JP2005310010A - 周辺監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両周辺の死角(ブラインドスポット)にいる障害物を周辺監視センサにおいて監視し、ある所定の接近距離を下回った場合、警報を発することは可能であるが、ガードレールや壁など静止物体でも警報を発してしまい、乗員に煩わしいものとなってしまう問題を解決する。
【解決手段】自車両11から障害物12までの距離を検出する少なくとも一つの測距センサを有する周辺監視センサ1と、この周辺監視センサによる監視結果を画像表示する表示手段3と、上記測距センサによって検出された障害物までの距離情報を上記表示手段に時系列的に表示させる信号処理手段2とを備えたことにより上記問題を解消した。
【選択図】図1

Description

この発明は、車両走行中に例えば自車両の後側方などいわゆるブラインドスポットに存在し、あるいは迫っている車両などの障害物を検知し、運転者に知らせる場合などに好ましく用いることができる周辺監視装置に関するものである。
従来から、車両走行中の事故を防止するために車両に測距センサなどを装備し、車両周囲の障害物を検出して運転者に報知する装置が提案されている。
例えば、従来の警報装置として、無謀追い越し警報装置が知られている。この装置は、自動車の車線変更を行なう方向の斜め後方を監視して、その方向における後続車両を検出するものである。この装置においては、車線変更の指示操作が検出され、この指示操作があったときに後続車両が所定領域に入っているか否かを判定し、この判定結果に応じて追い越し危険の警報が発せられる(例えば、特許文献1参照。)。
また、操舵角及びヨーレートセンサ、ナビゲーション等の情報に基づいて、車両走行状況を識別し、走行状況に適した方向の物体を検出することによって、車両周囲に障害物が検出されたときに警報を発する制御を行なうものがある(例えば、特許文献2参照。)。
特開昭54−18036号公報(第2頁、第1図) 特開2000−233699号公報(第1頁、図1)
しかしながら、このような従来の警報装置では、ある所定領域に入ったもの全てに対して警報を発してしまうので、例えば、ガードレールや障壁などの固定物に対してまで警報を発してしまい、乗員にとっては煩わしいものになるという問題があった。また、誤警報を抑えるためには、ヨーレートセンサ、ナビゲーションシステム等の高価な付加機器による車両走行状況を識別する等により、警報精度を高める必要があった。
この発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、固定物などに対しては警報を発せずして、かつ安価にブラインドスポットに存在する障害物の有無や障害物の接近状況を運転者に伝えることができる周辺監視装置を提供することを目的とするものである。
この発明による周辺監視装置においては、表示手段と、自車両から障害物までの距離を検知するための少なくとも一つの測距センサと、この測距センサによって検知された自車両に対する障害物までの距離情報を上記表示手段に時系列的に表示させる信号処理手段とを備えることで、運転者に障害物が存在することを知らせている。
この発明によれば、測距センサによって検出された障害物までの距離情報を表示手段に時系列的に表示させるようにしたことにより、ガードレールのような固定障害物については、安全領域にあるか、接触の恐れがあるほど接近しつつあるのかの判断が容易となり、警報を発することなく、ブラインドスポットの障害物を容易に確認できる。また、構成が簡単なので安価に提供することができる。
実施の形態1.
図1〜図6は、この発明を実施するための実施の形態1による周辺監視装置を説明するもので、図1は要部構成を示すブロック図、図2は道路上の自車両と他車両の関係及び測距センサの検知領域を模式的に示す図、図3〜図6は表示手段に表示された画面の例を示す動作説明図である。図1において、周辺監視センサ1は自車両と側方ないしは後側方の他車両や電柱などの障害物との間の距離を検出するための装置であり、左測距センサ1Lと右測距センサ1Rを備えている。この周辺監視センサ1は、従来からよく用いられている例えばレーザ光あるいは電波方式の測距センサなどが挙げられるが、特にこれらの方式のものに限定されるものではなく、ワイヤレスで距離が検出できるものであれば、方式にかかわらず用いることができる。
この周辺監視センサ1によって検知された信号は、信号処理手段2により演算処理され、例えば液晶ディスプレイなどの表示手段3に表示される。上記周辺監視センサ1を構成する左側方ないしは左後方のブラインドスポットを監視する左測距センサ1L、右側方ないしは右後方のブラインドスポットを監視する右測距センサ1Rは、それぞれ独立して測距している。なお、この例では測距センサ1L、1Rは左右別々の測距センサで構成しているが、一つの測距センサで監視するようにしてもよい。上記信号処理手段2は、表示手段3に自車両を表示させるとともに、左右の測距センサ1L、1Rによって検知された自車両から左右の障害物までの距離に応じた距離だけ画面上で自車両から離れた位置に所定の時間間隔で例えばドットを表示することにより、障害物までの距離情報を時系列データとしてプロットするように表示させる。
