JP2005306691A - チタン酸バリウム粉末及びその製造方法 - Google Patents

チタン酸バリウム粉末及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子デバイス用誘電体材料として応用可能な微粒で結晶性の高いチタン酸バリウム粉末、及び該粉末の粒径制御を生産性良く、安価に可能とする製造方法を提供すること。
【解決手段】チタン酸バリウムを主成分とする粉末であって、該粉末の粒度分布のピークが3nm以下と5nm以上にあり、3nm以下の粒子の比率が20〜70%であることを特徴とするチタン酸バリウム粉末。
【選択図】なし

Description

本発明は、微粒で結晶性の高いチタン酸バリウム粒子及び該粒子の粒径制御を安価に可能とする製造方法に関し、特に電子デバイス用誘電体材料として好適なナノサイズのチタン酸バリウム粉末及びその製造方法に関する。
従来よりチタン酸バリウムは高い誘電率を有することからキャパシタの主成分として積層セラミックスコンデンサなどの電子デバイスへ広く利用されている。近年では電子デバイスの軽薄短小化、および高い静電容量が要求されるようになった結果、キャパシタ層の薄層化が求められ、1μm以下の厚みが要求されはじめている。このような薄層化の要求に対し、チタン酸バリウム粉末には均一微細な粒子径が求められている。
チタン酸バリウムの製造方法として、炭酸バリウム粉末と二酸化チタン粉末を混合し、1000℃付近まで加熱してチタン酸バリウム粉末を製造する固相反応法が用いられており、特許文献1に平均粒径が70〜300nmのチタン酸バリウム粉末及びその製造方法が開示されている。
また、近年では新しい製造方法としてバリウム塩とチタン塩とを高圧下、数百℃でチタン酸バリウム粉末を製造する水熱合成法が用いられており、特許文献2に平均粒径が50〜500nmのチタン酸バリウム粉末及びその製造方法が開示されている。
さらにまた、金属アルコキシド溶液を加水分解することによってチタン酸バリウム粉末を製造するゾル−ゲル法が検討されており、特許文献3に易焼結性で微粒のチタン酸バリウム粉末の製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の固相反応法では1000℃以上での仮焼が必要になる上、仮焼により製造されたチタン酸バリウム粉末同士の凝集が生じ、機械的に粉砕する必要がある。また、機械的粉砕では粉砕限界があると同時に、粉砕が不十分の粒子や過粉砕の粒子が存在するために粒度分布が広くなり、キャパシタ層に用いる上で信頼性劣化などの不都合が生じる。
また、特許文献2に記載の水熱合成法では、微細な粉末は得られるものの、粉末の粒子内部にOH基などの残留官能基が存在し(非特許文献1参照)、結晶性が低くなるため、再度1000℃付近での熱処理が必要になるという問題がある。
さらにまた、特許文献3に記載のゾルゲル法では、合成段階で結晶が得られないために、乾燥したゲル粉末を1000℃付近で仮焼し、結晶化する必要があった。
そこで、本発明者らは、低温焼成で緻密且つ均質な結晶性薄膜を形成できる結晶性のゲルが分散したコーティング溶液をゾルゲル法で製造する方法を提案した(特許文献4参照)。この特許文献4には、Ba(OCの組成の金属アルコキシドを、メタノールと2−メトキシエタノールの混合溶液(体積比で6:4)に室温で溶解させて、1.0mol/Lの高濃度の前駆体溶液を作製し、その前駆体溶液を、例えば、0℃で水蒸気を用いて加水分解し、次いで0〜60℃で1〜480時間エージング処理してチタン酸バリウム(BaTiO)の単相のゲルを生成させ、これを、例えば、2−メトキシエタノール中に投入し、超音波を用いて微粉砕しながら均一に分散させて得られることが記載されている。
