JP2005308018A - ニードル軸受及びコンプレッサ - Google Patents

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Abstract

【課題】
潤滑油を増やすことが出来ず、潤滑油の交換も出来ないような使用環境において、摩耗紛等の異物が混入した状態でも軸受の寿命を抑制できるニードル軸受及びコンプレッサを提供する。
【解決手段】
ころ16eの転動面(A)、保持器16hの摺動面(B)、及び軌道輪16f、16gの軌道面(C)の少なくとも1つは、表面粗さをRa0.1以下としているので、摩耗抑制を図ることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、コンプレッサ等に用いられると好適なニードル軸受及びそれを用いたコンプレッサに関する。
例えばカーエアコン用コンプレッサ(カークーラコンプレッサともいう)の一タイプとして、容量可変式のコンプレッサが知られている。一般的に、容量可変式のコンプレッサは、ハウジングに対して駆動軸をラジアル軸受により回転自在に支持し、この駆動軸に対して斜板を傾斜角度可変に連結し、この斜板に対し揺動板を摺動自在に取付けてある。斜板と揺動板との間にはスラスト軸受が配置されている。揺動板には、複数のピストンロッドの一端が円周方向等間隔に取付けてあり、このピストンロッドの他端はピストンに連結している。このピストンは、ハウジング内に設けられたシリンダの内部で摺動するように設けられ、このシリンダのボア内に流入される冷媒ガスを圧縮し吐出するようにしている。つまり、斜板が回転すると、揺動板が、いわゆるみそすり的動作をし、ピストンロッドを介してピストンを軸線方向に往復運動させ、冷媒ガスを圧縮し吐出するようになっている(特許文献1参照)。
特開2002−266754号公報 特許第2541160号公報 特開平8−166014号公報
ところで、カーエアコン用コンプレッサの動作時には、斜板を介して駆動軸は大きな力を受けるので、かかる駆動軸をハウジングに対してスラスト方向に支持するスラスト軸受と、ラジアル方向に支持するラジアル軸受とが必要となる。ここで、スラストニードル軸受はころを放射状に複数本配列し、アキシアル荷重を受けて回転するものであり、軸方向高さが低い(薄い)にもかかわらず、非常に大きな荷重を受けることができるという特徴を有しているので、コンプレッサに用いられることが多い。
このようにスラストニードル軸受は、高荷重を受けるのに適しているが、最近では小型化、高出力化といった流れの中で、取り付け部の寸法の制約が発生し、所定の寸法にて性能(長寿命、耐摩耗性等)を満足することが求められてきている。
一方で、寸法制約から軸受のサイズを大きくすることは不可能なことが多く、熱処理、材料の変更等によって性能向上を図っている例が見られる(例えば特許文献2参照)。
ここで、スラストニードル軸受の用途としては、例えば、自動車用変速機、カーエアコン用コンプレッサ等があげられるが、これらの用途では潤滑油を頻繁に交換することが出来ない場合が多々あり、特にエアコン、冷蔵庫等のコンプレッサにあっては密閉式の構造であるため潤滑油の交換は出来ないような状況である。
これらのうち、例えばエアコン等のコンプレッサにおける使用環境は、冷媒であるフロンガス(カーエアコンの場合はR134a、冷凍機の場合はR12、R22等)とポリアルキレングリコール(PAG)や鉱油が潤滑剤として少量封入されているだけであり、潤滑状態はミスト状になったこの潤滑油が冷媒であるフロンガスとともに配管中を循環しているだけであり、軸受にとって非常に厳しい潤滑条件であるといえる。
潤滑油は、その名の通り各部品の潤滑をするわけであるが、摺動部品等においては当然摩耗紛の発生がある。従って、これらの摩耗紛が軸受に入り込むと、これが異物となってフレーキングの原因になることが懸念され、軸受にフレーキングが生じると異音の発生を招き、或いは損傷が甚だしい場合は軸受のロック、焼き付きに至り、機械が作動不良となる場合も懸念される。
つまり、コンプレッサ内部は、軸受に供給される潤滑油が非常に少ない状態であり、軸受の摩耗、フレーキングといった損傷を発生しやすい状態になっているにもかかわらず、潤滑油を頻繁に交換することが出来ないような使用環境であるといえる。従って、このような使用環境に対して軸受の寿命を改善するためには、潤滑油量を増やすことが有効であるが、前述のように油は交換できず、また潤滑油を増やすと冷却効率を下げることになり適切な処置ではないといえる。
