JP2005307288A - 炭素系膜及び炭素系膜形成装置 - Google Patents

炭素系膜及び炭素系膜形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】硬度、基材への密着性を両立させた炭素系膜を提供する。かかる炭素系膜を生産性良好に形成することができる炭素系膜形成装置を提供する。
【解決手段】水素濃度5原子%以下の層と、水素濃度が5原子%より大きく15原子%以下の層とが、それぞれ少なくとも一層ずつ含まれ、最も基材側の層は水素濃度が5原子%以下の層である炭素系膜。水素濃度が膜厚方向に変化しており、最も水素濃度が低く該水素濃度が5原子%以下の基材Wに隣り合う膜部分が含まれ、平均膜中水素濃度が5原子%以上で15原子%より小さい炭素系膜。かかる炭素系膜を形成するための、炭素を主成分とするカソード11を真空アーク放電により蒸発させて炭素系膜を基材W上に形成する炭素系膜形成装置。該装置は、100アンペア以下のアーク電流で真空アーク放電を維持するために、カソードの存在領域にアーク安定化用ガスを導入するガス導入装置G及び(又は)アーク電源13とカソード11との間のリアクタンス成分発生回路Rを有している。【選択図】 図1

Description

本発明は炭素系膜及び炭素系膜形成装置に関する。
炭素系膜は、例えば、自動車部品、機械部品などの加工等に用いる各種工具、成形用金型、或いはそれらの部品等の耐摩擦摩耗特性を向上させるために、それらに被覆して用いられている。
そのような炭素系膜の代表例としてDLC(ダイヤモンド状炭素)膜を挙げることができるが、いずれにしても炭素系膜の自動車部品等の基材への被覆手法としては、プラズマCVD法、イオン化蒸着法、スパッタ法などが広く知られている。
また、真空アーク蒸着法を利用して炭素系膜を形成することも行われており、他の膜形成手法と比べると、密度及び硬度の大きい膜が得られることが知られている。
例えば、特開2003−62705号公報や特開2003−62708号公報は、工具基材上に物理的蒸着方法、例えば陰極アークイオンプレーティング法により、緻密で、硬度の高い非晶質カーボン膜を形成することを開示している。
特開2003−62705号公報 特開2003−62708号公報
しかしながら、膜硬度が高いと膜内部応力が大きくなるため、炭素系膜と基材との密着性が悪化する傾向があり、膜厚が大きくなると、なおさら密着性が低下してくる。そのために厚い膜を形成し難い。
また、陰極材料(炭素を主成分とする材料)は一般的に金属材料と比べると高抵抗であり、アーク放電時の陰極材料放電面におけるアーク走行が放電面に対し全体的に円滑に起こり難く、これがため陰極の消耗が不均一になること、アーク放電の輻射熱や発生したイオンの持つエネルギーや量が他の膜形成手法に比べて大きいので、膜が熱ダメージを受けやすく、それだけ良質の膜を得難いなど、膜生産性の点で改良すべき余地がある。
そこで本発明は、先ず、硬度、基材への密着性を両立させた炭素系膜を提供することを課題とする。
また、本発明は、かかる炭素系膜を生産性良好に形成することができる炭素系膜形成装置を提供することを課題とする。
本発明者の研究によると、炭素系膜の膜中水素濃度が低いと硬度は高くなるが、膜内部応力が高くなり、基材から剥離し易くなる。一方、膜中水素濃度が高くなると、基材への膜密着性は向上してくるが、硬度が低下してくる。しかし、炭素系膜を、水素濃度が異なる複数の層を積層して形成すると、膜全体として膜硬度及び基材への膜密着性を両立させることができる。膜中水素濃度を膜厚方向に変化させることでも、膜全体として硬度及び基材への膜密着性を両立させることができる。
さらに、膜の基材に近い部分を水素濃度を低くして比較的高硬度とすることで、換言すれば、膜のいわば底部分を高硬度に形成し、その上に形成される膜部分の水素濃度を、炭素系膜の用途等に応じて、該基材に近い部分の水素濃度より高水素濃度としたり、或いは高水素濃度の部分と低水素濃度の部分との組み合わせとすることで、膜全体として所望の硬度及び基材への膜密着性を得ることができる。
本発明はかかる知見に基づき次の二つのタイプの炭素系膜を提供する。
(1)第1タイプの炭素系膜(異なる水素濃度の層が積層された炭素系膜)
