JP2005308216A - 燃料流出防止弁装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第1、第2オリフィス4A,4Bを介して燃料タンクの外へ通じる流通路6に連通する第1、第2空洞部3A,3Bが並列に設けられ、第1、第2空洞部3A,3Bには燃料タンクの内部に連通する開口5が設けられたハウジング1と、第1、第2空洞部3A,3B内で移動して第1、第2オリフィス4A,4Bを開閉する第1、第2弁体11A,11Bとを備えた燃料流出防止弁装置において、第2オリフィス4Bの断面積を第1オリフィス4Aの断面積よりも小さくし、第2弁体11Bが、その張り付き力に抗して第1弁体11Aが第1オリフィス4Aを開放するよりも先に第2オリフィス4Bを開放する。
【選択図】 図1
Description
しかし、オリフィスの断面積を大きくすると、オリフィスを開閉する弁体と弁座との接触面積が大きくなるので、弁体が弁座に張り付く現象が発生する。
しかしながら、オリフィスの直径を小さくすると、燃料蒸気を燃料タンク外へ速やかに逃がすことができなくなる。
そして、通常時は第1弁体と第2弁体とが重合しているので、振動による摩擦によって弁頭、弁座が摩耗し、シール性を長期間保持できなくなる。
また、第1および第2オリフィスを開閉する弁体移動ストロークが長くなるので、燃料タンクの満タン液面位を上昇させることができずにデッドスペースが大きくなり、より多くの燃料を燃料タンクに給油することができなかった。
さらに、第1弁体の中に第2弁体を収容する構造なので、構造が複雑になり、動作不良を起こす恐れもある。
(1)オリフィスを介して燃料タンクの外へ通じる流通路に連通する複数の空洞部が並列に設けられ、前記各空洞部には前記燃料タンクの内部に連通する開口が設けられたハウジングと、前記各空洞部内で移動して対応する前記オリフィスを開閉する複数の弁体とを備えた燃料流出防止弁装置において、前記複数のオリフィスの1つの断面積を他の前記オリフィスの断面積よりも小さくし、前記断面積の小さなオリフィスを開閉する前記弁体が、その張り付き力に抗して他の前記弁体が対応する前記オリフィスを開放するよりも先に前記断面積の小さなオリフィスを開放することを特徴とする。
(2)(1)に記載の燃料流出防止弁装置において、前記複数の空洞部は、同一高さに位置することを特徴とする。
したがって、断面積の小さなオリフィスを開閉する弁体が、その張り付き力に抗して他の弁体が対応するオリフィスを開放するよりも先に断面積の小さなオリフィスを開放するので、確実にオリフィスを開放させて燃料タンク内の圧力の上昇を防止することができる。
そして、複数の空洞部を同一高さに位置させたので、複数の弁体の移動方向の寸法を小さくでき、小形化および軽量化を図ることができ、デッドスペースが少なくなって燃料タンク内により多くの燃料を給油することができる。
なお、図3は第1弁体で第1オリフィスを閉成するとともに、第2弁体で第2オリフィスを閉成している状態を示し、図4は第1弁体で第1オリフィスのみを閉成している状態を示している。
11Bで示すポリアセタール樹脂で成形された第2弁体は、第2空洞部3B内で第2空洞部3Bの軸方向へ移動して第2オリフィス4Bを開閉するものであり、上面に第2オリフィス4Bを開閉する弁頭12Bが設けられ、下面に第2コイルスプリング21Bを収容する凹部13Bが形成されている。
そして、第1弁体11Aと第2弁体11Bとは、弁頭12A,12Bを除いて、同一形状で同じ重さとされている。
21Bで示す第2付勢部材としての第2コイルスプリングは、第2弁体11Bをその自重に抗して移動させて第2オリフィス4Bを閉成することができず、第2弁体11Bをその浮力と協働して移動させて第2オリフィス4Bを閉成することができる付勢力に設定されている。
31Bで示す第2緩衝材としての第2クッションは、第2弁体11Bがキャップ7に衝合することによって騒音が発生するのを防止するためのものであり、第2弁体11Bの下面に取り付けられている。
まず、図1に示すように、燃料流出防止弁装置を燃料タンクに取り付けた通常状態では、第1コイルスプリング21Aの付勢力に抗して第1弁体11Aが自重で下降し、弁頭12Aが第1オリフィス4Aを開放するとともに、第2コイルスプリング21Bの付勢力に抗して第2弁体11Bが自重で下降し、弁頭12Bが第2オリフィス4Bを開放している。
したがって、燃料タンク内で発生する燃料蒸気、すなわちガソリン蒸気は、開口5または第1および第2貫通孔7a,7b、第1および第2空洞部3A,3B、第1および第2オリフィス4A,4B、流通路6を経由して排出され、燃料タンク内の圧力の上昇を防止することができる。
したがって、ガソリンが燃料タンク外へ流出するのを防止することができる。
このように第1および第2弁体11A,11Bが第1および第2オリフィス4A,4Bを開放する場合、前述したように、第2オリフィス4Bの直径は第1オリフィス4Aの直径よりも小さく、すなわち弁頭12Bが弁座であるハウジング本体2に接触する面積は弁頭12Aよりも小さく、弁頭12Bがハウジング本体2に張り付く力は弁頭12Aの張り付く力よりも弱いので、図4に示すように、第2弁体11Bが第2オリフィス4Bを速やかに開放させてガソリン蒸気を燃料タンク外へ逃がし、燃料タンク内の圧力の上昇を防止することができる。
