JP2005299120A - 速度制御装置および車輪ユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車輪Rに連結されかつ車輪Rとともに回転する出力軸を備え、車輪Rを転動させることによって移動する移動体の移動速度を制御する装置であって、装置が、移動体が移動したときに、移動体の移動速度がしきい値移動速度以上になると、出力軸に対して制動力を加える制動手段を備えている。制動手段によって、移動体の移動速度がしきい値移動速度以上とならないように抑制することができる。また、移動体の移動速度がしきい値移動速度よりも遅いときには、出力軸に対して制動力が働かないので、出力軸および車輪Rをスムースに回転させることができ、移動体を円滑に動作させることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、かかる移動体の移動速度を制御に使用可能な速度制御装置、および速度制御装置を備えた車輪ユニットに関する。
これらの従来技術では、門扉を支持する車輪の車軸とロータリダンパーを連結したり(特許文献1)、門扉に設けられたラックと噛み合うピニオンの軸とロータリダンパーを連結したり(特許文献2)、または、門扉に接触させたローラの軸とロータリダンパーとを連結したり(特許文献3)することによって、ロータリダンパーを門扉の移動抵抗として作用させて、門扉の移動速度を抑えている。ロータリダンパーは、粘性流体が収容されたハウジング内に、車輪の車軸等と連結された抵抗体を粘性流体に浸漬するように配置しているから、車輪を回転させたときに、粘性流体から抵抗体に作用する粘性抵抗によって車輪の回転速度の上昇を抑えることができ、門扉の移動速度を抑制することができる。
また、ロータリダンパーは流体の粘性抵抗を利用しているため、使用環境の温度によって流体の粘度が変化した場合には安定した速度制御能力を発揮できないという問題がある。
第2発明の速度制御装置は、第1発明において、前記制動手段が、内部に円筒状空間を有し、前記出力軸の一端部を、前記円筒状空間の中心軸と同軸かつ回転可能に保持するケーシングと、該ケーシングの内面と前記出力軸の一端部との間に設けられ、前記移動体の移動速度がしきい値移動速度以上になると、前記出力軸に対して制動力を加える制動部とからなり、該制動部が、該ケーシングの内面と前記出力軸の一端部との間において、該出力軸とともに回転し、かつ、該出力軸の半径方向に移動可能に設けられた制動部材と、前記移動体が移動したときに、前記移動体の移動速度がしきい値移動速度以上になると、前記制動部材を前記ケーシングの内面に接触させる押圧機構とからなることを特徴とする。
第3発明の速度制御装置は、第2発明において、前記押圧機構が、前記出力軸の一端部に非円形断面に形成された押圧部と、前記制動部材に設けられた、前記出力軸の押圧部を保持する軸保持部とを備えており、前記出力軸の押圧部が、前記制動部材が前記ケーシングの内面に接触した状態において、該出力軸の中心軸と、該押圧部と前記軸保持部の内面との接触点を結ぶ線が、前記制動部材の軸保持部の内面に対して鋭角となるように形成されていることを特徴とする請求項2記載の速度制御装置。
第4発明の速度制御装置は、第2または3発明において、前記押圧機構が、前記制動部材を前記出力軸の一端部に向けて付勢する付勢手段と、前記付勢手段による付勢力を調整する制動力調整手段と備えていることを特徴とする。
第5発明の速度制御装置は、第4発明において、前記制動部材が、前記出力軸をその半径方向から挟むように配設された一対の揺動体から構成されており、該一対の揺動体が、その一端同士が、その一端を支点として、前記ケーシングの円筒状空間の内面と前記車軸との間で揺動可能となるように連結されており、その他端同士が、前記付勢手段によって連結されていることを特徴とする。
第6発明の速度制御装置は、第2、3、4または5発明において、前記制動部材の素材が金属であり、前記ケーシングの内面に、樹脂材料層が形成されていることを特徴とする。
第7発明の速度制御装置は、第2、3、4、5または6発明において、前記ケーシングの内面に、樹脂材料層が形成されており、該樹脂材料が、ポリアセタールであることを特徴とする。
