JP2005306309A - 車両用ダクト - Google Patents

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Abstract

【課題】外形サイズを大型化することなく空気流通空間の拡大化を図ると共に、衝撃吸収性能を高めて乗員の傷害低減に寄与し得るようにする。
【解決手段】車両用ダクト30は、車両のルーフサイド部14に取付けられる車両内装部材20と、この車両内装部材20の裏側に組付けられるダクト壁部材40とで形成される。ダクト壁部材40は筒状部分42を有して、その内部に第1ダクト流路32が画成される。また、ダクト壁部材40を車両内装部材20に組付けた際に、両者40,20間に第2ダクト流路34が画成される。筒状部分42は、車両内装部材20に乗員頭部Hが衝突した際の衝撃力により圧潰的に変形し、これにより衝撃吸収を図り得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用ダクトに関し、更に詳細には、車両の乗員室におけるルーフサイド部に配設される車両用ダクトに関するものである。
例えば図12は、図11のX−X線断面図であって、車両10の乗員室12におけるルーフサイド部14を破断して示した概略断面図である。図示しないルーフの左右両側に位置するルーフサイド部14には、車体構成部材の一つで車体骨格構造を形成するルーフサイドレール16が、図示しないボディーパネルの内側に位置している。また、所要形状に成形された車両内装部材の一つである成形天井部材20が、前述のルーフサイドレール16を被覆するように乗員室12の側からルーフへ装着されている。そして、前述したルーフサイドレール16と成形天井部材20との間には、車体前後方向へ延在する所要幅の空間18が画成されており、図示しないエアコンユニットから送出された調温空気を乗員室12の後部空間へ移送するための車両用ダクト100や、各種ハーネス(図示せず)等の配設スペースとして利用されている。なお図12中の符号19は、ドアシール用のモール部材である。
そして前述したルーフサイド部14は、殊に側面衝突事故の発生時に、シートに着座している乗員の頭部Hが反動で衝突し易い位置となっているため、乗員の傷害軽減を図るための技術が希求されており、前述した車両用ダクト100に衝撃吸収機能を具有させるようにした提案がなされている。例えば図12に例示した車両用ダクト100は、高密度ポリエチレン等の合成樹脂を材質とするブロー成形製の中空筒状体に形成され、衝撃吸収を図る薄壁状のインナーリブ102を、外壁面から内方へ立設させたタイプである。またこれとは別に、図13に例示する車両用ダクト110は、同じく高密度ポリエチレン等の合成樹脂を材質とするブロー成形製の中空筒状体に形成され、衝撃吸収を図る所要幅の凸リブ112を、外壁面から内方へ立設させたタイプである。このような各々の車両用ダクト100,110では、側面衝突事故の発生時にルーフサイド部14へ乗員頭部Hが衝突する事態が発生した場合、その衝撃力が成形天井部材20を介してインナーリブ102または凸リブ112へ加わるようになるため、これにより該インナーリブ102または凸リブ112が座屈変形または屈曲変形して車両用ダクト100,110が圧潰的に変形することで衝撃吸収を図り得る構造となっている。なお、このような車両用ダクトを利用した傷害軽減対策に関しては、例えば特許文献1に開示されている。
特開2000−043541号公報
ところで、図12に例示した車両用ダクト100では、インナーリブ102の厚みEがかなり小さいため、外形寸法に対する空気流通空間(ダクト流路104)の減少が最小に抑えられる利点がある。しかしながら、逆にインナーリブ102の厚みEを大きく設定できないため、外力が加わった際にはインナーリブ102の座屈変形が起こり易いうえに、一旦座屈変形が始まるとそれが一気に進行してしまい、充分な衝撃吸収性能が得られない欠点を内在している。また、インナーリブ102の形成位置に制限があったり、成形型の型構造が複雑となってコストアップを招来する問題等も指摘されていた。