さらに、たとえば特許文献2等において、異物混入下では寿命が低下しにくいとしての効果が得られる旨が示されているが、コンプレッサにおいては潤滑状態が非常に厳しい環境のため、軸受および、軸受以外の部品から異物が発生すると(同時に)軸受部の摩耗も発生するため有効な手段にはなりえない。
また、特許文献3にて示されている技術は、初期の軸受摩耗に対しては効果が得られるが、摩耗紛等の異物が発生した状況においては効果が期待できないものである。さらには転動体と接触する部分の一部が樹脂で形成されているため、樹脂のはがれ等の問題がある。その上、保持器がころ持たせである場合は、ころ外径部で保持器を担いでいる状態のため、ころに付着した潤滑油、樹脂を削りおとしやすい状態となっているという問題もある。
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたものであり、潤滑油を増やすことが出来ず、潤滑油の交換も出来ないような使用環境において、摩耗紛等の異物が混入した状態でも軸受の寿命を抑制できるニードル軸受及びコンプレッサを提供することを目的とする。
本発明のニードル軸受は、複数のころと、前記ころを保持する保持器と、軌道輪とからなるコンプレッサ用のニードル軸受において、
前記ニードル軸受は、酸素が存在しない環境下で用いられ、前記ころの転動面、前記保持器の摺動面、及び前記軌道輪の軌道面の少なくとも1つは、表面粗さをRa0.1以下としたことを特徴とする。
本発明のニードル軸受は、複数のころと、前記ころを保持する保持器と、軌道輪とからなるコンプレッサ用のニードル軸受において、前記ニードル軸受は、酸素が存在しない環境下で用いられ、前記ころの転動面、前記保持器の摺動面、及び前記軌道輪の軌道面の少なくとも1つは、表面粗さをRa0.1以下としたので、前記転動面、前記摺動面、前記軌道面の表面の粗さを向上することにより、前記ころと前記保持器或いは前記ころと前記軌道輪間に形成される油膜の形成性を向上することで、潤滑状態の改善が出来、軸受要素の金属同士の接触を防止し、軸受の摩耗による損傷を防止することができる。
前記前記ころの転動面、前記保持器の摺動面、及び前記軌道輪の軌道面のうち一方の面の粗さをσとし、前記一方の面に対向する面の粗さをσとしたときに、その合成粗さσ=√{(σ+(σ}は、Ra0.1以下であると好ましい。
軸受の潤滑状態を示す指標は、形成される油膜厚さと表面粗さの比である油膜パラメータ(Λ)によって表すことが出来る。この値Λは以下の式で表され、値が大きいほど潤滑状態が良いことを示す。
Λ=h/√{(σ+(σ
(h:EHL油膜厚さ σ:合成粗さ)
このΛが大きい場合には、2面間(例えば、ころと軌道輪)の微小突起間の金属接触が起こりにくいことになる。
さらには、酸素が存在しないような環境で使用される軸受の場合、粗さが悪いと金属接触が発生し、その部分の酸化膜が再生されず摩耗が進行するため、粗さを向上させておくことによって油膜の形成性を良くし、酸化膜を切れにくくして軸受を損傷させることなく使用することが可能になる(参考文献:潤滑 第32巻 第12号(1987)遷移金属の摩耗に及ぼす雰囲気の効果(三科 博司))。
前記前記ころの転動面、前記保持器の摺動面、及び前記軌道輪の軌道面に、バレル加工又は超仕上げ加工が施されていると好ましい。
前記前記ころの転動面、前記保持器の摺動面、及び前記軌道輪の軌道面に、炭窒化物を析出させてなると好ましい。
前記析出した炭窒化物の最大径が3μm以下であると好ましい。
一般に異物等の影響により応力集中してフレーキングが生じた場合の損傷に対しては、残留オーステナイト量を増やすことが有効とされているが、この残留オーステナイトは軟らかい組織であるため、軸受の摩耗に対しては逆効果であるが、熱処理技術により軸受レースの表面に微細な炭化物、チッ化物を析出させることにより軸受としての必要な硬さを確保しているものである。従って、これらの非常に硬い炭化物、チッ化物の効果により軸受としての硬さが得られているため、異物混入下での損傷に対して効果が得られる。
このような技術としては特許第2590645号に示されているように軸受材料に浸炭チッ化を施した後、2段階の熱硬化処理を行い、軸受の表面に存在する最大炭チッ化物径を3μm以下、表層における残留オーステナイト量を30vol%以上35vol%以下、および、表面硬さをHv780以上Hv820以下とすることで得られる。