特開2002−255552号公報 特開2002−211926号公報 特開平5−116943号公報 特開2002−275390号公報 Journal of the Ceramics Society of Japan、VOL.104、383(1996)
特許文献4に記載されたゾルゲル法では、結晶性の高いチタン酸バリウムは得られるものの、チタン酸バリウムの粒子径を意図的に制御することが難しいという問題があった。また、加水分解やエージング時間が長く、製造効率が良くないといった問題もあった。
そこで、本発明の目的は、電子デバイス用誘電体材料として応用可能な微粒で結晶性の高いチタン酸バリウム粉末、及び該粉末の粒径制御を生産性良く、安価に可能とする製造方法を提供することにある。
本発明者らは、電子デバイス用誘電体材料として応用可能なチタン酸バリウム粉末について鋭意検討した結果、以下のような知見が得られた。すなわち、誘電体層を構成するチタン酸バリウム薄膜について、5nm以上のチタン酸バリウム粒子(平均粒径12nm)と3nm以下のチタン酸バリウム粒子の比率を変化させて薄膜を形成し、熱処理した結果、図1に示すように、3nm以下の粒子の比率を変化させることによって、熱処理後の薄膜の粒子径が変化し、それらの粒子径の変化に伴って薄膜の誘電率が変化するという知見を得た。また、薄膜表面に見られる空隙のサイズも3nm以下の粒子の比率によって変化していた。
さらにチタン酸バリウム粉末の5nm以上の粒子について、その平均粒子径を8nmから30nmまで変化させると、粒子径の増大に伴って静電容量が高くなるという知見を得た。さらにまた、チタン酸バリウム粉末の3nm以下の粒子は焼結助剤的な役割を果たしており、熱処理条件によって最適な比率が存在するという知見を得た。
上記の知見に基づき、微粒で結晶性の高いチタン酸バリウム粉末及び該粉末の粒径制御を安価に可能とする製造方法について鋭意検討した結果、アルコキシド濃度が0.5mol/L以上の前駆体に、極性有機溶媒の濃度が15mol%以上である水と極性有機溶媒の混合溶液を混合溶液中水換算量でチタンアルコキシド中チタン換算量に対して4倍以上(モル比)滴下し、10℃以上にまで昇温保持することによって、粒度分布のピークが3nm以下と5nm以上にあり、これらの比率を任意に制御可能なチタン酸バリウム粉末が得られることを見出した。
図2は上記の方法により作製したチタン酸バリウム粉末を動的光散乱法により粒径分布を測定した結果である。図2に示したように3nm以下と5nm以上に粒度分布のピークがある粉末が得られたことがわかる。水と極性有機溶媒の混合溶液を用いることにより極性有機溶媒が自己会合クラスター構造を形成し、加水分解後に3nm以下の粒子を形成でき、3nm以下の粒子が結晶成長して5nm以上の結晶性の高い粒子が得られた。極性有機溶媒の自己会合クラスター構造を利用して3nm以下の粒子が形成できるメカニズムは明確にできていない。しかしながら加水分解の滴下条件、エージング条件によって3nm以下の粒子の比率、5nm以上の粒子の粒径を制御できた。
さらに、上記のチタン酸バリウム粉末の製造方法において、10℃以上で保持するエージング工程中に超音波を照射するとチタン酸バリウム結晶粒子の生成反応が促進され、エージング時間が短縮されることを見出した。
本発明のチタン酸バリウム粉末は、チタン酸バリウムを主成分とする粉末であって、該粉末の粒度分布のピークが3nm以下と5nm以上にあり、3nm以下の粒子の比率が20〜70%であることを特徴とするものである。