一方、図13に例示した車両用ダクト110では、凸リブ112の厚み(幅)Gを適切に設定することで充分な衝撃吸収性能を得ることが可能ではあるが、これは当該の車両用ダクト110が側方への拡幅変形するのを規制することが前提とされている。すなわち、拡幅変形が規制されない条件下では、乗員頭部Hの衝突による外力が作用した際に凸リブ112が拡開的に変形して当該の車両用ダクト110がルーフサイドレール16から外れる可能性があり、このようになると適切に圧潰的な変形が起こらないので充分な衝撃吸収性能を得られなくなる問題が生じてしまう。また、図12に例示した車両用ダクト100と同一の外形サイズに設定した場合、この凸リブ112の厚みGが大きくなる程に空気流通空間(ダクト流路114)が減少するようになるから、図12に例示した車両用ダクト100と同一の空気流通空間を確保するには外形サイズが必然的に大型化し、ルーフサイド部14の空間18内への収容設置が困難となる問題等もあった。
従って本発明では、外形サイズを大型化することなく空気流通空間の拡大化を図ると共に、衝撃吸収性能を高めて乗員の傷害低減に寄与し得るようにした車両用ダクトを提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため本発明は、
車両の乗員室におけるルーフサイド部に配設される車両用ダクトであって、
前記ルーフサイド部に取付けられる車両内装部材と、
前記車両内装部材の裏側に組付けられるダクト壁部材とで形成され、
前記ダクト壁部材は筒状部分を有して、その内部に第1ダクト流路を画成すると共に、前記ダクト壁部材を前記車両内装部材に組付けた際に、両者間に第2ダクト流路が画成されるよう構成したことを特徴とする。
本発明に係る車両用ダクトによれば、ダクト壁部材に設けた筒状部分内に第1ダクト流路を画成すると共に、ダクト壁部材を成形天井部材に組付けた際に両者間に第2ダクト流路を画成するよう構成したため、外形サイズを大型化することなく空気流通空間の拡大化を図り得る利点がある。また、ダクト壁部材に設けた筒状部分が衝撃吸収リブとして機能するため、側面衝突事故等によりルーフサイド部に乗員頭部が衝突した場合には、該筒状部分が圧潰的に変形して乗員の傷害軽減を好適に図り得る等の有益な効果を奏する。
次に、本発明に係る車両用ダクトにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお後述する各実施例では、車両10の車体を構成するルーフサイドレール16および成形天井部材20は、図12または図12に例示した従来のものと同一形状で例示する。従って、図12および図13に既出の部材・部位と同一の部材・部位については、同一の符号を付して説明する。
(第1実施例)
図1は、第1実施例に係る車両用ダクト30を配設した車両10のルーフサイド部14の概略断面図である。第1実施例の車両用ダクト30は、図12および図13に例示した従来の各車両用ダクト100,110と同様に、車両10の乗員室12におけるルーフサイド部14に配設されるものであって、このルーフサイド部14に臨むよう乗員室12内から取付けられる車両内装部材である前述の成形天井部材20と、この成形天井部材20の裏側に組付けられるダクト壁部材40とで形成されている。
成形天井部材20は、基本的には図12または図13に例示した従来のものと同一であって、例えばウレタン発泡体またはレジンフェルト等からなる芯材22と、この芯材22の表面(乗員室12へ臨む外面)に積層した不織布等の表面材24と、芯材22の裏面(ルーフサイドレール16等の車体構成部材へ臨む外面)に積層した不織布等の裏面材26とからなる3層構造となっており、これら芯材22、表面材24および裏面材26からなる3層構造のパネル状素材を熱プレス等に基づいてルーフの内側形状に成形したものである。このような成形天井部材20は、前述した各素材からなる積層体であるから軽量であり、熱プレスにより成形された芯材22により適度の形状保持性を有している一方、厚みS=3〜5mm程度となっているために断熱性能や吸音性能に優れた特性を有している。なお、芯材22と表面材24、芯材22と裏面材26とは、ガラス繊維層を介して積層されるタイプと、ガラス繊維層を介さずに直接的に積層されるタイプとがある。
ダクト壁部材40は、例えば高密度ポリエチレン(PE−HD)等の合成樹脂を材質とし、図3(a),(b)に例示したように、第1成形型72および第2成形型74からなるブロー成形型70を使用した公知のブロー成形技術に基づいてパリソンPから成形されたもので、車体の前後方向へ延在する前述のルータサイド部14に画成された空間18内へ収容され得るサイズ(長さ、幅、厚み)に形成されている。なお実際の空間18は、ルーフサイドレール16やその他の車体構成部材等により複雑な凹凸形状を呈しているため、実施に供されるダクト壁部材40は、長手方向の各部位毎に断面形状が変化する等の複雑な外形形状に設計される場合が多いが、図4では簡略化した単純細長形状で例示している。
