JP2005305686A - インクジェット記録用シート及び記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 亀裂が殆ど無く、黒色の色濃度が高く、印画画質の鮮明性やインク吸収性及び光沢度に優れ、キャストドラムからの剥離性も良好なインクジェット記録用シートを提供する。
【解決手段】 支持体上にインク受容層を有するインクジェット記録用シートにおいて、該インク受容層が無機微粒子、水溶性樹脂、及び硬膜剤を含有し、キャストコート法により形成され、表面の亀裂幅が0.3μm以下であり、又は亀裂の発生がない、ことを特徴とするインクジェット記録用シート。上記無機微粒子が気相法シリカであることが好ましく、上記水溶性樹脂がポリビニルアルコールであることが好ましく、上記硬膜剤がホウ素化合物であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水性インク、油性インク等の液状インクや、常温では固体であり、溶融液状化させて印画に供する固体状インク等を用いたインクジェット記録に適した被記録材に関し、詳しくは、顔料インクに適したインクジェット記録用シートに関する。
インクジェットプリンタによる記録は、高速記録が可能であり、騒音もなく、操作性や保守性が優れており、且つ多色化が容易なために多方面で利用されている。インクジェット記録シートとしては、インク吸収性に富むように工夫された上質紙や、表面に多孔性顔料を含むインク受容層を形成した塗工紙等が適用されている。しかしながら、空隙率が高い或いは大きな空隙を有するようなインク受容層は、インク受容性に富むものの、受容層表面での光の散乱や光透過性の低下などにより、空隙に浸透したインクに光が到達しにくく、画像が白っぽくなる、また色相の鮮やかさや色濃度が低下する傾向がある。更に、この様なインク受容層は、多孔質な表面となることことから、高い光沢を望むことは難しい。
一方、用紙に高い光沢を付与することは、外観上好ましく、例えば、用紙表面に光沢を付与する方法としては、表面に樹脂層を設ける方法や、加圧し加熱したロール間に通紙することで塗層表面を平滑化ないし高光沢化する方法等が知られている。
表面に樹脂層を設け、膨潤や溶解によりインクを吸収させる記録紙、フィルム等があるが、このような樹脂塗布品は、光沢は得られるものの、インクの吸収、乾燥が遅く、インク転写による汚れやにじみが発生する。
また、顔料コート紙を高温且つ高圧でカレンダー処理を行うと、光沢は向上するが、塗層の空隙が減少し、インクの吸収が遅くなり乾燥が遅れ、又吸収容量の減少からインクが溢れ所謂ビーディングが発生し、インクジェット記録シート用としては好ましくない。このことから、カレンダー処理は許容されるインク吸収容量の範囲内で条件を選択せざるを得ず、インクの吸収と光沢を同時に得るのは達成されていないのが現状である。
上記以外の表面光沢の高い用紙としては、原紙に顔料を含有する塗布液を塗布し、湿潤状態で加熱された鏡面ドラム面に圧着、乾燥することにより、その鏡面を写しとることによって得られる、所謂キャストコート紙が知られている。例えば、従来のキャストコート紙は、その塗布層を構成する顔料組成物中のバインダー等の成膜性物質がキャストコーターの鏡面ドラム面を写し取ることにより、高い光沢を得ている(例えば、特許文献1参照)。このキャストコート紙は、インクジェット記録紙に使用した場合、この成膜性物質の存在によって塗布層の多孔性が減少し、記録時のインクの吸収を極端に低下させる等の問題がある。このインク吸収性を改善するために、キャストコート層のインク受容性が向上するように多孔質化することも考えられるが、空隙を多数設けるには、成膜性物質の量を減らす必要がある。しかしながら、成膜性物質の減少は成膜性の低下や光沢の低下を招き、更に、表面の多孔質化による入射光の散乱や、画像濃度の低下を生ずる虞がある。以上のように、キャストコート紙の表面光沢とインクジェット記録適性の両方を同時に満足させることは困難であった。
外観や光沢に優れるキャストコート紙の改良として、インク吸収性向上のためカチオン性高分子電解質を含む水溶液で処理した後にキャストする方法(例えば、特許文献2)が、光沢向上のためにコロイダルシリカを用い、カチオン性高分子電解質を含む水溶液で処理した後にキャスト仕上げ方法(例えば、特許文献3参照)が、顔料および接着剤を主成分とする下塗層を設けた原紙上に、エチレン性不飽和結合を有するモノマーを重合させてなる40℃以上のガラス転移点を有する共重合体樹脂を主成分とする塗液を用いる方法(例えば、特許文献4参照)が、それぞれ提案されている。
更に、基体上に不定形の亀裂により微細に区画された多数の鱗片状被膜を形成させた被記録材(例えば、特許文献5参照)、遊離ポリマーの含有量が0.4〜3.0質量%であり粒径が30〜95nmである顔料を含有するインクジェット記録用顔料インク(例えば、特許文献6参照)、光沢層表面にひび割れを有し該ひび割れの太さが3μm以上15μm以下で、該ひび割れによって囲まれる面積が250μm2以上2500μm2以下であり、且つ3μlの蒸留水を前記光沢層表面に落下させた水滴と前記光沢層表面との滴下0.1秒後の接触角が40°以上80°以下であるインクジェット記録用紙(例えば、特許文献7参照)、インク受容層の表面に巾5〜30μm長さ30〜200μmの亀裂を30〜500個/1mm2有するインクジェット用記録シート(例えば、特許文献8参照)、等が開示されてりる。
しかながら、近年インクジェット記録の高速化、記録画像の高精細化、フルカラー化といった用途の拡大に伴い、上記の提案により得られたインクジェット記録シートでは、記録適性及び色相の鮮明性等が未だ不十分である。
米国特許第5275846号明細書 特開昭61−209189号公報 特開平02−274587号公報 特開平07−089220号公報 特開昭58−119888号公報 特開2003−138171号公報 特開2002−166643号公報 特開平11−348416号公報
本発明の目的は、上記の諸問題を解決し、特に顔料インクを用いた場合の印画画質の鮮明性に優れ、インク吸収性、印画部の耐水性、及び平滑性が良好であり、しかも光沢の優れたインクジェット記録シートを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、紙基体上に設けるインク受容層表面の物性を制御することにより、上記目的を達成しうるインクジェット記録用シートが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、
<1> 支持体上にインク受容層を有するインクジェット記録用シートにおいて、該インク受容層が無機微粒子、水溶性樹脂、及び硬膜剤を含有し、キャストコート法により形成され、表面の亀裂幅が0.3μm以下である、ことを特徴とするインクジェット記録用シート。
<2> 前記無機微粒子が、気相法シリカであることを特徴とする上記<1>に記載のインクジェット記録用シート。
<3> 前記水溶性樹脂が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする上記<1>又は<2>に記載のインクジェット記録用シート。
<4> 前記硬膜剤が、ホウ素化合物であることを特徴とする上記<1>〜<3>のいずれかに記載のインクジェット記録用シート。
<5> 前記表面の亀裂幅が、0.2μm以下であることを特徴とする上記<1>〜<4>のいずれかに記載のインクジェット記録用シート。
<6> 前記インク受容層が、更にポリビニルアルコールの可塑剤を含有することを特徴とする上記<1>〜<5>のいずれかに記載のインクジェット記録用シート。
<7> <1>〜<6>のいずれか1項記載のインクジェット記録用シートに顔料インクで印画するインクジェット記録方法。
<8> <1>〜<6>のいずれか1項記載のインクジェット記録用シートに顔料インクで印画するインクジェット記録方法であって、該顔料インクに用いられる顔料の平均粒子径が、100nm以下であることを特徴とするインクジェット記録方法。
本発明に依れば、亀裂が殆ど無く、色濃度が高く、印画画質の鮮明性に優れ、インク吸収性及び光沢度に優れ、且つキャストドラムからの剥離性も良好なインクジェット記録用シートを提供できる。