基材上に形成されたアモルファス構造を有する炭素系膜であって、水素濃度が5原子%以下の層と、水素濃度が5原子%より大きく15原子%以下の層とが、それぞれ少なくとも一層ずつ含まれ、それらの層が積層されており、最も基材側の層は水素濃度が5原子%以下の層である炭素系膜。
(2)第2タイプの炭素系膜(膜中水素濃度が膜厚方向に変化している炭素系膜)
基材上に形成されたアモルファス構造を有する炭素系膜であって、水素濃度が膜厚方向に変化しており、最も水素濃度が低く該水素濃度が5原子%以下の前記基材に隣り合う膜部分が含まれており、膜全体における平均膜中水素濃度が5原子%以上で15原子%より小さい炭素系膜。
本発明に係るアモルファス構造を有する炭素系膜としては、代表例としてダイアモンド状炭素膜を挙げることができる。基材上の炭素系膜の厚さとしては、基材の用途等にもよるが概ね0.1μm10μm程度を例示できる。
上記いずれの炭素系膜もこれを形成した基材の耐摩擦摩耗特性を向上させる。
ここで、炭素系膜を形成する「基材」は、例えば、自動車部品、機械部品などの加工等に用いる各種工具、成形用金型、或いはそれらの部品等を構成する基材であり、基材の用途等については特に制限はない。
基材材質としては、工具鋼(炭素工具鋼等)、合金工具鋼、構造用合金鋼、軸受け鋼、ステンレス鋼などを例示できる。
第1タイプの炭素系膜における最も基材側の層の水素濃度や第2タイプの炭素系膜における基材に隣り合う膜部分の水素濃度の下限については零でもよいが、零原子%にするには、膜形成装置における成膜室内から完全に水素を除去しなければならないし、超高純度の炭素材料が必要となるなど、それらは実際には極めて困難或いは不可能であり、実用的でない。このことから下限については実用的観点から0.5原子%〜1原子%程度を例示できる。
第1タイプの炭素系膜については、炭素系膜の基材への良好な密着性を得つつ、高い硬度も得るために、炭素系膜全体としてみた場合、平均的な膜中水素濃度は5原子%以上で15原子%より小さいことが好ましい。積層する層の数については少なくとも2層が必要で、3層以上でもよい。
前記いずれの炭素系膜も、基材の耐摩擦摩耗特性を向上させるうえで、ナノインデンタ法による硬度計測において、膜表面から深さ50nmの位置での膜硬度が40GPa以上であることがより好ましい。膜硬度は高い方がよいが、あまり高すぎると膜内部応力が高くなり、膜の基材への密着性が低下してくる。本発明に係る炭素系膜の膜中水素濃度は前記のとおりの範囲にあるから、高くとも目指す膜密着性が得られる範囲に止めることができる。
また、炭素系膜の被覆により基材の耐摩耗性を向上させるうえで、アルゴンレーザを用いるラマン分光により得られるスペクトルにおいて1350cm-1付近に存在するピークの強度I1350と1560cm-1付近に存在するピークの強度I1560の比(I1350/I1560)が1.0以下であることがより好ましい。
ピーク強度比(I1350/I1560)は、膜内の炭素結合の量を示しており、この数値が低いほど、換言すればピーク強度I1560が高いほど、膜硬度が高い。ピーク強度比(I1350/I1560)は小さいほど膜硬度は高くなると言えるが、下限としては0.1程度以上を例示できる。
前記基材は該基材本体表面に0.05μm以上の厚みを有する、金属を主成分とする密着性向上中間層が少なくとも1層形成されたものであってもよい。基材及び炭素系膜の双方に対し密着性良好な中間層の存在により炭素系膜の基材への密着性を一層向上させることができる。
該中間層の厚みは、薄すぎると、中間層形成において層厚を均一化し難くなるので、0.05μm以上の厚みを有していることが好ましいが、厚すぎると、中間層が軟らかい場合などに基材上膜全体を高硬度にし難くなるので、0.5μm程度以下を例示できる。
このように金属を主成分とする中間層を形成した基材本体の炭素系膜形成対象面の材質は該中間層が密着性良好に形成されるものであればよいが、代表的には金属材料を例示できる。
かかる中間層を有する基材を採用する場合、基材本体の具体的材質としては、工具鋼、合金工具鋼、構造用合金鋼、軸受け鋼、ステンレス鋼を例示でき、中間層としては、周期律表における4a族、5a族、6a族から選ばれた少なくとも1種の金属を主成分とする中間層を例示できる。
