JP2005304717A - 冷却性シートとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構造で冷却効果が大きく、製造が容易でコストも安価であり、粘着力も高い冷却性シートとその製造方法を提供する。
【解決手段】 不織布12の繊維層中に、アクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体ナトリウム塩による高分子材料の含水ゲル14が安定に存在する。不織布12の一方の面に粘着剤16が形成されている。粘着剤16は、SIS系粘着剤からなるオイルゲル、またはポリアクリル酸塩等からなる含水ゲルである。この冷却性シート10は、冷却効果のある湿布剤やプラスター剤として用いることができ、冷却を兼ねたテーピング用の粘着シートとしても良い。
【選択図】図1

Description

この発明は、発熱時や関節等の炎症時に適宜の部位に貼付したり、皮膚の保湿、リフレッシュ等に用いられ、医療補助具や薬剤等として用いられる冷却性シートとその製造方法に関する。
従来、身体に貼付する冷却シートとして、オレフィン系不織布に含水ゲルを展膏したものが汎用されている。このような冷却シートは、ポリアクリル酸塩などの粘着剤とグリセリンなどの賦形薬を20〜40%配合したものである。この含水ゲルは、ポリアクリル酸塩などの架橋反応により水分を保有しゲル化しているものであり、粘着性を有したものである。
また、特許文献1に開示されているように、片面に合成ゴム系の粘着剤が塗布された不織布の繊維層中に、寒天やゼラチン等の水溶性高分子材料のゲルが含浸し安定に存在している冷却シートも提案されている。
特開2002−248121号公報
従来の含水ゲルの場合、不織布に含水ゲルを塗工する工程が複雑であり、設備も高価なものであった。また、含水ゲルの保形性の問題から保水量は限度があり、水分蒸発量が25〜30mg/cm程度で冷却作用が弱く、温度低下は3〜4℃程度で、持続時間も短いものであった。特に粘着性含水ゲルは、含水ゲル中のポリアクリル酸塩系粘着剤、グリセリン、その他の賦形薬との化学的な結合や相互作用により、水分の蒸発速度が遅く、蒸発しない水分が大量に残り、冷却効果が低いものであった。また、冷却効果を上げるには含水率を上げて水分量を増やせばよいが、水分量を増やすと、重量が重くなり粘着性が低下して落下しやすくなり、一定以上増やしにくいという欠点があった。さらに、水分の蒸発とともに、粘着力が落ちて落下しやすくなる問題もあった。
また、特許文献1に開示された冷却シートも、寒天等の水溶性高分子材料はゲルの強度が弱く、粘着剤との接合も弱く、ゲルが破壊して衣類等に付着したり、粘着剤が剥離したりする問題があった。
この発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で冷却効果が大きく、製造が容易でコストも安価であり、粘着力も高い冷却性シートとその製造方法を提供することを目的とする。
この発明は、不織布の繊維層中に、アクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体ナトリウム塩による高吸水性ポリマーである高分子材料の含水ゲルが安定に存在し、前記不織布の一方の面に粘着層が形成された冷却性シートである。前記粘着層は、SIS(スチレンイソスチレン高ポリマー)系粘着剤からなるオイルゲル、またはポリアクリル酸塩等からなる含水ゲルである。前記粘着層は、筋状に部分的に塗工されているものでも良い。
この発明の冷却性シートは、冷却効果のある湿布剤やプラスター剤として用いることができ、その他、冷却を兼ねたテーピング用の粘着シートとしても利用することができる。
またこの発明は、不織布の繊維層中に、アクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体ナトリウム塩による水溶性高分子材料の水溶液を含浸させ、この後前記水溶液の高分子材料を加熱して架橋させ、さらに前記不織布の一方の面に粘着層を形成し、架橋した前記高分子材料に水分を吸収させて含水ゲル化する冷却性シートの製造方法である。前記粘着層は、SIS系粘着剤からなるオイルゲル、またはポリアクリル酸塩等からなる含水ゲルである。
