JP2005313687A - 作業車 - Google Patents
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Abstract
【課題】 四輪式の作業車において、右及び左の前輪を操向限度まで操向操作して小回り旋回する場合、旋回半径が大きくなる状態を抑えることができるように構成する。
【解決手段】 右及び左の前輪1が操向操作されると、旋回外側の前輪1が先に操向限度B3に達して操向限度B3で停止し、その後に旋回中心側の前輪1が操向限度B3に達して操向限度B3で停止するように、操向機構33a,40,41を構成する。
【選択図】 図13
【解決手段】 右及び左の前輪1が操向操作されると、旋回外側の前輪1が先に操向限度B3に達して操向限度B3で停止し、その後に旋回中心側の前輪1が操向限度B3に達して操向限度B3で停止するように、操向機構33a,40,41を構成する。
【選択図】 図13
Description
本発明は、右及び左の前輪、右及び左の後輪を備えた四輪式の作業車において、右及び左の前輪の操向操作の構造に関する。
右及び左の前輪、右及び左の後輪を備えた四輪式の作業車の一例である乗用型田植機では、一回の植付行程が終了して畦際に達すると、右及び左の前輪を操向限度まで操向操作して小回り旋回し、次の植付行程に入ると言う作業を行うことが多い。
この場合、例えば特許文献1に開示されているように、右及び左の前輪(特許文献1の図8の10)を操向操作すると、右及び左の前輪が同時に操向限度に達するのであり、右及び左の前輪の回転中心(特許文献1の図8のL1,L2)、並びに右及び左の後輪の回転中心(特許文献1の図8のL3)が、一つの旋回中心(特許文献1の図8のP)に向いている。特許文献1の図11に開示されているように、右及び左の前輪の回転中心並びに右及び左の後輪の回転中心が、一つの旋回中心で交差する状態となったり、特許文献1の図8,9,10に開示されているように、右及び左の前輪の回転中心並びに右及び左の後輪の回転中心が、一つの旋回中心から少し外れて交差する状態となったりする。
この場合、例えば特許文献1に開示されているように、右及び左の前輪(特許文献1の図8の10)を操向操作すると、右及び左の前輪が同時に操向限度に達するのであり、右及び左の前輪の回転中心(特許文献1の図8のL1,L2)、並びに右及び左の後輪の回転中心(特許文献1の図8のL3)が、一つの旋回中心(特許文献1の図8のP)に向いている。特許文献1の図11に開示されているように、右及び左の前輪の回転中心並びに右及び左の後輪の回転中心が、一つの旋回中心で交差する状態となったり、特許文献1の図8,9,10に開示されているように、右及び左の前輪の回転中心並びに右及び左の後輪の回転中心が、一つの旋回中心から少し外れて交差する状態となったりする。
乗用型田植機のように滑り易い作業地を走行する作業車では、右及び左の前輪を操向限度まで操向操作して小回り旋回する場合、機体の前部が旋回外側に出て行き易くなり、旋回半径が大きくなることがある。
本発明は、右及び左の前輪、右及び左の後輪を備えた四輪式の作業車において、右及び左の前輪を操向限度まで操向操作して小回り旋回する場合、旋回半径が大きくなる状態を抑えることができるように構成することを目的としている。
本発明は、右及び左の前輪、右及び左の後輪を備えた四輪式の作業車において、右及び左の前輪を操向限度まで操向操作して小回り旋回する場合、旋回半径が大きくなる状態を抑えることができるように構成することを目的としている。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、作業車において次のように構成することにある。
右及び左の前輪を備え、右及び左の後輪を備えて、右及び左の前輪を左右に操向操作する操向機構を備える。操向機構により右及び左の前輪が操向操作されると、旋回外側の前輪が先に操向限度に達して操向限度で停止し、その後に旋回中心側の前輪が操向限度に達して操向限度で停止するように、操向機構を構成する。
(構成)
本発明の第1特徴は、作業車において次のように構成することにある。
右及び左の前輪を備え、右及び左の後輪を備えて、右及び左の前輪を左右に操向操作する操向機構を備える。操向機構により右及び左の前輪が操向操作されると、旋回外側の前輪が先に操向限度に達して操向限度で停止し、その後に旋回中心側の前輪が操向限度に達して操向限度で停止するように、操向機構を構成する。
(作用)
作業車において旋回する場合、例えば右に旋回すれば、機体が遠心力によって左斜め前方に傾斜しようとすることがある(ダイアゴナロール(右の前輪及び左の後輪を結ぶ線分(左の前輪及び右の後輪を結ぶ線分)の周りに、機体が傾斜しようとする状態))。このように、旋回時に機体が遠心力によって右(左)斜め前方に傾斜しようとすると、旋回中心側の前輪の接地圧が小さくなり、旋回外側の前輪の接地圧が大きくなることがある。
作業車において旋回する場合、例えば右に旋回すれば、機体が遠心力によって左斜め前方に傾斜しようとすることがある(ダイアゴナロール(右の前輪及び左の後輪を結ぶ線分(左の前輪及び右の後輪を結ぶ線分)の周りに、機体が傾斜しようとする状態))。このように、旋回時に機体が遠心力によって右(左)斜め前方に傾斜しようとすると、旋回中心側の前輪の接地圧が小さくなり、旋回外側の前輪の接地圧が大きくなることがある。
前述の状態において、操向機構により右及び左の前輪が操向操作され、機体が遠心力によって右(左)斜め前方に傾斜しようとした場合(旋回外側の前輪の接地圧が大きくなった場合)、特許文献1のように右及び左の前輪が同時に操向限度に達すると(本発明の第1特徴よりも、旋回外側の前輪が操向限度に達するのが遅れると)、右及び左の前輪が操向限度に達する前に、機体の前部が旋回外側に出て行き易くなり、旋回半径が大きくなることが考えられる。
これに対して、本発明の第1特徴によると、操向機構により右及び左の前輪が操向操作され、機体が遠心力によって右(左)斜め前方に傾斜しようとした場合(旋回外側の前輪の接地圧が大きくなった場合)、旋回外側の前輪が先に操向限度に達するので、接地圧が大きく且つ操向限度に達している旋回外側の前輪により、機体の前部が旋回外側に出て行く状態が抑えられ、旋回半径が大きくなる状態が抑えられる。