いずれにしても中間層は、予め真空アーク蒸着法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等の物理的蒸着法(PVD法)等により形成することができる。これらのちうちでも密着性良好な中間層を得やすい点で、真空アーク蒸着法が好ましいものの一つと言える。
本発明に係る炭素系膜は、各種手法で形成できるが、代表例として、炭素を主成分とするカソードを真空アーク放電により蒸発させて形成したもの(所謂真空アーク蒸着法により形成したもの)を挙げることができる。この手法により形成される膜は、密度及び硬度の点で他の手法により形成される膜より優れたものとすることができる。さらに、膜中水素濃度を制御しやすいという利点もある。
前記カソードの真空アーク放電による蒸発は、真空中で行っても構わないが、アークを安定化させるうえで、例えば不活性ガス、水素ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれた少なくとも1種のガスの雰囲気中で行ってもよい。その場合、ガス雰囲気のガス圧は1Pa以下が望ましい。1Paより大きくなってくると、ガスイオンが大量に生成され、これが膜表面をアタックするので、イオン衝撃及びそれによる発熱により膜が損傷し易くなってくる。下限については、用いるガス種等にもよるが、アーク安定化の観点から概ね5×10-3Pa以上を例示できる。
使用するガスはできるだけ、膜へのイオン衝撃やそれによる膜発熱が少ないものが好ましく、そのためにできるだけ軽いものが好ましく、この観点から前記の不活性ガス、水素ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれた少なくとも1種のガスは好ましいものである。不活性ガスを採用するときには、ヘリゥム(He)ガス及びネオン(Ne)ガスから選ばれた少なくとも1種の不活性ガスを採用することが好ましい。
また、本発明は係る炭素系膜を形成する装置として、
膜形成対象基材を配置する成膜室と、
炭素を主成分とするカソード、該カソードに対するアノード及びアーク電源を含むアーク放電回路とを有し、
該カソードを真空アーク放電により蒸発させて該基材上に炭素系膜を形成する装置であって、100アンペア以下のアーク電流で真空アーク放電を維持するために該カソードの存在領域にアーク安定化用ガスを導入するガス導入装置を備えている炭素系膜形成装置を提供する。
前記ガス導入装置は、既述の不活性ガス、水素ガス、炭化水素ガスのうちから選ばれた少なくとも1種のガスを導入するものであることが望ましい。不活性ガスについては、ヘリゥム(He)ガス及びネオン(Ne)ガスから選ばれた少なくとも1種の不活性ガスであることが望ましい。また、成膜室内のガス圧が1Pa以下となるようにガスを導入できるものが好ましい。
さらに本発明は、
膜形成対象基材を配置する成膜室と、
炭素を主成分とするカソード、該カソードに対するアノード及びアーク電源を含むアーク放電回路とを有し、
該カソードを真空アーク放電により蒸発させて該基材上に炭素系膜を形成する装置であって、前記アーク放電回路は、前記アーク電源と前記カソードとの間に、100アンペア以下のアーク電流で真空アーク放電を維持するためのリアクタンス成分発生回路を有している炭素系膜形成装置も提供する。
膜形成装置は前掲のガス導入装置とこのリアクタンス成分発生回路の双方を有していてもよい。
アーク電流をより確実に100アンペア以下に維持するために、前記アーク放電回路におけるリアクタンス成分を発生させるためのインダクタンスは1mH以上であることが望ましい。ここで言うアーク放電回路におけるリアクタンス成分には、上記リアクタンス成分発生回路によるもののほか、アーク電源によるものも含まれる。
該インダクタンスが1mHより小さいと、アーク電流100A以下でアーク放電を維持し難くなってくる。該インダクタンスの上限については、あまり大きすぎるとコイルの巻き数が増加し、いたずらにリアクタンス成分発生回路等が大型化し、高価になってくるので、実用的な範囲(例えば10mH程度以下)とすればよい。
いずれにしても、アーク電流が100アンペア(100A)を超えてくると、アークがカソード放電面から逸脱し易くなるので、また、アーク電流を100A以下に維持することでアーク安定性の向上以外にも、形成される膜への輻射熱の影響や大量イオン流入による膜の熱ダメージを低減させ得る利点があるので、本発明に係るいずれの膜形成装置においても、アーク電流は100アンペア以下に維持することが望ましい。アーク電流はより好ましくは60アンペア以下である。下限については、膜形成条件等にもよるが、アーク放電の安定性の観点から、概ね30A程度を例示できる。
