JPH1028462A - 排藁細断装置 - Google Patents

排藁細断装置

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Publication number
JPH1028462A
JPH1028462A JP18897996A JP18897996A JPH1028462A JP H1028462 A JPH1028462 A JP H1028462A JP 18897996 A JP18897996 A JP 18897996A JP 18897996 A JP18897996 A JP 18897996A JP H1028462 A JPH1028462 A JP H1028462A
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JP
Japan
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cover
straw
state
pin member
cutter
Prior art date
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Application number
JP18897996A
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English (en)
Inventor
Harumichi Makizono
晴充 牧園
Takayuki Ono
隆行 大野
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排藁量や排藁状況が変化するとか搬送姿勢が
乱れる等の細断装置への排藁供給状況が変化しても詰ま
りやそれによる不都合、又は切断長さ及び切り口の乱れ
等がなく、良好に細断できるように改善する。 【解決手段】 排藁カッター3の上面を覆う開閉自在な
カバー4を設け、そのカバー4を細断作業状態での開き
位置からさらに開く方向に変位可能で、かつ、元の開き
位置に向けて閉じ付勢する融通手段Fを設け、この融通
手段Fによってカバー4が開き側に所定量融通変位した
ことを検出可能なリミットスイッチGを設け、そのスイ
ッチ作動によって排藁搬送機構を止めるべくエンジン停
止させるように連係する。細断作業状態におけるカバー
4の開き量を通常位置O1 と、それより大きく開いた悪
条件位置との2位置に調節設定可能に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバイン等に搭
載されるに好適な排藁細断装置に係り、詳しくは、排藁
量の多少、倒伏や濡れ穀稈の排藁といった具合に細断時
の条件変化に拘らずに良好に細断できるようにする技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】上記排藁細断装置は、特開平6‐253
665号公報に示されたコンバインに搭載されたものの
ように、対向回転する前後の回転刃を左右に配列して成
る排藁カッターとその上方を覆うカバーとで構成され、
細断処理するときにはカバーを開いて排藁を排藁カッタ
ーに落し込み、結束する等細断しないときにはカバーを
閉じて排藁が排藁カッターに及ばないようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば、コンバインで
は圃場での穀稈の密集度合いが異なるとか、回り刈りや
横刈りといったことによって単位時間当たりの収穫量が
変化することがあり、そうなると、脱穀後における細断
装置への単位時間当りの排藁量が増減するが、従来の細
断装置では、排藁量が少ないと切断面が斜めになると
か、細断されずに通過してしまうとか詰まりが生じ易い
といった不都合があった。そして、詰まりが生じても
尚、駆動すると圧力によってカバー等が変形するおそれ
があった。又、濡れた穀稈や倒伏穀稈の刈取収穫作業も
あるが、倒伏や濡れ、或いは深扱ぎ脱穀では穂先側の搬
送抵抗が増えるので、排藁搬送機構での搬送姿勢が株元
先行の前後向き成分の多い状態となり、カッター軸方向
と排藁稈身方向とが平行とならずにずれた状態で細断装
置に運ばれ、株元側が開いたカバーの上に載ってブリッ
ヂを起こして詰まるという不都合の生じることもあっ
た。
【0004】本発明の目的は、細断装置の工夫により、
