以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係わる表示装置8を欄間として取り付けたパチンコ島台1を示す斜視図である。パチンコ島台1には、パチンコ機2とパチンコ球を遊技者に貸し出す台間ユニット3とを一組にしたものが遊技に適した高さで横一列に並べて複数組収容されている。図1に示すパチンコ島台1は、両面にパチンコ機2が収容された両面島1aである。このほかパチンコ島台には、片面だけに遊技機等を収容した壁島がある。
パチンコ島台1の上部(パチンコ機2の上方)には幕板7が掛け渡してあり、その上に欄間としての表示装置8が設けてある。幕板7には、パチンコ機2毎に呼出ランプ9が取り付けてある。表示装置8は、パチンコ機2と台間ユニット3とを一組にしたものを単位に設けてあり、表示装置8の横幅は1台のパチンコ機2とこれに並設された1台の台間ユニット3とを合わせた横幅になっている。
パチンコ機2の下方には、玉箱などを載せるためのカウンタ4が手前に突出して設けてある。カウンタ4の下方には腰板5が、さらにその下方から床面までの間には巾木6が設けてある。また、パチンコ島台1の左右両端には妻板11が取り付けてある。妻板11には、表示装置8の点灯パターンなどを設定するための子統合スイッチパネル21(操作部)が設けてある。
図2は、パチンコ島台1に欄間として取り付けられた表示装置8の分解斜視図である。表示装置8は、フレーム12と表示プレート25とから構成されており、表示プレート25はフレーム12から容易に着脱可能になっている。なお、フレーム12の背面から出ているワイヤハーネス17は、フレーム12に内蔵される後述のLED基板とパチンコ島台1に設置された後述の個別制御基板とを電気的に接続するためのケーブルである。表示装置8は、フレーム12の上部左右両端に設けた回転軸としての蝶番13aでパチンコ島台1の図示しない島柱に開閉可能に取り付けられる。
図3は、フレーム12を示す六面図である。同図(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は右側面図、(D)は平面図、(E)は底面図、(F)は(A)のA−A断面図である。図2および図3に示すように、フレーム12は、基部フレーム13と、左右の側フレーム14a、14bと、背板15とから構成されている。基部フレーム13と側フレーム14a、14bとは全体でコの字状の枠をなしている。なお、図3では蝶番13aは図示省略してある。
フレーム12は、コの字の開放部分を下に向けた状態で、左右の側フレーム14a、14bのガイド溝に沿って表示プレート25の上から嵌め込まれる。その後、側フレーム14a、14bに開設されている螺子穴16a、16bを通して図示省略の螺子でフレーム12と表示プレート25とを一体に固定するようになっている。
図3(B)に示す背板15の上部に形成された切欠18は、ヒートシンクの役割とワイヤハーネス17を通過させる役割のために設けてある。また、図3(E)に示すように基部フレーム13の左右端部内側にはストッパ片47a,47bが設けてある。ストッパ片47a、47bは、表示プレート25をフレーム12に装着したときに、表示プレート25の上端面24と基部フレーム13の内部に設けられるLED71との間に適正なクリアランスを保つ(接触防止も含む)為に形成してある。なお背板15は、所望の色で着色してもよい。
図4は、フレーム12の基部フレーム13に収容される光源ユニットとしてのLEDユニット76を示す六面図である。図5はLED基板70の正面図と平面図であり、図6は支持板55の六面図である。尚、図4、図6では背面図は正面図と同一に現れるので省略してある。図4に示すLEDユニット76は、図5のLED基板70を図6の支持板55に取り付けて構成される。
図5に示すように、LED基板70には、赤LED71aと青LED71bと緑LED71cの3個を一組としたものが5組一列に並べて取り付けてある。赤LED71aは5φ(直径5ミリ)のものを、青LED71bおよび緑LED71cは3φ(直径3ミリ)のものを使用している。赤は青や緑に比べて発光強度が弱いので、5φの赤LED71aを使用することで発光強度の差を補っている。
LED基板70は、同一サイズのLED取付基板72とベース基板73とを2枚重ねにした構造をなしている。LED取付基板72およびベース基板73は幅(7〜10mm)×長さ(100〜200mm)で作成されている。ベース基板73の裏面側の左右両端には雌コネクタ75a、75bが設けてある。
本実施の形態で使用する赤LED71aは、図7に示すように頭部より台座部が太く、青LED71bは寸胴の形状をなしている。LED取付基板72には、赤LED71aの取り付け箇所に対応する位置に赤LED71aの頭部が通過可能で台座部が通り得ない大きさの穴が開けてある。また青LED71bや緑LED71cの取り付け箇所に対応する位置にはこれらのLED71b、71cの端子は通るが本体部は通り得ない大きさのスルーホールが開けてある。ベース基板73には各LED71a、71bの端子が通るスルーホールが形成されているとともに、裏面73aに配線パターンが施されている。
LED基板70を組み立てるときは、まず、ベース基板73に赤LED71aの端子を挿入した後、赤LED71aの上からLED取付基板72を被せて赤LED71aの台座部にLED取付基板72を当接させる。その後、LED取付基板72の上から該当する穴に青LED71bの端子を通し、青LED71bの胴部でLED取付基板72を上から押圧した状態にする。この状態で各LED71a、71b、71cの端子をベース基板73の裏面の配線パターンにハンダ接続して固定する。
これにより別途の取り付け部材を設けることなくLED取付基板72とベース基板73とを2枚重ねの状態に保持することができる。また、青LED71bや緑LED71cは、その端子がLED取付基板72とベース基板73の双方を通過するので、より強固にベース基板73に取り付けられることになる。すなわち、LED取付基板72は、LED71をLED基板70に強固に取り付ける機能を果たしている。
さらに、LED取付基板72の表面には、LED71の光を反射可能な反射層74が設けられている。この反射層74は、光を反射可能なものであれば特に材質などを限定するものではなく、たとえば基板上の導体層にハンダ等の金属メッキを施すことで形成してもよい。