本発明に係るいずれの膜形成装置においても、アーク電流100A以下でアークを安定化させるうえで、前記アノードのアーク放電面は前記カソードのアーク放電面より大きいことが好ましく、例えば、前記カソードのアーク放電面の面積aに対する前記アノードのアーク放電面の面積bの比率b/aが2以上である場合を例示できる。比率b/aはいたずらに大きくする必要はなく、アノード製作における経済的観点等から決まってくる値(例えば1000程度以下)でよい。
また、いずれの膜形成装置においても、前記カソードのアーク放電面おいて、該アーク放電面に対し垂直成分が50ガウス以上の磁界を発生させる磁界発生装置を設けてもよい。かかる磁界発生装置を設けて該磁界を発生させることで、アークがカソード放電面を円滑に走行しやすくなり、カソードの利用効率が向上するとともにカソードの不均一な消耗からくる不安定な膜形成も低減する。
かかる磁界は大きすぎると、磁界によりプラズマが増強され、熱輻射を生むので、概ね500ガウス程度以下を例示できる。
以上説明したように、本発明によると、硬度及び基材への密着性を両立させた炭素系膜を提供することができる。
また、本発明によると、かかる炭素系膜を生産性良好に形成することができる炭素系膜形成装置を提供することができる。
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明に係る炭素系膜形成装置の1例の構成を概略的に示す図である。
この膜形成装置は真空アーク蒸着装置であり、蒸発源1、成膜室2、蒸発源1と成膜室2を接続するダクト3及び成膜室2内に設置された、被成膜基材Wを支持するホルダHを備えている。
蒸発源1は、炭素を主成分とするカソード11、トリガー電極12、アーク電源13等を備えている。ダクト3の後部にはカソード装着部30が形成されており、カソード11は該装着部30に絶縁部材14を介して装着されている。カソード11に対するアノードはここでは接地された成膜室2がこれを兼ねている。
このようにここでは成膜室2が接地されてアノードとされているから、アノードのアーク放電面の面積はカソード11の放電面(蒸発面)111の面積よりはるかに大きい。カソード11のアーク放電面111の面積aに対するアノードのアーク放電面の面積bの比率b/aは2より大きくなっている。
トリガー電極12はダクト3内においてカソード11の放電面(蒸発面)111に臨んでおり、図示を省略した往復駆動装置によりカソード放電面に対し接触離反可能である。図1においては、トリガー電極12はカソード11を貫通しているかの如く示されているが、カソード11を貫通しているのではなく、図1には現れていないカソード周囲の壁体に往復動可能に通されている。
アーク電源13はカソード11とアノードとの間にアーク放電用電圧を印加できるように、また、カソード11とアノード間のアーク放電を誘発するためにカソード11とトリガー電極12との間にトリガー用電圧を印加できるように、カソード11等に配線接続されている。電源13とカソード11との間には、炭素系膜形成において100アンペア以下のアーク電流で真空アーク放電を維持するためのコイルからなるリアクタンス成分発生回路Rが接続されている。トリガー電極12はアーク電流が流れないように抵抗15を介して接地されている。
電源13、カソード11、アノードとしての成膜室2等はアーク放電回路を構成している。アーク電源は出力可変電源であり、これによりアーク電流を制御可能である。このアーク放電回路におけるリアクタンス成分発生のための、リアクタンス成分発生回路R及びアーク電源13に基づくインダクタンスは1mH以上に設定してある。
ダクト3は一方では既述のように絶縁部材14を介してカソード11が装着されており、他方では絶縁部材21を介して成膜室2に接続されている。ダクト3には磁場形成用コイル31が周設されており、該コイルは電源32に接続されている。炭素系膜形成において該電源から通電することで、カソード放電面111での該面に対する垂直成分が50ガウス以上となる磁界を形成できる。電源32は出力可変電源であり、これにより発生磁界の大きさを制御できる。