本発明のインクジェット用記録シートは、支持体上にインク受容層を有するインクジェット記録用シートであって、該インク受容層が無機微粒子、水溶性樹脂、及び硬膜剤を含有し、キャストコート法により形成され、表面の亀裂幅が0.3μm以下である、ことを特徴とする。
以下に、本発明のインクジェット用記録シートについて詳細に説明する。
(支持体)
本発明で用いる基体としては、特に限定されるものではなく、一般の塗布紙に使用される酸性紙または中性紙等の紙基体の他、合成紙、通気性のフィルム等も使用しうるが、中でも紙基体が好ましい。本発明における紙基体としては、LBKP、NBKP、LBSP、NBSP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等の木材パルプに、サイズ剤、填料、定着剤、歩留り向上剤、紙力増強剤、カチオン化剤、白色度向上剤、ブルーイング剤、消泡剤等の従来公知の各種添加剤を適宜配合して、混合し、長網 紙機、円網 紙機、ツインワイヤー紙機等の各種装置で製造された原紙が挙げられ、さらに、該原紙に、澱粉、ポリビニルアルコールゼラチン等でのサイズプレスやアンカーコート層を設けた紙や、それらの上にさらにコート層を設けたアート紙、コート紙、キャストコート紙、バライダ紙等の塗布紙も含まれる。
この様な原紙及び塗布紙に、そのまま本発明に係わる透明多孔質層等の塗層を設けても良いし、平坦化をコントロールする目的で、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置を使用しても良い。本発明に係わる塗層を設ける前の紙基材の平滑度は高い程、キャスト仕上げ後の平坦性も良く、紙基材のベック平滑度は80秒以上あることが望ましく、120秒以上であることがより好ましい。また、キャストドラム上での乾燥性、汚れ、操業性から透気度は120秒以下が望ましく、90秒以下であることが望ましい。紙基体の坪量としては、通常40〜300g/m2 のものが汎用されるが、特に制限されるものではなく、目的に応じて選択し得る。
前記紙基体の透気性或いは通気性は、塗布層がキャスト処理される際に発生する蒸気を裏面に移動させ、該塗布層を乾燥させるために必要であり、鏡面ドラムから該塗布層の離型性を決める重要な要因であるから、一般には原紙が用いられるが、透気性或いは通気性を有しているものであれば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、レーヨン、ポリウレタン等の合成樹脂を繊維化した後にシート状に形成した不織布用のシートあるいは合成紙等でも良い。インク受容層を形成した後に支持体の裏面にポリエチレンをラミネートすることもコックリングを防ぐ上で好ましい。
(無機微粒子)
本発明のインク受容層に用いる無機微粒子としては、気相法シリカ、含水シリカ微粒子、コロイダルシリカ、二酸化チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ベーマイト、擬ベーマイト等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。無機微粒子は、カチオン性樹脂により分散して用いることが好ましい。
上記無機微粒子の中でも、気相法シリカが好ましく、該気相法シリカと他の無機微粒子とを併用する場合、全無機微粒子中、気相法シリカの含有量は、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることが更に好ましい。
ここで、シリカ微粒子は、通常その製造法により湿式法粒子と乾式法(気相法)粒子とに大別される。上記湿式法では、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が主流である。一方、気相法は、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によって無水シリカを得る方法が主流であり、前記「気相法シリカ」とは当該気相法によって得られた無水シリカ微粒子を意味する。
上記気相法シリカは、上記含水シリカと表面のシラノール基の密度、空孔の有無等に相違があり、異なった性質を示すが、空隙率が高い三次元構造を形成するのに適している。この理由は明らかではないが、含水シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が5〜8個/nm2で多く、シリカ微粒子が密に凝集(アグリゲート)し易く、一方、気相法シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が2〜3個/nm2であり少ないことから疎な軟凝集(フロキュレート)となり、その結果、空隙率が高い構造になるものと推定される。
上記気相法シリカは、比表面積が特に大きいので、インクの吸収性、保持の効率が高く、また、屈折率が低いので、適切な粒子径まで分散をおこなえばインク受容層に透明性を付与でき、高い色濃度と良好な発色性が得られるという特徴がある。インク受容層が透明であることは、OHP等透明性が必要とされる用途のみならず、フォト光沢紙等の記録用シートに適用する場合でも、高い色濃度と良好な発色性光沢を得る観点で重要である。
上記気相法シリカの平均一次粒子径としては20nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましく、3〜10nmであることが最も好ましい。上記気相法シリカは、シラノール基による水素結合によって粒子同士が付着しやすいため、平均一次粒子径が20nm以下の場合に空隙率の大きい構造を形成することができる。
(水溶性樹脂)
本発明のインク受容層に用いる水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルアセタール、セルロース系樹脂〔メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等〕、キチン類、キトサン類、デンプン;エーテル結合を有する樹脂であるポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル(PVE);アミド基又はアミド結合を有する樹脂であるポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、並びに、解離性基としてカルボキシル基を有する、ポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でもポリビニルアルコールが好ましく、該ポリビニルアルコールと他の水溶性樹脂とを併用する場合、全水溶性樹脂中、ポリビニルアルコールの含有量は、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることが更に好ましい。
上記ポリビニルアルコールとしては、ポリビニルアルコール(PVA)に加えて、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール及びその他ポリビニルアルコールの誘導体も含まれる。上記ポリビニルアルコールは1種単独でもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記PVAは、その構造単位に水酸基を有するが、この水酸基とシリカ微粒子表面のシラノール基とが水素結合を形成して、シリカ微粒子の二次粒子を鎖単位とする三次元網目構造を形成しやすくする。これは上記三次元網目構造の形成によって、空隙率の高い多孔質構造のインク受容層を形成しうると考えられる。
インクジェット記録において、上述のようにして得た多孔質のインク受容層は、毛細管現象によって急速にインクを吸収し、インクニジミのない真円性の良好なドットを形成することができる。
上記ポリビニルアルコール(水溶性樹脂)の含有量としては、該含有量の過少による、膜強度の低下や、乾燥時のひび割れを防止し、更に、該含有量の過多によって、該空隙が樹脂によってふさがれやすくなり、空隙率が減少することでインク吸収性が低下するのを防止する観点から、インク受容層の全固形分質量に対して、9〜40質量%が好ましく、12〜33質量%が更に好ましい。
上記ポリビニルアルコールは、ひび割れ防止の観点から数平均重合度が1800以上が好ましく、2000以上が更に好ましい。また、透明性やインク受容層用塗布液の粘度の観点から、鹸化度78%以上のPVAが更に好ましく、鹸化度85%以上のPVAが特に好ましい。
(気相法シリカとPVAの含有比)
