JP2005300603A - トナー供給ローラの製造方法 - Google Patents

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【課題】成形後の硬度上昇が少なく低硬度で且つ低圧縮永久歪のウレタンフォームからなる弾性層を有するトナー供給ローラを提供する。
【解決手段】芯金と、該芯金の外周に形成されたウレタンフォームからなる弾性層を有するトナー供給ローラの製造方法であって、関係式(1)
4.0×102≦[lnX]・Y≦1.0×104 (1)
(上記関係式中、Xは加熱曝露処理時間(分)を、Yは加熱曝露雰囲気の絶対湿度(g/m3)を表す。)
を満たし、且つ、加熱曝露雰囲気の絶対湿度Yが45〜3200(g/m3)である条件の下でトナー供給ローラを加熱曝露処理する工程を含むトナー供給ローラの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、トナー供給ローラの製造方法に関し、詳細には複写装置、画像記録装置、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置において、電子写真感光体や静電記録誘電体等からなる潜像担持体上に形成した静電潜像を現像して、可視化するのに使用される現像装置に内蔵され、トナー(現像剤)を供給して、静電潜像が形成されている潜像担持体の表面において、目的とするトナー像を形成するために用いられるトナー供給ローラに関する。
従来より、複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置においては、電子写真感光体や静電記録誘電体等からなる潜像担持体上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置により現像している。このような現像装置には、ホッパー内に収容されたトナー(現像剤)を、潜像担持体側に供給するためのトナー供給ローラが内蔵されている。
トナーとして、近年、非磁性一成分カラー重合トナーが用いられるようになりつつある。この非磁性一成分カラー重合トナーは、従来のトナーに比べ、トナーの粒径をより小さく均一に制御できるため、帯電性や流動性の制御がしやすく、また低融点化もしやすく、高速高画質化に適している。しかし、トナーの帯電性や流動性は、使用中のトナーの劣化による影響が大きく、高速且つ高画質が要求される中で、微妙な濃度階調の再現性が必要なカラートナーにおいては、長期に安定した画質を得ることが非常に難しくなってきている。トナー劣化の主な原因は、トナー供給ローラと現像剤担持体との摺擦力によるものであり、トナー供給ローラの弾性層の硬度が高いと、トナーにストレスが掛かり、短期間でトナーが劣化する。従って、低硬度の弾性層を有するトナー供給ローラが要求されている。この要求に対し、適切な硬度の弾性層を有するトナー供給ローラとして、ウレタンフォームから形成される弾性層を有するトナー供給ローラが好適に使用されている
トナー供給ローラは、通常、芯金を予めセットした成形型を準備し、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分(ポリオール、整泡剤、触媒、水など)等を含むウレタン原料組成物を調製し成形型のキヤビティ内に注入し、これを成形型内で発泡し硬化してウレタンフォームからなる弾性層を芯金と一体に成形し、脱型することにより製造される。
前記に示した方法で製造したトナー供給ローラは、通常、弾性層を形成するウレタンフォームの中に未反応イソシアネート、触媒などが残留している。これらが、空気中の水分と副反応を起こし、成形直後と比べて時間の経過と共にウレタンフォームの硬度が上昇する。このため、成形直後は低硬度であったウレタンフォームが、画像形成装置等に使用する時には高い硬度を有するものとなり、トナーの劣化を引き起こし、良好な画像が得られないという問題があった。トナー供給ローラの弾性層を形成するウレタンフォーム中の未反応イソシアネートの反応を短時間で終結させ後硬化を回避する方法としては、脱型後にトナー供給ローラを高温雰囲気中に放置してウレタンフォームをアフターキュアーする方法が知られている。しかしながら、ウレタンフォームを高温に曝すことにより、反応終結時間を短縮させることはできるが、硬度上昇は防げず、低硬度の弾性層を有するトナー供給ローラを得ることは難しかった(例えば特許文献1)。また、同様に短時間で硬度を安定させる方法として、ウレタンフォームにウエットエアーを吹き付けて残留イソシアネートの反応を終結させることが知られている。しかしながら、この方法では、短時間のウエットエアー吹き付けでは十分に反応を終結させることが難しく、経時的な硬度上昇を防止することが困難であった(例えば特許文献2)。