あるいは、チタン酸バリウムを主成分とする粉末であって、該粉末の平均粒子径が15nm以上であることを特徴とするものである。3nm以下のチタン酸バリウム粒子の代替として他の物質が使用可能であり、電気的特性の向上が図れる希土類元素化合物やマンガン化合物、アルカリ土類金属化合物、ホウケイ酸ガラスなどをコーティングすることによって微細なコア−シェル構造が実現可能となる。また、これらの粉末を用いて薄膜を形成した際、薄膜表面に空隙が存在し、電気的特性測定時に導通する場合には、薄膜形成後に樹脂などによって空隙を封孔して絶縁性を確保することでも高い静電容量が得られる。
また本発明のチタン酸バリウム粒子の製造方法は、バリウム及びチタンアルコキシド濃度が0.5mol/L以上の前駆体を準備する前駆体調製工程と、極性有機溶媒濃度が15mol%以上である水と極性有機溶媒の混合溶液を該前駆体に滴下する加水分解工程と、10℃以上にまで昇温保持するエージング工程とを具備することを特徴とするものである。
ここで、滴下する混合溶液の総量が混合溶液中水換算量でチタンアルコキシド中チタン換算量に対して4倍以上(モル比)であることが望ましい。
本発明のチタン酸バリウム粉末によって微粒で結晶性の高いチタン酸バリウム粉末及び該粉末の粒径制御を安価に生産性良く可能とする製造方法を提供でき、特に電子デバイス用誘電体材料として好適なナノサイズのチタン酸バリウム粉末及びその製造方法を提供できる。具体的には、高濃度の前駆体を準備することにより室温での結晶化が可能となるため、熱処理が不要となり、機械的粉砕も不要となる。
さらに水と極性有機溶媒の混合溶液を用いることにより加水分解直後に3nm以下の粒子が形成され、3nm以下の粒子が結晶成長して5nm以上の結晶性の高い粒子が得られる。その滴下条件、エージング条件によって3nm以下の粒子の比率、5nm以上の粒子の粒径を制御できる。
さらに、10℃以上で保持するエージング工程中に超音波を照射すると、チタン酸バリウム結晶粒子の生成反応が促進され、エージング時間が短縮できる。
本発明の粉末を用いることによって、1μm以下の厚みの膜を形成した場合においても緻密かつ高容量が得られる結果、各種電子デバイス製造時にかかる熱量に応じて粒子サイズを選択できるため、積層セラミックスなどの受動部品の小型化、高容量化が図れるだけでなく、セラミック多層基板や低温焼成セラミック基板などへの内蔵化も可能となる。
本発明のチタン酸バリウム粉末はチタン酸バリウムを主成分とし、該粉末の粒度分布のピークが3nm以下と5nm以上にあり、これらの比率が粉末合成段階で任意に制御可能であることに大きな特徴がある。この比率は緻密な薄膜を形成する上で重要であり、最終製品を製造する際にかけられる熱量、雰囲気に応じて最適な比率を選択することができる。例えば、大気中800℃で2時間保持する場合、最適な比率は図1に示したように3nm以下の粒子が43%となる。
3nm以下の粒子について、粒子径が3nmを超えると、チタン酸バリウムの結晶構造を形成するようになるため、焼結助剤としての役割を果たさず、緻密化阻害の一因となる。
5nm以上の粒子について、平均粒子径が5nm未満になると、粒子のほとんどが10nm以下の微粒子となってしまうため、スラリーあるいはサスペンションとして溶媒中に均一に分散することが困難になり、緻密な薄膜を形成できなくなるという問題がある。特に平均粒子径が15nm以上のものが好ましく、さらには20nm以上、さらには30nm以上のものが好ましい。
また本発明によれば、3nm以下の粒子が存在しない場合においても、チタン酸バリウム粉末の平均粒子径が15nm以上であれば、粒度分布のピークが3nm以下と5nm以上にある場合と同等の誘電特性を有した薄膜が得られることに大きな特徴がある。しかしながら3nm以下の粒子がないため、平均粒子径15nm以上の粒子のみによって薄膜を形成する場合、緻密化を促進する他の化合物を添加するか、あるいは薄膜形成後に空隙を封孔する必要がある。また、平均粒子径が15nm未満になると薄膜形成後の粒子径が十分大きくならないために、容量が低下し、チタン酸バリウム材料としてのメリットを失う。このため平均粒子径としては特に20nm以上、さらには30nm以上であることが好ましい。