この発明の冷却性シートは、アクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体ナトリウム塩による水溶性高分子材料を、不織布中に含浸させて、架橋し高吸水性ポリマー層を形成しているので、得られた含水ゲルは、ゲル強度があり粘着力も強く、完全に水分を放散することができ、水分蒸発量が多く高い冷却効果を長時間維持することができる。また、粘着力の高い粘着層を身体に貼り付けるので、冷却シートがずり落ちることが無く、安定に貼付される。さらに、粘着層は、清涼剤やその他の薬剤、ハーブ類等を高濃度で配合することができ、種々の薬効を期待することができる。さらに、この発明の冷却性シートは、製造設備が簡単であり、製造コストが安価である。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1はこの発明の第一実施形態を示すもので、この実施形態の冷却性シート10は、不織布12を支持体として備える。不織布12は、ポリエステル、レーヨン、ポリプロピレン、コットン、またはこれらの混紡等で作られ、目付けは70〜150g/mの範囲が好ましい。
不織布12には、不織布12の一側面12aからある程度の厚みに達して、後述する製造方法により形成された含水ゲル14の層が形成されている。この含水ゲル14は、水溶性高吸水性ポリマーと架橋剤の水溶液を、不織布12に含浸させ、加熱乾燥により架橋反応して、不織布12の繊維組織の表面に樹脂状になって付着した高吸水性ポリマーに、含水させて含水ゲル14を形成したものである。ここで、水溶性高吸水性ポリマー材料は、アクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体ナトリウム塩を主成分として30%含むもので、その他はほぼ水である。例えば商品名RD−144(互応化学工業株式会社製)がある。架橋剤としては、多価アルコールのグリシジルエーテル、例えば商品名RD−144A(互応化学工業株式会社製)がある。
この水溶性高吸水性ポリマーは、従来の吸水性ポリマーが不織布等の加工基材に安定に固定化することが難しく、その加工方法が制限されていたのに対して、加工基材に安定にかつ均一に固定化することができ、架橋剤の添加量によって、得られる含水ゲル14の強度と吸水能を調節することができるものである。例えば、架橋剤(RD−144A)の添加量0.2〜0.8%では吸水能は高いがゲル強度が低く、添加量が4%以上ではゲル強度が高くなるが吸水能は低下する。従って、架橋剤(RD−144A)の添加量は、アクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体ナトリウム塩を主成分とする高吸水性ポリマー材料(RD−144)に対して、1〜4%程度が好ましい。また、この水溶性高吸水性ポリマーの含水ゲル14は、水分の蒸発速度が大きく、この作用によって気化熱化が大きく、吸熱作用が高い。
不織布12の側面12aには、粘着層を形成する粘着剤16が所定厚みに塗布されている。粘着剤16は、オイルゲル、疎水性粘着剤、含水ゲル粘着剤等が使用され、素材は例えばホットメルト樹脂、ゴム系粘着剤、SIS系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリアクリル酸塩系粘着剤、またはSIS系粘着剤にグリセリンを混合したオイルゲル等である。特に、オイルゲルは粘着性が高く密着して貼り付けられ、しかも人体から冷却性シート10を剥がすときに角質が剥がれにくく、安全性が高い。
また、粘着剤16には、l−メントール等の清涼剤を溶解・混合することにより清涼感を高めることができる。湿布剤として用いる場合は、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール等の消炎鎮痛剤を配合しても良い。粘着剤16は、不織布12の側面12a全面に塗布するかまたはスジ塗工する。特に、スジ塗工することにより水が直接皮膚に接触することにより、より好ましい冷涼感が得られる。
粘着剤16の外側面16aには、非透湿性の樹脂フィルム等の剥離材である剥離シート18が取り付けられている。剥離シート18は、シリコンを塗布したポリエステルフィルムやポリプロピレンエンボスフィルムが用いられる。
冷却性シート10の不織布12には、所定量の精製水が吸着され、高吸水性ポリマーの含水ゲル14の状態で商品となる。また、高吸水性ポリマーが架橋し乾燥した状態で商品とし、使用時に不織布12に加水して含水ゲル14とするものでも良く、使用時に、商品に更に適宜加水する使用方法でも良い。
次に、この実施形態の冷却性シート10の製造方法について説明する。この製造方法は、水溶性高吸水性ポリマーに対して、水溶性高吸水性ポリマー用架橋剤を0.6〜5%、好ましくは、2〜3%の所定比で精製水に溶かした水溶液を作り、この水溶液を不織布12の片面に所定重量を含浸させる。そして、一旦水溶性高吸水性ポリマーの層を形成した後、150℃で約5分間加熱乾燥し、架橋した高吸水性ポリマーが不織布12に付着した状態とする。なお、水溶性高吸水性ポリマーの水溶液を含浸させる方法は、塗布以外にスプレーによる吹き付けや浸漬等でも良く、全面塗布のほかにスクリーン印刷等によりパターン塗布を行うことにより、後述する不織布12へ精製水を吸着させる工程で精製水の吸収速度を早くすることができる。
