JP2007210811A - 誘電体粒子、その製造方法および回路基板 - Google Patents

誘電体粒子、その製造方法および回路基板 Download PDF

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Abstract

【課題】高い比誘電率を有する誘電体粒子、その製造方法、およびその誘電体粒子を用いて製造される回路基板を提供すること。
【解決手段】本発明に係る誘電体粒子は、第1誘電体磁器組成物を主成分とする中心部と、第1誘電体磁器組成物とは異なる組成の第2誘電体磁器組成物を主成分とし、中心部を被覆する被覆層とを有する。さらに、本発明に係る誘電体粒子においては、被覆層が、中心部に対してエピタキシャル成長していることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、高い比誘電率を有する誘電体粒子と、その製造方法と、その誘電体粒子を用いて製造される回路基板に関する。
近年、通信情報の急増に伴い、携帯移動体通信、衛星通信などに使用される電波の周波数帯域は、ギガHz帯(GHz帯)の高周波帯域へ移行している。また、携帯移動体通信等の急激な普及に伴い、通信機器の小型軽量化が要求されている。これに伴い、通信機器に使用される電子素子、回路基板等の小型軽量化が進んでいる。
高周波帯域用の通信機器に使用される回路基板の材料には、誘電損失が小さいものが要求される。材料の誘電損失が高い場合、回路における発熱やノイズ、高電力消費などが問題となるからである。
また、通信機器に使用される回路基板を小型軽量化するために、比誘電率の高い回路基板の材料が要求される。比誘電率がεrの材料から成る回路基板中では、電磁波の波長が1/(εr)0.5倍に短縮されるため、材料の比誘電率が大きい程、回路基板を小型化できるからである。
上記の用件を満たす回路基板の材料として、従来、誘電体セラミックス、またはフッ素樹脂等の有機樹脂が用いられる。
さらに、回路基板の材料として、誘電体セラミックスの有する高い比誘電率と、有機樹脂の有する優れた成形性、加工性とを活かすために、誘電体セラミックスと有機樹脂とを混合した複合材料が提案されている(特許文献1)。
複合材料において有機樹脂と混合される誘電体セラミックス材料としては、高い比誘電率を有するBaTiOなどのペロブスカイト酸化物が挙げられる(特許文献2)。しかし、BaTiOと、有機樹脂とを混合して複合材料とした場合、BaTiO単独の比誘電率と比べて、複合材料の比誘電率が大幅に低下してしまうことが問題であった。
特開平8−67712号公報 特開2005−22535公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、高い比誘電率を有する誘電体粒子、その製造方法、およびその誘電体粒子を用いて製造される回路基板を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る誘電体粒子は、
第1誘電体磁器組成物を主成分とする中心部と、
前記第1誘電体磁器組成物とは異なる組成の第2誘電体磁器組成物を主成分とし、前記中心部を被覆する被覆層とを有し、
前記被覆層が、前記中心部に対してエピタキシャル成長していることを特徴とする。
また、本発明に係る誘電体粒子の製造方法は、
第1誘電体磁器組成物を主成分とする中心部と、前記第1誘電体磁器組成物とは異なる組成の第2誘電体磁器組成物を主成分とし、前記中心部を被覆する被覆層とを有する誘電体粒子の製造方法であって、
前記中心部を形成する工程と、
前記被覆層を、前記中心部に対してエピタキシャル成長させる工程と、を有することを特徴とする。
本願発明において、エピタキシャル成長とは、元となる結晶の表面(すなわち、第1誘電体磁器組成物を主成分とする中心部の表面)に対して、元となる結晶と特定の方位関係にある結晶膜(すなわち、第2誘電体磁器組成物を主成分とし、前記中心部を被覆する被覆層)を堆積成長させることを意味する。
