JP2005308049A - 内燃機関等の据付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】垂直支持構造と比較して、エンジン等の起動時や停止時の揺動が小さく、固有振動数を低下することができる傾斜支持構造において、垂直支持構造並みの容易さで芯出し作業を行うことを可能とするとともに、支持位置に介装される防振装置の初期の変形を小さくすることで耐性を向上させ長寿命化を図ることができる内燃機関等の据付構造を提供する。
【解決手段】内燃機関等に取り付けられるブラケット2の支持面2aと、機関台4に設けられる支持斜面11aとの間に防振装置30を介装し、支持斜面11aが内燃機関等の中心に対して両側に配置して防振支持する内燃機関等の据付構造において、機関台4と防振装置30との間に、前記支持斜面11aを有し、水平方向に移動可能な据付装置10を介装した。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関(エンジン)やモータ等の据付構造の技術に関し、特に、船舶に搭載される舶用主機としてのエンジンに用いて好適な据付構造に関する。
従来から、船舶や自動車に搭載される内燃機関等の支持構造としては、図10に示すようなものが一般的に公知となっている。図10は従来の内燃機関等の据付構造を示す正面図である。すなわち、エンジン100の両側面(例えば、シリンダブロックの両側面)の対向する位置にボルト107等によって固定されるブラケット102・102をエンジン100のクランク軸方向(紙面に対して垂直方向)に複数箇所設け、このブラケット102を、ゴム等の弾性素材から構成される防振部材を備える防振装置103等を介してエンジン100が搭載される機体側に設けられる据付台としての機関台104に固定することによってエンジン100を防振支持して据え付けている。
前記ブラケット102においては、機体側に対する支持面102aが水平方向となるように形成されており、この支持面102aによって、垂直姿勢となる防振装置103を介してエンジン100を機体側に支持している。つまり、エンジン100に取り付けられるブラケット102・102によって、エンジン100を機体側に対して垂直方向に支持している(以下、このような支持構造を「垂直支持構造」という。)。
しかし、このような垂直支持構造においては、防振装置103・103が垂直姿勢となるため、この防振装置103に備えられる防振部材を軟らかい弾性素材で構成した場合、防振効果は得られるが揺動が大きくなり、エンジン100の起動時や停止時にエンジン100の本体が大きく揺動することがあった。このような場合、エンジン100の振動が許容範囲を超えると、エンジン100に接続され機体側に固定されている配管などに応力が作用して変形や破損などの影響を及ぼすこととなる。
また、エンジン100においては、クランク軸の回転などによりエンジン100の重心を含む前後方向の軸線Aまわりのモーメントが発生するが、垂直支持構造においては、軸線Aから力の作用点となる防振装置103までの水平方向の距離(モーメントアーム)が長くなるため防振装置103に対する垂直方向(上下方向)のモーメントが大きくなる。そして、モーメントアームが長くなると、エンジン100の固有振動数が大きくなり、エンジン100が搭載される船舶や自動車などの乗り心地の低下につながる。
そこで、エンジンの起動時や停止時に生じる大きな揺動を低減するためや、前記モーメントアームを短くしてエンジンの固有振動数を低下させるため、エンジンに対する支持面を、エンジンを中心に対向する斜面となるようにした支持構造がある(以下、このような支持構造を「傾斜支持構造」という。)そして、後者のような理由から傾斜支持構造を採用した場合において、煩雑となるエンジンの位置決めや取付作業を容易にするための技術が特許文献1に開示されている。
