してしまい、ひいては製造コストを高騰させる要因になるという問題があった。
本発明の目的は、ロアアームブラケットにロアアームを連結する際のボルト締付けに伴う軸力損失の増大や部品点数の増加等に起因する製造コストの高騰を未然に回避した上で、ボルト締付けに伴う応力とサスペンション入力による応力に対して十分な耐久性を確保することができるサスペンションクロスメンバを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、アッパメンバプレート及びロアメンバプレートが閉断面を形成するよう周縁で相互に接合されてメンバ本体が構成され、メンバ本体の車両左右両側部にそれぞれブラケットが溶接されると共に、ブラケットの一側面がメンバ本体の閉断面より側方に突出して、一側面に対して車輪を支持するアーム部材の基端がブラケットの変形を伴って締結部部材により締結されるサスペンションクロスメンバにおいて、アッパメンバプレートとロアメンバプレートとの何れか一方の周縁の端部をメンバ本体の閉断面よりブラケットの一側面側に延設して、一側面上に重ねて溶接したものである。
従って、メンバ本体の車両左右両側部にブラケットが溶接され、この溶接箇所においてブラケットはメンバ本体の閉断面により補強される一方、ブラケットの一側面は閉断面から側方に突出して補強されないため、溶接箇所と一側面との間でブラケットの剛性が急変している。このため、締結部材によりブラケットの一側面にアーム部材の基端が締結されている状態では、ブラケットの一側面の基端近傍が変形して応力が発生している。
又、車輪からアーム部材を介して入力されるサスペンション入力によりブラケットは回転力を受けるが、この回転力に対してメンバ本体は閉断面から突出したブラケットの一側面を介して抗するため、一側面の基端近傍に対応するメンバ本体の箇所に応力が発生する。よって、締結部材の締結による応力及びサスペンション入力による応力は略同一位置に発生するが、これらの応力発生箇所に対して、アッパメンバプレートとロアメンバプレートとの何れか一方の周縁の端部の溶接箇所はブラケットの一側面側上に離間して位置するため、この応力集中し易い溶接箇所にサスペンション入力による応力や締結部材の締結による応力が発生する事態が回避される。
一方、ブラケットの周辺をガセット等により補強していないため、締結部材によりブラケットにアーム部材を締結する際には通常通りのトルクをもって軸力損失を増大させることなく締結可能となると共に、ガセット等の追加による部品点数の増加が防止される。
請求項2の発明は、請求項1において、ブラケットの一側面が、アッパメンバプレートとロアメンバプレートとの何れか一方の周縁に沿うように形成されて該周縁に重ねられ、ブラケットの一側面上の基端近傍にアッパメンバプレートとロアメンバプレートとの他方の周縁の端部が当接しているものである。
従って、アッパメンバプレートとロアメンバプレートとの他方の周縁の端部が当接したブラケットの一側面上の基端を境界として、メンバ本体の基端側ではアッパメンバプレート及びメンバプレートにより閉断面が形成される一方、メンバ本体の先端側では閉断面が形成されずに、ブラケットの一側面上にアッパメンバプレートとロアメンバプレートとの何れか一方の周縁が重なった領域が形成される。
そして、ブラケットの一側面がアッパメンバプレートとロアメンバプレートとの一方の周縁に沿って重ねられているため、この重ねられた領域全体がサスペンション入力によりブラケットが受ける回転力に対して抗し、この領域の何れかの箇所にサスペンション入力による応力が分散された状態で発生する。即ち、サスペンション入力による応力は、締結部材の締結により応力が発生するブラケットの一側面の基端近傍から離間した位置に発生するため、同一箇所に重複して応力が発生する事態が防止される。
以上説明したように請求項1の発明のサスペンションクロスメンバによれば、ブラケット周辺の補強用のガセットを不要として、ブラケットにアーム部材を連結する際の締結部材の締結に伴う軸力損失の増大や部品点数の増加等を防止して製造コストを低減でき、且つ、締結部材の締結に伴う応力及びサスペンション入力による応力の発生箇所に対してアッパメンバプレートとロアメンバプレートとの何れか一方の周縁の端部の溶接箇所を離間させて、その耐久性を十分に確保することができる。