本発明に係る誘電体粒子は、少なくとも、第1誘電体磁器組成物と、第2誘電体磁器組成物とを含み、第2誘電体磁器組成物が、第1誘電体磁器組成物を主成分とする中心部を被覆して被覆層を形成する。さらに、被覆層が中心部に対してエピタキシャル成長している。このように構成してある誘電体粒子は、第1誘電体磁器組成物単独、および第2誘電体磁器組成物単独よりも、高い比誘電率を有することが、本発明者により初めて見出された。したがって、この誘電体粒子と、有機樹脂とを含む複合材料も、高い比誘電率を有することができる。
好ましくは、第1誘電体磁器組成物の比誘電率が、第2誘電体磁器組成物の比誘電率よりも高い。
第1誘電体磁器組成物の比誘電率を、第2誘電体磁器組成物の比誘電率より高くすることによって、誘電体粒子は、第1誘電体磁器組成物単独、および第2誘電体磁器組成物単独よりも高い比誘電率を有することができる。
好ましくは、前記第1誘電体磁器組成物が、化学式(X1)TiOで表されるペロブスカイト型酸化物であり、
前記第2誘電体磁器組成物が、化学式(X2)TiOで表されるペロブスカイト型酸化物であり、
前記化学式(X1)TiOにおける元素X1が、Ba、Sr、Pbのうち少なくともいずれか1つの元素であり、
前記化学式(X2)TiOにおける元素X2が、Ba、Sr、Pbのうち少なくともいずれか1つの元素である。
第1誘電体磁器組成物および第2誘電体磁器組成物として、上記のペロブスカイト型化合物を用いることによって、誘電体粒子が高い比誘電率を有することができる。また、中心部の主成分である第1誘電体磁器組成物と、被覆層の主成分である第2誘電体磁器組成物が、共に同じペロブスカイト型結晶構造を有することによって、中心部に対して、被覆層を容易にエピタキシャル成長させることが可能となる。
好ましくは、前記中心部の粒径Dが15〜200[nm]である。
中心部の粒径Dを上記の範囲内とすることによって、誘電体粒子の比誘電率を高くすることが可能となる。
好ましくは、前記被覆層の厚さDが0.4〜100[nm]である。
被覆層の厚さDを上記の範囲内とすることによって、誘電体粒子の比誘電率を高くすることが可能となる。
前記誘電体粒子における前記第2誘電体磁器組成物の含有量は、前記第1誘電体磁器組成物100[mol%]に対して、好ましくは、1.0〜99[mol%]、より好ましくは、1.0〜50[mol%]、さらに好ましくは、3.0〜30[mol%]である。
誘電体粒子における第2誘電体磁器組成物の含有量を、上記の範囲内とすることによって、誘電体粒子の比誘電率を高くすることが可能となる。
本願発明に係る回路基板は、上記の誘電体粒子と、有機樹脂とを含む複合材料で構成される。
好ましくは、水熱合成法により、前記被覆層を、前記中心部に対してエピタキシャル成長させることを特徴とする。
水熱合成法を用いることによって、中心部に対して、被覆層を容易にエピタキシャル成長させることが可能となる。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る誘電体粒子の概略断面図、
図2は、本発明の一実施形態に係る回路基板の断面模式図、
図3は、本発明の一実施形態に係る誘電体粒子の、X線マイクロアナライザー(EPMA)による観察結果、
図4A、図4Bは、本発明の一実施形態に係る誘電体粒子の、高分解能型電子顕微鏡(HRTEM)による観察結果、
図5は、本発明の一実施形態に係る誘電体粒子の電子線回折パターンである。
誘電体粒子の組成および構造
図1(a)に示すように、本発明の一実施形態に係る誘電体粒子2は、中心部4、および中心部4を被覆する被覆層6を有する。中心部4の粒径はDである。中心部4の表面に対して、被覆層6が厚さDで形成されている。
なお、図1(b)に示すように、誘電体粒子2において、中心部4の表面の一部に、被覆層6が形成されていない部位8があってもよい。