また、残留イソシアネートは、水と反応しトナー供給ローラの弾性の回復力を低下させるポリウレアを生成するため、プリンターや複写機を長時間停止した後に立ち上げた場合に、トナー像や再生画像に色抜けや濃度むら等が発生する問題がある。これはトナー供給ローラが現像剤担持体に押しつけられた状態にて、長時間固定され、圧縮永久歪みが残るために生じる。
特開2003−156930号公報 特開平3−132316号公報
本発明は前記従来技術における問題点を解決するためのものであり、その目的とするところは、成形後の硬度上昇が少なく低硬度で且つ低圧縮永久歪のウレタンフォームからなる弾性層を有するトナー供給ローラの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成した本発明のトナー供給ローラの製造方法は、芯金と、該芯金の外周に形成されたウレタンフォームからなる弾性層を有するトナー供給ローラの製造方法であって、関係式(1)
4.0×102≦[lnX]・Y≦1.0×104 (1)
(上記関係式中、Xは加熱曝露処理時間(分)を、Yは加熱曝露雰囲気の絶対湿度(g/m3)を表す。)
を満たし、且つ、加熱曝露雰囲気の絶対湿度Yが45〜3200(g/m3)である条件の下でトナー供給ローラを加熱曝露処理する工程を含む。
また、上記本発明のトナー供給ローラの製造方法は、前記加熱曝露処理する工程において、加熱曝露する温度を40℃〜160℃とするのが好ましい。
また、上記本発明のトナー供給ローラの製造方法は、前記加熱曝露処理する工程において、加熱曝露処理する温度を80℃〜160℃とし、加熱曝露雰囲気の絶対湿度Yを250〜3200(g/m3)とするのが好ましい。
また、上記本発明のトナー供給ローラの製造方法は、芯金をセットした成形型のキャビティ内にウレタン原料組成物を注入し芯金の外周に該ウレタン原料組成物から形成されるウレタンフォームからなる弾性層を一体成形する工程を含むことが好ましい。
本発明によれば、経時的な硬度上昇が少なく低硬度で且つ低圧縮永久歪のウレタンフォームからなる弾性層を有するトナー供給ローラを提供することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明におけるトナー供給ローラの一例を図1に示す。図1に示されているように、本発明におけるトナー供給ローラ4は、芯金2と、芯金2の外周に形成されたウレタンフォームからなる弾性層3を有する。
本発明において使用することのできる芯金2は、特に限定されず、一般的な公知のものを使用することができる。例えば、鉄、銅、アルミニウム、ステンレス等の金属や金属合金、導電性樹脂等からなる芯金を用いることができる。
本発明のトナー供給ローラの製造方法は、上述したように、下記関係式(1)
4.0×102≦[lnX]・Y≦1.0×104 (1)
(上記関係式中、Xは加熱曝露処理時間(分)を、Yは加熱曝露雰囲気の絶対湿度(g/m3)を表す。)を満たし、且つ、加熱曝露雰囲気の絶対湿度Yが45〜3200(g/m3)である条件の下でトナー供給ローラを加熱曝露処理する工程を含む。この工程における加熱曝露処理により、経時的な硬度上昇が少なく低硬度で且つ低圧縮永久歪のウレタンフォームからなる弾性層を有するトナー供給ローラとすることができる。
本発明における上記工程におけるトナー供給ローラの加熱曝露処理は、芯金の外周にウレタンフォームからなる弾性層を形成して調製したトナー供給ローラを、密閉容器に投入し、この密閉容器内に水蒸気を送って水蒸気圧を調整して加熱曝露処理を行う雰囲気の絶対湿度Yを45〜3200(g/m3)とし、所定の加熱曝露処理温度で、上記関係式(1)を満たす加熱曝露処理時間(分)処理すればよい。
密閉容器内の加熱曝露雰囲気の絶対湿度Y(g/m3)は、密閉容器内の水蒸気圧E(kPa)および乾球温度(気温)t(℃)から下記式により求めることができる。
Y(g/m3)=0.794×10-2×E(kPa)/(1+0.00366×t(℃) (2)
加熱曝露雰囲気の絶対湿度Y(g/m3)が45〜3200(g/m3)であって、上記関係式(1)を満たす条件でトナー供給ローラを加熱曝露処理すると、経時的な硬度上昇が少なく安定で低硬度のウレタンフォームからなる弾性層を有するトナー供給ローラが得られる。
