JP2005309143A - プロセスカートリッジのセット及びカラー画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 同一の画像形成装置本体に装着される2つ以上の、トナー収容量が異なるプロセスカートリッジ間で画像品位に差を生じないプロセスカートリッジのセットの提供。
【解決手段】 像担持体と、前記像担持体表面をクリーニングするクリーニング部材と、現像剤を収容している容器と、該現像剤を現像剤担持体で搬送させて像担持体と対向した現像部へ搬送する搬送手段とを具備している現像手段と、
を一体として備えているプロセスカートリッジを2つ以上有しているプロセスカートリッジのセットであって、各々のプロセスカートリッジは、同一の画像形成装置に着脱自在に装着可能であり、また各々のプロセスカートリッジのトナー収容量が異なっており、各々のプロセスカートリッジの像担持体は表面層の削れ量が互いに等しい。
【選択図】 なし
【解決手段】 像担持体と、前記像担持体表面をクリーニングするクリーニング部材と、現像剤を収容している容器と、該現像剤を現像剤担持体で搬送させて像担持体と対向した現像部へ搬送する搬送手段とを具備している現像手段と、
を一体として備えているプロセスカートリッジを2つ以上有しているプロセスカートリッジのセットであって、各々のプロセスカートリッジは、同一の画像形成装置に着脱自在に装着可能であり、また各々のプロセスカートリッジのトナー収容量が異なっており、各々のプロセスカートリッジの像担持体は表面層の削れ量が互いに等しい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、電子写真複写機や電子写真プリンター等の電子写真方式を用いた画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジ及び複数のプロセスカートリッジを備えているカラー画像形成装置に関するものである。
レーザービームプリンターや複写機といった電子写真方式による画像形成装置では粉体状の現像剤としてトナーを使用している。以下、現像剤をトナーと呼ぶ。
トナーは現像容器内に収容され、トナー搬送手段によって現像剤担持体に搬送され、現像剤担持体上に保持される。そして、トナー層規制部材により所定の電荷を付与され、像を担持する像担持体(以下「感光体ドラム」と呼ぶ)の静電潜像形成部へ移動し、感光体ドラム上の静電潜像を可視化する。その後この可視像は転写手段により紙などの転写材へ転写され、定着装置により定着される。転写材に転写されずに感光体ドラム上に残ったトナーは感光体ドラム上に当接されたクリーニング装置により感光体ドラム上から剥ぎ取られクリーニング容器に送られる。以上のような一連の画像形成プロセスを経て、画像を得ることができる。
現在電子写真方式の画像形成装置において、メンテナンスのし易さなどから、感光体ドラム、トナーを収容している容器、トナーを感光体ドラム表面に搬送する搬送手段を含む現像手段、更には感光体ドラムのクリーニングブレードや帯電手段等の部材が、プロセスカートリッジに一体として納められ、そのプロセスカートリッジが当該画像形成装置本体に着脱自在に装着可能な構成とされているものが主流となっている。このような画像形成装置の普及に伴うユーザの多様化に対応するために、現像剤の収容量のみが異なる2種のプロセスカートリッジが実用化されている。しかしながら、本発明者らの検討によれば、プロセスカートリッジのトナー収容量の違いによって以下のような課題を生じる場合があることを認識した。即ち、感光体ドラムの表面層は、画像形成に伴い徐々に削られていく。その為に、感光体ドラムは、画像形成プロセスにおける表面層の削れを見込んだ上で、当該プロセスカートリッジが収容しているトナーが無くなった時点においても、少なくとも実用上問題のないレベルの品位の画像の形成が可能な厚さの表面層が残留するように構成される。つまり、感光ドラムの表面層の初期膜厚は、一般的には、プロセスカートリッジのトナー収容量に基く公称印字可能枚数分を印字した際に残っている、最低限の膜厚に、画像形成時の表面層の削れ分を加えた上で、更に余裕を見積もった膜厚に設定される。その為、トナーの収容量のみを異ならせた2種類以上のプロセスカートリッジの各々に同一の感光体ドラムを適用する場合、感光体ドラムの表面層の膜厚は印刷可能枚数が最も多いプロセスカートリッジに対応した膜厚に設定されることとなる。しかし、この場合トナーの収容量が少ないプロセスカートリッジ内の感光体ドラムは、当該プロセスカートリッジが収容しているトナー量を消費した後にも、表面層が必要以上に残ってしまっていることになる。これは、省資源という観点、更にはコストという観点からも不利である。一方、トナー収容量、即ち印字可能枚数に感光体ドラムの表面層の膜厚を対応させると、表面層の膜厚の違いにより今度は感光体ドラムの初期における感度がプロセスカートリッジによって変化してしまい、トナー容量の違うカートリッジ間で画質に差が出てしまうことがある。更に一般的にトナーの収容量が小さいプロセスカートリッジの方がトナー収容量の多いプロセスカ−トリッジと比較して現像性が良いことから、トナーの容量の違うプロセスカートリッジ間で現像性が異なってしまうという問題が生じる。そのため、トナーの容量が大きいプロセスカートリッジとトナーの容量が小さいプロセスカートリッジとで、表面層の厚さのみ異なる感光体ドラムを用いた場合、各々のプロセスカートリッジによって得られる電子写真画像のライン幅や階調性が異なるといった問題が生じていた。こういったトナー容量の違うプロセスカートリッジによる画質の差は、特に大容量カートリッジと小容量カートリッジの公称印字可能枚数の差が大きい場合に顕著になる。