特許文献1においては、エンジン側に取り付けられるブラケットと機体側に設けられるブラケットとを防振部材を介して支持しており、両ブラケットにおいて斜面を形成する連結片間に防振部材を介在させて、各連結片及び防振部材をスタッド(植込みボルト)やボルトで固定することによってエンジンを傾斜支持している。そして、この支持位置における各ブラケットの連結片の形状を工夫すること等により、スタッドやボルトによるエンジンの位置決めを容易にするとともに、これらによる掛止を確実なものとするための技術が示されている。なお、前述したモーメントアームとエンジンの固有振動数との関係についてはこの特許文献1を参照されたい。
実公平8−8365号公報
ところで、前述したように支持されるエンジンが、例えば船舶などに搭載される舶用主機として用いられるエンジンの場合、エンジンを機体側に据え付ける際に、その回転軸(クランク軸)と、エンジンに減速機などを介して接続される推進装置(プロペラ)の回転軸との芯出し作業を行う必要がある。そのため、エンジンを支持位置に載置した後、エンジンの位置の微調整が行われることとなる。
このような芯出し作業は、特許文献1に示されているような傾斜支持構造においては、エンジン側または機体側のブラケットの連結片と防振部材との間にシムを介在させること等によって行うこととなる。この場合、斜面にシムが介在することとなるので、エンジンの各支持位置において斜め方向の位置調整となり、シム調整によるエンジンの位置変化を把握することが難しくなってしまう。つまり、傾斜支持構造における芯出し作業は、非常に困難な作業となる。
この点、図10に示すような垂直支持構造においては、芯出し作業は比較的容易となっている。この場合、エンジン100の上下方向の位置調整は、機関台104と防振装置103との間にシムを介在させることにより行い、水平方向の位置調整は、機関台104と防振装置103との間に介在する移動台105において、該移動台105をサイドジャッキ等の移動手段106によって移動させることにより行う。
つまり、エンジンを据え付ける際に芯出し作業を行う必要がある場合、芯出し作業が容易であるという点では垂直支持構造の方が有利であるが、この垂直支持構造においては前述したような固有振動数が大きくなる等の不具合がある。
一方、傾斜支持構造においては、エンジンの支持位置にて介装される防振装置には、エンジンに作用する重力やクランク軸の回転などによって生じる応力により斜面方向に大きな荷重がかかる。こうした荷重に対応するため、防振装置は均等に撓んだ状態で介装される必要がある。つまり、防振装置が歪んだ状態などの不適正な姿勢で介装されると、該防振装置に余分な方向の応力が作用し、その寿命を縮めることとなる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、垂直支持構造と比較して、エンジン等の起動時や停止時の揺動が小さく、固有振動数を低下することができる傾斜支持構造において、垂直支持構造並みの容易さで芯出し作業を行うことを可能とするとともに、支持位置に介装される防振装置の初期の変形を小さくすることで耐性を向上させ長寿命化を図ることができる内燃機関等の据付構造を提供する点にある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、内燃機関等に取り付けられるブラケットの支持面と、据付台に設けられる支持斜面との間に防振装置を介装し、前記支持斜面が内燃機関等の中心に対して両側に配置して防振支持する内燃機関等の据付構造において、前記据付台と前記防振装置との間に、前記支持斜面を有し、水平方向に移動可能な据付装置を介装したものである。
請求項2においては、請求項1記載の内燃機関等の据付構造において、前記据付装置は、前記支持斜面を形成する傾斜板部及び該傾斜板部を支持するとともに該据付装置を前記据付台に固定する基部を有する移動体と、前記据付台に固設される間座板と、該間座板に螺合され前記移動体を内燃機関等に対して内側方向に移動させる第1移動手段と、前記間座板に挿通されるとともに前記基部に螺合され前記移動体を内燃機関等に対して外側方向に移動させる第2移動手段と、を備えるものである。
請求項3においては、請求項1記載の内燃機関などの据付構造において、前記防振装置の左右両側部に該防振装置の弾性変形によって間隔が変化する同一幅の隙間を設け、これら隙間の間隔が同一幅となるように前記防振装置を介装するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、内燃機関等の固有振動数を低下させて良好な防振効果を得ることができる傾斜支持構造においても、垂直支持構造並みの容易さで芯出し作業を行うことが可能となる。