中心部4は、第1誘電体磁器組成物を主成分とする。また、被覆層6は、第2誘電体磁器組成物を主成分とする。第1誘電体磁器組成物の組成は、第2誘電体磁器組成物の組成とは異なる。すなわち、誘電体粒子2は、少なくとも第1誘電体磁器組成物と、第2誘電体磁器組成物とを含む。
本実施形態においては、被覆層6が、中心部4に対してエピタキシャル成長している。好ましくは、中心部4の結晶方位と、被覆層6の結晶方位とが一致している。
本実施形態においては、エピタキシャル成長とは、元となる結晶の表面に対して、元となる結晶と特定の方位関係にある結晶膜を堆積成長させることを意味する。すなわち、誘電体粒子2において、第1誘電体磁器組成物を主成分とする中心部4の表面に対して、第2誘電体磁器組成物を主成分とする被覆層6がエピタキシャル成長している。その結果、誘電体粒子2は、第1誘電体磁器組成物単独、および第2誘電体磁器組成物単独よりも、高い比誘電率を有することができる。そのため、誘電体粒子2と、有機樹脂とを含む複合材料も、高い比誘電率を有することができる。
被覆層6を持たない中心部4のみの誘電体粒子は、本実施形態に係る誘電体粒子に比べて、比誘電率が低くなってしまう。また、中心部4および被覆層6を有しているが、中心部4に対して被覆層6がエピタキシャル成長していない誘電体粒子も、本実施形態に係る誘電体粒子に比べて、比誘電率が低くなってしまう。
本実施形態においては、第1誘電体磁器組成物の比誘電率が、第2誘電体組成物の比誘電率より高いことが好ましい。
第1誘電体磁器組成物を主成分とする中心部4を、第1誘電体磁器組成物より比誘電率の低い第2誘電体磁器組成物を主成分とする被覆層6で被覆することによって、誘電体粒子2が、第1誘電体磁器組成物単独、および第2誘電体磁器組成物単独よりも、高い比誘電率を有することができる。
第1誘電体磁器組成物は、好ましくは、化学式(X1)TiOで表されるペロブスカイト型酸化物である。また、化学式(X1)TiOにおける元素X1は、好ましくは、Ba、Sr、Pbのうち少なくともいずれか1つの元素である。
第2誘電体磁器組成物は、好ましくは、化学式(X2)TiOで表されるペロブスカイト型酸化物である。また、化学式(X2)TiOにおける元素X2は、好ましくは、Ba、Sr、Pbのうち少なくともいずれか1つの元素である。
第1誘電体磁器組成物および第2誘電体磁器組成物として、上記のペロブスカイト型化合物を用いることによって、誘電体粒子が高い比誘電率を有することができる。また、中心部4の主成分である第1誘電体磁器組成物と、被覆層の主成分である第2誘電体磁器組成物とが、共にペロブスカイト型結晶構造を有することによって、中心部4に対して、被覆層6を容易にエピタキシャル成長させることが可能となる。
なお、第1誘電体磁器組成物および第2誘電体磁器組成物としては、上記のものに限定されず、以下に示すペロブスカイト型酸化物などが例示される。
CaTiO、(Sr,Ca)TiO、(Sr,Ba)TiO、(Ca,Ba)TiO、(Ba,Sr,Ca)TiO
SrZrO、CaZrO、(Sr,Ca)ZrO、(Sr,Ba)ZrO、(Ca,Ba)ZrO、(Ba,Sr,Ca)ZrO
SrNbO、CaNbO、(Sr,Ca)NbO、(Sr,Ba)NbO、(Ca,Ba)NbO、(Ba,Sr,Ca)NbO
Sr(Ti,Zr)O、Ca(Ti,Nb)O、(Sr,Ca)(Zr,Nb)O、(Sr,Ba)(Ti,Zr,Nb)O
誘電体粒子2における第2誘電体磁器組成物の含有量は、第1誘電体磁器組成物100[mol%]に対して、好ましくは、1.0〜99[mol%]、より好ましくは、1.0〜50[mol%]、さらに好ましくは、3.0〜30[mol%]である。第2誘電体磁器組成物の含有量を、この範囲内とすることによって、誘電体粒子2の比誘電率を高くすることが可能となる。