気相法シリカ(他の無機微粒子と併用する場合には全無機微粒子;i)とポリビニルアルコール(他の水溶性樹脂と併用する場合には全水溶性樹脂;p)との含有比〔PB比(i:p)、ポリビニルアルコール1質量部に対する気相法シリカの質量〕は、インク受容層の膜構造にも大きな影響を与える。即ち、PB比が大きくなると、空隙率、細孔容積、表面積(単位質量当り)が大きくなる。
具体的には、上記PB比(i:p)としては、該PB比が大きすぎることに起因する、膜強度の低下や、乾燥時のひび割れを防止し、更に、該PB比が小さすぎることによって、該空隙が樹脂によってふさがれやすくなり、空隙率が減少することでインク吸収性が低下するのを防止する観点から、1.5:1〜10:1が好ましい。
インクジェットプリンターの搬送系を通過する場合、記録用シートに応力が加わることがあるので、インク受容層には十分な膜強度を有していることが必要である。更にシート状に裁断加工する場合、インク受容層の割れ、剥がれ等を防止する上でもインク受容層には十分な膜強度を有していることが必要である。
この場合、上記PB比としては5:1以下が好ましく、インクジェットプリンターで高速インク吸収性をも確保する観点からは、2:1以上であることが好ましい。
例えば、平均一次粒子径が20nm以下の無水シリカ微粒子と水溶性樹脂とをPB比2:1〜5:1で水溶液中に完全に分散した塗布液を支持体上に塗布し、該塗布層を乾燥した場合、シリカ微粒子の二次粒子を鎖単位とする三次元網目構造が形成され、平均細孔径が30nm以下、空隙率が50%〜80%、細孔比容積0.5ml/g以上、比表面積が100m2/g以上の、透光性の多孔質膜を容易に形成することができる。
キャスト仕上げしたインク受容層の表面に形成される亀裂は前記PB比及び塗布量によって変わるため、亀裂の幅が0.3μm以下、好ましくは0.2μm以下であり、長さが500μm以下であり、このような亀裂が1mm2に100個以下にされるような条件に調整すればよく、上記理由によりPB比は1.5〜10の範囲が好適であり、特に2〜5の範囲にあることが好ましい。
元来記録紙の構造からして表面に形成される亀裂の形状が不定形であり単純な線だけで構成されているものではなく、多数の枝分かれや交叉などが当然に含まれているので、本発明における「亀裂の長さ」は、枝分かれないし交叉した部分の間の長さを含めて表現せざるを得ず、従って、ここで言う亀裂の長さとは、換言すれば、線状の亀裂の場合はその長さを、また、枝分かれや交叉した亀裂の場合には、その枝分かれあるいは交差した部分からの長さを示すものとする。
亀裂が上記範囲内であると、顔料の平均粒子径が100nm以下である顔料インクで印画した場合、顔料の亀裂への流れ込みが発生せず、濃度、彩度の高い画像が得られる。
本発明において、亀裂の幅を0.3μm以下、好ましくは0.2μm以下に調整する手段としては、例えば、下記の様な方法が挙げられる。
(1)塩基性である第2の塗布液を塗布する前に、無機微粒子、水溶性樹脂を含有した第1の塗布液をそのウエット水分量を40〜110%、好ましくは50〜90%に制御する。上記ウエット水分量が40%未満であると、第2の塗布液を塗布する前に0.3μmを超える亀裂が発生し易い傾向があり、また上記ウエット水分量が110%を超えると、第2の塗布液を塗布した場合ユズ肌状となり好ましくない。第2の塗布液のpHは7.1以上が好ましい。
(2)第1の塗布液に可塑剤を添加する。可塑剤の添加により、水溶性樹脂の軟化点が低下して、インク受容層に亀裂が発生し難くなると推定される。該可塑剤の添加は、水溶性樹脂100部に対して5〜70質量部が好ましく、更に10〜50質量部が好ましい。
(3)第1の塗布液に水溶性を有する高沸点溶媒を添加する。該高沸点溶媒の添加により、キャストドラムで乾燥される際に、水の急激な蒸発が抑制され亀裂が発生し難くなると推定される。
(4)キャストドラムの温度を低下させる。この様にすると、キャストドラムで乾燥される際に、水の蒸発が抑制され亀裂が発生し難くなると推定される。
(5)第1の塗布液における水溶性樹脂の含有量を増加させる。同様に、キャストドラムで乾燥される際に、水の蒸発が抑制され亀裂が発生し難くなると推定される。
(ホウ素化合物)
本発明のインク受容層は、上述の水溶性樹脂、好ましくはポリビニルアルコールと共に、該水溶性樹脂の硬膜剤を含有する態様が好ましく、特に硬膜剤としてホウ素化合物を含むことが好ましい。該ホウ素化合物によって水溶性樹脂を架橋し塗布層を硬化して、亀裂の発生しないインク受容層を形成することができる。
上記ホウ素化合物は、水溶性樹脂1に対して質量比で0.05〜0.50含有されていることが好ましく、0.08〜0.30含有されていることがより好ましい。ホウ素化合物が上記範囲で含有されていることにより、水溶性樹脂を十分に架橋してひび割れ等を防止することができる。
ホウ素化合物は、第1の塗布液、第2の塗布液又は両塗布液に添加してもよい。
上記ホウ素化合物としては、具体的には、硼砂、硼酸、硼酸塩(例えば、オルト硼酸塩、InBO3、ScBO3、YBO3、LaBO3、Mg3(BO32、Co3(BO32、二硼酸塩(例えば、Mg225、Co225)、メタ硼酸塩(例えば、LiBO2、Ca(BO22、NaBO2、KBO2)、四硼酸塩(例えば、Na247・10H2O)、五硼酸塩(例えば、KB58・4H2O、Ca2611・7H2O、CsB55)等が挙げられる。
中でも、ポリビニルアルコールと速やかに架橋反応を起こす点で、硼砂、硼酸、硼酸塩が好ましく、硼酸がより好ましい。
また、グリオキザール、メラミン・ホルムアルデヒド(例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン)、メチロール尿素、レゾール樹脂、ポリイソシアネート、エポキシ樹脂等を併用することも単独で使用することもできる。
更に、上記ポリビニルアルコールにゼラチンを併用する場合には、ゼラチンの硬膜剤として知られている下記化合物を併用することができる。
例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒド等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、シクロペンタンジオン等のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−S−トリアジン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルスルホン酸、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール、N,N’−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタミド)、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロ−ル尿素、メチロールジメチルヒダントイン等のN−メチロール化合物;
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート系化合物;米国特許明細書第3017280号、同第2983611号に記載のアジリジン系化合物;米国特許明細書第3100704号に記載のカルボキシイミド系化合物;グリセロールトリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物;1,6−ヘキサメチレン−N,N’−ビスエチレン尿素等のエチレンイミノ系化合物;ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸等のハロゲン化カルボキシアルデヒド系化合物;2,3−ジヒドロキシジオキサン等のジオキサン系化合物;クロム明ばん、カリ明ばん、硫酸ジルコニウム、酢酸クロム等である。
尚、上記架橋剤は、一種単独でも、2種以上を組合わせて併用してもよい。
(カチオン性樹脂)
前記無機微粒子は、カチオン性樹脂で分散して用いることが好ましい。
