JP2005299413A - スロットル制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 戻しバネの付勢力によるスロットルギヤの作動性を向上することのできるスロットル制御装置を提供する。
【解決手段】 吸気通路1aを形成するスロットルボデー1と、スロットルボデー1に回転可能に設けられたスロットルシャフト6と、スロットルシャフト6に設けられたスロットルバルブ2と、スロットルシャフト6に対して固定されかつ同軸上に従動ギヤ部54及びガイド筒部52を備えるスロットルギヤ50と、スロットルギヤ50を所定の開度位置に弾性的に保持するコイルバネからなる戻しバネ40とを備える。スロットルギヤ50のガイド筒部52には、回転可能なガイドピン58が設けられる。ガイドピン58の外周面に戻しバネ40の内周面が接触可能に構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関(エンジン)への吸入空気量を調整するスロットル制御装置に関する。
スロットル制御装置の従来例について説明する。
図14に示すように、スロットル制御装置は、モータ92の駆動により、モータピニオン92p、カウンタギヤ93、スロットルギヤ94を介して、スロットルシャフト95を回動させ、これによりスロットルシャフト95上のスロットルバルブ96を開閉させる。スロットルバルブ96の開閉により、スロットルボデー91の吸気通路91aを流れる吸入空気の流量を調整するように構成されている。
図15に示すように、スロットルギヤ94は、円筒状のガイド筒部94tと、扇形ギヤからなる従動ギヤ部94wとを備えている。スロットルギヤ94は、一般的には樹脂製のものが採用されている。
前記スロットルボデー91と前記スロットルギヤ94との間には、例えば、金属製の戻しバネ98が、スロットルボデー91の軸受部91b及びスロットルギヤ94のガイド筒部94tに外嵌された状態で介装されている。
戻しバネ98は、スロットルギヤ94を所定の開度位置に弾性的に保持するもので、巻き方向が互いに異なるコイルバネからなる第1のバネ要素98aと第2のバネ要素99とを有している。第1のバネ要素98aはスロットルボデー91の軸受部91b側に配置され、第2のバネ要素99はガイド筒部94tに配置されている。第1のバネ要素98aの外端部(図示省略)は、スロットルボデー91に掛止されている。また、第2のバネ要素99の外端部99fは、スロットルギヤ94のバネ受け部94kに掛止されている(図16参照)。
前記第1のバネ要素98a(図15参照)は、スロットルバルブ96が所定の開度位置(「オープナー開度位置」という。)よりも開き側に位置するときに、スロットルギヤ94にオープナー開度位置へ向けて閉じ方向(図16中、矢印S方向)の付勢力を付与する。したがって、スロットルバルブ96がオープナー開度位置よりも開き側の位置にあるときに、故障等によりモータ92が非通電状態になると、スロットルバルブ96が第1のバネ要素98aの付勢力によりオープナー開度位置まで閉じられる。
また、第2のバネ要素99(図16参照)は、スロットルバルブ96がオープナー開度位置よりも閉じ側に位置するときに、スロットルギヤ94にオープナー開度位置へ向けて開き方向の付勢力(図16中、矢印O方向)を付与する。したがって、スロットルバルブ96がオープナー開度位置よりも閉じ側の位置にあるときに、故障等によりモータ92が非通電状態になると、スロットルバルブ96が第2のバネ要素99の付勢力によりオープナー開度位置まで開かれる。
なお、上記したようなスロットル制御装置としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
特開2002−256894号公報
上記したスロットル制御装置において、スロットルギヤ94がオープナー開度位置よりも閉じ方向に回動する際には、スロットルボデー91(図15参照)側に設けられたオープナ用ストッパ91t(図16参照)に対して、両バネ要素98a,99の間のU字状のフック部99mが当接される。また、前にも述べたように、第2のバネ要素99の外端部99fは、スロットルギヤ94のバネ受け部94kに掛止されている(図15参照)。
このため、スロットルギヤ94がオープナー開度位置よりも閉じ方向に回動する際には、戻しバネ98における第2のバネ要素99とスロットルギヤ94のガイド筒部94tとが接触する範囲H(図16参照)において相対的に摺動する。この摺動に起因して、ヒステリシスが生じるという問題がある。
さらに、長期耐久後においては、前記摺動によりスロットルギヤ94のガイド筒部94tが磨耗をきたすことにより、樹脂の磨耗粉が発生し、その磨耗粉によって前記ヒステリシスが増大するおそれがあった。
ちなみに、従来例の初期における作動トルク特性が図13に特性線A0で示され、長期耐久後における作動トルク特性が図13に特性線Aaで示されている。
図13から明らかなように、従来例によると、初期(特性線A0)に比べて、長期耐久後(特性線Aa)における作動トルクすなわちヒステリシスが大幅に増加していることがわかる。このように、長期耐久後にヒステリシスが増加すると、戻しバネ98の第2のバネ要素99によるスロットルギヤ94の作動性が損なわれることになる。そして、ヒステリシスの増加が甚だしくなると、例えばモータ92が故障等により非通電状態になった場合に、第2のバネ要素99の付勢力によりスロットルバルブ96をオープナー開度位置へ開くことが困難になることがある。