排藁量や排藁状況が変化するとか搬送姿勢が乱れる等の
細断装置への排藁供給状況が変化しても詰まりやそれに
よる不都合、又は切断長さ及び切り口の乱れ等がなく、
良好に細断できるように改善する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕第1発明は、排藁搬送機構の終端部下方に排藁
を細断可能な排藁カッターを配置し、この排藁カッター
の上面を覆うカバーを開閉自在に構成し、排藁搬送機構
で搬送されてくる排藁を排藁カッターに落し込んで細断
するべくカバーを開いた作業状態と、排藁搬送機構で搬
送されてくる排藁を排藁カッターに導かないようにする
べくカバーを閉じた非作業状態とが現出可能に構成され
た排藁細断装置において、作業状態におけるカバーの開
き量を調節設定可能に構成するとともに、カバーを作業
状態での開き位置からさらに開く方向に変位可能で、か
つ、元の開き位置に向けて閉じ付勢する融通手段を設け
てあることを特徴とする。
【0006】第2発明は、第1発明において、カバー
を、開閉移動自在なカバー基体と、このカバー基体に融
通手段を介して支持されるカバー本体とで構成し、融通
手段を、カバー本体に枢支されるカム体と、カバー基体
に取付けられる状態でカム体の傾斜部に係合可能なピン
部材と、カム体を、その傾斜部とピン部材との係合箇所
と枢支点との距離が最小となる基準位置に復帰付勢する
弾性部材とから構成するとともに、傾斜部とピン部材と
の係合箇所と枢支点との距離が所定量での最大となる最
大融通状態において、それ以上カバー基体とカバー本体
とが離れることを規制するべくピン部材に接当するフッ
ク部をカム体に備えてあるこを特徴とする。
【0007】第3発明は、第1又は第2発明において、
カム体をカバー本体外部から人為操作可能に構成し、カ
ム体のピン部材からの人為外し操作により、カバー本体
をカバー基体に対して分離可能に構成してあることが特
徴構成である。
【0008】〔作用〕細断装置における細断作用を検討
してみると、良好に細断されている場合では、排藁搬送
機構から左右向き姿勢で落下供給されてくる排藁は、そ
の稈身方向と複数の回転刃を備えたカッター軸とが平行
となる状態で、前後の回転刃で形成される側面視で略V
字状の懐空間に運ばれており、複数の回転刃によって所
定の個数に細断されるようになる。つまり、排藁の姿勢
が左右向きのままで排藁カッターに及ぶのが正規の状態
である。
【0009】しかしながら、単位時間当たりの排藁量が
少ないと、排藁カッター上方の懐空間が広過ぎる状態と
なり、排藁搬送機構から左右向き姿勢で落下供給されて
くる排藁が、その広い懐空間では駆動振動や走行振動に
よって姿勢が乱れ易くなり、カッター軸に対して稈身方
向が斜めになって切断されたり、場合によっては殆ど前
後向きになる等、カッター軸と稈身方向との相対角度ズ
レが著しくなって刃に対して排藁が逃げてしまい、細断
されずに素通りしてしまうのである。そして、単位時間
当たりの排藁量が多いと、排藁カッター上方の懐空間が
不足気味となって懐部分に排藁が溜まり過ぎとなり、ブ
リッヂを起こして詰まる不都合が生じ易いのである。
【0010】そこで、請求項1の構成では、カバーの開
き量を調節設定に可能にしたから、単位時間当たりの排
藁量が少ないときにはカバーの開き量を少なくしてカッ
ター上方の懐空間を小さめにし、その小さめの懐空間に
よって排藁稈身方向とカッター軸方向とがずれる姿勢乱
れを抑制できるのである。従って、前述したように排藁
が斜めに切断されるとか、姿勢乱れが顕著になって切断
されずに素通りしてしまうことが抑制又は解消され、排
藁稈身方向とカッター軸方向とが合致した正規の状態で
良好に細断されるようになる。
【0011】そして、単位時間当たりの排藁量が多いと
きにはカバーの開き量を大きくしてカッター上方の懐空
間を大きめにし、懐空間に排藁が溜まり過ぎないように
するのである。すると、懐空間に対する排藁量が適正な
ものになり、前述した溜まり過ぎに因るブリッヂが抑制
又は解消され、細断機能を維持できるようになる。又、
倒伏濡れ脱穀や深扱ぎ脱穀によって、前後長さ成分が長
くなる株元先行姿勢で排藁が運ばれてきても、カバーを
大きく開くことによって排藁がカバーに載ることが抑制
又は解消され、カバー上での詰まりなく細断装置に排藁
を供給できるようになる。つまり、搬送されてくる排藁
の単位時間当たりの量や姿勢が変化しても、それに応じ