本発明における加熱曝露雰囲気の絶対湿度Y(g/m3)は、45(g/m3)〜3200(g/m3)であり、250〜3200(g/m3)とするのが好ましい。上記関係式(1)を満たしていても、加熱曝露雰囲気の絶対湿度Y(g/m3)が45(g/m3)未満の場合、加熱曝露処理時間Xを長くする必要があり、生産効率が低下し好ましくない。また、加熱曝露雰囲気の絶対湿度Y(g/m3)が3200(g/m3)を超えると、加熱曝露処理時間を短時間とすることができるが弾性層を形成するウレタンフォームが熱により軟化劣化する。このため、トナー供給ローラの弾性層の回復力が低下し、現像剤担持体に押しつけられた状態に長時間固定されると、トナー供給ローラの弾性層に永久歪が起こり、トナー像や再生画像に色抜けや濃度むら等が発生し、実用可能な画像を得ることができなくなる。
[lnX]・Y<4.0×102の条件下で加熱曝露処理すると、加熱曝露雰囲気の絶対湿度Y(g/m3)が45(g/m3)〜3200(g/m3)の範囲である場合においても、トナー供給ローラに曝す総水分量が少なく、トナー供給ローラの弾性層を形成するウレタンフォーム中に残留するイソシアネートを完全に失活させることができない。このため、経時的な硬度上昇に伴いトナー供給ローラの弾性層の硬度が高くなりトナー劣化が発生し実用可能な画像が得られなくなる。
一方、1.0×104<[lnX]・Yの条件下で加熱曝露処理すると、密閉容器内の絶対湿度Yが高くなり水の凝縮を防止するために温度を高くする必要がある。このため密閉容器内は高温になり、弾性層に軟化劣化が発生し、トナー供給ローラが現像剤担持体に押しつけられた状態に長時間固定されると、トナー供給ローラに圧縮永久歪が発生し、トナー像や再生画像に色抜けや濃度むら等が発生するようになる。これは、弾性層が高温に曝されて、ウレタンフォームのポリマー鎖が開裂したことによると考えられる。
加熱曝露処理する温度は、通常、40℃から160℃とするのが好ましく、80℃から160℃とするのがより好ましい。加熱曝露処理する温度を40℃以上とすると、加熱曝露雰囲気の絶対湿度Yを容易に高くすることができる。これにより、トナー供給ローラの弾性層を形成するウレタンフォーム中に水分を充分に浸透させ残留イソシナネートを容易に失活させることができる。また、加熱曝露処理する温度を160℃以下とすると、トナー供給ローラが密閉容器内の温度に到達するに要する時間に対して、加熱曝露処理時間が相対的に長くなり安定した温度の下で加熱曝露処理を行うことができ高品質なトナー供給ローラを得ることができるようになる。また、加熱曝露処理する温度を80℃〜160℃とし、加熱曝露雰囲気の絶対湿度Yを250〜3200(g/m3)とすると、成形後の硬度上昇がより少なく低硬度且つ低圧縮永久歪のウレタンフォームからなる弾性層を有するトナー供給ローラを得ることができ特に好ましい。
本発明における加熱曝露処理工程に供するトナー供給ローラの製造方法は、特に制限は無く常法によれば良い。その一例を示せば次の通りである。
ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、および所望により用いられる整泡剤、発泡剤、架橋剤、その他の助剤などを均質に混合して得られるウレタン原料組成物を、芯金を予めセットした成形型のキャビティ内に注入して、これを加熱硬化して、芯金の外周にこのウレタン原料組成物から形成されるウレタンフォームからなる弾性層を一体成形し、加熱曝露処理に供するトナー供給ローラを得ることができる。
上記原料を混合してウレタン原料組成物を調製する際の温度や時間については特に制限は無いが、混合温度は、通常10〜90℃、好ましくは20〜60℃の範囲であり、混合時間は、通常1秒〜10分間、好ましくは3秒〜5分間程度である。また、上記ウレタン原料組成物を加熱して反応硬化させる際、従来公知の方法により発泡させることが出来る。発泡方法については特に限定されず、前記発泡剤を用いる方法、機械的な撹拌により気泡を混入する方法など、いずれの方法をも用いることが出来る。なお、発泡倍率は適宜定めればよく特に制限はない。
本発明においては、上記ウレタン原料組成物を成形型のキャビティ内に注入して、これを加熱して反応させ発泡、硬化させて芯金の外周にウレタンフォームからなる弾性層を一体成形する方法が好ましく用いられる。このような方法は、特に限定されず、従来公知の方法の中から、適したものを選び、好適な発泡、硬化条件を採用して、本発明における加熱曝露処理に供するトナー供給ローラを調製すればよい。
