JP2005306406A - 金属缶体 - Google Patents

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Abstract

【課題】缶外面側に形成される保護被覆層が備える画像を、光輝感を有する特殊な色調とし、優れた美粧性を得ることができる金属缶体を提供する。
【解決手段】缶胴部16外面側に、ポリエステルフィルム1からなる保護被覆層12を備え、ポリエステルフィルム1は、一方の面に、顔料を含む樹脂組成物がグラビア印刷されてなる印刷層3aと、印刷層3a上に設けられた熱硬化型樹脂系接着剤層4とを備え、接着剤層4を介して缶胴部16に加熱接着されている。印刷層3aは顔料と共に金属または金属酸化物で被覆された鱗片状ガラス粉を含む樹脂組成物がグラビア印刷されて形成されている。前記鱗片状ガラス粉は、それ自体が平滑な表面を備え、可視光透過率が90%以上であって、屈折率が1.5〜1.6である。前記鱗片状ガラス粉は、前記金属または金属酸化物で被覆された状態で、屈折率が2.6〜2.7である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、缶胴部外面側にポリエステルフィルムからなる保護被覆層を備える金属缶体に関するものである。
飲料物等の容器に使用される金属缶体として、缶体材料用金属板を短冊状に裁断した缶胴ブランクの両側縁を溶接して接合することにより缶胴部を形成し、この缶胴部の両端に別途製造された缶蓋を二重巻締めされてなる溶接缶体等が知られている。前記金属缶体では、基体金属である缶体材料用金属板と内容物との接触により基体金属が腐食されたり溶出した金属成分のために内容物のフレーバーが変化することを避けるために、缶内外面側にポリエステルフィルムからなる保護被覆層を形成することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、前記保護被覆層を形成するときに、缶外面側を被覆するポリエステルフィルムに予め印刷を施して所定の表示及びデザイン等の画像を形成しておけば、前記ポリエステルフィルムからなる保護被覆層により缶外面側に塗装によらずに所定の表示及びデザイン等の画像による美粧性を付与することができる。また、このようにするときには、塗装及び焼き付けを行わずに前記画像が形成された溶接缶体を得ることができるので、塗料に含まれる有機溶剤の揮散等がなく、作業環境を改善することができる。
前記ポリエステルフィルムは、その一方の面に顔料を含む樹脂組成物からなる印刷層と、該印刷層上に設けられた熱硬化型樹脂系接着剤層とを備え、該接着剤層を介して該缶胴部に加熱接着されている。前記ポリエステルフィルムによれば、前記熱硬化型樹脂系接着剤層を介して前記缶体材料用金属板に熱接着することにより、高温で短時間の加熱により缶体材料用金属板との間で優れた接着強度を得ることができると共に、前記印刷層により所定の表示及びデザイン等の画像を形成することができる。ここで、前記画像は、缶体材料用金属板に美粧性を付与する点から、特殊な色調を有することが望ましい。
しかしながら、前記溶接缶体では、前記ポリエステルフィルムを缶体材料用金属板に前記熱硬化型樹脂系接着剤層を介して熱接着したときに、前記印刷層の色調が金属下地の色調に支配され、前記所定の表示及びデザインの画像に特殊な色調が得られないとの不都合がある。
特開平5−96627号公報
本発明は、かかる不都合を解消して、缶外面側に形成される保護被覆層が備える画像を、光輝感を有する特殊な色調とし、優れた美粧性を得ることができる金属缶体を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、缶胴部外面側に、ポリエステルフィルムからなる保護被覆層を備え、該ポリエステルフィルムは、一方の面に、顔料を含む樹脂組成物がグラビア印刷されてなる印刷層と、該印刷層上に設けられた熱硬化型樹脂系接着剤層とを備え、該接着剤層を介して該缶胴部に加熱接着されている金属缶体において、該印刷層は該顔料と共に金属または金属酸化物で被覆された鱗片状ガラス粉を含む樹脂組成物がグラビア印刷されて形成されていることを特徴とする。