前記保持器は、ころ案内であると好ましい。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態にかかるニードル軸受が組み込まれたカーエアコンのコンプレッサの断面図であり、図2は、図1の構成をII方向に見た図である。
図1において、コンプレッサ1を構成するハウジング6は、中央の短円筒状の本体7をヘッドケース8と斜板ケース9とで軸線方向(図1の左右方向)両側から挟持し、更に複数本の結合ボルト(図示せず)により結合されて一体となっている。ヘッドケース8の内側には、低圧室10、10と高圧室11とが設けられている。尚、高圧室11内は勿論、低圧室10、10内も正圧である。又、本体7とヘッドケース8との間には平板状の隔壁板12が挟持されている。図1で複数に分割されている如く表されている低圧室10、10は互いに連通しており、ヘッドケース8の外面に設けられた単一の吸入ポート13(図2)に連通している。又、高圧室11は、ヘッドケース8に設けられた吐出ポート(図示せず)に通じている。吸入ポート13がエバポレータ(不図示)の出口に、不図示の吐出ポートをコンデンサ(不図示)の入口に、それぞれ連通させている。
ハウジング6内にはシャフト14を、本体7と斜板ケース9とに掛け渡す状態で、回転自在に支持している。より具体的には、シャフト14の両端部を1対のラジアルニードル軸受15A、15Bにより、本体7と斜板ケース9とに対して回転自在に支持すると共に、1対のスラストニードル軸受16A、16Bにより、このシャフト14に加わるスラスト荷重を支承自在としている。
スラストニードル軸受16Aは、複数のころ16aと、これを軸線方向(図1で左右方向)に挟持する軌道輪16b、16cと、ころ16aを保持する保持器16dとを有している。更に、スラストニードル軸受16Bは、複数のころ16eと、これを軸線方向(図1で左右方向)に挟持する軌道輪16f、16gと、ころ16eを保持する保持器16hとを有している。尚、これらスラストニードル軸受16A、16Bはころ案内であると好ましい。
ラジアルニードル軸受15Aは、複数のころ15aと、外輪(軌道輪)15bと、ころ15aを保持する保持器15cとを有している。ラジアルニードル軸受15Bは、複数のころ15dと、外輪(軌道輪)15eと、ころ15dを保持する保持器15fとを有している。尚、これらラジアルニードル軸受15A、15Bはころ案内であると好ましい。
スラストニードル軸受16Aは、本体7の一部と上記シャフト14の一端部(図1の右端側)に形成した段部17との間に、皿ばね18を介して設けている。又、スラストニードル軸受16Bは、シャフト14の中間部外周面に外嵌固定した円板部19と斜板ケース9との間に配置している。ハウジング6を構成する本体7の内側でシャフト14の周囲部分には、複数(例えば図示の例では、円周方向等間隔に6個)のシリンダ孔20、20を形成している。この様に本体7に形成した、複数のシリンダ孔20、20の内側には、それぞれピストン21、21の先半部(図1の右半部)に設けた摺動部22、22を、軸方向の変位自在に嵌装している。
ここでは、シリンダ孔20、20の底面とピストン21、21の先端面(図1の右端面)との間に設けられた空間を、圧縮室23とする。又、斜板ケース9の内側に存在する空間は、斜板室24とする。シャフト14の中間部外周面でこの斜板室24内に位置する部分おいて、斜板25を、シャフト14に対して所定の傾斜角度を持たせて固定し、この斜板25がシャフト14と共に回転する様にしている。斜板25の円周方向複数個所と、各ピストン21、21とは、それぞれ1対ずつのスライディングシュー26、26により連結されている。この為、これら各スライディングシュー26、26の内側面(互いに対向する面)は平坦面として、同じく平坦面である斜板25の両側面外径寄り部分に摺接するようになっている。又、これら各スライディングシュー26、26の外側面(相手スライディングシュー26と反対側面)は球状凸面としている。更に、その内側面を斜板25の両側面に当接させた状態で、これら両スライディングシュー26、26の外側面を単一球面上に位置させている。一方、各ピストン21、21の基端部(前記隔壁板12から遠い側の端部で、図1の左端部)には、スライディングシュー26、26及び斜板25と共に、駆動力伝達機構を構成する連結部27、27を、各ピストン21、21と一体に形成している。そして、これら各連結部27、27に、一対のスライディングシュー26、26を保持する為の保持部28、28を形成している。又、これら各保持部28、28には、各スライディングシュー26、26の外側面と密に摺接する球状凹面を、互いに対向させて形成している。