上記カチオン性樹脂は、特に限定されないが、水溶性、又は、水性エマルションタイプなどを好適に使用できる。該カチオン性樹脂としては、例えば、ジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物に代表されるジシアン系カチオン樹脂、ジシアンアミド−ジエチレントリアミン重縮合物に代表されるポリアミン系カチオン樹脂、エピクロルヒドリン−ジメチルアミン付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド−SO2共重合物、ジアリルアミン塩−SO2共重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、アリルアミン塩の重合物、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、アクリルアミド−ジアリルアミン塩共重合体等のポリカチオン系カチオン樹脂などが挙げられ、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、モノメチルジアリルアンモニウムクロライド及びポリアミジンが好ましく、耐水性の点からジメチルジアリルアンモニウムクロライド、及びモノメチルアンモニウムクロライドが特に好ましい。該カチオン性樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、カチオン樹脂として、トリアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩とスチレンの共重合体も好ましく用いられる。
上記カチオン樹脂のインク受容層中の添加量としては、無機微粒子100質量部に対して、1〜30質量部が好ましく、更に好ましくは3〜20質量部の範囲で調節される。カチオン性樹脂は、粉砕分散前に少量添加して、所望の粒径になるまで粉砕分散した後、更に添加してもよい。
(媒染剤)
本発明においては、形成画像の耐水性、耐経時ニジミの更なる向上を図るために、インク受容層に、媒染剤(有機媒染剤、無機媒染剤)を含有させることが好ましい。
媒染剤をインク受容層中に存在させることにより、アニオン性染料を色材として有する液状インクとの間で相互作用し色材を安定化し、耐水性や経時ニジミを向上させることができる。
しかし、これを直接第1の塗布液に添加すると、アニオン電荷を有する気相法シリカとの間で凝集を生ずる懸念があるが、独立の別の溶液として調製し塗布する方法を利用すれば、無機微粒子の凝集を懸念する必要はない。よって、本発明においては、上記気相法シリカとは別の第2の塗布液(塩基性溶液)に含有して用いることも可能である。
また第2の塗布液は、塩基性媒染剤(例えば、ポリアリルアミン、炭酸ジルコニウムアンモニウム)を用いることが好ましく、塩基性媒染剤を用いることにより、媒染剤としての役割と同時に、塩基性物質としての役割を果たし、ホウ素化合物とポリビニルアルコールの硬膜を促進することができ好適である。
有機媒染剤としてはカチオン性媒染剤が好ましく用いられ、カチオン性基として、第1級〜第3級アミノ基、又は第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が好適に用いられるが、カチオン性の非ポリマー媒染剤も使用することができる。
上記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3級アミノ基及びその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(媒染モノマー)の単独重合体や、該媒染モノマーと他のモノマー(以下、「非媒染ポリマー」という。)との共重合体又は縮重合体として得られるものが好ましい。また、これらのポリマー媒染剤は、水溶性ポリマー、又は水分散性のラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
上記単量体(媒染モノマー)としては、例えば、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−プロピル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−オクチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−(4−メチル)ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−フェニル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、
トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムブロマイド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムブロマイド、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、N,N,N−トリエチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N,N−トリエチル−N−2−(3−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムアセテート、
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドのメチルクロライド、エチルクロライド、メチルブロマイド、エチルブロマイド、メチルアイオダイド若しくはエチルアイオダイドによる4級化物、又はそれらのアニオンを置換したスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、酢酸塩若しくはアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。
具体的には、例えば、モノメチルジアリルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、
N,N−ジメチル−N−エチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムブロマイド、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムブロマイド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムスルホネート、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムアセテート等を挙げることができる。
その他、共重合可能なモノマーとして、N―ビニルイミダゾール、N―ビニル−2−メチルイミダゾール等も挙げられ。
上記非媒染ポリマーとは、第1級〜第3級アミノ基及びその塩、又は第4級アンモニウム塩基等の塩基性あるいはカチオン性部分を含まず、インクジェットインク中の染料と相互作用を示さない、あるいは相互作用が実質的に小さいモノマーをいう。
上記非媒染モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等のアラルキルエステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸アリル等のアリルエステル類;塩化ビニリデン、塩化ビニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル;エチレン、プロピレン等のオレフィン類、等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル部位の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。
中でも、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートが好ましい。
上記非媒染モノマーも、一種単独で、又は二種以上組合せて使用できる。
更に、ポリマー媒染剤として、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリメタクリロイルオキシエチル−β−ヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロライド、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン及びその変性体、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリアミド−ポリアミン樹脂、カチオン化でんぷん、ジシアンジアミドホルマリン縮合物、ジメチル−2−ヒドロキシプロピルアンモニウム塩重合物、ポリアミジン、ポリビニルアミン、特開平10−86505号公報に記載のカチオン性ポリウレタン樹脂等も好ましいものとして挙げることができる。