本発明が解決しようとする課題は、スロットルギヤのガイド筒部とそのガイド筒部に外嵌される戻しバネとの接触に起因するヒステリシスを低減し、戻しバネの付勢力によるスロットルギヤの作動性を向上することのできるスロットル制御装置を提供することにある。
前記した課題は、特許請求の範囲の欄に記載された構成を要旨とするスロットル制御装置により解決することができる。
すなわち、特許請求の範囲の請求項1に係るスロットル制御装置によると、スロットルシャフトの回転によりスロットルバルブが開閉されることにより、スロットルボデーの吸気通路内を流れる吸入空気の流量いわゆる吸入空気量が調整される。
ところで、スロットルギヤのガイド筒部には、該ガイド筒部の軸線にほぼ平行する軸線上において回転可能な回転体が設けられ、その回転体の外周面に戻しバネの内周面が接触可能に構成されている。
したがって、回転体の外周面に戻しバネの内周面が接触することにより、スロットルギヤのガイド筒部に対する戻しバネの接触を回避することができる。このため、ガイド筒部と戻しバネとの接触に起因するヒステリシスを低減することができる。
また、回転体と戻しバネとが相対的に摺動しようとするときには、戻しバネに対して回転体が転動することにより、摺動抵抗の増大及び磨耗粉の発生を抑制し、長期に亘ってヒステリシスの増大を抑制することができる。
よって、スロットルギヤのガイド筒部とそのガイド筒部に外嵌される戻しバネとの接触に起因するヒステリシスを低減しかつ長期に亘って抑制することができる。したがって、戻しバネの付勢力によるスロットルギヤの作動性を向上することができる。
また、特許請求の範囲の請求項2に係るスロットル制御装置によると、回転体の外周面に、摺動性に優れた被覆層が設けられている。これにより、戻しバネに対する回転体の摺動性が良くなり、ヒステリシスを一層低減することができる。
なお、回転体の被覆層がフッ素樹脂コートの場合、戻しバネの内周面に全面的にフッ素樹脂コートする場合に比べて、コーティング面積が少なく済むため、コストを低減することができる。
また、特許請求の範囲の請求項3に係るスロットル制御装置によると、スロットルギヤのガイド筒部に形成された形成された回転体保持溝に対して、回転体が回転可能にかつその外周面を該ガイド筒部の外周面上に部分的に突出する状態で設けられている。これにより、回転体をガイド筒部に簡単な構成をもって設けることができ、コストを低減することができる。
また、特許請求の範囲の請求項4に係るスロットル制御装置によると、スロットルギヤのガイド筒部に対して、回転体が周方向に所定間隔を隔てて複数個設けられている。これにより、複数個の回転体の外周面に戻しバネの内周面が接触することにより、スロットルギヤのガイド筒部に対する戻しバネの接触を良好に回避することができる。このため、ガイド筒部と戻しバネとの接触に起因するヒステリシスを一層低減することができる。
また、複数個の回転体と戻しバネとが相対的に摺動しようとするときには、戻しバネに対してそれぞれの回転体が個々に転動することにより、摺動抵抗の増大及び磨耗粉の発生を抑制し、長期に亘ってヒステリシスの増大を抑制することができる。
また、特許請求の範囲の請求項5に係るスロットル制御装置によると、スロットルシャフトの回転によりスロットルバルブが開閉されることにより、スロットルボデーの吸気通路内を流れる吸入空気の流量いわゆる吸入空気量が調整される。
ところで、スロットルギヤのガイド筒部の外周面に、摺動性に優れた被覆層が設けられている。
したがって、スロットルギヤのガイド筒部の摺動性に優れた被覆層に戻しバネの内周面が接触することにより、戻しバネに対するスロットルギヤのガイド筒部の被覆層の摺動性が良くなる。このため、ガイド筒部と戻しバネとの接触に起因するヒステリシスを低減することができる。
また、スロットルギヤのガイド筒部の被覆層に対する戻しバネの摺動性が良くなることにより、摺動抵抗の増大及び磨耗粉の発生を抑制し、長期に亘ってヒステリシスの増大を抑制することができる。
よって、スロットルギヤのガイド筒部とそのガイド筒部に外嵌される戻しバネとの接触に起因するヒステリシスを低減しかつ長期に亘って抑制することができる。したがって、戻しバネの付勢力によるスロットルギヤの作動性を向上することができる。
本発明によれば、スロットルギヤのガイド筒部とそのガイド筒部に外嵌される戻しバネとの接触に起因するヒステリシスを低減しかつ長期に亘って抑制することができるので、戻しバネの付勢力によるスロットルギヤの作動性を向上することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について実施例を参照して説明する。
本発明の実施例1を説明する。図1に示すように、本実施例の電子制御式のスロットル制御装置は、例えばアルミダイカスト製のスロットルボデー1を備えている。スロットルボデー1には、ボア壁部20及びモータ収容部24が形成されている。
ボア壁部20内には、図1において紙面表裏方向に貫通するほぼ中空円筒状の吸気通路1aが形成されている。なお、図示しないが、ボア壁部20の上流側にはエアクリーナが接続され、また、そのボア壁部20の下流側にはインテークマニホルドが接続される。
前記ボア壁部20には、前記吸気通路1aを径方向(図1において左右方向)に横切る金属製のスロットルシャフト6が配置されている。スロットルシャフト6の一方の端部(図1で左端部)6aは、ボア壁部20に一体形成された軸受部21に対して、軸受8を介して回転可能に支持されている。また、スロットルシャフト6の他方の端部(図1で右端部)6bは、ボア壁部20に一体形成された軸受部22に対して、軸受10を介して回転可能に支持されている。