又、本体7の一部内周面で、各連結部27、27の外端部に整合する部分には、各ピストン21、21毎にそれぞれ1対ずつのガイド面(図示せず)を、円周方向に離隔して形成している。各連結部27、27の外端部は、このガイド面に案内されて、ピストン21、21の軸方向(図1の左右方向)の変位のみ自在である。従って、各ピストン21、21も、各シリンダ孔20、20内に、斜板25の回転に伴う各ピストン21、21の中心軸回りの回転を防止されて、軸方向の変位のみ自在(回転不能)に嵌装されている。この結果、各連結部27、27は、シャフト14の回転による斜板25の揺動変位に伴って各ピストン21、21を軸方向に押し引きし、各摺動部22、22をシリンダ孔20、20内で軸方向に往復移動させる。
一方、低圧室10及び高圧室11と各シリンダ孔20、20とを仕切るべく、本体7とヘッドケース8との突き合わせ部に挟持している隔壁板12には、低圧室10と各シリンダ孔20、20とを連通させる吸入孔29、29と、高圧室11と各シリンダ孔20、20とを連通させる吐出孔30、30とを、それぞれ軸線方向に貫通する状態で形成している。従って、各吸入孔29、29及び各吐出孔30、30の一端(図1の左端)でシリンダ孔20、20側の開口は、何れも各ピストン21、21の先端面と対向する。又、各シリンダ孔20、20内で、各吸入孔29、29の一端と対向する部分には、低圧室10から各シリンダ孔20、20に向けてのみ冷媒ガスを流す、リード弁式の吸入弁31、31を設けている。又、高圧室11内で、各吐出孔30、30の他端(図1の右端)開口と対向する部分には、各シリンダ孔20、20から高圧室11に向けてのみ冷媒ガスを流す、リード弁式の吐出弁32を設けている。この吐出弁32には、各吐出孔30、30から離れる方向への変位を制限する、ストッパ33を付設している。
上述の様に構成するコンプレッサ1のシャフト14は、車両のエンジン(不図示)により無端ベルト42を介して回転駆動される。この為に、図示の例の場合は、ハウジング6を構成する斜板ケース9の外側面(図1の左側面)中央に設けた支持筒部34の周囲に従動プーリ35を、複列ラジアル玉軸受36により、回転自在に支持している。この従動プーリ35は、断面コ字形で全体を円環状に構成しており、斜板ケース9の外側面に固定したソレノイド37を、従動プーリ35の内部空間に配置している。一方、シャフト14の端部で支持筒部34から突出した部分には取付ブラケット38を固定しており、この取付ブラケット38の周囲に磁性材製の環状板39を、板ばね40を介して支持している。この環状板39はソレノイド37への非通電時には、板ばね40の弾力により、図に示す様に従動プーリ35から離隔しているが、ソレノイド37への通電時にはこの従動プーリ35に向け吸着されて、この従動プーリ35からシャフト14への回転力の伝達を自在とする。即ち、ソレノイド37と環状板39と板ばね40とにより、従動プーリ35とシャフト14とを係脱する為の電磁クラッチ41を構成している。又、車両のエンジンのクランクシャフト(不図示)の端部に固定した駆動プーリと従動プーリ35との間には、無端ベルト42を掛け渡している。
本実施の形態にかかるカーエアコンのコンプレッサの動作について説明する。車室内の冷房或は除湿を行なう為、カーエアコンを作動させた場合には、電磁クラッチ41を動作させて従動プーリ35とシャフト14とを係合させ、それにより無端ベルト42を介して、車両のエンジンの動力をシャフト14に伝達し、これを回転駆動する。この結果、斜板25が回転して、複数のピストン21、21を構成する摺動部22、22をそれぞれシリンダ孔20、20内で往復移動させる。そして、この様な摺動部22、22の往復移動に伴って、吸入ポート13から吸引された冷媒ガスが、低圧室10、10内から各吸入孔29、29を通じて圧縮室23内に吸い込まれる。この冷媒ガスは、これら各圧縮室23内で圧縮されてから、吐出孔30、30を通じて高圧室11に送り出され、吐出ポートより吐出される。その後、高温・高圧の冷媒ガスはコンデンサで冷却され液冷媒となった後、急激に膨張させられ、低温・低圧の霧状冷媒となってエバポレータに流れ、ここで車室内に供給される空気を冷却し、その後冷媒ガスとなってコンプレッサに吸入される。