請求項2においては、据付装置における移動体の移動を、簡単かつ微調整が行い易い作業によって行うことが可能となるので、内燃機関等を据え付ける際の芯出し作業を容易に行うことができる。
請求項3においては、内燃機関等の支持位置において、防振装置を均等に撓んだ状態の適正な姿勢で介装することが可能となる。これにより、防振装置の耐性を向上することができ、防振装置の長寿命化を図ることができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の内燃機関等の据付構造による据付例を示す正面図、図2は同じく側面図、図3は本発明の内燃機関等の据付構造を示す斜視図、図4は据付装置を示す平面図、図5は同じく正面図、図6は防振装置を示す平面図、図7は図6におけるX−X断面図、図8は図6におけるY−Y断面図、図9は本発明の内燃機関等の据付構造を示す正面一部断面図である。なお、以下においては、本発明に係る据付構造によって据え付ける内燃機関等をエンジン100とし、該エンジン100の回転軸となるクランク軸C(中心線のみ図示)方向を前後方向として説明する。
本発明の内燃機関等の据付構造は、船舶などに搭載されるエンジン100を機関室において据え付けるための構造であり、図1及び図2に示すように、エンジン100の重心位置Oよりも前側及び後側それぞれにおいて、エンジン100の両側方の略対向する位置、即ち計4箇所の支持位置によってエンジン100を支持する。なお、エンジン100の支持位置の数や支持する位置は、据え付けるエンジン100に作用するスラスト(推力)の大きさや、後述する防振装置30に備えられる防振部材33の硬度など、また、エンジン100が搭載される機体や据え付ける場所などによって適宜決められるものであり、例えば、エンジン100の前後方向に3対、計6箇所の支持位置とする等、特に図示の場合に限定されるものではない。
エンジン100の支持位置においては、エンジン100の支持位置に対応する位置に取り付けられるブラケット2の支持面2aと、据付台としての機関台4上に設けられる据付装置10の支持斜面11aとの間に防振装置30を介装し、エンジン100を支持している。つまり、機関台4上に固設される据付装置10の支持斜面11aに防振装置30を固定し、この防振装置30に、エンジン100側に固設されるブラケット2をボルト7等によって固定することで、エンジン100を防振支持するとともに機関台4に据え付けている。
そして、このような据付構造において、据付装置10の支持斜面11aが、エンジン100の中心に対して両側に配置してエンジン100を防振支持している。すなわち、支持斜面11aがエンジン100側に向けて下る斜面となる状態でエンジン100を両側から支持している。なお、据付装置10の支持斜面11aの傾斜角度は、エンジン100の重心位置やクランク軸Cの位置、また、支持位置をどこに設けるか等によって適宜設定される。
エンジン100側に対する支持斜面11aを有する据付装置10は、後に詳細に説明するが、水平方向(図1における左右方向、出力軸に対して直角方向)に移動可能な構造となっている。つまり、据付装置10は、エンジン100に対して近付く方向と遠ざかる方向に機関台4上にて移動可能に構成されている。
このような構造において、エンジン100を据え付ける際の芯出し作業は、据付装置10の移動及びシム調整によって行われる。すなわち、エンジン100の両側において支持斜面11aを対向させた状態で、エンジン100を支持する据付装置10を限られた範囲内で水平方向に移動させることにより、エンジン100の垂直方向(上下方向)及び水平方向(左右方向)の位置調整が可能となる。つまり、据付装置10をエンジン100側に近付ける方向(対向する据付装置10間の距離を縮める方向)に移動させることにより、エンジン100は据付装置10の支持斜面11aの移動にともなって上側に持ち上げられ、逆に、据付装置10をエンジン100から遠ざける方向(対向する据付装置10間の距離を伸ばす方向)に移動させることにより、エンジン100は据付装置10の支持斜面11aの移動にともなって下側に移動する。また、エンジン100の水平方向の位置調整は、前側及び後側の据付装置10を相対的に移動させることにより行う。そして、エンジン100上下方向の位置調整については、シム調整によっても行われる。この場合、機関台4と据付装置10との間にシムを介在させ、該シムの厚さや数を調整することにより行う。
