JP2005206721A - セルロースエステルフィルム及びそれを用いた偏光板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 液晶表示素子である偏光板の保護フィルムとして用いられるセルロースエステルフィルムについて、非塩素系有機溶剤を用いて作製したフィルムであっても、フィルム表面の物理特性が改良され、フィルム表面のいわゆる「押され故障」耐性が改善されたセルロースエステルフィルム、及びそれを用いた偏光板を提供する。
【解決手段】 セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解して作製したセルロースエステル溶液を支持体上に流延してウェブを形成し、支持体より剥離後、乾燥することにより溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム表面への押し込み深さが100nm以上300nm以下である。偏光板は、このセルロースエステルフィルムが、偏光子の少なくとも片面に積層されている。
【選択図】 なし
【解決手段】 セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解して作製したセルロースエステル溶液を支持体上に流延してウェブを形成し、支持体より剥離後、乾燥することにより溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム表面への押し込み深さが100nm以上300nm以下である。偏光板は、このセルロースエステルフィルムが、偏光子の少なくとも片面に積層されている。
【選択図】 なし
Description
本発明は、液晶表示装置(LCD)の偏光板用の保護フィルムとして有用であり、かつ表面物理特性が改良されたセルロースエステルフィルム、及びそれを用いた偏光板に関するものである。
液晶表示装置(LCD)の偏光板用の保護フィルムとしては、セルロースエステルフィルムが用いられている。従来からの溶液流延製膜方法によるセルロースエステルフィルムの製造方法は、セルロースエステル溶液(以下ドープとも呼ぶ)を、鏡面処理された表面を有する無限移行する無端の支持体(ステンレス鋼製ベルトあるいはドラム)上に流延ダイから流延し、ドープ膜(ウェブとも呼ぶ)を剥離ロール(剥離点)で剥離し、ついでウェブを乾燥装置に導入して乾燥風により乾燥し、さらに、巻取り機により巻き取ることにより、セルロースエステルフィルムを製造していた。
LCDの偏光板用の保護フィルムとしては、上記セルロースエステルフィルムのうち、主にセルローストリアセテート(TAC)フィルムが用いられているが、セルロースエステルフィルムの製膜にあたり、セルロースを溶解する溶剤として、従来は、ジクロロメタンを使用していた。
しかしながら、このようなセルローストリアセテートフィルムの製造においては、一般的に、その製膜時、ロール付着物のフィルムへの転写(「押され故障」)が発生することあり、フィルムの外観不良、フィルムへの塗布物の塗布工程での塗布不良、さらには、偏光板への加工後にスポット(輝点異物等)が発生し、ひいては液晶ディスプレイの視認性に支障をきたすという問題があった。
また、上記のように、セルローストリアセテートフィルムは、メチレンクロライド溶剤を用いた溶液から溶液流延製膜法により製造されているが、近年、メチレンクロライドのような塩素系炭化水素溶剤は、地球環境保護の観点から、その使用が制限される方向にあり、これらメチレンクロライドのような塩素系炭化水素溶剤の使用を避けたいという要望が高まっている。
ところで、偏光板用保護フィルムに用いられるセルロースエステルフィルムの非塩素系炭化水素溶剤の使用の試みに関わる先行特許文献には、つぎのようなものがある。
特開2000−53784号公報 本出願人は、先に、非塩素系有機溶剤を用いても高濃度の溶液を調整でき、冷却溶解法の様に特別な溶解設備を必要とせず、透明性に優れ、光学的な欠点が改良され、機械的強度に優れたセルロースエステルフィルムの製造方法を提供することを目的として、セルロースをアセチル基及び炭素原子数3〜4のアシル基でアシル化したセルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解させた溶液を支持体上に流延し溶剤を蒸発させてフィルムを形成するセルロースエステルフィルムの製造方法の発明を提案した。
この特許文献1に記載の発明は、アシル基置換度、セルロース重合度を規定することを特徴とするものであった。
特開2001−188128号公報 また本出願人は、先に、光学用途に用いられるフィルムであって、保護フィルム、特に液晶表示装置の偏光板保護フィルム及び液晶表示装置について、湿熱耐久性に優れ、強度が強く、異物欠陥が少なく、かつ視野角特性に優れたセルロースエステルフィルムからなる光学フィルム及びそれを用いた液晶表示装置の発明を提案した。
この特許文献2に記載の発明は、脂肪酸セルロースエステルフィルムからなる光学フィルムのリターデーション値を規定するとともに、アセチル基置換度を規定することを特徴とするものであった。
特開2002−86467号公報 この特許文献3に記載の発明は、溶解後の液経時安定性を改善し、フィルムの機械特性、光学特性上問題のないセルロースエステルフィルム、とくにセルロースアシレートフイルムを製造することを目的するもので、セルロースアシレートを実質的に非塩素系有機溶剤から構成される溶剤に溶解後、製膜するセルロースアシレートフイルムの製造方法において、溶剤の誘電率を規定することを特徴とするものであった。
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載の従来の発明は、何れも、セルロースアシレートフイルムなどのセルロースエステルフィルムの機械物性(例えばフィルム面の縦方向、横方向の機械物性)のアップ、光学特性、及び溶液経時安定性についての発明であった。
非塩素系の有機溶剤では、セルロースエステルの溶解性が低く、上記特許文献1〜3に記載の先行発明では、セルロースエステルの溶解性を上げるために工夫をしているが、使用するセルロースエステルの特性が変化すると、出来上がったフィルムの物性も変化し、前記したセルロースエステルフィルムの「押され故障」が発生する傾向にあるという問題があった。
本発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、液晶表示素子すなわち偏光板の保護フィルムとして用いられるセルロースエステルフィルムについて、非塩素系有機溶剤を用いて作製したフィルムであっても、フィルム表面の物理特性が改良され、フィルム表面のいわゆる「押され故障」耐性が改善された偏光板用保護フィルムに適したセルロースエステルフィルム、及びそれを用いた偏光板を提供しようとすることにある。