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、右及び左の前輪、右及び左の後輪を備えた四輪式の作業車において、右及び左の前輪を操向限度まで操向操作して小回り旋回する場合、旋回外側の前輪が先に操向限度に達するように構成することにより、機体の前部が旋回外側に出て行く状態が抑えられ、旋回半径が大きくなる状態が抑えられるようになって、作業車の旋回性能を向上させることができた。
本発明の第1特徴によると、右及び左の前輪、右及び左の後輪を備えた四輪式の作業車において、右及び左の前輪を操向限度まで操向操作して小回り旋回する場合、旋回外側の前輪が先に操向限度に達するように構成することにより、機体の前部が旋回外側に出て行く状態が抑えられ、旋回半径が大きくなる状態が抑えられるようになって、作業車の旋回性能を向上させることができた。
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業車において次のように構成することにある。
右及び左の前輪が操向限度で停止した状態において、右及び左の前輪の回転中心並びに右及び左の後輪の回転中心が、一つの旋回中心に向くように構成する。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業車において次のように構成することにある。
右及び左の前輪が操向限度で停止した状態において、右及び左の前輪の回転中心並びに右及び左の後輪の回転中心が、一つの旋回中心に向くように構成する。
(作用)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第2特徴によると、操向機構により右及び左の前輪が操向操作されて、旋回外側の前輪が先に操向限度に達して操向限度で停止し、その後に旋回中心側の前輪が操向限度に達して操向限度で停止した場合、右及び左の前輪の回転中心並びに右及び左の後輪の回転中心が一つの旋回中心に向いており(右及び左の前輪の回転中心並びに右及び左の後輪の回転中心が一つの旋回中心で交差する状態や、右及び左の前輪の回転中心並びに右及び左の後輪の回転中心が一つの旋回中心から少し外れて交差する状態)、滑らかな小回り旋回が行われる。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第2特徴によると、操向機構により右及び左の前輪が操向操作されて、旋回外側の前輪が先に操向限度に達して操向限度で停止し、その後に旋回中心側の前輪が操向限度に達して操向限度で停止した場合、右及び左の前輪の回転中心並びに右及び左の後輪の回転中心が一つの旋回中心に向いており(右及び左の前輪の回転中心並びに右及び左の後輪の回転中心が一つの旋回中心で交差する状態や、右及び左の前輪の回転中心並びに右及び左の後輪の回転中心が一つの旋回中心から少し外れて交差する状態)、滑らかな小回り旋回が行われる。
(発明の効果)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、操向機構により右及び左の前輪が操向操作されて、旋回外側の前輪が先に操向限度に達して操向限度で停止し、その後に旋回中心側の前輪が操向限度に達して操向限度で停止した場合、滑らかな小回り旋回が行われるようになって、作業車の旋回性能を向上させることができた。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、操向機構により右及び左の前輪が操向操作されて、旋回外側の前輪が先に操向限度に達して操向限度で停止し、その後に旋回中心側の前輪が操向限度に達して操向限度で停止した場合、滑らかな小回り旋回が行われるようになって、作業車の旋回性能を向上させることができた。
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第1又は第2特徴の作業車において次のように構成することにある。
機体の上下方向の縦軸芯周りに揺動自在に支持されて操縦ハンドルにより揺動操作される操向部材と、右及び左の前輪に備えられるナックルアームと、操向部材とナックルアームとに亘って接続されるタイロッドを備えて、操向機構を構成する。縦軸芯、操向部材とタイロッドとの接続点、並びにナックルアームとタイロッドとの接続点が平面視で略一つの直線状に並ぶことにより、旋回外側の前輪が先に操向限度に達して操向限度で停止する状態が現出されるように、操向機構を構成する。
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第1又は第2特徴の作業車において次のように構成することにある。
機体の上下方向の縦軸芯周りに揺動自在に支持されて操縦ハンドルにより揺動操作される操向部材と、右及び左の前輪に備えられるナックルアームと、操向部材とナックルアームとに亘って接続されるタイロッドを備えて、操向機構を構成する。縦軸芯、操向部材とタイロッドとの接続点、並びにナックルアームとタイロッドとの接続点が平面視で略一つの直線状に並ぶことにより、旋回外側の前輪が先に操向限度に達して操向限度で停止する状態が現出されるように、操向機構を構成する。
(作用)
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第3特徴によると、例えば図12に示すように、操縦ハンドルにより操向部材40が縦軸芯P2周りに揺動操作されると、タイロッド41により右及び左の前輪1が左右に操向操作される。
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第3特徴によると、例えば図12に示すように、操縦ハンドルにより操向部材40が縦軸芯P2周りに揺動操作されると、タイロッド41により右及び左の前輪1が左右に操向操作される。
本発明の第3特徴において、例えば図13の実線に示すように、操縦ハンドルにより操向部材40を縦軸芯P2周りに揺動操作して、右及び左の前輪1を右に操向操作すると、左(旋回外側)の前輪1が先に操向限度B3に達して操向限度B3で停止する状態となるのであり、右(旋回中心側)の前輪1は操向限度B3の手前に達した状態となる。この場合に、本発明の第3特徴によると、例えば図13の実線に示すように、左(旋回外側)の前輪1において、縦軸芯P2、操向部材40とタイロッド41との接続点S1、並びにナックルアーム33aとタイロッド41との接続点S2が、略一つの直線状に並ぶ状態となる。
