JP4194902B2 - トナー供給ローラ - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ等の画像形成装置に用いられる現像装置、クリーニング装置等に搭載されるトナー供給ローラに関する。
従来、複写装置や画像記録装置、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、電子写真感光体や静電記録誘電体等からなる像担持体上に形成した静電潜像を現像装置により現像して、トナー像として可視化することが行なわれているが、そのような現像装置においては、ホッパー内に収容された所定のトナー(現像剤)を像担持体側に供給するための、軟質の弾性ローラからなるトナー供給ローラが内蔵されている。
ところで、このような現像装置におけるトナー供給ローラには、ポリウレタンフォーム(スポンジ)からなる弾性ローラが用いられており、また、そのような弾性ローラの製法としては、(A)スラブ発泡若しくは型発泡のフォーム材からローラ素材を切り出し、それに芯金を通した後、表面を研削して、ローラ形状に仕上げる方法、(B)芯金と一体で型内発泡した後、不要部分を研削してローラ形状に仕上げる方法、(C)ローラ形状の型内で芯金と一体で発泡成形し、研削を行わない方法等が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記の(A)方法や(B)方法においては、一般的に製造工程が煩雑であり、また研削によるローラ表面の毛羽立ち、寸法精度が悪い等の問題があり、一方、上記の(B)方法や(C)の方法においては、一般的に成形型から脱型する際に剥離が重く、ポリウレタンが破断してしまう場合があるという問題を抱えていた。
(B)及び(C)の方法においてポリウレタンの成形型からの離型性を向上させる材料としてはシリコーン樹脂コーティングが好適である(例えば、特許文献2参照。)。ポリウレタン発泡成形時に使用される整泡剤は、メチル基やカルビノール基を有し、軟質、半硬質や硬質ポリウレタン用整泡剤として使用される(例えば、非特許文献1、2、3。)。しかし、前記水溶性シリコーン整泡剤は、ポリウレタン発泡(成形)時の整泡効果のみを期待するものであり、離型効果を得るためには一般的に硬化型の離型剤が別途、使用されている。
金型成形に使用される離型剤としては、大きく分けて、移行型、及び非移行型離型剤などが挙げられる。移行型離型剤は金型表面から成形物のポリウレタン層に移行し、ポリウレタン硬化反応を阻害し、所定の成形物が得られない場合があった。一方、非移行型離型剤は、ポリウレタン硬化反応を阻害することはないが、移行型離型剤に比べ、剥離性は大きく低下する場合があった。これら剥離性の改善として、シリコーンの種類を選定し、剥離性を改善した、軟質又は半硬質の連続気泡性ポリウレタンフォームシーリング材が提案されている(例えば、特許文献3参照。)
特開平3−155575号公報 特開平9−274373号公報 特開平7−188644号公報 「ウレタンフォーム用シリコーン整泡剤」、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、NO.F505、1989年12月発行 「樹脂改質用シリコーン」、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、NO.Y516、1996年9月発行 技術資料「ウレタンフォーム用シリコーン整泡剤」、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、平成12年5月1日作成
しかし、特許文献3に記載されているのは、ポリウレタンフォームシーリング材であり、トナー供給ローラに使用可能なシリコーン内部離型剤は未だ開発されていなかった。
更に、かかるトナー供給ローラである弾性ローラが、独立気泡型の発泡体構造を呈するポリウレタンフォームにて形成されると、そのようなローラは、現像ローラに対して押し付け、回転させて使用されるので、その使用中に揉まれることとなり、一般的に前記(A)、(B)及び(C)の何れの方法にて得られる弾性ローラであっても、発泡体内部のセル膜が破れて通気性が高くなり、そしてその破れた部位からトナーが入り込んで、ローラの硬度上昇を引き起こし、それによってトナーの供給特性、ひいては画像特性に悪影響をもたらすようになる場合があるという問題も抱えていた。
本発明は、このような従来のトナー供給ローラがもつ、成形型から脱型する際の剥離性の悪さを克服し、トナーの入り込みによるローラの硬度上昇を抑制又は解消しうるトナー供給ローラを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、芯金と、芯金上に設けられたポリオールとポリイソシアネートとを反応させて成形されたポリウレタンスポンジ層を有するトナー供給ローラにおいて、