本発明者は、上記の点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、非塩素系有機溶剤を用いて作製したセルロースエステルフィルムであっても、非塩素系有機溶剤/セルロースエステルの比、及びセルロースと共にフィルム中に含有させる化合物を規定することにより、セルロースエステルフィルム表面の物理特性、特にフィルムの厚み方向の物理特性を制御することができて、セルロースエステルフィルム表面の「押され故障」を改善し得ることを見い出し、本発明を完成するに至ったものである。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1記載のセルロースエステルフィルムの発明は、セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解して作製したセルロースエステル溶液(ドープ)を支持体上に流延してウェブ(ドープ膜)を形成し、支持体より剥離後、乾燥することにより溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム表面への押し込み深さが100nm以上300nm以下であることを特徴としている。
本発明の請求項2記載のセルロースエステルフィルムの発明は、セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解して作製したセルロースエステル溶液を支持体上に流延してウェブを形成し、支持体より剥離後、乾燥することにより溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム表面硬度が200MPa以上900MPa以下であることを特徴としている。
本発明の請求項3記載のセルロースエステルフィルムの発明は、セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解して作製したセルロースエステル溶液を支持体上に流延してウェブを形成し、支持体より剥離後、乾燥することにより溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム厚み方向弾性率が2000MPa以上9000MPa以下であることを特徴としている。
なお、上記において、セルロースエステルフィルム表面の押し込み荷重の作用による押し込み深さ、フィルム表面硬度、及びフィルムの厚み弾性率の測定は、ナノインデンテーション法による。
つぎに、本発明の請求項4記載のセルロースエステルフィルムの発明は、上記請求項1〜3のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィルムであって、セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解しセルロースエステル溶液を作製する際、セルロースエステルに対する非塩素系有機溶剤の配合重量比が2以上5以下であって、かつセルロースエステルフィルム中にリン酸エステル系化合物、フタル酸エステル系化合物、脂肪酸多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物から選ばれる少なくとも1種を含有し、該化合物全量のセルロースエステルフィルムに対する含有量が8.0重量%以上であることを特徴としている。
本発明の請求項5記載のセルロースエステルフィルムの発明は、上記請求項4記載のセルロースエステルフィルムであって、脂肪酸多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物が、その他の化合物を含む全量中に占める割合が40重量%以上であることを特徴としている。
上記請求項4記載のセルロースエステルフィルムにおいて、セルロースエステルに対する非塩素系有機溶剤の配合重量比は、2.5以上4.5以下であることが好ましく、3以上4以下であることが望ましい。
本発明の請求項8記載の偏光板の発明は、上記請求項1〜5のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィルムが、偏光子の少なくとも片面に積層されていることを特徴としている。
本発明の請求項1記載のセルロースエステルフィルムの発明は、上述のように、セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解して作製したセルロースエステル溶液を支持体上に流延してウェブを形成し、支持体より剥離後、乾燥することにより溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム表面への押し込み深さが100nm以上300nm以下であることを特徴とするもので、本発明によれば、塩素系有機溶剤を使用しないセルロースエステル溶液から、透明性に優れ、光学的欠点の改良されたセルロースエステルフィルムを得ることができ、しかもセルロースエステルフィルムは、フィルム表面の物理特性に優れていて、「押され故障」耐性を改善することができて、液晶画像表示装置の偏光板用保護フィルムとして有用であるという効果を奏する。
本発明の請求項2記載のセルロースエステルフィルムの発明は、上述のように、セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解して作製したセルロースエステル溶液を支持体上に流延してウェブを形成し、支持体より剥離後、乾燥することにより溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム表面硬度が200MPa以上900MPa以下であることを特徴とするもので、本発明によれば、塩素系有機溶剤を使用しないセルロースエステル溶液から、透明性に優れ、光学的欠点の改良されたセルロースエステルフィルムを得ることができ、特にフィルムの厚み方向の物理特性である表面硬度を特定することにより、セルロースエステルフィルムの「押され故障」耐性を改善することができて、液晶画像表示装置の偏光板用保護フィルムとして有用であるという効果を奏する。
本発明の請求項3記載のセルロースエステルフィルムの発明は、上述のように、セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解して作製したセルロースエステル溶液を支持体上に流延してウェブを形成し、支持体より剥離後、乾燥することにより溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム厚み方向弾性率が2000MPa以上9000MPa以下であることを特徴とするもので、本発明によれば、塩素系有機溶剤を使用しないセルロースエステル溶液から、透明性に優れ、光学的欠点の改良されたセルロースエステルフィルムを得ることができ、特にフィルムの厚み方向の物理特性である厚み方向弾性率を特定することにより、セルロースエステルフィルムの「押され故障」耐性を改善することができて、液晶画像表示装置の偏光板用保護フィルムとして有用であるという効果を奏する。
