JP2005298039A - 薄肉プラスチックボトル - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は熱収縮性フィルムを用いてラベル等の表示を行った場合でもフィルムの変形が少なく、フィルムに変形やしわ、凹凸形状の転写、流通コードの読み取りに支障を生じない薄肉プラスチックボトルの提供を目的とする。
【解決手段】 本発明は、断面多角形状の胴壁部3に波線状の凹部からなる波形リブ6が複数本形成され、波形リブの山部7または谷部8が、胴壁部に形成された稜線部5と交差するように配設され、胴壁部の上下方向に隣接する複数の波形リブが互いの山部どうしおよび谷部どうしをそれぞれ対向させて、上下の波形リブの間にセグメント9aが設けられ、胴壁部の外周面に熱収縮性フィルムが被覆され、波形リブ6の幅が胴壁部3よりも稜線部5において狭くされてなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、薄肉軽量でかつ外力に対する反発復元力を良好とするとともに、胴壁部に熱収縮性のフィルムを張り付けた構造において該フィルムにしわや凹凸が目立たないようにして美観を向上させた構造の薄肉プラスチックボトルに関する。
生活者の環境意識の高揚、法的な仕組み整備により、日用品の販売数量の大半をパウチ・軽量化詰替ボトルなど、詰替え専用の包装形態の商品が占めるに至った。特に液体を内容物とした場合、軽量化詰替えボトルの方が詰替え操作が容易であり、高齢者等に使いやすい容器と言える。
こうした軽量化詰替えボトルは一般にPET・PPなどの素材を2軸延伸成形法により成形し、リブ・ディンプル・微小平面などの立体構造を部分的ないし全体に適用することで剛性を高めている。また、その商品意匠(ラベル)は熱収縮フィルムを用いて成されることが一般的である。
また、従来からペットボトルと称される延伸ポリエチレンテレフタレート製ボトルや、ポリエチレン製またはポリプロピレン製の薄肉プラスチックボトル(以下、単に「ボトル」という)が飲料水などを充填する液体容器として盛んに用いられている。
これらのボトルは、成形後の空ボトルの保管や輸送、また液体の充填時や充填後の製品の輸送、保管、店頭陳列、更に消費者における使用の過程などでさまざまな外力を受けて復元不能に変形したり、また白化や亀裂を生じることがある。この変形や亀裂を防止するために、ボトルの製造時や充填時には、工程ラインにガードを設けて外力を排除したり、輸送時や店頭陳列時には強化された外箱に収容するなどの保護策が講じられている。
一方、ボトル自体の対衝撃強度についても検討されている。例えばボトルの厚みは、薄いほうがプラスチックの使用量が少なく経済的に有利であるが、強度の点で限界があり、材質や容量によっても変化するが、一般には350μm〜450μmの厚みが採用されている。
この種のボトルの形状面でも、例えば図2、3または図4に示すように、胴壁部にさまざまな形状の凹凸パターンを形成し、この凹凸パターンによって外力に対する緩衝性を強化しようとする試みが広く行われている。従来のボトルの胴壁部に形成される凹凸パターンは、大きく分類して次の二つの型、およびそれらの複合型に分けることができる。その一つの型は、典型例を図2に示すように、胴壁部21の少なくとも一部分を水平断面多角形の筒状に成形し、その平板部に凹凸パターン22を設け、口部23と底部24を有したボトル20(例えば以下の特許文献1、2等参照)、他の型は、典型例を図4に示すように、胴壁部31を巻回する環状または弧状のリブ32、32…を胴壁部31の上下方向に平行に複数本形成し、口部33と底部34を有したボトル30(例えば以下の特許文献3等参照)であり、複合型は、これらの二つのパターンまたはその変形が併設されたものである(例えば、以下の特許文献4、5参照)。
しかし、上記の従来のボトルは、例えば胴壁部にストロークの大きい押圧が加えられた場合や、1個所を手で繰り返し押圧して内容物を小出しにして使用するスクイズ容器などとして用いようとすると、除力された際に反発復元せず、座屈変形したり局部的に折れ線が入ってその部分に白化や亀裂が生じるという問題があった。この問題があるために、ボトル当たりの樹脂使用量を低減することができず、また外箱の強化などのための経費を節減することもできなかった。