誘電体粒子2における第2誘電体磁器組成物の含有量が少な過ぎると、誘電体粒子2の比誘電率が、第1誘電体磁器組成物(を主成分とする中心部4)の比誘電率とほぼ同等となることが問題となる。また、第2誘電体磁器組成物の含有量が多過ぎると、誘電体粒子2の比誘電率が、第2誘電体磁器組成物(を主成分とする被覆層6)の比誘電率とほぼ同等となることが問題となる。
中心部4は、主成分である第1誘電体磁器組成物の他に、副成分を含んでもよい。中心部4に含まれる副成分としては、特に限定されないが、好ましくは、Y、Dy、Ho等の希土類、またはCa等が用いられる。また、中心部4における第1誘電体磁器組成物の含有量は、好ましくは、97[mol%]以上、より好ましくは、99[mol%]以上である。
被覆層6は、主成分である第2誘電体磁器組成物の他に、副成分を含んでもよい。被覆層6に含まれる副成分としては、特に限定されないが、好ましくは、Y、Dy、Ho等の希土類、またはCa等が用いられる。また、被覆層6における第2誘電体磁器組成物の含有量は、好ましくは、97[mol%]以上、より好ましくは、99[mol%]以上である。
好ましくは、中心部4の粒径Dが15〜200[nm]である。中心部4の粒径Dをこの範囲内とすることによって、誘電体粒子2の比誘電率を高くすることが可能となる。
中心部4の粒径Dが小さすぎると、誘電体粒子2の強誘電性が失われて、比誘電率が低下することが問題となる。また、中心部の粒径Dが大きすぎると、誘電体粒子2と樹脂とを含む複合材料から形成された回路基板が厚くなる。この回路基板を積層すると、積層方向の厚みが大きくなり、回路基板の小型軽量化が困難となってしまう。さらに、中心部4の粒径Dが大きすぎると、中心部4の構造的欠陥が多くなり、誘電体粒子2の比誘電率が低くなることも問題となる。すなわち、中心部4の粒径Dが大きすぎると、中心部4の主成分であるペロブスカイト型酸化物(X1)TiOの結晶性が失われる結果、誘電体粒子2の比誘電率が低くなってしまう。
好ましくは、被覆層6の厚さDが0.4〜100[nm]である。被覆層6の厚さDをこの範囲内とすることによって、誘電体粒子2の比誘電率を高くすることが可能となる。
被覆層6の厚さDが小さ過ぎると、被覆層6を、中心部4に充分に被着させることができないことが問題となる。また、被覆層6の厚さDが大き過ぎると、誘電体粒子2における第2誘電体磁器組成物の含有率が大きくなり、誘電体粒子2の比誘電率が低くなることが問題となる。
誘電体粒子2の製造方法
本実施形態において、誘電体粒子2の製造方法は、中心部4を形成する工程と、被覆層6を、中心部4に対してエピタキシャル成長させる工程とを有する。また、好ましくは、水熱合成法により、被覆層6を、中心部4に対してエピタキシャル成長させる。
水熱合成法とは、ある溶液に熱と圧力を加えた時に起こる化学反応を利用して、目的の無機化合物(結晶)あるいは有機化合物(結晶)を生成させる方法である。以下では、製造装置としてオートクレーブを用いた水熱合成法によって誘電体粒子を製造する方法について説明する。なお、製造装置は、オートクレーブに限定されない。
中心部4の形成
まず、酸化チタンと、元素X1を含む原料化合物と、イオン交換水との混合物を、オートクレーブによって、所定時間加圧、加温する。加圧、加温によって、混合物中の酸化チタンと、元素X1を含む原料化合物とが反応する。その結果、混合物中において、化学式(X1)TiOで表される第1誘電体磁器組成物を主成分とする中心部4が形成される。
上記の混合物中における、元素X1を含む原料化合物の含有量は、酸化チタン100[mol%]に対して、好ましくは、50〜99[mol%](元素X1換算)である。
また、元素X1は、Ba、Sr、Pbのずれかであることが好ましい。元素X1を含む原料化合物としては、イオン交換水中でイオンになるものであれば、特に限定されないが、好ましくは、水酸化バリウム8水和物、水酸化ストロンチウム8水和物、酢酸鉛などを用いる。
