JP2005306900A - セルロースエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 液晶表示装置(LCD)の偏光板用の保護フィルムとして有用であり、特に5000m以上の巻取り品で巻品質の改善を図ることができるセルロースエステルフィルムについて、例えば5000m巻以上の巻径アップのような大きい負荷のかかる巻き取り品でも、巻品質の劣化を抑えることができるセルロースエステルフィルムを提供する。
【解決手段】 マット剤を含むセルロースエステルフィルムは、面接触荷重300g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμB、面接触荷重1000g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμAとするとき、
0.8≦μA/μB≦1.3 である。またセルロースエステルフィルムは、フィルムの算術平均粗さ:Ra、十点平均粗さ:Rz、局部山頂の平均間隔:Smが、それぞれつぎの範囲内である。 9.0nm≦Ra≦11.0nm、150nm≦Rz≦250nm
10nm≦Sm≦300nm
【選択図】 なし
【解決手段】 マット剤を含むセルロースエステルフィルムは、面接触荷重300g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμB、面接触荷重1000g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμAとするとき、
0.8≦μA/μB≦1.3 である。またセルロースエステルフィルムは、フィルムの算術平均粗さ:Ra、十点平均粗さ:Rz、局部山頂の平均間隔:Smが、それぞれつぎの範囲内である。 9.0nm≦Ra≦11.0nm、150nm≦Rz≦250nm
10nm≦Sm≦300nm
【選択図】 なし
Description
本発明は、液晶表示装置(LCD)の偏光板用の保護フィルムとして有用であり、特に5000m以上の巻取り品で巻品質の改善を図ることができるセルロースエステルフィルムに関するものである。
液晶表示装置(LCD)の偏光板用の保護フィルムとしては、セルロースエステルフィルムが用いられている。従来のセルロースエステルフィルムの製造方法は、例えば溶液流延製膜方法により、セルロースエステル溶液(以下ドープとも呼ぶ)を、鏡面処理された表面を有する無限移行する無端の支持体(ステンレス鋼製ベルトあるいはドラム)上に流延ダイから流延し、ドープ膜(ウェブとも呼ぶ)を剥離ロール(剥離点)で剥離し、ついでウェブを乾燥装置に導入して搬送しながら乾燥してセルロースエステルフィルムを得、さらに、巻取り機により巻き取ることにより、セルロースエステルフィルムを製造していた。LCDの偏光板用の保護フィルムとしては、セルロースエステルフィルムのうち、主にセルローストリアセテート(TAC)フィルムが用いられている。
従来、セルロースエステルフィルムの製造においては、2000m巻のフィルムの生産が一般的であったが、近年、セルロースエステルフィルムの需要の拡大により、フィルムの生産が2500m巻〜4000m巻のものとなされ、今後はフィルムの高生産のために、フィルム生産が5000m巻を超えることが予測されている。
しかしながら、このように、セルロースエステルフィルムの巻径がアップすると、巻きフィルムにかかる力が増大し、巻き外観の劣化や、フィルム同士の滑り性の劣化、すなわち、巻き品質の劣化が生じるという現象があった。
これらのフィルムの巻き品質に関わると考えられる偏光板用保護フィルムに用いられるセルロースエステルフィルムの表面物理特性の改良に関わる先行特許文献には、つぎのようなものがある。
特開平5−53244号公報 本出願人は、先に、薄膜化が可能で、さらに失透やフィルム同士のくっつきがなく膜物性に優れたハロゲン化銀写真用支持体の発明を提案した。
この特許文献1に記載の発明は、支持体の両面にそれぞれマット剤を含有する下引層を有するハロゲン化銀写真用支持体であって、該支持体の厚さが50μm〜100μmであり、一方の下引層と他方の下引層とは平均粒径の異なるマット剤がそれぞれ含有されていることを特徴とするものであった。
特開2001−51378号公報 本出願人は、先に、ロール状に巻いておく間のブロッキングを、またロール状に巻いて熱処理する過程でのブロッキングを起こさせないハロゲン化銀写真感光材料用支持体を提供し、また乳剤層等の塗布乾燥過程での工程の汚れや塗布欠陥を起こさせないハロゲン化銀写真感光材料の発明を提案した。
この特許文献2に記載の発明は、片方の面に少なくとも1層の下引層を有し、その反対面にバック層を有するハロゲン化銀写真感光材料用支持体において、該下引層が平均一次粒径が0.01〜1.6μmのマット剤を有し、かつ該マット剤の該下引層表面からの突き出し高さが0.002μm以上であることを特徴とするもので、マット剤微粒子の粒径を規定するものであった。
特開2001−163994号公報 本出願人は、先に、樹脂フィルム上に帯電電防止層を設けることによる、これを偏光板保護用フィルムとして用いる際のアルカリ鹸化工程での帯電防止層の破壊や、塗布溶媒の基材への影響のためカールが大きくなってしまうという問題や、添加剤が、製造時に析出し工程を汚染したりフィルム上に析出したりする問題等の改良された、フィルム裏面とのブロッキングがなく、偏光子との接着性が十分な、生産性の高い、樹脂フィルム及びその製造方法の発明を提案した。
この特許文献3に記載の発明は、少なくとも一方の表面側の帯電防止剤の濃度が、樹脂フィルム全体の帯電防止剤の平均濃度と異なることを特徴とするものであった。
特開2002−194106号公報 本出願人は、先に、液晶表示素子の薄膜化に伴い、偏光板保護フィルムを薄膜化した場合においても、フィルム製膜工程ならびに、偏光板作成工程において、取り扱い性の優れた、セルロースエステルフィルム及びその製造方法の発明を提案した。
この特許文献4に記載の発明は、フィルム中に微粒子をセルロースエステルに対して、0.04〜0.3質量%含有することを特徴とするものであった。また、フィルム中に、平均粒径1.0〜10.0μmのマット剤微粒子を含有することを規定していた。
特開2002−265670号公報 本出願人は、先に、偏光板保護フィルムを薄膜化した場合に発生するフィルム製膜工程並びに、偏光板作成工程での問題点を解決した、取り扱い性の優れたセルロースエステルフィルム及びその製造方法の発明を提案した。
この特許文献5に記載の発明は、フィルム中に微粒子を含有するセルロースエステルフィルムにおいて、微粒子の1次粒子の平均粒径が5〜30nmで、フィルム中での微粒子の平均長軸粒径をA(nm)、フィルム中でのセルロースエステルに対する微粒子の添加質量割合をB(%)としたとき、A×Bが、15〜120であることを特徴とするものであった。また、セルロースエステルフィルム中の微粒子の平均粒径が、100〜2000nmであることを規定していた。
特開2002−317059号公報 この特許文献6に記載の発明は、セルロースアシレートフイルムの透明性を損なうことなく搬送性,耐傷性を良好にすることを目的とし、セルロースアシレートを溶剤に溶解した溶液を流延して製膜されたセルロースアシレートフイルムにおいて、前記セルロースアシレートフイルム中のマット剤含有率を0.03〜0.15重量%にしたことを特徴とするものであった。また、マット剤が、平均粒径0.5〜1μmの二酸化珪素であることを規定していた。
特開2003−96208号公報 本出願人は、先に、フィルム厚が薄くても、しわや折れが生じることのないセルロースエステルフィルムの発明を提案した。
この特許文献7に記載の発明は、厚さ60μm以下のセルロースエステルフィルムは、温度23℃湿度55%でのフィルム接触面同士の摩擦係数をa、温度23℃湿度80%での同係数をb、および温度23℃湿度85%での同係数をcとする時、1.0≦b/a≦1.5、かつ1.0≦c/a≦5.0、好ましくは1.0≦b/a≦1.5、かつ1.0≦c/a≦2.0なる関係が成立することを特徴とするものであった。また、セルロースエステルフィルム中の微粒子の平均粒子径、及び粒子間距離を規定していた。
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載の従来の発明は、何れもフィルム上に塗設層があり、その塗設層中の物性に関する発明であり、フィルム自体での表面物理特性の改良はされていない。
また、上記特許文献4〜7に記載の従来の発明は、何れも、セルロースエステルフィルム自体での表面物性の改良に関するものであるが、改良の効果が不充分であるという問題があった。
