JP3243105B2 - 可変トルク吸収装置 - Google Patents

可変トルク吸収装置

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JP3243105B2
JP3243105B2 JP01892494A JP1892494A JP3243105B2 JP 3243105 B2 JP3243105 B2 JP 3243105B2 JP 01892494 A JP01892494 A JP 01892494A JP 1892494 A JP1892494 A JP 1892494A JP 3243105 B2 JP3243105 B2 JP 3243105B2
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ring
door
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D41/00Freewheels or freewheel clutches
    • F16D41/06Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
    • F16D41/061Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by movement having an axial component
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16D41/00Freewheels or freewheel clutches
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    • F16D41/08Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface with provision for altering the freewheeling action
    • F16D41/086Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface with provision for altering the freewheeling action the intermediate members being of circular cross-section and wedging by rolling

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トルク伝達系において
伝達されるトルクを吸収するトルク吸収装置に関し、例
えば扉開閉用のドアクローザに利用される。
【0002】
【従来の技術】ころがり軸受クラッチを利用したトルク
吸収装置としては、精度よくリミットトルクを設定で
き、小型で大トルクを吸収することができるトルク吸収
装置が提案されている(特開平04ー290619号公
報参照)。しかしながら、このトルク吸収装置は、伝達
トルクが所定値を超えるとこれを逃がすようにしたもの
であり、入力側の回転角度に対応して吸収するトルクを
変化させるというような、選択的なトルク吸収機能まで
は備えていない。
【0003】一方、例えば自動閉鎖する扉の緩衝用に用
いられるドアクローザは、ばねの復元力と流体の粘性抵
抗とを利用してトルクを吸収するようにしたものであ
り、回転角度によりトルク吸収量が異なる特性を有す
る。しかしながら、このような装置では、緩衝を必要と
しない領域も含めて、回転角度の全域においてトルクが
吸収されるので、全体の回転動作が緩慢になり、動作完
了までに時間がかかるという問題がある。又、装置が複
雑で大型化し、流体抵抗を利用しているため温度により
回転抵抗が異なるという問題もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、小型で簡単な構造により、必要
な回転範囲において、且つ回転角度に対応して、トルク