本発明において使用することのできるポリオールとしては、特に制限は無いが、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリテトラメチレングリコール、THF−アルキレンオキサイド共重合体ポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール、エチレン-酢酸ビニル共重合体の部分鹸化物、フォスフェート系ポリオール、ハロゲン含有ポリオール等を好適に用いることができる。
また、本発明において使用することのできるポリイソシアネートについても特に制限は無く、従来公知の各種ポリイソシアネートの中から、適宜選択して使用することが出来る。ポリイソシアネートの具体例としては、トルエンジイソシアネート(以下TDIと記す)やジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート及び/又はその誘導体、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート及び/又はその誘導体、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネート及び/又はその誘導体などが挙げられる。前記誘導体としては、例えば、多核体、ポリオールなどで変性したウレタン変性物、ウレチジオン形成による二量体、イソシアヌレート変性物、カルボジイミド変性物、ウレトンイミン変性物、アロハネート変性物、ウレア変性物、ビュレット変性物などを挙げることが出来る。これらのポリイソシアネートの中で、TDIやジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート及び/又はその誘導体を主成分とするものは、得られるウレタンフォームの低硬度化、湿熱耐久性を向上させるので好適である。
本発明においては、TDIやジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート及び/又はその誘導体を一種用いても良く、二種以上を組み合せて用いても良い。
また、本発明に用いることのできる整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンとEO/PO共重合物からの水溶性ポリエーテルシロキサン、スルホン化リシノール酸のナトリウム塩やこれらとポリシロキサン・ポリオキシアルキレンコポリマーとの混合物等が挙げられる。この中でもポリエーテルポリオール系整泡剤としては、水溶性ポリエーテルシロキサンが好適である。
ホットモールドフォームは、スラブフォームに比べてゲル化が速いこと、型にオーバーパックされることから、フォームの通気性が低くなる傾向にある。このため、ホットモールドフォームの場合には、スラブフォームと基本的には類似しているが、やや整泡力が弱く通気性を高くする整泡剤を選ぶのが好ましい。
また、高弾性フォームは、系の粘度が高いことや反応性が高いことから、通常の軟質フォーム用整泡剤を用いると泡の安定化が過剰となり、連通化度が低下してフォームの収縮を生じる。このために、分子量の小さいコポリマーが用いられる。ポリエーテル鎖の代わりに有機官能基を付加したものが用いられることもある。
整泡剤は、活性水素を持つ化合物とポリイソシアネートとの総量に対して0.1〜3.0質量%の量が用いられる。
そして、混合操作の容易性や得られるポリウレタンフォームの特性の見地から、ポリイソシアネート、ポリオール、整泡剤の好適な組み合せは、ポリイソシアネートとしては、ジフェニルメタンジイソシアネートとTDIを混合したものを用い、ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、整泡剤としては水溶性ポリエーテルシロキサンとを用いた組み合せである。
本発明においては発泡剤として、水、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、メチレンクロライド、トリクロロフルオロメタン、n−およびイソ−ペンタン、特にこれらの工業的混合物、n−およびイソ−ブタン、プロパンのような液状炭化水素、フラン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルのようなエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メチルホルマート、ジメチルオキサラート、エチルアセタート等のカルボン酸アルキルエステル等、二酸化炭素等を単独で、又は組み合わせて使用することができるが、環境保護の観点から水を単独で使用することが好ましい。