本発明の金属缶体は、顔料と共に金属または金属酸化物で被覆された鱗片状ガラス粉を含む樹脂組成物がグラビア印刷された印刷層を備えるポリエステルフィルムにより、缶外面側の保護被覆層が形成されている。前記鱗片状ガラス粉は、金属または金属酸化物で被覆されているので、入射光の一部を該金属または金属酸化物の被覆と、該鱗片状ガラス粉自体の表面とで反射することにより光輝感を得ることができると共に、該金属または金属酸化物の被覆で反射する反射光と、該鱗片状ガラス粉自体の表面で反射する反射光との光路差により発生する干渉色とにより、所定の表示及びデザインの画像を特殊な色調とすることができる。また、前記鱗片状ガラス粉は、前記入射光の残部はそのまま透過させる性質を備えているので、前記所定の表示及びデザインの画像をさらに特殊な色調とすることができる。
前記鱗片状ガラス粉は、前記入射光の一部を該鱗片状ガラス粉自体の表面で反射し、残部をそのまま透過させるために、それ自体が平滑な表面を備え、可視光透過率が90%以上であって、屈折率が1.5〜1.6の範囲であることが好ましい。また、前記鱗片状ガラス粉は、前記入射光の一部を該金属または金属酸化物の被覆で反射するために、金属または金属酸化物で被覆された状態で、屈折率が2.6〜2.7の範囲であることが好ましい。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本実施形態に用いるポリエステルフィルムの構成を示す説明的断面図であり、図2は図1に示すポリエステルフィルムからなる保護被覆層が形成された金属板の構成を示す説明的断面図であり、図3は図2に示す金属板から形成される金属缶体の缶胴部を示す説明的部分断面図である。
本実施形態の金属缶体は、缶体材料用金属板の両側端縁部を重ね合せて溶接接合することにより形成された溶接缶体であり、缶胴部の外面側の両側端縁部を除いた部分に、図1に示す外面被覆フィルム1からなる保護被覆層を備えるものである。
図1に示すように、外面被覆フィルム1は、基材となるポリエステルフィルム2の一方の面に、顔料と、金属または金属酸化物で被覆された鱗片状ガラス粉とを含む樹脂組成物からなる印刷インキによりグラビア印刷が施された第1印刷層3a、顔料と、パール顔料またはメタリック顔料とを含む樹脂組成物からなる印刷インキによりグラビア印刷が施された第2印刷層3b、熱硬化型樹脂系接着剤からなる熱硬化型樹脂系接着剤層4が設けられている。また、ポリエステルフィルム2の反対側の面には熱硬化型樹脂により形成された透明な硬化オーバーコート層5が設けられている。
本実施形態の溶接缶体は、図2に示すように、缶外面となる側に外面被覆フィルム1が接着されている缶体材料用金属板11を矢示するように丸めて、両側端縁部11a,11aを重ね合わせて溶接接合することにより形成される。缶体材料用金属板11は、その缶外面となる側の両側端縁部11a,11aを除いた部分に、外面被覆フィルム1が接着剤層4を介して熱接着されて保護被覆層12が形成されている。また、缶体材料用金属板11の缶内面となる側の両側端縁部11a,11aを除いた部分には、透明なポリエステルフィルム13が外面被覆フィルム1と同様の熱硬化型樹脂系接着剤層14を介して熱接着されて内面保護被覆層15が形成されている。
缶体材料用金属板11は、前述のように両側端縁部11a,11aを重ね合わせて溶接接合することにより、図3に示す缶胴部16が形成される。缶胴部16の溶接接合部には、保護被覆層12及び内面保護被覆層15が形成されていないので、公知の被覆補正塗料により、被覆補正17が形成されている。本実施形態の溶接缶体は、缶胴部16の両端縁部をネックイン加工、フランジ加工したのち、別途製造された缶蓋を二重巻締めすることにより完成される。
前記缶体材料用金属板としては、錫メッキ鋼板、錫−ニッケルメッキ鋼板、ティン・フリー・スチール板等を用いることができる。
ポリエステルフィルム2を形成するポリエステルは、強度及び透明性等に優れているものであって、ジカルボン酸成分とジオール成分との重縮合により得られるポリエステルであればどのようなものであってもよい。前記ポリエステルは、ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等のジオール類との重縮合により得られるポリエステルであることが好ましく、ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールとの重縮合により得られるポリエステル(ポリエチレンナフタレート)またはテレフタル酸とエチレングリコールとの重縮合により得られるポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)であることが特に好ましい。