本発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、液晶表示素子すなわち偏光板の保護フィルムとして用いられるセルロースエステルフィルムについて、例えば5000m巻以上の巻径アップのような大きい負荷のかかる巻き取り品でも、巻品質の劣化を抑えることができるセルロースエステルフィルムを提供することにある。
本発明者は、上記の点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、セルロースエステルフィルムの滑り性の指標としての摩擦係数は、原理的には、面接触荷重での摩擦抵抗力/荷重で求めるため、荷重には依存しないはずである。言い換えれば、荷重が変化しても摩擦係数は変化しない。たゞし、一般的には、摩擦面の状態、接触の状態などにより荷重の変化に伴って摩擦係数は変化することはあるものの、この変化がないことが好ましい表面状態を示すことになる。本発明者は、荷重が変化しても摩擦係数の変化が少ないほど、好ましい形態であることを見出し、本発明を成すに至った。特に、フィルムの巻径が増加するなど、巻フィルムに係る負荷が過大になる場合でも、この摩擦係数が変化しないように抑えることで、セルロースエステルフィルムの巻品質の劣化が抑えられることを見い出し、本発明を完成するに至った。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1記載のセルロースエステルフィルムの発明は、マット剤を含むセルロースエステルフィルムであって、面接触荷重300g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμB、面接触荷重1000g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμAとするとき、
0.8≦μA/μB≦1.3
であることを特徴としている。
0.8≦μA/μB≦1.3
であることを特徴としている。
また、本発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載のセルロースエステルフィルムであって、フィルムの算術平均粗さ:Ra、十点平均粗さ:Rz、局部山頂の平均間隔:Smが、それぞれ下記の範囲内であることを特徴としている。
9.0nm≦Ra≦11.0nm
150nm≦Rz≦250nm
10nm≦Sm≦300nm
本発明の請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のセルロースエステルフィルムであって、フィルム中のマット剤微粒子の平均粒子径が100〜500nmであり、マット剤微粒子の粒子間距離が0.3〜3μmであることを特徴としている。
150nm≦Rz≦250nm
10nm≦Sm≦300nm
本発明の請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のセルロースエステルフィルムであって、フィルム中のマット剤微粒子の平均粒子径が100〜500nmであり、マット剤微粒子の粒子間距離が0.3〜3μmであることを特徴としている。
本発明の請求項4記載の発明は、請求項1または2記載のセルロースエステルフィルムであって、フィルム中のマット剤微粒子の平均粒子径が500〜1000nmであり、マット剤微粒子の粒子間距離が1〜5μmであることを特徴としている。
(式中、A、BおよびCはフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはビフェニル基である)
で示される化合物を含有することを特徴としている。
で示される化合物を含有することを特徴としている。
で示される化合物において、
式中、A、BおよびCがフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはビフェニル基である化合物と、
式中、A、BおよびCがフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはフェニル基である化合物とを含有することを特徴としている。
式中、A、BおよびCがフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはビフェニル基である化合物と、
式中、A、BおよびCがフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはフェニル基である化合物とを含有することを特徴としている。
本発明の請求項7記載の発明は、請求項1〜4のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィルムであって、さらに、脂肪族多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物を、セルロースエステルフィルムに対する割合で4.5〜12.5重量%含有することを特徴としている。
本発明の請求項8記載の発明は、請求項7記載のセルロースエステルフィルムであって、モノカルボン酸が、分子内に芳香族環またはシクロアルキル環を有する化合物であることを特徴としている。
本発明の請求項9記載の発明は、請求項7記載のセルロースエステルフィルムであって、脂肪族多価アルコールが、2〜20価を有するものであることを特徴としている。
本発明の請求項10記載の発明は、請求項7記載のセルロースエステルフィルムであって、脂肪族多価アルコールが、2〜3価を有するものであることを特徴としている。
本発明の請求項11記載の発明は、請求項7記載のセルロースエステルフィルムであって、脂肪族多価アルコールが、炭素数4以上を有するものであることを特徴としている。
本発明の請求項1記載のセルロースエステルフィルムの発明は、上述のように、マット剤を含むセルロースエステルフィルムであって、面接触荷重300g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμB、面接触荷重1000g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμAとするとき、
0.8≦μA/μB≦1.3
であることを特徴とするもので、請求項1記載の発明によれば、液晶表示素子すなわち偏光板の保護フィルムとして用いられるセルロースエステルフィルムについて、例えば5000m巻以上の巻径アップのような大きい負荷のかかる巻き取り品でも、巻品質の劣化を抑えることができるという効果を奏する。
0.8≦μA/μB≦1.3
であることを特徴とするもので、請求項1記載の発明によれば、液晶表示素子すなわち偏光板の保護フィルムとして用いられるセルロースエステルフィルムについて、例えば5000m巻以上の巻径アップのような大きい負荷のかかる巻き取り品でも、巻品質の劣化を抑えることができるという効果を奏する。
また、本発明の請求項2記載の発明は、上述のように、請求項1記載のセルロースエステルフィルムであって、フィルムの算術平均粗さ:Ra、十点平均粗さ:Rz、局部山頂の平均間隔:Smが、それぞれ下記の範囲内であることを特徴としている。
9.0nm≦Ra≦11.0nm
150nm≦Rz≦250nm
10nm≦Sm≦300nm
請求項2記載の発明によれば、このように、フィルムの表面状態を特定範囲に設定することにより、フィルムが接触する際の接触面における摩擦係数を特定の範囲に制御することができ、接触荷重が変化しても摩擦係数の変化を特定の範囲に制御することができて、巻品質に関わるフィルム滑り性を良好な状態に保持することができ、例えばセルロースエステルフィルムの巻径がアップして、巻きフィルムにかかる力が増大しても、フィルム巻き外観の劣化やフィルム同士の滑り性の劣化すなわち巻き品質の劣化を防止することができるという効果を奏する。
150nm≦Rz≦250nm
10nm≦Sm≦300nm
請求項2記載の発明によれば、このように、フィルムの表面状態を特定範囲に設定することにより、フィルムが接触する際の接触面における摩擦係数を特定の範囲に制御することができ、接触荷重が変化しても摩擦係数の変化を特定の範囲に制御することができて、巻品質に関わるフィルム滑り性を良好な状態に保持することができ、例えばセルロースエステルフィルムの巻径がアップして、巻きフィルムにかかる力が増大しても、フィルム巻き外観の劣化やフィルム同士の滑り性の劣化すなわち巻き品質の劣化を防止することができるという効果を奏する。
本発明の請求項3記載の発明は、上述のように、請求項1または2記載のセルロースエステルフィルムであって、フィルム中のマット剤微粒子の平均粒子径が100〜500nmであり、マット剤微粒子の粒子間距離が0.3〜3μmであることを特徴としている。
ここで、巻き取り後のセルロースエステルフィルムの動摩擦係数を特定範囲内に設定するには、特定粒子径の微粒子を特定の粒子間距離で存在させる。すなわち、微粒子をフィルム内部の含有量や含有比率で規定するのでなく、微粒子の存在の度合い、すなわち粒子間距離で規定する。