第8発明の車輪ユニットは、移動体に取り付けられる車輪を備えた車輪ユニットであって、該車輪ユニットが、該車輪に連結された出力軸と、該出力軸の回転速度を制御する制御手段とからなり、該制御手段が、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の速度制御装置を備えていることを特徴とする。
第9発明の車輪ユニットは、第8発明において、前記車輪と前記出力軸が、前記車輪の回転速度を増速して前記出力軸に伝達する増速機構によって連結されていることを特徴とする。
第2発明によれば、移動体の移動速度がしきい値移動速度以上となると、押圧機構が制動部材をケーシングの内面に接触させてケーシングの内面と制動部材との間に摩擦力を発生させる。すると、この摩擦力が出力軸に対する制動力となり、出力軸の回転速度を遅くすることができるから、車輪の回転をすることができ、移動体の移動速度をしきい値移動速度よりも遅くすることができる。
第3発明によれば、出力軸に形成されている押圧部が非円形断面であるから、押圧部と制動部材の軸保持部の内面との接触点において、押圧部から制動部材に対して軸保持部の内面の法線方向の力を発生させることができる。すると、軸保持部の内面の法線方向の力によって、ケーシングの内面と制動部材との接触部分において、制動部材をケーシングの内面に押し付ける力が発生するので、制動部材とケーシングとの間に強力な摩擦力を発生させることができる。
第4発明によれば、制動力調整手段によって、移動体の移動速度がしきい値移動速度となったときに、制動部材に発生する遠心力と、制動部材がケーシング内面に接触したときに付勢手段から制動部材に加わる付勢力が釣り合うように調整しておくことができる。すると、移動体の移動速度がしきい値移動速度よりも遅いときには、制動部材をケーシング内面から離間した状態にしておくことができるから、制動部材が移動体の移動抵抗とならず、移動体を円滑に動作させることができる。一方、移動体の移動速度がしきい値移動速度以上となると、遠心力によって制動部材をケーシング内面に接触させることができるから、ケーシング内面と制動部材との間に摩擦力を発生させることができ、摩擦力が出力軸の回転抵抗となって出力軸の回転速度を減速させることができる。すると、車輪が移動体の移動抵抗となるから、移動体の移動速度をしきい値移動速度よりも遅くすることができる。
第5発明によれば、一対の揺動体によって回転軸を挟んでいるから、制動部材を回転軸ととも確実に回転させることができる。しかも、制動部材は2カ所でケーシング内面と接触するから、ケーシング内面と制動部材との間に発生する摩擦力を大きくすることができる。このため、制動部材を小型化しても所望の制動力を発生させることができるから、装置を小型化することができる。
第6発明によれば、制動部材の素材を金属とすれば制動部材の比重を大きくすることができるから、比重が小さい素材によって制動部材を形成した場合に比べて、移動体の移動速度および制動部材の体積が同じであれば、制動部材に発生する遠心力を大きくすることができる。すると、比重が小さい素材によって制動部材を形成した場合に比べて、移動体の移動速度が同じであれば、制動部材を小さくしても制動部材に同じ遠心力を発生させることができるから、装置を小型化することができる。また、ケーシング内面に樹脂材料層が形成されているから、制動部材とケーシング内面とが接触したときに、制動部材をケーシング内面に対して摺動させることができる。このため、制動部材とケーシング内面が接触したときに、制動部材の移動が急激に停止することを防ぐことができる。
第7発明によれば、ポリアセタールは耐摩耗性や耐熱性、耐候性、耐薬品性に優れており、また、水分などの吸収による寸法変化も少ないから、制動部材とケーシング内面との間に、長期間安定した制動力を発生させることができ、使用環境の変化による制動力の変化を防ぐことができる。
第8発明によれば、移動体の移動速度がしきい値移動速度となるまでは出力軸に対して回転抵抗が働かず、移動体の移動速度がしきい値移動速度を超えたときには、出力軸に対して回転抵抗が働くから、車輪の回転速度を低下させることができ、移動体の移動速度を低下させることができる。したがって、所定の速度以下では移動体の円滑な動作を確保することができ、かつ、移動体が所定の速度以上になることを防ぐことができる。また、車輪と速度制御装置が一体化されたユニットになっているから、車輪ユニットを取付けるだけで、速度制御装置を備えた移動体とすることができる。そして、既存の移動体の車輪と交換するだけで移動体に取付けることができるから、既設の移動体であっても簡単に速度制御装置を備えた移動体とすることができる。