前記スロットルシャフト6には、前記吸気通路1aを回動によって開閉する円板状のスロットルバルブ2がスクリュ3により固定されている。なお、スロットルバルブ2には、例えば黄銅、アルミ合金、ステンレス鋼等の金属製のものが用いられている。
また、スロットルバルブ2は、モータ4(後述する)を駆動源としてスロットルシャフト6と一体的に回動されることにより吸気通路1aを開閉し、それにより吸気通路1aを流れる吸入空気量を調整する。
前記スロットルボデー1の一方(図1で左側)の前記軸受部21には、その開口端部を密封するプラグ7が装着されている。
前記スロットルシャフト6の他方の端部(図1で右端部)6bは、前記当該軸受部22を貫通して外部(図1において右方)に突出している。その端部6bの突出端には、例えば樹脂製の扇形ギヤからなるスロットルギヤ50が回り止めされた状態で固定されている。
前記スロットルボデー1と前記スロットルギヤ50との間には、例えば金属製のコイルバネからなる戻しバネ40が設けられている。
戻しバネ40は、後で詳しく説明するが、スロットルギヤ50と同期回転するスロットルバルブ2を所定の開度位置いわゆるオープナー開度位置に弾性的に保持可能に形成されている。
ちなみに、図3(B)では、スロットルバルブ2がオープナー開度位置にある状態が示されており、そのオープナー開度位置よりスロットルバルブ2が戻しバネ40の付勢に抗して閉じられたり開かれたりする。また、スロットルバルブ2が閉じていくと、スロットルギヤ50に設けられた全閉規制部56(後述する)が、スロットルボデー1に配置された全閉ストッパ60(図2参照)に当接する。これにより、スロットルバルブ2の最小開度が所定位置に規制される(図4(B)参照)。このスロットルバルブ2の最小開度位置を全閉位置という。
図1に示すように、前記スロットルボデー1のモータ収容部24は、前記スロットルシャフト6の軸線Lに平行しかつ図1において右方に開口するほぼ有底円筒状に形成されている。モータ収容部24内には、例えばDCモータ等からなるモータ4が挿入されている。モータ4は、その外郭を形成するモータケーシング28の反挿入側(図1で右側)に設けられた取付フランジ29がモータ収容部24の開口端面にねじ止め等の結合手段(符号省略)により固定されている。モータ4の反挿入側(図1で右側)に突出する出力回転軸4a(図2参照)には、例えば金属製のモータピニオン32が設けられている。なお、モータ4は、自動車のエンジンコントロールユニットいわゆるECU等の制御手段(図示省略)によって、アクセルペダルの踏み込み量に関するアクセル信号やトラクション制御信号,定速走行信号,アイドルスピードコントロール信号に応じて駆動制御される。
前記スロットルボデー1の一側面(図1において右側面)には、前記ボア壁部20と前記モータ収容部24との間において、前記スロットルシャフト6の軸線Lに平行するカウンタシャフト34が設けられている。
カウンタシャフト34には、例えば樹脂製のカウンタギヤ14が回転可能に支持されている。カウンタギヤ14は、ギヤ径の異なる大径側のギヤ部14aと小径側のギヤ部14bとを有している。大径側のギヤ部14aが前記モータピニオン32に噛み合わされており、また小径側のギヤ部14bが前記スロットルギヤ50(詳しくは、従動ギヤ部54(後述する))に噛み合わされている(図2参照)。
なお、モータピニオン32とカウンタギヤ14とスロットルギヤ50とにより、「減速ギヤ機構」(符号省略)が構成されている。
前記モータ4の駆動により出力回転軸4aが正転方向あるいは逆転方向に回転されることにより、その出力回転軸4aの回転力がモータピニオン32、カウンタギヤ14及びスロットルギヤ50を介してスロットルシャフト6に伝達される。そのスロットルシャフト6の回転により、スロットルバルブ2が吸気通路1aを開く方向(図3(B)中、矢印O方向)あるいは吸気通路1aを閉じる方向(図3(B)中、矢印S方向)に回転される。
図1に示すように、前記スロットルボデー1の一側面(図1において右側面)には、例えばPBT等の樹脂製のカバー18がねじ止め等の結合手段(図示省略)を介して取付けられている。カバー18は、主として前記減速ギヤ機構すなわちモータピニオン32とカウンタギヤ14とスロットルギヤ50を覆っている。また、カバー18には、前記スロットルギヤ50と同一軸線上に回転角センサ38が配置されている。その回転角センサ38は、前記スロットルバルブ2の回転角いわゆる開度を検出し、その検出信号を前記ECU等の制御手段に出力する。また、カバー18の内側面には、前記カウンタシャフト34の先端部を受け入れる凹部18aが形成されている。
上記したスロットル制御装置において、エンジンが始動されると、ECU等の制御手段によってモータ4(図1参照)が駆動制御される。これにより、前に述べたように、モータ4の出力回転軸4aの駆動力が、モータピニオン32からカウンタギヤ14、スロットルギヤ50を介してスロットルシャフト6に伝達されることにより、スロットルバルブ2が開閉される。その結果、スロットルボデー1の吸気通路1a(図1参照)を流れる吸入空気量が調整される。また、ECU等の制御手段は、回転角センサ38からの出力信号に基づいて、スロットルシャフト6の回転角すなわちスロットルバルブ2の開度を算出する。
次に、前記スロットルギヤ50について詳しく説明する。ちなみに、図5(A)はスロットルギヤ50の平面図である。また、図5(B)は図5(A)のB−B線矢視側面図(図1において左側から見たスロットルギヤ50の側面図)である。このため、図5(B)は、図2におけるスロットルギヤ50を紙面裏側から見た側面図に相当する。