これにより、本発明の第3特徴によると、例えば図13の実線から図13の二点鎖線に示すように、操縦ハンドルにより操向部材40を縦軸芯P2周りに揺動操作していくと、右(旋回中心側)の前輪1は操向限度B3に向かって操向操作されるのであるが、左(旋回外側)の前輪1においては、操向部材40とタイロッド41との接続点S1が、図13の実線に示す位置から図13の二点鎖線に示す位置に少し紙面右方に移動するだけで、左(旋回外側)の前輪1は操向限度B3で停止している。これは左(旋回外側)の前輪1において、例えば図13の実線から図13の二点鎖線に示すように、操向部材40とタイロッド41との接続点S1が移動しても、操向部材40とタイロッド41との接続点S1は円弧軌跡を描くだけで、タイロッド41は殆ど押し引き操作されないことによる。
以上のように本発明の第3特徴によると、操向部材、ナックルアーム及びタイロッドの動作による幾何学的な特徴(操向部材とタイロッドとの接続点が円弧軌跡を描くだけで、タイロッドは殆ど押し引き操作されない点)を有効に利用することにより、旋回外側の前輪が先に操向限度に達して操向限度で停止する状態を、特別な融通機構を備えずに得ることができる。
(発明の効果)
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、操向部材、ナックルアーム及びタイロッドの動作による幾何学的な特徴(操向部材とタイロッドとの接続点が円弧軌跡を描くだけで、タイロッドは殆ど押し引き操作されない点)を有効に利用することにより、旋回外側の前輪が先に操向限度に達して操向限度で停止する状態を、特別な融通機構を備えずに得ることができるようになって、操向機構の構造の簡素化を図ることができ、操向機構の作動の信頼性を向上させることができた。
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、操向部材、ナックルアーム及びタイロッドの動作による幾何学的な特徴(操向部材とタイロッドとの接続点が円弧軌跡を描くだけで、タイロッドは殆ど押し引き操作されない点)を有効に利用することにより、旋回外側の前輪が先に操向限度に達して操向限度で停止する状態を、特別な融通機構を備えずに得ることができるようになって、操向機構の構造の簡素化を図ることができ、操向機構の作動の信頼性を向上させることができた。
[IV]
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第1〜第3特徴の作業車のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
右の後輪に動力を伝動及び遮断自在な右のサイドクラッチと、左の後輪に動力を伝動及び遮断自在な左のサイドクラッチとを備える。右及び左の前輪が直進位置に操向操作されると、右及び左のサイドクラッチが伝動状態に操作され、右及び左の前輪が直進位置から操向操作されると、旋回中心側のサイドクラッチが遮断状態に操作されるように、操向機構と右及び左のサイドクラッチとを連係する。
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第1〜第3特徴の作業車のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
右の後輪に動力を伝動及び遮断自在な右のサイドクラッチと、左の後輪に動力を伝動及び遮断自在な左のサイドクラッチとを備える。右及び左の前輪が直進位置に操向操作されると、右及び左のサイドクラッチが伝動状態に操作され、右及び左の前輪が直進位置から操向操作されると、旋回中心側のサイドクラッチが遮断状態に操作されるように、操向機構と右及び左のサイドクラッチとを連係する。
(作用)
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第4特徴によれば、右及び左の前輪が直進位置に操向操作されると、右及び左のサイドクラッチが伝動状態に操作され、右及び左の後輪に動力が伝達される。右及び左の前輪が直進位置から操向操作されると、旋回中心側のサイドクラッチが遮断状態に操作されて、旋回中心側の後輪が自由回転する状態となる(旋回外側の後輪には動力が伝達されている)。これにより、本発明の第4特徴によると、旋回中心側の後輪が旋回に伴って適度に回転しながら前進する状態となり、旋回時に旋回中心側の後輪によって作業地が荒らされる状態が少なくなる。
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第4特徴によれば、右及び左の前輪が直進位置に操向操作されると、右及び左のサイドクラッチが伝動状態に操作され、右及び左の後輪に動力が伝達される。右及び左の前輪が直進位置から操向操作されると、旋回中心側のサイドクラッチが遮断状態に操作されて、旋回中心側の後輪が自由回転する状態となる(旋回外側の後輪には動力が伝達されている)。これにより、本発明の第4特徴によると、旋回中心側の後輪が旋回に伴って適度に回転しながら前進する状態となり、旋回時に旋回中心側の後輪によって作業地が荒らされる状態が少なくなる。
(発明の効果)
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[III]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第4特徴によれば、右及び左の前輪が直進位置から操向操作されると、旋回中心側のサイドクラッチが遮断状態に操作されて、旋回中心側の後輪が自由回転する状態となるように構成することにより、旋回時に旋回中心側の後輪によって作業地が荒らされる状態が少なくなって、作業車の旋回性能を向上させることができた。
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[III]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第4特徴によれば、右及び左の前輪が直進位置から操向操作されると、旋回中心側のサイドクラッチが遮断状態に操作されて、旋回中心側の後輪が自由回転する状態となるように構成することにより、旋回時に旋回中心側の後輪によって作業地が荒らされる状態が少なくなって、作業車の旋回性能を向上させることができた。
[V]
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第1〜第4特徴の作業車のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