LED71のタイプは、表示プレート(導光板)25の長さによって、その輝度や指向性を適宜選択するのが好ましく、一般的に表示プレート25の長さが短ければ(たとえば20cm以下)、視野角として45〜60度程度のもので、それほど輝度の高いタイプでなくてもよい。さらにこの場合、LED71のピッチも広めに設計することができるので(たとえば2cm以上)コストダウンとなる。
一方、表示プレート25の長さが長ければ(たとえば40cm以上)、他端部での光量を適度に確保するためには、たとえば、視野角が20〜35度程度で、高輝度タイプのものが好ましい。この場合、LED71のピッチも狭くすることが望ましい(たとえば1cm以下)。このようにすると、極力コストダウンをはかりながら、表示プレート25の発光強度を維持することができる。
図6に示すように、支持板55は、長さ方向の一端に嵌合凸部56を他端に嵌合凹部57を備えており、隣り合う支持板55の嵌合凸部56と嵌合凹部57とを嵌合することにより複数の支持板55を一列に連結可能になっている。支持板55に挿入されたLED基板70の雌コネクタ75a,75bに対応する箇所にはこれらを通すための切欠58a、58bが設けてある。また下部に設けた収納壁59a,59bは、図8から図10に示すように、ベース基板73の雌コネクタ75a,75bに嵌合させる雄コネクタ78や雄コネクタ19、ハーネス77、ハーネス17を収納する機能を果たす。
図8は、LEDユニット76同士を連結する様子を示している。嵌合凸部56と嵌合凹部57とを嵌合して連結した後、隣り合うLEDユニット76同士を両端に雄コネクタ78を備えたハーネス77で電気的に接続する。さらに、いずれかの端に位置するLEDユニット76の雌コネクタには、個別制御基板に電気的に接続するためのワイヤハーネス17の雄コネクタ19が接続される。
図9は、2つのLEDユニット76を連結した状態の正面図であり、図10は2つのLEDユニット76を連結した状態の底面図である。雄コネクタ78、19および余ったハーネス77は収納壁59a、59bの内側に収容される。
図11は、基部フレーム13内にLEDユニット76を設置した状態を示す底面図であり、図12は、基部フレーム13内にLEDユニット76を設置した状態の一部を示す正面図である。なお、図12は基部フレーム13の前面板(破線で示す部分)を取り除いた状態を示している。
LEDユニット76の基部フレーム13への設置手段としては、ビス止めや接着、嵌着等が考えられる。
雄コネクタ78、雄コネクタ19および余ったハーネス77を収納壁59a、59bの内側に収容しているので、余ったハーネス77等が邪魔になることなくLEDユニット76を基部フレーム13の奥壁に密着するまで確実に挿入することが可能になっている。また、LEDユニット76を点灯した際の熱は背板15に開設された切欠18から外部へ放出される。さらに図中、右端の切欠18はワイヤハーネス17の通過口になっている。
図13は、表示プレート25を基部フレーム13に取り付けた状態の表示装置8をその内部構造とともに示した正面図である。表示プレート25の上端24がストッパ片47a、47bに突き当たることで、LEDユニット76の各LED71と表示プレート25の上端との間にわずかなクリアランスが確保されている。
図2に示すように、表示装置8は上部の蝶番13aで回転可能にパチンコ島台1に取り付けられ、LEDユニット76は図13に示すように表示装置8の回転軸側に内蔵されている。このため蝶番13aを中心に表示装置8を開閉してもLEDユニット76の位置があまり変位せず、ワイヤハーネス17が短くて済み、かつ配線等が容易になる。
図14は、表示プレート25、反射テープ26、反射シート28の分解斜視図である。表示プレート25の周縁部には、反射テープ26が貼着され、表示プレート25の裏面側には反射シート28が貼着される。なお反射テープ26は、LED71が臨む箇所となる表示プレート25の端部24には形成されないようになっている。
反射シート28は、白色や光沢のある色が着色されたシートであればよい。さらに模様(印刷部)30に重なる部分のみに反射シート28を設け、それ以外の箇所に所望の背景色を施すようにしてもよい。つまり反射シート28は、模様(印刷部)30の発光強度を向上させるため、少なくとも文字部30に重なる部分のみにあればよい。
反射テープ26は、反射シート28と同様、白色や光沢のある色が着色されたテープであればよい。これらにより、表示プレート25の内部を通過する光が外界との境界で反射されて外部への漏れが防止され、模様(印刷部)30の発光強度が向上する。
導光板としての表示プレート25は、肉厚が略5mmにて形成されており、その裏側(反射シート28側)には光を拡散する模様(発光部)としての印刷部(魚の絵)30がスクリーン印刷されている。この印刷に使用される塗料(インキ)は、拡散反射特性を有し散乱材を含有するもので、材料としては、パール材やガラス、ビーズ顔料、白色顔料等があり、さらに拡散性や発色性を持たせ発光強度を向上させるため有機蛍光誘導体と非有機系化合物を加えるようにしてもよい。
具体的には、シリコーン樹脂粒子やポリスチレン樹脂粒子等の透明有機樹脂粒子、Al2O3、TiO2、SiO2等の金属酸化物粒子、BaSO4等の硫酸塩粒子、CaCO3等の炭酸塩粒子、ガラス微粉末やガラスバルーンなどの無機化合物粒子、ミクロエアーセル等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を併用して使用することができる。
反射効率や塗料の印刷性等を考慮した場合、これら材料の粒子の平均粒径は0.01〜20μm程度、特に0.05〜1μm程度であることが好ましく、また、光反射層中の含有量は0.5〜50重量%程度、特に3〜20重量%程度であることが好ましい。なお、塗料は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、或いはアクリル系、ゴム系、エラストマー系等の粘着剤をバインダーとするものを用いることができる。
なお、印刷は、スクリーン印刷以外に、たとえばオフセット印刷、グラビヤ印刷、凸版印刷、パッド印刷、インクジェット印刷等の印刷方式を採用でき、好ましくは表示プレート25の成型工程において、インライン方式で印刷するのがよい。また、印刷の厚さは、過度に薄いと光反射効率が十分でなく、逆に過度に厚くても光反射効率には大差がないにもかかわらず、印刷コストの高騰や印刷の剥離の問題も生じてくるため、これらを勘案して適切に選択するのが好ましく、通常は20〜200μm程度の厚さとすることが好ましい。