てカバーの開き量を調節して適合させることにより、極
力、排藁稈身方向とカッター軸方向とが合致した正規の
状態で側面視略V字状の懐空間に排藁を供給でき、姿勢
乱れに因る細断不良や詰まりのない良好な状態で細断で
きるようになるのである。
【0012】又、カバーの開き量が足りないとか、単位
時間当たりの排藁量が所期した以上である等により、開
き量調節後においても尚排藁カッター上方の懐空間が不
足気味であると、やはり前述した詰まりのおそれがあ
る。そこで、開き操作されたカバーをその開き位置から
さらに開く方向に変位可能で、かつ、元の開き位置に向
けて閉じ付勢する融通手段を設けたから、詰まりが厳し
くなって圧力が増すと、カバーが弾性変位してその懐空
間を大きくして、排藁量増大による詰まりを抑制する作
用が生じるとともに、懐空間に対する排藁量の過剰によ
る圧力増大でカバーや側板等が変形するおそれを回避で
きるようにもなる。そして、カバー開き調節が適正にな
るとか単位時間当たりの排藁量が所期の状態に戻る等、
懐空間に対する排藁量が適正状態に戻ると、融通変位で
開いたカバーは自動的に元の位置に戻り、元通りの良好
な細断状態が現出されるようになる。
【0013】請求項2の構成では、詳しくは実施形態の
項において説明するが、カム体枢支点とピン部材との傾
斜部に因る距離差を利用しての復帰付勢力をピン部材を
介して、カバー本体をカバー基体に復帰付勢させる作用
に変換している。つまり、排藁詰まりが生じると、その
圧力を受けるカバー本体がカバー基体に対して後退変位
して圧力緩和するのであり、カバー変形防止に寄与する
融通手段を、比較的コンパクトな機械手段で構成するこ
とに成功している。
【0014】請求項3の構成では、カバー本体外部から
の人為操作でカバー本体をカバー基体に対して分離可能
であるから、カッター上方の排藁を取り除くといった詰
まり除去作業を行うことができるとともに、その外し操
作を機外からできるので、カバー内部での外し操作をす
る手段に比べて簡単で楽に操作することができる。つま
り、融通手段を構成するためのカム体を、カバー着脱の
操作部材に兼用できるものであるから、別途着脱の機構
を設けるに比べて、構成部品少なくコンパクトに構成す
ることが可能である。
【0015】〔効果〕請求項1〜3のいずれに記載の排
藁細断装置でも、細断の可否を決めるカバー開き量を排
藁状況に応じて調節することにより、排藁カッター上方
の懐空間を適切なものにできるとか、カバー上での詰ま
りを抑制したり解消できる等によって、細断長さ不良や
排藁詰まり等の不都合が回避でき、排藁の細断条件の如
何に拘らずに所期した良好な細断が行えるようになっ
た。又、融通手段によってカバーがさらに開き変位でき
るので、部分的に所期以上の排藁量になるとか、開き調
節が多少雑であっても詰まりなく細断できるとか、圧力
増大を抑制できてカバー等各部の変形を未然に防止でき
る利点がある。
【0016】請求項2に記載の排藁細断装置では、少々
の詰まりに対処できるカバーの融通変位構造を、カム体
とピン部材との係合による場所を取らず廉価な機械手段
で構成することができた。
【0017】請求項3に記載の排藁細断装置では、カバ
ー部分で排藁詰まりが生じたときの除去作業に円滑に移
行できて便利であるとともに、カバー本体の分離構造と
融通手段との兼用化によって合理的に構成できる利点が
ある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態をコ
ンバインに搭載された細断装置について、図面に基づい
て説明する。図1にコンバイン後部の側面図が示され、
1は脱穀装置、2は排藁搬送機構、3は細断装置であ
る。排藁搬送機構2は、突起付きチェーン8とその下方
のガイドレール9とで排藁を挟持して強制的に後方に送
る公知の構造であり、ガイドレール9は、筒状の本体レ
ール9aに棒状の補助レール9bをスライド可能に内嵌
合して構成されている。後述する細断作業状態では補助
レール9bを前方に移動し、後述する非細断作業状態
(結束作業状態等)では補助レール9bを後方に移動す
る。
【0019】細断装置3は、排藁搬送機構2の終端部下
方に配置された排藁カッターkと、この排藁カッターk
の上面を覆う開閉自在なカバー4とで構成されており、
排藁搬送機構2で搬送されてくる排藁を排藁カッターk
に落し込んで細断するべくカバー4を開いた細断作業状
態(図2参照)と、排藁搬送機構2で搬送されてくる排