右及び左の前輪を支持する前輪支持ケースと、右及び左の後輪を支持する後輪支持ケースとを備えて、前輪支持ケースと後輪支持ケースとに亘って支持フレームを連結する。右及び左の前輪、右及び左の後輪が接地した状態において、支持フレームが接地面に対して前上がり姿勢になるように構成する。
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第1〜第4特徴の作業車のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
右及び左の前輪を支持する前輪支持ケースと、右及び左の後輪を支持する後輪支持ケースとを備えて、前輪支持ケースと後輪支持ケースとに亘って支持フレームを連結する。右及び左の前輪、右及び左の後輪が接地した状態において、支持フレームが接地面に対して前上がり姿勢になるように構成する。
(作用)
本発明の第5特徴によると、本発明の第1〜第4特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[IV]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第5特徴によると、前輪支持ケースの位置が高い位置となるので、例えば水田での走行時に泥やワラ屑等が前輪支持ケースに付着して引きずられてしまうような状態が少なくなる。
本発明の第5特徴によると、本発明の第1〜第4特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[IV]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第5特徴によると、前輪支持ケースの位置が高い位置となるので、例えば水田での走行時に泥やワラ屑等が前輪支持ケースに付着して引きずられてしまうような状態が少なくなる。
(発明の効果)
本発明の第5特徴によると、本発明の第1〜第4特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[IV]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第5特徴によると、前輪支持ケースの位置が高い位置となり、例えば水田での走行時に泥やワラ屑等が前輪支持ケースに付着して引きずられてしまうような状態が少なくなって、作業車の走行性能を向上させることができた。
本発明の第5特徴によると、本発明の第1〜第4特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[IV]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第5特徴によると、前輪支持ケースの位置が高い位置となり、例えば水田での走行時に泥やワラ屑等が前輪支持ケースに付着して引きずられてしまうような状態が少なくなって、作業車の走行性能を向上させることができた。
[1]
先ず、乗用型田植機の全体及び後輪支持ケース6の付近について説明する。
図1及び図2に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2により機体が支持され、機体にステップ25及び運転席16が支持されて、機体の後部にリンク機構3及びリンク機構3を昇降駆動する油圧シリンダ11が備えられており、リンク機構3に3条植型式の苗植付装置4が支持されて、乗用型田植機が構成されている。
先ず、乗用型田植機の全体及び後輪支持ケース6の付近について説明する。
図1及び図2に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2により機体が支持され、機体にステップ25及び運転席16が支持されて、機体の後部にリンク機構3及びリンク機構3を昇降駆動する油圧シリンダ11が備えられており、リンク機構3に3条植型式の苗植付装置4が支持されて、乗用型田植機が構成されている。
図1及び図2に示すように、苗植付装置4は、植付ケース17及び支持ケース18、植付ケース17及び支持ケース18に回転駆動自在に支持されたクランク型式の3つの植付アーム19(植付機構に相当)、左右に往復横送り駆動される苗のせ台20、及び接地フロート21等を備えて、3条植型式に構成されている。ステップ25における運転席16の右及び左横側部に、合成樹脂製の予備苗のせ台55が備えられ、ステップ25における運転席16の後側部に、金属製の予備苗のせ台56が備えられている。
図1及び図3に示すように、ミッションケース5及び後輪支持ケース6が、一体的に構成されて機体の後部に配置されており、後輪支持ケース6に対してミッションケース5が斜め上方前方に位置している。図3,5,6に示すように、後輪支持ケース6は中央部6aと、右及び左側部の右及び左の軸支持部6bとを備えて構成されて、別体のカバーケース7が備えられており、後輪支持ケース6の右及び左の軸支持部6bにおける内側の最下端部に、ドレンプラグ10が備えられている。後輪支持ケース6の右及び左の軸支持部6b、カバーケース7の内部に一対のベアリング8が備えられ、ベアリング8により右及び左の後輪支持軸9が支持されており、右及び左の後輪支持軸9に大径の減速ギヤ9aが固定されている。右及び左の後輪支持軸9が右及び左に延出されて、右及び左の後輪支持軸9に右及び左の後輪2が支持されている。
以上の構造により、図3,5,6に示すように、後輪支持ケース6の横幅が比較的狭いものとなっており、後輪支持ケース6の右及び左の軸支持部6bの間、後輪支持ケース6の右の軸支持部6bと右の後輪2との間、及び後輪支持ケース6の左の軸支持部6bと左の後輪2との間に、植付アーム19の植付位置(苗A)(植付条)が位置している(全ての植付アーム19の植付位置(苗A)(植付条)の外側に、右及び左の後輪2が位置している)。
[2]
次に、エンジン22及びミッションケース5の付近について説明する。
図1及び図3に示すように、右及び左の前輪1を左右に操向自在に支持する前輪支持ケース12が備えられており、前輪支持ケース12と後輪支持ケース6(ミッションケース5)とに亘って、支持フレーム13が連結されている。支持フレーム13は丸パイプ状に構成されて、機体の左右中央に位置しており、支持フレーム13の内部に伝動軸14が配置されている。図1及び図4に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2が接地した状態において、支持フレーム13が接地面に対して前上がり姿勢になるように構成されている。