次に本発明のチタン酸バリウム粉末の製造方法について説明する。バリウムアルコキシドとして、例えばBa(OC252 を使用し、チタンアルコキシドとして、例えばTi(O−iC374 を使用する。これらのアルコキシドのアルコキシ基はこれらに限ったものではなく、単一の金属アルコキシドをペロブスカイト化合物の組成となるように複数種類組み合わせて使用しても、複合アルコキシドを使用してもよい。単一の金属アルコキシドとしては、例えば、バリウムメトキシド、バリウムエトキシド、バリウムプロポキシド、バリウムブトキシド、チタンメトキシド、チタンエトキシド、チタンプロポキシド、チタンブトキシド等が使用できる。また、複合アルコキシドとしては、例えば、バリウムチタンメトキシド、バリウムチタンエトキシド、バリウムチタンプロポキシド、バリウムチタンブトキシド等が使用できる。また他のバリウム塩などを出発原料として中途段階でアルコキシドに転化させて利用しても良い。
バリウム及びチタンアルコキシドを、例えばメタノールと2−メトキシエタノールの混合溶媒(体積比で3:2)などに溶解させ、0.5mol/L以上の前駆体を作製する。前駆体を形成する溶媒としては、アルコキシドを0.5mol/L以上の濃度で溶解する溶媒であれば特に種類に制限はなく、アルコール系(例えば、メタノール、エタノール等)、ケトン系(メチルエチルケトン、アセトン等)等の有機溶媒を単独で使用しても、相溶性のある溶媒同士を組み合わせて混合溶媒としたものを使用してもよい。
また本発明のチタン酸バリウム粉末はチタン酸バリウムを主成分としているが、Ba及び/又はTiを他の元素などと置換していてもよい。化学式Ba1−xTi1−yとしたときにx及びyは0.5以下であり、Aとしては、例えばCa、Mg、Sr、Li、Na、Kなどが、Bとしては、例えばNb、Ta、V、Cr、Mo、W、Zr、Hfなどがある。
前駆体の濃度が0.5mol/Lよりも低くなると最終的に得られるチタン酸バリウム粒子が結晶化しなくなるため、前駆体濃度としては特に1.0mol/L以上であることが好ましい。かくして得られた前駆体に極性有機溶媒濃度が15mol%以上の水極性有機溶媒溶液を滴下して加水分解を行う。極性有機溶媒濃度が15mol%未満になると溶液中の水分子の周りを極性有機溶媒分子が囲んだ極性有機溶媒の自己会合クラスター構造を維持できなくなるため、混合溶液滴下時に前駆体と水が直接接触してしまい、均一な加水分解ができなくなる結果、粒子径を制御できなくなるため、極性有機溶媒の濃度としては特に30mol%以上が好ましい。
極性有機溶媒としては、アルコール系やケトン系、エーテル系などであればいずれでもよい。また、滴下する溶液としては、水と極性有機溶媒の混合溶液に限られたものではなく、同じような自己会合クラスター構造を形成すればよい。また各種界面活性剤を利用してマイクロエマルションや逆ミセルを形成した溶液を用いても良い。さらに混合溶液中に酸、アルカリ性成分を添加してpHを調整しても良い。
滴下する水と極性有機溶媒の混合溶液の総量が混合溶液中水換算量でチタンアルコキシド中チタン換算量に対して4倍以上(モル比)であることが望ましい。4倍未満になると結晶性の高いチタン酸バリウム粉末を得るのが難しく、また得られるのに要する時間が数日以上かかることからコストがかかり工業的価値に乏しいという問題がある。このため滴下量は所望の粒度分布を実現するに必要な量だけ滴下すればよい。