前記ポリウレタンスポンジ層の原料である内部離型剤として、ポリイソシアネート及びポリオールの少なくとも一方と反応する基で、且つ水酸基、第1級アミノ基及び第2級アミノ基からなる群から選択された少なくとも1種の基よりも遅反応性のメチル基、エポキシ基、カルボキシル基及びメルカプタン基からなる群から選択された少なくとも1種の基を側鎖末端に有する遅反応性シリコーンを使用したことを特徴とするトナー供給ローラに関するものである。
本発明は更に、前記ポリウレタンスポンジ層の一方の側を大気圧に、他方の側を125Paの減圧下に晒したときの通気量が0.05〜5.3 l/minであることを特徴とすることが好ましい。
本発明は更に、前記ポリオールがポリエーテルポリオールであることを特徴とすることが好ましい。
本発明は更に、前記ポリイソシアネートが、芳香族ポリイソシアネート及びその誘導体からなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましい。
本発明は更に、前記ポリイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネート及びその誘導体並びにトリレンジイソシアネート及びその誘導体からなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましい。
本発明においては、遅反応性シリコーンを用いるため、脱型性に優れ、トナーや現像ローラに悪影響を及ぼすことはないトナー供給ローラを提供することが出来る。
本発明について詳細に述べる。本発明で内部離型剤として使用するシリコーンは、シリコーン分子中にポリイソシアネート又はポリオールと反応する基を有し、且つそれがメチル基、エポキシ基、カルボキシル基及びメルカプタン基からなる群から選択された少なくとも1種の基であるものである。この基は水酸基、第1級アミノ基及び第2級アミノ基の全ての基に対して遅反応性であることが好ましい。この基はシリコーン分子の側鎖末端に存在するものである。これらの基を有することによって、より良好な脱型性を有し、トナーや現像ローラに悪影響を及ぼさないトナー供給ローラを提供することができる。内部離型剤としては具体的に以下の化合物が一例として挙げられる。
Figure 0004194902
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Figure 0004194902
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内部離型剤は公知の方法でポリウレタンスポンジ原料に混合することができる。ポリウレタンスポンジ原料中の内部離型剤の含量は、ポリウレタンスポンジ原料全体に対して0.01質量%以上であることが好ましく、10質量%以下であることが好ましい。つまり、0.01質量%未満であると、内部離型剤としての添加量不足のため脱型性が低下し、10質量%を超えると成形不良になりやすいばかりでなく、脱型後に未反応の内部離型剤が残存するため、トナーや現像ローラに悪影響を及ぼしやすいからである。
また、「遅反応性」の判断には遅反応性シリコーンと、遅反応性基を水酸基、第1級アミノ基又は第2級アミノ基のいずれかの基に置換したシリコーン(置換シリコーン)を用いる。これらのシリコーンをポリイソシアネート及びポリオールの少なくとも一方と反応させ、遅反応性シリコーン中の遅反応性基が、置換シリコーン中の水酸基、第1級アミノ基又は第2級アミノ基よりも反応速度が遅いときには「遅反応性」であると判断する。
即ち本発明においては、トナー供給ローラのポリウレタンスポンジ層の原料である内部離型剤としてメチル基、エポキシ基、カルボキシル基、メルカプタン基の様なポリイソシアネート又はポリオールと反応する基を側鎖末端に有するシリコーンを使用するものであって、ウレタンシーリング材に使用するものとは用途が異なる。これらの基はポリイソシアネート又はポリオールに対する反応速度が水酸基、第1級アミノ基及び第2級アミノ基からなる群から選択された少なくとも1種の基に比べ、遅反応性の基であり、その結果、ウレタン発泡時には反応しておらず、ウレタンフォーム表面へのブリードが起こり、脱型時においてもシリコーンは反応していないため、容易に離型することが出来、又、数時間以上の経過後には十分反応するので、トナーや現像ローラに悪影響を及ぼすことはないのである。