このように、機関台4と防振装置30との間に、支持斜面11aを有し、水平方向に移動可能な据付装置10を介装することにより、エンジン100の固有振動数を低下させて良好な防振効果を得ることができる傾斜支持構造における芯出し作業が容易となる。つまり、前述した垂直支持構造並みの容易さで芯出し作業を行うことができる傾斜支持構造が実現できる。
以下、本発明に係る据付構造の各部の詳細について図3から図9を用いて説明する。
まず、据付装置10について図3から図5を用いて説明する。
機関台4と防振装置30との間に介装される据付装置10は、前記支持斜面11aを形成する傾斜板部11及び該傾斜板部11を支持するとともに据付装置10を機関台4に固定する基部12を有する移動体10Mと、機関台4に固設される間座板15と、該間座板15に螺合され移動体10Mをエンジン100に対して内側方向(近付ける方向)に移動させる第1移動手段としての第1サイドジャッキ16・16と、間座板15に挿通されるとともに基部12に螺合され移動体10Mをエンジン100に対して外側方向(遠ざける方向)に移動させる第2移動手段としての第2サイドジャッキ17・17とを備えている。
前記基部12は、据付装置10を機関台4の上面に固定するための基板部13と、該基板部13上に立設され、傾斜板部11が支持斜面11aを形成すべく該傾斜板部11を支持する支持板部14・14とから構成されている。
このように、傾斜板部11と、基板部13及び支持板部14・14から構成される基部12とを有する移動体10Mが、基板部13に形成される挿通孔13hに挿通されるボルト18等によって機関台4に固定される。この際、移動体10Mは、基板部13の外側面13bが機関台4の外側面4bよりも内側となるように固定される。
前記間座板15は、移動体10Mの基板部13と略同一の前後方向の長さを有する板状部材であり、その一部が機関台4の上面4dよりも上方に突出した状態でボルト19等により機関台4の外側面4bに固設される。つまり、前述したように、移動体10Mを基板部13の外側面13bが機関台4の外側面4bよりも内側に位置するように設けることで、間座板15の機関台4の上面4dよりも上方に突出した部分の内側面15cと、基板部13の外側面13bとの間に間隔が設けられることとなる。この基板部13の外側面13bと間座板15の内側面15cとの間隔は、移動体10Mの移動範囲を確保するためのものであり、移動体10Mが外側端に位置した状態では設けられる必要はない。
そして、間座板15の機関台4の上面4dより上方に突出した部分において、第1サイドジャッキ16・16及び第2サイドジャッキ17・17が外側側方から水平方向に設けられている。
第1サイドジャッキ16・16は、前述したように移動体10Mをエンジン100に対して内側方向に移動させるためのものであり、間座板15に形成される螺孔15s・15sに螺合されている。つまり、機関台4に固設されている間座板15に形成される螺孔15s・15sに第1サイドジャッキ16・16をねじ込むことにより、これら第1サイドジャッキ16・16の先端部が基板部13の外側面13bに当接し、さらにねじ込むことによって第1サイドジャッキ16・16によって移動体10Mが内側方向へ移動する。
第2サイドジャッキ17・17は、前述したように移動体10Mをエンジン100に対して外側方向に移動させるためのものであり、間座板15に形成される挿通孔15h・15hに挿通されるとともに移動体10Mの基板部13に形成される螺孔13s・13sに螺合されている。つまり、第2サイドジャッキ17・17のボルト頭部が機関台4に固設されている間座板15の外側面15bに当接した状態で、これら第2サイドジャッキ17・17をねじ込むことにより、前記ボルト頭部が間座板15の外側面15bに当接することによって水平方向の移動が制限されている第2サイドジャッキ17・17に対して相対的に移動体10Mが外側方向に移動する。