図5(B)に示すように、スロットルギヤ50は、ギヤ本体50aとボス部51とガイド筒部52と従動ギヤ部54とを備えている。
ギヤ本体50aは、図5(A),(B)に示すように、スロットルギヤ50の基部をなすもので、ほぼ中空円板状に形成されている。
また、ボス部51は、図5(B)に示すように、ギヤ本体50aの中心部に形成されている。ボス部51は、図1に示すように、前記スロットルシャフト6の他方の端部(図1で右端部)6bに対して同軸上において回り止め状態で固定可能に形成されている。
また、前記ガイド筒部52は、図5(B)に示すように、前記ギヤ本体50aのボス部51の周りに所定間隔を隔てて同軸状をなす円筒状に形成されている。ガイド筒部52は、図1に示すように、前記スロットルボデー1の右側の軸受部22に対して対向状をなしかつ戻しバネ40が外嵌される部分である。
また、スロットルボデー1における右側の軸受部22の外周部には、その一側面(図1において右側面)に開放された円筒状のバネ受入溝23が形成されている。その軸受部22の外径は、ガイド筒部52の外径とほぼ等しい外径に形成されている。
また、前記従動ギヤ部54は、図5(B)に示すように、前記ギヤ本体50aのガイド筒部52の周りに所定間隔を隔てて同軸状をなす扇形ギヤ状に形成されており、その外周部にギヤ歯部54mを有している。従動ギヤ部54において、前記スロットルバルブ2(図3(B)参照)の閉じ側に位置する端面(図5(B)において左端面)には、第1のバネ受け部54kが形成されている。第1のバネ受け部54kには、突起部54uが突出されている。第1のバネ受け部54kには、図7に示すように、戻しバネ40における第2のバネ要素42(後述する)の先端部42fが掛止される。突起部54uは、その先端部42fの外れ止めとして機能する。
図5(A)、(B)に示すように、前記ギヤ本体50aの外周部には、前記第1のバネ受け部54kに対して、スロットルバルブ2の閉じ側(図5(B)において左側)において対向状をなす凹溝状の第2のバネ受け部55が形成されている。第2のバネ受け部55には、図7に示すように、戻しバネ40におけるフック部43(後述する)が掛止される。
図5(A)、(B)に示すように、前記ギヤ本体50aの外周部には、第2のバネ受け部55の近傍から外方へ突出する全閉規制部56が形成されている。全閉規制部56は、前記スロットルボデー1に配置された全閉ストッパ60(図2参照)に当接可能であって、その当接によってスロットルバルブ2の最小開度すなわち全閉位置(図4(B)参照)が所定位置に規制される。
図5(A)、(B)に示すように、前記スロットルギヤ50のガイド筒部52には、外周面に開口するほぼC字溝状のピン保持溝57が形成されている。ピン保持溝57は、ガイド筒部52の軸線すなわちスロットルシャフト6の軸線L(図1参照)に平行する軸線L1上に形成されている。ピン保持溝57は、ガイド筒部52の開口端面側(図5(A)において右端面(符号、52aを付す))に開口されている。また、ピン保持溝57は、ガイド筒部52の基端側(図5(A)において左側)に受止面57aが形成されている。なお、ピン保持溝57は、後述するように、ガイド筒部52の外周面に対して戻しバネ40が接触する範囲H(図3(B)参照)内のほぼ中央部に設定されている。
前記ピン保持溝57内には、円筒状の外周面を有する円柱状のガイドピン58がガイド筒部52の開口端面側(図5(A)において右側)から挿入される。
ガイドピン58は、図6(A),(B),(C)に示すように、金属製あるいは樹脂製のピン本体58aを主体としている。ピン本体58aの外周面及び軸方向の両端面は、摺動性に優れた樹脂コート、例えばフッ素樹脂コートいわゆるテフロン(登録商標)コートからなる被覆層58bにより被覆されている。
前記ガイドピン58は、図7に示すように、前記スロットルギヤ50のピン保持溝57内に、ほぼ軸線L1を中心として回転可能に保持されている。ガイドピン58は、その外周面すなわち被覆層58bの外周面がピン保持溝57の内周面に対して摺動することにより、ほぼ軸線L1を中心として回転する。また、ガイドピン58の外周面は、ガイド筒部52の外周面上に部分的に突出されている。
なお、ガイドピン58は、本明細書でいう「回転体」に相当する。また、ピン保持溝57は、本明細書でいう「回転体保持溝」に相当する。
前記スロットルギヤ50は、前記ガイドピン58及び前記戻しバネ40を組付けた状態(図7参照)で、図1に示すように、前記スロットルシャフト6の他方の端部6bにボス部51を回り止めした状態で固定することにより、該スロットルシャフト6に一体化される。
これにともない、ガイド筒部52が前記スロットルボデー1の右側の軸受部22に対して同軸上でかつ対向状に並ぶとともに、ガイドピン58が右側の軸受部22の端面(符号、22aを付す)により抜け止めされる。したがって、ガイドピン58は、右側の軸受部22の端面22a(図1参照)と、スロットルギヤ50のピン保持溝57の受止面57a(図5(A)参照)との間において軸方向に移動可能になる。
また、従動ギヤ部54(詳しくは、ギヤ歯部54m(図5(B)参照))が前記カウンタギヤ14の小径側のギヤ部14bに噛み合わされる(図1参照)。
次に、前記戻しバネ40について詳しく説明する。戻しバネ40は、前に述べたように、前記スロットルバルブ2と同期回転する前記スロットルギヤ50をオープナー開度位置(図3(B)参照)に弾性的に保持可能に形成されている。すなわち、戻しバネ40は、例えばエンジン停止、故障等によりモータ4(図1参照)が非通電状態になった場合に、その弾性復元力によりスロットルバルブ2をオープナー開度位置へ戻す働きをなすものである。