第9発明によれば、車輪の回転が増速されて出力軸に伝達されるから、移動体の移動速度が遅くても、言い換えれば、車輪の回転数が低くても速度制御装置の出力軸の回転速度を大きくすることができ、制動部材には大きい遠心力を発生させることができる。すると、車輪と同じ回転数で出力軸が回転される場合に比べて、移動体の移動速度が同じであれば、制動部材を小さくしても制動部材に同じ遠心力を発生させることができるから、車輪ユニットを小型化することができる。
本実施形態の車輪ユニットは、移動体に取付けて使用されるものであり、車輪ユニットの車輪の回転速度を制御することによって、車輪ユニットが取付けられている移動体の移動速度を制御できるものである。
移動体とは、例えば、引き戸やパンタグラフ式扉等の門扉や、手押し台車等であり、とくに限定はないが、以下では、代表例として、引戸門扉に本実施形態の車輪ユニットを取り付けた場合を説明する。
図4および図5において、符号Sは、移動体である引き戸門扉(以下、単に門扉という)を示している。この門扉Sの下端には、ステーSTを介して複数の車輪Rが取付けられており、この車輪Rを転動させることによって、地面Gに敷設したレールに沿って門扉Sを移動することができる。
この車軸A1の側方には、この車軸A1と平行に配設された出力軸である従動回転軸A2が、回転自在に保持されている。この従動回転軸A2は、後述する増速機構30によって前記車軸A1に連結されており、前記車軸A1と同時に回転するように構成されている。つまり、従動回転軸A2は、門扉Sが移動して車輪Rが回転すると、その車輪Rと同時に回転するように構成されているのである。
そして、この従動回転軸A2の一端部には、従動回転軸A2の回転速度が所定の回転速度よりも速くなると、言い換えれば、門扉Sの移動速度が所定の移動速度(以下、しきい値移動速度という)よりも速くなると、従動回転軸A2の回転に制動力を加える速度制御装置10が取付けられている。
この増速機構30は、前記車軸A1に取付けられた車軸側歯車31と、前記車軸A1および前記従動回転軸A2と平行に配設された伝達軸32に取付けられ、車軸側歯車31と噛合う伝達軸小歯車32aと、伝達軸32に取付けられた伝達軸大歯車32bと、従動回転軸A2に取付けられ、伝達軸大歯車32bと噛合う従動回転軸側歯車33とから構成されており、例えば、従動回転軸A2の回転数が車軸A1の回転数よりも大きくなるように、例えば約3倍となるように各歯車が調整されているが、その理由は後述する。
そして、門扉Sの移動速度が遅くなると、速度制御装置10から従動回転軸A2に対して制動力が働かなくなるので、再び門扉Sをスムースに移動させることができる。
そして、強風などの外力によって門扉Sが移動されたときでも、所定の速度以上で門扉Sが移動することを防ぐことができる。
上記の速度制御装置10が特許請求の範囲に言う制御手段である。
図1(A)は本実施形態の速度制御装置10の概略正面図であり、(B)は本実施形態の速度制御装置10の概略横断面図である。図2(A)は制動部材12に遠心力が働いていない状態の説明図であり、(B)は制動部材12にしきい値遠心力以上の力が働いた状態の説明図である。なお、図2では、制動部材12の動作を理解しやすくするために、フレームBと固定部材FPは省略している。
また、フレームBの内面には出力軸である前記従動回転軸A2の一端を回転自在に支持する軸受部材13が設けられている。この軸受部材13は、その中心軸が前記ケーシング11の円筒空間の中心軸と同軸になる位置に配設されている。
この制動部材12の一対の揺動体12a,12bは、その一端同士が制動部材12の中心軸と平行な軸12c によって互いに回転可能に連結されている。つまり、一対の揺動体12a,12bは、軸12c を支点として、その他端が接近離間可能となるように連結されているのである。
一方、一対の揺動体12a,12bの他端間には、付勢手段であるバネ14が設けられている。このバネ14は、一端が揺動体12aに固定され、他端が制動力調整プレート22を介して揺動体12bに固定されており、通常は、一対の揺動体12a,12bの他端同士が互いに接近するように付勢しているのである。言い換えれば、一対の揺動体12a,12bが、従動回転軸A2の一端に接近しているのである。