つぎに、本発明の請求項4記載のセルロースエステルフィルムの発明は、上述のように、上記請求項1〜3のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィルムであって、セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解しセルロースエステル溶液を作製する際、セルロースエステルに対する非塩素系有機溶剤の配合重量比が2以上5以下であって、かつセルロースエステルフィルム中にリン酸エステル系化合物、フタル酸エステル系化合物、脂肪酸多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物から選ばれる少なくとも1種を含有し、該化合物全量のセルロースエステルフィルムに対する含有量が8.0重量%以上であることを特徴とするもので、本発明によれば、塩素系有機溶剤を使用しないセルロースエステル溶液から、透明性に優れ、光学的欠点の改良されたセルロースエステルフィルムを得ることができ、特に非塩素系有機溶剤/セルロースエステルの比、及びセルロースと共にフィルム中に含有させる化合物を規定することにより、フィルム表面の物理特性が優れ、「押され故障」耐性を改善することができて、液晶画像表示装置の偏光板用保護フィルムとして有用であるという効果を奏する。
本発明の請求項5記載のセルロースエステルフィルムの発明は、上述のように、上記請求項4記載のセルロースエステルフィルムであって、脂肪酸多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物が、その他の化合物を含む全量中に占める割合が40重量%以上であることを特徴とするもので、本発明によれば、塩素系有機溶剤を使用しないセルロースエステル溶液から、透明性に優れ、光学的欠点の改良されたセルロースエステルフィルムを得ることができる。特に、脂肪酸多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物を使用することにより、フィルムの「押され故障」の発生を減少させることができて、「押され故障」耐性を改善することができ、液晶画像表示装置の偏光板用保護フィルムとして有用であるという効果を奏する。
本発明の請求項8記載の偏光板の発明は、上述のように、上記請求項1〜5のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィルムが、偏光子の少なくとも片面に積層されていることを特徴とするもので、本発明によれば、塩素系有機溶剤を使用しないセルロースエステル溶液から作製された透明性に優れかつ光学的欠点の改良されたフィルム表面の物理特性に優れているセルロースエステルフィルムが、偏光子の少なくとも片面に積層されているため、該偏光板を液晶セルに貼り合わせた液晶表示装置は、長期間に亘って安定した表示性能を維持することができるという効果を奏する。
以下、本発明についてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明によるセルロースエステルフィルムの1つは、セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解して作製したセルロースエステル溶液を支持体上に流延してウェブを形成し、支持体より剥離後、乾燥することにより溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム表面への押し込み深さが100nm以上300nm以下であることを特徴としている。
本発明によるセルロースエステルフィルムのいま1つは、上記溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム表面硬度が200MPa以上900MPa以下であることを特徴としている。
本発明によるセルロースエステルフィルムのさらにいま1つは、上記溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム厚み方向弾性率が2000MPa以上9000MPa以下であることを特徴としている。
なお、セルロースエステルフィルム表面の押し込み荷重の作用による押し込み深さ、フィルム表面硬度、及びフィルムの厚み弾性率の測定は、ナノインデンテーション法により行なった。
ここで、上記フィルム表面への押し込み深さが100nm未満、あるいはまた押し込み深さが300nmを超えると、フィルムの押され故障に対する耐性がいずれの場合も弱まるので、好ましくない。
また、上記フィルム表面硬度が200MPa未満、あるいはまたフィルム表面硬度さが900MPaを超えると、フィルムの押され故障に対する耐性がいずれの場合も弱まるので、好ましくない。
さらに、上記フィルム厚み方向弾性率が2000MPa未満、あるいはまたまたフィルム厚み方向弾性率が9000MPaを超えると、フィルムの押され故障に対する耐性がいずれの場合も弱まるので、好ましくない。
つぎに、本発明のセルロースエステルフィルムの主成分であるセルロースエステルとしては、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)などが挙げられる。セルローストリアセテートの場合は、特に重合度250〜400、結合酢酸量が54〜62.5%のセルローストリアセテートが好ましく、結合酢酸量が58〜62.5%のベース強度が強くより好ましい。セルローストリアセテートは綿花リンターから合成されたセルローストリアセテートと木材パルプから合成されたセルローストリアセテートのどちらかを単独あるいは混合して用いることができる。セルロースエステルは、実質的にセルローストリアセテートであるのが、好ましい。
セルロースエステルの溶剤としては、非塩素系有機溶剤を用いる。ここで、非塩素系有機溶剤としては、例えば、アセトン、酢酸メチル(MA)、シクロヘキサノン、ギ酸エチル、1,3−ジオキソラン、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール等が挙げられる。これらの溶剤は一種だけ用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
非塩素系有機溶剤としては、これらの中でも酢酸メチル、アセトンが最も好ましい。酢酸メチル、アセトンは、溶解性がよく、透明性に優れたフィルムを得ることができる。
本発明において、セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解しセルロースエステル溶液を作製する際、セルロースエステルに対する非塩素系有機溶剤の配合重量比が2以上5以下である。セルロースエステルに対する非塩素系有機溶剤の配合重量比は、2.5以上4.5以下であることが好ましく、3以上4以下であることが望ましい。