前記ポリエステルは、所望に応じて前記ジカルボン酸成分またはジオール成分に他のジカルボン酸成分またはジオール成分を含んでいてもよい。ポリエチレンテレフタレートの他の前記好ましいポリエステルとしては、特開昭51−42786号、特開昭64−70352号、特開平2−242738号等の各公報に記載されているポリエステルを挙げることができる。
ポリエステルフィルム2は、接着剤層4が形成される面に予めコロナ放電等の表面酸化処理が施されていることが好ましい。前記表面酸化処理を施すことにより、熱硬化型樹脂系接着剤層4による缶体材料用金属板11に対する接着力を向上させることができる。
また、ポリエステルフィルム2は、5〜50μmの範囲の厚さを有することが好ましい。
ポリエステルフィルム2の厚さが5μm以下であるときには、保護被覆層12が形成された缶体材料用金属板11を溶接缶体に加工するときに、ポリエステルフィルム2が傷付きやすく、ピンホール等が発生して、缶体の腐食、金属の溶出を防止する効果が十分に得られないことがある。また、ポリエステルフィルム2の厚さが50μm以上のときには残留応力が大きくなり、溶接缶体に加工するときに缶胴部にネックイン加工等の絞り加工を施すと、ポリエステルフィルム2の缶体材料用金属板11に対する密着性が低下する傾向がある。
さらに、ポリエステルフィルム2は、印刷層3a,3bを設けるための強度及び前記缶体材料用金属板に接着される際の熱処理に対する寸法安定性が要求されるので、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性ポリエステルフィルム、一軸または二軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルム等が好ましく、特に、材料物性的には150℃に30分保持したときの長手方向の熱収縮率が1.2%以下、幅方向の熱収縮率が0%の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
第1印刷層3aは、缶外面側に所定の表示及びデザインの画像を形成するために、所要の各色の顔料と、金属または金属酸化物で被覆された鱗片状ガラス粉とを含む印刷インキが1色ごとにグラビア印刷により積層されて多色印刷されて、乾燥後の厚さが約1μmになるように形成されている。
前記鱗片状ガラス粉は、それ自体の平均粒径が10〜400μm、平均厚さが20μm以下の平板状であって、平滑な表面を備えている。また、前記鱗片状ガラス粉は、それ自体の可視光透過率が90%以上であって、屈折率が1.5〜1.6の範囲にあり、金属または金属酸化物で被覆された状態での屈折率が2.6〜2.7の範囲にある。
前記鱗片状ガラス粉は、金属または金属酸化物で被覆されているので、入射光の一部を該金属または金属酸化物の被覆と、該鱗片状ガラス粉自体の表面とで反射することにより光輝感を得ることができる。一方、前記鱗片状ガラス粉では、前記金属または金属酸化物の被覆で反射した反射光と、該鱗片状ガラス粉自体の表面で反射した反射光との光路差により干渉色が発生する。従って、前記鱗片状ガラス粉を含む印刷インキにより形成された所定の表示及びデザインの画像を特殊な色調とすることができる。
また、前記鱗片状ガラス粉は、前記入射光のうち、反射光を除いた残部はそのまま透過させる性質を備えているので、第2印刷層3bの色調を生かしながら前記干渉色を発生させることができ、前記所定の表示及びデザインの画像を、印刷層3a,3bのそれぞれ単独では表すことのできない、さらに特殊な色調とすることができる。
前記鱗片状ガラス粉に被覆される金属としては、金、銀、ニッケル等を挙げることができ、該金属の被覆の厚さは例えば50〜150nmの範囲である。また、前記鱗片状ガラス粉に被覆される金属酸化物としては、ルチル型二酸化チタン等を挙げることができ、該
金属酸化物の被覆の厚さは例えば50〜100nmの範囲である。
前記鱗片状ガラス粉は、金属酸化物で被覆されている場合、被覆の厚さにより異なる干渉色が得られると共に、可視光透過率が変化する。そこで、前記鱗片状ガラス粉は、可視光透過率を90%以上とするために、前記金属酸化物の被覆の厚さが50〜70nmの範囲にあることが好ましい。
本実施形態では、前記金属または金属酸化物で被覆された鱗片状ガラス粉として、例えば、日本板硝子株式会社製メタシャイン(登録商標)を用いることができる。
また、第2印刷層3bは、缶外面側に所定の表示及びデザインの画像を形成するために、所要の各色の顔料と、パール顔料またはメタリック顔料とを含む印刷インキが1色ごとにグラビア印刷により積層されて多色印刷されて、乾燥後の厚さが約1μmになるように形成されている。前記パール顔料またはメタリック顔料としては、それ自体公知のものを用いることができる。