図2において、11は自車両、12は他車両などの障害物、13L、及び13Rはそれぞれ左測距センサ、及び右測距センサ(何れも図示省略)の検出距離範囲、14は道路上の車線(標識)を示す。なお、上記表示手段2は、例えばカーナビゲーションシステムやカーテレビなどのディスプレイと共用し、あるいは別体に設けても良い。共用する場合は、スイッチで切り替え、あるいは、機能選択操作と連動して切替えるようにすることもできる。
次に上記のように構成された実施の形態1の動作について説明する。例えば、図2に示すように自車両11に障害物(他車両)12が接近してきたとする。周辺監視センサ1の検出距離範囲(=表示範囲)を13(13Lは左側、13Rは右側)とすると、検出距離範囲13L、13Rの範囲内で最も近い接近物は、障害物12となり、この障害物12と自車両11までの距離が該周辺監視センサ1によって検知される。検知された距離は信号処理手段2で演算され、表示手段3に距離情報としてドットにより時系列的にプロットされる。
図3は、表示手段3の画面3aの一例を模式的に示したものであり、中央下部に基準位置として自車両位置21が中空の矢印で固定的に表示され、その両側に検知された障害物までの距離情報が最接近障害物軌跡22としてドット状に順次時系列的にスクロール表示されている。なお、図3の縦軸は時間軸であり、現在時刻が「時間0」の位置に、現在時刻よりt秒前の時点が「時間−t(s)」の位置に順次上方向にスクロールされて時系列的に表示されている。横軸は距離であり、自車両から左右の障害物までの距離に対応した位置に、障害物が短線状あるいはドット状にプロットして表示される。最新データが常に画面3aの「時間0」の位置に表示され、ある一定の時間間隔で過去のデータは順次上方にスクロールされる。
例えば、周辺監視センサ1から障害物12までの距離を50msec毎にプロットし、障害物12との距離を運転者に伝えるように表示しているとすると、運転者は、画面3aの時間軸の原点位置(この例では下端部直上「時間0」の位置)における最接近障害物軌跡22を確認することで、自車両位置21と最新の障害物位置との距離関係を判断することができる。なお、22Lは左側の最接近障害物軌跡、22Rは右側の最接近障害物軌跡を示している。
最接近障害物軌跡22Lが図3に例示するように直線状の場合は、例えばガイドレールやブロック塀などが車線と平行して存在するところを走行した場合、あるいは他車両と等速で一定時間並走状態となった場合など自車両との距離が余り変わらなかったときの例を示している。このように、現時点から一定時間遡った過去の時点までの距離情報をプロットとして時系列的な軌跡で表示することにより、ガードレールなど直進する走行車両とほぼ一定距離にある障害物は直線として表示され、現在走行している道路状況が夜間などの暗い状況でも推測できる。右側の最接近障害物軌跡22Rについては、以下図4〜図6を用いて説明する。
図4〜図6は、様々な走行シーンにおける動作を説明するもので、各図とも、それぞれ左側(a)が表示手段の画面3aの表示例、右側(b)がそのときの自車両と障害物の位置関係を表わしたものである。以下、各図について具体的に説明する。
図4に示す道路状況は、片側2車線道路の走行車線を走行する自車両11に対し、右側の追い越し車線の他車両12Aが12Bの位置まで自車両11を追い越すシーンである。なお、15は車線両側のガードレールである。このときの表示手段の画面3a上のプロットデータは、自車両位置21に対し、右側の最接近障害物軌跡22Rが円Aで囲む部分において、追い越し車両が自車を追い越していったデータを意味している。
図5では、自車両11に対し、障害物としての対向車12Cが12Dの位置まで走行し、電柱16、壁面17が自車両11の進行方向に対し、連続して左側に存在したときのシーンである。このときの表示手段3の画面3aのプロットデータは、自車両位置21に対し、左側の最接近障害物軌跡22Lは、楕円で囲むB部分のように電柱16の距離と壁面17との距離を交互に表示し、右側の最接近障害物軌跡22Rは、対向車がすれ違っていったデータが楕円で囲むC部のように変化することを意味している。
さらに図6は、片側2車線道路で両側にガードレール16が存在する道路において、自車両11Aが、左側の走行車線から右側の追い越し車線ヘレーンチェンジして11Bの位置に移動したときのシーンである。このときの表示手段の画面3aにおけるプロットデータは、自車両位置21に対し、左右の最接近障害物軌跡22L、22Rは、ガードレール16までの距離情報を意味している。
上記のように、この発明の実施の形態1によれば、周辺監視センサ1によって検出された自車両11から障害物12までの距離情報を信号処理手段2によって表示手段3に時系列的に表示させるようにしたことにより、測距センサによる検知領域の所定範囲に入ったもの全てに対し警報を発することがないので、運転者などの乗員に煩わしさを与えたりすることがない。また、ヨーレートセンサ、ナビゲーションシステム等の高価な付加機器も必要としないので安価に構成することができ、警報精度を高めることができる。従って、運転者は、自車両と障害物との距離を画面3aにて確認することで、ブラインドスポット等にいる障害物に関して認知することが容易となり、また、従来より課題となっていたガードレール等の誤警報については、運転者が走行状況を認知しているため、ガードレールを障害物とみなすという問題は発生しなくなる。
実施の形態2.