また、表示プレート25を構成する導光板の材料としては、屈折率が高い透明材料が用いられ、メタクリル樹脂(PMMA)、アクリル樹脂等が好ましく、それ以下以外にもプラスチック、エラストマーなどの中から目的に応じて適宜選択することができ、たとえば、ポリスチレン、スチレン・メチルメタクリレート共重合体、ポリメチルペンテン、アリルグリコールカーボネート樹脂、スピラン樹脂、アモルファスポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリアリルサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ジアリルフタレート、フッ素樹脂、ポリエステルカーボネート、ノルボルネン系樹脂(ARTON)、脂環式アクリル樹脂(オプトレッツ)、シリコーン樹脂、アクリルゴム、シリコーンゴム等の透明材料が挙げられる。
また、導光板(メタクリル樹脂、アクリル樹脂)の製法としては、セルキャスト製法や押出し製法があり、製造過程の違いから押出し板はキャスト板に比べ分子量が低く、物性的に耐熱温度・耐衝撃性・表面硬度などが若干劣るものの、熱成形しやすいメリットがあり、この製法についても目的に応じて適宜選択すればよい。本実施の形態では、キャスト板を使用している。
このように表示プレート25は、光を拡散する模様である発光部30を印刷により形成できるので、自由な色で様々な文字やデザインを発光部として極めて容易に採用できるようになる。なお、印刷は、LED71が臨む表示プレート25の端部24から1.5〜2cm程度間隔をあけて印刷するようにするとよい。これは、この端面のあまり近くに印刷すると、LED71の指向性により、印刷部30がきれいに発光しないからである。
図15は、LED71の指向性と照射領域との関係を示している。赤LED71aに注目すると、斜線部301で示す部分にはいずれの赤LED71aからも直接光が到達していない。直接光が到達する部分と到達しない部分では明暗の差が大きいので、光の筋が生じてしまう。そこで、直接光の到達しない斜線部301が基部フレーム13内に収まるように設計し、光の筋を基部フレーム13で覆い隠すとよい。図13に示す表示装置8では、表示プレート25の上端24が基部フレーム13の内側に数cm入り込んでおり、基部フレーム13が光の筋を隠す目隠し部材としての機能を果たしている。
また、図16に示すように、LED71からの直接光の到達しない範囲301が基部フレーム13内にすべて収まらない場合でも、その範囲301を避けて模様302を印刷すればよい。したがって、光の筋の影響や模様の印刷を避けるべき範囲の大きさなどの事項を踏まえてLED71のピッチや指向性(視野角)、及び基部フレーム13の幅等を設計するとよい。
なお、表示プレート25の肉厚は、5mm以外でも良く、ほぼ3〜7mmの範囲が適当であればよい。この範囲未満(3mm未満)になると、発光強度が低下し、一方、この範囲を超過(7mmを超過)すると、発光強度は問題ないが、表示プレート25が厚くなり、たとえば店員が携帯するのに嵩張ったり、重くなったりして取り扱い上好ましくない。
図17は、LED71から入射した光の表示プレート25内部における伝播経路を示しており、図18は、LED71から入射した光が印刷部30で反射する様子を示している。LED71から発せられた光は、一例として入射光31に示すように表示プレート25の内部を通過し、表示プレート25の縁部に到達した入射光31は、反射テープ26で反射して再び表示プレート25の内部を通過する。そして、このような経路を辿る過程で入射光31が印刷部30に到達すると、前記拡散反射特性により図18に示すような拡散した反射光32が発生し、この光が表示プレート25の外部に出射し、印刷部30が発光するように見える。なお、表示プレート25のLED71が臨む端面24は、バフ(磨き…鏡面加工)をかけるのが好ましく、これによりさらに模様(印刷部)30の発光強度が増す。
図19は、表示装置8の模様(印刷部30)が発光する様子を模式的に示したものである。表示プレート25全体が光るのではなく、表示プレート25に付した模様(印刷部30)だけが光るので、高い装飾効果を得ることができる。
ところで、模様(印刷部)30の発光色は、印刷部30の印刷色とLED71の発光色(波長)とにより決定される。すなわち、印刷部30の印刷色が無色や白色であれば、ほぼLED71の発光色が模様(印刷部30)の発光色になる。印刷部30の印刷色が有色であれば、ほぼ印刷部30の印刷色とLED71の発光色とを混合した色が模様(印刷部30)の発光色になる。またLED71の発光色が白色であれば、ほぼ印刷部30の印刷色が模様(印刷部30)の発光色となる。
図20は、LEDの発光色(波長)と模様(印刷部)の印刷色との組み合わせ方と印刷部の発光強度との関係を示す説明図である。図中の「A」は発光強度が強いことを「B」はやや強いことを、「C」はやや弱いことを、「D」は非常に弱いことを、「E」が発光しないことをそれぞれ表している。
模様(印刷部)30の発光強度は、LED71の発光色(波長)と印刷部30の印刷色の双方に依存している。印刷部30の印刷色が黒色(若しくはそれに近い色)の場合には、LED71の発光色に拘わらず黒となり、模様(印刷部30)はほとんど発光しない。また、LED71の発光色と印刷部30の印刷色とが同じ場合には発光強度が強く、LED71の発光色と印刷部30の印刷色とが補色の関係に近づくほど発光強度は弱くなる。
たとえば、LEDの色が「赤」で印刷色が「緑」や「青」の場合は、補色の関係あるいは補色に近い関係にあるので発光強度はやや弱い「C」になっている。またLEDの色が「青」で印刷色がその補色の「赤」の場合にも発光強度は非常に弱い「D」になる。したがって、表示プレート25に青の模様と赤の模様とを印刷しておき、点灯するLEDの色を青と赤とに切り替えれば、赤LEDの点灯時には赤の模様だけが発光し、青LEDの点灯時には青の模様だけが発光するので、発光する箇所が切り替わり、変化に富む装飾効果を得ることが可能になる。