図3は、スラストニードル軸受16Bの断面図である。図3において、ころ16eの転動面に付着した潤滑油は、転動面に当接する保持器16hの尖った接触部でかき落とされ、潤滑効果が薄れてしまう。これに対し、本実施の形態においては、ころ16eの転動面(A)、保持器16hの摺動面(B)、及び軌道輪16f、16gの軌道面(C)の少なくとも1つは、表面粗さをRa0.1以下としているので、摩耗抑制を図ることができる。尚、ころ16eの転動面(A)、保持器16hの摺動面(B)、及び軌道輪16f、16gの軌道面(C)の少なくとも1つはバレル加工又は超仕上げ加工が施されており、更に炭窒化物を析出させてなり、析出した炭窒化物の最大径が3μm以下であると好ましい。
本発明者らは、軌道輪粗さところ粗さとを変えたスラストニードル軸受を作り、以下の供試条件で耐久試験を行った後、軌道輪ところの粗さを測定した。測定結果を表1に示す。
供試条件
供試軸受:φ40×φ60×t3、軌道輪板厚t=2(軸受の上下に各1枚使用)
アキシアル荷重:4,000N
回転数:1,000min−1
雰囲気:HFC134a
潤滑油:PAG
試験時間:100時間
Figure 2005308018
図4は、耐久試験供試前のころの形状(点線)と、耐久試験供試後のころの形状(点線)とを比較して示す図である。図に示すころの例では、10μmの摩耗が認められる。
測定結果によれば、表面粗さを向上させているものは摩耗が少なくなっていることがわかる。また、粗さがRa0.1以下であれば、摩耗低減効果が得られているが、Ra0.05であることでさらに効果があることがわかった。従って、Ra0.05以下にすると、より好ましい。
また、酸素が存在しない環境としては、例えばコンプレッサの内部において冷媒が充填されている場合があるが、この冷媒としてはHFC134a等のカーエアコン用フロン、二酸化炭素、メタンガス、アンモニア等が上げられる。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、その発明の範囲内で変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、本発明はカーエアコン用のコンプレッサのみならず、それ以外のコンプレッサにも適用可能である。
本実施の形態にかかるニードル軸受が組み込まれたカーエアコンのコンプレッサの断面図である。 図1の構成をII方向に見た図である。 スラストニードル軸受16Bの断面図である。 耐久試験供試前のころの形状(点線)と、耐久試験供試後のころの形状(点線)とを比較して示す図である。
符号の説明
1 カーエアコンのコンプレッサ
6 ハウジング
14 シャフト
15A、15B ラジアルニードル軸受
16A、16B スラストニードル軸受

Claims (7)

  1. 複数のころと、前記ころを保持する保持器と、軌道輪とからなるコンプレッサ用のニードル軸受において、
    前記ニードル軸受は、酸素が存在しない環境下で用いられ、前記ころの転動面、前記保持器の摺動面、及び前記軌道輪の軌道面の少なくとも1つは、表面粗さをRa0.1以下としたことを特徴とするニードル軸受。
  2. 前記前記ころの転動面、前記保持器の摺動面、及び前記軌道輪の軌道面のうち一方の面の粗さをσとし、前記一方の面に対向する面の粗さをσとしたときに、その合成粗さσ=√{(σ+(σ}は、Ra0.1以下であることを特徴とする請求項1に記載のニードル軸受。
  3. 前記前記ころの転動面、前記保持器の摺動面、及び前記軌道輪の軌道面に、バレル加工又は超仕上げ加工が施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のニードル軸受。
  4. 前記前記ころの転動面、前記保持器の摺動面、及び前記軌道輪の軌道面に、炭窒化物を析出させてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のニードル軸受。
  5. 前記析出した炭窒化物の最大径が3μm以下であることを特徴とする請求項4に記載のニードル軸受。
  6. 前記保持器は、ころ案内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のニードル軸受。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のニードル軸受を用いたことを特徴とするコンプレッサ。
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