一方、従動回転軸A2の一端部は、一対の揺動体12a,12bの他端同士が互いに接近した状態における軸保持部ARの断面形状と一致するように形成されており、一対の揺動体12a,12bの他端同士が互いに接近した状態において前記軸保持部ARの一対の支持面SF,SFと面接触する取り付け面AF,AFを備えている。
しかも、一対の揺動体12a,12bの他端同士が互いに接近した状態では、制動部材12の軸保持部ARの断面形状と従動回転軸A2の一端部、つまり、取り付け面AF,AFが形成された部分の断面形状が同一形状である。このため、一対の揺動体12a,12bの支持面SF,SFによって従動回転軸A2の取り付け面AF,AFを挟んだ状態で、制動部材12を従動回転軸A2に取付けることができるから、制動部材12を従動回転軸A2とともに回転させることができるのである。
このため、従動回転軸A2が回転している場合において、軸保持部ARの一対の支持面SF,SFの間隔が広くなると、従動回転軸A2の取り付け面AFと制動部材12の支持面SFが位置ずれを起こし(図2(B)および図7参照)、取り付け面AFは、支持面SFに、その端部SPだけで接触する状態となる。すると、取り付け面AFの端部SPと軸保持部ARの支持面SFとの接触点において、従動回転軸A2の一端部から、一対の揺動体12a,12bに対して支持面SFの法線方向の力を発生させることができる。すると、この力、言い換えれば、従動回転軸A2の一端部の回転力によって、ケーシング11の内面11aと一対の揺動体12a,12bとの接触部分において、一対の揺動体12a,12bをケーシング11の内面11aに押し付ける力が発生するので、一対の揺動体12a,12bとケーシング11との間に強力な摩擦力を発生することができる。
上記の従動回転軸A2において、軸保持部ARに挿入されている一端部が、特許請求の範囲にいう押圧機構の押圧部であり、制動部材12の軸保持部ARが、特許請求の範囲にいう押圧機構の軸保持部である。
門扉Sが停止しているときには、従動回転軸A2の回転も停止しており、この状態では、制動部材12の外面とケーシング11の内面11aとの間には隙間Dが形成されている(図1(B)参照)。この状態から、従動回転軸A2を回転させれば、従動回転軸A2とともに制動部材12が回転する。
このとき、制動部材12の一対の揺動体12a,12bに対して遠心力が加わるため、一対の揺動体12a,12bは、従動回転軸A2の半径方向に沿って互いに離間するように、言い換えれば、ケーシング11の内面11aに接近するように揺動しようとする。しかし、バネ14による付勢力が遠心力よりも十分に大きい間は、一対の揺動体12a,12bは、その他端が接近した状態に保たれるから、制動部材12は、その外面がケーシング11の内面11aとの間に隙間Dを保持したまま回転する。つまり、制動部材12はケーシング11に接触しない状態で回転するから、従動回転軸A2に対して速度制御装置10から力が加わらず、従動回転軸A2をスムースに回転させることができる。
よって、従動回転軸A2の回転開始時や回転速度が遅いとき、つまり、門扉Sを移動させるときや門扉Sの移動速度が遅いときには、速度制御装置10から従動回転軸A2に対して全く制動力が働かないので、速度制御装置10が車輪Rの回転の抵抗とならず、門扉Sをスムースに移動させることができる。
しかし、この状態においても、速度制御装置10から従動回転軸A2に対して制動力が働かないので、門扉Sはスムースに移動させることができる。
よって、速度制御装置10を設けることによって、門扉Sが速い速度で移動することを防ぎつつ、しきい値移動速度未満では、速度制御装置10を取付けていないときと同等の力で門扉Sを移動させることができるから、門扉Sの操作性が悪化することはない。
とくに、門扉Sを停止状態から移動させるときには、門扉Sの移動に最も力を必要とするときであるが、そのときにも全く制動力が働かないので、好適である。
なお、制動部材12は一対の揺動体12a,12bによって形成しなくてもよく、三分割、四分割あるいはそれ以上に分割して形成することも可能である。
なお、増速機構30は、上記のごとき構成に限られず、チェーン伝達機構等でもよく、従動回転軸A2と車軸A1を同時に回転させることができ、かつ、従動回転軸A2の回転速度の変化、言い換えれば、従動回転軸A2に働く制動力を車軸A1に伝達できる構成であればよい。
さらになお、増速機構30は設けなくてもよく、車軸A1の回転数をそのまま従動回転軸A2に伝達してもよい。