発泡剤の使用量は、ポリオール100質量部に対して1.0〜5.0質量部とするのが好ましい。1.0質量部以上とするとスキンを形成する傾向が抑えられる。また5.0質量部以下とすると芳香族ポリ尿素の生成を抑えることができるため圧縮永久歪などの物性が向上し、耐久性に優れる。
本発明において用いることのできる触媒は、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、アミン系触媒、有機金属系ウレタン化触媒、有機酸塩触媒(カルボン酸塩やホウ酸塩等)を挙げることができる。これらの触媒は、単独で又は混合して用いることができる。その使用量は活性水素を持つ化合物に対して0.001〜10質量%が適当である。
アミン系触媒としては、例えば、1,3−ジメチルイミダゾール、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ヘキサデシルジメチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−オクタデシルモルホリン、ジエチレントリアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス〔2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル〕エーテル、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N′,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチレンジアミン、トリエチレンジアミンの塩類、第一及び第二アミンのアミノ基のオキシアルキレン付加物、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、N,N−ジアルキルピペラジン類のようなアザシクロ化合物、種々のN,N′,N″−トリアルキルアミノアルキルヘキサヒドロトリアミン類等を挙げることができる。
有機金属系ウレタン化触媒としては、例えば、酢酸錫、オクチル酸錫、カプリル酸錫、オレイン酸錫、ラウリン酸錫、ジブチル錫ジクロリド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等を挙げることができる。
また、前記アミン系触媒及び有機金属系触媒の初期活性を低下させた有機酸塩触媒(カルボン酸塩やホウ酸塩等)としては、例えば、ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、ホウ酸亜鉛等を挙げることができる。
これらの触媒は、単独で又は組み合わせて用いることができる。これらの触媒の使用量は活性水素を持つ化合物に対して0.001〜10質量%が適当である。
また、所望により使用される架橋剤は特に限定されないが、アルキレングリコール、1,4−ブタンジオール(1,4BD)等のジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン(TMP)等のトリオール類、ペンタエリスルトール等のテトラオール類、エチレンジアミン(EDA)等のジアミン類、ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)等のアミノアルコール類等を、単独、又は混合して使用することが出来る。
本発明においては、芯金と前記ウレタンフォームからなる弾性層を一体成形することにより得られるトナー供給ローラは収縮するので、後加工として、加熱曝露処理前にクラッシング処理を行いトナー供給ローラの外径寸法整えるのが好ましい。トナー供給ローラに対してクラッシングを行うことは公知であり、例えば、トナー供給ロールのポリウレタンスポンジ層の通気性を向上させるための手段としてクラッシングを行うことが特開平9−274373号公報に開示されている。
クラッシング処理は、独泡性のフォームを押圧し、破泡して物理的に連通化する方法であるが、本発明においては、プレス法、ローラ間を通す方法、エアーブラスト法、減圧真空法など、従来のいずれの方法によって実施してもよい。
上記特開平9−274373号公報にはトナー供給ロールを成形してからクラッシング処理するまでの時間については特に開示されていないが、本発明におけるトナー供給ローラは、上述したように成形後時間の経過とともに収縮し、成形後60分以上の時間が経過してしまうと収縮状態で形状が定まりクラッシング処理をしても収縮が回復せず外径寸法が安定しないところから、脱型後60分を超えないうちにクラッシングを行うのが好ましく、10分を超えないうちにクラッシングを行うのがより好ましい。これにより外径寸法の良好なトナー供給ローラを得ることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明について具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