本発明のトナー供給ローラを製造する場合、使用するポリオールとしては、特に制限は無く、従来公知の各種ポリオールの中から、適宜選択して使用することが出来る。このポリオールの例としては、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキシレンアジペート、エチレンアジペートとブチレンアジペートとの共重合体、ダイマー酸系ポリオール、ヒマシ油系ポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等のポリエステルポリオールや、ポリオキシアルキレングリコール等のポリエーテルポリオールが挙げられる。この中でも、重量平均分子量が2000〜10000のものを単独若しくは混合して用いることが好ましい。すなわち、2000以上であると架橋密度が十分となり、得られる高分子材料の物性が向上する傾向がみられる。また、10000以下であると適度な粘度を有し、良好な作業性が得られるからである。なお、上記ポリオールのうち、ポリエーテルポリオールを用いると、耐湿熱耐久性に優れた高分子材料を得るのに好適である。ポリエーテルポリオールの開始剤としては、エチレングリコール又はプロピレングリコールを用いることが好ましい。更に、エチレンオキサイドを5モル%以上含有するポリエーテルポリオールを使用すると、反応性に優れ好ましい。これらのポリオールは単独又は混合して使用出来る。また、あらかじめポリイソシアネートと重合させたプレポリマーとして用いても差し支えない。
前記ポリエーテルポリオールは他の各種ポリオールと組合わせて用いても良い。他の各種ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールなどが挙げられる。なかでも、ポリエーテルポリオールの少なくとも一部をポリエーテルポリオール中でエチレン性不飽和単量体(アクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸メチル、塩化ビニリデン等)の重合により変性した通称ポリマーポリオール(商品名:三井武田ケミカル)、エチレンオキサイドを60〜95モル%ランダム付加重合させたポリエーテルポリオールなどが挙げられる。これらのポリオールを一部併用することにより材料の湿熱耐久性を低下させることなく、通気性向上(連続気泡化)等を図ることが出来る。
一方、前記ポリオールとともに用いられるポリイソシアネートとしては、特に制限は無く、従来公知の各種ポリイソシアネートの中から、適宜選択して使用することが出来る。このポリイソシアネートの例としては、トリレンジイソシアネートやジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート及びその誘導体、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート及びその誘導体、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネート及びその誘導体などが挙げられる。前記誘導体としては、例えば、多核体、ポリオールなどで変性したウレタン変性物、ウレチジオン形成による二量体、イソシアヌレート変性物、カルボジイミド変性物、ウレトンイミン変性物、アロハネート変性物、ウレア変性物、ビュレット変性物などを挙げることが出来る。これらのポリイソシアネートの中で、トリレンジイソシアネートやジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート及びその誘導体を主成分とするものは、得られる高分子材料からなる部材の低硬度化、湿熱耐久性を向上させるので好適である。
本発明においては、トリレンジイソシアネートやジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート及びその誘導体を一種用いても良く、二種以上を組み合せて用いても良い。また、所望により、本発明の目的が損なわれない範囲で、前記トリレンジイソシアネートやジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート及びその誘導体とともに、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネート及びその誘導体を併用することが出来る。これらポリイソシアネートの配合量としては特に制限は無いが、NCOインデックスが60〜120%になるように配合量を設定することが好ましく、より好ましくは70〜105%の範囲である。しかし、これらに限定されるものではない。なお、NCOインデックスとはポリイソシアネート中のイソシアネート基の総数を、ポリオール、架橋剤、水等の水酸基やアミノ基等のイソシアネート基と反応する活性水素の総数で除した値である。すわなち、イソシアネート基と反応する活性水素基とポリイソシアネート中のイソシアネート基が化学量論的に等しい場合に、そのNCOインデックスは100となる。