オートクレーブによる加圧、加温は、好ましくは、0〜15[MPa](メガパスカル)、80〜350[℃]の範囲で行う。
次に、加圧、加温後の混合物を、室温まで冷却して、酸化チタンと、元素X1を含む原料化合物との反応を停止させる。
被覆層6のエピタキシャル成長
次に、混合物に、元素X2を含む原料化合物を加えた後、再び、オートクレーブによって、混合物を所定時間加圧、加温する。
上記の混合物中における、元素X2を含む原料化合物の含有量は、酸化チタン100[mol%]に対して、好ましくは、1.0〜50[mol%](元素X2換算)である。
また、元素X2は、Ba、Sr、Pbのずれかであり、元素X1とは異なる元素であることが好ましい。元素X2を含む原料化合物としては、イオン交換水中でイオンになるものであれば、特に限定されないが、好ましくは、水酸化バリウム8水和物、水酸化ストロンチウム8水和物、酢酸鉛などを用いる。
オートクレーブによる2度目の加圧、加温は、好ましくは、0〜15[MPa]、80〜350[℃]の範囲で行う。
オートクレーブによる加圧、加温によって、混合物中の中心部4の表面に対して、化学式(X2)TiOで表される第2誘電体磁器組成物がエピタキシャル成長する。その結果、中心部4が、第2誘電体磁器組成物を主成分とする被覆層6によって被覆され、誘電体粒子2が得られる。
次に、図2に示すように、誘電体粒子2と、有機樹脂10とを含む複合材料を成形、硬化させることによって、回路基板12が得られる。
複合材料に含まれる有機樹脂10としては、エポキシ、ポリオレフィン(PO)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニルベンジル、ビスマレイミドトリアジン(BT)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、液晶ポリマー(LCP)等が用いられる。好ましくは、エポキシ樹脂を用いる。
複合材料における誘電体粒子2の含有量(体積換算)は、有機樹脂100[vol%]に対して、好ましくは、20〜60[vol%]、より好ましくは、30〜60[vol%]である。誘電体粒子2の含有量をこの範囲内とすることによって、複合材料の比誘電率を高く保持しつつ、複合材料の成形性を良くすることが可能となる。
複合材料における誘電体粒子2の含有量が少な過ぎると、複合材料の比誘電率が低下することが問題となる。また、複合材料における誘電体粒子2の含有量が多過ぎると、複合材料の粘度が極端に高くなり、流動性が悪くなることが問題となる。
回路基板12の厚さtは、特に限定されないが、好ましくは、1.0〜100[μm]、より好ましくは、5.0〜100[μm]である。
回路基板12の成形法としては、特に限定されないが、好ましくは、射出成形、塗布成形などが用いられる。
一般に、回路基板の比誘電率が大きいほど、回路基板中における電磁波の波長が短縮される。すなわち、回路基板の比誘電率が大きい程、基板を小型化することができる。本実施形態に係る誘電体粒子2は高い比誘電率を有する。そのため、誘電体粒子2と、有機樹脂10との複合材料から構成される回路基板12も高い比誘電率を有する。よって、原料として誘電体粒子2を含む回路基板12、および回路基板12を用いて製造される電子機器を小型化することが可能となる。
本実施形態においては、混合物中における、酸化チタンと、元素X1を含む原料化合物と、元素X2を含む原料化合物とのモル比を適宜設定することによって、誘電体粒子2における中心部4の粒径D と、被覆層6の厚さD との比率を調節することができる。例えば、元素X1を含む原料化合物に対して、元素X2を含む原料化合物のモル比を小さくするほど、中心部4の粒径Dに対して、被覆層6の厚さD を薄くすることができる。逆に、元素X1を含む原料化合物に対して、元素X2を含む原料化合物のモル比を大きくするほど、中心部4の粒径Dに対して、被覆層6の厚さD を厚くすることができる。