そこで本願出願人らは上記の課題を解決するために、外部からの変形応力に対する反発復元力を改善でき、かつ従来のボトルより更に軽量化が可能な薄肉プラスチックボトルを先に特許出願した。(特許文献6参照)
実公平7−28086号公報 実公平7−28087号公報 実開昭63−76611号公報 実開平4−102206号公報 実開平1−94218号公報 特開平9−240647号公報(特許第3515848号)
先に特許出願した薄肉プラスチックボトルによれば、薄肉のプラスチックボトルであっても外力に対する回復復元力を向上させることができ、座屈変形、白化、亀裂の生じ難い薄肉プラスチックボトルを提供することができるものであった。
ところで、この種の薄肉プラスチックボトルの胴壁部に商品紹介、意匠性向上などのために熱収縮フィルムを巻き付けてラベル表示を施すと、ボトルの胴壁部に形成した凹凸や溝部などの部分よりも熱収縮性フィルムの収縮率がより大きいため、フィルムが溝や凹凸に食い込み、フィルムが溝や凹凸の形に添って変形し、溝や凹凸に沿った模様や線がフィルムに浮き出るなどの弊害を生じることがあり、意匠外観の低下は基より、前記フィルムの変形に起因して物流・販売上必要とされる流通用JANコード(バーコード)の読み取り不良にも繋がるおそれがあり、その製品価値を低下させるおそれを有していた。
なお、先に本願出願人が特許出願している特開平9−240647号公報(特許第3515848号)に開示されている薄肉プラスチックボトルにおいても製品として使用するためにはラベルを張り付ける必要があるが、この特許に係る構造の薄肉プラスチックボトルにおいても胴壁部に熱収縮性フィルムを巻き付けた場合に先の問題を解消する必要があるので、先の熱収縮フィルムと薄肉プラスチックボトルに関連して本発明者が鋭意研究した結果本発明に到達した。
本発明者らは前記課題を解決するために、薄肉プラスチックボトルの自体よりも収縮率の大きな熱収縮性フィルムを用いてラベル等の表示を行った場合でもフィルムの変形が少なく、フィルムに変形やしわ、凹凸形状の転写、流通コードの読み取りの支障などを生じない薄肉プラスチックボトルの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明にあっては、胴壁部の少なくとも一部分が水平断面多角形の筒状に成形され、この部分に、胴壁部を環状に巻回する波線状の凹部からなる波形リブが胴壁部の上下方向に複数本形成され、それぞれの波形リブの山部または谷部のいずれか一方または双方が、胴壁部に形成された稜線部と交差するように配設されてなり、前記上下方向に隣接する複数の波形リブが、上方の波形リブの谷部どうしを結ぶ線と、下方の波形リブの山部どうしを結ぶ線との間に間隙を形成するように離間して配設されるとともに、前記胴壁部の上下方向に隣接する複数の波形リブが互いの山部どうしおよび谷部どうしをそれぞれ対向するように並列させて、上下の波形リブの間にセグメントを設けてなり、前記胴壁部の外周面に熱収縮性フィルムが被覆されてなり、前記凹部からなる波形リブの幅が胴壁部よりも稜線部において狭くされてなることを特徴とする。
本発明は、前記胴壁部が内方向に向けられた凹曲面とされ、前記胴壁部の稜線部が前記凹曲面の両縁部とされてなることを特徴とする。
本発明は、前記熱収縮性フィルムが前記胴壁部の面の両側の稜線部を支持部として稜線部間に張設されてなることを特徴とする。
本発明は、前記セグメントが前記胴壁部の稜線により複数に区画されるとともに、前記稜線が断面丸められてなり、前記セグメントが前記波形リブと前記稜線によって連結されてなることを特徴とする。
本発明において前記熱収縮性フィルムが前記胴壁部の面の両側の稜線部を支持部として稜線部間に張設されてなることを特徴とするものでも良い。