本実施例においては、次の方法でトナー供給ローラの評価等を行った。
(1)硬度測定
上記実施例および比較例で得られたトナー供給ローラの加熱曝露処理直後、23℃、相対湿度50%の大気中に1日、3日、5日、10日置き、その硬度を図1に示す方法で測定した。
トナー供給ローラ4を、長さ50mm幅10mmの板状押し圧面を有する冶具1にて10mm/minの速度で押圧して2mm変形させた後、冶具1を10mm/minの速度で開放していった時の荷重を測定し、押圧していった時と開放していった時の1mm変形時の荷重差(図2を参照願う)を求めた。ローラ長手方向の中央および弾性層の両端からそれぞれ4cm内側に位置する3個所について周方向に各々90°離れた4個所の合計12個所の荷重差の平均値を硬度とした。
(2)圧縮永久歪測定
上記実施例および比較例で得られたトナー供給ローラを、その両端の芯金部分において支持し、その弾性層に、φ16のスリーブを1.5mm変位(圧縮)させた状態で、50℃、相対湿度95%のエア雰囲気下に72時間放置し、取り出し解放後30分経過した時の圧縮永久歪をJIS K6202に基づき求めた。
(3)画像品質評価
上記実施例または比較例のトナー供給ローラについて加熱曝露処理してから10日経過したものをフルカラーレーザービームプリンタ、LBP−2510(キヤノン(株)製;商品名)のシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各トナーカートリッジに組み込み、連続耐久テスト用のテキストページを連続して3200枚出力し、1晩以上放置した後に、各色ベタ画像を印刷し、得られたベタ画像を目視で観察し次の基準で画像品質を評価した。
○ :画像に色抜け、濃度むら等の欠点が認められなかった
○△:画像に色抜けまたは濃度むら等の欠点が若干みられたが実用可能なものであった
× :画像に色抜け、濃度むら等の欠点が認められた
なお、上記色抜けとは印刷されるべきところにトナーが付着しておらずに被記録材が露出していることをいい、濃度むらとはベタ画像の濃度が不均一であることを言う。
(4)総合評価
上記硬度測定、圧縮永久歪測定および画像品質評価の結果に基づき、実施例または比較例のトナー供給ローラについて以下のようにして総合評価を行った。
○ :加熱曝露処理時間が10時間(600分)以下の場合においても、(a)加熱曝露処理後10日を経たときの硬度が100〜200g/mmの範囲であり、且つ(b)加熱曝露処理直後から10日後の硬度の差が−15g/mm〜15g/mmの範囲であり、且つ(c)圧縮永久歪が20%以下であり、しかも(d)画像品質評価が○であるという全ての要件を満足する
○△:上記(a)、(b)および(c)の要件を満足し、しかも(e)画像品質評価が○△であるという要件を満足する
× :上記(a)、(b)、(c)および(e)のいずれかの条件を満足しない
(実施例1〜4、比較例2〜4)
下記の配合に示す組成のポリオール成分液(A)(ポリオール、整泡剤、触媒、水など)およびポリイソシアネート成分液(B)を調製しこれらの液温25℃に調整した。
配合
ポリオール成分液(A)
ポリエーテルポリオール、FA-718 :100質量部
(三洋化成工業(株)製;商品名、OH価=28)
アミン触媒、ToyoCat-ET :0.3質量部
(東ソー(株)製;法品名)
アミン触媒、TEDA-L33 :0.5質量部
(東ソー(株)製;商品名)
シリコーン系整泡剤、L5366 :1.0質量部
(日本ユニカー(株)製;商品名)
発泡剤、水 :2質量部
ポリイソシアネート成分液(B)
イソシアネート、コロネート1021 :25.7質量部
(日本ポリウレタン(株)製;商品名、NCO%=44.5)
そして、上記(A)(B)両液を、表1または表2に示した各実施例または比較例のNCOインデックスとなるように配合し、撹拌機で5秒撹拌して混合した後、予め、芯金をセットした60℃に温調した成形型のキャビティに注入して20分加熱して発泡、硬化させ、脱型してトナー供給ローラ(未加熱曝露処理)を調製した。調製したトナー供給ローラ(未加熱曝露処理)を、表1および表2に示す条件の下で密閉容器内で加熱曝露処理を行いトナー供給ローラを得た。得られたトナー供給ローラについて上記方法で物性を測定し画像品質を評価した。得られた結果を表1および表2に示した。