同様の課題は、近年急速に普及しつつあるカラー画像形成装置においても存在し得る。即ち、カラー画像形成装置には、通常イエロー、シアン、マゼンタ及ぶブラックの4色のトナーが搭載されている。そしてカラー画像の形成に当たって、各色のトナーが均等に消費されていくことは稀であり、一般的には、やはり黒色トナーが一番多く消費される。このような問題に対して、特定色、具体的には黒色のトナーカートリッジのトナー容量を他の色のトナーカートリッジのトナー容量よりも大きくすることが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の画像形成装置においては、各色トナーが個別に感光体と共にカートリッジ化されているものではないが、各色トナーが各色の画像形成に専用の感光体と共にカートリッジ化された場合、各色のプロセスカートリッジのトナー容量の差によって上記したのと同様の問題が生じることが予想される。
特開2001−265088号公報
そこで本発明の第一の目的は、同一の画像形成装置本体に装着される少なくとも2つの、トナー収容量が異なり、それによって公称印字可能枚数が異なるプロセスカートリッジの間で、画像品位に差を生じさせることなしに、トナー収容量の少ないプロセスカートリッジの低コスト化、更には省資源化を図ることのできるプロセスカートリッジのセットを提供することにある。
また本発明の他の目的は、複数の異なる色画像の形成に対応した少なくとも2つの、トナー収容量が異なり、それによって公称印字可能枚数の異なるプロセスカートリッジが装着されているカラー画像形成装置において、該プロセスカートリッジ間での画像品位に差を生じさせることなしに、公称印字可能枚数の少ないプロセスカートリッジの低コスト化、省資源化を図ることで、ランニングコストを抑え、且つ環境に対してやさしいカラー画像形成装置を提供することにある。
本発明は、上記の目的に鑑みなされたものであって、本発明の一態様は、
[1]i)像担持体と、ii)該像担持体表面をクリーニングするクリーニング部材と、iii)現像剤を収容している容器と、該現像剤を現像剤担持体で搬送させて該像担持体と対向した現像部へ搬送する搬送手段とを具備している現像手段と、
を一体として備えているプロセスカートリッジを少なくとも2つ有しているプロセスカートリッジのセットであって、
各々のプロセスカートリッジは、同一の画像形成装置に着脱自在に装着可能であり、また各々のプロセスカートリッジが収容している現像剤の量が異なり、それによって互いのプロセスカートリッジの公称印字可能枚数が異なっているものであり、
更に各々のプロセスカートリッジが具備している像担持体は、各々のプロセスカートリッジが画像形成装置に装着され、各々のプロセスカートリッジの公称印字可能枚数分の画像の印字に供された後には、表面層の削れ量が、互いに等しいか或いはほぼ等しいことを特徴とするプロセスカートリッジのセットが提供される。
[1]i)像担持体と、ii)該像担持体表面をクリーニングするクリーニング部材と、iii)現像剤を収容している容器と、該現像剤を現像剤担持体で搬送させて該像担持体と対向した現像部へ搬送する搬送手段とを具備している現像手段と、
を一体として備えているプロセスカートリッジを少なくとも2つ有しているプロセスカートリッジのセットであって、
各々のプロセスカートリッジは、同一の画像形成装置に着脱自在に装着可能であり、また各々のプロセスカートリッジが収容している現像剤の量が異なり、それによって互いのプロセスカートリッジの公称印字可能枚数が異なっているものであり、
更に各々のプロセスカートリッジが具備している像担持体は、各々のプロセスカートリッジが画像形成装置に装着され、各々のプロセスカートリッジの公称印字可能枚数分の画像の印字に供された後には、表面層の削れ量が、互いに等しいか或いはほぼ等しいことを特徴とするプロセスカートリッジのセットが提供される。
本発明に係るプロセスカートリッジのセットの好ましい態様として、下記[2]〜[4]のプロセスカートリッジのセットが挙げられる。
[2]前記2つのプロセスカートリッジの各々の公称印字可能枚数をA(枚)及びB(枚)とし、前記2つのプロセスカートリッジが具備している像担持体各々の表面層の単位使用あたりの膜厚減少量をa(μm)及びb(μm)としたときに、a×Aとb×Bが等しいか或いはほぼ等しい上記[1]に記載のプロセスカートリッジのセット。
[3]前記a×A、b×Bが、下記式(1)の関係を満たす上記[2]に記載のプロセスカートリッジのセット:
0.81<(a×A)/(b×B)<1.35・・・(1)。
[4]前記2つのプロセスカートリッジの内の一方の公称印字可能枚数が、他方の公称印字可能枚数の2倍以上である上記[1]〜[3]の何れかに記載のプロセスカートリッジのセット。
[2]前記2つのプロセスカートリッジの各々の公称印字可能枚数をA(枚)及びB(枚)とし、前記2つのプロセスカートリッジが具備している像担持体各々の表面層の単位使用あたりの膜厚減少量をa(μm)及びb(μm)としたときに、a×Aとb×Bが等しいか或いはほぼ等しい上記[1]に記載のプロセスカートリッジのセット。
