JP2005312381A - 排藁処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】脱穀装置から排藁搬送装置を介して排出される排稈を切断処理するカッターと、このカッターに前記排稈を送給するか否かを切換えるための切換板を備えた排藁処理装置において、前記カッターの掃除や点検等のメンテナンスを行う際の作業性の向上と、当該切換板とその切換操作具のコスト低減を図る。
【解決手段】切換板21の回動支点軸22の一端に回動操作レバー23を連結すると共に、該回動操作レバー23を所定の回動操作位置で保持する保持手段31,32,33を設けて、当該切換板21をカッター10に排稈を送給する切断処理状態と、排稈を排藁として機外へ放出する放出処理状態と、カッター10の上方を開放するメンテナンス状態の3態様に姿勢切換可能に構成した。
【選択図】図4

Description

本発明は、脱穀装置により脱穀処理した後の排稈を切断処理するカッターに送給するか否かを切換えるための切換板を備えた排藁処理装置に関する。
従来、コンバイン等に搭載した脱穀装置の後部に配設される排藁処理装置は、脱穀装置から排藁搬送装置を介して排出される排稈を、カッターに送給するか否かを切換えるための切換板(カバー)を備えており、該切換板に連設したアームをロッドを介して操作レバーに連結し、この操作レバーを揺動することによって、当該切換板をカッターに排稈を送給する切断処理姿勢と、機外に排稈を放出する放出処理姿勢の二段階に切換可能に構成すると共に、前記切換板が切断処理姿勢にある時、排稈の送給経路中で藁詰まりが発生すると、藁詰まりした排稈の押圧力によって切換板が自動的に後方に開放作動するように構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、切換板と操作レバーとの間に係脱可能な連結具を介装し、この連結具による両者の係合を解除することによって、当該切換板を大きく後方に回動させてカッターの上方を完全に開放できるように構成したものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
実開昭55−170958号公報(第3図) 特開2002−262651号公報(第2−3頁、図4)
しかし、上述した特許文献1のものは、切換板が切断処理姿勢にある時、排稈の送給経路中で所定時間以上の藁詰まりが発生した場合に限って、切換板が自動的に後方に開放作動するものであり、排藁処理装置内に所定間隔で配設されているカッター(複数の円盤刃)の掃除や点検等のメンテナンスを行う場合に、当該切換板を開放することができないので作業性が悪かった。
また、特許文献2のものは、切換板と操作レバーとの間に係脱可能な連結具を設けなければならず、構造が複雑化してコスト高になるといった問題点を有していた。
本発明は、上記課題を解決することを目的として創案したものであって、脱穀装置から排藁搬送装置を介して排出される排稈を切断処理するカッターと、該カッターに前記排稈を送給するか否かを切換えるための切換板を備えた排藁処理装置において、前記切換板の回動支点軸の一端に回動操作レバーを連結すると共に、該回動操作レバーを所定の回動操作位置で保持する保持手段を設けて、当該切換板をカッターに排稈を送給する切断処理状態と、排稈を排藁として機外へ放出する放出処理状態と、カッターの上方を開放するメンテナンス状態の3態様に姿勢切換可能に構成したことを第1の特徴としている。
また、前記切換板の姿勢をメンテナンス状態に切換えた時、当該切換操作に連係して排藁搬送装置の下方を拡開可能なカバー体を設けたことを第2の特徴としている。
請求項1の発明によれば、脱穀装置により脱穀処理した後の排稈を切断処理するカッターに送給するか否かを切換えるための切換板を、カッターに排稈を送給する切断処理状態と、排稈を排藁として機外へ放出する放出処理状態と、カッターの上方を開放するメンテナンス状態の3態様に容易に姿勢切換することができ、特に切換板の姿勢を前記メンテナンス状態に切換えてカッターの上方を開放した時、排藁処理装置内のカッターに所定間隔で配設されている複数の円盤刃の掃除や点検等のメンテナンス性が向上する。また、切換板の回動支点軸の一端に連結した回動操作レバーと、該回動操作レバーを所定の回動操作位置で保持する保持手段は、共に安価に構成することができるので当該排藁処理装置のコスト低減が図られる。