藁を排藁カッターに導かず、細断装置3後方に配置され
た図示しない結束装置に送るべくカバー4を閉じた非細
断作業状態(図1参照)とが現出可能に構成されてい
る。
【0020】排藁カッターkは、矢印イ方向に駆動回転
される切断刃10と、矢印ロ方向に駆動回転される受刃
11とを側面視で若干重なる状態で配置して成り、回転
刃10は切断軸12に、そして受刃11は受刃軸13に
夫々多数枚並列配置されており、横臥姿勢で落下移送さ
れてくる排藁を細断して圃場に還元するべく落下させ
る。ここで、切断刃10と受刃11との重なり開始部分
を細断部sと呼び、この細断部sで排藁が細かく切断さ
れる。
【0021】カバー4は、その後部の左右向きの支点P
回りで揺動開閉可能であり、その裏側には排藁を誘導す
るバネ材製の複数のガイド部材14が左右に並列配置さ
れるとともに、このカバー4を人為操作で開閉する開閉
操作機構Bが備えてある。すなわち、開閉軸4aに固定
された扇板4bと開閉レバー20とを、融通バネ21を
介して操作ワイヤー22で連結して開閉操作機構Bが構
成されている。
【0022】又、カバー4の最大開き位置を、第1開き
位置O1 と第2開き位置O2 とに切換える角度切換機構
Eが設けてある。角度切換機構Eは、扇板4b近くに配
置された支点Qで揺動移動可能なストッパー23と切換
レバー24とを切換ワイヤー25で連結して構成され、
ストッパー23には第1受け面23aと第2受け面23
bとが形成されている。尚、26はストッパー23を図
3中時で反時計回り方向に復帰付勢させる巻きバネであ
る。
【0023】図3(a)に示すように、切換レバー24
を「通常」位置に操作すれば、扇板4bの移動経路に第
1受け面23aが張出すので、その状態で開閉レバー2
0を開き位置に操作すれば扇板4bが第1受け面23a
で受止められ(このとき融通バネ21が伸びる)、カバ
ー4は第1開き位置O1 で止まるようになる。そして、
図3(b)に示すように、切換レバー24を「悪条件」
位置に操作すると、第2受け面23bのみが扇板4bの
移動経路に存在し、その状態で開閉レバー20を開き位
置に操作すれば扇板4bが第2受け面23bで受止めら
れ、カバー4は第2開き位置O2 で止まるのである。
【0024】ガイド部材14はデッドポイントを利用し
た連動機構Aにより、カバー4の開閉移動に伴ってその
誘導角度が変化する。つまり、ガイド部材14はその取
付ステー14aでもって、カバー4前端部の裏面側に第
1支点Xで揺動自在に枢支し、カバー4の開閉支点Pよ
りも下方の第2支点Zで連結ロッド18を枢支するとと
もに、この連結ロッド18と取付ステー14aとを第1
支点Xに近い第3支点Yで連結して連動機構Aが構成さ
れている。
【0025】乾燥した普通の状態で通常の刈取脱穀作業
を行っているときには、切換レバー24を「通常」位置
に操作してカバー4を開き、穀稈が濡れているとか扱深
さを深くしているとき、或いは、中割刈り等で単位時間
当たりの穀稈量が多いといった悪条件作業時には、切換
レバー24を「悪条件」位置に操作してカバー4を開く
のである。そして、カバー4の開き量の如何に拘らず
に、ガイド部材14によって排藁が排藁カッターkの所
定箇所である細断部sに誘導されるように、カバー4と
ガイド部材14とを連係してある。
【0026】すなわち、カバー4が第1開き位置O1 に
あるときには、第2支点Z、開閉支点P、及び第3支点
Yとが一直線状に並ぶデッドポイントD.P.位置とな
り、最も連動ロッド18がカバー4に対して下方に引っ
張られ、第1支点Xと第3支点Yとを結ぶ線分とカバー
4とのなす角度、すなわちガイド部材14のカバー4に
対する開き角度が最小のθ1 となり、排藁を細断部sへ
誘導する角度設定となる。
【0027】カバー4が第2開き位置O2 にあるときに
は、デッドポイントD.P.位置を通り越し、ガイド部
材14の開き角度はθ1 よりも大きいθ2 となるが、こ
のときのカバー4の角度から、やはりガイド部材14は
排藁を細断部sへ誘導する角度設定となっている。そし
て、カバー4が閉じ位置Cにあるときには、デッドポイ
ントD.P.位置から遠のいて連動ロッド18が最も押
し出された状態となり、ガイド部材14の開き角度は最
大のθ0 となっている。つまり、閉じ位置C、第1開き
位置O1 、第2開き位置O2 のおけるガイド部材14の
開き角度には、θ0 >θ2 >θ1 という関係がある。