戻しバネ40は、図3(A)に示すように、例えば右巻きのコイルバネからなる第1のバネ要素41と、その第1のバネ要素41と逆巻きすなわち左巻きのコイルバネからなる第2のバネ要素42とから構成されている。第1のバネ要素41と第2のバネ要素42とは、同軸上において直列状に並ぶように1本のバネ線材を巻装することにより一体的に形成されている。
両バネ要素41,42の間には、U字状のフック部43が形成されている。フック部43は、図3(B)に示すように、径方向外方へ突出されている。なお、両バネ要素41,42の間のフック部43は、第1のバネ要素41及び第2のバネ要素42の連続する基端部に相当する。
また、戻しバネ40の両端部すなわち第1のバネ要素41の先端部41f及び第2のバネ要素42の先端部42fは、それぞれ径方向外方へ突出されている。
なお、本実施例の場合、図1に示すように、戻しバネ40をスロットルギヤ50とともにスロットルボデー1に組込んだ状態において、フック部43が第2のバネ要素42の先端部42fから4巻き目と5巻き目の間に位置するように、戻しバネ40が成形されている。また、第1のバネ要素41が第2のバネ要素42の巻き数の約2倍の巻き数となるように、戻しバネ40が成形されている。
前記戻しバネ40は、次に述べるようにしてスロットルギヤ50に組付けられる。すなわち、図7に示すように、戻しバネ40の第2のバネ要素42が、前記スロットルギヤ50のガイド筒部52に外嵌される。そして、第2のバネ要素42の先端部42fが、スロットルギヤ50の第1のバネ受け部54kに掛止される。また、戻しバネ40のフック部43が、スロットルギヤ50の第2のバネ受け部55に掛止される。
これとともに、スロットルギヤ50のピン保持溝57に、ガイドピン58が前に述べたようにして挿入される。
前記戻しバネ40及び前記ガイドピン58を組付けた前記スロットルギヤ50(図7参照)が、前記スロットルシャフト6に前に述べたようにして固定される。これにともない、図1に示すように、スロットルボデー1の軸受部22に第1のバネ要素41の約半部程度が外嵌され、そのバネ要素41がバネ受入溝23内に嵌合された状態となる。これと同時に、第1のバネ要素41の一部(約1/3程度)がスロットルギヤ50のガイド筒部52に外嵌された状態となる。
また、図2に示すように、前記スロットルボデー1に設けられている突起部1tには、第1のバネ要素41の先端部41fが掛止される。また、スロットルボデー1に設けられている前記オープナー用ストッパ1sには戻しバネ40のフック部43が当接される。
続いて、上記のように、スロットル制御装置に組込まれたスロットルギヤ50、ガイドピン58、戻しバネ40の作動について説明する。
前記モータ4(図1参照)の駆動に基づいて、スロットルギヤ50がオープナー開度位置よりも開き方向(図3(B)において矢印O方向)に回動する場合には、スロットルギヤ50の第2のバネ受け部55により戻しバネ40のフック部43が同方向へ押し動かされる。これにともない、戻しバネ40のフック部43がオープナー用ストッパ1sから離れていくとともに、第1のバネ要素41が弾性変形を利用して捻じられる。これにより、スロットルギヤ50は、第1のバネ要素41の弾性復元力により閉じ方向の付勢力を受ける。
この状態において、仮に故障等によりモータ4が非通電状態になった場合、第1のバネ要素41の弾性復元力により、スロットルギヤ50とともにスロットルバルブ2がオープナー開度位置まで戻されるすなわち閉じられる。
また、上記したように、スロットルギヤ50がオープナー開度位置よりも開き方向に回動する場合には、第2のバネ要素42の先端部42fがスロットルギヤ50の第1のバネ受け部54kに掛止されている。これとともに、フック部43がスロットルギヤ50の第2のバネ受け部55に掛止されている。したがって、第2のバネ要素42は、スロットルギヤ50と一体的に回転するだけで、弾性変形を利用した捻じりを生じない。このため、第2のバネ要素42が、スロットルギヤ50のガイド筒部52に対して周方向に相対的に移動することがない。
これとともに、戻しバネ40のフック部43がスロットルギヤ50の第2のバネ受け部55によって、スロットルギヤ50と一体的に回転する。このため、ガイド筒部52に外嵌している第1のバネ要素41(詳しくは、フック部43側の約半部程度)についても、スロットルギヤ50のガイド筒部52に対して周方向に相対的に移動することがほとんどない。
また、前記モータ4の駆動に基づいて、スロットルギヤ50がオープナー開度位置よりも閉じ方向(図3(B)において、矢印S方向)に回動する場合には、スロットルギヤ50の第1のバネ受け部54kにより戻しバネ40の第2のバネ要素42の先端部42fが同方向へ押し動かされる。このとき、戻しバネ40のフック部43がオープナー用ストッパ1sに当接した状態を維持するため、そのフック部43から第2のバネ受け部55から離れることになる(図4(B)参照)。このため、第2のバネ要素42が弾性変形を利用して捻じられる。これにより、スロットルギヤ50は、第2のバネ要素42の弾性復元力により開き方向の付勢力を受ける。
この状態において、仮に故障等によりモータ4が非通電状態になった場合、第2のバネ要素42の弾性復元力により、スロットルギヤ50とともにスロットルバルブ2がオープナー開度位置まで戻されるすなわち開かれる。