なお、ケーシング11は、全体を同じ材料で形成する必要はなく、その内面11aに、所定の材料によって形成された層を形成してもよい。例えば、ケーシング11の材料として、金属を使用し、その内面11aにのみポリアセタール等の層を形成してもよい。
本実施形態の速度制御装置10は、制動力調整手段20が以下のごとき構成であるから、付勢力を容易に調整することができる。
また、制動力調整プレート22は長孔22hにネジ23を挿通して揺動体12bに固定しているから、ネジ23を挿通する位置を長孔22hに沿って移動させ、かつ制動力調整プレート22の係合突起22bと揺動体12bの係合部24の突起24aとの係合位置を変えれば、制動力調整プレート22の一端と揺動体12aの他端との距離を変化させることができる。すると、バネ14の他端と一方の揺動体12bを連結したときにおけるバネ14の長さを変化させることができるから、バネ14による一対の揺動体12a,12bの他端同士を接近させる付勢力を調整することができる。
10 速度制御装置
12 制動部材
12a 揺動体
12b 揺動体
20 制動力調整手段
30 増速機構
A 回転軸
A1 車軸
A2 従動回転軸
Claims (9)
- 車輪に連結されかつ該車輪とともに回転する出力軸を備え、該車輪を転動させることによって移動する移動体の移動速度を制御する装置であって、
該装置が、
前記移動体が移動したときに、前記移動体の移動速度がしきい値移動速度以上になると、前記出力軸に対して制動力を加える制動手段を備えている
ことを特徴とする速度制御装置。 - 前記制動手段が、
内部に円筒状空間を有し、前記出力軸の一端部を、前記円筒状空間の中心軸と同軸かつ回転可能に保持するケーシングと、
該ケーシングの内面と前記出力軸の一端部との間に設けられ、前記移動体の移動速度がしきい値移動速度以上になると、前記出力軸に対して制動力を加える制動部とからなり、
該制動部が、
該ケーシングの内面と前記出力軸の一端部との間において、該出力軸とともに回転し、かつ、該出力軸の半径方向に移動可能に設けられた制動部材と、
前記移動体が移動したときに、前記移動体の移動速度がしきい値移動速度以上になると、前記制動部材を前記ケーシングの内面に接触させる押圧機構とからなる
ことを特徴とする請求項1記載の速度制御装置。 - 前記押圧機構が、
前記出力軸の一端部に非円形断面に形成された押圧部と、
前記制動部材に設けられた、前記出力軸の押圧部を保持する軸保持部とを備えており、
前記出力軸の押圧部が、
前記制動部材が前記ケーシングの内面に接触した状態において、該出力軸の中心軸と、該押圧部と前記軸保持部の内面との接触点を結ぶ線が、前記制動部材の軸保持部の内面に対して鋭角となるように形成されている
ことを特徴とする請求項2記載の速度制御装置。 - 前記押圧機構が、
前記制動部材を前記出力軸の一端部に向けて付勢する付勢手段と、
前記付勢手段による付勢力を調整する制動力調整手段と備えている
ことを特徴とする請求項2または3記載の速度制御装置。 - 前記制動部材が、前記出力軸をその半径方向から挟むように配設された一対の揺動体から構成されており、
該一対の揺動体が、
その一端同士が、その一端を支点として、前記ケーシングの円筒状空間の内面と前記車軸との間で揺動可能となるように連結されており、
その他端同士が、前記付勢手段によって連結されている
ことを特徴とする請求項4記載の速度制御装置。 - 前記制動部材の素材が金属であり、
前記ケーシングの内面に、樹脂材料層が形成されている
ことを特徴とする請求項2、3、4または5記載の速度制御装置。 - 前記ケーシングの内面に、樹脂材料層が形成されており、
該樹脂材料が、ポリアセタールである
ことを特徴とする請求項2、3、4、5または6記載の速度制御装置。 - 移動体に取り付けられる車輪を備えた車輪ユニットであって、
該車輪ユニットが、
該車輪に連結された出力軸と、
該出力軸の回転速度を制御する制御手段とからなり、
該制御手段が、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の速度制御装置を備えている
ことを特徴とする車輪ユニット。 - 前記車輪と前記出力軸が、前記車輪の回転速度を増速して前記出力軸に伝達する増速機構によって連結されている
ことを特徴とする請求項8記載の車輪ユニット。
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