を吸収することができるトルク吸収装置を提供すること
を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、内輪と外輪とで形成する軌道に複数のころ
を傾斜させて配設し前記内輪又は前記外輪を付勢手段で
軌道間隔を狭くする方向に付勢し入力側の回転が前記内
輪又は前記外輪のうち付勢手段で付勢されるものに伝達
されるころがり軸受クラッチ部と、所定位置に位置決め
され前記内輪の中心軸に直角な面に対して前記中心軸を
中心とした円周方向に沿って傾斜した傾斜面を備えてい
る案内部材と、前記中心軸方向に移動可能に支持されて
前記入力側の回転が伝達され、前記傾斜面に案内される
被案内部と前記付勢されるものにその付勢される方向へ
の移動を受けるように接触する接触部とを備えた移動部
材と、を有することを特徴とする。
【0006】
【作 用】ころがり軸受クラッチ部を構成する内輪又は
外輪は、付勢手段で軌道間隔を狭くする方向に付勢さ
れ、そのうち付勢されるものに入力側の回転が伝達され
る。説明を簡単にするために、内輪が付勢され内輪に入
力側の回転が伝達されるものとする。
【0007】ころがり軸受クラッチ部では、入力側の回
転が伝達されて内輪がクラッチ方向に回転すると、付勢
手段の付勢力の作用の下に、トルク伝達に伴い外輪に対
して内輪がねじ込まれ、内輪は軌道間隔が狭まる方向に
移動する。一方、内輪には、その付勢される方向への移
動を受けるように、中心軸方向に移動可能に支持された
移動部材の接触部が接触している。この移動部材にも入
力側の回転が伝達され、その回転によりその被案内部が
回転する。この被案内部は、案内部材の傾斜面によって
案内される。
【0008】案内部材は所定位置に位置決めされてい
て、その傾斜面は中心軸に直角な面に対して中心軸を中
心とした円周方向に沿って傾斜している。このため、移
動部材が回転すると、その被案内部が傾斜面の傾斜に沿
って回転して中心軸方向にも変位し、その結果移動部材
が中心軸方向に変位する。移動部材の接触部は前記の如
く内輪と接触しているので、この変位に対応して内輪の
軸方向の停止位置が決定される。その結果、この位置に
対応して内輪のねじ込み量が決まり、内外輪間で伝達さ
れるトルク量が定まる。そしてそれ以上のトルクは、内
外輪間が相対回転することにより吸収される。
【0009】このように、伝達トルクの大きさは、移動
部材の回転角度従って入力側の回転角度に対応した大き
さになる。なおこの場合、移動部材の軸方向における移
動の方向は、軌道間隔を狭くする方向か又は広くする方
向であるが、これは内輪及び移動部材の回転方向と接触
面の傾斜方向との関係により定まる。そしてこの何れの
方向を選択するかは、本トルク吸収装置を適用する対象
及び付与すべきトルク特性により決定される。又、案内
部材の所定位置は、その傾斜部が移動部材の被案内部を
円周方向に案内できる位置であるが、この位置は、固定
されていてもよく、又は調整可能になっていてもよい。
その場合の調整の方向は、中心軸方向又は傾斜面の角度
を変える方向の何れであってもよく、もしくは双方であ
ってもよい。
【0010】例えば、トルク吸収装置をドアークローザ
に適用する場合には、内輪及び移動部材にドアーの開閉
トルクを伝達し、従動側となる外輪をドアの取付部等で
固定し、その回転を拘束する。そして、自由回転方向で
ドアーを開き、開いたドアーはばね等で閉まるように
し、クラッチ方向をドアーの閉方向にする。例えば、傾
斜面の傾斜方向を、ドアー開方向で移動部材が軌道間隔
を狭くする方向に移動するような方向にする。この場合
には、ドアーの閉まり初めに軌道間隔が最も狭くなって
いて、そのとき吸収トルク即ち回転抵抗が最も大きくな
り、ドアーが閉まるにつれて回転抵抗が小さくなる。こ
のようにすれば、ドアーを全開してばねの閉鎖力の最も
強い時に回転抵抗が最大になり、ドアーが閉まってきて
ばね力が小さくなると吸収トルクも小さくなるので、ド
アを同じ様な速度で早く且つ静かに閉止させることが可
能になる。
【0011】
【実 施 例】図1は実施例のトルク吸収装置の全体構
造を示す。本実施例では、トルク吸収装置が扉の開閉部