[3]前記a×A、b×Bが、下記式(1)の関係を満たす上記[2]に記載のプロセスカートリッジのセット:
0.81<(a×A)/(b×B)<1.35・・・(1)。
[4]前記2つのプロセスカートリッジの内の一方の公称印字可能枚数が、他方の公称印字可能枚数の2倍以上である上記[1]〜[3]の何れかに記載のプロセスカートリッジのセット。
本発明の他の実施態様は、
[5]少なくとも2つの、異なる色の画像を形成するためのプロセスカートリッジが本体に、カラー画像を形成可能に装着されているカラー画像形成装置であって、該2つのプロセスカートリッジは、各々が、
i)像担持体と、
ii)該像担持体表面をクリーニングするクリーニング部材と、
iii)現像剤を収容している容器と、該現像剤を現像剤担持体で搬送させて該像担持体と対向した現像部へ搬送する搬送手段とを具備している現像手段と、
を一体として備え、
各々のプロセスカートリッジは、収容している現像剤の量が互いに異なり、それによって互いのプロセスカートリッジの公称印字可能枚数が異なっているものであり、
更に各々のプロセスカートリッジが具備している像担持体は、各々のプロセスカートリッジの公称印字可能枚数分の画像の印字に供された後には、表面層の削れ量が、互いに等しいか或いはほぼ等しいことを特徴とするカラー画像形成装置を提供する。
[5]少なくとも2つの、異なる色の画像を形成するためのプロセスカートリッジが本体に、カラー画像を形成可能に装着されているカラー画像形成装置であって、該2つのプロセスカートリッジは、各々が、
i)像担持体と、
ii)該像担持体表面をクリーニングするクリーニング部材と、
iii)現像剤を収容している容器と、該現像剤を現像剤担持体で搬送させて該像担持体と対向した現像部へ搬送する搬送手段とを具備している現像手段と、
を一体として備え、
各々のプロセスカートリッジは、収容している現像剤の量が互いに異なり、それによって互いのプロセスカートリッジの公称印字可能枚数が異なっているものであり、
更に各々のプロセスカートリッジが具備している像担持体は、各々のプロセスカートリッジの公称印字可能枚数分の画像の印字に供された後には、表面層の削れ量が、互いに等しいか或いはほぼ等しいことを特徴とするカラー画像形成装置を提供する。
以上説明したように、同一本体に脱着できるトナー容量の異なる2種類以上のプロセスカートリッジにおいて、感光体ドラムの電荷発生層は同一、電荷輸送層の膜厚が同一で材料の異なる物を用いることによって耐久をとおしてライン幅を揃えることができるという効果を得ることができる。また、膜厚を同一にすることにより感光体ドラムの感度を同じようにし、トナー容量の小さいプロセスカートリッジにおいて削れ易い材料を使うことによりコストを下げることができるという効果を得ることができる。
本発明に係る感光体ドラムの一般的な形態として、感光層が有機光導電体を主成分として構成されている。
感光体ドラムの導電性支持体の上に電荷発生層、電荷輸送層が積層された積層型負帯電感光体ドラムを用いる。導電性支持体としてはアルミニウムの他にステンレスなどの金属、紙、プラスチックなどの円筒状シリンダー、シートまたはフィルムなどを用いることができる。またこれらの円筒状シリンダー、シートまたはフィルムは、必要に応じて導電性ポリマー層あるいは酸化スズ、酸化チタン、銀粒子などの導電性粒子を含有する樹脂層を有していてもよい。
導電性支持体と感光層の間には、バリアー機能と接着機能をもつ下引き層(接着層)を設けることができる。下引き層は感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被膜、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護などのために形成される。その膜厚は0.2〜2μm程度である。
また導電性支持体の上に積層される電荷発生層の材料としてはピリリウム、チアピリリウム系染料、フタロシアニン系顔料、アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、アゾ系顔料、インジゴ系顔料、キナクリドン顔料、非対称キノシアニン、キノシアニンなどを用いることができる。
更に電荷発生層の上に積層する電荷輸送層の材料としては、ヒドラゾン系化合物、ピラゾリン系化合物、スチリル系化合物、トリアリールメタン系化合物、ポリアリールアルカン系化合物なども用いることができる。また電荷発生層あるいは電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、潤滑剤など種種の添加剤を含有させることができる。
(実施例1)
本発明の実施例1に関して図1〜6を参照して説明する。
本発明の実施例1に関して図1〜6を参照して説明する。