次に、エンジン22及びミッションケース5の付近について説明する。
図1及び図3に示すように、右及び左の前輪1を左右に操向自在に支持する前輪支持ケース12が備えられており、前輪支持ケース12と後輪支持ケース6(ミッションケース5)とに亘って、支持フレーム13が連結されている。支持フレーム13は丸パイプ状に構成されて、機体の左右中央に位置しており、支持フレーム13の内部に伝動軸14が配置されている。図1及び図4に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2が接地した状態において、支持フレーム13が接地面に対して前上がり姿勢になるように構成されている。
図1及び図3に示すように、断面コ字状で機体左右方向の横フレーム15が支持フレーム13の中程部分に固定されており、運転席16の下方にエンジン22及びミッションケース5が配置されて、エンジン22のクランクケース22aが防振ゴム23を介して横フレーム15に支持されている。エンジン22のクランクケース22aが前側で、エンジン22のシリンダ22bが後側に位置するように、エンジン22が後方に傾斜して配置されている。ミッションケース5がエンジン22の後方の下方に位置しており、ミッションケース5の上部が前側で、ミッションケース5の下部が後側に位置するように、ミッションケース5が前方に傾斜して配置されている。エンジン22のシリンダ22bの上部及びミッションケース5の上部に、機体左右方向の支持板24が固定されており、左右一対の防振ゴム26が支持板24の間に取り付けられて、エンジン22のシリンダ22bが防振ゴム26を介してミッションケース5の上部に支持されている。
図3に示すように、支持フレーム13及びエンジン22のクランクケース22aに対して、防振ゴム23が平面視で右横側に配置されており、エンジン22のクランクケース22aの左横側から出力用としてカム軸22cが出ている。ミッションケース5の左横側から入力軸5aが出ており、エンジン22のカム軸22cに固定されたプーリー27とミッションケース5の入力軸5aに固定されたプーリー28とに亘って、伝動ベルト29が巻回されている。エンジン22のクランクケース22aに支持アーム30が揺動自在に支持され、支持アーム30にテンションプーリー30aが支持されており、テンションプーリー30aが伝動ベルト29に押圧されるように、支持アーム30が付勢されている。
以上の構造により、図3及び図5に示すように、エンジン22の動力が、伝動ベルト29を介してミッションケース5に伝達され変速操作されて、伝動ギヤ51から伝動軸52に伝達され、右及び左のサイドクラッチ53から、減速ギヤ9a、右及び左の後輪支持軸9を介して右及び左の後輪2に伝達される。ミッションケース5からPTO軸31(図1参照)を介して苗植付装置4に動力が伝達されるのであり、伝動ギヤ51の動力がベベルギヤ54及び伝動軸14を介して前輪支持ケース12に伝達され、右及び左の前輪1に伝達される。
図3,7,8に示すように、支持フレーム13において前輪支持ケース12の少し後側の部分に支持ブラケット60が固定され、支持ブラケット60の横軸芯P5周りにペダルアーム61が上下に揺動自在に支持されて前方に延出されており、ペダルアーム61の前部にペダル部61aが固定され、ペダルアーム61の前端に把手部61bが備えられている。ペダルアーム61に操作アーム62が固定されて、支持アーム30と操作アーム62とに亘って操作ロッド63が接続されており、ペダルアーム61を上方に付勢するバネ57が操作アーム62に接続されている。後述する[3]に記載のように、前輪支持ケース12に多板摩擦式のブレーキ49が備えられており、ブレーキ49の操作アーム64と操作アーム62とに亘って操作ロッド65が接続されている。
以上の構造により、図3,7,8に示すように、ペダルアーム61のペダル部61aを踏み操作すると、操作ロッド63が押し操作されて、支持アーム30及びテンションプーリー30aが伝動ベルト29から離間操作され、エンジン22からミッションケース5への動力が遮断されて、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2、苗植付装置4が停止する。これと同時に操作ロッド65が押し操作されて、ブレーキ49が制動側に操作され、右及び左の前輪1に制動が掛かるのであり、伝動軸14を介して右及び左の後輪2に制動が掛かる。この場合、ペダルアーム61のペダル部61aを踏み操作した状態で、保持レバー66(図2参照)をペダルアーム61に係合させることにより、ペダルアーム61のペダル部61aを踏み操作した状態に保持することができる。
[3]
次に、前輪支持ケース12の付近について説明する。
図9及び図10に示すように、前輪支持ケース12に1本の伝動軸36が機体左右方向に支持され、伝動軸14に固定されたベベルギャ14aが、伝動軸36に固定されたベベルギヤ36aに咬合している。前輪支持ケース12と伝動軸36との間に複数のブレーキ板49aが備えられ、ブレーキ板49aを押圧する操作部49bが備えられて、摩擦多板式のブレーキ49が伝動軸36に対して備えられおり、前項[2]に記載の操作アーム64(図3,7,8参照)がブレーキ49の操作部49bに固定されている。
次に、前輪支持ケース12の付近について説明する。
図9及び図10に示すように、前輪支持ケース12に1本の伝動軸36が機体左右方向に支持され、伝動軸14に固定されたベベルギャ14aが、伝動軸36に固定されたベベルギヤ36aに咬合している。前輪支持ケース12と伝動軸36との間に複数のブレーキ板49aが備えられ、ブレーキ板49aを押圧する操作部49bが備えられて、摩擦多板式のブレーキ49が伝動軸36に対して備えられおり、前項[2]に記載の操作アーム64(図3,7,8参照)がブレーキ49の操作部49bに固定されている。
図10及び図11に示すように、前輪支持ケース12の右及び左の端部にボス部12aが一体的に構成され、前輪支持ケース12の右及び左のボス部12aの斜め外方に向く縦軸芯P1周りに、伝動軸32がベアリング34により回転自在に支持されている。伝動軸32の上部に固定されたベベルギヤ32aが、伝動軸36に固定されたベベルギヤ36bの下側に位置しており、伝動軸36の下側において、伝動軸32のベベルギヤ32aと伝動軸36のベベルギヤ36bとが咬合している。