次いで、加水分解した前駆体を10℃以上にまで昇温し、15分以上保持するエージング処理を施す。保持温度が10℃未満になると十分な結晶性が得られないという問題がある。エージング温度としては特に30℃以上が好ましい。また、このエージング工程中に超音波を照射すると、チタン酸バリウム結晶粒子の生成反応が促進され、エージング時間の短縮ができる。超音波照射装置は、発振子を有するものであれば特に制限はなく、超音波洗浄器、超音波分散器やホモジナイザーを使用することができる。ただし、超音波照射により温度が上昇することがあるので、恒温保持機能を有する装置を用いるのがより好ましい。
以下本発明の実施例について説明する。表1は実施例、比較例の条件を示したものである。
Figure 2005306691
前駆体はBa(OCを乾燥窒素雰囲気中にてメタノールと2−メトキシエタノールの混合溶媒(体積比3:2)に溶解した後、等モルのTi(OCH(CHを加えて攪拌し、濃度が1.0mol/Lとなるように調製した。次いで前駆体を−30℃に保持し、アルコールとしてメタノールを用い、メタノール濃度が48mol%の水とメタノールの混合溶液を単位滴下量0.01mLで滴下した。5mLの前駆体溶液を加水分解するのに要した時間は0.13時間であった。また、混合溶液滴下量は水がチタンの8倍モルとなるようにして加水分解を行い、加水分解後の試料を40℃で24時間エージング処理した。かくして得られたチタン酸バリウム粉末を2−メトキシエタノール中で超音波照射することにより邂逅させた。
邂逅させた粉末の粒径分布を動的光散乱法(大塚電子製、DLS−800)及び小角X線散乱法(リガク製、RINT2500VHF)によって行い、透過電子顕微鏡(フィリップス製、TECNAI−20)による直接観察との比較により評価した。また、チタン酸バリウム粉末を2−メトキシエタノール溶媒中に投入し、超音波照射により分散させてコーティング溶液とした。Pt基板上にスピンコーティングによって厚みが500nmになるように薄膜を形成し、大気中150℃で1時間有機溶媒を蒸発除去した後、大気中800℃で2時間焼成した。薄膜の表面観察にはFESEM(日立製作所製、S−4500)を用い、熱処理後の平均粒径はインターセプト法により算出した。誘電特性はインピーダンスアナライザー(ヒューレットパッカード製、HP4192A)を用いて1kHzから1MHzの周波数範囲で誘電率及び誘電損失を測定した。
得られたチタン酸バリウム粉末は3nm以下の粒子が43%含まれ、残りの粒子は粒径が5〜20nmであり、残りの粒子の平均粒径は12nmであった。粒子内には結晶質であることを示す格子縞が観察された。また各々の粒子の結晶性が非常に高いため、粒子の形状は各結晶面(ファセット)がはっきりした粒子となっていた。
この粉末を用いて薄膜を作製した結果、薄膜の1kHzにおける誘電率は300であり、静電容量は530nF/cmであった。
比較例1
実施例1において、前駆体濃度を0.3mol/Lとすること以外は実施例1と同様の条件で粉末を作製した。得られた粉末をX線回折により評価した結果、ハローパターンしか見られず、結晶質を反映するピークは見られなかった。また粒径測定においては均一な測定試料が得られず測定できなかった。
比較例2
実施例1において、混合溶液滴下量を水がチタンの2倍モルとなるようにして加水分解を行うこと以外は実施例1と同様の条件で粉末を作製した。その結果、エージング処理を行っても、粒子は合成されず、前駆体の状態であった。また粒径測定においては比較例1と同様に均一な測定試料が得られず測定できなかった。
比較例3
実施例1において、水メタノール混合溶液を水がチタンの16倍モルとなるようにして加水分解を行い、加水分解後の試料を5℃で240時間エージング処理した。それ以外は実施例3と同様の条件で粉末を作製した。5mLの前駆体溶液を加水分解するのに要した時間は0.27時間であった。その結果、比較例1と同様得られた粉末をX線回折により評価した結果、ハローパターンしか見られず、結晶質を反映するピークは見られなかった。また粒径測定においては均一な測定試料が得られず測定できなかった。