第1印刷層3a、第2印刷層3bを形成する前記印刷インキに用いる樹脂組成物は、エポキシブチラール系樹脂とポリイソシアネート系樹脂とからなる樹脂組成物であることが好ましい。溶接缶体では、内容物を充填したのち、加熱殺菌処理(レトルト殺菌処理)が行われるのが通常であるが、前記樹脂組成物を用いることにより、前記溶接缶体に前記レトルト処理を施しても、印刷層3a,3bに白化を生じず、鮮明な画像を得ることができる。
熱硬化型樹脂系接着剤層4は、数平均分子量8000〜40000、ガラス転移温度10〜60℃、水酸基価3〜30のポリエステル樹脂とブロックイソシアネート化合物とを100/30〜100/5の重量比で含む樹脂、数平均分子量5000〜20000のエポキシ樹脂と酸無水物系硬化剤とを70/30〜99/1の重量比で含む樹脂、ポリエステル樹脂とアミノプラスト樹脂とを70/30〜90/10の重量比で含む樹脂のいずれかの樹脂からなる熱硬化型樹脂系接着剤により形成することができる。接着剤層4は、前記熱硬化型樹脂系接着剤からなることにより、高温で短時間の加熱で、外面被覆フィルム1と缶体材料用金属板11との間で十分な接着強度を得ることができる。
熱硬化型樹脂系接着剤層4を形成する熱硬化型樹脂系接着剤が、数平均分子量8000〜40000、ガラス転移温度10〜60℃、水酸基価3〜30のポリエステル樹脂とブロックイソシアネート化合物とを100/30〜100/5の重量比で含む樹脂からなるときには、その重量比が100/5を超える量とすると前記ポリエステル樹脂との反応が不十分となって所望の接着性を得ることができず、加熱硬化する際にポリエステルフィルム1の収縮が起こりやすくなる。また、前記重量比が100/30未満では硬化性は良好になるが、硬化後に十分な接着性が得られない。尚、前記ポリエステル樹脂と前記該ブロックイソシアネート化合物との最適配合量は、該ポリエステル樹脂の水酸基価と該ブロックイソシアネート化合物のイソシアナト基(−NCO)との含有量によって変化する。
前記ポリエステル樹脂としては、多塩基酸と多価アルコールとの縮合物を挙げることができる。前記多価塩基酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジフェニル−p,p’−ジカルボン酸、ジフェニル−m,m’−ジカルボン酸等の芳香族系多塩基酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族多塩基酸を挙げることができる。また、前記多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ヘプタメチレングリコール、オクタメチレングリコール等を挙げることができる。前記ポリエステル樹脂は、前記多価塩基酸と前記多価アルコールとを200〜250℃の範囲の温度で重縮合させることにより製造することができる。
前記イソシアネート化合物としては、公知のイソシアネート化合物を用いることができ、脂肪族、脂環族、芳香族のいずれのイソシアネート化合物であってもよいが、衛生性、変色性、着色性の点から脂肪族または脂環族のイソシアネート化合物を用いることが好ましい。前記脂肪族イソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等を挙げることができるが、ヘキサメチレンジイソシアネートが特に好ましい。前記脂環族イソシアネート化合物としては、イソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート等を挙げることができるが、イソホロンジイソシアネートが特に好ましい。
また、前記芳香族イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3’−フェニレンジイソシアネート、1,4’−フェニレンジイソシアネート等を挙げることができる。前記芳香族イソシアネート化合物は、物性的には優れているが、毒性が高いため作業衛生上好ましくない。
前記イソシアネート化合物は、前記イソシアネートの1種または2種以上を反応させて得られた2量体、3量体、アダクト、ビューレット、プレポリマー等であってもよい。
また、前記イソシアネート化合物は、塗料安定性の点から、ブロックイソシアネート化合物であることが好ましい。前記イソシアネート化合物のブロック化剤は、接着剤としたときの熱硬化条件に沿って公知のブロック化剤から適宜選択して用いることができるが、例えば、オキシム類、フェノール類、アルコール類、アミン類、塩基性窒素含有化合物等のブロック化剤を挙げることができる。