上記媒染剤の分子量としては、重量平均分子量で2000〜300000が好ましい。上記分子量が2000〜300000の範囲にあると、耐水性及び耐経時ニジミ性を向上させることができる。
本発明の媒染剤としては無機媒染剤を用いることも可能で、無機媒染剤としては多価の水溶性金属塩や疎水性金属塩化合物が挙げられる。
無機媒染剤の具体例としては、例えば、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、インジウム、バリウム、ランタン、セリウム、プラセオジミウム、ネオジミウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ジスロプロシウム、エルビウム、イッテルビウム、ハフニウム、タングステン、ビスマスから選択される金属の塩又は錯体が挙げられる。
具体的には例えば、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガンニ水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)二水和物、硫酸銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミニウム、アルミニウムミョウバン、塩基性ポリ水酸化アルミニウム、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、フェノールスルホン酸亜鉛、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛アンモニウム、亜鉛アンモニウムカーボネート、四塩化チタン、テトライソプロピルチタネート、チタンアセチルアセトネート、乳酸チタン、ジルコニウムアセチルアセトネート、酢酸ジルコニル、硫酸ジルコニル、炭酸ジルコニウムアンモニウム、硝酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、クエン酸ジルコニウムアンモニウム、ステアリン酸ジルコニル、オクチル酸ジルコニル、硝酸ジルコニル、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タングストリん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドリん酸n水和物、硝酸ガリウム、硝酸ゲルマニウム、硝酸ストロンチウム、酢酸イットリウム、塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硝酸インジウム、硝酸ランタン、塩化ランタン、酢酸ランタン、安息香酸ランタン、塩化セリウム、硫酸セリウム、オクチル酸セリウム、硝酸プラセオジミウム、硝酸ネオジミウム、硝酸サマリウム、硝酸ユーロピウム、硝酸ガドリニウム、硝酸ジスプロシウム、硝酸エルビウム、硝酸イッテルビウム、塩化ハフニウム、硝酸ビスマス等が挙げられる。
本発明の無機媒染剤としては、アルミニウム含有化合物、チタン含有化合物、ジルコニウム含有化合物、元素周期律表第IIIB族シリーズの金属化合物(塩または錯体)が好ましい。
本発明でインク受容層に含まれる上記媒染剤量は、0.01g/m2〜5g/m2が好ましく、0.1g/m2〜3g/m2がより好ましい。
媒染剤は、有機でも無機でも2種類以上併用してもよい。また、有機と無機の媒染剤を併用してもよい。
(界面活性剤)
本発明のインク受容層を形成する塗布液にはノニオン若しくは両性界面活性剤を含有することが好ましい。
上記ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリーコールジエチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等)、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル類(例えば、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等)、グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、グリセロールモノオレート等)、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類(モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリン等)、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノオレート等)、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙げられ、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類が好ましい。該ノニオン系界面活性剤は、前記第1の塗布液及び前記第2の塗布液において使用することができる。また、上記ノニオン系界面活性剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、前記第1の塗布液及び前記第2の塗布液の両液にノニオン系界面活性剤を用いる場合、同一のものでもよいし、異なる種類のものであってもよい。
上記両性界面活性剤としては、アミノ酸型、カルボキシアンモニウムベタイン型、スルホンアンモニウムベタイン型、アンモニウム硫酸エステルベタイン型、イミダゾリウムベタイン型等が挙げられ、例えば、米国特許第3,843,368号明細書、特開昭59−49535号公報、同63−236546号公報、特開平5−303205号公報、同8−262742号公報、同10−282619号公報等に記載されているものを好適に使用できる。該両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤が好ましく、該アミノ酸型両性界面活性剤としては、特開平5−303205号公報に記載されているように、例えば、アミノ酸(グリシン、グルタミン酸、ヒスチジン酸等)から誘導体化されたものであり、長鎖のアシル基を導入したN−アミノアシル酸及びその塩が挙げられる。上記両性界面活性剤は1種で使用してもよく、2種以上を併用してもよく、更に、上記ノニオン系界面活性剤と併用してもよい。
塗布液におけるノニオン若しくは両性界面活性剤の含有量としては、0.01〜1質量%が好ましく、特に好ましくは0.03〜0.6質量%である。また、第2の塗布液におけるノニオン系界面活性剤の含有量としては、0.001〜0.5質量%が好ましく、特に好ましくは0.05〜0.3%質量である。
(高沸点有機溶媒)
インク受容層の塗布液には、上記ノニオン若しくは両性界面活性剤と高沸点有機溶剤とを含有させることで、インクジェット記録用シートのカールを平坦に保つことができる。
上記高沸点有機溶剤は水溶性のものが好ましく、該水溶性の高沸点有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ポロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGMBE)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリンモノメチルエーテル、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、トリエタノールアミン、ポリエチレングリコール(重量平均分子量が400以下)等のアルコール類が挙げられ、好ましくはジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGMBE)である。
上記高沸点有機溶剤の第1の塗布液中の含有量としては、0.05〜1質量%が好ましく、特に好ましくは0.1〜0.6質量%である。
(オゾン褪色防止剤その他)
また、本発明のインクジェット記録用シートは、インク受容層にチオウレア、又は、チオシアン酸塩等のオゾン褪色防止剤を含有することで、オゾン褪色を防止することができる。