請求項3によるセルロースエステルフィルムによれば、フィルムの表面状態を特定範囲に設定することにより、フィルムが接触する際の接触面における摩擦係数を特定の範囲に制御することができ、接触荷重が変化しても摩擦係数の変化を特定の範囲に制御することができて、セルロースエステルフィルムの巻径がアップして、巻きフィルムにかかる力が増大しても、フィルム巻き外観の劣化やフィルム同士の滑り性の劣化すなわち巻き品質の劣化を防止することができるという効果を奏する。
本発明の請求項4記載の発明は、上述のように、請求項1または2記載のセルロースエステルフィルムであって、フィルム中のマット剤微粒子の平均粒子径が500〜1000nmであり、マット剤微粒子の粒子間距離が1〜5μmであることを特徴とするもので、請求項4記載の発明によれば、同様に、フィルムの表面状態を特定範囲に設定することにより、フィルムが接触する際の接触面における摩擦係数を特定の範囲に制御することができ、接触荷重が変化しても摩擦係数の変化を特定の範囲に制御することができて、セルロースエステルフィルムの巻径がアップして、巻きフィルムにかかる力が増大しても、フィルム巻き外観の劣化やフィルム同士の滑り性の劣化すなわち巻き品質の劣化を防止することができるという効果を奏する。
つぎに、巻き取り後のセルロースエステルフィルムの動摩擦係数を特定範囲内に設定するには、特定の可塑剤を用いる。特定の可塑剤の使用により、吸湿性、透湿性が低下し、湿度変化時のフィルム耐湿性が向上し、これが摩擦係数の低下、ひいては滑り性の改善に密接に結びつく。
(式中、A、BおよびCはフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはビフェニル基である)
で示される化合物を含有することを特徴としている。
で示される化合物を含有することを特徴としている。
請求項5記載の発明によれば、フィルムの表面状態を特定範囲に設定することにより、フィルムが接触する際の接触面における摩擦係数を特定の範囲に制御することができ、接触荷重が変化しても摩擦係数の変化を特定の範囲に制御することができて、巻き取り後のセルロースエステルフィルムの動摩擦係数を特定範囲内に設定することができ、これによって、セルロースエステルフィルムの巻径がアップして、巻きフィルムにかかる力が増大しても、フィルム巻き外観の劣化やフィルム同士の滑り性の劣化すなわち巻き品質の劣化を防止することができるという効果を奏する。なお、特に、トリスビフェニルフォスフェート(TBP)はフィルムの疎水性を向上させ、その結果、滑り性を向上させる作用を示す。
で示される化合物において、
式中、A、BおよびCがフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはビフェニル基である化合物と、
式中、A、BおよびCがフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはフェニル基である化合物とを含有することを特徴としている。
式中、A、BおよびCがフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはビフェニル基である化合物と、
式中、A、BおよびCがフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはフェニル基である化合物とを含有することを特徴としている。
請求項6記載の発明によれば、フィルムの表面状態を特定範囲に設定することにより、フィルムが接触する際の接触面における摩擦係数を特定の範囲に制御することができ、接触荷重が変化しても摩擦係数の変化を特定の範囲に制御することができて、セルロースエステルフィルムの巻径がアップして、巻きフィルムにかかる力が増大しても、フィルム巻き外観の劣化やフィルム同士の滑り性の劣化すなわち巻き品質の劣化を防止することができるという効果を奏する。
本発明の請求項7記載の発明は、上述のように、請求項1〜4のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィルムであって、さらに、脂肪族多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物を、セルロースエステルフィルムに対する割合で4.5〜12.5重量%含有することを特徴とするもので、請求項7記載の発明によれば、接触荷重が変化しても摩擦係数の変化を特定の範囲に制御することができるので、フィルム巻き外観の劣化やフィルム同士の滑り性の劣化すなわち巻き品質の劣化を防止することができるという効果を奏する。
本発明の請求項8記載の発明は、上述のように、請求項7記載のセルロースエステルフィルムであって、モノカルボン酸が、分子内に芳香族環またはシクロアルキル環を有する化合物であることを特徴とするもので、請求項8記載の発明によれば、接触荷重が変化しても摩擦係数の変化を特定の範囲に制御することができるので、フィルム巻き外観の劣化やフィルム同士の滑り性の劣化すなわち巻き品質の劣化を防止することができるという効果を奏する。
本発明の請求項9記載の発明は、上述のように、請求項7記載のセルロースエステルフィルムであって、脂肪族多価アルコールが、2〜20価を有するものであることを特徴とするもので、請求項9記載の発明によれば、接触荷重が変化しても摩擦係数の変化を特定の範囲に制御することができるので、フィルム巻き外観の劣化やフィルム同士の滑り性の劣化すなわち巻き品質の劣化を防止することができるという効果を奏する。
本発明の請求項10記載の発明は、上述のように、請求項7記載のセルロースエステルフィルムであって、脂肪族多価アルコールが、2〜3価を有するものであることを特徴とするもので、請求項10記載の発明によれば、接触荷重が変化しても摩擦係数の変化を特定の範囲に制御することができるので、フィルム巻き外観の劣化やフィルム同士の滑り性の劣化すなわち巻き品質の劣化を防止することができるという効果を奏する。
本発明の請求項11記載の発明は、上述のように、請求項7記載のセルロースエステルフィルムであって、脂肪族多価アルコールが、炭素数4以上を有するものであることを特徴とするもので、請求項11記載の発明によれば、接触荷重が変化しても摩擦係数の変化を特定の範囲に制御することができるので、フィルム巻き外観の劣化やフィルム同士の滑り性の劣化すなわち巻き品質の劣化を防止することができるという効果を奏する。
以下、本発明についてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明によるセルロースエステルフィルムは、マット剤を含むセルロースエステルフィルムであって、面接触荷重300g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμB、面接触荷重1000g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμAとするとき、
0.8≦μA/μB≦1.3
であることを特徴とするものである。
0.8≦μA/μB≦1.3
であることを特徴とするものである。
このように、セルロースエステルフィルムの滑り性の指標としての摩擦係数は、原理的には、面接触荷重での摩擦抵抗力/荷重で求めるため、荷重には依存しないはずである。言い換えれば、荷重が変化しても摩擦係数は変化しない。たゞし、一般的には、摩擦面の状態、接触の状態などにより荷重の変化に伴って摩擦係数は変化することはあるものの、この変化がないことが好ましい表面状態を示すことになる。本発明者は、荷重が変化しても摩擦係数の変化が少ないほど、好ましい形態であることを見出し、本発明を成すに至った。特に、フィルムの巻径が増加するなど、巻フィルムに係る負荷が過大になる場合でも、この摩擦係数が変化しないように抑えることで、セルロースエステルフィルムの巻品質の劣化が抑えられる。
本発明によるセルロースエステルフィルムは、面接触荷重300g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμB、面接触荷重1000g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμAとするとき、
0.8≦μA/μB≦1.3
である。
0.8≦μA/μB≦1.3
である。
ここで、μA/μBが0.8未満であれば、低接触荷重での動摩擦係数が高くなり、巻径の少ない巻フィルムでのフィルム滑りが生じにくくなる結果として、巻変形が生じやすくなるので、好ましくない。またμA/μBが、1.3を超えると、高接触荷重での動摩擦係数が高くなり、巻径の多い後期の巻フィルムでの外観劣化を生じさせやすくなるので、好ましくない。結果として、μA/μBが0.8未満であれば、巻フィルムでの巻き取り安定性が低下し、外観劣化を生じさせやすくなるので、好ましくない。またμA/μBが、1.3を超えても、巻フィルムでの巻き取り安定性が低下し、外観劣化を生じさせやすくなるので、好ましくない。