成膜室2には、コンダクタンスバルブ、真空ポンプ等からなる排気量調整可能の排気装置EXが接続されており、これにより成膜室2内及びこれに連通する前記ダクト3内を所定の成膜圧に減圧維持することができる。
成膜室2にはガス導入装置Gが接続されている。ガス導入装置Gは図示を省略したガスボンベ、開閉弁、マスフローコントローラ等を含んでおり、さらに成膜室内に開口したガスノズルNを介して成膜室2に配管接続したものである。
ガス導入装置Gは、ここでは、不活性ガス(ヘリウムガス又はネオンガス)、水素ガス、炭化水素ガスから選ばれたガスのボンベを含んでいる。ガス導入装置Gは膜形成にあたり、アーク電流を100A以下に維持するように、排気装置EXによる排気量との兼ね合いで成膜室内ガス圧を1Pa以下に維持するように制御された量のガスを導入できる。ここでは、マスフローコントローラで制御された量のガスを成膜室2内に導入できる。
ホルダHは、本例では、被成膜基材Wを複数個、放射状に且つ複数段に配列保持できるもので、回転駆動部DRにより膜形成中回転駆動される。それにより各基材に同じように膜形成できる。
ホルダHには基材Wへの膜形成を円滑ならしめるためにバイアス電源PWを接続してある。電源PWは出力可変電源であり、これにより基材のバイアス電位を制御できる。
成膜室2に対してはさらに基材Wへの炭素系膜形成に先立って該基材に金属を主成分とする中間層を形成するための蒸発源10も設けられており、必要に応じ使用できるようになっている。蒸発源10は蒸発源1と動作原理を同じくするもので、蒸発源10のカソードには、ここでは代表的材料として、周期律表の4a族、5a族、6a族から選ばれた少なくとも1種の金属からなるカソードが採用される。しかし、これに限らず、実質上真空アーク蒸着できるものであれば採用できる。
以上説明した炭素系膜形成装置によると、次のようにして被成膜基材W上に炭素系膜を形成できる。
まず、ホルダHに被成膜基材Wを搭載する。次いで排気装置EXを運転して成膜室2及びダクト3内から排気し、それらを成膜圧力まで減圧維持する。
また、ホルダH上の被成膜基材Wには、必要に応じ、膜形成用イオンを引き寄せるためのバイアス電圧を電源PWから印加する。成膜中、基材Wを保持したホルダHを駆動部DRにて回転させる。
かかる状態で、蒸発源1におけるトリガー電極12をカソード11の蒸発面111に接触させ、引き続き引き離す。これにより電極12とカソード11間に火花が発生し、これが引き金となってアノード(成膜室2)とカソード11との間に真空アーク放電が誘発される。このアーク放電によりカソード材料が加熱され、カソード材料が蒸発し、さらにカソード11前方にイオン化カソード材料を含むプラズマが形成され始める。
また、磁場形成コイル31へ電源32から通電してダクト3内に磁場を形成しておく。さらに、必要に応じ、成膜室2内へガス導入装置Gから所定種類及び量のガスを導入する。
蒸発源1において生成された前記プラズマは磁場形成コイル31により形成されたダクト内磁場により集束し、その後被成基材Wへの膜形成のために適度に広がり、イオン化されたカソード材料が基材へ向け飛翔し、かくして炭素系膜が基材W上に形成される。
必要に応じ、蒸発源10を用い、炭素系膜形成に先立って該基材に金属を主成分とする中間層を形成し、該中間層上に炭素系膜を形成してもよい。
かかる炭素膜形成においては、ガス導入装置Gから成膜室内へ導入するガス種、複数種類のガスを導入するときはその割合、成膜室内の成膜ガス圧等のうち少なくとも一つ或いは2以上を段階的に制御することで、水素濃度が5原子%以下の層と、水素濃度が5原子%より大きく15原子%以下の層とが、それぞれ少なくとも一層ずつ含まれ、それらの層が積層されており、最も基材側の層は水素濃度が5原子%以下の層であり、さらに、平均膜中水素濃度が5原子%以上で15原子%より小さい炭素系膜を形成することができる。
また、ガス導入装置Gから成膜室内へ導入するガス種、複数種類のガスを導入するときはその割合、成膜室内の成膜ガス圧等のうち少なくとも一つ或いは2以上を連続的に制御することで、水素濃度が膜厚方向に変化しており、最も水素濃度が低く該水素濃度が5原子%以下の前記基材に隣り合う膜部分が含まれており、膜全体における平均膜中水素濃度が5原子%以上で15原子%より小さい炭素系膜を形成することもできる。