前記ブロック化剤の解離温度は、前記熱硬化条件が高温である場合には、常温での塗料安定性を良くするために、100〜200℃の範囲、より好ましくは120〜150℃の範囲に設定される。前記ブロック化剤の解離温度が100℃未満の場合には、接着剤層4に含まれる溶剤を乾燥させる工程で該ブロック剤が解離し、ポリエステルフィルム1を缶体材料用金属板11に接着するまでの間に接着性が大きく低下する虞がある。また、前記ブロック化剤の解離温度が200℃を超えると、接着剤層4の硬化に高温を要するため、接着性が発現する前にポリエステルフィルム1の収縮や変質を引き起こす。
また、前記接着剤は、硬化促進のための触媒を含んでいてもよい。前記触媒は、それ自体公知のものを用いることができ、例えば、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジクロリド、ジオクチルスズラウレート、オクチル酸スズ等の各種有機スズ化合物類、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、N−エチルホルマリン等の各種アミン類等を挙げることができる。
さらに、前記接着剤は、所望に応じて各種添加剤を含んでいてもよい。前記添加剤としては、ブロッキング防止剤、可塑剤、界面活性剤、接着性向上のための該接着剤と相溶性の高い他の樹脂等を挙げることができる。
前記熱硬化型樹脂系接着剤からなる接着剤層4は、例えば、前記ポリエステル樹脂とイソシアネート化合物とを有機溶剤に溶解した樹脂溶液を塗布し、接着剤の硬化反応が進行しないように120〜160℃で残留溶剤量が塗膜に対して3重量%以下になるように乾燥を行って前記熱硬化型樹脂系接着剤の塗布量が0.5〜20.0g/m2 になるようにして形成される。前記有機溶媒は、特に限定されるものではなく、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等を挙げることができる。
熱硬化型樹脂系接着剤層4を形成する熱硬化型樹脂系接着剤が、前記エポキシ樹脂と酸無水物系硬化剤とを70/30〜99/1の重量比で含む樹脂からなるときには、前記エポキシ樹脂と前記酸無水物系硬化剤との重量比が99/1を超える割合とすると高温で加熱しても前記エポキシ樹脂の硬化に長時間を要し、また70/30未満としても前記エポキシ樹脂の硬化を促進する効果はそれ以上には向上されない。
前記熱硬化型樹脂系接着剤において、前記エポキシ樹脂は、ビスフェノールとエピクロルヒドリンとの反応により得られる数平均分子量5000〜20000のビスフェノール型エポキシ樹脂であることが好ましい。前記エポキシ樹脂は数平均分子量が5000未満のときには接着強度が不足し、20000を超えるときには高粘度となり塗布作業性が劣るので、共に好ましくない。また、前記エポキシ樹脂は前記数平均分子量が5000未満であると、前記外面被覆フィルム1に予め塗布乾燥して接着剤層4を形成するときに、接着剤層4の粘着性が高くなり、タックフリー性が低下する。前記エポキシ樹脂は、前記酸無水物系硬化剤以外にさらにフェノール樹脂などの他の硬化剤を含んでいてもよい。
前記酸無水物系硬化剤としては、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキサンジカルボン酸無水物、無水トリメリット酸及びその誘導体等を挙げることができるが、硬化性、塗布後の膜の耐ブロッキング性、タックフリー性等に優れている点から無水トリメリット酸及びその誘導体からなる無水トリメリット酸系硬化剤が適している。無水トリメリット酸の誘導体としては、例えば、グリセロールトリストリメリテート無水物、無水トリメリット酸の二量体、エチレングリコールビストリメリテート無水物等を挙げることができる。
このような熱硬化型樹脂系接着剤として、例えば、ビスフェノールとエピクロルヒドリンとの反応により得られる数平均分子量10000のビスフェノール型エポキシ樹脂と、無水トリメリット酸系硬化剤としてグリセロールトリストリメリテート無水物とを、95/5の重量比で含むものを挙げることができる。
前記熱硬化型樹脂系接着剤からなる接着剤層4は、例えば、前記ビスフェノール型エポキシ樹脂と、グリセロールトリストリメリテート無水物とを、前記重量比で有機溶剤に溶解した樹脂溶液を塗布し、接着剤の硬化反応が進行しないように120℃で10秒間の乾燥を行って前記熱硬化型樹脂系接着剤の塗布量が2.5g/m2 になるようにして形成される。