上記チオシアン酸塩としては、例えば、チオシアン酸アンモニウム、チオシアン酸亜鉛、チオシアン酸カルシウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸マグネシウム、チオシアン酸アルミニウム、チオシアン酸リチウム、チオシアン酸銀、チオシアン酸クロロメチル、チオシアン酸コバルト、チオシアン酸銅、チオシアン酸鉛、チオシアン酸バリウム、チオシアン酸ベンジル等が挙げられる。上記チオウレア及びチオシアン酸塩は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明において上記チオウレア、上記チオウレア、又はチオシアン酸塩のインク受容層中の含有量としては、1〜20質量%が好ましく、特に好ましくは2〜10質量%である。該含有量が1質量%以上であることにより、オゾン褪色防止効果をより十分に発揮することができ、20質量%未満であることにより、ひび割れの発生をより十分に抑制することができる。
インク受容層は、更に、必要に応じて下記成分を含んでいてもよい。
色材の劣化を抑制する目的で、各種の紫外線吸収剤、酸化防止剤、一重項酸素クエンチャー等の褪色防止剤を含んでいてもよい。
上記紫外線吸収剤としては、桂皮酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾリルフェノール誘導体等が挙げられる。例えば、α−シアノ−フェニル桂皮酸ブチル、o−ベンゾトリアゾールフェノール、o−ベンゾトリアゾール−p−クロロフェノール、o−ベンゾトリアゾール−2,4−ジ−t−ブチルフェノール、o−ベンゾトリアゾール−2,4−ジ−t−オクチルフェノール等が挙げられる。ヒンダートフェノール化合物も紫外線吸収剤として使用でき、具体的には少なくとも2位又は6位のうち1ヵ所以上が分岐アルキル基で置換されたフェノール誘導体が好ましい。
また、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、オキザリックアシッドアニリド系紫外線吸収剤等も使用できる。例えば、特開昭47−10537号公報、同58−111942号公報、同58−212844号公報、同59−19945号公報、同59−46646号公報、同59−109055号公報、同63−53544号公報、特公昭36−10466号公報、同42−26187号公報、同48−30492号公報、同48−31255号公報、同48−41572号公報、同48−54965号公報、同50−10726号公報、米国特許第2,719,086号明細書、同3,707,375号明細書、同3,754,919号明細書、同4,220,711号明細書等に記載されている。
蛍光増白剤も紫外線吸収剤として使用でき、例えば、クマリン系蛍光増白剤等が挙げられる。具体的には、特公昭45−4699号公報、同54−5324号公報等に記載されている。
上記酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許第223739号公報、同309401号公報、同309402号公報、同310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同60−107384号公報、同60−107383号公報、同60−125470号公報、同60−125471号公報、同60−125472号公報、同60−287485号公報、同60−287486号公報、同60−287487号公報、同60−287488号公報、同61−160287号公報、同61−185483号公報、同61−211079号公報、同62−146678号公報、同62−146680号公報、同62−146679号公報、同62−282885号公報、同62−262047号公報、同63−051174号公報、同63−89877号公報、同63−88380号公報、同66−88381号公報、同63−113536号公報、
同63−163351号公報、同63−203372号公報、同63−224989号公報、同63−251282号公報、同63−267594号公報、同63−182484号公報、特開平1−239282号公報、特開平2−262654号公報、同2−71262号公報、同3−121449号公報、同4−291685号公報、同4−291684号公報、同5−61166号公報、同5−119449号公報、同5−188687号公報、同5−188686号公報、同5−110490号公報、同5−1108437号公報、同5−170361号公報、特公昭48−43295号公報、同48−33212号公報、米国特許第4814262号、同第4980275号公報等に記載のものが挙げられる。
具体的には、6−エトキシ−1−フェニル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、6−エトキシ−1−オクチル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、6−エトキシ−1−フェニル−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、6−エトキシ−1−オクチル−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4,−テトラヒドロキノリン、シクロヘキサン酸ニッケル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、2−メチル−4−メトキシ−ジフェニルアミン、1−メチル−2−フェニルインドール等が挙げられる。
上記褪色性防止剤は、単独でも2種以上を併用してもよい。この上記褪色性防止剤は、水溶性化、分散、エマルション化してもよく、マイクロカプセル中に含ませることもできる。
上記褪色性防止剤の添加量としては、第1の塗布液の0.01〜10質量%が好ましい。
また、インク受容層は、無機微粒子の分散性を高める目的で、各種無機塩類、pH調整剤として酸やアルカリ等を含んでいてもよい。
更に、表面の摩擦帯電や剥離帯電を抑制する目的で、電子導電性を持つ金属酸化物微粒子を、表面の摩擦特性を低減する目的で各種のマット剤を含んでいてもよい。
インク受容層の塗布量は10g/m2 未満では、インク受容量が不足するためビーデイングが発生し、インク乾燥性も悪化する。塗布量が30g/m2 を超えても、印画性能やインク乾燥性に大きな影響を与えず、操業性を悪化させ、コストを上げるだけである。従って、インク受容層の塗布量は10〜30g/m2 の範囲が好適である。
本発明のインク受容層は、無機微粒子と水溶性樹脂とを含む塗布液(第1の塗布液)を紙基体上に塗布し、その後、ウエット水分量40〜110%に乾燥した後、塩基性である第2の塗布液を塗布し、硬膜させた後、加熱した鏡面ロールに圧接し、強光沢仕上げ処理して得られる層である。
例えば、上述のような平均一次粒子径が10nm以下の無水シリカと水溶性樹脂をPB比が2〜5で水溶液中に完全に分散したインク受容層塗布液を塗布し、乾燥、硬膜した後、加熱した鏡面ロールに圧接して乾燥と表面の光沢化を行った場合、多孔質層内の構造としては、シリカ微粒子の二次粒子を鎖単位とする三次元網目構造が形成され、平均細孔が30nm以下、空隙率が50%以上の多孔質層が形成され、表面の鏡面ロールの圧接部分には、0.3μm以下の巾の亀裂が形成され又亀裂亀裂の発生のない表面が得られ、顔料インクで印字した場合、濃度、彩度の高い画像が得られる。
このようにして形成されたインク受容層の空隙率は40〜80%であることが好ましく、インク受容層の細孔径がメジアン径で0.005〜0.030μmであることが好ましい。
ここで、空隙率と細孔メジアン径は、インク受容層塗布液を透明フィルム上に塗布して、水銀ポロシメーター(商品名:ボアサイザー9320−PC2、(株)島津製作所製)を用いて測定することができる。
(インクジェット用記録シートの製造)
次に、本発明のインクジェット用記録シートの製造方法について説明する。本発明のインクジェット用記録シートの製造方法は、紙基体上に、無機微粒子と水溶性樹脂を含有するインク受容層塗布液(第1の塗布液)を塗布する工程、インク受容層塗布液を塗布した紙基体を加熱処理して水分を40〜110%に調整する工程、塩基性である第2の塗布液を塗布する工程、加熱した鏡面ロールに紙基体上の水分調整したインク受容層塗布液を塗布した面を圧接して強光沢仕上げ処理する工程を有する。