分に取り付けられ、扉が閉鎖するときの緩衝用に用いら
れる場合を示す。トルク吸収装置は、内輪1と外輪2と
で形成する軌道4に複数のころ3を傾斜して配設し付勢
手段としての皿ばね5で軌道間隔を狭くする方向に内輪
1を付勢するようにしたころがり軸受クラッチ部と、案
内部材としてのリング6と、移動部材としての中間リン
グ7とを備えている。内輪1には入力側の回転が伝達さ
れる。
【0012】リング6は、所定位置に位置決めされ、内
輪1の中心軸1bに直角な面に対して中心軸1bを中心
とした円周方向に沿って傾斜した傾斜面の一例であるボ
ール溝6aを備えている。中間リング7は、中心軸1b
方向に移動可能に支持されて入力側の回転が伝達され、
リング6のボール溝6aに案内される被案内部の一例で
あるボール7a及びボール溝7bと皿ばね5で付勢され
る方向への内輪1の移動を受けるように内輪1に接触す
る接触部7cとを備えている。接触部7cは本実施例で
は軸受8を介して内輪1と接触する。リング6は、外輪
2に止めねじ9で回り止めされ且つ止め輪10で抜け止
めされた固定リング11に対して進退する3本の調整ね
じ12により調整され位置決めされる。
【0013】トルク吸収装置は、これを扉の開閉部分に
用いるための構成として、支持板20と、内軸21と、
ゼンマイ22とを備えている。支持板20は4個の取り
付け穴20aにより扉に取り付けられる。外輪2はボル
ト23により支持板20に固定され、その回転及び軸方
向の移動を拘束される。内軸21は、ボルト23aを介
して外輪2に固定された軸受ケース24から軸受25を
介して軸方向の一定位置で回転自在に支持される。内軸
21の一端側はトルク伝達部21aになっている。内軸
21と内輪1及び中間リング7との間には、ボール26
及びスペーサ27が配設されている。このボール26に
より、内輪1及び中間リング7は、内軸21に中心軸1
b方向に移動自在に支持されて内軸21からトルクを伝
達される。ゼンマイ22は、ケース28と内軸21とに
取り付けられ、内軸21に一方向のトルクを付与する。
このトルクは扉を閉じるに十分なトルクである。但しこ
のぜんまい22は、トルク吸収装置が取り付けられる対
象によっては、その装置側に設けられてもよいし、又省
略できることもある。
【0014】ころ3は円筒形状又は円錐形状もしくはこ
れに近い形状であり、内輪1の中心軸1bを含む断面に
対して一定角度傾斜して軌道4内に多数配設され、それ
ぞれの間はリテーナ13で位置保持されている。ころ3
を円錐形状もしくはこれに近い形状にするときには、そ
のような形状により、ころ3が内外輪に接触する線間の
距離がころ3の軸方向に略一定になるようにする。その
ようにすることにより、ころ3の接触線に作用する荷重
の軸方向分力の発生が防止され、ころがり軸受クラッチ
としての機能を一層向上させることができる。
【0015】ころがり軸受クラッチ部を構成する内輪1
及び外輪2の軌道面1a及び2aは、それぞれ次式に示
す双曲線を中心軸1b回りに回転させた単葉回転双曲面
を基準としてこれを僅かに修正して形成される。 yi2 /ai2 −xi2 /bi2 =1 yo2 /ao2 −xo2 /bo2 =1
【0016】ここで、xi 、xo は、それぞれ内輪軌道
面1a及び外輪軌道面2aの原点から中心軸1b方向へ
の距離、yi 、yo は、それぞれ、中心軸1bを含む任
意断面における内輪軌道面1a、外輪軌道面2aの中心
軸1bからの距離、又、ai、bi、ao、boは定数
である。今、内外輪の小径側の基準面(双曲線の原点
面)における中心軸1bから軌道4の中心までの距離を
F、ころ3が円筒状である場合の半径をr、傾斜角をβ
として、F=9、r=1.5 、β=15°の場合を例示す
ると、ai、bi、ao、boの値は、それぞれ約、
7.5、30.7、10.5及び36.2となる。そし
て、内外輪軌道面をこのような単葉回転双曲面を基準と
した面にすることにより、ころが内外輪間で楔作用をす
る長さ(ころの直径の2〜3倍程度)範囲において、こ
ろと内外輪間はクラッチ時に完全に線状に接触し、ころ
がり軸受クラッチとしての機能が発揮される。