次に、架橋した高吸水性ポリマーの塗布面に、粘着剤16を所定厚みで塗工し、剥離シート18を取り付け、ついで不織布12の側面12aとは反対側の面12bから精製水を加え、所定重量を吸着させた後所定形状に裁断し、冷却性シート10を得る。
次に、この実施形態の冷却性シート10の作用・効果について説明する。冷却性シート10には、不織布12中の高吸水性ポリマーによる含水ゲル14に、大量の水分が含まれており、人体に貼っている使用時にはその水分が徐々に蒸発する。冷却性シート10を人体に貼付しているとき、従来のポリアクリル酸塩系の含水ゲルによる冷却性シートは水分蒸発量が25〜30mg/cmで冷却温度が3〜4℃であるのに対して、この実施形態の冷却性シート10の水分蒸発量は60〜80mg/cm、冷却温度は5〜6℃ときわめて強い冷却作用があり、気化熱により数分以内に5℃以上の急速な温度低下を得ることができる。その後、高吸水性ポリマーの含水ゲル14内の水分は、ほぼ100%蒸発することが可能であり、この実施形態の冷却性シート10は、高い水分蒸発が数時間持続する。これにより、大幅に皮膚表面の温度を下げそれを長時間維持し、炎症等を効果的に抑えることができる。また、使用する際に加水することが可能であり、加水することにより、より長く冷却効果を持続することができる。
また、冷却性シート10によれば、製造が容易で、簡単な設備により低コストで製造することができる。粘着剤16にオイルゲルを使用することで粘着力が高くなり、使用中に剥がれにくく快適に活動することができる。メントール等の清涼剤を高い濃度で粘着剤16に溶解することができ、強い清涼感を得ることができる。また、ハーブ類やその他気化しやすい薬剤等も安定に配合することができる。従来の含水ゲルでは配合できなかったり、不安定なため配合が困難であった、カフェインやビタミンCなどの薬剤も、高い濃度で容易に配合することができる。
その他、従来の含水ゲルによる冷却性シートでゲルの強度が弱いために製品の外周部に4〜6mmのつぶしを入れる必要があり、このためゲルの面積が少なく冷却面積が少なかったが、この実施形態の冷却性シート10は、つぶしが不要で冷却面積を広くすることができる。例えば、5cm×12cmの冷却シートで比較するとゲル面積は20%以上の差がある。
また、この発明による実施形態の冷却性シート10により、プラスター剤やテーピング剤等、従来冷却機能が無かった製剤にも冷却効果を具備することができる。
なお、この実施形態は、図2に示す冷却性シート19のように不織布を二層構造にしても良い。第一不織布20は、コットン、レーヨンなどの親水性不織布であり、目付けは40〜70g/mである。第二不織布22は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンなどの疎水性不織布であり、目付けは例えば30〜60g/mである。疎水性不織布を使用することにより、表面を触ってもべたつきがない冷却性シート19とすることができる。第一不織布20は、疎水性不織布を使用してもよいが、水溶性高吸水性ポリマーの水溶液を含浸させるため、親水性不織布が好ましい。第一不織布20と第二不織布22は、ニードルパンチ加工で互いの繊維を絡ませて取り付けられ、第一不織布20には、高吸水性ポリマーの層を有し、含水ゲル14が形成される。第一不織布20の、第二不織布22とは反対側の側面20aには、粘着剤16が塗布されている。粘着剤16の外側面16aには剥離シート18が取り付けられている。
次に、この実施形態の冷却性シート19の製造方法について説明する。水溶性高吸水性ポリマーと、水溶性高吸水性ポリマー用架橋剤を所定比で精製水に溶かした水溶液を作り、この水溶液を第一不織布20に所定重量を塗布した後、150℃で約5分間加熱乾燥し、得られた第一不織布20に対して、別体の第二不織布22をニードルパンチ法により貼り合わせる。次に、第一不織布20の表面20aに、粘着剤16を所定厚みで塗工し剥離シート18を取り付ける。ついで第一不織布20と第二不織布22に精製水を加え、所定重量を吸着させた後所定形状に裁断し、冷却性シート19を得る。
この実施形態の冷却性シート19には、第一不織布20中の高吸水性ポリマーによる含水ゲル14内に大量の水分が含まれており、使用時にはその水分が徐々に第二不織布22を通過して蒸発する。これにより、高い水分蒸発が長時間持続し、大幅に皮膚表面の温度を下げ、炎症等を効果的に抑えることができ。