請求項2の発明のサスペンションクロスメンバによれば、請求項1に加えて、締結部材の締結に伴う応力の発生箇所とサスペンション入力による応力の発生箇所とを離間させて、その耐久性を一層向上することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明に係るサスペンションクロスメンバの第1実施形態を添付図面に基づき説明する。
図1は本発明に係るサスペンションクロスメンバを示す平面図、図2は図1の矢視A方向から視たサスペンションクロスメンバの車両幅方向左側部分の斜視図である。
サスペンションクロスメンバ1は、フロントサスペンションの配設される部位の車体強度及び車体剛性を増すため、車両幅方向に渡すようにして車体下面(例えば、一対のサイドメンバ下面)に配設される部材である。故に、サスペンションクロスメンバ1の両側には、車両前方側に鋼材からなる支持部材2,3を介して一対の車体連結部材4,5がメンバ本体20に溶接して設けられ、車両後方側に車体連結部材6,7がメンバ本体20に溶接して設けられている。
車体連結部材4,5,6,7は例えば金属ワッシャからなり、サスペンションクロスメンバ1は、車体連結部材4,5,6,7にボルトを通すことによって車体下面に取り付けられる。
詳しくは、メンバ本体20は、トランスミッション等種々の機器の配設スペース等の関係から、車両幅方向の左右両端が、車両前方部分30,31と車両後方部分32,33のように二股に分岐しており、車体連結部材4,5の支持部材2,3については車両前方部分30,31に、車体連結部材6,7については車両後方部分32,33の先端にそれぞれ溶接されている。
メンバ本体20は、厚板鋼板からなるアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とから構成されている。詳しくは、メンバ本体20は、アッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とが閉断面を形成するように配置され、アッパメンバプレート22の周縁をロアメンバプレート23の周縁の外側に重ね合わせて互いに溶接されると共に、車両前方部分30,31と車両後方部分32,33との間の領域、及び車両後方部分32,33の後側の領域では部分的にアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とが周縁フランジ24を重ね合わせて互いに溶接されている。
そして、車両前方部分30,31にはロアアームブラケット8,9が溶接され、これらのロアアームブラケット8,9には車輪WL,WRを支持するロアアーム40,41の前側アーム42,43が連結されるようになっている。又、車両後方部分32,33のロアメンバプレート23上(閉断面内)にはアーム連結孔10,11が設けられ、これらのアーム連結孔10,11には車両後方部分32,33に形成された開口部46を介してロアアーム40,41の後側アーム44,45が連結されるようになっている。
次に、メンバ本体20の車両前方部分30,31とロアアームブラケット8,9との接合状態を説明する。尚、以下の説明では左側のロアアームブラケット8の接合状態を述べるが、右側のロアアームブラケット9についても左右対称の同一構造である。
図3はサスペンションクロスメンバ1のロアアームブラケット8の接合箇所を示す平面図、図4は同じくサスペンションクロスメンバ1のロアアームブラケット8の接合箇所を示す底面図、図5は図3の矢視B方向斜め下方から視たサスペンションクロスメンバ1のロアアームブラケット8の接合箇所を示す斜視図である。
左側の車両前方部分30は、メンバ本体20から車両前方斜め左方に向けて突出し、先端側ではアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とが乖離されて開口部50が形成され、開口部50にロアアームブラケット8が配設されている。ロアアームブラケット8は前後両面51,52とこれらの前後両面51,52を連結する背面53及び上面54とから構成されて、全体として下方及び左方に開口する箱状をなしている。