また、請求項2の発明によれば、前記切換板の姿勢をメンテナンス状態に切換えた時、当該切換操作に連係して排藁搬送装置の下方を拡開可能なカバー体を設けたので、それによって排藁搬送装置の下方を拡開させて、更にカッター10の上方を広く開放することができるのでメンテナンス性が向上する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、コンバイン1は、左右の一対のクローラ走行装置2に走行機体3を支持すると共に、この走行機体3の右側前部に運転席4、該運転席4の左側後方には脱穀装置5、運転席4の後方には脱穀装置5によって脱穀した後の穀粒を貯留するグレンタンク6等を設けている。
そして、走行機体3の前方には穀稈を刈り取る前処理部7を上下昇降可能に架設してあり、前処理部7を下降した状態でコンバイン1を走行させながら圃場内の穀稈を刈り取り、この刈り取った穀稈を前処理部7と脱穀装置5との間に設けた搬送部を経由して脱穀装置5に送り、該脱穀装置5において脱穀した後の穀粒をグレンタンク6に貯留する刈り取り作業を連続して行うことができるようになっている。
また、脱穀装置5において脱穀処理した後の排稈は、排藁搬送装置8を介して排藁処理装置9に送給され、この排藁処理装置9に送られた排稈を、当該排藁処理装置9内に所定間隔で配設されているカッター10により切断処理した後、排藁として機外へ放出できるようになっている。
更に詳しくは、カッター10は、図2〜図5に示すように、排藁処理装置9のフレーム11を構成する左右の側板11a,11bに、掻込軸12と切断軸13とを回転可能に軸支すると共に、掻込軸12には複数の円盤状の掻込刃14を所定の間隔で配設し、一方切断軸13には前記掻込刃14に対応して近接する複数の円盤状の切断刃15を配設した構成になっている。
そして、排藁処理装置9の左側面側に設けた図示しない駆動部を介して脱穀装置5側から入力される駆動力を掻込軸12と切断軸13に伝動し、それにより掻込刃14と切断刃15とを回転させて、排藁搬送装置8から送給される排稈をカッター10の掻込刃14と切断刃15との間に掻き込みながら所定の長さに切断し、その切り藁を排藁として機外へ放出できるようにしてある。
また、排藁処理装置9の上部には、上述した排藁搬送装置8から送給される排稈をカッター10に送給するか否かを切換えるための開閉可能な切換板21を備えている。詳述すると、前記切換板21に一体固着した回動支点軸22を、排藁処理装置9のフレーム11を構成する左右の側板11a,11bの後側上部に軸支すると共に、回動支点軸22の右端部を前記右側板の11bの外側から取り付ける側方カバー9bよりも突出させ、この回動支点軸22の突出部に当該切換板21を開閉操作する回動操作レバー23を一体的に連結(螺設)している。尚、回動操作レバー23を上方に回動して切換板21の作用姿勢を切換える際、回動支点軸22を中心として上方回動する切換板21の先端と排藁搬送装置8の終端とが干渉するので、この干渉を回避すべく当該切換板21の先端部に切欠き21aを設けている。
そして、前記右側板11bと側方カバー9bとの間には、回動操作レバー23の基端部側の回動支点軸22に固着した小アーム22aと一端が連結する連杆24が設けてあり、更にこの連杆24の他端と連結する小アーム25を介して回動支点Pを中心に上下方向に回動可能なカバー体26を、排藁処理装置9のフレーム11を構成する右側板11bと、左右の側板11a,11bとの略中間部に設けた支持部材11cに支持することによって、前記切換板21が排稈を排藁として機外へ放出する放出処理状態、即ち切換板21が閉じた作用姿勢状態にある時は、当該切換板21の先端部に設けた切欠き21aによる隙間を前記カバー体26で閉塞することができるようにリンク機構を構成している。
また、回動操作レバー23は、帯状のバネ鋼材を用いており、その把持部23aを容易に把持できるように外側に向けて折り曲げ形成すると共に、該把持部23aと回動操作レバー23の回動支点軸22との略中間部に長孔23bを設けている。一方、側方カバー9bの外面には、回動操作レバー23を所定の回動操作位置で保持する保持手段としてのピン31,32,33が突設してあって、回動操作レバー23の前記長孔23bをピン31,32に係合するか、或いは回動操作レバー23の上側をピン33に係止することにより、当該回動操作レバー23を所定の回動操作位置で保持できるようにしてある。
詳述すると、図2は、回動操作レバー23の長孔23bをピン31に係合した状態、即ち、切換板21を閉じた作用姿勢状態を示すものであって、この状態においてはカッター10の上方が切換板21及びカバー体26により塞がれるので、脱穀装置5から排藁搬送装置8を介して排出される排稈がカッター10に落下することなく、排稈を排藁としてスムーズに機外へ放出する放出処理状態となっている。尚、図2及び図3に示す点線矢印は、脱穀装置5から排藁搬送装置8を介して排出される排稈と、カッター10によって切断処理された後の切り藁の流れを示したものである。