【0017】図2は、以上のようなトルク吸収装置が装
着される部分の構造を示す。トルク吸収装置100は、
内軸21のトルク伝達部21aが上方に突出するように
扉30に取り付けられる。トルク伝達部21aには、リ
ンク31の一端側が結合され、その他端側は、リンク3
2の一端側と回転自在なように結合される。リンク32
の他端側は、ブラケット33に回転自在に取り付けら
れ、ブラケット33は扉開口部の上枠に固定される。扉
30は、開口部にヒンジ34で回転自在に取り付けられ
る。図において、実線は扉が閉じた状態で二点鎖線は扉
が開いた状態を示す。この開閉角度を例えば120°と
すれば、リンク機構により、トルク伝達部22aを介し
て内軸22も同じ120°回転する。なお、トルク吸収
装置100の取り付け部を少し変更し、このようなリン
ク機構を用いることなく、扉のヒンジ部に直接トルク吸
収装置を取り付けるようにしてもよい。
【0018】図3は、リング6及び中間リング7部分の
構造を示す。リング6の内輪1側の面6−1は、中心軸
1bに直角な面14に対して角度θだけ傾斜していて、
この面に断面が円弧状の溝6aが中心軸1bを中心とし
た円周に設けられている。溝6aに対して、内輪1及び
中間リング7が或る回転角度に位置するときに、図示の
如く中間リング7の溝7bが平行に対向する。溝6aと
溝7bとの間にはボール7aが嵌合している。リング6
の反対側の面6ー2には、図1に示す3本の調整ねじ1
2が接触し、リング6の位置が設定される。この位置
は、中心軸1bに平行に調整されてもよいし、傾斜を変
えるように調整されてもよい。このような調整ねじによ
り、溝6aの傾きを自由自在に調整でき、トルク吸収量
及び吸収特性を自由に調整することができる。同図
(d)は、中間リング7が(b)の状態((d)で実線
で示す)から二点鎖線で示すように180°回転した状
態を示す。このときには、中間リング7の上端7ー1が
ボール7aに案内されて下端まで回転し、中心軸1b方
向に距離δ1 だけ変位する。従って、中間リング7も距
離δ1 だけ内輪1の方向に変位する。この変位量に対応
して、図4に示す如く内外輪間でトルクT1 が伝達され
る。
【0019】図5及び図6は案内部材としてのリング6
及び移動部材としての中間リング7の他の例を示す。リ
ング6の傾斜面は必ずしも溝状でなくてもよい。図5
(a)に示す如く、傾斜面を単に傾斜した平面6ー2と
し、中間リング7に凸部7cを設け、中間リング7の回
転により凸部7cを平面6ー2と摺動させることによ
り、中間リング7を中心軸1b方向に変位させるように
してもよい。又同図(b)に示す如く、凸部7cの先端
にローラやフリーベアリング等の回転体7dを設けるよ
うにしてもよい。更に、同図(c)又は(d)に示す如
く、リング6の傾斜面を曲面6ー3、6ー4にしてもよ
い。図4に示す如く、内輪1の変位量と伝達トルクとの
関係が曲線であるから、リング6の傾斜面を曲線状にす
ることにより、回転角度に対して伝達トルクが直線状に
なるようにすることも可能になる。
【0020】このように、案内部材の傾斜面は、トルク
吸収装置の用途に合わせて、トルク吸収の範囲及び特性
がその用途に適合するような形状に形成される。そし
て、リング6は必ずしも円盤状でなくてもよく、トルク
の吸収範囲及び入力側の回転範囲によっては、例えば図
6に示す如く、半円状のものであってもよい。即ち、必
要な範囲で目的とするトルク吸収特性の得られる傾斜面
を形成できれば、リング6自体はどのような形状であっ
てもよい。更に、図1の実施例では、リング6の位置を
調整可能にしているが、その用途により、トルク吸収特
性を全く変更する必要のない場合等には、その位置を固
定してもよい。
【0021】図7は、扉30従って内軸21及び内輪1
の回転角度に対する中間リング7の変位量δ及びこれに
対応して伝達されるトルクTの関係を、リング6の各種
傾斜面について例示する。図では、回転角度を扉の全閉
から全開まで約120°にしている。そして、扉の開方
向をトルク吸収装置の自由回転方向(フリー側)とし、
閉方向をクラッチ方向即ちトルク吸収方向とする。又、