図10及び図11に示すように、右及び左の前輪支持部33がベアリング35により伝動軸32に回転自在に支持されており、右及び左の前輪支持部33が斜め外方下方に向けて縦軸芯P1周りに回転自在に支持されている。右及び左の前輪支持部33に右及び左の前輪支持軸37がベアリング50により回転自在に支持されており、右及び左の前輪支持軸37に右及び左の前輪1が支持されている。伝動軸32の下部に固定されたベベルギヤ32bが、右及び左の前輪支持軸37に固定されたベベルギヤ37aの上側に位置しており、右及び左の前輪支持軸37の上側において、伝動軸32のベベルギヤ32bと右及び左の前輪支持軸37のベベルギヤ37aとが咬合している。
以上の構造により、図9及び図10に示すように、伝動軸14の動力が伝動軸36、伝動軸32、右及び左の前輪支持軸37から、右及び左の前輪1に伝達される。この場合、伝動軸32のベベルギヤ32bが右及び左の前輪支持軸37の下側に位置しないので(右及び左の前輪支持軸37の上側に位置しているので)、右及び左の前輪支持部33(伝動軸32)が右及び左の前輪支持軸37のベベルギヤ37aから下方にあまり突出しないように構成することができるのであり、右及び左の前輪支持部33の下部を先細り状に形成して横幅を狭いものにすることができる。
図10及び図11に示すように、右及び左の前輪1は円盤状のディスク部1aを備えて構成されており、右及び左の前輪1のディスク部1aが横外側に張り出されて、右及び左の前輪1に凹部1bが構成されている。前輪支持ケース12の右及び左のボス部12aと伝動軸32とが斜め外方下方に向いていることにより、右及び左の前輪支持部33が右及び左の前輪1の凹部1bに上方から斜めに入り込むような状態となっており、右及び左の前輪支持軸37が右及び左の前輪1のディスク部1aに連結されている。
以上の構造により図2及び図3に示すように、右及び左の前輪1の間隔(前輪1のトレッド)と、右及び左の後輪2の間隔(後輪2のトレッド)とが略同じものになっている。これにより、図6に示すように、後輪支持ケース6の右及び左の軸支持部6bの間、後輪支持ケース6の右の軸支持部6bと右の後輪2との間、及び後輪支持ケース6の左の軸支持部6bと左の後輪2との間に、植付アーム19の植付位置(苗A)(植付条)が位置した場合、図 に示すように、前輪支持ケース12における機体の左右中央(支持フレーム13が連結される部分)の略真下、右及び左の前輪支持部33の横内側部に、植付アーム19の植付位置(苗A)(植付条)が位置している(全ての植付アーム19の植付位置(苗A)(植付条)の外側に、右及び左の前輪1が位置している)。
[4]
次に、右及び左の前輪1の操向構造について説明する。
図3,4,7,8に示すように、前輪支持ケース12における機体左右中央の前部に、支持フレーム38が斜め前方上向きに連結され、支持フレーム38の斜めの縦軸芯P2周りに支持軸39が回転自在に支持されて、扇型のギヤ状の操向部材40が支持軸39の下部に連結されている。支持フレーム38は鋳鉄により一体的に形成されており、支持フレーム38がバランスウェイトとして機能している。右及び左の前輪支持部33から後向きにナックルアーム33aが延出され、操向部材40と右及び左の前輪支持部33のナックルアーム33aとに亘って、右及び左のタイロッド41が接続されている。
次に、右及び左の前輪1の操向構造について説明する。
図3,4,7,8に示すように、前輪支持ケース12における機体左右中央の前部に、支持フレーム38が斜め前方上向きに連結され、支持フレーム38の斜めの縦軸芯P2周りに支持軸39が回転自在に支持されて、扇型のギヤ状の操向部材40が支持軸39の下部に連結されている。支持フレーム38は鋳鉄により一体的に形成されており、支持フレーム38がバランスウェイトとして機能している。右及び左の前輪支持部33から後向きにナックルアーム33aが延出され、操向部材40と右及び左の前輪支持部33のナックルアーム33aとに亘って、右及び左のタイロッド41が接続されている。
図5に示すように、右(左)のサイドクラッチ53は、摩擦多板式に構成されて右(左)の後輪2に動力を伝動及び遮断自在に構成されており、バネにより伝動状態に付勢されている。図3,4,6に示すように、右及び左のサイドクラッチ53を遮断状態に操作する右及び左の操作アーム48が、後輪支持ケース6の下部の斜めの縦軸芯P3周りに揺動自在に備えられており、右及び左の操作アーム48に右及び左の操作ロッド42が接続されている。図3及び図8に示すように、縦軸芯P2を中心とする一対の円弧状の長孔40aが操向部材40に開口されており、右及び左の操作ロッド42の前端部42aが操向部材40の長孔40aに挿入されている。
この場合、図4及び図7に示すように、後述するステアリング軸44、支持軸39(縦軸芯P2)及び縦軸芯P3が平行に設定されており、側面視において支持フレーム38、操向部材40、右及び左の操作ロッド42が、支持軸39(縦軸芯P2)及び縦軸芯P3と直交する状態となっている。これにより、図4に示すように、側面視において支持フレーム38、操向部材40、右及び左の操作ロッド42が一つの直線状に一列に並ぶように構成されている(互いに平行に配置されている)。
図1,2,4,7に示すように、半円筒状のハンドルポスト43が支持フレーム38に固定されて上方に延出されて、ハンドルポスト43の前部に半円筒状の着脱自在なカバー47が取り付けられており、支持フレーム38及びハンドルポスト43の内部にステアリング軸44が回転自在に支持されている。ハンドルポスト43の上端においてステアリング軸44に操縦ハンドル45が固定されており、ステアリング軸44の下端に形成されたピニオンギヤ44aが、操向部材40のギヤ部に咬合している。これにより、操縦ハンドル45を操作することにより、操向部材40が縦軸芯P2周りに揺動操作されて、右及び左の前輪1が左右に操向操作される。
図1及び図2に示すように、丸パイプを縦長のアーチ型に折り曲げて操作アーム46が構成され、操作アーム46の右及び左の下部が支持フレーム38の横軸芯P4周りに揺動自在に支持されている。これにより、図1に示すように起立した格納姿勢及び機体の前部から前方に出た使用姿勢に切換自在に、操作アーム46が構成されている。これにより、操作アーム46を使用姿勢に設定した状態において、機体から地上に降りた運転者が操作アーム46を持つことによって、例えば急な段差を越えて作業地に入ったり作業地から出たりすることが安定して行える。
[5]