ロアアームブラケット8の前面51及び上面54は平坦に形成され、後面52は前面51に対して相対向する平坦部52aと、平坦部52aから円弧状に連続する円弧部52bとから構成されている。又、背面53は、車両の前方斜め左方に延びるアッパメンバプレート22の前縁55に沿うように形成されて、前面51と後面52とを接続している。そして、本実施形態ではこれらの前面51及び背面53により一側面が構成されている。
図4に示すように、メンバ本体20の開口部50においてロアメンバプレート23の開口端はロアアームブラケット8の後面52と対応する形状をなして、後面52に突き当てられてロア側開口端溶接部57において溶接されている。又、図3に示すように、開口部50においてアッパメンバプレート22の開口端はロアアームブラケット8の上面54に重ねられて、アッパ側開口端溶接部58において上面54に対して溶接されている。
又、図4,5に示すように、アッパメンバプレート22の前縁55とロアメンバプレート23の前縁56とは前縁溶接部59において互いに溶接されて車両前方斜め左方に向けて延び、開口部50においてロアメンバプレート23の前縁56の端部56aはロアアームブラケット8の後面52と背面53との間の角部近傍(一側面上の基端近傍)に突き当てられ、ロア側端部溶接部60において溶接されている。
これに対してアッパメンバプレート22の前縁55の端部55aは、前縁55に沿った形状のロアアームブラケット8の背面53まで延設され、背面53上に重ねられてアッパ側端部溶接部61において溶接されている。尚、本実施形態では、上記前縁溶接部59がアッパメンバプレート22の前縁55が延設された箇所まで延びて、前縁55の延設箇所をロアアームブラケット8の背面53上に溶接している。
図4に示すように、ロアアームブラケット8内にはロアアーム40の前側アーム42の基端が配設され、前側アーム42の基端にはサスペンションブッシュ70が設けられている。サスペンションブッシュ70は外筒71の内周面にゴム72を介して内筒73を接合して構成され、サスペンションブッシュ70の内筒73と対応するようにロアアームブラケット8の前面51及び後面52の平坦部52aにはボルト孔74が貫設されている。これらのボルト孔74及びサスペンションブッシュ70の内筒73には前方よりボルト75が挿入され、ボルト75はロアアームブラケット8の後面52の平坦部52aに溶接されたナット76に螺合している。ロアアームブラケット8の前後両面51,52の間でサスペンションブッシュ70の内筒73が挟持され、結果としてロアアームブラケット8に対してロアアーム40の前側アーム42がサスペンションブッシュ70を介して連結されている。
ここで、ボルト75により締付けられていないときのロアアームブラケット8の前後両面51,52の間隔は、ロアアーム40の前側アーム42を配置し易いようにサスペンションブッシュ70の内筒73の全長より若干広く設定されており、ボルト75の締付けによりロアアームブラケット8が変形して前後両面51,52で内筒73を挟持した図4に示す所期の固定状態となるように配慮されている。
次に,以上のように構成されたサスペンションクロスメンバ1におけるロアアームブラケット8部分の応力発生状態を説明する。
まず、ロアアーム40の前部アーム42を連結するためのボルト75の締付けによりロアアームブラケット8は変形して応力を発生する。ここで、ロアメンバプレート23の前縁56の端部56aが当接しているロアアームブラケット8の後面52と背面53との角部(即ち、ロア側端部溶接部60の箇所)を境界として、メンバ本体20の基端側ではアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とで閉断面が形成され、メンバ本体20の先端側では閉断面が形成されずに、ロアアームブラケット8の背面53上にアッパメンバプレート22の前縁55が重なった領域Eが形成されている。従って、後面52と背面53との角部を境界としてロアアームブラケット8の剛性が急変しているため、ボルト締付けに伴ってロアアームブラケット8は後面52と背面53との角部近傍で変形して応力が発生している。