変位量δは軌道間隔を狭める方向の値である。
【0022】リング6の傾斜面を、中間リング7が実線
で示す変位量になるように設定した場合には、扉の閉じ
初めにおけるゼンマイ22のばね力の最大のときに最大
伝達トルク即ち扉の閉まりに対する最大抵抗トルクが発
生し、扉が閉まるにつれて次第に抵抗トルクが減少す
る。従って、扉は比較的速く閉まる。点線の場合には、
閉まり初めから中間角度位まで大きな抵抗トルクが生じ
るので、扉が余り加速されることなく閉まる。一点鎖線
の場合には、2/3位の角度までは抵抗トルクが少ない
ため扉が速く閉まるが、その後緩やかに閉まり、閉止時
の音の発生が防止される。二点鎖線のものでは、30%
位の開度までは殆ど抵抗なく扉は一層速く閉まり、その
後最大抵抗トルクが連続して作用する。その結果、それ
までに発生した扉の運動エネルギーが吸収され、扉は減
速されて最後には静かに閉まることになる。
【0023】なお、図7では変位量を直線的に変化させ
た例を示したが、前記の如くこれを曲線状に変化させる
ようにしてもよいことは勿論である。又、本発明のトル
ク吸収装置によれば、上記例以外にも任意の抵抗トルク
を付与することができる。どのような変位量に設定し、
どのような抵抗トルク特性を与えるかは、扉の種類や慣
性力、ゼンマイ22のばね特性、扉の用途、取付場所、
扉を閉めるときのスピードや要求される閉特性等によ
り、任意の曲線に定めることができる。
【0024】以上のような構成により、本トルク吸収装
置は次のように作動する。図2において実線で示す閉状
態にある扉30を鎖線に示す如く開くと、リンク31及
び32が回転し、そのトルクが図1に示すトルク伝達部
21aから内軸21に伝達され、内軸21が図において
上から見て反時計方向に回転する。内軸21の回転によ
り、ゼンマイ22が締め付けられて次第に巻き戻しトル
クが増して行くと共に、ボール26を介してトルクを伝
達される内輪1及び中間リング7が同じ方向に回転す
る。この回転により、中間リング7は、リング6の傾斜
面の傾斜に従って中心軸1b方向に変位する。しかし、
内輪1のこの方向の回転は自由回転方向であるから、中
間リング7がどの様に変位しても、図7に示す如く抵抗
トルクは殆ど発生しない。従って、ゼンマイ22の締め
付けトルクだけが抵抗トルクとなり、扉が重くなること
はない。扉が全開したときに、中間リング7は、リング
6の溝6aの傾斜に従って変位した位置にある。この位
置が例えば図7の実線で示す120°の位置であるとす
れば、中間リング7従って内輪1の変位量が最大になる
位置であり、中間リング7は図1において上方に上がっ
たの位置になる。
【0025】扉を全開したこの状態から扉を自由にする
と、ゼンマイ22による扉の閉鎖力により扉が閉方向に
回転し、内輪1がねじ込まれて最大の抵抗トルクが付与
される。この場合、ゼンマイ22が閉じようとする最大
トルクをトルク吸収装置の最大抵抗トルクより大きくし
ておくことにより、内外輪間で最大抵抗トルクを伝達し
つつ、ゼンマイの最大閉トルクとこの抵抗トルクとの差
により、内外輪間が相対回転し、扉はゆるやかに閉まっ
て行く。扉が全閉すると、中間リング7は元の位置に復
帰し、再び同じ動作を繰り返すことが可能な状態にな
る。
【0026】図8は他の実施例のトルク吸収装置の構造
を示す。図1では内輪を駆動側にし外輪を固定側にする
構成を示したが、本装置の適用の対象となる機械等によ
っては、この反対に外輪を駆動側にし内輪を固定側にす
る構成を採用してもよい。又、内外輪の何れも固定せ
ず、一方を駆動側にし他方を従動側にして使用すること
も可能である。図8はこのように外輪2を駆動側にした
場合の例を示す。本装置では、ハウジング29に外部の
駆動系からトルクが入力され、これがボール26を介し
て外輪2及び中間リング7に伝達され、これらが回転さ
れると共に、その回転に対応して、図1のものと同様
に、リング6により中心軸1b方向の位置を設定され
る。そしてその設定位置に対応したトルクが内外輪間で
伝達される。この場合、内輪1は固定されていてもよい
し、内部に軸21´を挿入し、軸21´を従動側として
これにトルクを伝達するようにしてもよい。なお、図1