【0028】図3、図4に示すように、カバー4を作業
状態での各開き位置O1,O2 からさらに開く方向に変位
可能で、かつ、元の開き位置に向けて閉じ付勢する融通
手段Fを設けるとともに、この融通手段Fによってカバ
ー4が開き側に所定量融通変位したことを検出可能な融
通検出手段Gを設け、この融通検出手段Gの検出作動に
よって排藁搬送機構2が停止するように連係してある。
【0029】カバー4は、支軸4aを備えた開閉移動自
在なカバー基体4Aと、このカバー基体4Aに融通手段
Fを介して支持されるカバー本体4Bとで構成されてお
り、前述したガイド部材14はカバー本体4Bに装着さ
れている。カバー基体4Aは支軸4aに遊外嵌された筒
軸(符記せず)の左右端に基板4cを固着した背面視凹
形状の部材(図5参照)であり、カバー本体4Bは細断
装置3の左右幅に亘る板部材で構成されている。カバー
本体4Bは支軸4aに対して遊外嵌され、融通手段Fに
よる融通移動は支軸4a回りの揺動によって行われる構
造である。
【0030】図4に示すように、融通手段Fは、カバー
本体4Bに枢支されるカム体27と、カバー基体4Aに
取付けられた状態でカム体27の傾斜部27aに係合可
能なピン部材28と、カム体27を、その傾斜部27a
とピン部材28との係合箇所とカム対27枢支点Rとの
距離が最小となる基準位置に復帰付勢する巻きバネ(弾
性部材の一例)29とから構成されている。カム体27
は、板材をコ字状に屈曲して形成され、カバー本体4B
にボルト止めされた凹入ブラケット30に支点Rで枢支
されており、傾斜部27aは凹入ブラケット30前面に
形成された打ち抜き孔30aを通して前側に突出してあ
る。
【0031】カム体27は、傾斜部27aと枢支点Rと
の距離が傾斜部27aの上方ほど大となるように形成し
てあり、傾斜部27aとピン部材28との係合箇所と枢
支点Rとの距離が最大となる最大融通状態〔図4(b)
の状態〕において、それ以上カバー基体4Aとカバー本
体4Bとが離れることを規制するべくピン部材に接当す
るフック部27bをカム体27に備えてある。つまり、
巻きバネ29がカム体27を図4中で時計回り方向に付
勢し、それによってカバー本体4Bはカバー基体4Aの
背面に接当する基準姿勢に復帰付勢されており、排藁量
が増える等によってカバー本体4Bに後方向きの力が作
用すると、巻きバネ29の付勢力に抗してカム体27が
図4において反時計回り方向に回動し、フック部27b
とピン部材28とが接当するまでカバー本体4Bがカバ
ー基体4Aに対して開き揺動するのである。
【0032】又、ブラケット30はカバー本体4Bに背
面から装着されており、カバー4の後方からの人為操作
でカム体27の操作が可能に構成されている。そして、
カム体27を、その被操作部27cを手指で持ち上げ回
動操作することにより、フック部27bをもピン部材2
8との干渉経路外に移動でき、その状態(カム体27が
打ち抜き孔30aの下縁に接当した状態)でカム体27
を後方に引張ることにより、カバー本体4Bを支軸4a
回りに回動してカバー基体4Aから分離できるように構
成されている〔図4(c)参照〕。従って、カバー基体
4Aから分離してカバー本体4Bを開くことにより、カ
バー4を開き位置にしたままで排藁カッターk部分を殆
ど露出でき、詰まり解除等の人為処理操作を容易に行う
ことができる便利さがある。
【0033】融通検出手段Gは、図5に示すように、排
藁搬送姿勢での穂先側の基板4cに装備されたリミット
スイッチ31で成り、フック部27bとピン部材28と
が接当する最大融通状態までカバー本体4Bが押し広げ
られると、すなわち、O1 位置からO1h位置まで、又は
O2 位置からO2h位置までカバー本体4Bが揺動する
と、それまで押圧操作されていた接触片31aが自由状
態となってリミットスイッチ31がON作動する。リミ
ットスイッチ31がON作動すると、図示しないエンジ
ンが停止するように制御装置33が組み込まれてあり、
それによって排藁搬送機構2が停止するのである。つま
り、融通手段Fが作動して弾性変位でカバー4が逃げて
も、さらに排藁が多量に搬送されてきて詰まり圧力が大
になると、融通検出手段Gが作動して排藁搬送機構2が
停止するから、カバー4等の変形を未然に防止するとと
もに、作業者に異変を知らしめることができるようにも
なるのである。
【0034】図1、図2に示すように、搬送排藁の単位
時間当たりの搬送量を検出可能な排藁量検出センサ32