図1には本実施例に係る画像形成装置が示してある。101は像担持体であり、円筒状であるアルミニウム製の基体上に有機感光層を積層した構成を有し、矢印aの方向に、例えばプロセススピード250mm/secで回転駆動できる感光体ドラムを示している。102は帯電手段(帯電ローラ)であり、芯金とその外周を被覆している中抵抗弾性ゴム層とで構成され、芯金の両端を軸受けで回転可能に、かつ感光体ドラム101に当接するように支持され、感光体ドラム101と従動回転する。帯電ローラ102は直流電圧と交流電圧を重畳できる不図示の帯電バイアス印加電源と電気的に接続しており、芯金を介して帯電ローラ2にバイアス印加することにより感光体ドラム101の表面を所定の電位に均一に帯電する。103は露光手段であり、不図示のホスト装置から送られてくる画像情報の時系列電気デジタル信号に対応したレーザー光がミラーを介して感光体ドラム101の表面を走査露光し、静電潜像を形成するレーザービームスキャナーを示している。104は現像剤担持体であり、非接触現像方式を採用したものでトナーを担持して対向した感光体ドラム101へと搬送する現像スリーブを示している。現像スリーブは不図示のバイアス印加電源に電気的に接続されており、直流電圧と交流電圧を印加できるようになっている。105は転写部材(転写ローラ)であり、芯金とその外周をローラ状に弾性層で覆われていて感光体ドラム101に当接するように支持され、不図示の駆動手段により所定の周速度で回転駆動できる。転写ローラ105は直流電圧を印加できる不図示のバイアス印加電源と電気的に接続しており、芯金を介して転写ローラ105にバイアス印加することにより、感光体ドラム101の表面に形成されたトナー像が転写ローラ105と感光体ドラム101のニップ近傍に搬送されると紙などの転写材109に静電転写され、次いで定着装置110により定着される。106は現像剤であり、現像容器107に収容されており、現像スリーブ104によって感光体ドラム101に対向する部位まで搬送され感光体ドラム上の静電潜像を可視化するトナーを示している。トナーは磁性一成分ネガトナーであり、用途に合わせた不図示の外添剤が外添されている。
次に本実施例1におけるプロセスカートリッジに関して図2を用いて説明する。前記プロセスカートリッジはトナーや感光体ドラム、現像スリーブといった消耗品を一体化した構成をとり、画像形成装置に着脱可能であることとする。プロセスカートリッジは像担持体である感光体ドラム201とそれを均一帯電する帯電ローラ202と現像剤担持体である現像スリーブ203、現像スリーブ上のトナー層を規制する現像ブレード204、感光体ドラム上に転写されずに残ったトナーを掻き取るクリーニングブレード205を具備している。トナー206はトナー容器207に収納されている。トナーの容量は本実施例では10,000枚相当の600gを備えたプロセスカートリッジ(A)、20,000枚相当の1,100gを備えたプロセスカートリッジ(B)の二種類のプロセスカートリッジが図1の画像形成装置に脱着可能であるとする。
次に本実施例1における感光体ドラム(i)及び感光体ドラム(ii)について説明する。
感光体ドラム(i)は、直径30mm、長さ260mmのアルミニウムシリンダーを支持体とし、共重合ポリアミド4部をメタノール50部/n−ブタノール50部に溶解し、上記支持体上に浸漬塗布して、0.6μmの下引き層を形成した。次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の9.0°、14.2°、23.9°、27.1°に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニン顔料8部と、アゾ顔料2部、ポリビニルブチラール樹脂10部をシクロヘキサン120部とともにサンドミル装置で10時間分散した、分散液にメチルエチルケトン30部を加えて上記下引き層2に塗布して、膜厚が0.1μmの電荷発生層を形成した。次いで、電荷輸送材として下記式で示される構造を有する化合物8部、
下記式で示される構造を有する化合物2部、
さらにバインダー樹脂として下記式で示される繰り返し構造単位を有する重合体(粘度平均分子量2.0×104)、
を、ジクロロメタン20部/モノクロロベンゼン40部の混合溶媒中に溶解し、電荷輸送層形成用塗料を調製した。この塗料を前記電荷発生層上に浸漬塗布方法で塗布し、120℃で60分間乾燥して、膜厚が24μmの電荷輸送層を形成し、感光体ドラム(i)を作製した。
感光体ドラム(ii)は、電荷輸送層中のバインダー樹脂の粘度平均分子量を4.0×104とした以外は、感光体ドラム(i)と同様の構成とした。
次に、上記感光体ドラム(i)及び(ii)各々の表面の耐久試験による削れ量の違いを観察した。耐久試験時に用いる評価方法として、感光体ドラム(i)を組み込んだプロセスカートリッジ(A)、感光体ドラム(ii)を組み込んだプロセスカートリッジ(B)において同一本体で同一条件で行った。環境は温度23℃、湿度50%で検討した。感光体ドラム(i)、及び(ii)の帯電方法としては、直流電圧Vdに閾値電圧の2倍以上のピーク間電圧を持つ交流成分を重畳した電圧を接触帯電部材に印加する帯電方式を用いる。具体的には直流電圧を−600V、交流電圧を2kVpp印加した。印字率2%の横線を用いA4紙を通紙することで、通紙耐久前と通紙耐久後の感光体表面の膜厚を測定することにより削れ量を測定した。トナー容量の大きいプロセスカートリッジ(B)における感光体ドラム(ii)の表面の削れ量は0.25μm/1,000枚、トナー容量の小さいプロセスカートリッジ(A)における感光体ドラム(i)の表面の削れ量は0.48μm/1,000枚であった。