一方、車両走行時の加減速や路面の起伏等により前輪WLが受ける力はロアアーム40を介してサスペンション入力としてサスペンションクロスメンバ1に入力され、サスペンション入力はロアアームブラケット8に対して図4に矢印で示す水平方向の回転力として作用する。上記のようにロアアームブラケット8の背面53がアッパメンバプレート22の前縁55に沿っているため、この水平方向の回転力に対しては、ロアアームブラケット8の背面53上にアッパメンバプレート22の前縁55が重なった領域E(即ち、ロア側端部溶接部60からアッパ側端部溶接部61までの領域)全体が抗し、この領域の何れかの箇所にサスペンション入力による応力が分散された状態で発生する。
即ち、サスペンション入力に起因する応力の発生箇所は、ボルト締付けによる応力が生じるロアアームブラケット8の後面52と背面53との角部近傍に対して離間し、且つ、ロアアームブラケット8の背面53上にアッパメンバプレート22の前縁55の端部55aを溶接したアッパ側端部溶接部61に対しても離間する。従って、応力集中し易い溶接箇所であるアッパ側端部溶接部61にサスペンション入力による応力やボルト締付けによる応力が発生する事態が回避されると共に、これらのサスペンション入力による応力の発生箇所とボルト締付けによる応力の発生箇所とが相互に離間することから、メンバ本体20のロアアームブラケット連結箇所周辺の耐久性を十分に確保することができる。
又、例えば特許文献1のサスペンションクロスメンバのようにロアアームブラケット周辺をガセットにより補強していないため、ロアアームブラケット8にロアアーム40を連結する際には通常通りのトルクでボルト75を締付け可能となって軸力損失の増大を防止できると共に、ガセットの追加による部品点数の増加を防止でき、もって、これらの要因による製造コストの高騰を未然に回避することができる。
尚、本実施形態では、図5に示すようにロアアームブラケット8の背面53上に延設したアッパメンバプレート22の前縁55を前縁溶接部59により背面53上に溶接したが、図6に示すように前縁溶接部59をロアメンバプレート23の前縁56の端部56aで中断して、アッパメンバプレート22の前縁55をロアアームブラケット8の背面53に溶接しないようにしてもよい。又、同図に示すようにアッパメンバプレート22の前縁55をロアアームブラケット8の背面53上において下方に延設した形状としてもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明に係るサスペンションクロスメンバの第2実施形態を添付図面に基づき説明する。本実施形態のサスペンションクロスメンバ80の全体的な構成は第1実施形態のものと同様であり、相違点はロアアームブラケット81の形状にある。よって、同一構成の箇所は同一部材番号を付して説明を省略し、相違点を重点的に述べる。
図7は第2実施形態のサスペンションクロスメンバ80のロアアームブラケット81の接合箇所を示す底面図である。本実施形態のロアアームブラケット81は、前後両面82,83及び背面84が平坦に形成されて相互に直角に屈曲形成されている。
ロアメンバプレート23の前縁56の端部56aはロアアームブラケット81の前面82と背面84との角部近傍に突き当てられてロア側端部溶接部85において溶接されている。これに対してアッパメンバプレート22の前縁55の端部55aは、ロアアームブラケット81の前面82と背面84との角部に倣って屈曲して前面82側に延設され、前面82上に重ねられてアッパ側端部溶接部86において溶接されている。尚、本実施形態では前面82により一側面が構成されている。
このように構成されたサスペンションクロスメンバ80では、ロアアームブラケット81の前面82と背面84との角部(即ち、ロア側端部溶接部85の箇所)を境界として、メンバ本体20の基端側でアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とで閉断面が形成され、メンバ本体20の先端側では閉断面が形成されていないため、ボルト締付けに伴ってロアアームブラケット81は前面82と背面84との角部近傍で変形して応力が発生している。