本実施形態においては、誘電体粒子2の製造方法として水熱合成法を用いることによって、中心部4に対して、被覆層6を容易にエピタキシャル成長させることが可能となる。また、水熱合成法を用いることにより、微細かつ、シャープな粒度分布を有する誘電体粒子2を得ることができる。なお、水熱合成法によって得られる誘電体粒子の平均粒径が、好ましくは、15〜200[nm]、より好ましくは、50〜150[nm]である。
誘電体粒子2の平均粒径が小さ過ぎると、誘電体粒子2が凝集し易く、有機樹脂10(複合材料)中における誘電体粒子2の分散性が低くなってしまう。また、回路基板12の厚さtに対して、誘電体粒子2の平均粒径が大き過ぎると、回路基板12の全体に誘電体粒子2を均一に分散させることができず、また、回路基板12を薄層化させることが困難となる。
なお、誘電体粒子の製造方法としては、水熱合成法の他に、蓚酸塩法、アルコキシド法などの液相法、気相法、フラックス法、および固相法なども挙げられる。
また、エピタキシャル成長の方法としては、水熱合成法の他に、半導体の製造に多用される分子線エピタキシー(MBE)や、化学気相成長法(CVD)などが挙げられる。これらの方法は、高真空中で行う必要があり、そのための装置にコストがかかる。また、これらの方法では、エピタキシャル層(被覆層6)の成長速度が遅い。一方、本実施形態で用いた水熱合成法では、装置のコストがかからず、また、早い成長速度でエピタキシャル層(被覆層6)を成長させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々な態様で実施できる。
たとえば、本実施形態の誘電体粒子2と、有機溶剤、バインダ樹脂、可塑剤、分散剤等を混合して、セラミックグリーンシートを形成することができる。このセラミックグリーンシートを、内部電極層と共に積層して焼成することにより製造される積層型セラミックコンデンサは、高い誘電特性を有することができる。
また、誘電体粒子2の用途としては、回路基板の製造、積層型セラミックコンデンサの製造に限らず、PTCサーミスタ等の製造にも用いることもできる。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
(誘電体粒子の作製)
まず、1.0[mol]の酸化チタンと、0.5[mol]の水酸化バリウム8水和物(すなわち、元素X1を含む原料化合物)と、1リットルのイオン交換水とを混合してスラリーを得た。
次に、このスラリーをオートクレーブに仕込み、0.2[MPa]の加圧下で、150[℃]に加温して1時間保持した。
次に、スラリーを室温まで冷却した。冷却後のスラリーに、0.5[mol]の水酸化ストロンチウム(すなわち、元素X2を含む原料化合物)を加えた。
次に、このスラリーを、オートクレーブによって、0.2[MPa]の加圧下で、150[℃]に加温して1時間保持した。
次に、スラリーを室温まで冷却した。冷却後のスラリーを濾過し、130[℃]のオーブンで乾燥させ、誘電体粒子を得た。
(X線回折パターンの測定)
得られた誘電体粒子に対して、粉体X線回折装置を用いて、X線回折(XRD)パターンの測定を行った。測定の結果、ペロブスカイト型酸化物であるチタン酸ストロンチウムと、同じくペロブスカイト型酸化物であるチタン酸バリウムとに由来する、2種類の回折ピークが観察された。このことから、誘電体粒子は、チタン酸バリウム(第1誘電体組成物)、およびチタン酸ストロンチウム(第2誘電体組成物)を含むことが確認された。
(EPMAによる元素マッピング)
X線マイクロアナライザー(EPMA)による元素マッピングを行った。結果を図3に示す。図3(a)は、誘電体粒子の電子顕微鏡写真である。この誘電体粒子における、Ti、O、Sr、Baの各元素の分布を、図3(b)〜(e)に示す。図3(b)〜(e)における黒い部分は、各元素から放射される特性X線の強度が高い部分、すなわち、各元素の存在密度が高い部分を意味する。