本発明において、セルロースエステルの溶液には、溶解性の向上、粘度調整、乾燥速度の調整、溶液を流延した際のゲル化の促進等の目的で、炭素数が1〜6の低級アルコールを含有させてもよい。これら低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、イソブチルアルコール、2−ブタノール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサノールなどが挙げられる。中でもメタノール、エタノール、1−ブタノールが好ましい。これら低級アルコールは、全有機溶剤に対して2重量%以上、20重量%以下含有させるのが好ましい。炭素数が1から6の低級アルコールを含有させたセルロースエステル溶液は、流延キャステイングの際、残溶剤を多く含んだ状態でも膜の強度が強く、流延キャステイングに用いる支持体であるベルトやドラム上から剥ぎ取るのが容易となる。
セルロースエステル溶液は、通常の方法により調整してよく、セルロースエステルおよび溶剤を容器に入れ、常温で、あるいは、溶剤が沸騰しない温度条件下で撹拌混合することにより得られる。撹拌混合は、容器内部の液膜残りのないような装置、方式であることが好ましい。また、容器内を窒素ガス等の不活性ガスで充満させて分解を抑制してもよい。必要により、加圧容器等を用い、加圧下で撹拌混合してもよい。
溶液中のセルロースエステル濃度は、フィルム製膜時の乾燥効率の点から、なるべく高濃度であることが好ましい。一方、あまり高濃度になると溶液の粘度が大きすぎて、得られたフィルムの平面性が劣化する場合がある。これらの点を勘案すると、好ましい溶液のセルロースエステル濃度は、15重量%から40重量%の範囲である。さらに、20重量%から35重量%の範囲が好ましい。
セルロースエステル溶液の粘度は、製膜の際、流延可能な範囲であればよく、通常、5P(ポイズ)から500P(ポイズ)の範囲に調整されることが好ましい。
溶剤を添加しての加熱温度は、使用溶剤の沸点以上で、かつ該溶剤が沸騰しない範囲の温度が好ましく例えば60℃以上、80〜110℃の範囲に設定するのが好適である。また、圧力は設定温度において、溶剤が沸騰しないように定められる。
溶解後は冷却しながら容器から取り出すか、または容器からポンプ等で抜き出して熱交換器などで冷却し、これを製膜に供する。
本発明によるセルロースエステルフィルムは、脂肪族多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物を含有する。セルロースエステルに対する多価アルコールエステルの含有量が4.5〜12.5重量%、好ましくは6〜12重量%、さらに好ましくは7〜11重量%である。
本発明のセルロースエステルフィルムにおいて、上記モノカルボン酸は、分子内に芳香族環またはシクロアルキル環を有する化合物であるのが、好ましい。
本発明のセルロースエステルフィルムにおいて、脂肪族多価アルコールは2〜20価であるのが、好ましい。
このように、多価アルコールエステルを使用することにより、従来の可塑剤を減量できることの寄与が大きいものと考えられる。
つぎに、本発明に用いられる脂肪族多価アルコールエステルについて説明すると、脂肪族多価アルコールエステルは、2価以上の脂肪族多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸とのエステルである。
(脂肪族多価アルコール)
本発明に用いられる脂肪族多価アルコールは、2価以上のアルコールで次の一般式(1)で表される。
本発明に用いられる脂肪族多価アルコールは、2価以上のアルコールで次の一般式(1)で表される。
R1 −(OH)n …(1)
ただし、式中、R1 はn価の脂肪族有機基、nは2以上の正の整数、OH基はアルコール性及び/またはフェノール性水酸基を表す。
ただし、式中、R1 はn価の脂肪族有機基、nは2以上の正の整数、OH基はアルコール性及び/またはフェノール性水酸基を表す。
ここで、n価の脂肪族有機基としては、アルキレン基(例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等)、アルケニレン基(例えばエテニレン基等)、アルキニレン基(例えばエチニレン基等)、シクロアルキレン基(例えば1,4−シクロヘキサンジイル基等)、アルカントリイル基(例えば1,2,3−プロパントリイル基等)が挙げられる。n価の脂肪族有機基は置換基(例えばヒドロキシ基、アルキル基、ハロゲン原子等)を有するものを含む。
nは2〜20が好ましい。好ましい多価アルコールの例としては、例えばアドニトール、アラビトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジブチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ガラクチトール、マンニトール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、ピナコール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、キシリトール等を挙げることができる。特に、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、キシリトールが好ましい。
(モノカルボン酸)
本発明において、多価アルコールエステルにおけるモノカルボン酸としては、特に制限はなく公知の脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸等を用いることができる。脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸を用いると透湿性、保留性を向上させる点で好ましい。
本発明において、多価アルコールエステルにおけるモノカルボン酸としては、特に制限はなく公知の脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸等を用いることができる。脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸を用いると透湿性、保留性を向上させる点で好ましい。
好ましいモノカルボン酸の例としては、以下のようなものを挙げることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
脂肪族モノカルボン酸としては、炭素数1〜32の直鎖または側鎖を有する脂肪酸を好ましく用いることができる。炭素数は1〜20であることがさらに好ましく、1〜10であることが特に好ましい。酢酸を含有するとセルロースエステルとの相溶性が増すため好ましく、酢酸と他のモノカルボン酸を混合して用いることも好ましい。
好ましい脂肪族モノカルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、2−エチル−ヘキサンカルボン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸等の飽和脂肪酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸等を挙げることができる。これらはさらに置換基を有しても良い。
好ましい脂環族モノカルボン酸の例としては、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロオクタンカルボン酸、またはそれらの誘導体を挙げることができる。