ポリオールとポリイソシアネートを反応させるための触媒としては、例えば、アミン系触媒(トリエチレンジアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、1,2−ジメチルイミダゾール、N−エチルモルホリン、N−メチルモルホリン等)や、有機金属系触媒(オクチル酸錫、オレイン酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン等)などが挙げられる。これらは単独、又は混合物として使用出来る。しかし、これらに限定されるものではない。
ポリウレタンの発泡剤としては、例えば、水、モノ弗化トリ塩化メタンやジ塩化メタンなどのハロゲン化アルカン、ブタン、ペンタンなどの低沸点アルカン、分解窒素ガス等を発生するアゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。これらは単独、又は混合物として使用出来る。
その他助剤として、架橋剤、難燃剤、着色剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、酸化防止剤、導電性付与剤等が挙げられる。これらのその他助剤を必要に応じて添加しても何等本発明の主旨を損なうものではない。
本発明のトナー供給ローラは、前記ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、発泡剤等を用いてフォームを形成させる。その製法は従来知られている(1)ワンショット法、(2)プレポリマー法、(3)部分プレポリマー法(別名:セミワンショット法、セミプレポリマー法)等のいずれの方法によっても製造し得られる。ワンショット法による製造方法の一例を示せば次の通りである。前記の前記ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、発泡剤等を混合攪拌し、加熱して反応硬化させることにより、本発明のトナー供給ローラが得られる。原料を混合する際の温度や時間については特に制限は無いが、混合温度は、通常10〜90℃、好ましくは15〜50℃の範囲であり、混合時間は、通常1秒〜10分間、好ましくは3秒〜5分間程度である。また、加熱して反応硬化させる際、従来公知の方法により、発泡させることにより、ポリウレタンフォームからなるトナー供給ローラを製造することが出来る。ここでの発泡方法については特に制限はない。なお、発泡倍率は適宜定めればよく、特に制限はない。
本発明のポリウレタン製トナー供給ローラの通気量は0.1〜5リットル(l)/min以下であることが好ましい。本発明において言う通気量とは、トナー供給ローラのポリウレタンスポンジ層の一方を大気圧に、他方を125Paの減圧下に晒した時の通気量が0.1〜5l/min以下となる通気特性を有するように構成されていることが好ましい。すなわち、通気量が0.1l/min以上5l/min以下であると、トナーがポリウレタン層の奥まで侵入しローラが高硬度化することがなく、トナーの供給かきだしが十分に行われ、画像不良が起きない。なお、通気量とは図5に示される装置構成によって得られるトナー供給ローラの通気量を表す。通気量はトナー供給ローラの外径より若干小さな内径を有する円筒18にトナー供給ローラを圧入した後、かかる円筒18の一端を大気に晒す一方、その他端を流量計19を介して真空ポンプ20に接続する。次いで、円筒18の真空ポンプ20に接続された側の圧力を圧力計21にて計測して、それが125Paになるように、真空ポンプ20を作動させ、その時の空気流量を流量計62で測定し、目的とする通気量を得るのである。
このように通気量を制御することよって、各セル間の連通の程度が低く抑えられて、粒子径のかなり微細なトナーを使用しても、スキン層直下の発泡体セルから内部のセルへのトナー侵入が有利に抑制され、長時間使用後におけるトナー供給ローラの硬度上昇が可及的に抑制され、そのようなトナーを使用する場合においても、長時間使用後における画像の劣化が少ないという効果を発揮する。すなわち、通気量が0.1/min以上であると独立気泡性ポリウレタンのため、トナーの供給及び掻き取りが十分に行われ、画像不良が起きない。また、通気量が5/min以下であると連続気泡性が高まるため、トナーがポリウレタン層の奥まで侵入しローラが適度な硬度となり、画像不良が起きない。
この通気量の調整は、ポリウレタン原料の種類、整泡剤の種類、触媒の量や種類(例えば強樹脂化触媒を使用し、その使用量を多くすると通気量が低くなる。)、攪拌条件(羽根の形状、回転数で大幅に変化する)、溶存エア量(少ないと通気量が低くなり、多いと高くなる)、その他発泡剤の種類や量、反応温度、或いはクラッシング手法等の選択により変化するので、これらを調整することによって行うものである。