図3(b)、(c)より、Ti、Oは、誘電体粒子の全体に均一に分布していることが確認された。また、図3(d)、(e)より、Baは誘電体粒子の中心部に多く分布し、Srは誘電体粒子の中心部を覆うように、粒子の外側に多く分布していることが確認された。
これらのことから、誘電体粒子は、BaTiO(第1誘電体磁器組成物)を主成分とする中心部を有することが確認された。また、誘電体粒子は、中心部を被覆する被覆層を有し、被覆層は、第1誘電体磁器組成物とは異なるSrTiO(第2誘電体磁器組成物)を主成分とすることが確認された。
(高分解能型電子顕微鏡による観察)
得られた誘電体粒子を、高分解能型電子顕微鏡(HRTEM)を用いて観察した。結果を図4A、図4Bに示す。
図4Aに示すように、誘電体粒子の中心部から被覆層にかけて、結晶格子が縦筋状に連続していることが確認された。図4Bは、誘電体粒子における、中心部と被覆層との境界領域の写真である。図4Bに示すように、誘電体粒子の中心部(BaTiO)と、被覆層(SrTiO)との境界領域において、ペロブスカイト型結晶の(110)面が連続していることが確認された。
これらのことから、誘電体粒子において、被覆層のSrTiOが、中心部のBaTiOに対してエピタキシャル成長している(結晶格子が連続している)ことが確認された。
(電子線回折パターンの測定)
得られた誘電体粒子に対して、電子線回折パターンの撮影を行った。結果を図5に示す。図5において、M1、M2、M3が指す数値は、結晶方位のミラー指数である。M1、M2、M3の結晶方位の回折ピークは、SrTiOおよびBaTiOのペロブスカイト型結晶構造に固有のものである。このことからも、誘電体粒子において、被覆層のSrTiOが、中心部のBaTiOに対してエピタキシャル成長していることが確認された。
実施例2
元素X2を含む原料化合物として、酢酸鉛を用いたこと意外は、実施例1と同じ方法で、誘電体粒子を得た。また、実施例2の誘電体粒子に対して、実施例1と同様に、粉体X線回折装置、X線マイクロアナライザー、高分解能型電子顕微鏡、電子線回折による測定を行った。
その結果、実施例2の誘電体粒子は、BaTiO(第1誘電体磁器組成物)を主成分とする中心部を有することが確認された。また、実施例2の誘電体粒子は、中心部を被覆する被覆層を有し、被覆層は、第1誘電体磁器組成物とは異なるPbTiO(第2誘電体磁器組成物)を主成分としていること確認された。さらに、実施例2の誘電体粒子において、被覆層のPbTiOが、中心部のBaTiOに対してエピタキシャル成長していることが確認された。
比較例1
1.0[mol]の酸化チタンと、1.0[mol]の水酸化バリウム8水和物と、1リットルのイオン交換水とを混合してスラリーを得た。
次に、スラリーをオートクレーブに仕込み、実施例1と同じ条件下で加温した。
次に、スラリーを室温まで冷却した。冷却後のスラリーを濾過し、130[℃]のオーブンで乾燥させた。その結果、BaTiOから成る誘電体粒子を得た。
比較例2
1.0[mol]の酸化チタンと、1.0[mol]の水酸化ストロンチウム8水和物と、1リットルのイオン交換水とを混合してスラリーを得た。
次に、スラリーをオートクレーブに仕込み、実施例1と同じ条件下で加温した。
次に、スラリーを室温まで冷却した。冷却後スラリーを濾過し、130[℃]のオーブンで乾燥させた。その結果、SrTiOから成る誘電体粒子を得た。
評価
(比誘電率の測定)
実施例1、2および比較例1〜2で得られた各誘電体粒子を、溶媒のプロピレンカーボネート中に分散させて、分散液とした。この状態で、各誘電体粒子の比誘電率を測定した。なお、測定においては、各分散液の温度を30[℃]に保持した。結果を表1に示す。
Figure 2007210811