図21は、パチンコホールの平面模式図の一例である。同図では、左右両側の壁面に沿って壁島1bが設けてあり、これらの中央に両面島1aが設けてある。遊技機島には、親島と子島とがあり、親島(図中で左の壁島1b)には、親統合制御基板80が、子島には子統合制御基板90が取り付けてある。これらは表示装置8の点灯パターンを制御する回路である。各島に設置された親統合制御基板80および子統合制御基板90は、通路22を跨ぐハーネス88で互いに接続されている。この接続は、床下や天井裏等を介して行われる。
各島の親統合制御基板80や子統合制御基板90には、島内部に掛け渡したケーブルを通じて多数の個別制御基板60がカスケード接続されている。図21に示すものでは2台のパチンコ機に1台の割合で個別制御基板60が設置されている。各個別制御基板60には、表示装置8のLEDユニット76がワイヤハーネス17を通じて接続されている。また、各パチンコ機2に対応付けて設けた呼出ランプ9も接続される。
図22は、子統合制御基板90の回路構成を示すブロック図であり、図23は、子統合スイッチパネル21の正面図である。
子統合制御基板90は、当該装置の動作を統括制御するためのCPU(中央処理装置)91を有し、そのバス94にROM(リード・オンリ・メモリ)96と、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)97と、入力回路92と、出力回路93とが接続されている。入力回路92には、親統合制御基板80と、子統合スイッチパネル21に配置された大当り点灯パターン設定スイッチ35と、点灯色設定スイッチ36と、通常点灯パターン設定スイッチ37と、グルーピング設定スイッチ38とが接続されている。また出力回路93には自島の個別制御基板60と、子統合スイッチパネル21に配置された7セグ表示器34とが接続されている。
子統合スイッチパネル21の各スイッチ35〜38はプッシュ式で、1回押すたびに7セグ表示器34の表示が「1」〜「6」へと順に変化するようになっている。
大当り点灯パターン設定スイッチ35は、自島の欄間(表示装置)8における大当り(確変や時短時でもよい)点灯パターンを予め定めた6通りの中のいずれかに設定するスイッチである。点灯色設定スイッチ36は、自島の欄間(表示装置)8における点灯色を6通りの中のいずれかに設定するスイッチである。通常点灯パターン設定スイッチ37は、通常時(大当り、確変、時短時以外)の点灯パターンを6通りの中からいずれかに設定できるスイッチである。
グルーピング設定スイッチ38は、子統合制御基板90が管理するこの島のグループ番号を設定するスイッチである。7セグ表示器34は選択されたグループ番号を示しており、同じ番号に設定された島同士が同じグループにグルーピングされる。
図24は、親統合制御基板80の回路構成を示すブロック図であり、図25は、親統合スイッチパネル20の正面図である。親統合制御基板80は、子機(子統合制御基板90)を統括制御する親機としての機能のほかに、自島に対しては子機としての機能も果たす。
親統合制御基板80は、当該装置の動作を統括制御するためのCPU81を有し、そのバス84にROM86と、RAM87と、入力回路82と、出力回路83とが接続されている。入力回路82には、親統合スイッチパネル20に配置された大当り点灯パターン設定スイッチ35と、点灯色設定スイッチ36と、通常点灯パターン設定スイッチ37と、グルーピング設定スイッチ38と、グルーピング指定スイッチ39と、グルーピング点灯オン・オフスイッチ40と、グルーピング点灯パターン設定スイッチ41とが接続されている。また出力回路83には他の島の子統合制御基板90と、自島の個別制御基板60と、親統合スイッチパネル20に配置された7セグ表示器34とが接続されている。
親統合スイッチパネル20の各スイッチ35〜39はプッシュ式で、1回押すたびに7セグ表示器34の表示が「1」〜「6」へと順に変化するようになっている。
大当り点灯パターン設定スイッチ35および点灯色設定スイッチ36、通常点灯パターン設定スイッチ37、グルーピング設定スイッチ38は子統合制御基板90と同一である。グルーピング指定スイッチ39およびグルーピング点灯オン・オフスイッチ40、グルーピング点灯パターン設定スイッチ41は、親統合制御基板80のみに設けられるスイッチである。これらを用いて、特定のグループに属する複数の島の表示装置8に特定の点灯パターンを強制的に点灯(グルーピング点灯)させることができる。
グルーピング指定スイッチ39は、グルーピング点灯させる(アクティブにする)グループ番号を指定するスイッチである。グルーピング点灯オン・オフスイッチ40がオンすると、各島におけるスイッチ35、36、37の設定を無効化し、グルーピング指定スイッチ39にて指定されたグループ番号を持つ島でグルーピング点灯が実行される。グルーピング点灯で用いる点灯パターンおよびLEDの点灯色は、予め定めた複数種類(ここではA、B、C)の中からグルーピング点灯パターン設定スイッチ41によって選択される。
グルーピング点灯の使い道としては、たとえば、島(機種)毎のサービスタイムやレディースコーナーの報知等が挙げられる。
なお親統合制御基板80は、子統合制御基板90へ同期信号を出力しており、各島が同じタイミングで点灯、点滅、フェードイン・フェードアウト(以下、グラデーションという)または消灯等をするようになっている。さらに親統合制御基板80は、自島の個別制御基板60にも同期信号を出力しており、各パチンコ機2に対応する欄間(表示装置)8が上記と同様に同じタイミングで点灯等をするようになっている。
図26は、個別制御基板60の回路構成を示すブロック図である。個別制御基板60は、当該装置の動作を統括制御するためのCPU61を有し、そのバス64にROM66と、RAM67と、入力回路62と、出力回路63とが接続されている。入力回路62には、親統合制御基板80と子統合制御基板90のうちその島に設置されているものが接続される。また入力回路62には、同じ島内の隣の個別制御基板60と、呼出ランプ9とが接続される。出力回路93には、同じ島内の隣の個別制御基板60と、LEDユニット76とが接続される。