ポリウレタンフォームの製造に際しては、例えば、水酸基や1〜2級アミノ基を有する化合物が整泡剤として使用されている。これらの整泡剤は、フォーム製造時にポリイソシアネートと反応しながらポリウレタンポリマー鎖中に共重合しているものと考えられる。一方、本発明において、内部離型剤として使用するメチル基、エポキシ基、カルボキシル基、メルカプタン基の様なポリイソシアネート又はポリオールと反応する基を有するシリコーンは、反応速度が水酸基又は第1級アミノ基もしくは第2級アミノ基と比べ遅反応性の基であり、その結果、ウレタン発泡時には反応しておらず、ウレタンフォーム表面へのブリードが起こり、脱型時においてもシリコーンは反応していないため、容易に離型することが出来、又、数時間以上の経過後には十分反応するので、トナーや現像ローラに悪影響を及ぼすことはないのである。
また、本発明のトナー供給ローラに使用される遅反応性シリコーンは、従来公知のシリコーン整泡剤と混合して使用しても差し支えない。
本発明のトナー供給ローラは、このようにして得られたポリウレタンフォームを用いたものであって、通常、鉄にメッキを施したものやステンレス鋼などからなる芯金を、前記のポリウレタンフォームで被覆することにより製造される。用途によっては、導電性付与剤を添加してもよいし、導電性や半導電性、或いは絶縁性の塗料により、その外側を塗装してもよい。
金属部材とポリウレタン部材の接合方法については特に制限は無いが、金属部材を予めモールド(成形型)内部に配設しておきポリウレタン組成物を注型硬化する方法や、ポリウレタン部材を所定の形状に成形した後接着する方法などを用いることが出来る。どちらの方法でも、必要に応じて金属部材とポリウレタンフォームの間に接着層を設けることが出来、この接着層としては、接着剤やホットメルトシートなどの公知の材料を用いることが出来る。本発明のポリウレタン部材の形成方法としては特に制限は無く、公知の方法、例えば前述した所定の形状のモールドに注型する方法などを用いることが出来る。
図1は、本発明のトナー供給ローラを装着した電子写真方式の画像形成装置の一例を示す説明図であって、本発明に係るトナー供給ローラ(3)と静電潜像を保持した画像形成体(1)との間に現像ローラ(2)がその外周面を画像形成体(1)の表面に近接させた状態で配設され、且つ画像形成体(1)に紙などの記録媒体(8)を介して、転写ローラ(5)を当接させた構造を示している。トナー供給ローラ(3)、現像ローラ(2)及び画像形成体(1)を矢印方向に回転させることにより、トナーがトナー供給ローラ(3)により、現像ローラ(2)の表面に供給され、層形成ブレード(4)によって均一な薄層に整えられた後、画像形成体(1)上の潜像に付着し、前記潜像が可視化される。そして画像形成体(1)と転写ローラ(5)との間に電界を発生させることにより、画像形成体(1)上のトナー画像を記録媒体(8)に転写させる。また、(6)はクリーニングブレードであり、このクリーニングブレード(6)により、転写後に画像形成体(1)表面に残留するトナーが除去される。なお、(7)は帯電ローラである。トナー供給ローラ(3)、層形成ブレード(4)及び現像ローラ(2)は図2に示す現像ユニットを構成している。
以下に、本発明の実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、各実施例、参考例及び比較例で使用するシリコーンは次の通りである。
Figure 0004194902
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Figure 0004194902
Figure 0004194902
参考例1、2、3、比較例1
FA−908(三洋化成工業株式会社製ポリエーテルポリオール、OH価=24)90質量部、POP−31−28(三井武田ケミカル株式会社製ポリマーポリオール、OH価=28)10質量部、TOYOCAT−ET(東ソー株式会社製第3級アミン触媒)0.1質量部、TOYOCAT−MR(東ソー株式会社製第3級アミン触媒)0.3質量部、水(発泡剤)2質量部、コロネート1025(日本ポリウレタン工業株式会社製ポリイソシアネート、NCO=45%)22質量部、上記のシリコーン(A〜D)1質量部を混合攪拌し、シリコーン表面処理した剥離性のセパレーターの間で発泡し、厚み約10mmの発泡体を得て、キュア後剥離強度を測定した。なお、同一のセパレーターで5回発泡を繰り返し、5回目の剥離強度についても測定した。結果を表1に示す。
Figure 0004194902
1)成形物を厚さ10mm、幅220mm、長さ220mmに裁断し、通気性試験装置で、125Paの減圧下に晒した時の通気量(JIS K 6400)。
2)幅25mm、長さ175mm(接着部分125mm)に裁断し、200mm/minで剥離した時の平均剥離力。(JIS K 6854)
3)◎:軽剥離、○:通常剥離、×:重剥離
実施例1、2、3、4、5、参考例4
まず、成形型としては、図4に示されるが如きパイプ型(14)を用いる。このパイプ型(14)の型内面に対して、ショットブラスト加工を施し、その表面を表面粗さ:Rzが5〜15μmになるように粗面化した後、シリコーン樹脂離型剤を用いてコーティングを行い、更に加熱硬化せしめることにより、型内面にシリコーン樹脂皮膜(厚さ:5μm)を形成せしめた。