ここで用いられるインク受容層形成用塗布液は、常法により調整される。例えば、分散剤としてのカチオン性樹脂、平均一次粒子径3〜20nmのシリカ微粒子を水中に所定量、例えば、10〜15重量%添加して、高速回転湿式コロイドミルを用いて、例えば5000〜20000rpm程度の高速回転条件で10〜30分間分散させた後、ポリビニルアルコール水溶液を、シリカ微粒子の1/3程度の重量のPVAとなるように加え、前記と同様の条件で分散を行なうことにより得ることができる。このようにして得られた塗布液は、均一ゾルである。
分散機は、上記コロイドミルの他にサンドミル、高圧ホモジナイザー、超音波分散機が好ましく使用できる。
インク受容層塗布液には、所望により更に保水剤、増粘剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、着色剤、耐水化剤、湿潤剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、筆記性改良剤、帯電防止剤、媒染剤等の公知の添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。これらの添加は、上記塗布液の調製中に行えばよい。
かくして得られたインク受容層塗布液(第1の塗布液)の塗布は、公知の方法により行うことができ、例えばエクストルージョンダイコーター、エアードクターコーター、ブレッドコーター、ロツドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロールコーター、バーコーター等を用いて行なうことができる。
インク受容層塗布液(第1の塗布液)の塗布後、その塗布層の水分量が40〜110%、好ましくは50〜90%になるまで乾燥を行う。水分量が40%未満になるまで乾燥させると、その後の強光沢化処理しても、外観上好ましい光沢が得られない虞があり、水分量が110%を超えると第2の塗布液を塗布した場合、ユズ肌状となり、いずれも好ましくない。
乾燥は公知の方法で行うことができ、水分量を接触型、或いは非接触型の水分計等で測定しながら乾燥を行ってもよく、また、予め、乾燥ゾーン内の温度、温風の条件と、乾燥ゾーン内における滞留時間(シートの搬送条件)を定めて連続的に同じ条件で連続的に乾燥処理を行ってもよい。乾燥条件は、塗布液の塗布量により異なるが、通常は40〜100℃で行われる。
水分量が40〜110%に調整され、可塑状態にあるインク受容層塗布液部分(以下、適宜、塗布液層と称する)を、その後、加熱された鏡面ドラムに圧着乾燥して、強光沢処理を行うものであるが、本発明においては、インク受容層の強度や特性を向上させるために、この塗布液層に第2の塗布液を付与する工程を設けることが好ましい。
第2の塗布液は、この塗布液層表面に、ディップコート、スプレーコート等の方法により付与してもよいが、他の公知の塗布方法で付与することもできる。例えば、カーテンフローコーター、エクストルージョンダイコーター、エアードクターコーター、ブレッドコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロールコーター、バーコーター等が挙げられるが、エクストリュージョンダイーコーター、カーテンフローコーター、バーコーター等を用いて塗布液層にコーターが直接接触しない方法を利用することが好ましい。
付与された第2の塗布液は塗布層内に浸透し、塗布層内の水溶性樹脂とホウ素化合物の反応を促進し、水溶性樹脂を高分子化(硬化)させることにより、塗布層の膜強度を即時に大幅に向上させる。
このように、紙基体上に塗布されたインク受容層塗布液は、乾燥により水分量を調整され、所望により第2の塗布液を付与された後、公知のキャストコート紙の製造に用いる鏡面ドラムに圧接され、離型されて強光沢加工が施される。
鏡面ドラム(キャストドラム)は、表面がそのまま転写され、記録シートのインク受容層表面を形成することになるので、完全な鏡面であることが必要であるが、更に、硬さ、耐蝕性、耐薬品性、耐摩耗性の観点から、厚くクロムメッキを施し、加温処理の後、表面研磨を施して、厚さ80〜100μmのメッキ面に仕上げたものが好ましい。
シート圧接時の鏡面ドラムの温度は80〜120℃程度が好ましく、温度が120℃を超えると、表面で塗布液の沸騰が起こり塗布層が破壊されて、光沢が出なくなる虞がある。
圧接は弾性体のニップロール等によって行われ、圧力は30〜150kg/cm2 程度が好ましい。水分量を調整され、第2の塗布液を付与されたインク受容層は鏡面ドラムにより加熱され、水分が3.5%前後に除去されるとともに、鏡面ロール表面が転写されることにより高度に平滑化され、優れた光沢を有するインク受容層が形成される。水分が3.5%前後の過乾燥では、その後の取扱い時に、カールが問題となるので、キャストドラムで圧接する直前に、原紙面に水を付与したり、キャストドラムから離型した後に、原紙面に水を付与、又は両面へのスチームによる加湿を行うことが好ましい。
また、この乾燥、圧接中にインク受容層表面には微細な亀裂が多数発生する場合があるが、この亀裂は幅が0.3μm以下と極めて狭く、短いクラックであり、公知の多孔質インク受容層表面における無機微粒子の凹凸や無機微粒子間に形成される空隙に起因する不定形の空孔と異なり、光散乱を起こしにくく、表面光沢への影響が極めて少ない。
以上の様な製造条件により作製された本発明のインクジェット記録用シートは、インク受容層の表面に、亀裂が殆ど発生しないか、発生してもこの亀裂の幅が0.3μm以下、好ましくは0.2μm以下である。この亀裂の幅が0.3μmを超えると表面光沢が低下し100μm以下の顔料を含有する顔料インクで印画した場合、濃度、彩度が低下し好ましくない。
また、本発明のインクジェット記録用シートは、顔料インクに用いられる顔料の平均粒子径が100nm以下である様なインクジェット記録用インクに対して、好適に適用される。インク受容層表面に、亀裂が存在しないか又は0.3μm以下の亀裂であると、インク中の顔料が亀裂内に流動することがないため、高濃度、高彩度の画像が得られる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、実施例中の「部」及び「%」はいずれも質量基準である。
[実施例1]
(紙基体の作製)
LBKP100部からなる木材パルプをダブルディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlまで叩解し、エポキシ化ベヘン酸アミド0.5部、アニオン性ポリアクリルアミド1.0部、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン0.1部、及びカチオン性ポリアクリルアミド0.5部をいずれもパルプに対する絶乾質量比で添加し、長網抄紙機により坪量150g/m2の原紙を抄造し、ポリビニルアルコールに蛍光増白剤(住友化学工業(株)製の商品名「Whitex BB」)を0.04%添加し、0.5g/m2絶乾質量で表面サイズし、キャレンダー処理により密度0.9g/m3、ベック平滑度100秒、透気度81秒に調製して紙基体を得た。
(インク受容層用塗布液の調製)
(1)シリカ分散液の調製
イオン交換水4144.1gに、分散剤としてカチオンポリマー「シャロールDC−902P」(第一工業製薬(株)製)65.5gを添加した。次いで、気相法シリカ「QS−30」((株)トクヤマ製)750gを添加して、ディゾルバー(特殊機械工業(株)製)を用いて回転数6000rpmで20分間分散した後、酢酸ジルコニル「ZA−30」(第一稀元素化学工業(株)製)40.4gを添加して、ディゾルバーで回転数3500rpmで5分間分散した。この様にして得られた分散液を、更にダイノミル「KD−P」((株)シンマルエンタープライズ製)を用いて2回分散して、シリカ分散液(A)を調製した。
このシリカ分散液(A)は、粘度(30℃)30mPa・s、pH=3.44、平均粒子径0.145μm(堀場製作所(株)製の粒径分布測定装置「LA−920」で測定)であった。
尚、上記のシリカ分散液(A)は、粘度の安定性を得るために温度45℃で20時間保管した後、後工程で使用した。
(2)ポリビニルアルコール(PVA)液の調製