呼出ランプ9からは大当り(確変や時短)信号が入力され、この大当り信号が入力されると、個別制御基板60は、通常時の点灯パターンに代えて大当り点灯パターンを実行する。また大当り信号(またはランニング信号)が入力されると、ランニング点灯処理が実行され、隣の個別制御基板60にランニング信号を出力するようになっている。ランニング点灯処理とは、島台に設置されている複数の表示装置8を連携動作させて島の端から端へと光が走るように点灯箇所を移動させる点灯制御をいう。ランニング点灯は、他の点灯パターンの点灯制御中に割り込み点灯として行なわれる。
図27は、各スイッチ35〜39に対応する7セグ表示器に表示される数字と欄間(表示装置)8の点灯パターン又は点灯色、及びランニング時の点灯色との関係を示す点灯パターン一覧表310を示している。大当り点灯パターン設定スイッチ35で選択可能な6つのパターンはいずれも初期の高速点滅とその後の低速点滅とを組み合わせたものであり、点滅周期の長さが異なっている。
通常点灯時の点灯色は、赤、青、緑、橙、紫、水色の6色の中のいずれかを選択することができる。橙は赤LED71aと緑LED71cとの同時点灯、紫は赤LED71aと青LED71bとの同時点灯、水色は青LED71bと緑LED71cとの同時点灯で発色する。
点灯色設定スイッチ36を操作すると、通常点灯時の点灯色と同時にランニング点灯時の点灯色も設定される。通常点灯時の点灯色が赤の場合には、ランニング点灯時の点灯色は青に設定される。同様に通常点灯色が青のときはランニング点灯色が緑に、通常点灯色が緑のときはランニング点灯色が赤に、通常点灯色が橙のときはランニング点灯色が青に、通常点灯色が紫のときはランニング点灯色が緑に、通常点灯色が水色のときはランニング点灯色が赤にそれぞれ設定される。
ランニング点灯処理は、通常点灯の実行途中に割り込んで行なわれる。そこで、ランニング点灯色は、通常点灯で使用していないLEDの色に設定してある。たとえば、点灯色設定スイッチ36にて橙が設定されているとき(7セグ表示器34に「4」が表示)のランニング点灯色を青にしている。橙は赤のLEDと緑のLEDの2つで発色させているので、橙の発色に使用していない青にすることで色の差が大きくなり、ランニング点灯を目立たせることができるからである。同様な理由で、紫のときはランニング時の点灯色を緑とし、水色のときはランニング時の点灯色を赤としている。
またグルーピング点灯パターン設定スイッチ41における点灯パターン又は点灯色において、赤と水色、青と橙、緑と紫を交互点灯させるのも、同様な理由で目立つからである。このように色の違いを目立つようにすることで装飾効果が高まる。
通常点灯パターン設定スイッチ37で設定するグラデーションとは、徐々に色の濃淡をつけて点灯または消灯する態様である。また、点灯パターン又は点灯色の種類は上記に限定されるものではなく、たとえば色等は赤LED71a、青LED71b、緑LED71cを同時点灯してさらに種類を増やすようにしてもよい。なお色の調節は、点灯するLEDの組み合わせ方や各LEDの発光強度を変えることで無限に可能になる。たとえば、LED71に流す電流の値やオン時間を抵抗値やソフトにて制御することで発光強度を調整することができる。
図28は、親統合制御基板80が行なう制御処理の流れを示している。電源投入直後、CPU81は初期化処理にて、スタックの設定や以下の処理に必要な各フラグ、各レジスタ及び各記憶エリアの初期化を行なう(ステップS401)。次に、各スイッチ35〜39の入力(操作)があれば(ステップS402;Y)、該当する7セグ表示器34に数値を表示し(ステップS403)、現時点での各スイッチ35〜38の設定状態に対応する基本点灯コマンドやグルーピング信号を自島の個別制御基板60に出力する(ステップS404)。
その後もしくは各スイッチ35〜39の入力がないときは(ステップS402;N)、グルーピング点灯オン・オフスイッチ40がONか否かを調べ、ONの場合は(ステップS405;Y)、子統合制御基板90にグルーピング指定スイッチ39およびグルーピング点灯パターン設定スイッチ41の設定状態に対応するグルーピング信号およびグループ点灯コマンドを出力する(ステップS406)。
その後、自島がグルーピング指定スイッチ39で指定されたグループに設定されているかを調べ、グルーピング指定スイッチ39で指定されたグループに自島が属するときは(ステップS407;Y)、自島の個別制御基板60にグルーピング点灯パターン設定スイッチ41の入力に対応するグループ点灯コマンドを出力して(ステップS408)処理を終了する。ステップS407の判定は、グルーピング設定スイッチ38の設定とグルーピング指定スイッチ39の指定が同じか否かで行なう。
グルーピング点灯オン・オフスイッチ40がOFFの場合(ステップS405;N)および自島がグルーピング指定スイッチ39で指定されたグループに属していないときは(ステップS407)その時点で本処理を終了する(エンド)。なお本処理は、ステップS401の初期化処理を除き、所定の周期(数ミリ秒)で繰り返し実行される。
図29は、子統合制御基板90が行なう制御処理の流れを示している。電源投入直後、CPU91は初期化処理にて、スタックの設定や以下の処理に必要な各フラグ、各レジスタ及び各記憶エリアの初期化を行なう(ステップS421)。次に、各スイッチ35〜38の入力があれば(ステップS422;Y)、該当する7セグ表示器34に数値を表示し(ステップS423)、現時点での各スイッチ35〜38の設定状態に対応する基本点灯コマンドやグルーピング信号を自島の個別制御基板60に出力する(ステップS424)。
その後もしくは各スイッチ35〜38の入力がないときは(ステップS422;N)、グループ信号、グループ点灯コマンドが親統合制御基板80から入力されたかを調べ、入力ありの場合は(ステップS425;Y)、そのグループ信号が示すグループに自島が属しているか否かを調べ、属するときは(ステップS426;Y)、自島の個別制御基板60にグルーピング点灯パターン設定スイッチ41の入力に対応するグループ点灯コマンドを出力して(ステップS427)処理を終了する。
グループ信号、グループ点灯コマンドの入力がないとき(ステップS425;N)または入力されたグループ信号が示すグループに自島が属していないときは(ステップS426;N)その時点で本処理を終了する(エンド)。なお本処理は、ステップS421の初期化処理を除き、所定の周期(数ミリ秒)で繰り返し実行される。
図30は、個別制御基板60が行なう制御処理の流れを示している。個別制御基板60は、まず初期化処理(ステップS441)を行ない、その後は、基本点灯処理(ステップS442)と、グループ点灯処理(ステップS443)と、ランニング点灯処理(ステップS444)とを所定の周期(数ミリ秒)で繰り返し実行する。