次にこの発明の第二実施形態について図3に基づいて説明する。なお、ここで上記実施形態と同様の部材は同様の符号を付して説明を省略する。この実施形態の冷却性シート24は、不織布12が設けられ、不織布12には、不織布12の一側面12aからある程度の厚みに達して、水溶性高吸水性ポリマーが熱処理により架橋して乾燥した高吸水性ポリマーが、樹脂状に不織布12の繊維に取り付けられている。不織布12の側面12aには、粘着剤16が所定厚みに塗布されている。粘着剤16の外側面16aには、剥離シート18が取り付けられている。不織布12と粘着剤16は、外周部が互いに熱溶着されている。
この実施形態の冷却性シート24によれば、上記実施の形態と同様の作用があり、同様の効果を有するものである。特に、不織布12と粘着剤16は、不織布12と粘着剤16の周囲が熱用着されており、ゲル14の端縁部から水分が外部の部材に付着しにくいものである。
次にこの発明の第三実施形態について図4に基づいて説明する。なお、ここで上記実施形態と同様の部材は同様の符号を付して説明を省略する。この実施形態の冷却性シート26は、小形の第一不織布28が設けられ、第一不織布28には、水溶性高吸水性ポリマーが架橋剤とともに混合され、架橋した高吸水性ポリマーの含水ゲル14が形成されている。第一不織布28の目付けは例えば100g/mであり、第一不織布28は、水溶性高吸水性ポリマーと水溶性高吸水性ポリマー用架橋剤を所定比で精製水に溶かした混合液に浸漬した後、150℃で約5分間加熱乾燥する。
次に、第一不織布28の側面28aには、第一不織布28よりも一回り大きい第二不織布30が重ねられている。第二不織布30は、目付けは20〜50g/mであり、ポリエステルまたはポリプロピレン等の疎水性不織布である。第一不織布28の反対の側面28bには、第二不織布30を覆う大きさに粘着剤用支持体32が設けられ、粘着剤用支持体32は、ポリエステルやポリプロピレン製で、フィルム又は目付け20〜50g/mの不織布である。粘着剤用支持体32の側面32aには、粘着剤16が塗布されている。そして、第二不織布30、粘着剤用支持体32、粘着剤16、剥離シート18は、外周部が互いに熱溶着されている。
次にこの実施形態の冷却性シート26の作用・効果について説明する。冷却性シート26には、第一不織布28中の高吸水性ポリマーの含水ゲル14内に大量の水分が含まれており、使用時にはその水分が徐々に第二不織布30を通過して蒸発する。これにより、高い水分蒸発が数時間持続し、大幅に皮膚表面の温度を下げ、炎症等を効果的に抑えることができる。
なお、この発明の冷却性シートとその製造方法は、上記各実施形態に限定されるものではなく、各部材の素材は適宜変更可能である。各不織布の目付けや素材は、用途や他の部材の成分の配合に合わせて適宜変更可能である。
次に、この発明の第一実施例の冷却シートについて説明する。この実施例の冷却シートは、精製水30gに水溶性高吸水性ポリマー用架橋剤(商品名RD−144A、互応化学工業株式会社製)3gと、水溶性高吸水性ポリマー(商品名RD−144、互応化学工業株式会社製)100gを加え、イソプロピルアルコール2g、エチルアルコール5%、精製水200gを混合し撹拌する。この混合液を目付け100g/mのポリエステル不織布の片面に85g/mの割合で塗布した後、150℃で約5分間加熱乾燥させる。この後、高吸水性ポリマー形成面に、l−メントール2%、カフェイン1%を溶解したSIS粘着剤系のオイルゲルを150μm厚さで塗工し、ついで不織布面側から精製水を浸し、2500g/mの割合で吸着させた後、5cm×12cmに裁断し冷却シートを得た。得られた冷却シートは、冷却作用が強く、吸熱量は1000〜1500cal/時間で、約8時間持続した。
次に、この発明の第二実施例の冷却シートの製造方法について説明する。この実施例の冷却シートは、精製水30gに水溶性高吸水性ポリマー用架橋剤(商品名RD−144A、互応化学工業株式会社製)3gと、水溶性高吸水性ポリマー(商品名RD−144、互応化学工業株式会社製)100gを加え、イソプロピルアルコール2g、エチルアルコール5%、精製水200gと混合し撹拌する。この混合液を目付け70g/mのポリエステル不織布の片面に15g/mの割合で塗布した後、150℃で約5分間加熱乾燥させる。この後、高吸水性ポリマー形成面に、ポリアクリル酸ソーダ5.5%、ポリアクリル酸4%、グリセリン15%、ソルビトール6.4部、l−メントール0.2%、酒石酸0.8%、合成珪酸アルミニウム0.15%、精製水67.95%を均一に混合した含水ゲルを、2000g/mの割合で塗布し、5cm×12cmに裁断し冷却シートを得る。得られた冷却シートは、含水率の高いゲルが2層に形成され冷却作用が強く、吸熱量は1000〜1500cal/時間で、約8時間持続した。