好ましい芳香族モノカルボン酸の例としては、安息香酸、トルイル酸等の安息香酸のベンゼン環にアルキル基を導入したもの、ビフェニルカルボン酸、ナフタリンカルボン酸、テトラリンカルボン酸等のベンゼン環を2個以上有する芳香族モノカルボン酸、またはそれらの誘導体を挙げることができる。特に安息香酸が好ましい。
(多価アルコールエステル)
本発明に用いられる多価アルコールエステルの分子量は特に制限はないが、300〜1500であることが好ましく、350〜750であることがさらに好ましい。保留性の点では大きい方が好ましく、透湿性、セルロースエステルとの相溶性の点では小さい方が好ましい。
本発明に用いられる多価アルコールエステルの分子量は特に制限はないが、300〜1500であることが好ましく、350〜750であることがさらに好ましい。保留性の点では大きい方が好ましく、透湿性、セルロースエステルとの相溶性の点では小さい方が好ましい。
本発明において、多価アルコールエステルにおけるカルボン酸は一種類でも、二種以上の混合でもよい。また、多価アルコール中のOH基は全てエステル化してもよいし、一部をOH基のままで残してもよい。好ましくは、分子内に芳香環もしくはシクロアルキル環を3つ以上有することが好ましい。
上記多価アルコールエステルのうち、トリメチロールプロパントリベンゾエート(TMPTB)、トリメチロールプロパントリアセテート、トリメチロールプロパントリプロピオネート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリプロピレングリコールジベンゾエート、1,3−ジブチレングリコールジベンゾエート、テトラエチレングリコールジベンゾエート、トリメチロールプロパンと酢酸及び安息香酸との混合エステル、トリメチロールプロパンとシクロヘキサンカルボン酸とのエステル、トリメチロールプロパンと酢酸及びシクロヘキサンカルボン酸との混合エステル、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオールとシクロヘキサンカルボン酸とのエステル、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオールと安息香酸とのエステル、キシリトールと安息香酸とのエステル、キシリトールとシクロヘキサンカルボン酸とのエステルが好ましい。
なお、多価アルコールエステルの使用量は、セルロースエステルに対して4.5〜12.5重量%が好ましく、6〜12重量%がさらに好ましく、特に好ましくは7〜11重量%である。
本発明によるセルロースエステルフィルムは、セルロースエステルと溶剤、及び上記多価アルコールエステルからなる化合物のほかに、可塑剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含有している。
多価アルコールエステルからなる化合物、可塑剤、紫外線吸収剤等の添加剤は、予め溶剤と混合し、溶解または分散してからセルロースエステル溶解前の溶剤に投入しても、セルロースエステル溶解後のドープへ投入しても良い。
本発明で用いることのできる可塑剤としては特に限定しないが、リン酸エステル系では、トリフェニルホスフェート(TPP)、ビフェニルジフェニルホスフェート(BDP)、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等、フタル酸エステル系では、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート(EPEG)、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等を用いることができる。
上記の可塑剤は必要に応じて、2種類以上を併用して用いてもよい。これらの可塑剤を含有することにより、寸法安定性、耐水性に優れたフィルムが得られるため、特に好ましい。
本発明において、吸水率ならびに水分率を特定の範囲内にするために、好ましい可塑剤の添加量としては、セルロースエステルに対する重量%で、12重量%以下である。可塑剤を2種類以上併用する場合には、これらの可塑剤の合計量が12重量%以下であれば、良い。
また、本発明において、上記多価アルコールエステルは可塑剤機能を有しており、このような多価アルコールエステルと、従来の可塑剤とを同時に使用することができる。その場合、多価アルコールエステルは、上記のように、セルロースエステルに対して4.5〜12.5重量%の範囲で使用することができるが、多価アルコールエステルと可塑剤との合計量が、セルロースエステルに対する重量%で12.5重量%以下であることが、好ましい。またこの場合には、可塑剤の使用量は、セルロースエステルに対して8.0重量%以下であるのが、好ましい。中でも、多価アルコールエステルの使用量が、セルロースエステルに対して7重量%以上であることが好ましく、さらには、可塑剤の使用量は、セルロースエステルに対して5.5重量%以下であることが好ましい。その理由は、多価アルコールエステルの使用により、従来の可塑剤の使用量を低減することが可能となり、本発明の効果を発現させることができるためである。
なお、セルロースエステルフィルム中にリン酸エステル系化合物、フタル酸エステル系化合物、脂肪酸多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物から選ばれる少なくとも1種を含有し、該化合物全量のセルロースエステルフィルムに対する含有量が8.0重量%以上13重量%以下である。
ここで、上記化合物全量のセルロースエステルフィルムに対する含有量が8.0重量%未満であれば、本発明の効果が減じてしまうので、好ましくない。また13重量%を超えると、寸法安定性の劣化を引き起こすので、好ましくない。
つぎに、本発明で用いることのできる紫外線吸収剤としては特に限定しないが、液晶の劣化防止の点より波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の点より波長400nm以上の可視光の吸収が可及的に少ないものが好ましく用いられる。
一般に用いられるものとしては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などがあげられるが、これらに限定されない。
また本発明のセルロースエステルフィルムにすべり性の向上、巻取り後のブロッキング防止等の目的でマット剤として加える微粒子は、主ドープに添加してもよいが、添加液に加えるのが生産性の上からは好ましい。添加液に添加し、フィルムに含有せしめる。また、主ドープに含有せしめてもよいが、微粒子としてはいかなるものも用いることができる。