点灯パターンには優先順位があり、最も高いものからランニング点灯、グループ点灯、大当たり点灯、通常点灯の順になっている。
図31は、個別制御基板60が行なう基本点灯処理の流れを示している。各スイッチ35〜38の入力(操作)に応じた基本点灯コマンドやグルーピング信号などの入力を子統合制御基板90や親統合制御基板80から受けたときは(ステップS461;Y)、入力された信号に従って点灯パターン等に係わる自装置内の設定を変更する(ステップS462)。
その後もしくは上記信号の入力がないときは(ステップS461;N)、グループ点灯処理またはランニング点灯処理の処理中か否かを調べ、いずれかを処理中ならば(ステップS463;YまたはステップS464;Y)その時点で本処理を終了する(エンド)。グループ点灯処理中か否かはグループ点灯処理でセット・リセットされるフラグを参照することで認識する。同様に、ランニング点灯処理中か否かはランニング点灯処理がセット・リセットするフラグを参照することで認識するようになっている。
グループ点灯処理中でもランニング点灯処理中でもないときは(ステップS464;N)、呼出ランプ9から大当たり信号が入力されているか否かを調べ、大当たり信号が入力されていれば(ステップS465;Y)大当たり点灯パターンによる点灯制御を実行して(ステップS466)本処理を終了する(エンド)。大当たり信号が入力されていないときは(ステップS465;N)、通常点灯パターンによる点灯制御を実行して(ステップS467)本処理を終了する(エンド)。
図32は、個別制御基板60が行なうグループ点灯処理の流れを示している。子統合制御基板90や親統合制御基板80からグループ点灯コマンドの入力があるか否かを調べ、入力がないときは(ステップS481;N)本処理を終了する(エンド)。グループ点灯コマンドの入力があるときは(ステップS481;Y)、それに応じて設定変更する(ステップS482)。
その後、ランニング点灯処理の処理中か否かを調べ、処理中ならば(ステップS483;Y)その時点で本処理を終了し(エンド)、ランニング点灯処理中でないときは(ステップS483;N)、グループ点灯パターンによる点灯制御を実行して(ステップS484)本処理を終了する(エンド)。
図33は、個別制御基板60が行なうランニング点灯処理の流れを示している。呼出ランプ9から大当たり信号が入力されたか、もしくは隣りの個別制御基板60からランニング信号が入力されると(ステップS501;Y)、ランニング点灯パターンによる点灯制御を実行し(ステップS502)、ランニング信号が入力された方向と反対隣りの個別制御基板60に対してランニング信号を出力する(ステップS503)。なお、島内で端に位置する個別制御基板60については、ランニング信号が入力されたものと同じ個別制御基板60にランニング信号を返すようになっている。これにより、点灯箇所が島の端から端を往復するように移動することになる。
大当たり信号もランニング信号も入力がないときは(ステップS501;N)そのまま本処理を終了する(エンド)。
点灯制御は、次のようになる。通常状態では、島内の各表示装置8は通常点灯パターンで点灯している。たとえば、8秒周期のグラデーション点灯が行なわれる。このとき、いずれかのパチンコ機2で大当たりが発生すると、そのパチンコ機2に対応する(上に設置された)表示装置8では大当たり点灯パターンによる点灯制御が行なわれる。これと同時にランニング点灯が開始し、大当たりの発生したパチンコ機以外のパチンコ機に対応する表示装置8では、隣りの個別制御基板60からランニング信号が到来したときだけ通常点灯パターンによる点灯制御に割り込んで一瞬の間、ランニング点灯(色を変える)が行なわれる。大当たりが発生したパチンコ機2では、隣りの個別制御基板60からランニング信号が到来したときだけ大当たり点灯パターンによる点灯制御に割り込んで一瞬だけランニング点灯(色を変える)が行なわれる。
次に、光源部が出射する光の色を切り替えることで模様の発光箇所を切り替える点灯制御について説明する。
図20で説明したように、LED71の発光色と模様(印刷部)30の印刷色とが同じ場合には発光強度が強く、LED71の発光色と模様(印刷部)30の印刷色とが補色の関係に近づくほど発光強度は弱くなる。
たとえば、LEDの色(光源から出射する光の色)が「緑」で印刷色が「赤」のときは模様がほとんど発光せず、印刷色が「緑」のときは強く発光する。また、LEDの色が「赤」で印刷色が「緑」のときは模様がほとんど発光せず、印刷色が「赤」のときは強く発光する。そこで、「赤」と「緑」の模様を表示プレート上に形成しておき、LEDの色を変化させれば、模様を選択的に発光させることができる。
図34は、表示プレート25に赤色の魚の模様161と緑色の魚の模様162とを形成したものの一例を示している。同図は、同じデザインの複数の表示プレートを島台の欄間として並設したものの一部を表している。海草163は白色の模様である。
図35は、点灯するLEDの色を「緑」と「赤」とに交互に切り替えたときに模様の発光箇所が変化する様子を示している。同図(a)および(c)は赤色のLED71aを点灯したときの模様の発光状態を、同図(b)および(d)は緑色のLED71cを点灯させたときの模様の発光状態をそれぞれ表わしている。緑色のLED71cと赤色のLED71aとを適切な速度で交互に点灯させると、魚が泳いで移動しているように視認され、変化に富む装飾効果を得ることができる。なお、海草163は白色で描いた模様なので、LEDの点灯色に係らず常時、発光している。
図36は、複数の表示装置を連携動作させることで模様の発光箇所を一定方向に移動させる場合の表示状態の一例を示している。この図では一尾の魚が一定方向に泳いで移動するように点灯制御される。表示装置171〜173の表示プレートにはそれぞれ、図35に示すものと同様に赤色の魚の模様161と緑色の魚の模様162と白色の海草163とが描いてある。
同図(a)では、右端の表示装置171が有する赤色のLED71aのみを点灯し、同図(b)では、その表示装置171が有する緑色のLED71cのみを点灯している。同様に、同図(c)では、中央の表示装置172が有する赤色のLED71aのみを点灯し、同図(d)では、その表示装置172が有する緑色のLED71cのみを点灯している。同図(e)では、左端の表示装置173が有する赤色のLED71aのみを点灯し、同図(f)では、その表示装置173が有する緑色のLED71cのみを点灯している。