なお、従来、フィルムの点接触時の動摩擦係数試験は、行なわれておらず、JIS規格等の一般的なフィルムの動摩擦係数試験は、面接触で行なわれている。
また、この場合、セルロースエステルフィルムの面接触荷重300g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数:μB、及び面接触荷重1000g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数:μAの測定は、例えばつぎのようにして実施する。
測定方法
新東化学株式会社製の表面性試験機 TYPE14S、TYPE18L、TYPE32、トライスポステーション、及びそれらの類似機種を用い、面接触時の動摩擦係数試験に関しては面接触圧子を用い、適宜、上記の荷重を加え、動摩擦係数試験を行なうことにより求めることができる。面接触圧子については、各種のオプションツールが使用できる。装置に指定されている所定の方法により、動摩擦係数、及び静摩擦係数を求めることができる。
新東化学株式会社製の表面性試験機 TYPE14S、TYPE18L、TYPE32、トライスポステーション、及びそれらの類似機種を用い、面接触時の動摩擦係数試験に関しては面接触圧子を用い、適宜、上記の荷重を加え、動摩擦係数試験を行なうことにより求めることができる。面接触圧子については、各種のオプションツールが使用できる。装置に指定されている所定の方法により、動摩擦係数、及び静摩擦係数を求めることができる。
なお、上記の測定方法は、一例であって、これに限定されるものではなく、類似の測定機を用いて同様の方法で、適宜、動摩擦係数、及び静摩擦係数を求めることができるものである。
また、本発明によるセルロースエステルフィルムは、フィルムの算術平均粗さ:Ra、十点平均粗さ:Rz、局部山頂の平均間隔:Smが、それぞれ下記の範囲内である。
9.0nm≦Ra≦11.0nm
150nm≦Rz≦250nm
10nm≦Sm≦300nm
フィルムの算術平均粗さ(Ra)、十点平均粗さ(Rz)、局部山頂の平均間隔(Sm)を上記の範囲内に保持することにより、巻品質に関わるフィルム滑り性を良好な状態に保持することができ、例えばセルロースエステルフィルムの巻径がアップして、巻きフィルムにかかる力が増大しても、フィルム巻き外観の劣化やフィルム同士の滑り性の劣化すなわち巻き品質の劣化を防止することができる。
150nm≦Rz≦250nm
10nm≦Sm≦300nm
フィルムの算術平均粗さ(Ra)、十点平均粗さ(Rz)、局部山頂の平均間隔(Sm)を上記の範囲内に保持することにより、巻品質に関わるフィルム滑り性を良好な状態に保持することができ、例えばセルロースエステルフィルムの巻径がアップして、巻きフィルムにかかる力が増大しても、フィルム巻き外観の劣化やフィルム同士の滑り性の劣化すなわち巻き品質の劣化を防止することができる。
また、本発明によるセルロースエステルフィルムは、フィルム中のマット剤微粒子の平均粒子径が100〜500nmであり、マット剤微粒子の粒子間距離が0.3〜3μmである。
ここで、フィルム中のマット剤微粒子の平均粒子径が、100nm未満であれば、フィルム同士を重ね合わせた時の接触点数が少なくなり、フィルム同士の摩擦抵抗を増す結果、巻フィルムでのフィルムの外観劣化を生じさせやすくなるので、好ましくない。またマット剤微粒子の平均粒子径が、500nmを超えると、フィルムの透明性が劣化し、フィルムの外観が劣化するので、好ましくない。また、マット剤微粒子の粒子間距離が0.3μm未満であれば、フィルムの透明性が劣化し、フィルムの外観が劣化するので、好ましくない。またマット剤微粒子の粒子間距離が3μmを超えると、フィルム同士を重ね合わせた時の接触点数が少なくなり、フィルム同士の摩擦抵抗を増す結果、巻フィルムでのフィルムの外観劣化を生じさせやすくなるので、好ましくない。
さらに、本発明によるセルロースエステルフィルムは、フィルム中のマット剤微粒子の平均粒子径が500〜1000nmであり、マット剤微粒子の粒子間距離が1〜5μmである。
ここで、フィルム中のマット剤微粒子の平均粒子径が、500nm未満であれば、フィルム同士を重ね合わせた時の接触点数が少なくなりフィルム同士の摩擦抵抗を増す結果、巻フィルムでのフィルムの外観劣化を生じさせやすくなるので、好ましくない。またマット剤微粒子の平均粒子径が、1000nmを超えると、フィルムの透明性が劣化し、フィルムの外観が劣化するので、好ましくない。また、マット剤微粒子の粒子間距離が1μm未満であれば、フィルムの透明性が劣化し、フィルムの外観が劣化するので、好ましくない。またマット剤微粒子の粒子間距離が5μmを超えると、フィルム同士を重ね合わせた時の接触点数が少なくなりフィルム同士の摩擦抵抗を増す結果、巻フィルムでのフィルムの外観劣化を生じさせやすくなるので、好ましくない。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明のセルロースエステルフィルムの主成分であるセルロースエステルとしては、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)などが挙げられる。セルローストリアセテートの場合は、特に重合度250〜400、結合酢酸量が54〜62.5%のセルローストリアセテートが好ましく、結合酢酸量が58〜62.5%のベース強度が強くより好ましい。セルローストリアセテートは綿花リンターから合成されたセルローストリアセテートと木材パルプから合成されたセルローストリアセテートのどちらかを単独あるいは混合して用いることができる。セルロースエステルは、実質的にセルローストリアセテートであるのが、好ましい。
本発明の方法において、セルロースエステルの溶解に用いる溶剤は、単独でも併用でもよいが、良溶剤と貧溶剤を混合して使用することが、生産効率を上げる点で好ましく、良溶剤が多いほど、セルロースエステルの溶解性および微小な不溶解物によるフィルム異物を少なくする点で好ましい。良溶剤と貧溶剤の混合比率の好ましい範囲は、良溶剤が70〜98重量%であり、貧溶剤が30〜2重量%である。
ここで、本発明に用いられる良溶剤、貧溶剤とは、使用するセルロースエステルを単独で溶解するものを良溶剤、単独で膨潤するか、または溶解しないものを貧溶剤と定義している。
本発明に用いられる良溶剤としては、特に限定されないが、例えばセルローストリアセテート(TAC)の場合は、メチレンクロライド(DCM)等の有機ハロゲン化合物やジオキソラン類、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)の場合はメチレンクロライド(DCM)、アセトン、酢酸メチル(MA)などが挙げられる。また、貧溶剤としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール(EtOH)、i−プロピルアルコール、n−ブタノール、シクロヘキサン、アセトン、シクロヘキサノン等が好ましく用いられる。
セルロースエステルの非塩素系有機溶剤としては、例えば、アセトン、酢酸メチル(MA)、シクロヘキサノン、ギ酸エチル、1,3−ジオキソラン、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール等が挙げられる。これらの溶剤は一種だけ用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
非塩素系有機溶剤としては、これらの中でも酢酸メチル(MA)、アセトンが最も好ましい。酢酸メチル、アセトンは、溶解性がよく、透明性に優れたフィルムを得ることができる。
本発明において、セルロースエステルの溶液には、溶解性の向上、粘度調整、乾燥速度の調整、溶液を流延した際のゲル化の促進等の目的で、炭素数が1〜6の低級アルコールを含有させてもよい。これら低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、イソブチルアルコール、2−ブタノール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサノールなどが挙げられる。中でもメタノール、エタノール、1−ブタノールが好ましい。これら低級アルコールは、全有機溶剤に対して2重量%以上、20重量%以下含有させるのが好ましい。炭素数が1から6の低級アルコールを含有させたセルロースエステル溶液は、流延キャステイングの際、残溶剤を多く含んだ状態でも膜の強度が強く、流延キャステイングに用いる支持体であるベルトやドラム上から剥ぎ取るのが容易となる。