なお、前記間座板15は、第1サイドジャッキ16・16及び第2サイドジャッキ17・17が位置する場所においてそれぞれの機能を果たすように設けられればよく、図示のような一体の板状部材に限定されるものではない。すなわち、第1サイドジャッキ16・16に対しては、これら第1サイドジャッキ16・16が螺合される螺孔15s・15sを有しており、また、第2サイドジャッキ17・17に対しては、これら第2サイドジャッキ17・17が挿通される挿通孔15h・15hを有していれば、間座板15を各部にて別体に設ける構成としてもよい。
また、第1サイドジャッキ及び第2サイドジャッキについても、その設ける数や位置はエンジン100の大きさやエンジン100を据え付ける場所などを考慮して決められるものであり、図示の場合に限定されるものではない。
このようにして、第1サイドジャッキ16・16及び第2サイドジャッキ17・17によって移動体10Mを移動可能な構成としており、その移動可能な範囲としては、移動体10Mを機関台4に固定するためのボルト18と、該ボルト18が挿通される基板部13の挿通孔13hとの隙間の間隔の範囲となる。つまり、挿通孔13hは、移動体10Mの移動方向に長い長孔となっており、図5に示すように、ボルト18を挿通する挿通孔13hの直径とボルト18の直径との差が移動体10Mの移動可能な範囲となる。この移動可能な範囲は、実際は数mm程度に設定される。
このような構成の据付装置10の上面、即ち移動体10Mを構成する傾斜板部11の支持斜面11aには、防振装置30がボルト20によって固定されている。そして、この防振装置30が、その上面をエンジン100側に設けられるブラケット2の支持面2aに当接した状態で、ブラケット2に形成される挿通孔2h・2h(図9)を介してボルト7・7によってブラケット2に固定される。ここで、前述したように移動体10Mを移動させることが、エンジン100を移動させることとなるように、前記ボルト7・7が挿通されるブラケット2に形成される挿通孔2h・2hは、前述した移動体10Mの移動範囲に対応した大きさ及び形状に形成される。
また、移動体10Mの基板部13には、該基板部13と機関台4との間にシム40を介挿するためのジャッキボルト21・21・21が垂直方向に螺合されている。つまり、このジャッキボルト21をねじ込むことにより該ジャッキボルト21の先端部が機関台4の上面4dに当接し、さらにねじ込むことによって基板部13と機関台4との間に隙間が形成される。そして、この隙間にシム40を介挿してシム調整を行う。
以上のような構成で、第1サイドジャッキ16・16及び第2サイドジャッキ17・17による移動体10Mの水平方向の移動による調整、並びにシム調整により、エンジン100を据え付ける際の芯出し作業を行う。
このような構成にすることにより、移動体10Mの移動を、第1サイドジャッキ16・16及び第2サイドジャッキ17・17をボルト締めするという簡単かつ微調整が行い易い作業によって行うことが可能となるので、エンジン100を据え付ける際の芯出し作業を容易に行うことができる。
続いて、防振装置30について図6から図9を用いて説明する。
エンジン100に取り付けられるブラケット2と据付装置10との間に介装される防振装置30は、図6から図8に示すように、該防振装置30を据付装置10の傾斜板部11に固定するためのボルト20・20が挿通されるボルト孔31h・31hを有する基部31と、防振装置30をエンジン100側のブラケット2に固定するためのボルト7・7が螺挿されるための螺孔32s・32sを有する中心体32との間に、ゴム等の弾性素材から構成される防振部材33を介装した構成となっている。そして、防振部材33には、弾性変形する該防振部材33を補強するための中間板34・34が介装されている。