プロセスカートリッジの寿命が終了した時点での電荷輸送層の膜厚は、公称印字枚数が20,000枚のプロセスカートリッジ(B)においては19.00μm、公称印字可能枚数が10,000枚のプロセスカートリッジ(A)においては19.20μmであった。よって1,000枚あたりの膜厚減少量と公称印字枚数の積は0.25(μm)×20,000(枚)≒0.48(μm)×10,000(枚)となりほぼ等しいこととなる。感光体ドラム(i)並びに(ii)の電荷輸送層の膜厚は初期では同じであるが、トナー容量の小さいプロセスカートリッジ(A)に組み込んだ感光体ドラム(i)の電荷輸送層の削れる速度が速いためトナーの消費にあわせてプロセスカートリッジ(A)及び(B)各々の公称印字枚数印字後においても、各感光体ドラムの電荷輸送層の残り膜厚は、殆ど同じになっている。そのため、プロセスカートリッジの寿命と感光体ドラムの寿命とをほぼ一致させることができる。
次に上記感光体ドラム(i)及び(ii)の感度を調べてみた。レーザービームスキャナーからの光量と感光体ドラムの明部電位の関係を図3のグラフで示す。図3から明らかな様に、感光体ドラム(i)の感度曲線(i)と感光体ドラム(ii)の感度曲線(ii)とはほぼ一致し、両者は、ほぼ同様の感度を有していることが分る。
(実験例1)
次に、実際の画像形成装置で印字された画像に関してそれぞれの感光体ドラムで比較した。はじめに上記プロセスカートリッジ(A)及び(B)の双方に、感光体ドラム(ii)を組み込みトナーの容量差のみによる現像性の違いを比較検討した。帯電における直流電圧は−600V、交流電圧は2kVpp、現像スリーブに印加する直流電圧は−450V、交流電圧は1.6kVppの矩形波をもちいた。1,000枚ごとにサンプル画像を印字し、ライン幅の耐久推移を図4に示す。
次に、実際の画像形成装置で印字された画像に関してそれぞれの感光体ドラムで比較した。はじめに上記プロセスカートリッジ(A)及び(B)の双方に、感光体ドラム(ii)を組み込みトナーの容量差のみによる現像性の違いを比較検討した。帯電における直流電圧は−600V、交流電圧は2kVpp、現像スリーブに印加する直流電圧は−450V、交流電圧は1.6kVppの矩形波をもちいた。1,000枚ごとにサンプル画像を印字し、ライン幅の耐久推移を図4に示す。
図4中のbが、感光体ドラム(ii)を組み込んだ、トナー容量が大きいプロセスカートリッジ(B)のライン幅耐久推移を示している。また図4中のcが、感光体ドラム(ii)を組み込んだ、トナー容量が小さいプロセスカートリッジ(A)のライン幅耐久推移を示している。トナー容量が少ないプロセスカートリッジ(A)においては、耐久枚数が増加するにつれて、ライン幅がトナー容量が大きいプロセスカートリッジ(B)よりも太くなる傾向にあることがわかる。即ち、感光体ドラムを同一のものを用いた場合にライン幅は同じような推移を示さず、同一の画像装置でトナー容量が違うのみのプロセスカートリッジで画像が異なってしまうという問題が生じる。
(実験例2)
次にプロセスカートリッジ(A)及び(B)に、それぞれ感光体ドラム(i)及び(ii)を組み込んだときの、現像性の違いを比較検討してみる。上記実験例1と同様に、1,000枚ごとにサンプル画像を印字しライン幅の耐久推移を図4中に示す。図4中のaが感光体ドラム(i)を組み込んだ容量の小さいプロセスカートリッジ(A)によるライン幅耐久推移を示しており、本実験例におけるプロセスカートリッジ(A)によるライン幅の耐久推移は、上記実験例1におけるプロセスカートリッジ(A)と比較して耐久を通して太くなりすぎることはなく、トナー容量が大きいプロセスカートリッジ(B)と同じような耐久推移を示すようになる。これは図5にライン(i)で示した感光体ドラム(i)の明電位推移が、感光体ドラム(i)の電荷輸送層が削れ易いため、明電位が耐久後半に進むにつれて、ライン(ii)で示した感光体ドラム(ii)の明電位推移と比較して上がりやすくなる。そのため、感光体ドラムと現像スリーブに印加されているバイアスの電位コントラストが小さくなり、ライン幅が耐久後半太くなりすぎるのを抑え、その結果として本実験例に係るプロセスカートリッジ(A)と(B)とは、耐久を通してほぼ一定のライン幅を描くことになる。
次にプロセスカートリッジ(A)及び(B)に、それぞれ感光体ドラム(i)及び(ii)を組み込んだときの、現像性の違いを比較検討してみる。上記実験例1と同様に、1,000枚ごとにサンプル画像を印字しライン幅の耐久推移を図4中に示す。図4中のaが感光体ドラム(i)を組み込んだ容量の小さいプロセスカートリッジ(A)によるライン幅耐久推移を示しており、本実験例におけるプロセスカートリッジ(A)によるライン幅の耐久推移は、上記実験例1におけるプロセスカートリッジ(A)と比較して耐久を通して太くなりすぎることはなく、トナー容量が大きいプロセスカートリッジ(B)と同じような耐久推移を示すようになる。これは図5にライン(i)で示した感光体ドラム(i)の明電位推移が、感光体ドラム(i)の電荷輸送層が削れ易いため、明電位が耐久後半に進むにつれて、ライン(ii)で示した感光体ドラム(ii)の明電位推移と比較して上がりやすくなる。そのため、感光体ドラムと現像スリーブに印加されているバイアスの電位コントラストが小さくなり、ライン幅が耐久後半太くなりすぎるのを抑え、その結果として本実験例に係るプロセスカートリッジ(A)と(B)とは、耐久を通してほぼ一定のライン幅を描くことになる。