一方、FA−908(三洋化成工業株式会社製ポリエーテルポリオール、OH価=24)90質量部、POP−31−28(三井武田ケミカル株式会社製ポリマーポリオール、OH価=28)10質量部、TOYOCAT−ET(東ソー株式会社製第3級アミン触媒)0.1質量部、TOYOCAT−MR(東ソー株式会社製第3級アミン触媒)0.3質量部、水(発泡剤)2質量部、コロネート1021(日本ポリウレタン工業株式会社製ポリイソシアネート、NCOインデックス=45%)22質量部、以下のシリコーン(A〜D)1質量部を混合攪拌し、次いで、前記成形型にて発泡成形することにより、図3に示されるが如き芯金(12)の周りに、ポリウレタンスポンジ層(13)を一体的に形成せしめてなる、トナー供給ローラ(3)を得た。このローラの物性測定結果を表2に表す。
Figure 0004194902
4)図5に示される装置構成によって得られるトナー供給ローラの通気量。前記トナー供給ローラの外径より若干小さな内径(後述する実施例3においては、ロール外径より1mm小さな内径)を有する円筒18に圧入した後、かかる円筒18の一端を大気に晒す一方、その他端を流量計19を介して真空ポンプ20に接続する。次いで、円筒18の真空ポンプ20に接続された側の圧力を圧力計21にて計測して、それが125Paになるように、真空ポンプ20を作動させ、その時の空気流量を流量計62で測定し、目的とする通気量を得るのである。
5)キヤノンカラーレーザービームプリンター2050に実装し、A4サイズ用紙に画像を印刷した際の上、中、下、右、中、左、計9点における色の濃度バラツキを以下の基準に従って測定した。
○:8〜9点が濃度均一、△:6〜7点が濃度均一、×:5点以下が濃度均一
6)キヤノンカラーレーザービームプリンター2050に実装し8000枚印刷し、その後画像を印刷した際の画像に関係しないトナーの付着を以下の基準に従って測定した。
○:ボタ落ちなし(良好)、×:ボタ落ち有り(不良)。
前記表1の結果から、A、B、Cの遅反応シリコーンを使用した場合には軽剥離を示す。前記表2の結果から、A、B、Cの遅反応シリコーンを使用し、且つ125Paの減圧下に晒したときの通気量が0.05〜5.3 l/minのトナー供給ローラを使用した場合には、剥離性、及び画像特性に優れた結果を示す。
本発明の画像形成装置部品をトナー供給ローラとして装着した電子写真方式の画像形成装置の一例を示す説明図である。 図1における現像ユニットの一つを拡大して示す断面説明図である。 本発明に従うトナー供給ローラの一例を示す説明図である。 本発明に従うトナー供給ローラの製造方法において用いられる成形型の一例を示すものであり、そのような成形型の縦断説明図である。 本発明に従うトナー供給ローラのポリウレタンスポンジ層の通気量の測定手法を示す説明図である。
符号の説明
1 画像形成体
2 現像ローラ
3 トナー供給ローラ
4 層形成ブレード
5 転写ローラ
6 クリーニングブレード
7 帯電ローラ
8 記録媒体
9 現像ユニット
10 ホッパー
11 トナー
12 芯金
13 ポリウレタンスポンジ層
14 成形型
15 パイプ
16 キャップ
17 成形キャビティ
18 円筒
19 流量計
20 真空ポンプ
21 圧力計


Claims (4)

  1. 芯金と、芯金上に設けられたポリオールとポリイソシアネートとを反応させて成形されたポリウレタンスポンジ層を有するトナー供給ローラにおいて、
    前記ポリウレタンスポンジ層の原料である内部離型剤として、ポリイソシアネート及びポリオールの少なくとも一方と反応する基で、且つ水酸基、第1級アミノ基及び第2級アミノ基からなる群から選択された少なくとも1種の基よりも遅反応性のメチル基、エポキシ基、カルボキシル基及びメルカプタン基からなる群から選択された少なくとも1種の基を側鎖末端に有する遅反応性シリコーンを使用したことを特徴とするトナー供給ローラ。
  2. 前記ポリウレタンスポンジ層の一方の側を大気圧に、他方の側を125Paの減圧下に晒したときの通気量が0.05〜5.3 l/minであることを特徴とする請求項1に記載のトナー供給ローラ。
  3. 前記内部離型剤として、下記式(1)、(2)、(3)又は(4)のシリコーンを使用したことを特徴とする請求項1又は2にトナー供給ローラ。
    Figure 0004194902
  4. 前記内部離型剤として、下記式(5)、(6)、又は(7)のシリコーンを使用したことを特徴とする請求項3に記載のトナー供給ローラ。
    Figure 0004194902
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