本発明は、胴壁部の外周面に熱収縮性フィルムが被覆されてなり、凹部からなる波形リブの幅が胴壁部よりも稜線部において狭くされてなるので、主として稜線部に張られるフィルムが凹部からなる波形リブの幅の狭い部分に食い込んで凹部の段差に応じた変形や線を生じようとしても、狭い波形リブにフィルムが入り込む量は少ないか、殆ど生じないので、フィルムに凹凸や変形、線は生じ難く、フィルム外観の乱れていない薄肉プラスチックボトルを提供できる。従って印刷を施したフィルムの外観の意匠性を乱すことはなくなり、バーコードなどの情報が記録されている箇所にも凹凸や変形を生じないので、バーコードなどの情報の読みとり装置の読みとり不良や読み取り誤差などの不良を生じることはない。
また、胴壁部を内方向に向けられた凹曲面とし、胴壁部の稜線部を凹曲面の両縁部とすることで、凹曲面側に位置する幅の広い波形リブがフィルムに接触することがなく、波形リブにフィルムが押し付けられることを防止でき、フィルムに波形リブに起因する凹凸模様や線などの変形部分を生じることはない。
更に、胴壁部の面の両側の稜線部を支持部としてフィルムを稜線部間に張設することで胴壁部とフィルムとの密着や接触を確実に防止できるので、フィルムに波形リブに起因する凹凸や線などの変形部分を生じることはない。
本発明は胴壁部の少なくとも一部分が水平断面多角形の筒状に成形され、この部分に、胴壁部を環状に巻回する波線状の凹部からなる波形リブが胴壁部の上下方向に複数本形成され、それぞれの波形リブの山部または谷部のいずれか一方または双方が、多角形筒状に形成された胴壁部の稜線部と交差するように配設されてなるものであるので、外部からの変形応力に対する反発復元力が向上し、座屈変形、白化、亀裂が防止され、また従来のボトルより更に薄肉化が可能となり、省資源と軽量化が達成される。
しかも、リブが波形であることで、歪の力線がリブを直角に折り曲げる方向に働かず、捻る方向に働くためにリブが折れ難い。更に、水平断面多角形の胴壁部の稜線の反発力と波形リブの歪応力分散性とのバランスによって、長いストロークの繰り返し押圧に対しても歪を分散緩和でき、除力によって直ちに復元する反発復元力が得られるとともに、リブが折れ難いので、白化や亀裂を防止できる薄肉プラスチックボトルを提供できる。
本発明は、前記上下方向に隣接する複数の波形リブが、上方の波形リブの谷部どうしを結ぶ線と、下方の波形リブの山部どうしを結ぶ線との間に間隙を形成するように離間して配設され、前記胴壁部の上下方向に隣接する複数の波形リブが互いの山部どうし、および、谷部どうしをそれぞれ対向するように並列させて、上下の波形リブの間にセグメントを形成してなるので、稜線と波形リブとによって形成された多数のセグメントは、それぞれの剛性が向上し、外力による歪を速やかに広く分散させ、座屈変形や亀裂を生じ難くする。また、上下に隣接する波形リブを、互いの山部どうし、および谷部どうしを対向するように並列させることで歪を速やかに広く分散させ、外力に対する抵抗性を向上できる。
次に本発明は、前記セグメントが前記胴壁部の稜線により複数に区画されるとともに、前記稜線が断面丸められてなり、前記セグメントが前記波形リブと前記稜線によって連結されてなるので、各セグメント自体の剛性が強く、胴壁部全体の変形が非セグメント化ボトルと同等であっても、前記連結部を介して各セグメントが弾性回復範囲内の歪内にあり、外力の除力とともに全体を即座に復元できるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1(A)(B)(C)に示す本形態のボトルAは、平面視略円形の延伸ポリプロピレン製ボトルであり、正立した状態で上から順に、注口部1、肩部2、胴壁部3、および底部4が一体に成形されてなる。注口部1は内容物を注出する管体であって、その側面に図面では略したがキャップ取付ネジが形成され、肩部2は注口部1の基部から下方に向けてボトルの最大径まで断面円形に漸次拡径している。胴壁部3は、上下方向に延びる稜線部5、5…を有する断面正8角形の多角筒状に成形され、底部4はボトルの最大径から下方に向けて断面円形に漸次縮径するように成形され、その接地部は周辺から中央部に凹部10を形成している。