また、上記したように、スロットルギヤ50がオープナー開度位置よりも閉じ方向に回動する場合には、第1のバネ要素41の先端部41fがスロットルボデー1の突起部1tに掛止されている。これとともに、フック部43がスロットルボデー1のオープナー用ストッパ1sに当接されている。このため、第1のバネ要素41は、弾性変形を利用した捻じりを生じない。
しかし、戻しバネ40のフック部43がスロットルギヤ50のガイド筒部52に対して周方向に相対的に移動する。これとともに、ガイド筒部52に外嵌している第1のバネ要素41(詳しくは、フック部43側の約半部程度)についても、ガイド筒部52に対して周方向に相対的に移動する。
ちなみに、スロットルギヤ50のオープナー開度位置(図3(B)参照)において、吸気通路1a(図1参照)の軸線Laに直交する直線Lbに対して、スロットルバルブ2が角度θ1をもって傾斜する。
また、スロットルギヤ50の全閉位置(図4(B)参照)において、吸気通路1a(図1参照)の軸線Laに直交する直線Lbに対して、スロットルバルブ2が角度θ2をもって傾斜する。
したがって、スロットルバルブ2のオープナー開度位置(図3(B)参照)から全閉位置(図4(B)参照)までの角度θ3は、
θ3=θ1−θ2
となる。
具体的には、角度θ1を12.5°とし、角度θ2を6.0°とした場合、角度θ3は6.5°となる。したがって、スロットルギヤ50のガイド筒部52に対して、第2のバネ要素42及び第1のバネ要素41(詳しくは、フック部43側の約1/3程度)は、約6.5°分、相対的に移動することになる。
ところで、上記したように、スロットルギヤ50のガイド筒部52に対して戻しバネ40が相対的に移動する際に、ガイド筒部52(詳しくは、外周面)に戻しバネ40が接触する範囲H(図3(B)参照)がある。この範囲Hでは、特に、フック部43の周辺部がガイド筒部52に接触しやすくかつ摺動しやすい部分である。
この範囲Hの中央部分においては、前に述べたように、ガイド筒部52にガイドピン58が回転可能に設けられている。このため、ガイドピン58の外周面、詳しくはピン保持溝57の開口部からガイド筒部52の外周面上に部分的に突出する外周面に対して戻しバネ40の内周面が接触する。これにより、スロットルギヤ50のガイド筒部52に対する戻しバネ40の接触を回避することができる。
また、ガイドピン58と戻しバネ40とが相対的に摺動しようとするときには、戻しバネ40の内周面に対してガイドピン58が転動する。例えば、戻しバネ40に対してガイド筒部52が図3(B)において矢印S方向に移動する場合には、ガイドピン58が図3(B)において矢印Y方向に転動する。
上記したスロットル制御装置によると、スロットルギヤ50のガイド筒部52には、該ガイド筒部52の軸線Lにほぼ平行する軸線L1上において回転可能なガイドピン58が設けられ、そのガイドピン58の外周面に戻しバネ40の内周面が接触可能に構成されている(図3(B)参照)。
したがって、ガイドピン58の外周面に戻しバネ40の内周面が接触することにより、スロットルギヤ50のガイド筒部52に対する戻しバネ40の接触を回避することができる。このため、ガイド筒部52と戻しバネ40との接触に起因するヒステリシスを低減することができる。
また、ガイドピン58と戻しバネ40とが相対的に摺動しようとするときには、戻しバネ40に対してガイドピン58が転動することにより、摺動抵抗の増大及び磨耗粉の発生を抑制し、長期に亘ってヒステリシスの増大を抑制することができる。
よって、スロットルギヤ50のガイド筒部52とそのガイド筒部52に外嵌される戻しバネ40との接触に起因するヒステリシスを低減しかつ長期に亘って抑制することができる。したがって、戻しバネ40の付勢力によるスロットルギヤ50の作動性を向上することができる。
また、ガイドピン58の外周面に、摺動性に優れた被覆層58b(図6(A),(B),(c)参照)が設けられている。これにより、戻しバネ40に対するガイドピン58の摺動性が良くなり、ヒステリシスを一層低減することができる。
なお、ガイドピン58の被覆層58bがフッ素樹脂コートの場合、戻しバネ40の内周面に全面的にフッ素樹脂コートする場合に比べて、コーティング面積が少なく済むため、コストを低減することができる。
また、スロットルギヤ50のガイド筒部52に形成されたピン保持溝57内に対して、ガイドピン58が回転可能にかつその外周面を該ガイド筒部52の外周面上に部分的に突出する状態で設けられている(図3(B)参照)。これにより、ガイドピン58をガイド筒部52に簡単な構成をもって設けることができ、コストを低減することができる。
本発明の実施例2を説明する。なお、本実施例は、前記実施例1の一部に変更を加えたものであるので、変更部分について説明し、重複する説明は省略する。以降の実施例についても同様に重複する説明は省略する。
本実施例は、図8に示すように、前記実施例1におけるガイドピン58(図3(B)参照)の被覆層58bを省略したピン本体のみでガイドピン(符号、158を付す)を構成したものである。しかして、ガイドピン158の外径及び軸方向の長さは、前記実施例1の被覆層58bを含めたガイドピン58の外径及び軸方向長さと等しい寸法に設定されている。
本実施例によると、ガイドピン58の被覆層58bを省略することができるので、コストを低減に有利である。
本発明の実施例3を説明する。
本実施例は、図9に示すように、前記実施例1におけるガイドピン58(図3(B)参照)を、ガイド筒部52の外周面に対して戻しバネ40が摺動する範囲H(図3(B)参照)内において周方向に所定間隔を隔てて2個設けたものである。