そして、図2に示した回動操作レバー23の長孔23bとピン31の係合を解除し、次いで図3に示す矢印の如く回動操作レバー23を上方に回動して当該長孔23bをピン32に係合すると、切換板21は図中矢印に示す如く略直立状態まで上方に回動すると共に、連杆24を介してカバー体26はやや下方に回動する。即ち、この状態は、脱穀装置5から排藁搬送装置8を介して排出される排稈をカッター10に送給可能な切断処理状態になっており、脱穀装置5から排藁搬送装置8を介して排出される排稈は、前記カバー体26と、切換板21の幅方向に所定の間隔を存して螺設した複数のガイド板35と、これらガイド板35の下方で排藁処理装置9のフレーム11を構成する左右の側板11a,11bに軸支した遊転ローラ36によって案内されながら、スムーズにカッター10へと送給されるようになっている。
更に、図4は、図中矢印の如く回動操作レバー23を上方に回動して、該回動操作レバー23の上側をピン33に係止した状態、即ち、切換板21及びカバー体26を図中矢印の如く回動させて、カッター10の上方を大きく開放したメンテナンス姿勢状態を示しており、この状態で排藁処理装置9内のカッター10に配設されている複数の掻込刃14と切断刃15の掃除や点検等のメンテナンスを行うことができるようになっている。この時、切換板21の自重によって回動操作レバー23の上側がピン33に確実に係止されている。
上述したように、切換板21の回動支点軸22の一端に回動操作レバー23を連結すると共に、この回動操作レバー23を所定の回動操作位置で保持する保持手段であるピン31,32,33を排藁処理装置9の側方カバー9bに突設することによって、当該切換板21をカッター10に排稈を送給する切断処理状態と、排稈を排藁として機外へ放出する放出処理状態と、カッター10の上方を開放するメンテナンス状態の3態様に容易に姿勢切換することができ、特に切換板21の姿勢を前記メンテナンス状態に切換えてカッター10の上方を開放した時、排藁処理装置9内のカッター10に所定間隔で配設されている複数の円盤刃(掻込刃14と切断刃15)の掃除や点検等のメンテナンス性が向上する。
また、切換板21の回動支点軸22の一端に螺設した回動操作レバー23と、該回動操作レバー23を所定の回動操作位置で保持する排藁処理装置9の側方カバー9bに設けた保持手段(ピン)31,32,33は、共に安価に構成することができるので当該排藁処理装置9のコスト低減が図られる。
また、前記切換板21の作用姿勢をメンテナンス状態に切換えた時、当該切換操作に連係してカバー体26が下方に回動するように、回動操作レバー23とカバー体26との間に連杆24を介したリンク機構を構成しているので、それによって排藁搬送装置8の下方を拡開させて、更にカッター10の上方を広く開放することができるのでメンテナンス性が向上する。
コンバインの側面図。 切換板の放出処理姿勢状態を示す排藁処理装置の側面図。 切換板の切断処理姿勢状態を示す排藁処理装置の側面図。 切換板のメンテナンス姿勢状態を示す排藁処理装置の側面図。 回動操作レバー(切換板)とカバー体とのリンク機構を示す側面図。
符号の説明
5 脱穀装置
8 排藁搬送装置
10 カッター
21 切換板
22 回動支点軸
23 回動操作レバー
26 カバー体
31 保持手段(ピン)
32 保持手段(ピン)
33 保持手段(ピン)

Claims (2)

  1. 脱穀装置(5)から排藁搬送装置(8)を介して排出される排稈を切断処理するカッター(10)と、該カッター(10)に前記排稈を送給するか否かを切換えるための切換板(21)を備えた排藁処理装置(9)において、前記切換板(21)の回動支点軸(22)の一端に回動操作レバー(23)を連結すると共に、該回動操作レバー(23)を所定の回動操作位置で保持する保持手段(31,32,33)を設けて、当該切換板(21)をカッター(10)に排稈を送給する切断処理状態と、排稈を排藁として機外へ放出する放出処理状態と、カッター(10)の上方を開放するメンテナンス状態の3態様に姿勢切換可能に構成したことを特徴とする排藁処理装置。
  2. 前記切換板(21)の姿勢をメンテナンス状態に切換えた時、当該切換操作に連係して排藁搬送装置(8)の下方を拡開可能なカバー体(26)を設けたことを特徴とする請求項1記載の排藁処理装置。
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