(比較例1)
NCOインデックスを100とし、絶対湿度8.5(g/m3)を有する大気中に設置した電気炉を用い表2に示した条件で加熱曝露処理した以外は実施例1〜4と同様にしてトナー供給ローラを得、得られたトナー供給ローラについて上記物性測定し画像品質を評価した。得られた結果を表2に示した。
表1および表2に示した結果から分かるように、実施例1〜4のトナー供給ローラは、経時による硬度上昇(エージング処理後初期〜10日後の硬度差)も少なく低硬度且つ短期間で弾性層の硬度が安定している。また、圧縮永久歪率も低く、中間転写体等の他の部材に押しつけられた状態に長時間固定された場合においても、トナー供給ローラの歪みがなく、トナー像や再生画像に色抜けや濃度むら等が発生しなかった。且つ、弾性層が低硬度であるためにトナー劣化を起こさず画像品質の評価において実用可能な画像が得られた。この中でも加熱曝露処理条件が、温度80℃〜160℃且つ絶対湿度Y=300〜3200である実施例2〜4は実施例1と比べもて、より経時による硬度上昇(加熱曝露処理直後〜10日後の硬度の差)も少なく低硬度且つ短期間で硬度が安定している。また、圧縮永久歪率も低く良好な画像が得られるので、特に好ましい。
これに対し、比較例1のトナー供給ローラは、経時による硬度上昇変化が大きく且つ高硬度化するためにトナー劣化を起こし、実用可能な画像が得られなかった。
また、[lnX]・Y<4.0×102の条件下で加熱曝露処理した比較例2のトナー供給ローラは、経時による硬度上昇変化が大きく且つ高硬度化するためにトナー劣化を起こし、且つ圧縮永久歪も大きいためにトナー供給ローラの歪みが起こり、トナー像や再生画像に色抜けや濃度むら等が発生し、実用可能な画像が得られなかった。
1.0×104<[lnX]・Yの条件下で加熱曝露処理した比較例3のトナー供給ローラは、加熱曝露処理により硬度が大幅に低下し、圧縮永久歪が大きかった。このトナー供給ローラは、現像担持体に押しつけられた状態に長時間固定されると、トナー供給ローラの歪みが起こり、トナー像や再生画像に色抜けや濃度むら等が発生し、実用可能な画像が得られなかった。
比較例4のトナー供給ローラは、関係式(1)を満たしており、低硬度であり、硬度変化は小さく、且つ圧縮永久歪も小さいが、絶対湿度Yが45(g/m3)より低かったために加熱曝露処理に長時間を要し生産性が悪く工業的生産に適さない。
Figure 2005300603
Figure 2005300603
本発明により、複写装置、画像記録装置、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置において用いられ、優れた画像を得ることを可能とするトナー供給ローラを提供することができる。
本発明におけるトナー供給ローラの荷重差の測定方法を示す説明図である。(a)は断面説明図、(b)は平面説明図である。 本発明におけるトナー供給ローラの荷重差の測定例を模式的に表した図である。
符号の説明
1 冶具
2 芯金
3 弾性層
4 トナー供給ローラ

Claims (4)

  1. 芯金と、該芯金の外周に形成されたウレタンフォームからなる弾性層を有するトナー供給ローラの製造方法であって、関係式(1)
    4.0×102≦[lnX]・Y≦1.0×104 (1)
    (上記関係式中、Xは加熱曝露処理時間(分)を、Yは加熱曝露雰囲気の絶対湿度(g/m3)を表す。)
    を満たし、且つ、加熱曝露雰囲気の絶対湿度Yが45〜3200(g/m3)である条件の下でトナー供給ローラを加熱曝露処理する工程を含むトナー供給ローラの製造方法。
  2. 前記加熱曝露処理する工程において、加熱曝露処理する温度が、40℃〜160℃である請求項1記載のトナー供給ローラの製造方法。
  3. 前記加熱曝露処理する工程において、加熱曝露処理する温度が80℃〜160℃であり、加熱曝露雰囲気の絶対湿度Yが、250〜3200(g/m3)である請求項1または2記載のトナー供給ローラの製造方法。
  4. 前記トナー供給ローラの製造方法が、芯金をセットした成形型のキャビティ内にウレタン原料組成物を注入し芯金の外周に該ウレタン原料組成物から形成されるウレタンフォームからなる弾性層を一体成形する工程を含む請求項1から3のいずれかに記載のトナー供給ローラの製造方法。
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