本発明に使用される微粒子としては無機化合物の例として、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。酸化ジルコニウムの微粒子は、例えば、アエロジルR976及びR811(以上、日本アエロジル株式会社製)の商品名で市販されており、使用することができる。その中でも、微粒子はケイ素を含むものが濁度が低くなる点で好ましく、特に二酸化ケイ素が好ましい。これらの例としては、アエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上、日本アエロジル株式会社製)の商品名で市販されているものがあり、使用することができる。さらに、二酸化ケイ素微粒子の1次平均粒子径が20nm以下であり、かつ見掛比重が70g/リットル以上の二酸化ケイ素微粒子であることが好ましい。これらを満足する二酸化ケイ素の微粒子としては、例えば、アエロジル200V、アエロジルR972Vがあり、フィルムの濁度を低く保ちながら、摩擦係数をさげる効果が大きいため特に好ましい。
本発明において、上記微粒子はセルロースエステルに対して、0.04〜0.4重量%添加して使用される。好ましくは、0.05〜0.3重量%、さらに好ましくは0.05〜0.2重量%である。
本発明においては、セルロースエステルを溶解して得られるドープを支持体上に流延(キャスト工程)した後、加熱して溶剤の一部を除去(支持体上乾燥工程)した後、支持体から剥離し、剥離したフィルムを乾燥(フィルム乾燥工程)して、セルロースエステルフィルムを得る。
キャスト工程における支持体はベルト状もしくはドラム状のステンレスを鏡面仕上げした支持体が使用される。キャスト工程の支持体の温度は一般的な温度範囲0℃から溶剤の沸点未満の温度で、流延することができるが、5〜30℃の支持体上に流延する方が、ドープをゲル化させ剥離限界時間をあげられるため、好ましく、5〜15℃の支持体上に流延することがさらに好ましい。
支持体上乾燥工程ではドープを流延し、一旦ゲル化させた後、流延から剥離するまでの時間を100%としたとき、流延から30%以内にドープ温度を40℃〜70℃にすることで、溶剤の蒸発を促進し、それだけ早く支持体上から剥離することができ、さらに剥離強度が増すため好ましく、30%以内にドープ温度を55℃〜70℃にすることがより好ましい。この温度を20%以上維持することが好ましく、40%以上がさらに好ましい。
支持体上での乾燥は残留溶媒量60%〜150%で支持体から剥離することが、支持体からの剥離強度が小さくなるため好ましく、80〜120%がより好ましい。剥離するときのドープの温度は0℃〜30℃にすることが剥離時のベース強度をあげることができ、剥離時のベース破断を防止できるため好ましく、5℃〜20℃がより好ましい。
フィルム乾燥工程においては支持体より剥離したフィルムをさらに乾燥し、残留溶媒量を3重量%以下、好ましくは1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下であることが、寸法安定性が良好なフィルムを得る上で好ましい。フィルム乾燥工程では一般にロール懸垂方式か、ピンテンター方式または、クリップテンター方式でフィルムを搬送しながら乾燥する方式が採られる。液晶表示用部材用としては、テンター方式で幅を保持しながら乾燥させることが、寸法安定性を向上させるために好ましい。
フィルムを乾燥させる手段は特に制限なく、一般的に熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等で行なう。簡便さの点で熱風で行なうのが好ましい。乾燥温度は40℃〜150℃の範囲で3〜5段階の温度に分けて、段々高くしていくことが好ましく、80℃〜140℃の範囲で行なうことが寸法安定性を良くするためさらに好ましい。これら流延から後乾燥までの工程は、空気雰囲気下でもよいし、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下でもよい。
本発明のセルロースエステルフィルムの製造に係わる巻き取り機は、一般的に使用されているものでよく、定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法などの巻き取り方法で巻き取ることができる。
本発明によるセルロースエステルフィルムの厚さは、特に限定されないが、LCDに使用される液晶表示素子すなわち偏光板用の保護フィルムに用いられることから、通常、100μm以下であることが好ましく、中でも、厚さ20〜80μmのセルロースエステルフィルムが好ましい。
偏光板の製造方法としては、一般的な方法を用ればよく、以下、本発明の偏光板、それを用いた液晶表示装置について説明する。
本発明の偏光板に用いる偏光子としては、従来公知のものを用いることができる。例えば、ポリビニルアルコールのような親水性ポリマーからなるフィルムを、ヨウ素のような二色性染料で処理して延伸したものや、塩化ビニルのようなプラスチックフィルムを処理して配向させたものを用いる。こうして得られた偏光子を、セルロースエステルフィルムによりラミネートする。
そして、偏光板は、本発明のセルロースエステルフィルムよりなる光学補償フィルムを偏光子の少なくとも片側に積層したものとして構成され、片側のみの場合は、他面に液晶層を塗設しない本発明のセルロースエステルフィルム支持体やその他の透明支持体もしくはTAC(トリアセテート)フィルムを使用してもよい。
このようにして得られた偏光板が、液晶セルのセル側一面に設けても良く、両面側に設けてもよい。片側に設けられる場合、本発明のセルロースエステルフィルムよりなる光学補償フィルムは、偏光子に対して液晶セルに近い方に貼りつけて、液晶表示装置が得ることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜4
(ドープ液の調製)
セルローストリアセテートのドープ液を、以下のように調製した。
(ドープ液の調製)
セルローストリアセテートのドープ液を、以下のように調製した。
セルローストリアセテート(TAC):100kg
チヌビン326(チバスペシャルティケミカルズ社製):0.3kg
チヌビン171(チバスペシャルティケミカルズ社製):0.5kg
チヌビン109(チバスペシャルティケミカルズ社製):0.5kg
トリメチロールプロパントリベンゾエート(TMPTB)(多価アルコールエステル): トリフェニルホスフェート(TPP)(リン酸エステル系可塑剤):
ビフェニルジフェニルホスフェート(BDP)(リン酸エステル系可塑剤):
エチルフタリルエチルグリコレート(EPEG)(フタル酸エステル系可塑剤):
(多価アルコールエステル・可塑剤の添加量は表1に記載)
アエロジル200V(日本アエロジル社製):0.09kg
酢酸メチル(MA):320kg
エタノール(EtOH):20kg
上記の素材により、セルローストリアセテート(TAC)フィルムを製造するが、多価アルコールエステルであるトリメチロールプロパントリベンゾエート(TMPTB)、並びに可塑剤であるエチルフタリルエチルグリコレート(EPEG)(フタル酸エステル系可塑剤)、トリフェニルホスフェート(TPP)(リン酸エステル系可塑剤)、及びビフェニルジフェニルホスフェート(BDP)(リン酸エステル系可塑剤)の添加量を、表1に示すように組み合わせて、4種類のドープ素材を設定した。そして、これらの素材をそれぞれ密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温・攪拌しながら完全に溶解させた。