また、熱硬化型樹脂系接着剤層4を形成する熱硬化型樹脂系接着剤が、ポリエステル樹脂とアミノプラスト樹脂とを70/30〜90/10の重量比で含む樹脂からなるときには、その重量比が90/10を超える割合とすると高温で加熱しても該接着剤層の硬化に長時間を要し、また70/30未満では硬化が進みすぎ、該接着剤層の加工性が低下する。前記ポリエステル樹脂としては、公知のポリエステル樹脂を単独で用いてもよく、エポキシ樹脂等で変性したエポキシ変性ポリエステル樹脂を用いてもよい。また、前記アミノプラスト樹脂としては、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等を用いることができる。また、熱硬化型樹脂系接着剤は、ポリエステル樹脂及びアミノプラスト樹脂とともに、エポキシ樹脂を併用しても差し支えない。
前記熱硬化型樹脂系接着剤は、着色剤を添加して着色されるようにしてもよい。前記着色剤として、酸化チタン等の白色顔料を用いると、外面被覆フィルム1が缶体材料用金属板11に接着されたときに接着剤層4により金属下地を確実に遮蔽することができ、前記所定の表示及びデザインの画像に優れた美粧性を付与することができる。また、前記酸化チタンは、ブロッキング剤としても作用するので好都合である。前記着色剤は、例えば酸化チタンを用いる場合、接着剤層4により金属下地を遮蔽するために、前記熱硬化型樹脂系接着剤の固形分100重量部に対して、50〜200重量部の範囲で添加することが好ましい。
硬化オーバーコート層5は、エポキシ樹脂とアミノプラスト樹脂とからなりリン酸触媒を添加した熱硬化型樹脂により形成される。また、硬化オーバーコート層5は、外面被覆フィルム1により保護被覆層が形成された溶接缶体において、外面被覆フィルム1の耐傷付性向上及び前記溶接缶体表面の滑り性向上のために、シリコンまたはワックスが添加されていることが好ましい。
本実施形態の溶接缶体は、缶胴部16の缶外面側に外面被覆フィルム1により形成されている保護被覆層12が前記所定の表示及びデザインの画像を備えており、該画像は第1印刷層3a、第2印刷層3bにより光輝感及び特殊な色調を得ることができる。従って、本実施形態の溶接缶体は、優れた美粧性を得ることができ、食缶、飲料缶等の用途に好適に用いることができる。
尚、本実施形態では、前記金属缶体が前記溶接缶体である場合について説明しているが、前記金属缶体はアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる缶体材料用金属板を絞り加工して形成された有底筒状体をさらに絞りしごき加工し、開口端部に別途製造された缶蓋を二重巻締めされてなる絞りしごき缶体であってもよい。
本発明に用いるポリエステルフィルムの構成を示す説明的断面図。 図1に示すポリエステルフィルムからなる保護被覆層が形成された金属板の構成を示す説明的断面図。 図2に示す金属板から形成される金属缶体の缶胴部を示す説明的部分断面図。
符号の説明
1…ポリエステルフィルム、 3a…印刷層、 4…熱硬化型樹脂系接着剤層、 12…保護被覆層、 16…缶胴部。

Claims (3)

  1. 缶胴部外面側に、ポリエステルフィルムからなる保護被覆層を備え、
    該ポリエステルフィルムは、一方の面に、顔料を含む樹脂組成物がグラビア印刷されてなる印刷層と、該印刷層上に設けられた熱硬化型樹脂系接着剤層とを備え、該接着剤層を介して該缶胴部に加熱接着されている金属缶体において、
    該印刷層は該顔料と共に金属または金属酸化物で被覆された鱗片状ガラス粉を含む樹脂組成物がグラビア印刷されて形成されていることを特徴とする金属缶体。
  2. 前記鱗片状ガラス粉は、それ自体が平滑な表面を備え、可視光透過率が90%以上であって、屈折率が1.5〜1.6の範囲であることを特徴とする請求項1記載の金属缶体。
  3. 前記鱗片状ガラス粉は、前記金属または金属酸化物で被覆された状態で、屈折率が2.6〜2.7の範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の金属缶体。
JP2004123268A 2004-04-19 2004-04-19 金属缶体 Pending JP2005306406A (ja)

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