第1実施例の車両用ダクト30を構成するダクト壁部材40は、具体的には図1および図4に例示したように、その長手方向に延在しかつ成形天井部材20の側へ突出するように設けられて、所要間隔毎に幅方向へ連結された合計3個の中空状の筒状部分42(42A,42B,42Cを有している。すなわち各筒状部分42A,42B,42Cは、ルーフサイドレール16に隣接する側において長手方向へ延在する連結部44,44によりダクト壁部材40の短手方向へ連結されており、これに伴って隣接する筒状部分42Aと42Bの間および筒状部分42Bと42Cの間には、前述した成形天井部材20の側へ開口した溝状凹部46が形成されている。ここで各筒状部分42A,42B,42Cは、後述するように、エアコンユニットから送出される調温空気のためのダクト流路として機能させたり、衝撃吸収リブとして機能させ得るようになっている。
このような構成のダクト壁部材40は、図3に例示したように、型開きして離間した第1成形型72および第2成形型74の間に加熱したパリソンPを到来させ(図3(a))、次いでパリソンP内へ空気を吹き込みながら第1成形型72および第2成形型74を近接移動させてブロー成形型70を型閉めすることで(図3(b))、各筒状部分42A,42B,42Cが連結部44,44で連結された状態で一体的に形成される。なお連結部44,44は、第1成形型72および第2成形型74の型面で直接的に挟圧されて形成された部位であり、筒状部分42A,42B,42Cにおける肉厚T(1〜2mm)の約2倍の厚みとなっていて強度が高まっており、ダクト壁部材40はこれら連結部44,44で幅方向へ折曲変形することはない。
なお、前述したブロー成形型70によりブロー成形された直後のダクト壁部材40は、各々の筒状部分42A,42B,42Cが完全なる閉空間として形成される。このため、長手方向における両端部分のカット態様に基づき、筒状部分42A,42B,42Cに対する機能設定を変更し得る。例えば図4に例示するように、その長手方向における両端部分を幅方向に亘って全面的にカットした場合には、各筒状部分42A,42B,42Cの両端部に開口部43が形成されるため、これら全ての筒状部分42A,42B,42Cは、調温空気を流通案内するダクト流路として機能すると同時に衝撃吸収リブとしても機能するようになる。一方、図5に例示するように、長手方向における両端部分を部分的に(例えば中央に位置する筒状部分42Bの両端部分だけ)カットした場合には、この筒状部分42Bの両端部に開口部43が形成されるため、当該の筒状部分42Bだけがダクト流路および衝撃吸収リブとして機能するようになり、残りの筒状部分42A,42Cは閉空間のままであるから単に衝撃吸収リブとしてのみ機能するようになる。なお第1実施例では、図4に例示したように、両端部分を全面的にカットすることで、各筒状部分42A,42B,42Cがダクト流路および衝撃吸収リブとして機能するようにした場合で例示している。
このような第1実施例のダクト壁部材40は、図6に例示するように、各筒状部分42A,42B,42Cにおいて長手方向へ延在する頂面48が、前述した成形天井部材20の所要位置へ密着的に接合するための接合面として機能するようになっている。すなわち、この頂面48へ塗布したホットメルト等の接着剤38により、この頂面48が成形天井部材20の所要位置へ密着的に取着固定される。このように形成された第1実施例の車両用ダクト30は、図7に例示するように、当該の成形天井部材20を乗員室12内からルーフへ取付けることで、ルーフサイド部14におけるルーフサイドレール16へ近接した状態で配設され、このルーフサイド部14に画成された空間18内に好適に収容された状態で配設される。そして、一方の開口端がエアコンユニット側に連結されると共に、他方の開口端がエアアウトレット側に連結される。
ルーフサイド部14に臨むよう乗員室12内から取付けられる成形天井部材20と、この成形天井部材20の裏側に沿って組付けられるダクト壁部材40とで形成される第1実施例の車両用ダクト30は、図1に例示したように、このダクト壁部材40に設けた各筒状部分42A,42B,42Cの内部に第1ダクト流路32,32,32を画成すると共に、該ダクト壁部材40を成形天井部材20に組付けた際に各溝状凹部46,46に対応した両者40,20間に第2ダクト流路34,34が画成されるよう構成されている。すなわち各々の第1ダクト流路32は、ダクト壁部材40単体により画成されるものであり、各々の第2ダクト流路34は、ダクト壁部材40と成形天井部材20を組付けることで画成されるものである。従って、エアコンユニットから送出された調温空気は、各第1ダクト流路32および各第2ダクト流路34の両方を介して流通案内されるようになる。