また、ナノインデンタ法による硬度計測において、膜表面から深さ50nmの位置での圧子押し込みにおいて膜硬度が40GPa以上の炭素系膜を得ることができる。
さらに、アルゴンレーザを用いるラマン分光により得られるスペクトルにおいて、1350cm-1付近に存在するピークの強度I1350と1560cm-1付近に存在するピークの強度I1560の比(I1350/I1560)が1.0以下である炭素系膜を得ることができる。
次に炭素系膜形成の実験例及び比較実験例について説明する。
これら実験では超硬合金からなる切削バイトの刃(切削チップ)部分にダイヤモンド状炭素膜)を形成した。また、いずれの膜形成においてもカソードとして炭素カソードを採用した。
アーク電流を50A、コイル31による磁界の強さを50ガウス、電源PWによるバイアス電圧を−50V、成膜ガス圧を0.2Paに維持するようにして、ガス導入装置Gから成膜室2内へ導入するガス種〔アルゴン(Ar)ガス、メタン(CH4 )ガス〕並びにArガス及びCH4 の双方を導入する場合の両ガスの割合を制御することで、次表に示すように積層構造の2種類の実験例膜及び傾斜構造の1種類の実験例膜を形成するとともに単層構造の2種類の比較実験例膜を形成した。
次表において、ナノ硬度とは前記のナノインデンタ法による硬度計測において、膜表面から深さ50nmの位置での膜硬度であり、切削チップ摩耗幅とは、アルミニウム合金A5052を約5m削ったときの切削チップの摩耗量である。膜構造欄において〔%〕は水素濃度〔原子%〕を、〔μm〕は層厚或いは膜厚を示している。
膜中水素濃度の制御については、ArガスとCH4 ガスの双方を導入するとともに(Arガス+CH4 ガス)量に対するCH4 ガス量の割合(%)を制御することで行った。具体的には、水素濃度3.8原子%の場合は、100×〔CH4 /(Ar+CH4 )〕=6%とし、水素濃度14.2原子%の場合は、これを30%とした。
表 膜構造 ナノ硬度 密着性 切削チップ
摩耗幅
実験例1 3.8% +14.2% + 3.8%
0.1μm 0.3μm 0.1μm 50GPa 良 56μm
基材側← →表面側

実験例2 3.8% → 14.2%
基材側← →表面側 61GPa 良 42μm
0.5 μm
実験例3 3.8%+14.2%+ 3.8%+14.2%+ 3.8%
各0.1 μm 64GPa 良 37μm
基材側← →表面側

比較実験例1 3.8%
単層0.5 μm 80GPa 不良 剥離した
比較実験例2 14.2%
単層0.5 μm 32GPa 良 120μm
上記表から分かるとおり、単層構造の比較実験例1の膜では膜中水素濃度が低く、膜硬度は高いが、基材への膜密着性が極めて悪い。比較実験例2の膜では、膜中水素濃度が高いので膜硬度が低くなっており、また、密着性はよいものの、柔らかすぎて耐摩耗性の点で劣っている。これに対し、本発明に係る実験1、2、3の膜では、膜硬度、密着性、耐摩耗性ともに良好である。
本発明は、例えば、自動車部品、機械部品などの加工等に用いる各種工具、成形用金型、或いはそれらの部品等の耐摩擦摩耗特性を向上させるために、それらに炭素系膜を被覆することに適用できる。
本発明に係る炭素系膜形成装置の1例の構成を概略的に示す図である。
符号の説明
1 蒸発源 H ホルダ
11 カソード DR ホルダHの回転駆動部
111 カソード放電面(蒸発面) PW バイアス電源
12 トリガー電極 W 被成膜基材W
13 アーク電源 31 磁場形成用コイル
14 絶縁部材 32 コイル電源
15 抵抗 EX 排気装置
R リアクタンス成分発生回路 G ガス導入装置
2 成膜室 N ガスノズル
21 絶縁部材 10 中間層形成用蒸発源
3 ダクト3
30 カソード装着部

Claims (20)

  1. 基材上に形成されたアモルファス構造を有する炭素系膜であって、水素濃度が5原子%以下の層と、水素濃度が5原子%より大きく15原子%以下の層とが、それぞれ少なくとも一層ずつ含まれ、それらの層が積層されており、最も基材側の層は水素濃度が5原子%以下の層であることを特徴とする炭素系膜。
  2. 炭素系膜全体における平均膜中水素濃度が5原子%以上で15原子%より小さい請求項1記載の炭素系膜。