このように第1および第2弁体11A,11Bが下降して第1および第2オリフィス4A,4Bを開放するとき、第1および第2弁体11A,11Bは第1または第2クッション31A,31Bを介してキャップ7に衝合するので、衝合音、すなわち騒音が発生しなくなる。
また、第1および第2空洞部3A,3Bを同一高さに並列で位置させることにより、第1および第2弁体11A,11Bの弁体移動ストロークを短くしたので、第1および第2弁体11A,11Bの移動方向の寸法を小さくでき、小形化および軽量化を図ることができ、第1および第2弁体11A,11Bが第1および第2オリフィス4A,4Bを開閉する応答性がよくなるとともに、デッドスペースが少なくなって燃料タンク内により多くのガソリンを給油することができる。
また、キャップ7と第1および第2弁体11A,11Bとの間に第1または第2クッション31A,31Bを配設し、第1および第2弁体11A,11Bを、第1または第2クッション31A,31Bを介してキャップ7に衝合させたので、衝合音、すなわち騒音が発生しなくなる。
また、第1および第2クッション31A,31Bを第1または第2弁体11A,11Bの下面に取り付けたが、第1および第2環状凹部8A,8Bの底に取り付けてもよい。
さらに、ハウジング本体2に2つ空洞部3A,3Bを設け、各弁体11A,11Bを配設したが、ハウジングに3つ以上の空洞部を設けて弁体を配設してもよい。
この場合、複数の弁体の重量を同一とし、オリフィスの1つを他のオリフィスの断面積よりも小さくしたり、複数のオリフィスの断面積を異ならせてもよい。
また、燃料は、ガソリンの他、軽油などであってもよい。
2 ハウジング本体
2n 係止爪
3A 第1空洞部
3B 第2空洞部
4A 第1オリフィス
4B 第2オリフィス
5 開口
6 流通路
7 キャップ
7h 係合孔
7a 第1貫通孔
7b 第2貫通孔
8A 第1環状凹部
8B 第2環状凹部
11A 第1弁体
11B 第2弁体
12A 弁頭
12B 弁頭
13A 凹部
13B 凹部
21A 第1コイルスプリング(第1付勢部材)
21B 第2コイルスプリング(第2付勢部材)
31A 第1クッション(第1緩衝材)
31B 第2クッション(第2緩衝材)
Claims (2)
- オリフィスを介して燃料タンクの外へ通じる流通路に連通する複数の空洞部が並列に設けられ、前記各空洞部には前記燃料タンクの内部に連通する開口が設けられたハウジングと、
前記各空洞部内で移動して対応する前記オリフィスを開閉する複数の弁体とを備えた燃料流出防止弁装置において、
前記複数のオリフィスの1つの断面積を他の前記オリフィスの断面積よりも小さくし、
前記断面積の小さなオリフィスを開閉する前記弁体が、その張り付き力に抗して他の前記弁体が対応する前記オリフィスを開放するよりも先に前記断面積の小さなオリフィスを開放する、
ことを特徴とする燃料流出防止弁装置。 - 請求項1に記載の燃料流出防止弁装置において、
前記複数の空洞部は、同一高さに位置する、
ことを特徴とする燃料流出防止弁装置。
Priority Applications (1)
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Family Applications (1)
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JP2005110444A Expired - Lifetime JP4297883B2 (ja) | 2005-04-07 | 2005-04-07 | 燃料流出防止弁装置 |
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Cited By (1)
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-
2005
- 2005-04-07 JP JP2005110444A patent/JP4297883B2/ja not_active Expired - Lifetime
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WO2011074478A1 (ja) * | 2009-12-17 | 2011-06-23 | 株式会社ニフコ | 燃料タンク用弁装置 |
CN102656041A (zh) * | 2009-12-17 | 2012-09-05 | 株式会社利富高 | 燃料箱用阀装置 |
CN102656041B (zh) * | 2009-12-17 | 2016-03-30 | 株式会社利富高 | 燃料箱用阀装置 |
US9783046B2 (en) | 2009-12-17 | 2017-10-10 | Nifco Inc. | Valve device for fuel tank |
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