チヌビン326(チバスペシャルティケミカルズ社製):0.3kg
チヌビン171(チバスペシャルティケミカルズ社製):0.5kg
チヌビン109(チバスペシャルティケミカルズ社製):0.5kg
トリメチロールプロパントリベンゾエート(TMPTB)(多価アルコールエステル): トリフェニルホスフェート(TPP)(リン酸エステル系可塑剤):
ビフェニルジフェニルホスフェート(BDP)(リン酸エステル系可塑剤):
エチルフタリルエチルグリコレート(EPEG)(フタル酸エステル系可塑剤):
(多価アルコールエステル・可塑剤の添加量は表1に記載)
アエロジル200V(日本アエロジル社製):0.09kg
酢酸メチル(MA):320kg
エタノール(EtOH):20kg
上記の素材により、セルローストリアセテート(TAC)フィルムを製造するが、多価アルコールエステルであるトリメチロールプロパントリベンゾエート(TMPTB)、並びに可塑剤であるエチルフタリルエチルグリコレート(EPEG)(フタル酸エステル系可塑剤)、トリフェニルホスフェート(TPP)(リン酸エステル系可塑剤)、及びビフェニルジフェニルホスフェート(BDP)(リン酸エステル系可塑剤)の添加量を、表1に示すように組み合わせて、4種類のドープ素材を設定した。そして、これらの素材をそれぞれ密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温・攪拌しながら完全に溶解させた。
(フィルム試料の作製)
上記のドープ液を濾過した後、図示しないベルト流延装置を用い、ドープ温度33℃にて流延ダイより、ステンレス鋼製エンドレスベルトよりなる支持体上に流延した。支持体上で60秒間保持した後に支持体上から剥離し、多数のロールで搬送させながら乾燥させた。この際、クリップテンターを用いて、フィルムを幅手方向に1.07倍に延伸しながら乾燥を行なった。乾燥後、ロール状に巻き取ることで膜厚40μmの4種類のセルローストリアセテート(TAC)フィルムを得た。
上記のドープ液を濾過した後、図示しないベルト流延装置を用い、ドープ温度33℃にて流延ダイより、ステンレス鋼製エンドレスベルトよりなる支持体上に流延した。支持体上で60秒間保持した後に支持体上から剥離し、多数のロールで搬送させながら乾燥させた。この際、クリップテンターを用いて、フィルムを幅手方向に1.07倍に延伸しながら乾燥を行なった。乾燥後、ロール状に巻き取ることで膜厚40μmの4種類のセルローストリアセテート(TAC)フィルムを得た。
下記の表1に、各実施例における多価アルコールエステルと可塑剤の含有量、及び有機溶剤の種類と使用比(S/M)をまとめて示した。なお、ここで、多価アルコールエステル、又は多価アルコールエステルと可塑剤の含有量は、セルローストリアセテート(TAC)に対する重量%を表わす。また、有機溶剤の使用比(S/M)は、セルロースエステル(M)に対する有機溶剤(S)の重量比を表わす。
比較例1と2
比較のために、使用する可塑剤の種類と含有量、及び塩素系有機溶剤であるジクロロメタン(DCM)とエタノール(EtOH)のセルロースエステル(M)に対する使用比を、下記の表1に示すように設定し、その他の点は上記実施例1〜4の場合と同様にして、膜厚40μmの2種類のセルローストリアセテートフィルムを作成した。
比較のために、使用する可塑剤の種類と含有量、及び塩素系有機溶剤であるジクロロメタン(DCM)とエタノール(EtOH)のセルロースエステル(M)に対する使用比を、下記の表1に示すように設定し、その他の点は上記実施例1〜4の場合と同様にして、膜厚40μmの2種類のセルローストリアセテートフィルムを作成した。
つぎに、本発明の実施例1〜4及び比較例1と2において得られた各セルローストリアセテートフィルムについて、フィルム表面の押し込み荷重の作用による針押し込み深さ(nm)、フィルム表面硬度(MPa)、及びフィルムの厚み弾性率(MPa)を、ナノインデンテーション法により測定し、得られた結果を下記の表2にまとめて示した。
ナノインデンテーション法による測定法
ナノインデンテーション法の測定装置(商品名「Triboscope」、Hysitron社製)を用い、押し込み荷重は100μN(マイクロニュートン)とした。測定の手順については、同装置の標準的な方法により、測定を行なった。得られた結果を下記の表2にあわせて示した。
ナノインデンテーション法の測定装置(商品名「Triboscope」、Hysitron社製)を用い、押し込み荷重は100μN(マイクロニュートン)とした。測定の手順については、同装置の標準的な方法により、測定を行なった。得られた結果を下記の表2にあわせて示した。
実施例5〜8
上記実施例1〜4の場合と同じ組成の4種類のドープ液を使用するが、流延ダイからのドープ液の供給量を調節することにより、膜厚80μmの4種類のセルローストリアセテート(TAC)フィルムを得た。
上記実施例1〜4の場合と同じ組成の4種類のドープ液を使用するが、流延ダイからのドープ液の供給量を調節することにより、膜厚80μmの4種類のセルローストリアセテート(TAC)フィルムを得た。
比較例3と4
比較のために、上記比較例1と2の場合と同じ組成の2種類のドープ液を使用するが、流延ダイからのドープ液の供給量を調節することにより、膜厚80μmの2種類のセルローストリアセテート(TAC)フィルムを得た。
比較のために、上記比較例1と2の場合と同じ組成の2種類のドープ液を使用するが、流延ダイからのドープ液の供給量を調節することにより、膜厚80μmの2種類のセルローストリアセテート(TAC)フィルムを得た。
つぎに、本発明の実施例5〜8及び比較例3と4において得られた各セルローストリアセテートフィルムについて、フィルム表面の押し込み荷重の作用による針押し込み深さ(nm)、フィルム表面硬度(MPa)、及びフィルムの厚み弾性率(MPa)を、ナノインデンテーション法により測定し、得られた結果を下記の表3にまとめて示した。
つぎに、本発明による上記実施例1〜8、及び比較例1〜4の各セルローストリアセテートフィルムについて、フィルムの「押され故障」耐性を評価し、得られた結果を上記の表2と表3にあわせて示した。
(フィルムの「押され故障」耐性の評価)
本発明による実施例1〜8、及び比較例1〜4の各セルローストリアセテートフィルムの「押され故障」耐性は、セルローストリアセテートフィルムの作製後、ロール状に巻き取ったセルローストリアセテートフィルムを任意の大きさに裁断し、反射光の下でフィルム表面を観察して、押され故障状に観察される突起物の状態を観察し、その程度により、○、△、×のグレード評価を行ない、得られた結果を上記の表2と表3にあわせて示した。
本発明による実施例1〜8、及び比較例1〜4の各セルローストリアセテートフィルムの「押され故障」耐性は、セルローストリアセテートフィルムの作製後、ロール状に巻き取ったセルローストリアセテートフィルムを任意の大きさに裁断し、反射光の下でフィルム表面を観察して、押され故障状に観察される突起物の状態を観察し、その程度により、○、△、×のグレード評価を行ない、得られた結果を上記の表2と表3にあわせて示した。