上記実施例のボトルAの寸法は、容量が500mLのボトルの場合、例えば高さ195mm、最大径66mm(底部4の外径)である。この例では、例えば注口部1の口径は23mm、胴壁部3の上下方向の長さは97mm程度であり、また、このボトルの肉厚は150μm〜200μmとされている。
前記胴壁部3の周面には、胴壁部3を環状に巻回する例えば最小幅2mm程度、最大幅4mm程度の波線状の凹部からなる波形リブ6、6…が、胴壁部の上下方向に例えば10mm程度の間隔で6本、それぞれの山部7どうし、および谷部8どうしを対向させて等間隔に並列して形成され、これら各波形リブ6、6…のそれぞれの谷部8、8…は、胴壁部3に形成された稜線部5、5…と交差して配設されている。この胴壁部3に形成された稜線部5、5…は、断面形状が鋭い角を形成しないように、例えば稜線部5の外周部がR5〜8mm程度の曲率半径をもって丸められ、稜線部5の内周部がR2〜6.5mm程度の曲率半径で丸められている。
前記波形リブ6は胴壁部3に凹部状の溝部を形成することで形成され、波形リブ6を形成する溝部において山部7に位置する幅広部6aは例えば幅が4mm、波形リブ6を形成する溝部において谷部8に位置する幅狭部6bは例えば幅が2mmとされている。なお、波形リブ6において山部7から谷部8までの距離(ボトルAの円周方向に沿って)の半分ほどまでは山部7においての溝幅と同等の幅で、例えば4mm程度の幅で溝幅が保持されているが、波形リブ6において山部7から谷部8までの距離の半分を過ぎたあたりから急激に溝幅が小さくなるように形成され、谷部8側の幅狭部6bが溝幅2mm程度とされている。そして、谷部8の稜線部5の頂点を中心としてボトルAの円周方向で見ると両側3mm程度、稜線部5を含んで合計6mm程度の部分の幅狭部6bが溝幅2mm程度の領域とされている。
前記ボトルAの周方向に沿う稜線部5、5の間に位置する胴壁部3の壁面3Aは、凹曲面状に緩やかにカーブした凹曲面部とされている。
前記薄肉プラスチックボトルAの胴壁部3には図面では略したが、熱収縮フィルムFが巻き付けられる。このフィルムFはOPS(二軸延伸ポリスチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、延伸PET(ポリエチレンテレフタレート)などの熱収縮性樹脂からなり、表面に印刷などによって商品名の表示や絵柄、模様、あるいはバーコードなどの各種情報が印刷される。
先の胴壁部3に熱収縮性フィルムFが巻回された状態で張られると、熱収縮フィルムFは稜線部5…を介して張力を与えられた状態で胴壁部3に張り付けられるので、熱収縮フィルムFは稜線部5…には接触するが、稜線部5、5に挟まれた領域の凹曲面状の壁面3Aには触れないので、稜線部5、5間に位置する幅広部6aの段差部分の形がフィルムFの面に現れるおそれはなく、更に、稜線部5において熱収縮性フィルムFに接する部分の間には幅狭部6bの部分のみが存在するので、この幅狭部6bの段差部分に相当する形がフィルムFの面に現れるおそれも少ない。また、仮に幅狭部6bの縁の段差部分の形状が多少熱収縮フィルムFに現れたとしても目立つことがない。従って上述の構成の薄肉プラスチックボトルAは熱収縮性フィルムFを胴壁部3に張力を持たせた状態で装着した状態であっても、波形リブ6の形状に起因する凹凸模様や線をフィルム面に表すことなく熱収縮性フィルムFを被着させることができる。
図1(A)に示すように、胴壁部3の面は、稜線5、5…と波形リブ6、6…とが交差することによって、1周期分の波形(全波形)平面からなる多数のセグメント9a…に分割されている。そして、それぞれのセグメント9aどうしは、その周辺が稜線5、5…または波形リブ6、6…によって搖動自在に連結されている。ここで胴壁部の1の局部、例えばセグメント9aに押圧が加えられると、外向き凸に形成された稜線5、5…は外力に対して剛性を示すので、外向きの反発力を発現する。一方、稜線5…と波形リブ6…とによってセグメント化された胴壁部3は、各セグメント9a…自体の剛性が強いため、全体の変形は非セグメント化ボトルと同等でも、弾性回復範囲内の歪内にあり、除力とともに全体が即座に復元する。しかもリブ6、6…が波形であることによって、歪の力線がリブを直角に折り曲げる方向に働かず、捻る方向に働くためリブが折れ難くなる。ここで外力が除力されると、稜線5、5…はその剛性によって反発し直ちに直線状態に復帰し、この復元力によってセグメント9a…も元の位置に戻る。稜線5の反発力と、波形リブ6の歪応力分散性との好適なバランスによって、長いストロークの繰り返し押圧に対しても歪が分散緩和され、除力によって直ちに復元する反発復元性が得られるとともに、リブが折れないので白化や亀裂が防止される。