以上実験例1,2より感光体ドラムの削れ量をプロセスカートリッジの容量に応じて変えることにより、ライン幅推移を2つのプロセスカートリッジにおいて揃えることができるようになることが分った。
次に感光体ドラムの1,000枚あたりの削れ量と公称印字可能枚数の関係を調べた。具体的には感光体ドラムにおける電荷輸送層のバインダー樹脂における粘度平均分子量を変えたいくつかの感光体ドラムを作製し、ライン幅の耐久推移と削れ量を調べた。下記表1に、作成したそれぞれの感光体ドラムA〜Gのバインダー樹脂の粘度平均分子量と、各感光体ドラムの1,000枚あたりの削れ量を示す。また図6に公称印字可能枚数10,000枚のプロセスカートリッジ(A)に各感光体ドラムA〜Gを組み込んだときのライン幅の耐久推移を調べた。図6中の太い実線Aは、前記した感光体ドラム(ii)の耐久ライン幅推移を示している。粘度平均分子量が小さくなるにつれて削れ量が大きくなり、かつ耐久後半時においてライン幅が細くなる。
このとき感光体ドラムGにおいては耐久後半ライン幅が太くなることはないが、紙上に膜厚の削れ過ぎによる筋が発生したことから実使用には耐えられない状態であった。ここで、先に示した様に感光体ドラム(ii)を組み込んだ、公称印字可能枚数が20,000枚のプロセスカートリッジ(B)において、カートリッジ寿命である20,000枚時のライン幅が200μmであったことを考慮にいれると、小容量のプロセスカートリッジ(A)において、公称印字可能枚数である10,000枚時におけるライン幅が、プロセスカートリッジ(B)のそれと同じであれば、図5から耐久推移もほぼ同じと考えられる。そのため上下限5μmの幅を持たせ、耐久終了時のライン幅が200±5μmの範囲になるような感光体ドラムを選ぶことによって、トナー量の異なる2つのプロセスカートリッジにおいてライン幅推移が同じ様にすることができる。このとき耐久終了時にこのライン幅内にある感光体ドラムは、図6におけるD,E,Fであることがわかる。
また、a×Aとb×Bの比の計算結果を表2に示す。
以上のことからa×Aとb×Bの比は
0.81<(a×A)/(b×B)<1.35
にあるときが2種類のトナー容量が異なるプロセスカートリッジにおいて、耐久によるライン幅推移がほぼ揃うようになると言える。
0.81<(a×A)/(b×B)<1.35
にあるときが2種類のトナー容量が異なるプロセスカートリッジにおいて、耐久によるライン幅推移がほぼ揃うようになると言える。
(実施例2)
実施例1では同一本体に着脱できる2種類のトナー容量の違うプロセスカートリッジにおいて感度を同じ様にするため電荷輸送層の膜厚を同じにしたが、本実施例2では同一本体に着脱できるトナー容量の違うカラープロセスカートリッジに関して説明する。図7に4連タンデム方式のカラー画像形成装置の概略図を示す。図7に示す画像形成装置は基本的な構成に関しては実施例1に示すような画像形成装置とほぼ同じで4つの画像形成部201、202、203、204からなり、転写搬送ベルト1、定着部7、給紙部8からなる。画像形成部201〜204はそれぞれ転写搬送ベルト1に沿って右から順にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)色を形成できるように並んで配置されており、それぞれの画像形成部は円筒状の感光体ドラム1a〜1dと感光体ドラムを均一に帯電する帯電ローラ2a〜2d、レーザー露光装置3a〜3d、トナー収容部4a〜4d、トナー回収部5a〜5dを持っている。また、転写ローラ6a〜6dがそれぞれの画像形成部において転写搬送ベルト1を挟んで対向して配置され、動作時に図示矢印方向にプロセススピード50mm/secで回転する。またそれぞれの画像形成部は画像形成装置本体に着脱可能な、それぞれの色に対応した4種類のプロセスカートリッジである。カラープロセスカートリッジは一般的にマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4種類からフルカラーの画像を得ることができるが、中でもユーザーの使用頻度はブラックが最も多い。そのため、ブラックに関しては他の色に比べてトナー容量を大きくしておかなければならない。このとき感光体ドラムに関してもトナー容量に応じて表面の削れ量を変えて、電荷輸送層の膜厚を同じにすることにより感度を一定にするようにする。具体的には、シアン、マゼンタ、イエローに関しては同一の感光体ドラムを使用し、ブラックに関しては電荷発生層を他の色と同一、電荷輸送層に関しては他の色と膜厚が同じで材料が異なるものを用い感光体ドラムの感度を同じようにすることを特徴とする。
