JP5492655B2 - ステアリング装置 - Google Patents
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また、上記構成によれば、ガイド部がカム溝の延伸方向に転動可能な転動体により構成されるため、ガイド部が案内溝内を摺動する場合に比べ、コマ部材がカム溝内を移動する際の抵抗を小さくすることができ、コマ部材をカム溝内で円滑に移動させることができる。
さらに、上記構成によれば、溝形成部及び弾性部が一部材からなるばね板により構成されるため、溝形成部と弾性部とをそれぞれ別個の部材により構成する場合に比べ、部品点数を削減できる。
さらにまた、上記構成によれば、各ばね板が各対向面のいずれか他方に圧接するように形成されているため、例えばカム溝の対向面に圧接するように形成された場合には、湾曲板ばねはカム溝に圧入状態で挿入されることになる。そのため、コマ部材をカム溝に挿入する前の状態、すなわち湾曲板ばねのばね板がカム溝及びコマ部材の各対向面間に挟まれていない状態で、湾曲板ばねをカム部材に固定でき、舵角比可変機構の組み付け性の向上を図ることができる。また、コマ部材の対向面に圧接するように形成された場合には、コマ部材が湾曲板ばねのばね板間に圧入状態で挿入され、コマ部材をカム溝に挿入する前の状態で、湾曲板ばねをコマ部材に固定できる。
図1に示すように、ステアリング装置1において、一端(同図中、右側の端部)にステアリングホイール2が固定されるステアリングシャフト3を構成するコラムシャフト4は、その両端部が軸受5a,5bに軸支されることによりステアリングコラム6内において回転可能に収容されている。このコラムシャフト4の他端(同図中、左側の端部)は、舵角比可変機構7を介して、同コラムシャフト4の軸線L1からその径方向に所定量偏心して配置された出力軸8の一端に回転伝達可能に連結されている。そして、出力軸8の他端は、自在継手(図示略)を介してインターミディエイトシャフト(図示略)に連結されることにより、そのステアリング操作に伴う回転(操舵トルク)が、ステアリングギヤ(ラック&ピニオン機構)等の図示しない転舵輪の舵角を変更する転舵機構へと伝達されるように構成されている。
次に、本実施形態の舵角比可変機構におけるコマ部材のカム溝内での移動を案内するガイド構造について説明する。
(1)舵角比可変機構7は、コマ部材23とともにカム溝22内に設けられて該コマ部材23の移動を案内するガイド機構51を備えた。ガイド機構51は、延伸方向に延びるとともに幅方向におけるコマ部材23側に開口した案内溝53及び該案内溝53をコマ部材23側に付勢するばね部61,63を有する湾曲板ばね52と、案内溝53とコマ部材23に形成された対向溝66との間に延伸方向に移動可能に設けられた転動体73と備えた。そして、転動体73がばね部61,63に付勢されて案内溝53及び対向溝66に係合することにより、コマ部材23が軸線方向へ移動することを規制した状態で、該コマ部材23の延伸方向への移動を案内するようにした。
・上記実施形態では、コマ部材23を、焼結含油金属により構成し、同コマ部材23の挿入孔71に偏心ピン24を摺動可能に挿入したが、これに限らず、コマ部材23を焼結含油金属以外の材料で構成し、偏心ピン24との間にニードルベアリング等の軸受を介在させる構成としてもよい。
・上記実施形態では、湾曲板ばね52に案内溝53を形成したが、これに限らず、例えば図9に示すように、コマ部材23に案内溝を形成し、湾曲板ばね52に案内溝に挿入されるガイド部を形成してもよい。具体的には、同図に示すように、コマ部材23の対向面65には、幅方向に開口するとともに延伸方向に延びた案内溝88が形成されている。また、湾曲板ばね52におけるばね板56のばね部61,63間には、対向溝66に係合するガイド部としての突出部89が形成されている。なお、この場合には、コマ部材23が溝形成部として構成される。この変形例は、本発明とは別に参考例として示すものである。
Claims (3)
- 互いに所定量偏心して配置された第1軸及び第2軸と、これら前記第1軸及び前記第2軸を回転伝達可能に連結する舵角比可変機構とを備え、
前記舵角比可変機構は、前記第1軸に連結されるとともに前記各軸の軸線方向と直交する方向に延びたカム溝を有するカム部材と、前記カム溝内を移動可能に設けられたコマ部材と、前記コマ部材が設けられた偏心ピンとを備えてなり、
前記偏心ピンは、前記第2軸から前記所定量よりも大きく偏心した位置において該第2軸と一体回転可能に連結されたステアリング装置において、
前記コマ部材とともに前記カム溝内に設けられて該コマ部材の移動を案内するガイド手段を備え、
前記ガイド手段は、
前記カム溝の延伸方向に延びるとともに前記軸線方向及び前記延伸方向と直交する幅方向に開口した案内溝を形成する溝形成部と、
前記案内溝内に前記延伸方向に移動可能に挿入されるガイド部と、
前記溝形成部と前記ガイド部とが互いに近接するように付勢する弾性部とを有し、
前記ガイド部は、前記弾性部に付勢されて前記案内溝に係合することにより前記コマ部材が前記偏心ピンの軸線方向へ移動することを規制した状態で、該コマ部材の前記延伸方向への移動を案内するものであり、
前記幅方向において対向する前記カム溝と前記コマ部材との各対向面のいずれか一方には、前記案内溝と対向する対向溝が形成され、
前記ガイド部は、前記案内溝と前記対向溝との間に挟持され、前記延伸方向に転動可能な転動体により構成され、
板状の基板と、前記基板の前記幅方向両側にそれぞれ設けられたばね板とからなる湾曲板ばねを備え、
前記ばね板は、前記案内溝を形成するように湾曲した板状の湾曲部、及び前記湾曲部と一体に形成されるとともに該湾曲部を前記各対向面のいずれか一方側に付勢する板状のばね部を有し、
前記湾曲部により前記溝形成部が構成され、
前記ばね部により前記弾性部が構成され、
前記湾曲板ばねは、各ばね板が前記各対向面のいずれか他方に圧接するように形成されたことを特徴とするステアリング装置。 - 請求項1に記載のステアリング装置において、
前記ばね板は、前記ばね部が前記各対向面のいずれか他方に接触するとともに前記湾曲部と該他方との間に隙間が設けられるように形成されたことを特徴とするステアリング装置。 - 請求項1又は2に記載のステアリング装置において、
前記コマ部材は、潤滑油が含浸された焼結材料により構成され、
前記コマ部材には、前記偏心ピンが摺動可能に挿入される挿入孔が形成されたことを特徴とするステアリング装置。
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