前駆体はBa(OCを乾燥窒素雰囲気中にてメタノールと2−メトキシエタノールの混合溶媒(体積比3:2)に溶解した後、等モルのTi(OCH(CHを加えて攪拌し、濃度が1.0mol/Lとなるように調製した。次いで前駆体を−30℃に保持し、アルコールとしてメタノールを用い、メタノール濃度が48mol%の水メタノール混合溶液を水がチタンの16倍モルとなるようにして加水分解を行い、加水分解後の試料を60℃で120時間エージング処理した。それ以外は実施例1と同様の条件で粉末を作製した。5mLの前駆体溶液を加水分解するのに要した時間は0.27時間であった。
かくして得られた粉末の粒度分布を測定した結果、3nm以下の粒子はまったく見られず、平均粒径は23nmであった。この粉末を用いて薄膜を作製し、大気中800℃で2時間焼成したが、薄膜表面にはボイドが存在し、電気的特性測定時に導通した。そこで、この薄膜に樹脂をコートし、絶縁性を確保した結果、1kHzにおける誘電率は240であり、静電容量は420nF/cmであった。このように、3nm以下の粒子が存在しない場合においても、封孔処理によって絶縁性を確保できれば高い静電容量を有した薄膜が形成できた。また、この薄膜を1100℃で2時間焼成した結果、ボイドのない緻密な薄膜が得られ、1kHzにおける誘電率は1500であった。
前駆体はBa(OCを乾燥窒素雰囲気中にてメタノールと2−メトキシエタノールの混合溶媒(体積比3:2)に溶解した後、等モルのTi(OCH(CHを加えて攪拌し、濃度が1.0mol/Lとなるように調製した。次いで前駆体を−30℃に保持し、アルコールとしてメタノールを用い、メタノール濃度が30mol%の水メタノール混合溶液を水がチタンの4倍モルとなるようにして加水分解を行い、加水分解後の試料を50℃で72時間エージング処理した。それ以外は実施例1と同様の条件で粉末を作製した。5mLの前駆体溶液を加水分解するのに要した時間は0.07時間であった。その結果、得られた粉末の3nm以下の粒子の比率は68%であり、残りの粒子の平均粒径は8nmであった。
実施例3において、水メタノール混合溶液を水がチタンの8倍モルとなるようにして加水分解を行った以外は、実施例3と同様の条件で粉末を作製した。5mLの前駆体溶液を加水分解するのに要した時間は0.13時間であった。その結果、得られた粉末の3nm以下の粒子の比率は35%であり、残りの粒子の平均粒径は9nmであった。
実施例3において、水メタノール混合溶液を水がチタンの16倍モルとなるようにして加水分解を行い、加水分解後の試料を30℃で24時間エージング処理した。それ以外は実施例3と同様の条件で粉末を作製した。5mLの前駆体溶液を加水分解するのに要した時間は0.07時間であった。その結果、得られた粉末の3nm以下の粒子の比率は0%であり、残りの粒子の平均粒径は9nmであった。実施例3、実施例4実施例5を比較すると、水メタノール混合溶液の添加量の増加に伴い、3nm以下の粒子の比率が低くなった。また、エージング温度を低くした場合でも、3nm以下の粒子の比率は水メタノール混合溶液の添加量に依存していることが分かる。
前駆体はBa(OCを乾燥窒素雰囲気中にてメタノールと2−メトキシエタノールの混合溶媒(体積比3:2)に溶解した後、等モルのTi(OCH(CHを加えて攪拌し、濃度が1.0mol/Lとなるように調製した。次いで前駆体を−30℃に保持し、アルコールとしてメタノールを用い、メタノール濃度が48mol%の水とメタノールの混合溶液を単位滴下量0.01mLで滴下した。また、混合溶液滴下量は水がチタンの8倍モルとなるようにして加水分解を行い、加水分解後の試料を50℃で72時間エージング処理した。5mLの前駆体溶液を加水分解するのに要した時間は0.13時間であった。得られた粉末の3nm以下の粒子の比率は32%であり、残りの粒子の平均粒径は19nmであった。実施例4と比較すると、アルコールの濃度が高くなるにつれ、3nm以下の粒子の比率は変わらないものの、残りの粒子の平均粒径は大きくなる結果となった。