を排藁搬送機構2に備えてあり、これは接触片32aを
備えたポテンショメータで構成されている。つまり、重
力で垂下された接触片32aが搬送排藁に接当すること
で上方回動及び下方回動を繰り返すので、その回動量の
単位時間(又は排藁本数、搬送距離等)あたりの平均値
を見ることで機能する。そして、この排藁量検出センサ
32も制御装置33に接続してあり、搬送排藁量の単位
時間当たりの量が限度を越えて多くなると、詰まりや各
部の変形防止等のためにエンジン停止するように連係さ
れている。
【0035】〔別実施形態〕支軸4aに対してバネ板を
介してカバー本体4Bを取付け、バネ板の弾性変形によ
ってカバー本体4Bが支軸4aに対してさらに開き移動
可能な構造のカバー4でも良い。この場合でも支軸に装
着されたリミットスイッチや、バネ板の変形を検出する
歪みゲージで融通検出手段Gが構成できる。又、カバー
は平行的に移動して開閉させる構造でも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバイン後部の側面図
【図2】カバーが開いた状態を示す側面図
【図3】人為操作による開閉操作機構を示す系統図
【図4】カバーの構造及び融通手段の構造を示す側面図
【図5】コンバイン後部の平面図
【図6】連動機構によるガイド部材の姿勢変更作用を示
す側面図
【符号の説明】
2 排藁搬送機構 4 カバー 4A カバー基体 4B カバー本体 27 カム体 27a 傾斜部 27b フック部 28 ピン部材 29 弾性部材 k 排藁カッター F 融通手段 G 融通検出手段 R 支点

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排藁搬送機構の終端部下方に排藁を細断
    可能な排藁カッターを配置し、この排藁カッターの上面
    を覆うカバーを開閉自在に構成し、前記排藁搬送機構で
    搬送されてくる排藁を前記排藁カッターに落し込んで細
    断するべく前記カバーを開いた作業状態と、前記排藁搬
    送機構で搬送されてくる排藁を排藁カッターに導かない
    ようにするべく前記カバーを閉じた非作業状態とが現出
    可能に構成された排藁細断装置であって、 前記作業状態における前記カバーの開き量を調節設定可
    能に構成するとともに、前記カバーを前記作業状態での
    開き位置からさらに開く方向に変位可能で、かつ、元の
    開き位置に向けて閉じ付勢する融通手段を設けてある排
    藁細断装置。
  2. 【請求項2】 前記カバーを、開閉移動自在なカバー基
    体と、このカバー基体に前記融通手段を介して支持され
    るカバー本体とで構成し、前記融通手段を、前記カバー
    本体に枢支されるカム体と、前記カバー基体に取付けら
    れる状態で前記カム体の傾斜部に係合可能なピン部材
    と、前記カム体を、その傾斜部と前記ピン部材との係合
    箇所と前記枢支点との距離が最小となる基準位置に復帰
    付勢する弾性部材とから構成するとともに、 前記傾斜部と前記ピン部材との係合箇所と前記枢支点と
    の距離が前記所定量での最大となる最大融通状態におい
    て、それ以上前記カバー基体と前記カバー本体とが離れ
    ることを規制するべく前記ピン部材に接当するフック部
    を前記カム体に備えてある請求項1に記載の排藁細断装
    置。
  3. 【請求項3】 前記カム体を前記カバー本体外部から人
    為操作可能に構成し、前記カム体の前記ピン部材からの
    人為外し操作により、前記カバー本体を前記カバー基体
    に対して分離可能に構成してある請求項1又は2に記載
    の排藁細断装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009148185A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Kubota Corp コンバインの排ワラカッタ
CN104938161A (zh) * 2015-07-17 2015-09-30 濮阳市恒发机械有限公司 一种秸秆一次性切碎灭茬还田机
JP2022006499A (ja) * 2020-06-24 2022-01-13 株式会社クボタ コンバイン

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