したがって、図10(A),(B)に示すように、スロットルギヤ50のガイド筒部52には、前記実施例1と同様のピン保持溝57が周方向に所定間隔を隔てて2個形成されている。そして、各ピン保持溝57内に、それぞれガイドピン58がガイド筒部52の開口端面52a側から挿入されている。
上記した実施例3によると、2個のガイドピン58の外周面に戻しバネ40の内周面が接触することにより、スロットルギヤ50のガイド筒部52に対する戻しバネ40の接触を良好に回避することができる。このため、ガイド筒部52と戻しバネ40との接触に起因するヒステリシスを一層低減することができる。
また、2個のガイドピン58と戻しバネ40とが相対的に摺動しようとするときには、戻しバネ40の内周面に対してそれぞれのガイドピン(回転体)58が個々に転動することにより、摺動抵抗の増大及び磨耗粉の発生を抑制し、長期に亘ってヒステリシスの増大を抑制することができる。
本発明の実施例4を説明する。
本実施例は、図11及び図12(A),(B)に示すように、前記実施例1におけるスロットルギヤ50(図5(A),(B)参照)からピン保持溝57及びガイドピン58を省略したものである。そして、ガイド筒部52の外周面を、摺動性に優れた被覆層53によりほぼ全面的に被覆したものである。被覆層53は、例えば樹脂製あるいは金属製のカラー部材によって形成することができる。また、カラー部材は、ガイド筒部52に対して、嵌着あるいはインサート成形により固定的に設けてもよいし、嵌合によって回転可能に設けることもできる。さらに、カラー部材の外周面を、摺動性に優れた樹脂コート、例えばフッ素樹脂コートいわゆるテフロン(登録商標)コートからなる被覆層53により被覆することができる。
また、カラー部材に代えて、ガイド筒部52の外周面を摺動性に優れた樹脂コート、例えばフッ素樹脂コートいわゆるテフロン(登録商標)コートにより被覆層53を構成することもできる。
上記した実施例4によると、スロットルギヤ50のガイド筒部52の外周面に、摺動性に優れた被覆層53が設けられている。したがって、スロットルギヤ50のガイド筒部52の摺動性に優れた被覆層53に戻しバネ40の内周面が接触することにより、スロットルギヤ50のガイド筒部52の被覆層53に対する戻しバネ40の摺動性が良くなる。このため、ガイド筒部52と戻しバネ40との接触に起因するヒステリシスを低減することができる。
また、戻しバネ40に対するスロットルギヤ50のガイド筒部52の被覆層53の摺動性が良くなることにより、摺動抵抗の増大及び磨耗粉の発生を抑制し、長期に亘ってヒステリシスの増大を抑制することができる。
よって、スロットルギヤ50のガイド筒部52とそのガイド筒部52に外嵌される戻しバネ40との接触に起因するヒステリシスを低減しかつ長期に亘って抑制することができる。したがって、戻しバネ40の付勢力によるスロットルギヤ50の作動性を向上することができる。
また、図13には、スロットルバルブのオープナー開度位置と全閉位置との間における作動トルクの特性線図が示されている。図13において、横軸はスロットルバルブの開度を示し、縦軸は作動トルクを示している。また、実施例1〜4及び従来例の初期における作動トルク特性を、図13に特性線A0で示すように同じとする。また、従来例の長期耐久後における作動トルク特性が図13に特性線Aaで示されている。また、実施例1の長期耐久後における作動トルク特性が図13に特性線A1で示されている。また、実施例4におけるガイド筒部52の外周面にフッ素樹脂コートいわゆるテフロン(登録商標)コートによる被覆層53を設けた場合の長期耐久後における作動トルク特性が図13に特性線A4で示されている。
図13から明らかなように、従来例によると、初期(特性線A0)に比べて、長期耐久後(特性線Aa)におけるヒステリシスが大幅に増加していることがわかる。
これに対し、実施例4におけるガイド筒部52の外周面にフッ素樹脂コートいわゆるテフロン(登録商標)コートによる被覆層53を設けた場合によると、長期耐久後(特性線A4)におけるヒステリシスの増加が、従来例(特性線Aa)に比べて少ないことがわかる。さらに、実施例1によると、長期耐久後(特性線A1)におけるヒステリシスの増加が一層少ないことがわかる。
したがって、前記各実施例によると、長期耐久後において、例えばスロットルバルブ2の全閉位置でモータ4が非通電状態になった場合に、スロットルギヤ50ひいてはスロットルバルブ2を第2のバネ要素42の付勢力によりオープナー開度位置へ確実に戻すことができる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、ガイドピン58は、中空円筒状に形成することができる。また、ガイドピン58の被覆層58bは、ピン本体58aの少なくとも外周面に設けてあればよい。また、ガイドピン58の被覆層58bは、例えば金属製あるいは樹脂製で、ピン本体58aの外周面を被覆するカラー部材により形成することができる。また、ピン本体58aの外周面を被覆するカラー部材は、ピン本体58aに対して、嵌着あるいはインサート成形により固定的に設けてもよいし、嵌合によって回転可能に設けることもできる。さらに、ピン本体58aの外周面を被覆するカラー部材の外周面を、摺動性に優れたフッ素樹脂コートからなる被覆層により被覆することもできる。また、ガイドピン58は、スロットルギヤ50のガイド筒部52に対して周方向に所定間隔を隔てて3個以上設けることが可能である。また、ガイドピン58は、スロットルギヤ50のガイド筒部52に対して支持軸及び軸受を用いて回転可能に支持することも可能である。また、前記実施例では一本のバネ線材を巻装することにより、第1のバネ要素41と第2のバネ要素42とが一体的に形成されている戻しバネ40を例示したが、各バネ要素41,42毎に個別に形成された2つのコイルバネの組合せにより戻しバネ40を構成することもできる。