薄肉プラスチックボトルAは胴壁部3の少なくとも一部分が水平断面多角形の筒状に成形され、この部分に、胴壁部3を環状に巻回する波線状の凹部からなる波形リブ6が胴壁部3の上下方向に複数本形成され、それぞれの波形リブ6の山部7または谷部8のいずれか一方または双方が、多角形筒状に形成された胴壁部3の稜線部5と交差するように配設されてなるものであるので、外部からの変形応力に対する反発復元力が向上し、座屈変形、白化、亀裂が防止され、また従来のボトルより更に薄肉化が可能となり、省資源と軽量化が達成される。
しかも、リブが波形であることで、歪の力線がリブを直角に折り曲げる方向に働かず、捻る方向に働くためにリブが折れ難い。更に、水平断面多角形の胴壁部の稜線の反発力と波形リブの歪応力分散性とのバランスによって、長いストロークの繰り返し押圧に対しても歪を分散緩和でき、除力によって直ちに復元する反発復元力が得られるとともに、リブが折れ難いので、白化や亀裂を防止できる薄肉プラスチックボトルを提供できる。
本発明は、前記上下方向に隣接する複数の波形リブ6が、上方の波形リブ6の谷部8どうしを結ぶ線と、下方の波形リブ6の山部7どうしを結ぶ線との間に間隙を形成するように離間して配設され、前記胴壁部3の上下方向に隣接する複数の波形リブが互いの山部どうし、および、谷部どうしをそれぞれ対向するように並列させて、上下の波形リブの間にセグメントを形成してなるので、稜線と波形リブとによって形成された多数のセグメント9aは、それぞれの剛性が向上し、外力による歪を速やかに広く分散させ、座屈変形や亀裂を生じ難くする。また、上下に隣接する波形リブ6を、互いの山部7どうし、および谷部8どうしを対向するように並列させることで歪を速やかに広く分散させ、外力に対する抵抗性を向上できる。
次に薄肉プラスチックボトルAは、前記セグメント9aが前記胴壁部3の稜線部5により複数に区画されるとともに、前記稜線部5が断面丸められてなり、前記セグメント9aが前記波形リブ6と前記稜線部6によって連結されてなるので、各セグメント自体の剛性が強く、胴壁部3全体の変形が非セグメント化ボトルと同等であっても、前記連結部を介して各セグメント9aが弾性回復範囲内の歪内にあり、外力の除力とともに全体を即座に復元できるという効果がある。
断面形状が正4角形、容量525ml、延伸PP(ポリプロピレン)の樹脂総量12.5gからなり、高さ195mm、最大径66mm(底部の外径)、注口部の口径23mm、胴壁部の上下方向の長さ97mmの3つのボトルに、波形リブ部の山部の幅広部の幅4mm、谷部の幅狭部2mm、3mm、4mm(均等幅)、胴壁部の凹曲面を設ける、という条件で試料ボトルを3つ作成し、それらのボトルに対して材質PET(ポリエチレンテレフタレート)からなる厚さ15μmの熱収縮性フィルムのラベルを巻き付け(巻き付け時にフィルム端部同士を接着剤で接着後、フィルムを常温に戻して熱収縮させてフィルムを巻き締めして試料ボトルとした。
それらの試料ボトルについて形状復元性評価とラベル外観評価を行った。評価基準は○印がリブ部2(幅狭部)においてフィルムに凹みが見られないもの、△印が凹みがやや目立つもの、×印が凹みが目立つものを示している。
また、これら3つの試料ボトルとは別に、以下の表1に示す各種の条件で各種の試料ボトルを作成し、それら試料ボトルの形状復元性評価とラベル外観評価を行った結果も表1に併せて示す。また、表1に示す形状復元性評価とは、評価者(20代女性)が内容物を充填していない空ボトルを周方向に把持し、親指と中指とでボトルを押し潰した後、直ちに把持力を開放した際の残留変形を比較評価した。評価は同様の操作を5回繰り返した際の平均をとった。この際、親指、中指で圧縮する部分を胴周上の凹面部とした。