そして、第1実施例の車両用ダクト30は、図1から明らかなように、隣接する第1ダクト流路32および第2ダクト流路34が薄肉の壁部で区切られているだけであり、その内部の全てが空気流通空間として画成されている。従って、外形形状・サイズが同一である場合、図12に例示した従来の車両用ダクト100と略同等の空気流通空間が確保されており、図13に例示した従来の車両用ダクト110より大きな空気流通空間が確保されている。換言すると、第1実施例の車両用ダクト30には、衝撃吸収リブを有さない同一外形形状の車両用ダクトと略同等の空気流通空間を有している。
そして第1実施例の車両用ダクト30では、例えば側面衝突事故が発生してシートに着座した乗員の頭部Hがルーフサイド部14へ衝突した場合、前述した各筒状部分42A,42B,42Cが衝撃吸収リブとして機能して、これら筒状部分42A,42B,42Cが圧潰的に変形して衝撃力を好適に吸収し得る構造となっている。すなわち、前述した各筒状部分42A,42B,42Cが、ダクト壁部材40の長手方向に延在しかつ成形天井部材20の側へ突出するように設けられているため、図2に例示するように、成形天井部材20を介して乗員頭部Hがルーフサイド部14の適宜部位へ衝突した場合、その衝撃力が該筒状部分42A,42B,42Cへ直接的に加わるようになるため、その衝撃力を受けた筒状部分42A,42B,42Cは適宜に圧潰的に変形して衝撃吸収を好適に図り得るようになる。
しかも、ダクト壁部材40のルーフサイドレール16に隣接した側は、前述した連結部44,44が位置しているため、各筒状部分42A,42B,42Cが乗員頭部Hとルーフサイドレール16とで挟圧される際に当該のダクト壁部材40が幅方向へ拡開的に変形することがなく、各筒状部分42A,42B,42Cは押圧されても常にはルーフサイドレール16に当て受けられた状態となる。従って、各筒状部分42A,42B,42Cの圧潰的な変形が適切に起こるようになるため、効果的な衝撃吸収が図られて乗員の傷害軽減に寄与する。
なお筒状部分42に関して、その断面形状、肉厚T、形成位置および形成数等は、図1等に例示したものに限定されるものではない。すなわち、車両用ダクト30として要求されるダクト機能を満足し得る断面積を有すると共に、衝撃吸収機能として頭部傷害値HIC(d)<1000の条件を満足するものであれば、適宜に設定変更可能である。
このように第1実施例の車両用ダクト30は、ダクト壁部材40に設けた筒状部分42(42A,42B,42C)内に第1ダクト流路32を画成すると共に、ダクト壁部材40を成形天井部材20に組付けた際に両者40,20間に第2ダクト流路34を画成するよう構成したため、外形サイズを大型化することなく空気流通空間の拡大化を図り得る。また、ダクト壁部材40に設けた筒状部分42(42A,42B,42C)が衝撃吸収リブとして機能するため、側面衝突事故等によりルーフサイド部14に乗員頭部Hが衝突した場合には、該筒状部分42(42A,42B,42C)が圧潰的に変形して乗員の傷害軽減を好適に図り得る。
(第2実施例)
図8(a),(b)は、第2実施例に係る車両用ダクト50を、断純な矩形断面形状で例示した概略断面図である。第2実施例の車両用ダクト50は、第1実施例の車両用ダクト30や図12および図13に例示した従来の各車両用ダクト100,110と同様に、車両10の乗員室12におけるルーフサイド部14に配設されるものであって、このルーフサイド部14に臨むよう乗員室12内から取付けられる車両内装部材である成形天井部材20と、この成形天井部材20の裏側に組付けられるダクト壁部材52とで形成される。そして、成形天井部材20は前述した第1実施例のものと基本的に同一であり、ダクト壁部材52の構成が異なったものである。従ってここでは、成形天井部材20の説明は省略する。