本発明の実施例1に係るスロットル制御装置を示す正断面図である。 図1のII−II矢視断面図である。 スロットルバルブがオープナー開度位置にあるときのスロットルギヤと戻しバネとの関係を示すもので、(A)は正面図、(B)は(A)のB−B線矢視断面図である。 スロットルバルブが全閉位置にあるときのスロットルギヤと戻しバネとの関係を示すもので、(A)は正面図、(B)は(A)のB−B線矢視断面図である。 スロットルギヤを示すもので、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線矢視側面図である。 ガイドピンを示すもので、(A)は正面図、(B)は(A)のB−B線矢視側面図、(C)は一部破断した斜視図である。 スロットルギヤに戻しバネ及びガイドピンを装着した状態を図5(B)に準じて示す側面図である。 本発明の実施例2に係るスロットルバルブがオープナー開度位置にあるときのスロットルギヤと戻しバネとの関係を図3(B)に準じて示す断面図である。 本発明の実施例3に係るスロットルバルブがオープナー開度位置にあるときのスロットルギヤと戻しバネとの関係を図3(B)に準じて示す断面図である。 本発明の実施例3に係るスロットルギヤを示すもので、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線矢視側面図である。 本発明の実施例4に係るスロットルバルブがオープナー開度位置にあるときのスロットルギヤと戻しバネとの関係を図3(B)に準じて示す断面図である。 本発明の実施例4に係るスロットルギヤを示すもので、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線矢視側面図である。 スロットルバルブのオープナー開度位置と全閉位置との間における作動トルク特性を示す特性線図である。 従来例に係るスロットル制御装置を示す正断面図である。 スロットルギヤの周辺部を示す断面図でる。 スロットルギヤと戻しバネとの関係を示す側断面図である。
符号の説明
1 スロットルボデー
1a 吸気通路
2 スロットルバルブ
6 スロットルシャフト
40 戻しバネ
50 スロットルギヤ
52 ガイド筒部
53 被覆層
54 従動ギヤ部
57 ピン保持溝
58 ガイドピン(回転体)
58a ピン本体
58b 被覆層
158 ガイドピン(回転体)

Claims (5)

  1. 吸入空気が流れる吸気通路を形成するスロットルボデーと、
    前記スロットルボデーに回転可能に設けられたスロットルシャフトと、
    前記スロットルシャフトに設けられかつ前記スロットルシャフトの回転により前記吸気通路を開閉するスロットルバルブと、
    前記スロットルシャフトに対して固定されかつ同軸上に従動ギヤ部及びガイド筒部を備えるスロットルギヤと、
    前記ガイド筒部に外嵌された状態で前記スロットルボデーと前記スロットルギヤとの間に介装されかつそのスロットルギヤを所定の開度位置に弾性的に保持するコイルバネからなる戻しバネと
    を備えるスロットル制御装置であって、
    前記スロットルギヤのガイド筒部には、該ガイド筒部の軸線にほぼ平行する軸線上において回転可能な回転体が設けられ、
    前記回転体の外周面に前記戻しバネの内周面が接触可能に構成されている
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  2. 請求項1に記載のスロットル制御装置であって、
    前記回転体の外周面に、摺動性に優れた被覆層が設けられていることを特徴とするスロットル制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載のスロットル制御装置であって、
    前記スロットルギヤのガイド筒部に形成された回転体保持溝に対して、前記回転体が回転可能にかつその外周面を該ガイド筒部の外周面上に部分的に突出する状態で設けられていることを特徴とするスロットル制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のスロットル制御装置であって、
    前記スロットルギヤのガイド筒部に対して、前記回転体が周方向に所定間隔を隔てて複数個設けられていることを特徴とするスロットル制御装置。
  5. 吸入空気が流れる吸気通路を形成するスロットルボデーと、
    前記スロットルボデーに回転可能に設けられたスロットルシャフトと、
    前記スロットルシャフトに設けられかつ前記スロットルシャフトの回転により前記吸気通路を開閉するスロットルバルブと、
    前記スロットルシャフトに対して固定されかつ同軸上に従動ギヤ部及び円筒状のガイド筒部を備えるスロットルギヤと、
    前記ガイド筒部に外嵌された状態で前記スロットルボデーと前記スロットルギヤとの間に介装されかつそのスロットルギヤを所定の開度位置に弾性的に保持する戻しバネと
    を備えるスロットル制御装置であって、
    前記スロットルギヤのガイド筒部の外周面に、摺動性に優れた被覆層が設けられていることを特徴とするスロットル制御装置。

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