セルロースエステル溶液は、通常の方法により調整してよく、セルロースエステルおよび溶剤を容器に入れ、常温で、あるいは、溶剤が沸騰しない温度条件下で撹拌混合することにより得られる。撹拌混合は、容器内部の液膜残りのないような装置、方式であることが好ましい。また、容器内を窒素ガス等の不活性ガスで充満させて分解を抑制してもよい。必要により、加圧容器等を用い、加圧下で撹拌混合してもよい。
溶液中のセルロースエステル濃度は、フィルム製膜時の乾燥効率の点から、なるべく高濃度であることが好ましい。一方、あまり高濃度になると溶液の粘度が大きすぎて、得られたフィルムの平面性が劣化する場合がある。これらの点を勘案すると、好ましい溶液のセルロースエステル濃度は、15重量%から40重量%の範囲である。さらに、20重量%から35重量%の範囲が好ましい。
セルロースエステル溶液の粘度は、製膜の際、流延可能な範囲であればよく、通常、5P(ポイズ)から500P(ポイズ)の範囲に調整されることが好ましい。
溶剤を添加しての加熱温度は、使用溶剤の沸点以上で、かつ該溶剤が沸騰しない範囲の温度が好ましく例えば60℃以上、80〜110℃の範囲に設定するのが好適である。また、圧力は設定温度において、溶剤が沸騰しないように定められる。
溶解後は冷却しながら容器から取り出すか、または容器からポンプ等で抜き出して熱交換器などで冷却し、これを製膜に供する。
(式中、A、BおよびCはフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはビフェニル基である)
で示される化合物を含有する。なお、特に、トリスビフェニルフォスフェート(TBP)はフィルムの疎水性を向上させ、その結果、滑り性を向上させる作用を示す。
で示される化合物を含有する。なお、特に、トリスビフェニルフォスフェート(TBP)はフィルムの疎水性を向上させ、その結果、滑り性を向上させる作用を示す。
で示される化合物において、
式中、A、BおよびCがフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはビフェニル基である化合物と、
式中、A、BおよびCがフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはフェニル基である化合物とを含有する。
式中、A、BおよびCがフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはビフェニル基である化合物と、
式中、A、BおよびCがフェニル基またはビフェニル基を表し、A、BおよびCのうち少なくとも2つはフェニル基である化合物とを含有する。
本発明で用いることのできる可塑剤としては特に限定しないが、リン酸エステル系では、トリフェニルホスフェート(TPP)、ビフェニルジフェニルホスフェート(BDP)、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等、フタル酸エステル系では、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート(EPEG)、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等を用いることができる。
上記の可塑剤は必要に応じて、2種類以上を併用して用いてもよい。これらの可塑剤を含有することにより、寸法安定性、耐水性に優れたフィルムが得られるため、特に好ましい。
本発明において、吸水率ならびに水分率を特定の範囲内にするために、好ましい可塑剤の添加量としては、セルロースエステルに対する重量%で、12重量%以下である。可塑剤を2種類以上併用する場合には、これらの可塑剤の合計量が12重量%以下であれば、良い。
本発明によるセルロースエステルフィルムは、さらに、脂肪族多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物を含有する。セルロースエステルに対する多価アルコールエステルの含有量が4.5〜12.5重量%、好ましくは6〜12重量%、さらに好ましくは7〜11重量%である。
本発明のセルロースエステルフィルムにおいて、上記モノカルボン酸は、分子内に芳香族環またはシクロアルキル環を有する化合物であるのが、好ましい。
本発明のセルロースエステルフィルムにおいて、脂肪族多価アルコールは2〜20価であるのが、好ましい。
このように、多価アルコールエステルを使用することにより、従来の可塑剤を減量できることの寄与が大きいものと考えられる。
つぎに、本発明に用いられる脂肪族多価アルコールエステルについて説明すると、脂肪族多価アルコールエステルは、2〜20価の脂肪族多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸とのエステルである。
本発明に用いられる脂肪族多価アルコールは、2〜20価のアルコールで次の一般式
[II]で表される。
[II]で表される。
R1 −(OH)n …[II]
ただし、式中、R1 はn価の脂肪族有機基、nは2〜20の正の整数、OH基はアルコール性及び/またはフェノール性水酸基を表す。
ただし、式中、R1 はn価の脂肪族有機基、nは2〜20の正の整数、OH基はアルコール性及び/またはフェノール性水酸基を表す。
ここで、n価の脂肪族有機基としては、アルキレン基(例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等)、アルケニレン基(例えばエテニレン基等)、アルキニレン基(例えばエチニレン基等)、シクロアルキレン基(例えば1,4−シクロヘキサンジイル基等)、アルカントリイル基(例えば1,2,3−プロパントリイル基等)が挙げられる。n価の脂肪族有機基は置換基(例えばヒドロキシ基、アルキル基、ハロゲン原子等)を有するものを含む。
nは2〜20が好ましい。好ましい多価アルコールの例としては、例えばアドニトール、アラビトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジブチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ガラクチトール、マンニトール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、ピナコール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、キシリトール等を挙げることができる。特に、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、キシリトールが好ましい。
(モノカルボン酸)
本発明において、多価アルコールエステルにおけるモノカルボン酸としては、特に制限はなく公知の脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸等を用いることができる。脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸を用いると透湿性、保留性を向上させる点で好ましい。
本発明において、多価アルコールエステルにおけるモノカルボン酸としては、特に制限はなく公知の脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸等を用いることができる。脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸を用いると透湿性、保留性を向上させる点で好ましい。
好ましいモノカルボン酸の例としては、以下のようなものを挙げることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
脂肪族モノカルボン酸としては、炭素数1〜32の直鎖または側鎖を有する脂肪酸を好ましく用いることができる。炭素数は1〜20であることがさらに好ましく、1〜10であることが特に好ましい。酢酸を含有するとセルロースエステルとの相溶性が増すため好ましく、酢酸と他のモノカルボン酸を混合して用いることも好ましい。
好ましい脂肪族モノカルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、2−エチル−ヘキサンカルボン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸等の飽和脂肪酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸等を挙げることができる。これらはさらに置換基を有しても良い。
好ましい脂環族モノカルボン酸の例としては、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロオクタンカルボン酸、またはそれらの誘導体を挙げることができる。
好ましい芳香族モノカルボン酸の例としては、安息香酸、トルイル酸等の安息香酸のベンゼン環にアルキル基を導入したもの、ビフェニルカルボン酸、ナフタリンカルボン酸、テトラリンカルボン酸等のベンゼン環を2個以上有する芳香族モノカルボン酸、またはそれらの誘導体を挙げることができる。特に安息香酸が好ましい。