つまり、防振装置30を構成する前記基部31及び中心体32は、金属などの弾性変形することのない素材によって構成されており、エンジン100が搭載される機体側の支持斜面11aを構成する傾斜板部11に固定される基部31と、エンジン100側のブラケット2の支持面2aに固定される中心体32との間に防振部材33を介装することにより、エンジン100の振動を防振部材33によって吸収して低減させている。
そして、この防振装置30においては、その両側部に該防振装置30の弾性変形によって間隔が変化する同一幅dの隙間35・35が設けられている。
具体的には、防振装置30を構成する基部31は中央部に空間を有し上方を開放した枠体状となっており、この基部31の空間内の前後両側に防振部材33を介装した状態で中心体32が設けられている。該防振部材33は、図6に示すように前後両側を平面視でV字状に対向するように配置され、図7に示すように側面断面視で逆「ハ」字状に配置される。そして、中心体32の左右両側、即ち該中心体32を基部31の中央部にて支持する防振部材33と基部31との間に前記隙間35・35が設けられている。これら隙間35・35は、防振装置30における垂直方向、即ちボルト7・7が螺挿される方向と平行方向に深さを有しており、中心体32に対して対称に設けられる。
このように、防振装置30において中心体32の両側に隙間35・35を設けることにより、防振装置30の弾性変形による中心体32の移動について、隙間35・35が設けられる方向(図6における左右方向)には変形し易く、隙間35・35が設けられる方向に対して垂直方向(図6における上下方向)には変形しにくくなっている。つまり、防振装置30は、隙間35・35が設けられる方向には軟らかく、この方向と垂直な方向には硬いという性質を有することとなる。以下、防振装置30において隙間35・35が設けられる方向を「軟らかい方向」、隙間35・35が設けられる方向に対して垂直方向を「硬い方向」とする。
また、これら隙間35・35の幅の合計は防振装置30の弾性変形に関わらず一定となるため、一側の隙間35が狭くなった場合、他側の隙間35はその分広くなる。つまり、防振装置30が弾性変形して中心体32が隙間35の幅方向に移動することにより、一側の隙間35の幅がd−x(x:中心体32の移動距離)となった場合、他側の隙間35の幅はd+xとなる。
このような構成の防振装置30が、その軟らかい方向、即ち隙間35・35の間隔の変化方向がエンジン100のクランク軸C方向に対して垂直方向となるように配置される。つまり、防振装置30は、図6における上下方向がクランク軸C方向となるように配置される。これは次のような理由によるものである。
すなわち、エンジン100の支持位置においては、クランク軸Cの回転などにともない、該クランク軸Cと平行方向でエンジン100の重心位置Oを通る直線を軸とする軸まわりのモーメントが発生して回転方向の力が作用する。また、クランク軸Cの回転が変化することによりトルク変動が生じる。この回転方向の力の変化やトルク変動はエンジン100の固有振動発生の原因となる。そのため、防振装置30において軟らかい方向をクランク軸C方向に対して垂直方向となるように防振装置30を配置することにより、該防振装置30によってクランク軸Cの回転方向の力の変化やトルク変動を吸収してエンジン100の固有振動を低下させている。
また、エンジン100には、該エンジン100を舶用主機として用いた場合などには、クランク軸C方向に推進装置(プロペラ)による大きなスラスト(推力)が作用する。このため、防振装置30における硬い方向をクランク軸C方向と平行にすることにより、このスラストに対して十分な強度を確保できるとともに、良好な防振効果を得ることができる。
そして、防振装置30は、エンジン100の支持位置において介装された状態で、少なくとも一方の隙間35の間隔が測定可能となるように配置される。
つまり、図9に示すように、支持位置において据付装置10の支持斜面11a上に取り付けた状態で介装される防振装置30は、エンジン100の芯出し作業を行う際に、移動体10Mを移動させたりシム調整を行ったりすることにより弾性変形し、不均等に撓んだ状態となる場合があるが、このような状態のまま介装されると、防振装置30に余分な応力が作用し、防振装置30の耐性が低下してしまう。