このような順序で3つの表示装置が連携動作することで、魚の模様の発光箇所が3つの表示装置171〜173をその右端から左端に向けて移動し、一匹の魚がこれらの表示装置171〜173上をその右端から左端へと泳いで行く様子が演出表示される。
上記のような点灯制御は、ランニング信号を隣りの個別制御基板60に順に伝達した場合と同様の処理で実現することができる。すなわち、各個別制御基板60は、隣りの個別制御基板60から所定の連携パターン信号を受け取ると、まず赤色のLED71aを所定時間点灯(たとえば0.3秒)し、続いて緑色のLED71cを同じ時間点灯し、隣りの個別制御基板60に連携パターン信号を出力する。これにより、発光する模様の位置が島台の端から端へと順に移動するようになる。
図37は、表示プレート25の他の一例を示す斜視図である。これまでは表示プレート25に光を拡散する性質の模様を直接印刷にて形成したが、この例では、光を拡散する模様(発光部)30の印刷されたフィルムシート48を表示プレート(導光板)25に貼着する構成になっている。フィルムシート48は、表示プレート25と同じ形にカットされたフィルム状のシートである。
この場合、フィルムシート48の裏面側(表示プレート25への貼着面と反対側)に模様(発光部)30を印刷するとよい。この理由は、表示プレート25とフィルムシート48とを隙間ができないように密着して貼着することができ、それにより模様の発光強度を増すことができるからである。模様を裏面側に設ける場合には有色透明または無色透明のフィルムシート48を使用する。模様を表面側に設ける場合は、フィルムシート48を不透明にしてもよく、フィルムシート48自体に背景色を出す機能や反射材としての機能を持たせるようにしてもよい。
図38は、表示プレート25のさらに他の一例を示す斜視図である。ここでは、模様(発光部)30の印刷されたフィルムシートをその模様の形にカットしたカッティングシート49を表示プレート25に貼着する構成になっている。
図37や図38のように模様を印刷したフィルムシートを表示プレート25に貼着するようにすれば、欄間8のデザインを、シート(カッティングシートまたはフィルム状のシート)を剥がしたり貼ったりするだけの作業で極めて容易に変更することが可能となり、デザイン変更時のコストダウンに繋がる。特にカッティングシート49では、複数のカッティングシート49の組み合わせ方や表示プレート25に貼着する際の配置を変えることで様々なデザインを形成することができる。
なお、表示プレート25に模様を直接印刷する場合でも、元の印刷を消して新しいデザインの模様を印刷するようにすれば、プレート材(導光板)のリサイクルも可能になる。
図39は、パチンコ島台1の他の一例を示す斜視図である。表示装置は欄間8以外にも適用でき、たとえば台間ユニット3、カウンタ4、腰板5、巾木6、幕板7、妻板(島飾り)11などに適用することができる(図中、斜線を施した箇所)。また、パチンコ島台1に限らず、スロット島、アレンジ島等、パチンコ機以外の遊技機を設置する島に適用してもよい。
図40は、本発明に係わる表示装置をカウンタ4と腰板5に適用したものの一例を示している。この例は、カウンタと腰板を略L字状に一体的に構成した一体天腰板145を形成し、この一体天腰板145を表示装置とした例である。表示プレート125の印刷面(光を拡散する模様のある面)は、カウンタ部125aでは図において下側に、腰板部125bでは図において奥側になっている。従って、この表示プレート125を製作する場合には、まず平板状の導光板の両面に印刷(カウンタ部125a用の印刷と腰板部125b用の印刷)を施し、その後、略L字状に曲加工すればよい。
曲加工では熱処理が発生するので、ここでは熱成形しやすい押出し製法により製造した押出し板(メタクリル樹脂、アクリル樹脂)を導光板として採用するのが好ましい。但し、前述したように押出し板はキャスト板に比べ耐衝撃性・表面硬度などが劣るとともに、カウンタ部125aや腰板部125bは遊技者が触れやすい箇所でもある(場合によっては、タバコの火や蹴り等によるイタズラもある)。ここではこれらを考慮して、カウンタ部125aを保護する強化ガラス146と、腰板部125bを保護する傷付き防止コーティング147とを設けている。強化ガラス146は適宜手段によりカウンタ部125aの上面を覆うように取り付ければよい。また傷付き防止コーティング147には光触媒(酸化チタン)を混入させてもよい。
LEDユニット76は、図11や図12に示すフレーム12と同様の方法でフレーム112に取り付けられ、表示プレート125の下端側から光りを照射する構成になっている。これにより、LEDから発せられた光はL字の形状に沿って表示プレート125の内部を伝播し、カウンタ部125aの端面(反射テープ26)まで到達し、さらに反射して内部での伝播を繰り返す。このように本発明に係わる表示装置は、平面だけでなく曲面にも採用できるので、極めて使い勝手がよい。またカウンタ部125aと腰板部125bとでLEDユニット76を共用することができ、光源の必要数が減ってコストダウンになる。
図41は、図40に示す表示プレート125にそのカウンタ部125aと強化ガラス146との端面を保護する保護プレート151を装着したものの一例を示している。保護プレート151は、カウンタ4の遊技者側端面において、カウンタ部125aの端面と強化ガラス146の端面の双方をちょうど覆う大きさの金属板などで構成されている。カウンタ部125aと強化ガラス146との境界部分を覆うことができれば、図示したものより幅の狭いものであってもよいが、端部全面を覆うものが望ましい。尚、この保護手段の他の例としては、強化ガラス146の端面とカウンタ部125aの端面の重合側の双方を面取りしてコーキング処理するようにしても良い。
近年、ホールにおいては、負けた遊技者が腹いせにパチンコ機と台間ユニットとの僅かな隙間にプリペイドカード等の異物を挿入するイタズラが多発し、これが原因で島台内において玉詰まりや装置の故障等が発生している。