(多価アルコールエステル)
本発明に用いられる多価アルコールエステルの分子量は特に制限はないが、300〜1500であることが好ましく、350〜750であることがさらに好ましい。保留性の点では大きい方が好ましく、透湿性、セルロースエステルとの相溶性の点では小さい方が好ましい。
本発明に用いられる多価アルコールエステルの分子量は特に制限はないが、300〜1500であることが好ましく、350〜750であることがさらに好ましい。保留性の点では大きい方が好ましく、透湿性、セルロースエステルとの相溶性の点では小さい方が好ましい。
本発明において、多価アルコールエステルにおけるカルボン酸は一種類でも、二種以上の混合でもよい。また、多価アルコール中のOH基は全てエステル化してもよいし、一部をOH基のままで残してもよい。好ましくは、分子内に芳香環もしくはシクロアルキル環を3つ以上有することが好ましい。
上記多価アルコールエステルのうち、トリメチロールプロパントリベンゾエート(TMPTB)、トリメチロールプロパントリアセテート、トリメチロールプロパントリプロピオネート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリプロピレングリコールジベンゾエート、1,3−ジブチレングリコールジベンゾエート、テトラエチレングリコールジベンゾエート、トリメチロールプロパンと酢酸及び安息香酸との混合エステル、トリメチロールプロパンとシクロヘキサンカルボン酸とのエステル、トリメチロールプロパンと酢酸及びシクロヘキサンカルボン酸との混合エステル、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオールとシクロヘキサンカルボン酸とのエステル、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオールと安息香酸とのエステル、キシリトールと安息香酸とのエステル、キシリトールとシクロヘキサンカルボン酸とのエステルが好ましい。
なお、多価アルコールエステルの使用量は、セルロースエステルに対して4.5〜12.5重量%が好ましく、6〜12重量%がさらに好ましく、特に好ましくは7〜11重量%である。
本発明によるセルロースエステルフィルムは、セルロースエステルと溶剤、及び上記多価アルコールエステルからなる化合物のほかに、紫外線吸収剤等の添加剤を含有している。
多価アルコールエステルからなる化合物、紫外線吸収剤等の添加剤は、予め溶剤と混合し、溶解または分散してからセルロースエステル溶解前の溶剤に投入しても、セルロースエステル溶解後のドープへ投入しても良い。
また、本発明において、上記多価アルコールエステルは可塑剤機能を有しており、このような多価アルコールエステルと、従来の可塑剤とを同時に使用することができる。その場合、多価アルコールエステルは、上記のように、セルロースエステルに対して4.5〜12.5重量%の範囲で使用することができるが、多価アルコールエステルと可塑剤との合計量が、セルロースエステルに対する重量%で12.5重量%以下であることが、好ましい。またこの場合には、可塑剤の使用量は、セルロースエステルに対して8.0重量%以下であるのが、好ましい。中でも、多価アルコールエステルの使用量が、セルロースエステルに対して7重量%以上であることが好ましく、さらには、可塑剤の使用量は、セルロースエステルに対して5.5重量%以下であることが好ましい。その理由は、多価アルコールエステルの使用により、従来の可塑剤の使用量を低減することが可能となり、本発明の効果を発現させることができるためである。
なお、セルロースエステルフィルム中にリン酸エステル系化合物、フタル酸エステル系化合物、脂肪酸多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物から選ばれる少なくとも1種を含有し、該化合物全量のセルロースエステルフィルムに対する含有量が8.0重量%以上13重量%以下である。
ここで、上記化合物全量のセルロースエステルフィルムに対する含有量が8.0重量%未満であれば、本発明の効果が減じてしまうので、好ましくない。また13重量%を超えると、寸法安定性の劣化を引き起こすので、好ましくない。
つぎに、本発明で用いることのできる紫外線吸収剤としては特に限定しないが、液晶の劣化防止の点より波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の点より波長400nm以上の可視光の吸収が可及的に少ないものが好ましく用いられる。
一般に用いられるものとしては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などがあげられるが、これらに限定されない。
また本発明のセルロースエステルフィルムにすべり性の向上、巻取り後のブロッキング防止等の目的でマット剤として加える微粒子は、主ドープに添加してもよいが、添加液に加えるのが生産性の上からは好ましい。添加液に添加し、フィルムに含有せしめる。また、主ドープに含有せしめてもよいが、微粒子としてはいかなるものも用いることができる。
本発明に使用される微粒子としては無機化合物の例として、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。酸化ジルコニウムの微粒子は、例えば、アエロジルR976及びR811(以上、日本アエロジル株式会社製)の商品名で市販されており、使用することができる。その中でも、微粒子はケイ素を含むものが濁度が低くなる点で好ましく、特に二酸化ケイ素が好ましい。これらの例としては、アエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上、日本アエロジル株式会社製)の商品名で市販されているものがあり、使用することができる。さらに、二酸化ケイ素微粒子の1次平均粒子径が20nm以下であり、かつ見掛比重が70g/リットル以上の二酸化ケイ素微粒子であることが好ましい。これらを満足する二酸化ケイ素の微粒子としては、例えば、アエロジル200V、アエロジルR972Vがあり、フィルムの濁度を低く保ちながら、摩擦係数をさげる効果が大きいため特に好ましい。
本発明において、上記微粒子はセルロースエステルに対して、0.04〜0.4重量%添加して使用される。好ましくは、0.05〜0.3重量%、さらに好ましくは0.05〜0.2重量%である。
本発明においては、セルロースエステルを溶解して得られるドープを支持体上に流延(キャスト工程)した後、加熱して溶剤の一部を除去(支持体上乾燥工程)した後、支持体から剥離し、剥離したフィルムを乾燥(フィルム乾燥工程)して、セルロースエステルフィルムを得る。
キャスト工程における支持体はベルト状もしくはドラム状のステンレスを鏡面仕上げした支持体が使用される。キャスト工程の支持体の温度は一般的な温度範囲0℃から溶剤の沸点未満の温度で、流延することができるが、5〜30℃の支持体上に流延する方が、ドープをゲル化させ剥離限界時間をあげられるため、好ましく、5〜15℃の支持体上に流延することがさらに好ましい。
支持体上乾燥工程ではドープを流延し、一旦ゲル化させた後、流延から剥離するまでの時間を100%としたとき、流延から30%以内にドープ温度を40℃〜70℃にすることで、溶剤の蒸発を促進し、それだけ早く支持体上から剥離することができ、さらに剥離強度が増すため好ましく、30%以内にドープ温度を55℃〜70℃にすることがより好ましい。この温度を20%以上維持することが好ましく、40%以上がさらに好ましい。
支持体上での乾燥は残留溶媒量60%〜150%で支持体から剥離することが、支持体からの剥離強度が小さくなるため好ましく、80〜120%がより好ましい。剥離するときのドープの温度は0℃〜30℃にすることが剥離時のベース強度をあげることができ、剥離時のベース破断を防止できるため好ましく、5℃〜20℃がより好ましい。
フィルム乾燥工程においては支持体より剥離したフィルムをさらに乾燥し、残留溶媒量を3重量%以下、好ましくは1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下であることが、寸法安定性が良好なフィルムを得る上で好ましい。フィルム乾燥工程では一般にロール懸垂方式か、ピンテンター方式または、クリップテンター方式でフィルムを搬送しながら乾燥する方式が採られる。液晶表示用部材用としては、テンター方式で幅を保持しながら乾燥させることが、寸法安定性を向上させるために好ましい。