表1に示すように、誘電体粒子が、第1誘電体磁器組成物を主成分とする中心部と、第2誘電体磁器組成物を主成分とする被覆層とを有し、被覆層が中心部に対してエピタキシャル成長している実施例1、2では、誘電体粒子が、第1誘電体磁器組成物単独、あるいは第2誘電体磁器組成物単独から成る比較例1、2に比べて、比誘電率が高いことが確認された。
一方、比較例1、2では、誘電体粒子が中心部と被覆層とを持たいため、実施例1、2に比べて、比誘電率が低いことが確認された。
図1は、本発明の一実施形態に係る誘電体粒子の概略断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る回路基板の断面模式図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る誘電体粒子の、X線マイクロアナライザー(EPMA)による観察結果である。 図4Aは、本発明の一実施形態に係る誘電体粒子の、高分解能型電子顕微鏡(HRTEM)による観察結果である。 図4Bは、本発明の一実施形態に係る誘電体粒子の、高分解能型電子顕微鏡(HRTEM)による観察結果である。 図5は、本発明の一実施形態に係る誘電体粒子の電子線回折パターンである。
符号の説明
2… 誘電体粒子
4… 中心部
6… 被覆層
10… 有機樹脂
12… 回路基板

Claims (9)

  1. 第1誘電体磁器組成物を主成分とする中心部と、
    前記第1誘電体磁器組成物とは異なる組成の第2誘電体磁器組成物を主成分とし、前記中心部を被覆する被覆層とを有し、
    前記被覆層が、前記中心部に対してエピタキシャル成長していることを特徴とする誘電体粒子。
  2. 前記第1誘電体磁器組成物が、化学式(X1)TiOで表されるペロブスカイト型酸化物であり、
    前記第2誘電体磁器組成物が、化学式(X2)TiOで表されるペロブスカイト型酸化物であり、
    前記化学式(X1)TiOにおける元素X1が、Ba、Sr、Pbのうち少なくともいずれか1つの元素であり、
    前記化学式(X2)TiOにおける元素X2が、Ba、Sr、Pbのうち少なくともいずれか1つの元素であることを特徴とする請求項1に記載の誘電体粒子。
  3. 前記第1誘電体磁器組成物の比誘電率が、前記第2誘電体組成物の比誘電率より高いことを特徴とする請求項1または2に記載の誘電体粒子。
  4. 前記中心部の粒径Dが15〜200[nm]であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の誘電体粒子。
  5. 前記被覆層の厚さDが0.4〜100[nm]であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の誘電体粒子。
  6. 前記誘電体粒子における前記第2誘電体磁器組成物の含有量が、前記第1誘電体磁器組成物100[mol%]に対して、1.0〜99[mol%]であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の誘電体粒子。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の誘電体粒子と、有機樹脂とを含む複合材料で構成される回路基板。
  8. 第1誘電体磁器組成物を主成分とする中心部と、前記第1誘電体磁器組成物とは異なる組成の第2誘電体磁器組成物を主成分とし、前記中心部を被覆する被覆層とを有する誘電体粒子の製造方法であって、
    前記中心部を形成する工程と、
    前記被覆層を、前記中心部に対してエピタキシャル成長させる工程と、を有することを特徴とする誘電体粒子の製造方法。
  9. 水熱合成法により、前記被覆層を、前記中心部に対してエピタキシャル成長させることを特徴とする請求項8に記載の誘電体粒子の製造方法。
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