実施例1では同一本体に着脱できる2種類のトナー容量の違うプロセスカートリッジにおいて感度を同じ様にするため電荷輸送層の膜厚を同じにしたが、本実施例2では同一本体に着脱できるトナー容量の違うカラープロセスカートリッジに関して説明する。図7に4連タンデム方式のカラー画像形成装置の概略図を示す。図7に示す画像形成装置は基本的な構成に関しては実施例1に示すような画像形成装置とほぼ同じで4つの画像形成部201、202、203、204からなり、転写搬送ベルト1、定着部7、給紙部8からなる。画像形成部201〜204はそれぞれ転写搬送ベルト1に沿って右から順にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)色を形成できるように並んで配置されており、それぞれの画像形成部は円筒状の感光体ドラム1a〜1dと感光体ドラムを均一に帯電する帯電ローラ2a〜2d、レーザー露光装置3a〜3d、トナー収容部4a〜4d、トナー回収部5a〜5dを持っている。また、転写ローラ6a〜6dがそれぞれの画像形成部において転写搬送ベルト1を挟んで対向して配置され、動作時に図示矢印方向にプロセススピード50mm/secで回転する。またそれぞれの画像形成部は画像形成装置本体に着脱可能な、それぞれの色に対応した4種類のプロセスカートリッジである。カラープロセスカートリッジは一般的にマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4種類からフルカラーの画像を得ることができるが、中でもユーザーの使用頻度はブラックが最も多い。そのため、ブラックに関しては他の色に比べてトナー容量を大きくしておかなければならない。このとき感光体ドラムに関してもトナー容量に応じて表面の削れ量を変えて、電荷輸送層の膜厚を同じにすることにより感度を一定にするようにする。具体的には、シアン、マゼンタ、イエローに関しては同一の感光体ドラムを使用し、ブラックに関しては電荷発生層を他の色と同一、電荷輸送層に関しては他の色と膜厚が同じで材料が異なるものを用い感光体ドラムの感度を同じようにすることを特徴とする。
シアン、マゼンタ、イエローに関してトナー容量は200gで公称印字可能枚数は3,000枚である。またブラックに関してはトナー容量は250gで公称印字可能枚数は4,000枚のプロセスカートリッジを用いる。またシアン、マゼンタ、イエローに関しては実施例1における感光体ドラム(i)を用い、ブラックに関しては実施例1における感光体ドラム(ii)を用いた。また、トナーは非磁性一成分ネガトナーを用いた。
次に感光体ドラムの削れ量の検討をおこなった。検討は実施例1と同様に同一本体で同一条件でおこなった。また、温度23℃、湿度50%の環境でおこなった。感光体ドラムの帯電方法としては、直流電圧Vdに閾値電圧の2倍以上のピーク間電圧を持つ交流成分を重畳した電圧を接触帯電部材に印加する帯電方式を用いる。具体的には直流電圧を−600V、交流電圧を1.8kVpp印加した。感光体ドラム表面の削れ速度はトナー容量が小さいイエロー、シアン、マゼンタに関しては0.23μm/1,000枚であり、トナー容量が大きいブラックに関しては0.32μm/1,000枚であった。
(実験例3)
次に、実際の画像形成装置で排紙された画像に関して全色同一の感光体ドラムを用いた場合と、ブラックのみ電荷発生層が同一で電荷輸送層の膜厚が同じで材料が異なる感光体ドラムを用いた場合で比較検討してみた。
次に、実際の画像形成装置で排紙された画像に関して全色同一の感光体ドラムを用いた場合と、ブラックのみ電荷発生層が同一で電荷輸送層の膜厚が同じで材料が異なる感光体ドラムを用いた場合で比較検討してみた。
はじめに全色同一の感光体ドラムを用いた場合の現像性の違いを比較検討する。帯電における直流電圧は−600V、交流電圧は2kVpp、現像スリーブに印加する直流電圧は−450V、交流電圧は1.6kVppの矩形波をもちいる。500枚ごとにサンプル画像を印字し、そのときのライン幅の耐久推移を図8に示す。図8においてaがトナー容量が少ないシアン、マゼンタ、イエローのプロセスカートリッジにおけるライン幅耐久推移を示しており、bがブラックのトナー容量が大きいプロセスカートリッジにおけるライン幅耐久推移を示している。トナー容量が少ないシアン、マゼンタ、イエローのプロセスカートリッジにおいては、耐久枚数が増加するにつれてライン幅の推移がトナー容量が大きいブラックのプロセスカートリッジよりも太くなる傾向にあることがわかる。そのため、感光体ドラムを同一のものを用いた場合にライン幅は同じような推移を示さず、同一の画像装置で色が異なるプロセスカートリッジで画像が異なるといった問題が生じる。
(実験例4)
次に4色のプロセスカートリッジにおいてそれぞれシアン、マゼンタ、イエローに関しては実施例1における感光体ドラム(i)、ブラックには感光体ドラム(ii)を用いた場合の現像性の違いを比較検討してみる。同様に500枚ごとにサンプル画像を印字しライン幅の耐久推移を図8に示す。図8においてラインcで示した、が感光体ドラム(i)を組み込んだトナー容量が小さい、シアン、マゼンタ、イエローのプロセスカートリッジ(B)におけるライン幅の耐久推移は上記実験例3におけるシアン、マゼンタ、イエローのプロセスカートリッジよりも耐久を通して太くなりすぎることはなく、トナー容量が大きいブラックのプロセスカートリッジと同じような耐久推移を示すようになる。これは実施例1の図5で示した感光体ドラム(i)、(ii)の明電位推移からわかるように、トナー容量の小さいプロセスカートリッジの感光体ドラム(i)が削れ易い材質になっているため、明電位が耐久が進むにつれて上がりやすくなる。そのため、感光体ドラムと現像スリーブに印加されているバイアスの電位コントラストが小さくなり、ライン幅が耐久後半太くなりすぎるのを抑え一定のライン幅になることになる。