フィルムを乾燥させる手段は特に制限なく、一般的に熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等で行なう。簡便さの点で熱風で行なうのが好ましい。乾燥温度は40℃〜150℃の範囲で3〜5段階の温度に分けて、段々高くしていくことが好ましく、80℃〜140℃の範囲で行なうことが寸法安定性を良くするためさらに好ましい。これら流延から後乾燥までの工程は、空気雰囲気下でもよいし、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下でもよい。
本発明のセルロースエステルフィルムの製造に係わる巻き取り機は、一般的に使用されているものでよく、定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法などの巻き取り方法で巻き取ることができる。
本発明によるセルロースエステルフィルムの厚さは、特に限定されないが、LCDに使用される液晶表示素子すなわち偏光板用の保護フィルムに用いられることから、通常、100μm以下であることが好ましく、中でも、厚さ20〜80μmのセルロースエステルフィルムが好ましい。
偏光板の製造方法としては、一般的な方法を用ればよく、以下、本発明の偏光板、それを用いた液晶表示装置について説明する。
本発明の偏光板に用いる偏光子としては、従来公知のものを用いることができる。例えば、ポリビニルアルコールのような親水性ポリマーからなるフィルムを、ヨウ素のような二色性染料で処理して延伸したものや、塩化ビニルのようなプラスチックフィルムを処理して配向させたものを用いる。こうして得られた偏光子を、セルロースエステルフィルムによりラミネートする。
そして、本発明の偏光板は、セルロースエステルフィルムよりなる光学補償フィルムを偏光子の少なくとも片側に積層したものとして構成され、片側のみの場合は、他面に液晶層を塗設しないセルロースエステルフィルム支持体やその他の透明支持体もしくはセルローストリアセテート(TAC)フィルムを使用してもよい。
このようにして得られた偏光板が、液晶セルのセル側一面に設けても良く、両面側に設けてもよい。片側に設けられる場合、セルロースエステルフィルムよりなる光学補償フィルムは、偏光子に対して液晶セルに近い方に貼りつけて、液晶表示装置が得ることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜3
(ドープ液の調製)
セルローストリアセテート(TAC)のドープ液を、以下のように調製した。
(ドープ液の調製)
セルローストリアセテート(TAC)のドープ液を、以下のように調製した。
セルローストリアセテート(アセチル置換度2.88) 100重量部
チヌビンT−326(チバスペシャルティケミカルズ社製) 1重量部
トリフェニルホスフェート(TPP)(リン酸エステル系可塑剤)
エチルフタリルエチルグリコレート(EPEG)(フタル酸エステル系可塑剤)
トリメチロールプロパントリベンゾエート(TMPTB)(多価アルコールエステル)
可塑剤及び/又は多価アルコールエステルの配合量の合計 10重量部
アエロジル200V 0.09重量部
(二酸化ケイ素・マット剤、日本アエロジル社製)
メチレンクロライド(DCM) 320重量部
酢酸メチル(MA) 320重量部
エタノール(EtOH) 20重量部
上記の素材により、セルローストリアセテートフィルムを製造するが、可塑剤であるトリフェニルホスフェート(TPP)(リン酸エステル系可塑剤)、及びエチルフタリルエチルグリコレート(EPEG)(フタル酸エステル系可塑剤)、並びに多価アルコールエステルであるトリメチロールプロパントリベンゾエート(TMPTB)を、表1に示すように組み合わせて、3種類のドープ素材を設定した。
チヌビンT−326(チバスペシャルティケミカルズ社製) 1重量部
トリフェニルホスフェート(TPP)(リン酸エステル系可塑剤)
エチルフタリルエチルグリコレート(EPEG)(フタル酸エステル系可塑剤)
トリメチロールプロパントリベンゾエート(TMPTB)(多価アルコールエステル)
可塑剤及び/又は多価アルコールエステルの配合量の合計 10重量部
アエロジル200V 0.09重量部
(二酸化ケイ素・マット剤、日本アエロジル社製)
メチレンクロライド(DCM) 320重量部
酢酸メチル(MA) 320重量部
エタノール(EtOH) 20重量部
上記の素材により、セルローストリアセテートフィルムを製造するが、可塑剤であるトリフェニルホスフェート(TPP)(リン酸エステル系可塑剤)、及びエチルフタリルエチルグリコレート(EPEG)(フタル酸エステル系可塑剤)、並びに多価アルコールエステルであるトリメチロールプロパントリベンゾエート(TMPTB)を、表1に示すように組み合わせて、3種類のドープ素材を設定した。
そして、これらの素材をそれぞれ密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温・攪拌しながら完全に溶解させた。
(フィルム試料の作製)
上記のドープ液を濾過した後、図示しないベルト流延装置を用い、ドープ温度33℃にて流延ダイより、ステンレス鋼製エンドレスベルトよりなる支持体上に流延した。支持体上に形成されたウェブを剥離ロールにより支持体上から剥離し、多数のロールで搬送させながら乾燥させた。この際、クリップテンターを用いて、フィルムを幅手方向に延伸しながら乾燥を行なった。乾燥後、ロール状に巻き取ることで、膜厚40μmの3種類のセルローストリアセテートフィルムを得た。
上記のドープ液を濾過した後、図示しないベルト流延装置を用い、ドープ温度33℃にて流延ダイより、ステンレス鋼製エンドレスベルトよりなる支持体上に流延した。支持体上に形成されたウェブを剥離ロールにより支持体上から剥離し、多数のロールで搬送させながら乾燥させた。この際、クリップテンターを用いて、フィルムを幅手方向に延伸しながら乾燥を行なった。乾燥後、ロール状に巻き取ることで、膜厚40μmの3種類のセルローストリアセテートフィルムを得た。
下記の表1に、使用した可塑剤及び多価アルコールエステルの種類と、面接触荷重300g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数:μB、及び面接触荷重1000g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数:μAの測定結果、並びにμA/μBの比の計算結果を、表1にあわせて示した。
ここで、セルローストリアセテートフィルムの面接触荷重300g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数:μB、及び面接触荷重1000g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数:μAの測定試験は、つぎのようにして実施した。
測定方法
新東化学株式会社製の表面性試験機 TYPE14S、TYPE18L、TYPE32、トライスポステーション、及びそれらの類似機種を用い、面接触時の動摩擦係数試験に関しては面接触圧子を用い、適宜、上記の荷重を加え、動摩擦係数試験を行なうことにより求めることができる。面接触圧子については、各種のオプションツールが使用できる。装置に指定されている所定の方法により、動摩擦係数、及び静摩擦係数を求めることができる。
新東化学株式会社製の表面性試験機 TYPE14S、TYPE18L、TYPE32、トライスポステーション、及びそれらの類似機種を用い、面接触時の動摩擦係数試験に関しては面接触圧子を用い、適宜、上記の荷重を加え、動摩擦係数試験を行なうことにより求めることができる。面接触圧子については、各種のオプションツールが使用できる。装置に指定されている所定の方法により、動摩擦係数、及び静摩擦係数を求めることができる。
比較例1〜3
比較のために、上記実施例1の場合と同様にして膜厚40μmのセルローストリアセテートフィルムを製造するが、比較例1と2では、面接触荷重300gにおける動摩擦係数(μB)と、面接触荷重1000gにおける動摩擦係数(μA)との比:μA/μBが、本発明の範囲外である1.3を超える場合を示す。比較例3では、μA/μBが、本発明の範囲外である0.8未満である場合を示した。
比較のために、上記実施例1の場合と同様にして膜厚40μmのセルローストリアセテートフィルムを製造するが、比較例1と2では、面接触荷重300gにおける動摩擦係数(μB)と、面接触荷重1000gにおける動摩擦係数(μA)との比:μA/μBが、本発明の範囲外である1.3を超える場合を示す。比較例3では、μA/μBが、本発明の範囲外である0.8未満である場合を示した。
(巻品質の評価)
本発明による実施例1〜3、及び比較例1と2の各セルローストリアセテートフィルムの巻品質を評価した。ここで、巻品質の評価方法として、各セルローストリアセテートフィルムの巻フィルムについて、外観を確認し、突起状に凸部分に観察される数により、0〜5個を◎、6〜10個を○、11〜20個を△、21個以上を×とした。