次に、この発明の第三実施例のプラスター剤の製造方法について説明する。この実施例のプラスター剤は、精製水30gに水溶性高吸水性ポリマー用架橋剤(商品名RD−144A、互応化学工業株式会社製)3gと、水溶性高吸水性ポリマー(商品名RD−144、互応化学工業株式会社製)100gを加え、イソプロピルアルコール2g、エチルアルコール5%、精製水200gと混合し撹拌する。この混合液を目付け100g/mのポリエステル不織布の片面に25g/mの割合で塗布した後、150℃で約5分間加熱乾燥させる。この後、高吸水性ポリマー形成面にサリチル酸グリコール5%、l−メントール2%、dl−カンフル2%を溶解したSIS粘着剤系オイルゲルを200μmの厚さで塗布し、更に不織布面から精製水を1500g/mの割合で吸着させた後、7cm×10cmに裁断してプラスター剤を得た。従来のプラスター剤では冷却効果は無かったが、得られたプラスター剤は冷却作用が強く、吸熱量は約1000cal/時間で約4時間持続し、消炎効果が高い優れたプラスター剤が得られた。
次に、この発明の第四実施例のテーピング剤の製造方法について説明する。この実施例のテーピング剤は、精製水30gに水溶性高吸水性ポリマー用架橋剤(商品名RD−144A、互応化学工業株式会社製)3gと、水溶性高吸水性ポリマー(商品名RD−144、互応化学工業株式会社製)100gを加え、イソプロピルアルコール2g、エチルアルコール5%、精製水200gと混合し撹拌する。この混合液を目付け100g/mのポリエステル不織布の片面に25g/mの割合で塗布した後、150℃で約5分間加熱乾燥させる。この後、高吸水性ポリマー形成面にl−メントール2%を溶解したしSIS粘着剤系オイルゲルを150μmの厚さに塗布し、更に不織布面から精製水を1500g/mの割合で吸着させた後、5cm×20cmの寸法に裁断しテーピング剤を得た。
次に、この発明の第五実施例の湿布剤の製造方法について説明する。この実施例の湿布剤は、精製水30gに水溶性高吸水性ポリマー用架橋剤(商品名RD−144A、互応化学工業株式会社製)3gと、水溶性高吸水性ポリマー(商品名RD−144、互応化学工業株式会社製)100gを加え、イソプロピルアルコール2g、エチルアルコール5%、精製水200gと混合し撹拌する。この混合液を目付け70g/mのポリエステル不織布の片面に15g/mの割合で塗布した後、150℃で約5分間加熱乾燥させる。この後、高吸水性ポリマー形成面にポリアクリル酸ソーダ5.5%、ポリアクリル酸4%、グリセリン15%、ソルビトール6.4部、l−メントール1%、サリチル酸メチル1%、酒石酸0.8%、乾燥水酸化アルミニウム0.15%、精製水66.15%を均一に混合した含水ゲルを所定厚みに塗布し、精製水を1000g/mの割合で吸着させた後、10cm×14cmに裁断して湿布剤を得た。この冷却性シートは、従来の湿布剤と比較して冷却効果が強く、長時間持続した。
この発明の第一実施形態の冷却性シートの縦断面図である。 この実施形態の変形例の冷却性シートの縦断面図である。 この発明の第二実施形態の冷却性シートの縦断面図である。 この発明の第三実施形態の冷却性シートの縦断面図である。
符号の説明
10 冷却性シート
12 不織布
14 含水ゲル
16 粘着剤
18 剥離シート

Claims (5)

  1. 不織布の繊維層中に、アクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体ナトリウム塩による高分子材料の含水ゲルが安定に存在し、前記不織布の一方の面に粘着層が形成された冷却性シート。
  2. 前記粘着層は、SIS系粘着剤からなるオイルゲルであることを特徴とする請求項1記載の冷却性シート。
  3. 前記粘着層は、ポリアクリル酸塩からなる含水ゲルであることを特徴とする請求項1記載の冷却性シート。
  4. 前記冷却性シートは、冷却効果のある湿布剤またはプラスター剤として用いられるものであることを特徴とする請求項1,2または3記載の冷却性シート。
  5. 不織布の繊維層中に、アクリル酸・アクリル酸エステル系共重合体ナトリウム塩による水溶性高分子材料の水溶液を含浸させ、この後前記水溶液の高分子材料を加熱して架橋させ、さらに前記不織布の一方の面に粘着層を形成し、架橋した前記高分子材料に水分を吸収させて含水ゲル化することを特徴とする冷却性シートの製造方法。
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