次に、右及び左の前輪1を右(左)の操向限度B3に操向操作する状態について説明する。
図3に示す状態は、右及び左の前輪1を直進位置B0(図12参照)に操向操作している状態であり、右及び左のサイドクラッチ53が伝動状態に操作されて、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2に動力が伝達されている。図12に示すように、操縦ハンドル45により操向部材40を揺動操作して、右及び左の前輪1を直進位置B0から右及び左の第1設定角度B1の範囲で操向操作しても、操向部材40の長孔40aの融通により、右及び左の操作ロッド42は操作されず、右及び左のサイドクラッチ53は伝動状態に維持されている。
次に、右及び左の前輪1を右(左)の操向限度B3に操向操作する状態について説明する。
図3に示す状態は、右及び左の前輪1を直進位置B0(図12参照)に操向操作している状態であり、右及び左のサイドクラッチ53が伝動状態に操作されて、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2に動力が伝達されている。図12に示すように、操縦ハンドル45により操向部材40を揺動操作して、右及び左の前輪1を直進位置B0から右及び左の第1設定角度B1の範囲で操向操作しても、操向部材40の長孔40aの融通により、右及び左の操作ロッド42は操作されず、右及び左のサイドクラッチ53は伝動状態に維持されている。
図12に示すように、操縦ハンドル45により操向部材40を揺動操作して、右及び左の前輪1を右の第1設定角度B1から右に操向操作すると、操向部材40により右の操作ロッド42が引き操作されて、右のサイドクラッチ53が遮断状態に操作される(右及び左の前輪1、左の後輪2には動力が伝達されている)。
次に、図12から図13に示すように、操縦ハンドル45により操向部材40を揺動操作して、右及び左の前輪1を右の第1設定角度B1から右に操向操作すると、左(旋回外側)の前輪1が先に右の操向限度B3に達して右の操向限度B3で停止する状態となるのであり、右(旋回中心側)の前輪1は右の操向限度B3の手前の右の第2設定角度B2に達した状態となる。
図13の実線及び二点鎖線に示すように、右及び左の前輪1が右の操向限度B3で停止した状態において、右及び左の後輪2の回転中心の延長線L3における右の後輪2の少し外方の位置に、一つの旋回中心Cが位置するように、右及び左の前輪1の間隔(前輪1のトレッド)、右及び左の後輪2の間隔(後輪2のトレッド)、並びにホイルベースが設定されている。これにより、図13に示す状態において、左(旋回外側)の前輪1(右の操向限度B3)の回転中心の延長線L1は旋回中心Cを通過しているが、右(旋回中心側)の前輪1(右の第2設定角度B2)の回転中心の延長線L2は旋回中心Cの外方を通過している。
図13の実線に示す状態において、支持軸39(縦軸芯P2)、操向部材40と左のタイロッド41との接続点S1、並びに左の前輪支持部33のナックルアーム33aと左のタイロッド41との接続点S2が、略一つの直線状に並ぶ状態となっている(正確には、支持軸39(縦軸芯P2)及び左の前輪支持部33のナックルアーム33aと左のタイロッド41との接続点S2を結ぶ線分LL1に対して、操向部材40と左のタイロッド41との接続点S1が少し図13の紙面左側に位置している)。
次に、図13の実線から図13の二点鎖線に示すように、操縦ハンドル45により操向部材40を揺動操作していくと、右(旋回中心側)の前輪1が右の第2設定角度B2から右の操向限度B3に操向操作されるのであるが、左(旋回外側)の前輪1は右の操向限度B3で停止した状態となっている。右(旋回中心側)の前輪1が右の操向限度B3に操向操作されると、右(旋回中心側)の前輪1(右の操向限度B3)の回転中心の延長線L2が、旋回中心Cを通過する状態となるのであり、左(旋回外側)の前輪1(右の操向限度D3)の回転中心の延長線L1、右(旋回中心側)の前輪1(右の操向限度B3)の回転中心の延長線L2、右及び左の後輪2の回転中心の延長線L3が、旋回中心Cを通過する状態となる。
この場合、図13の実線から図13の二点鎖線に示すように、操縦ハンドル45により操向部材40を揺動操作すると、支持軸39(縦軸芯P2)及び左の前輪支持部33のナックルアーム33aと左のタイロッド41との接続点S2を結ぶ線分LL1に対して、操向部材40と左のタイロッド41との接続点S1が少し図13の紙面左側に位置している状態から、操向部材40と左のタイロッド41との接続点S1が、図13の紙面右方に線分LL1を少し越える状態となる。前述のように操向部材40と左のタイロッド41との接続点S1が移動しても、操向部材40と左のタイロッド41との接続点S1は円弧軌跡を描くだけで、左のタイロッド41は殆ど押し引き操作されないので、左(旋回外側)の前輪1は右の操向限度B3で停止した状態となっている。
以上の図12及び図13に示す状態は、操縦ハンドル45により操向部材40を揺動操作して、右及び左の前輪1を左の操向限度B3に操向操作する場合にも同様に生じる。
以上の図12及び図13に示す状態は、操縦ハンドル45により操向部材40を揺動操作して、右及び左の前輪1を左の操向限度B3に操向操作する場合にも同様に生じる。
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]において、図14及び図15に示すような案内アーム67を追加してもよい。
図14及び図15に示すように、支持フレーム38の前端にブラケット68が固定されて、支持軸69がブラケット68の縦軸芯P5周りに回転自在に支持されており、支持軸69と操向部材40とが連係ロッド71により機械的に連係されている。支持軸69の上端の横軸芯P6周りに案内アーム67が上下に揺動自在に支持されており、案内アーム67を起立した格納姿勢(図14の二点鎖線参照)及び機体の前部から前方に出た使用姿勢(図14の実線参照)に切換自在に、案内アーム67が構成されている。案内アーム67の上端に、右及び左の隣接マーカー70が右及び左の横向きに備えられている。
前述の[発明を実施するための最良の形態]において、図14及び図15に示すような案内アーム67を追加してもよい。