比較例4
前駆体はBa(OCを乾燥窒素雰囲気中にてメタノールと2−メトキシエタノールの混合溶媒(体積比3:2)に溶解した後、等モルのTi(OCH(CHを加えて攪拌し、濃度が1.0mol/Lとなるように調製した。次いで前駆体を0℃に保持し、前駆体が完全にゲル化するまで水蒸気を噴霧した。5mLの前駆体溶液が完全にゲル化する(加水分解する)のに要した時間は24時間であった。加水分解後の試料を50℃で72時間エージング処理した。かくして得られたチタン酸バリウム粉末を2−メトキシエタノール中で超音波照射することにより邂逅させた。
得られた粉末には3nm以下の粒子は見られず、平均粒子径は10nmであった。水蒸気噴霧時間、エージング条件を変化させても粒径に変化は見られなかった。水蒸気を噴霧するために均一に核生成、核成長がおこるためだと推測される。また、水を直接滴下した場合、いかなる場合においても滴下した瞬間に不規則な塊が発生し、明らかに均一な加水分解はできていなかった。
実施例1において、アルコール濃度を30mol%とし、混合溶媒滴下量を水がチタンの16倍モルとすること以外は実施例1と同様の条件で前駆体の加水分解を行った。5mLの前駆体溶液を加水分解するのに要した時間は0.27時間であった。加水分解後の試料を超音波照射しながら30℃で8時間エージング処理した。得られた粉末の3nm以下の粒子の比率は0%であり、残りの粒子の平均粒径は15nmであった。実施例5と比較すると、エージング時に超音波照射することで結晶粒子の生成反応が促進され、エージング時間が短くなる結果となった。
本発明のチタン酸バリウム粉末によって微粒で結晶性の高いチタン酸バリウム粉末及び該粉末の粒径制御を安価に生産性良く可能とする製造方法を提供でき、特に電子デバイス用誘電体材料として好適なナノサイズのチタン酸バリウム粉末及びその製造方法を提供できる。本発明の粉末を用いることによって、1μm以下の厚みの膜を形成した場合においても緻密かつ高容量が得られる結果、各種電子デバイス製造時にかかる熱量に応じて粒子サイズを選択できるため、積層セラミックスなどの受動部品の小型化、高容量化が図れるだけでなく、セラミック多層基板や低温焼成セラミック基板などへの内蔵化も可能となる。
3nm以下の粒子の比率と誘電率及び熱処理後の粒子径の関係を示したものである。 動的光散乱法により粒径分布を測定した結果である。

Claims (4)

  1. チタン酸バリウムを主成分とする粉末であって、該粉末の粒度分布のピークが3nm以下と5nm以上にあり、3nm以下の粒子の比率が20〜70%であることを特徴とするチタン酸バリウム粉末。
  2. チタン酸バリウムを主成分とする粉末であって、該粉末の平均粒子径が15nm以上であることを特徴とするチタン酸バリウム粉末。
  3. バリウム及びチタンアルコキシド濃度が0.5mol/L以上の前駆体を準備する前駆体調製工程と、極性有機溶媒の濃度が15mol%以上である水と極性有機溶媒の混合溶液を前記前駆体に混合溶液中水換算量でチタンアルコキシド中チタン換算量に対して4倍以上(モル比)滴下する加水分解工程と、加水分解後に10℃以上にまで昇温保持するエージング工程からなることを特徴とするチタン酸バリウム粉末の製造方法。
  4. 前記エージング工程中に超音波照射することを特徴とする請求項3記載のチタン酸バリウム粉末の製造方法
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