(液晶表示視認性の評価)
本発明による実施例1〜8、及び比較例1〜4の各セルローストリアセテートフィルムの偏光特性を評価した。ここで、偏光特性の評価方法として、各セルローストリアセテートフィルムを偏光板用保護フィルムとして用い、該フィルムから常法に従って偏光板を作成し、さらにそれを、液晶表示ディスプレイに用いた。液晶表示ディスプレイで得られる画像を、目視により観察し、画像の視認性により、◎、○、△、×のグレード付けを行ない、得られた結果を上記の表2と表3にあわせて示した。
本発明による実施例1〜8、及び比較例1〜4の各セルローストリアセテートフィルムの偏光特性を評価した。ここで、偏光特性の評価方法として、各セルローストリアセテートフィルムを偏光板用保護フィルムとして用い、該フィルムから常法に従って偏光板を作成し、さらにそれを、液晶表示ディスプレイに用いた。液晶表示ディスプレイで得られる画像を、目視により観察し、画像の視認性により、◎、○、△、×のグレード付けを行ない、得られた結果を上記の表2と表3にあわせて示した。
上記表2と表3の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜8によるセルローストリアセテートフィルムによれば、非塩素系有機溶剤に溶解したセルローストリアセテートのドープを用いて作製したフィルムであるにもかゝわらず、いずれもフィルムの「押され故障」耐性が改善されており、フィルム表面の物理特性が改良されて、偏光板用保護フィルムに適しているものであることが判る。さらに、本発明による実施例1〜8の各セルローストリアセテートフィルムによれば、液晶表示ディスプレイで得られる画像の視認性が良好であり、フィルムの偏光特性が改善されていることが判る。
これに対し、比較例1〜4では、メチレンクロライド(DCM)よりなる塩素系有機溶剤に溶解したセルローストリアセテートのドープを用いて作製したセルローストリアセテートフィルムには「押され故障」が生じ、このため、該フィルムは、偏光板用保護フィルムに適しておらず、しかもメチレンクロライド(DCM)よりなる塩素系炭化水素溶剤を使用しているため、地球環境保護の観点からも、好ましくないものである。さらに、比較例1〜4のセルローストリアセテートフィルムでは、液晶表示ディスプレイで得られる画像の視認性が劣化していることが判る。
Claims (8)
- セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解して作製したセルロースエステル溶液を支持体上に流延してウェブを形成し、支持体より剥離後、乾燥することにより溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム表面への押し込み深さが100nm以上300nm以下であることを特徴とするセルロースエステルフィルム。
- セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解して作製したセルロースエステル溶液を支持体上に流延してウェブを形成し、支持体より剥離後、乾燥することにより溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム表面硬度が200MPa以上900MPa以下であることを特徴とするセルロースエステルフィルム。
- セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解して作製したセルロースエステル溶液を支持体上に流延してウェブを形成し、支持体より剥離後、乾燥することにより溶液流延製膜法により製造したセルロースフィルムフィルムの表面を、押し込み荷重100μNで作用させた時、フィルム厚み方向弾性率が2000MPa以上9000MPa以下であることを特徴とするセルロースエステルフィルム。
- セルロースエステルを非塩素系有機溶剤に溶解しセルロースエステル溶液を作製する際、セルロースエステルに対する非塩素系有機溶剤の配合重量比が2以上5以下であって、かつセルロースエステルフィルム中に、リン酸エステル系化合物、フタル酸エステル系化合物、及び脂肪酸多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物よりなる群の中から選ばれた少なくとも1種の化合物を含有し、該化合物全量のセルロースエステルフィルムに対する含有量が8.0重量%以上であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィルム。
- 請求項4記載の脂肪酸多価アルコールと1種以上のモノカルボン酸との多価アルコールエステルからなる化合物が、その他の化合物を含む全量中に占める割合が40重量%以上であることを特徴とするセルロースエステルフィルム。
- セルロースエステルに対する非塩素系有機溶剤の配合重量比が、2.5以上4.5以下であることを特徴とする請求項4記載のセルロースエステルフィルム。
- セルロースエステルに対する非塩素系有機溶剤の重量比が、3以上4以下であることを特徴とする請求項4記載のセルロースエステルフィルム。
- 請求項1〜5のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィルムが、偏光子の少なくとも片面に積層されていることを特徴とする偏光板。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011195605A (ja) * | 2010-03-17 | 2011-10-06 | Konica Minolta Opto Inc | 樹脂フィルム、樹脂フィルムの製造方法、偏光板、及び液晶表示装置 |
US8922889B2 (en) | 2011-11-14 | 2014-12-30 | Fujifilm Corporation | Cellulose acylate film, protective film for polarizing plate, polarizing plate, and liquid crystal display device |
-
2004
- 2004-01-23 JP JP2004015747A patent/JP2005206721A/ja not_active Withdrawn
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US8922889B2 (en) | 2011-11-14 | 2014-12-30 | Fujifilm Corporation | Cellulose acylate film, protective film for polarizing plate, polarizing plate, and liquid crystal display device |
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