ダクト壁部材52は、その長手方向に延在しかつ成形天井部材20の側へ突出するように設けられ、所要間隔毎に幅方向へ連結された1個の中空状の筒状部分42を有しており、しかもこの筒状部分42はダクト壁部材52とは別体に別途形成された筒状部材54からなっている。ダクト壁部材52は、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレン(PE)等を材質とする発泡樹脂シート材Fを、図9に例示した成形型80を利用して真空成形、圧空成形または真空・圧空成形等の成形技術に基づいて成形されたもので、厚みが5mm程度となっているため断熱性、吸音性等に優れた特性を有している。一方、筒状部材54は、適宜の合成樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)をブロー成形した合成樹脂製のものや、適宜の金属(アルミニウム等)を引抜き加工した金属製のものであって、肉厚が1mm程度で所要幅の角筒状を呈するものである。
そしてこの筒状部材54は、図8(a),(b)に例示したように、これ自体の側部に形成された凹溝部56へダクト壁部材52の一部52Aが食い込むことで、該ダクト壁部材52に対して係止された状態で取着固定されている。すなわち図9に例示したように、成形型80のセット部82へ筒状部材54をセットしたもとで(図9(a))、加熱・軟化させた発泡樹脂シート材Fを該成形型80の成形面84へ密着させた際、この発泡樹脂シート材Fの一部52Aが前述した凹溝部56へ食い込むようになり(図9(b))、この状態で当該の発泡樹脂シート材Fが冷却・硬化することで、成形されたダクト壁部材52へ筒状部材54が係止されるようになる。
このような第2実施例のダクト壁部材52は、図10に例示するように、該ダクト壁部材52の端縁に形成された取付片58および筒状部材54の頂面55に、ホットメルト等の接着剤38を塗布したもとで、前述した成形天井部材20の所要位置へ密着的に取着固定される。このように、ルーフサイド部14に臨むよう乗員室12内から取付けられる成形天井部材20と、この成形天井部材20の裏側に沿って組付けられるダクト壁部材52とで形成される第2実施例の車両用ダクト50は、図8に例示したように、このダクト壁部材52に設けた筒状部分42(筒状部材54)の内部に第1ダクト流路60を画成すると共に、該ダクト壁部材52を成形天井部材20に組付けた際に両者52,20間に第2ダクト流路62,62が画成されるよう構成されている。すなわち第1ダクト流路60は、ダクト壁部材52単体により画成されるものであり、各々の第2ダクト流路62は、ダクト壁部材52と成形天井部材20を組付けることで画成されるものである。従って、エアコンユニットから送出された調温空気は、第1ダクト流路60および各第2ダクト流路62の両方を介して流通案内されるようになる。
そして第2実施例の車両用ダクト50では、例えば側面衝突事故が発生してシートに着座した乗員の頭部Hがルーフサイド部14へ衝突した場合、前述した筒状部分42(筒状部材54)が衝撃吸収リブとして機能して圧潰的に変形して、その衝撃力を好適に吸収し得る構造となっている。すなわち、前述した筒状部材54が、ダクト壁部材52の長手方向に延在しかつ成形天井部材20の側へ突出するように設けられているため、成形天井部材20を介して乗員頭部Hがルーフサイド部14の適宜部位へ衝突した場合、その衝撃力が該筒状部分42へ直接的に加わるようになるため、その衝撃力を受けた筒状部分42は適宜に圧潰的に変形して衝撃吸収を好適に図り得るようになる。
このように第2実施例の車両用ダクト50においても、前述した第1実施例の車両用ダクト30と同様に、ダクト壁部材52に設けた筒状部分42(筒状部材54)内に第1ダクト流路60を画成すると共に、ダクト壁部材52を成形天井部材20に組付けた際に両者52,20間に第2ダクト流路62を画成するよう構成したため、外形サイズを大型化することなく空気流通空間の拡大化を図り得る。また、ダクト壁部材52に設けた筒状部分42(筒状部材54)が衝撃吸収リブとして機能するため、側面衝突事故等によりルーフサイド部14に乗員頭部Hが衝突した場合には、該筒状部分42が圧潰的に変形して乗員の傷害軽減を好適に図り得る。
なお、第1実施例および第2実施例に例示した筒状部分42(42A,42B,42C)は、車両用ダクト30,50の全長に亘って延在するよう形成する必要はなく、少なくとも乗員頭部Hが衝突する可能性がある部位だけに形成するようにしてもよい。
また、筒状部分42により画成される第1ダクト流路32,60と、ダクト壁部材40,52および成形天井部材20により画成される第2ダクト流路34,62は、相互に連通した形態としてもよいし、あるいは相互に分離した形態としてもよい。相互に分離した形態とした場合には、各々の第1ダクト流路32,60および第2ダクト流路34,62を、別々に位置するエアアウトレットへ対応的に連結するようにして、各第1ダクト流路32,60および第2ダクト流路34,62内を通過する調温空気の風量や温度等を個別に変更することが可能となる。