のトルク吸収装置においても、ゼンマイ22を設けず、
内軸21を駆動軸とし、外輪2を固定しないでこれに何
らかの装置の負荷トルクを結合するような用い方ができ
ることは勿論である。要するに、内外輪の何れを駆動側
にし何れを従動側にするか、又は、内外輪の何れかを固
定するかもしくは双方を回転可能にするか等は、トルク
吸収装置が適用される対象によって好都合なように決定
される。
【0027】以上のようなトルク吸収装置では、内外輪
間で伝達されるトルクがころの転がりによる楔作用によ
って発生するため、固体や流体摩擦に依存する通常のト
ルク吸収装置と異なり、外輪の移動量に対応して定まる
安定したトルクである。従って、本トルク吸収装置によ
れば、精度よく、しかも回転に対応して吸収すべきトル
クを設定することができる。従って、これをドアークロ
ーザに用いると、従来の油圧式の開閉装置よりも小型で
簡単な構造になり、扉に付与すべき閉特性を自由に選択
し、扉の用途等に合わせて要請される各種の閉動作をさ
せることが可能になる。
【0028】なお以上では、本トルク吸収装置を扉に装
着した場合について説明したが、本装置がこの用途に限
定されるものでないことは言うまでもなく、本装置は、
トルク伝達において一定の回転範囲で繰り返してトルク
吸収する必要のある全ての機械類や装置等に適用できる
ものである。例えばオートバイのサスペンション装置等
にも適用できる。
【0029】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、ころがり軸
受クラッチ部のトルク吸収機能を利用することにより、
小型で簡単な構造により、必要な回転範囲において、回
転角度に対応して精度良くトルク吸収をすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のトルク吸収装置を示し、(a)は断面
図で、(b)は側面図である。
【図2】上記トルク吸収装置が取付られる扉開閉部の構
造を示す平面図である。
【図3】上記装置のリング及び中間リング部分の構造を
示し、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右
側面図で(d)は中間リングが回転180°回転した状
態を示す正面図である。
【図4】内輪の変位量と伝達トルクとの関係を示す曲線
図である。
【図5】(a)乃至(d)はリング及び中間リング部の
他の構造を示す正面図である。
【図6】リングの他の実施例を示し、(a)は正面図で
(b)は側面図である。
【図7】扉開角度に対する変位量及び伝達トルクの関係
を示す曲線図である。
【図8】他のトルク吸収装置の断面図である。
【符号の説明】
1 内輪 2 外輪 3 ころ 4 軌道 5 皿ばね(付勢手段) 6 リング(案内部材) 6a 溝(傾斜面) 7 中間リング(移動部材) 7a ボール(被案内部) 7b 溝(被案内部)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪と外輪とで形成する軌道に複数のこ
    ろを傾斜させて配設し前記内輪又は前記外輪を付勢手段
    で軌道間隔を狭くする方向に付勢し入力側の回転が前記
    内輪又は前記外輪のうち付勢手段で付勢されるものに伝
    達されるころがり軸受クラッチ部と、 所定位置に位置決めされ前記内輪の中心軸に直角な面に
    対して前記中心軸を中心とした円周方向に沿って傾斜し
    た傾斜面を備えている案内部材と、 前記中心軸方向に移動可能に支持されて前記入力側の回
    転が伝達され、前記傾斜面に案内される被案内部と前記
    付勢されるものにその付勢される方向への移動を受ける
    ように接触する接触部とを備えた移動部材と、 を有することを特徴とするトルク吸収装置。
JP01892494A 1994-01-18 1994-01-18 可変トルク吸収装置 Expired - Lifetime JP3243105B2 (ja)

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