イオン交換水73.06kg、ノニオン性界面活性剤(花王(株)製の「エマルゲン109P」、10%)0.712kg、ジエチレングリコールモノブチルエーテル0.928kg、N−N’−ビス(カルバモイルメチル)エチレンジアミン0.156kg、及びポリビニルアルコール((株)クラレ製の「PVA235」、7%水溶液)5.599kgの水溶液を作製し、温度90℃で60分間加熱してPVA液を得た。
このPVA液は、粘度(30℃)592mPa・s、pH=4.05であった。
(3)インク受容層用塗布液(第1の塗布液)の調製
シリカ分散液(A)754.5g、イオン交換水15.3g、イオン交換水65.86gにホウ酸4.3gを溶解したホウ酸水溶液、カチオンポリマー「SC−505」(ハイモ(株)製)2.9gを混合して、ディゾルバーを用いて、回転数2000rpmで10分間かけて分散させた。PVA液329.6g、及びジエチレングリコールモノブチルエーテル2.9gを更に添加して、ディゾルバーで回転数1400rpmで10分間かけて分散させた。「スーパーフレックス600B」(第一工業製薬(株)製)14.1g、及び40%エタノール水70.4gを更に添加して、ディゾルバーで回転数1400rpmで5分間かけて分散させた。「アンヒトール24B」(花王(株)製)2.1g、及び「エマルゲン109P」(花王(株)製)の2%水溶液7.0gを更に添加して、ディゾルバーで回転数1400rpmで5分間かけて分散させて、インク受容層用塗布液(A)を調製した。このインク受容層用塗布液(A)を、温度30℃で保管して、塗装の直前(約10分前)に、「アルファイン83」(大明化学(株)製)の5倍希釈水溶液を、インク受容層用塗布液1000部に対して、62.5部の割合で添加して、ディゾルバーで回転数1400rpmで5分間かけて分散させて、目的とするインク受容層用塗布液(AA)を得た。
上記インク受容層用塗布液(AA)は、粘度(30℃)122mPa・s、pH=3.73、表面張力41.9dyne/cm、平均粒子径0.152μm(堀場製作所(株)製の粒径分布測定装置「LA−920」で測定)であった。また、上記インク受容層用塗布液(AA)の粘度(30℃)は82mPa・sであった。
(第2の塗布液の調製)
イオン交換水811.1g、ホウ酸7.8g、炭酸アンモニウム42.0g、「ジルコゾールAC−7」(第一稀元素化学工業(株)製)30.50g、「HPC−SL」(日本曹達(株)製)の7%水溶液68.6g、及び「エマルゲン109P」((株)花王製、2%水溶液)240.0gを混合して、第2の塗布液を調製した。
上記第2の塗布液は、粘度(30℃)1.39mPa・s、pH=8.02、表面張力31.6dyne/cmであった。
(インクジェット記録シートの作製)
前記紙基体に3本リバースコーターを用いて、前記インク受容層用塗布液(AA)を194.4g/m2塗布し、温度60℃のアーチドライヤーでウェット水分量が70%になる様に乾燥し、更に上記第2の塗布液を20g/m2塗布後、温度110℃のキャストドラムに圧接し乾燥して、目的とする本発明のインクジェット記録シート(1)を得た。インク受容層の膜厚は35μmであった。
[実施例2]
実施例1において、ウェット水分量を40%になる様に調整したこと以外は、実施例1に同様にして本発明のインクジェット記録シート(2)を得た。
[実施例3]
実施例1において、ウェット水分量を90%になる様に調整したこと以外は、実施例1に同様にして本発明のインクジェット記録シート(3)を得た。
[実施例4]
実施例1において、可塑剤としてのジエチレングリコールモノブチルエーテルのPVA100部に対する添加量を10部としたこと以外は、実施例1に同様にして本発明のインクジェット記録シート(4)を得た。
[実施例5]
実施例1において、可塑剤としてのジエチレングリコールモノブチルエーテルのPVA100部に対する添加量を50部としたこと以外は、実施例1に同様にして本発明のインクジェット記録シート(5)を得た。
[実施例6]
実施例1において、ウェット水分量を30%になる様に調整し、エタノール40%水溶液の代わりにジメチルホルムアミド(DMF)40%水溶液を用いたこと以外は、実施例1に同様にして本発明のインクジェット記録シート(6)を得た。
[比較例1]
実施例1において、ウェット水分量を30%になる様に調整したこと以外は、実施例1に同様にして比較例のインクジェット記録シート(7)を得た。
[比較例2]
実施例1において、ウェット水分量を120%になる様に調整したこと以外は、実施例1に同様にして比較例のインクジェット記録シート(8)を得た。
(試験評価)
上記で得られた各インクジェット用記録シートについて、以下の測定方法によってのインクジェット記録適性を評価した。
(1)亀裂幅
インク受像層の表面を走査型電子顕微鏡で50倍に拡大して、亀裂の幅(μm)を測定した。
(2)黒色の色濃度
セイコーエプソン(株)製のインクジェットプリンター「PX−G900」を用いて、黒色のベタ印画を行ない、3時間放置後、Xライト310TR(Xライト社製)によってビジュアル濃度を測定した。
(3)彩度
セイコーエプソン(株)製のインクジェットプリンター「PX−G900」を用いて、イエロー、マゼンタ、シアン、黒、青、赤、緑、及び人物を印画し、それらの画像の鮮やかさを目視にて観察して、下記の基準により判定した。
○:非常に鮮やかである。
△:やや鮮やかである。
×:鮮やかさに欠ける。
(4)インク吸収速度
セイコーエプソン(株)製のインクジェットプリンタ「PX−G900」を用いて、各記録シートへ、Y(黄)、M(マゼンダ)、C(シアン)、K(黒)、B(青)、G(緑)、及びR(赤)のインクによりベタ印字し、その直後(約10秒後)に紙を接触し押圧して、インクの紙への転写の有無を下記の基準により判定した。
○:紙にインキがまったく転写されなかった。
△:紙にインキの一部が転写された。
×:紙に多くのインキが転写された。
(5)光沢度
各記録用シートについて、JIS−P−8142(紙及び板紙の60度鏡面光沢度試験方法)に記載の方法に従って、光沢度を測定した。
(6)キャストドラムからの剥離性
キャストドラムからの剥離性を観察し、下記にて評価した。
○:キャストドラムから容易に剥離でき総業上全く問題がなかった。
×:キャストドラムから剥離できず、インク受容層表面が凝集破壊し、サンプルが得られなかった。
Figure 2005305686
上記の表1の結果より明らかなように、本発明のインクジェット記録シートは、比較例のものに比べて、亀裂が殆ど無く、黒色の色濃度が高く、印画画質の鮮明性やインク吸収性及び光沢度に優れ、キャストドラムからの剥離性を良好であった。

Claims (8)

  1. 支持体上にインク受容層を有するインクジェット記録用シートにおいて、該インク受容層が無機微粒子、水溶性樹脂、及び硬膜剤を含有し、キャストコート法により形成され、表面の亀裂幅が0.3μm以下である、ことを特徴とするインクジェット記録用シート。
  2. 前記無機微粒子が、気相法シリカであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用シート。
  3. 前記水溶性樹脂が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用シート。
  4. 前記硬膜剤が、ホウ素化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用シート。
  5. 前記表面の亀裂幅が、0.2μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録用シート。
  6. 前記インク受容層が、更にポリビニルアルコールの可塑剤を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録用シート。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載のインクジェット記録用シートに顔料インクで印画するインクジェット記録方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項記載のインクジェット記録用シートに顔料インクで印画するインクジェット記録方法であって、該顔料インクに用いられる顔料の平均粒子径が、100nm以下であることを特徴とするインクジェット記録方法。
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