カウンタ部125aの上に保護用の強化ガラス146を重ねると、上記と同様のイタズラが発生することが想定される。すなわち、図42に示すように、カウンタ部125aと強化ガラス146との重合面の隙間152にプリペイドカードなどの異物153が挿入される可能性がある。異物が挿入されると、発光する模様(デザイン)の上に異物が載る形になって模様が覆われてしまい、デザインの装飾効果が著しく低下してしまう。保護プレート151は、このようなイタズラを防止するとともに、強化ガラス146と表示プレート125(カウンタ部125a)の端面を保護する機能を果たす。
図43は、本発明に係わる表示装置を腰板5に適用したものの一例を示している。この例は、図2などで説明した欄間8と同様な平面状の腰板205を表示装置としたものである。表示プレート225の上端部224側から光りを照射する構成となっており、表示プレート225の下端部223には反射テープを貼らずに、下端部223から出射される透過光233によりホールの床面を照らす(足元照明)ようになっている。
その為、バフ(磨き…鏡面加工)は、上端部224側だけでなく、下端部223側にもかけてあり、これにより透過光233を強めている。但し、その分、模様の発光強度は若干弱まる。また、LEDユニット76と個別制御基板60とを連結するハーネスは、個別制御基板60に延設された雄コネクタ19とLEDユニット76を収めたフレーム213側に繋がるハーネス217との2本に分けてあり、これらのハーネス19、217を雄コネクタ19と雌コネクタ275とで着脱可能に連結している。これにより、島内を保守・点検等をするときに、雌コネクタ275を雄コネクタ19から抜脱して腰板205を取り外すことができ、作業性が向上する(特にスロット島)。このような中継用のコネクタは、図2に示した表示装置8に接続するハーネス17の途中に設けてもよい。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
実施の形態では、コの字状のフレームを一例として示したが、フレームの形状はこれに限定されるものではない。たとえば、表示プレートの周囲4辺を取り囲む枠でも、周囲の対向する2辺で挟み込むようにして表示プレートを支持する枠でもよい。また、L字状のフレームでも、表示プレートの1辺だけを支持するもの、たとえばプレートの端部を表裏両面から挟み込んで支持するようなものであってもよい。
また、フレームを島台に回転可能に取り付けるための回転軸として実施の形態では蝶番を例示したが、回転可能であれば他の支持方法であってもよい。また、保守点検などに必要な角度範囲で回転すればよく、たとえば、90度から120度程度の回転角があればよい。このほか、欄間8等の場合には、開いた位置でフレームが保持されるように構成するとよい。保持は、ステーやフック、油圧シリンダなどを用いて行なうことができる。
また、フレームに設けた切欠18の数、大きさ、配置は実施の形態で例示したものに限定されない。また、図13に示す表示装置8では、基部フレーム13が光の筋を隠す目隠し部材としての機能を果たすように基部フレーム13の内側に表示プレート25の上端24が数cm入り込むようにしたが、どの程度の範囲を目隠しするかは適宜に設定すればよい。数ミリであってもかまわない。また、光の筋を装飾効果として意図的に遊技者に見せるように構成してもよい。なお、フレーム自体に目隠し機能を持たせる代わりに、別体の目隠し部材をフレームや表示プレートに取り付けるようにしてもよい。
このほか、欄間(表示装置)8は、所定時間が経過すると自動的に点灯態様が変化するように構成してもよい。たとえば、朝、昼、夜で点灯色を、それに合った色調に変更するなどである。
また、実施の形態では1台のパチンコ機2に対して1つの表示装置8を設けたが1台のパチンコ機2につき2台以上の表示装置8を設けてもよい。たとえば、欄間8と他の箇所とに分けて複数台の表示装置8を設けるときは、交互点滅や同時点滅等、点灯態様をさらに増やすことができる。
個別制御基板60は、2つの表示装置8に対し1個設けるようにしたが、4対1や6対1にしてもよい。また、表示装置を欄間8以外に設けたときも同様である。
実施の形態では、親統合スイッチパネル20、子統合スイッチパネル21は、妻板11に設けたが、これは限定することなく、たとえば欄間8を開けた位置における島内部の島柱に設けてもよく、また、リモコン装置により構成するようにしてもよい。リモコン装置は、専用のものでもよいが、たとえば、ホール内ネットワークを通じて親統合制御基板80や子統合制御基板90をホール管理コンピュータなどに接続し、ここから遠隔操作するように構成してもよい。
LEDユニット76(LED基板70)の長さは、各ホールにて異なる台間ユニット3の幅(40〜100mm)に対応できるよう、複数種類設けてもよい。長さの異なるLEDユニットを組み合わせることで表示ユニット全体としてより一層多様な幅に対応することができる。
なお、LEDユニット76は、部品としてのフレーム12に設けるようにしたが、パチンコ島台1側に直接設けるようにしてもよい。また、フレーム12への光源の内蔵方法は実施の形態で例示したものに限定されない。たとえば、光源を連結可能な複数の光源ユニットで構成したが、フレームの幅に応じた1つの光源ユニットを収めるように構成してもよい。また、フレームに光源を直接取り付けてもよい。すなわち、LED基板をフレームに螺子などで直接取りつけてもよい。
LED71はフルカラーのLEDを採用しても良く、更に、ランプ型に限らず、表面実装型のチップLEDであってもよい。
このほか実施の形態では、表示プレートの1つの端面のみから光源の光を照射するように構成したが、2以上の端面から光を照射してもよい。たとえば、表示プレートが縦方向に長くて一方の端面から光を照射しただけでは光が他端まで到達し難い場合には、対向する両端面から光を照射するように構成するとよい。
また、実施の形態では光を拡散する模様30を印刷により形成したが、エッチングや彫刻により導光板に直接模様を形成してもよい。彫られた箇所は導光板内の光を拡散して発光する。
さらに、実施の形態では、模様の色とLEDの発光色との組み合わせにより模様を選択的に発光させるものの一例を図34から図36において説明したが、模様の色や配置、大きさなどはこれらの図に例示したものに限定されない。また、模様の移動パターンは図36に示すような一定方向に順に移動するものに限らず、たとえば、模様が行ったり来たりしながら進むように構成してもよい。