次に4色のプロセスカートリッジにおいてそれぞれシアン、マゼンタ、イエローに関しては実施例1における感光体ドラム(i)、ブラックには感光体ドラム(ii)を用いた場合の現像性の違いを比較検討してみる。同様に500枚ごとにサンプル画像を印字しライン幅の耐久推移を図8に示す。図8においてラインcで示した、が感光体ドラム(i)を組み込んだトナー容量が小さい、シアン、マゼンタ、イエローのプロセスカートリッジ(B)におけるライン幅の耐久推移は上記実験例3におけるシアン、マゼンタ、イエローのプロセスカートリッジよりも耐久を通して太くなりすぎることはなく、トナー容量が大きいブラックのプロセスカートリッジと同じような耐久推移を示すようになる。これは実施例1の図5で示した感光体ドラム(i)、(ii)の明電位推移からわかるように、トナー容量の小さいプロセスカートリッジの感光体ドラム(i)が削れ易い材質になっているため、明電位が耐久が進むにつれて上がりやすくなる。そのため、感光体ドラムと現像スリーブに印加されているバイアスの電位コントラストが小さくなり、ライン幅が耐久後半太くなりすぎるのを抑え一定のライン幅になることになる。
以上実験例3,4より、各色カートリッジのトナー容量に応じて削れ量の異なる感光体ドラムを組み込むことにより、ライン幅推移を4色のプロセスカートリッジにおいて揃えることができ、画像が耐久を通して一定になるようにできる。
Claims (5)
- i)像担持体と、
ii)該像担持体の表面をクリーニングするクリーニング部材と、
iii)現像剤を収容している容器と、該現像剤を現像剤担持体で搬送させて該像担持体と対向した現像部へ搬送する搬送手段とを具備している現像手段と、
を一体として備えているプロセスカートリッジを少なくとも2つ有しているプロセスカートリッジのセットであって、
各々のプロセスカートリッジは、同一の画像形成装置に着脱自在に装着可能であり、また各々のプロセスカートリッジが収容している現像剤の量が異なり、それによって互いのプロセスカートリッジの公称印字可能枚数が異なっているものであり、
更に各々のプロセスカートリッジが具備している像担持体は、各々のプロセスカートリッジが画像形成装置に装着され、各々のプロセスカートリッジの公称印字可能枚数分の画像の印字に供された後には、表面層の削れ量が、互いに等しいか或いはほぼ等しいことを特徴とするプロセスカートリッジのセット。 - 前記2つのプロセスカートリッジの各々の公称印字可能枚数をA(枚)及びB(枚)とし、前記2つのプロセスカートリッジが具備している像担持体各々の表面層の単位使用あたりの膜厚減少量をa(μm)及びb(μm)としたときに、a×Aとb×Bが等しいか或いはほぼ等しい請求項1記載のプロセスカートリッジのセット。
- 前記a×A、b×Bが、下記式(1)の関係を満たす請求項2記載のプロセスカートリッジのセット:
0.81<(a×A)/(b×B)<1.35・・・(1)。 - 前記2つのプロセスカートリッジの内の一方の公称印字可能枚数が、他方の公称印字可能枚数の2倍以上である請求項1〜3の何れかに記載のプロセスカートリッジのセット。
- 少なくとも2つの、異なる色の画像を形成するためのプロセスカートリッジが本体に、カラー画像を形成可能に装着されているカラー画像形成装置であって、該2つのプロセスカートリッジは、各々が、
i)像担持体と、
ii)該像担持体表面をクリーニングするクリーニング部材と、
iii)現像剤を収容している容器と、該現像剤を現像剤担持体で搬送させて該像担持体と対向した現像部へ搬送する搬送手段とを具備している現像手段と、
を一体として備え、
各々のプロセスカートリッジは、収容している現像剤の量が互いに異なり、それによって互いのプロセスカートリッジの公称印字可能枚数が異なっているものであり、
更に各々のプロセスカートリッジが具備している像担持体は、各々のプロセスカートリッジの公称印字可能枚数分の画像の印字に供された後には、表面層の削れ量が、互いに等しいか或いはほぼ等しいことを特徴とするカラー画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004126847A JP2005309143A (ja) | 2004-04-22 | 2004-04-22 | プロセスカートリッジのセット及びカラー画像形成装置 |
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Publications (1)
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ID=35437992
Family Applications (1)
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JP2004126847A Withdrawn JP2005309143A (ja) | 2004-04-22 | 2004-04-22 | プロセスカートリッジのセット及びカラー画像形成装置 |
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-
2004
- 2004-04-22 JP JP2004126847A patent/JP2005309143A/ja not_active Withdrawn
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