図14及び図15に示すように、支持フレーム38の前端にブラケット68が固定されて、支持軸69がブラケット68の縦軸芯P5周りに回転自在に支持されており、支持軸69と操向部材40とが連係ロッド71により機械的に連係されている。支持軸69の上端の横軸芯P6周りに案内アーム67が上下に揺動自在に支持されており、案内アーム67を起立した格納姿勢(図14の二点鎖線参照)及び機体の前部から前方に出た使用姿勢(図14の実線参照)に切換自在に、案内アーム67が構成されている。案内アーム67の上端に、右及び左の隣接マーカー70が右及び左の横向きに備えられている。
これにより、図15に示すように、右及び左の前輪1の操向操作に伴って、案内アーム67(支持軸69)が縦軸芯P5周りに右及び左に向きを変えるので、運転席16(図1及び図2参照)に着座する運転者は、前回の植付行程で植え付けられた苗A(植付条)と右(左)の隣接マーカー70とを目視することにより、前回の植付行程で植え付けられた苗A(植付条)と機体との位置関係を認識しながら、操縦ハンドル45により右及び左の前輪1を操向操作する。
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、図3及び図10に示すような円盤状のディスク部1aを備えた右及び左の前輪1ではなく、ディスク部1aに代えてスポーク部を備えた右及び左の前輪1を採用してもよい。この場合、スポーク部を横外側に折り曲げて(張り出して)、右及び左の前輪1の凹部1bを形成する。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、図3及び図10に示すような円盤状のディスク部1aを備えた右及び左の前輪1ではなく、ディスク部1aに代えてスポーク部を備えた右及び左の前輪1を採用してもよい。この場合、スポーク部を横外側に折り曲げて(張り出して)、右及び左の前輪1の凹部1bを形成する。
前述の[発明の実施の形態][発明の実施の第1別形態]において、図13の実線及び図13の二点鎖線に示すように、右及び左の前輪1が右の操向限度B3で停止した場合、左(旋回外側)の前輪1(右の操向限度D3)の回転中心の延長線L1、右(旋回中心側)の前輪1(右の操向限度B3)の回転中心の延長線L2、右及び左の後輪2の回転中心の延長線L3が、旋回中心Cを通過する状態となるのではなく、左(旋回外側)の前輪1(右の操向限度D3)の回転中心の延長線L1、右(旋回中心側)の前輪1(右の操向限度B3)の回転中心の延長線L2、右及び左の後輪2の回転中心の延長線L3が、旋回中心Cから少し外れた位置を通過するように構成してもよい。
本発明は乗用型田植機ばかりではなく、機体の後部に直播装置を支持した乗用型直播機や乗用型管理機、農用トラクタ等にも適用できる。
本発明は乗用型田植機ばかりではなく、機体の後部に直播装置を支持した乗用型直播機や乗用型管理機、農用トラクタ等にも適用できる。
1 右及び左の前輪
2 右及び左の後輪
6 後輪支持ケース
12 前輪支持ケース
13 支持フレーム
33a,40,41 操向機構
33a ナックルアーム
40 操向部材
41 タイロッド
45 操縦ハンドル
53 右及び左のサイドクラッチ
B0 直進位置
B3 操向限度
C 旋回中心
P2 縦軸芯
S1 操向部材とタイロッドとの接続点
S2 ナックルアームとタイロッドとの接続点
2 右及び左の後輪
6 後輪支持ケース
12 前輪支持ケース
13 支持フレーム
33a,40,41 操向機構
33a ナックルアーム
40 操向部材
41 タイロッド
45 操縦ハンドル
53 右及び左のサイドクラッチ
B0 直進位置
B3 操向限度
C 旋回中心
P2 縦軸芯
S1 操向部材とタイロッドとの接続点
S2 ナックルアームとタイロッドとの接続点
Claims (5)
- 右及び左の前輪を備え、右及び左の後輪を備えて、右及び左の前輪を左右に操向操作する操向機構を備えると共に、
前記操向機構により右及び左の前輪が操向操作されると、旋回外側の前輪が先に操向限度に達して操向限度で停止し、その後に旋回中心側の前輪が操向限度に達して操向限度で停止するように、前記操向機構を構成してある作業車。 - 右及び左の前輪が操向限度で停止した状態において、右及び左の前輪の回転中心並びに右及び左の後輪の回転中心が、一つの旋回中心に向くように構成してある請求項1に記載の作業車。
- 機体の上下方向の縦軸芯周りに揺動自在に支持されて操縦ハンドルにより揺動操作される操向部材と、右及び左の前輪に備えられるナックルアームと、前記操向部材とナックルアームとに亘って接続されるタイロッドを備えて、前記操向機構を構成すると共に、
前記縦軸芯、操向部材とタイロッドとの接続点、並びにナックルアームとタイロッドとの接続点が平面視で略一つの直線状に並ぶことにより、旋回外側の前輪が先に操向限度に達して操向限度で停止する状態が現出されるように、前記操向機構を構成してある請求項1又は2に記載の作業車。 - 右の後輪に動力を伝動及び遮断自在な右のサイドクラッチと、左の後輪に動力を伝動及び遮断自在な左のサイドクラッチとを備えて、
右及び左の前輪が直進位置に操向操作されると、前記右及び左のサイドクラッチが伝動状態に操作され、右及び左の前輪が直進位置から操向操作されると、前記旋回中心側のサイドクラッチが遮断状態に操作されるように、前記操向機構と右及び左のサイドクラッチとを連係してある請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の作業車。 - 右及び左の前輪を支持する前輪支持ケースと、右及び左の後輪を支持する後輪支持ケースとを備えて、前記前輪支持ケースと後輪支持ケースとに亘って支持フレームを連結すると共に、
右及び左の前輪、右及び左の後輪が接地した状態において、前記支持フレームが接地面に対して前上がり姿勢になるように構成してある請求項1〜4のうちのいずれか一つに記載の作業車。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101516962B1 (ko) * | 2013-12-03 | 2015-05-04 | 박영효 | 소형 지게차의 조향장치 |
-
2004
- 2004-04-27 JP JP2004131498A patent/JP2005313687A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101516962B1 (ko) * | 2013-12-03 | 2015-05-04 | 박영효 | 소형 지게차의 조향장치 |
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