図7はこの発明の実施の形態2による周辺監視装置の動作説明図であり、(a)は表示手段の画面を示す図、(b)は(a)に対応する走行シーンを示す図である。図7(b)に示すように、この例では、走行車線を走行する自車両11に対し、追い越し車線を走行してきた障害物としての他車両12Eが12Fの位置まで追い越して行った状況において、この実施の形態2では、表示手段の画面3a内に、最接近障害物軌跡22L、22Rの時系列的表示に加えて、障害物としての他車両12Eの相対速度23と、移動方向24を同時に表示するようにしている。
周辺監視センサ1は、接近する障害物としての他車両12Eの自車両11に対する相対速度及び相対接近方向を直接または間接的に検出し、信号処理手段2はその検出信号を受けて表示手段3に、例えば相対速度を「20km/h」のように表示し、移動方向24を太線矢印で表示する。なお、この例では、表示手段の画面3aにおける自車両21の表示位置を上下方向中央部付近に設定して、相対速度などの情報表示領域をその下方に設けている。なお、接近物の相対速度と移動方向の双方を表示するようにしたが、例えば要求仕様によっては何れか一方とすることも差し支えない。
上記のように構成されたこの発明の実施の形態2によれば、周辺監視センサ1によって、接近する障害物の相対速度を直接または間接的に検出し、最接近障害物との距離を表示する表示手段に接近する障害物の相対速度23を併せて表示することで、運転者に障害物の接近の程度を具体的に知らせている。従って、自車両21に接近している障害物12の危険度を運転者に具体的に伝えることが可能となり、走行状況つまりガードレール等の判別がし易くなる利点がある。また、自車両11に接近する障害物12の方向を直接または間接的に検出し、表示手段3に接近する障害物の移動方向24も併せて表示することで、運転者にどの方向から障害物が接近しているかを知らせることができ、早期に危険を回避するようにできる。
なお、上記実施の形態の説明では、警報を行わなくてもブラインドスポットの障害物を容易に確認できることを説明したが、この発明の周辺監視装置に公知の警報システムを組み合わせることも容易である。例えば、周辺監視センサ1によって検知された障害物との距離が所定値以下となったときには警報を発するように構成してもよい。その他、この発明の精神の範囲内で種々の変形や変更ができることは言うまでもない。
この発明の実施の形態1による周辺監視装置の要部構成を示すブロック図である。 道路上の自車両と他車両の関係及び図1に示す周辺監視装置の測距センサの検知領域を模式的に示す図である。 図1に示す周辺監視装置の表示手段に表示された画面の例を示す動作説明図である。 図1に示す周辺監視装置の表示手段に表示された画面の他の例を示す動作説明図である。 図1に示す周辺監視装置の表示手段に表示された画面のさらに他の例を示す動作説明図である。 図1に示す周辺監視装置の表示手段に表示された画面のさらにまた他の例を示す動作説明図である。 この発明の実施の形態2による周辺監視装置の表示手段に表示された画面の例を示す動作説明図である。
符号の説明
1 周辺監視センサ、 1L 左測距センサ、 1R 右測距センサ、 2 信号処理手段、 3 表示手段、 3a 画面、 11 自車両、 12 障害物、 13 検出距離範囲(13Lは左側、13Rは右側)、 14 車線(標識)、 15 ガードレール、 16 電柱、 17 壁面、 21 自車両位置(基準位置)、 22 最接近障害物軌跡(22Lは左側、22Rは右側)、 23 相対速度、 24 移動方向。

Claims (4)

  1. 表示手段と、自車両から障害物までの距離を検知するための少なくとも一つの測距センサと、この測距センサによって検知された自車両に対する障害物までの距離情報を上記表示手段に時系列的に表示させる信号処理手段とを備えたことを特徴とする周辺監視装置。
  2. 上記信号処理手段は、上記測距センサによって検知された信号に基づいて、自車両に対して接近する障害物の相対速度を検出し、この検出された相対速度を上記表示手段に併せて表示するようにしてなることを特徴とする請求項1に記載の周辺監視装置。
  3. 上記測距センサは、接近する障害物の自車両に対する接近方向を検知可能に設けられ、上記信号処理手段は、該測距センサによって検知された信号に基づいて、接近する障害物の自車両に対する接近方向を検出し、この検出された接近方向を上記表示手段に併せて表示するようにしてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の周辺監視装置。
  4. 上記信号処理手段は、上記表示手段に自車両の位置を基準として表示するとともに、表示された自車両から、上記検知された障害物までの距離に応じた寸法だけ離れた位置に上記障害物をドットとして所定の時間間隔で表示するようにしてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の周辺監視装置。
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