  3. 前記積層された層の数が3以上である請求項1又は2記載の炭素系膜。
  4. 基材上に形成されたアモルファス構造を有する炭素系膜であって、水素濃度が膜厚方向に変化しており、最も水素濃度が低く該水素濃度が5原子%以下の前記基材に隣り合う膜部分が含まれており、膜全体における平均膜中水素濃度が5原子%以上で15原子%より小さいことを特徴とする炭素系膜。
  5. ナノインデンタ法による硬度計測において、膜表面から深さ50nmの位置での膜硬度が40GPa以上である請求項1から4のいずれかに記載の炭素系膜。
  6. アルゴンレーザを用いるラマン分光により得られるスペクトルにおいて、1350cm-1付近に存在するピークの強度I1350と1560cm-1付近に存在するピークの強度I1560の比(I1350/I1560)が1.0以下である請求項1から5のいずれかに記載の炭素系膜。
  7. 前記基材は該基材本体表面に0.05μm以上の厚みを有する、金属を主成分とする密着性向上中間層が少なくとも1層形成されており、該中間層上に形成された請求項1から6のいずれかに記載の炭素系膜。
  8. 炭素を主成分とするカソードを真空アーク放電により蒸発させて形成された請求項1から7のいずれかに記載の炭素系膜。
  9. 前記カソードの真空アーク放電による蒸発を、不活性ガス、水素ガス、炭化水素ガスから選ばれた少なくとも1種のガスの雰囲気であって、ガス圧1Pa以下のガス雰囲気中で行って形成された請求項8記載の炭素系膜。
  10. 前記不活性ガスはヘリウム(He)ガス及びネオン(Ne)ガスから選ばれた少なくとも1種のガスである請求項9記載の炭素系膜。
  11. 請求項1から7のいずれかに記載の炭素系膜を形成する膜形成装置であって、膜形成対象基材を配置する成膜室と、炭素を主成分とするカソード、該カソードに対するアノード及びアーク電源を含むアーク放電回路とを有し、該カソードを真空アーク放電により蒸発させて該基材上に炭素系膜を形成する装置であり、
    100アンペア以下のアーク電流で真空アーク放電を維持するために該カソードの存在領域にアーク安定化用ガスを導入するガス導入装置を備えていることを特徴とする炭素系膜形成装置。
  12. 前記ガス導入装置は、不活性ガス、水素ガス、炭化水素ガスから選ばれた少なくとも1種のガスを導入するものである請求項11記載の炭素系膜形成装置。
  13. 前記不活性ガスはヘリウム(He)ガス及びネオン(Ne)ガスから選ばれた少なくとも1種のガスである請求項12記載の炭素系膜形成装置。
  14. 前記アーク放電回路は、前記アーク電源と前記カソードとの間に、100アンペア以下のアーク電流で真空アーク放電を維持するためのリアクタンス成分発生回路を有している請求項11、12又は13記載の炭素系膜形成装置。
  15. 請求項1から7のいずれかに記載の炭素系膜を形成する膜形成装置であって、膜形成対象基材を配置する成膜室と、炭素を主成分とするカソード、該カソードに対するアノード及びアーク電源を含むアーク放電回路とを有し、該カソードを真空アーク放電により蒸発させて該基材上に炭素系膜を形成する装置であり、
    前記アーク放電回路は、前記アーク電源と前記カソードとの間に、100アンペア以下のアーク電流で真空アーク放電を維持するためのリアクタンス成分発生回路を有していることを特徴とする炭素系膜形成装置。
  16. 前記アーク放電回路におけるリアクタンス成分発生のためのインダクタンスは1mH以上である請求項14又は15記載の炭素系膜形成装置。
  17. 前記アーク電流は60アンペア以下である請求項11から16のいずれかに記載の炭素系膜形成装置。
  18. 前記アノードのアーク放電面の面積は前記カソードのアーク放電面の面積より大きい請求項11から17のいずれかに記載の炭素系膜形成装置。
  19. 前記カソードのアーク放電面の面積aに対する前記アノードのアーク放電面の面積bの比率b/aが2以上である請求項18記載の炭素系膜形成装置。
  20. 前記カソードのアーク放電面おいて、該アーク放電面に対し垂直成分が50ガウス以上の磁界を発生させる磁界発生装置を備えている請求項11から19のいずれかに記載の炭素系膜形成装置。
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