本発明による実施例1〜3、及び比較例1と2の各セルローストリアセテートフィルムの巻品質を評価した。ここで、巻品質の評価方法として、各セルローストリアセテートフィルムの巻フィルムについて、外観を確認し、突起状に凸部分に観察される数により、0〜5個を◎、6〜10個を○、11〜20個を△、21個以上を×とした。
(算術平均粗さ:Ra、十点平均粗さ:Rz、局部山頂の平均間隔:Smの測定)
また、上記実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた各セルローストリアセテートフィルムの1m2 をサンプリングして、フィルム両面の算術平均粗さ(Ra)の平均値、及び十点平均粗さ(Rz)の平均値、並びに局部山頂の平均間隔(Sm)を、JIS K7125の方法に従って測定した。
また、上記実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた各セルローストリアセテートフィルムの1m2 をサンプリングして、フィルム両面の算術平均粗さ(Ra)の平均値、及び十点平均粗さ(Rz)の平均値、並びに局部山頂の平均間隔(Sm)を、JIS K7125の方法に従って測定した。
すなわち、ヴィーコ(Veeco)社製のフィルム表面粗さ測定機(WYKO−NT1100)を用いて倍率20倍にて、フィルムの両面をそれぞれ測定3点ずつ測定し、その平均値を算術平均粗さ(Ra)、及び十点平均粗さ(Rz)とした。また、粗さ曲線の山から谷になる点を変化点とし、変化点からつぎの変化点までの間隔の平均値を局部山頂の平均間隔(Sm)とした。得られた結果を下記の表1にまとめて示した。
上記表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜3では、セルローストリアセテートフィルムの巻品質が良好であり、フィルムは優れた物理特性を有していて、偏光板用保護フィルムに適しているものであることが判る。また、本発明の実施例1〜3では、セルローストリアセテートフィルムの算術平均粗さ(Ra)が9.5nm、及び十点平均粗さ(Rz)が170nmであり、局部山頂の平均間隔(Sm)が250nmであるから、フィルム同士を重ね合わせた時の接触面積が適切な状態になっていると推定され、フィルム同士の摩擦係数が本発明の範囲内にあり、巻品質が良好である。
これに対し、比較例1と2では、セルローストリアセテートフィルムの巻品質が不良で、フィルムの表面物理特性が劣り、偏光板用保護フィルムに適さないものであることが判る。また、比較例1と2では、セルローストリアセテートフィルムの算術平均粗さ(Ra)が6.0nmと8.0nmと低く、及び十点平均粗さ(Rz)が80nmと110nmと低いものであり、逆に、局部山頂の平均間隔(Sm)は、650nmと400nmと高くなっているから、フィルム同士を重ね合わせた時の接触面積が少なくなると推定され、フィルム同士の摩擦係数が本発明の範囲を超え、巻品質が劣化する。
さらに、比較例3では、セルローストリアセテートフィルムの算術平均粗さ(Ra)が13.0nmと非常に高く、及び十点平均粗さ(Rz)は300nmであり、また、局部山頂の平均間隔(Sm)は、100nmと低くなっており、巻品質は良好であるが、フィルム平滑性が劣化し、実用には耐えないものであった。
実施例4と5
上記実施例1の場合と同様に実施して、膜厚40μmの2種類のセルローストリアセテートフィルムを得た。
上記実施例1の場合と同様に実施して、膜厚40μmの2種類のセルローストリアセテートフィルムを得た。
下記の表2に、使用した可塑剤及び多価アルコールエステルの種類と、面接触荷重300g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数:μB、及び面接触荷重1000g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数:μAの測定結果、並びにμA/μBの比の計算結果をあわせて示した。
比較例4
比較のために、上記実施例4の場合と同様にして膜厚40μmのセルローストリアセテートフィルムを製造するが、比較例4では、比較例3では、μA/μBが、本発明の範囲外である0.8未満である場合を示した。
比較のために、上記実施例4の場合と同様にして膜厚40μmのセルローストリアセテートフィルムを製造するが、比較例4では、比較例3では、μA/μBが、本発明の範囲外である0.8未満である場合を示した。
(巻品質の評価)
本発明による実施例4と5、及び比較例4の各セルローストリアセテートフィルムについて、フィルムの巻品質を、上記実施例1の場合と同様にして評価し、得られた結果を表2に示した。
本発明による実施例4と5、及び比較例4の各セルローストリアセテートフィルムについて、フィルムの巻品質を、上記実施例1の場合と同様にして評価し、得られた結果を表2に示した。
また、実施例4と5、及び比較例4で得られた各セルローストリアセテートフィルムについて、マット剤(二酸化ケイ素微粒子)の平均粒子径を測定するとともに、微粒子の粒子間距離を測定した。なお、粒子間距離の測定は、フィルム表面および断面を走査型電子顕微鏡で観察して行なった。すなわち、20μm四方の平面の観察箇所1か所当たりの粒子間距離の平均を求めた。さらに観察箇所を5か所とって粒子間距離の平均を求めた。こうして得られた値の平均を粒子間距離とした。得られた結果を下記の表2にまとめて示した。
上記表2の結果から明らかなように、本発明の実施例4と5によるセルローストリアセテートフィルムによれば、セルローストリアセテートフィルムの巻品質が良好であり、フィルムは優れた物理特性を有していて、偏光板用保護フィルムに適しているものであることが判る。またセルローストリアセテートフィルム中のマット剤(二酸化ケイ素微粒子)の平均粒子径は、実施例4では、250nmであるのに対し、実施例5では、700nmであった。フィルム中の微粒子の粒子間距離は、何れの場合も、3μmであった。
これに対し、比較例4では、セルローストリアセテートフィルムの巻品質が不良で、フィルムの表面物理特性が劣り、偏光板用保護フィルムに適さないものであることが判る。また、比較例4では、セルローストリアセテートフィルム中のマット剤(二酸化ケイ素微粒子)の平均粒子径が1200nmであり、フィルム中の微粒子の粒子間距離は、2μmであった。
この結果、本発明の実施例4と5によるセルローストリアセテートフィルムによれば、比較例4のセルローストリアセテートフィルムに比べ、フィルム同士を重ね合わせた時の接触面積が適切な状態になっていると推定され、フィルム同士の摩擦係数が本発明の範囲内にあり、巻品質が良好である。
Claims (11)
- マット剤を含むセルロースエステルフィルムであって、面接触荷重300g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμB、面接触荷重1000g(見かけ面積63×63mm2)における動摩擦係数をμAとするとき、
0.8≦μA/μB≦1.3
であることを特徴とする、セルロースエステルフィルム。 - フィルムの算術平均粗さ:Ra、十点平均粗さ:Rz、局部山頂の平均間隔:Smが、それぞれ下記の範囲内であることを特徴とする、請求項1記載のセルロースエステルフィルム。
9.0nm≦Ra≦11.0nm
150nm≦Rz≦250nm
10nm≦Sm≦300nm - フィルム中のマット剤微粒子の平均粒子径が100〜500nmであり、マット剤微粒子の粒子間距離が0.3〜3μmであることを特徴とする、請求項1または2記載のセルロースエステルフィルム。
- フィルム中のマット剤微粒子の平均粒子径が500〜1000nmであり、マット剤微粒子の粒子間距離が1〜5μmであることを特徴とする、請求項1または2記載のセルロースエステルフィルム。
- さらに、脂肪族多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物を、セルロースエステルフィルムに対する割合で4.5〜12.5重量%含有することを特徴とする、請求項1〜4のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィルム。
- モノカルボン酸が、分子内に芳香族環またはシクロアルキル環を有する化合物であることを特徴とする、請求項7記載のセルロースエステルフィルム。
- 脂肪族多価アルコールが、2〜20価を有するものであることを特徴とする、請求項7記載のセルロースエステルフィルム。
- 脂肪族多価アルコールが、2〜3価を有するものであることを特徴とする、請求項7記載のセルロースエステルフィルム。
- 脂肪族多価アルコールが、炭素数4以上を有するものであることを特徴とする、請求項7記載のセルロースエステルフィルム。
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