一方、ロアアームブラケット81の前面82にはアッパメンバプレート22の前縁55の端部55aが重ねられているが、第1実施形態で述べたロアアームブラケット8の背面53とは異なり、ロアアームブラケット81の前面82はアッパメンバプレート22の前縁55に沿うことなく所定角度をもって交わっている。このため、サスペンション入力によりロアアームブラケット81が受けた水平方向の回転力に対して、アッパメンバプレート22の前縁55はロアアームブラケット81の前面82上に重なった領域E全体で抗することなく、ロアアームブラケット81の前面82と背面84との角部に対応する箇所で抗することになり、この箇所にサスペンション入力による応力が発生する。
即ち、サスペンション入力による応力はボルト締付けによる応力と略一致する箇所に発生するものの、これらの応力発生箇所に対して、ロアアームブラケット81の前面82上にアッパメンバプレート22の前縁55の端部55aが溶接されたアッパ側端部溶接部86は離間して位置するため、応力集中し易いアッパ側端部溶接部86にサスペンション入力による応力やボルト締付けによる応力が発生する事態を回避して十分な耐久性を確保することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、上記各実施形態では、フロントサスペンションのロアアーム40を支持するサスペンションクロスメンバ1,80に具体化したが、適用する箇所はこれに限らず、例えばリアサスペンション用のサスペンションクロスメンバに具体化してもよい。
又、上記各実施形態では、アッパメンバプレート22側の前縁55の端部55aを延設してロアアームブラケット8の背面53(第1実施形態)或いはロアアームブラケット81の前面82に重ねて溶接したが、これに代えてロアメンバプレート23側の前縁56の端部56aを溶接するようにしてもよい。
第1及び第2実施形態のサスペンションクロスメンバを示す平面図である。 図1の矢視A方向から視たサスペンションクロスメンバの車両幅方向左側部分を示す斜視図である。 第1実施形態のサスペンションクロスメンバのロアアームブラケットの接合箇所を示す平面図である。 同じくサスペンションクロスメンバのロアアームブラケットの接合箇所を示す底面図である。 図3の矢視B方向斜め下方から視たサスペンションクロスメンバのロアアームブラケットの接合箇所を示す斜視図である。 溶接箇所を変更した別例を示す図5に対応する斜視図である。 第2実施形態のサスペンションクロスメンバのロアアームブラケットの接合箇所を示す底面図である。 従来のサスペンションクロスメンバのロアアームブラケットの接合箇所を示す底面図である。
符号の説明
8,81 ロアアームブラケット
20 メンバ本体
22 アッパメンバプレート
23 ロアメンバプレート
42,43 前側アーム(アーム部材)
51,81 前面(一側面)
53 背面(一側面)
55,56 前縁(周縁)
55a,56a 端部
75 ボルト(締結部材)
76 ナット(締結部材)

Claims (2)

  1. アッパメンバプレート及びロアメンバプレートが閉断面を形成するよう周縁で相互に接合されてメンバ本体が構成され、該メンバ本体の車両左右両側部にそれぞれブラケットが溶接されると共に、該ブラケットの一側面が上記メンバ本体の閉断面より側方に突出して、該一側面に対して車輪を支持するアーム部材の基端が該ブラケットの変形を伴って締結部部材により締結されるサスペンションクロスメンバにおいて、
    上記アッパメンバプレートとロアメンバプレートとの何れか一方の周縁の端部を上記メンバ本体の閉断面より上記ブラケットの一側面側に延設して、該一側面上に重ねて溶接したことを特徴とするサスペンションクロスメンバ。
  2. 上記ブラケットの一側面は、上記アッパメンバプレートとロアメンバプレートとの何れか一方の周縁に沿うように形成されて該周縁に重ねられ、該ブラケットの一側面上の基端近傍に上記アッパメンバプレートとロアメンバプレートとの他方の周縁の端部が当接していることを特徴とする請求項1記載のサスペンションクロスメンバ。
JP2004136389A 2004-04-30 2004-04-30 サスペンションクロスメンバ Expired - Fee Related JP4458246B2 (ja)

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