そこで、エンジン100を据え付ける際の芯出し作業において、防振装置30に設けられる隙間35・35を利用し、その間隔を測定してこれらが前記同一幅dとなるように調整しながら行う。つまり、これら隙間35・35の間隔が同一幅dとなっている状態が、防振装置30に該防振装置30における垂直方向以外の力が作用していない状態であり、防振装置30が均等に撓んだ状態となる。
そしてこの隙間35・35の間隔の調整のためには、支持位置において防振装置30が介装した状態で少なくとも一方の隙間35の間隔が測定可能であればよい。つまり、ブラケット2等によって他方の隙間35の間隔が測定できない状態で介装される場合も、前述したように、一方の隙間35の間隔から認識することができるからである。
この場合の隙間35・35の間隔の調整は、一箇所の支持位置においては第1サイドジャッキ16・16及び第2サイドジャッキ17・17による調整により行い、また、他の支持位置との関係においてはそれぞれの支持位置における移動体10Mの移動やシム調整などにより行う。
このように、防振装置30に隙間35・35を設け、これら隙間35・35の間隔が同一幅となるように該防振装置30を介装することにより、エンジン100の支持位置において、防振装置30を均等に撓んだ状態の適正な姿勢で介装することが可能となる。これにより、防振装置30における防振部材33の初期の変形を小さくすることができるので、防振部材33の耐性が向上し、防振装置30の長寿命化を図ることができる。
また、図3に示すように、ブラケット2には、防振装置30の防振部材33を潤滑油や水滴などから保護するための保護カバー41を取り付けることもできる。これにより、ゴム等の弾性素材から構成される防振部材33の劣化を防止することができ、防振装置30の更なる長寿命化を図ることができる。
本発明は、エンジンやモータやガスタービン等、各種原動機を傾斜支持構造において支持する場合に利用可能であり、この場合の芯出し作業を垂直支持構造並みに容易とすることが可能となり、また、支持位置において介装される防振装置の長寿命化を図ることができる。
本発明の内燃機関等の据付構造による据付例を示す正面図。 同じく側面図。 本発明の内燃機関等の据付構造を示す斜視図。 据付装置を示す平面図。 同じく正面図。 防振装置を示す平面図。 図6におけるX−X断面図。 図6におけるY−Y断面図。 本発明の内燃機関等の据付構造を示す正面一部断面図。 従来の内燃機関等の据付構造を示す正面図。
符号の説明
2 ブラケット
2a 支持面
4 機関台
10 据付装置
10M 移動体
11 傾斜板部
11a 支持斜面
12 基部
15 間座板
16 第1サイドジャッキ
17 第2サイドジャッキ
30 防振装置
35 隙間
100 エンジン

Claims (3)

  1. 内燃機関等に取り付けられるブラケットの支持面と、据付台に設けられる支持斜面との間に防振装置を介装し、前記支持斜面が内燃機関等の中心に対して両側に配置して防振支持する内燃機関等の据付構造において、
    前記据付台と前記防振装置との間に、前記支持斜面を有し、水平方向に移動可能な据付装置を介装したことを特徴とする内燃機関等の据付構造。
  2. 前記据付装置は、前記支持斜面を形成する傾斜板部及び該傾斜板部を支持するとともに該据付装置を前記据付台に固定する基部を有する移動体と、前記据付台に固設される間座板と、該間座板に螺合され前記移動体を内燃機関等に対して内側方向に移動させる第1移動手段と、前記間座板に挿通されるとともに前記基部に螺合され前記移動体を内燃機関等に対して外側方向に移動させる第2移動手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載の内燃機関等の据付構造。
  3. 前記防振装置の左右両側部に該防振装置の弾性変形によって間隔が変化する同一幅の隙間を設け、これら隙間の間隔が同一幅となるように前記防振装置を介装することを特徴とする請求項1記載の内燃機関等の据付構造。
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