本発明に係る車両用ダクトは、車両の乗員室におけるルーフサイド部に配設されるものであって、乗用車等の各種タイプの自動車に実施可能である。
第1実施例に係る車両用ダクトを配設した車両のルーフサイド部の概略断面図である。 ルーフサイド部へ乗員頭部が衝突した際に、ダクト壁部材に設けた筒状部分が圧潰的に変形して衝撃吸収を図る状態を示した説明断面図である。 ダクト壁部材をブロー成形する状態を示した説明断面図であって、(a)は、型開きしたブロー成形型の間にパリソンが位置した状態を示し、(b)は、ブロー成形型を型閉めしてダクト壁部材を成形した状態を示している。 ブロー成形されたダクト壁部材の両端部を切除することで、全ての筒状部分に第1ダクト流路を画成する状態を示した説明斜視図である。 ブロー成形されたダクト壁部材の両端部を部分的に切除することで、3つの筒状部分のうちの1つだけに第1ダクト流路を画成する状態を示した説明斜視図である。 成形天井部材の裏面所要位置にダクト壁部材を取着固定することで、車両用ダクトを形成する状態を示した説明断面図である。 車両用ダクトを設けた成形天井部材を車両のルーフへ取付けることで、該車両用ダクトがルーフサイド部に配設されることを示した説明断面図である。 (a)は、第2実施例に係る車両用ダクトの構成を示した概略断面図であり、(b)は、(a)のVIII−VIII線断面図である。 成形型により発泡樹脂シート材からダクト壁部材を成形する状態を示した説明断面図であって、(a)は、筒状部材をセットした成形型へ加熱・軟化させた発泡樹脂シート材を到来させた状態を示し、(b)は、発泡樹脂シート材を成形型の成形面へ密着させた状態を示している。 成形天井部材の裏面所要位置に、筒状部材を取付けたダクト壁部材を取着固定することで、車両用ダクトを形成する状態を示した説明断面図である。 自動車の乗員室内を示した概略説明図である。 図11のX−X線断面図であって、ルーフサイドレールと成形天井部材との間に画成された空間内に、インナーリブを設けた従来の車両用ダクトを配設することで、乗員頭部の傷害低減を図るようにした形態を示している。 ルーフサイドレールと成形天井部材との間に画成された空間内に、凸リブを設けた従来の車両用ダクトを配設することで、乗員頭部の傷害低減を図るようにした形態を示している。
符号の説明
14 ルーフサイド部
20 成形天井部材(車両内装部材)
30 車両用ダクト
32 第1ダクト流路
34 第2ダクト流路
40 ダクト壁部材
42 筒状部分
50 車両用ダクト
52 ダクト壁部材
54 筒状部材
60 第1ダクト流路
62 第2ダクト流路
H 乗員頭部

Claims (6)

  1. 車両の乗員室におけるルーフサイド部(14)に配設される車両用ダクト(30,50)であって、
    前記ルーフサイド部(14)に取付けられる車両内装部材(20)と、
    前記車両内装部材(20)の裏側に組付けられるダクト壁部材(40,52)とで形成され、
    前記ダクト壁部材(40,52)は筒状部分(42)を有して、その内部に第1ダクト流路(32,60)を画成すると共に、前記ダクト壁部材(40,52)を前記車両内装部材(20)に組付けた際に、両者(40,20)間に第2ダクト流路(34,62)が画成されるよう構成した
    ことを特徴とする車両用ダクト。
  2. 前記筒状部分(42)は、前記ダクト壁部材(40,52)の長手方向に延在しかつ前記車両内装部材(20)の側へ突出するように設けられ、
    前記車両内装部材(20)に乗員頭部(H)が衝突した際の衝撃力により圧潰的に変形し、これにより衝撃吸収を図り得るようになっている請求項1記載の車両用ダクト。
  3. 前記筒状部分(42)は、前記ダクト壁部材(40)に一体的に形成されている請求項1または2記載の車両用ダクト。
  4. 前記ダクト壁部材(40)および筒状部分(42)は、ブロー成形により一体的に成形される請求項3記載の車両用ダクト。
  5. 前記筒状部分(42)は、前記ダクト壁部材(52)と別体に形成されている請求項1または2記載の車両用ダクト。
  6. 前記筒状部分(42)は、適宜の合成樹脂または金属を材質とした筒状部材(54)であって、前記ダクト壁部材(52)の成形時に該ダクト壁部材(52)へ装着される請求項5記載の車両用ダクト。
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