Figure 2005298039
表1に示す結果から、幅広部を4mmとしても幅狭部を形成しない試料はラベルフィルムの凹凸が目立つ結果となり、3mmと少ないながら幅狭部を形成した試料はラベルフィルムの凹凸が目立たないものとなり、2mmの幅狭部を形成した試料ボトルはラベルフィルムの凹凸が見られなかった。また、形状復元性評価としては、正8角形と正16角形のものが優れ、正4角形と正6角形のものは若干評価が悪かった。
なお、先の各試料ボトルは金型を用いたブロー成型法で製造したが、リブ部2(幅狭部)の溝幅を2mm未満とすると、幅2mm未満の成形キャビティを形成するための金型部分が薄くなりすぎて金型が傷みやすくなるとともに、場合によっては成形用の樹脂が金型の狭い成形キャビティの隙間に回り込み難くなり、成形不良を生じるおそれがある。
従ってこの例では幅狭部の最小値を2mmに設定した。また、ラベル用のフィルムについては最小厚さを15μmとしたが、これより薄いものは強度が弱くなるとともに、ラベル用のフィルムの最大厚さは60μmとした。これよりも厚いフィルムでは加熱時の収縮状態の均一性が低下し、外観が悪くなることに加え、コストの面でも問題がある。
また、表1には示していないが、正16角形の試料ボトルよりも大きな多角形、例えば正16角形を超える数の多角形状の試料ボトル、例えば正18角形などの形状では稜線部の内角が160゜を超えるようになり、稜線部にラベル用のフィルムを張る支持用の柱としての機能が著しく低下し、フィルムに凹凸を形成しないようにフィルムを稜線部が張る機能が低下するので、正16角形を超える多角形状のボトルは本実施例では作成を除外した。
図1は本発明に係る薄肉プラスチックボトルを示すもので、図1(A)は側面図、図1(B)は同薄肉プラスチックボトルの胴壁部の横断面図、図1(C)は胴壁部に形成された波形リブの部分拡大図である。 図2は従来の薄肉プラスチックボトルの一例を示す側面図である。 図3は同薄肉プラスチックボトルの底面図である。 図4は従来の薄肉プラスチックボトルの他の例を示す側面図である。
符号の説明
A…薄肉プラスチックボトル、1…注口部、2…肩部、3…胴壁部、3A…壁面、
4…底部、5…稜線部、6…波形リブ、6a…幅広部、6b…幅狭部、7…山部、
8…谷部、9a…セグメント、F…フィルム。

Claims (3)

  1. 胴壁部の少なくとも一部分が水平断面多角形の筒状に成形され、この部分に、胴壁部を環状に巻回する波線状の凹部からなる波形リブが胴壁部の上下方向に複数本形成され、それぞれの波形リブの山部または谷部のいずれか一方または双方が、胴壁部に形成された稜線部と交差するように配設されてなり、
    前記上下方向に隣接する複数の波形リブが、上方の波形リブの谷部どうしを結ぶ線と、下方の波形リブの山部どうしを結ぶ線との間に間隙を形成するように離間して配設されるとともに、前記胴壁部の上下方向に隣接する複数の波形リブが互いの山部どうしおよび谷部どうしをそれぞれ対向するように並列させて、上下の波形リブの間にセグメントを設けてなり、
    前記胴壁部の外周面に熱収縮性フィルムが被覆されてなり、前記凹部からなる波形リブの幅が胴壁部よりも稜線部において狭くされてなることを特徴とする薄肉プラスチックボトル。
  2. 前記胴壁部が内方向に向けられた凹曲面とされ、前記胴壁部の稜線部が前記凹曲面の両縁部とされてなることを特徴とする請求項1に記載の薄肉プラスチックボトル。
  3. 前記セグメントが前記胴壁部の稜線により複数に区画されるとともに、前記稜線が断面丸められてなり、前記セグメントが前記波形リブと前記稜線によって連結されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の薄肉プラスチックボトル。





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