JP2005297543A - 樹脂成形材料の製造方法及び製造装置 - Google Patents
樹脂成形材料の製造方法及び製造装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005297543A JP2005297543A JP2005007204A JP2005007204A JP2005297543A JP 2005297543 A JP2005297543 A JP 2005297543A JP 2005007204 A JP2005007204 A JP 2005007204A JP 2005007204 A JP2005007204 A JP 2005007204A JP 2005297543 A JP2005297543 A JP 2005297543A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transfer
- cylinder
- resin
- molding material
- resin composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
Abstract
【解決手段】 第1のシリンダーと、第1の移送スクリューとを有する第1移送部に、樹脂と充填材とを含有する樹脂組成物を供給して、移送しながら高密度化する工程、第2のシリンダーと、第2の移送スクリューとを有する第2移送部で樹脂組成物を移送しながら溶融してシート状溶融材料とする工程、シート状材料を裁断して成形材料とする工程、を有する樹脂成形材料の製造方法であって、
第2のシリンダー内径、及び、第2の移送スクリュー外径は、いずれも基端側から先端側に向かって拡径しているとともに、第2のシリンダーと、第2の移送スクリューとのクリアランスが、基端側から先端側に向かって漸減していることを特徴とする樹脂成形材料の製造方法。
【選択図】 なし
Description
特に近年は、製造時に微粉の発生が避け難い粉砕法より、ダストフリー化が実現しやすい造粒法が注目されている。
この方法は、溶融粘度が比較的低く、熱安定性が良好な樹脂成形材料には好適である。しかし、樹脂成分として熱硬化性樹脂を用いたり、充填材の配合量が多く熱溶融粘度が高い樹脂成形材料を用いたりする場合には、ダイスを通過する際の抵抗が大きいために、樹脂成形材料の熱履歴が不均一になったり、発熱して硬化詰まりを起こしたりすることがあった。
また、ダイスは孔径よりも孔ピッチが小さいと、ダイスの出口で再溶着しやすいため、通常、孔ピッチを孔径の1〜3倍に設定する必要がある。この結果、ダイスからの吐出量を充分に大きくすることが難しく、生産性の点でも問題があった。
しかし、樹脂混合物を再加熱することにより、樹脂成分への熱履歴が増大するという問題があり、また、有機溶剤についても造粒時に乾燥除去するため、その処理が必要であるという問題があった。
(1)
(a)樹脂と充填材とを含有する樹脂組成物を調製する工程、
(b)第1のシリンダーと、上記第1のシリンダー内に配設された第1の移送スクリューとを有する第1移送部に、上記樹脂組成物を供給する工程、
(c)上記第1移送部において、上記樹脂組成物を移送しながら高密度化する工程、
(d)上記第1移送部に連通して設けられ、第2のシリンダーと、上記第2のシリンダー内に配設された第2の移送スクリューとを有する第2移送部に、上記高密度化した樹脂組成物を供給する工程、
(e)上記第1移送部から供給された樹脂組成物を移送しながら溶融して溶融材料とする工程、
(f)上記溶融材料を略円筒形のシート状材料として吐出する工程、及び、
(g)上記吐出されたシート状材料を裁断して成形材料とする工程、
を有する樹脂成形材料の製造方法であって、
上記第2のシリンダー内径、及び、上記第2の移送スクリュー外径は、いずれも基端側から先端側に向かって拡径しているとともに、上記第2のシリンダーと、上記第2の移送スクリューとのクリアランスが、基端側から先端側に向かって漸減していることを特徴とする、樹脂成形材料の製造方法。
(2)さらに、
(h)上記裁断された成形材料を、架砕装置により整粒する工程、
を有する、上記(1)に記載の樹脂成形材料の製造方法。
(3)上記(a)工程において調製される上記樹脂組成物は、樹脂と充填材とを含有する材料混合物を溶融させることなく混合させたブレンドマターである上記(1)又は(2)に記載の樹脂成形材料の製造方法。
(4)上記第1移送部は、上記樹脂組成物の移送方向における圧縮比が1.1〜1.5である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂成形材料の製造方法。
(5)上記第2移送部は、上記第2のシリンダーと、上記第2の移送スクリューとのクリアランスが、その先端部において1〜4mmである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂成形材料の製造方法。
(6)
(ア)第1のシリンダーと、上記第1のシリンダー内に配設された第1の移送スクリューとを有し、樹脂と充填材とを含有する樹脂組成物を移送するとともに高密度化する第1移送装置、
(イ)上記第1移送装置に連通して設けられ、第2のシリンダーと、上記第2のシリンダー内に配設された第2の移送スクリューとを有し、上記第1移送装置から供給された高密度化した樹脂組成物を移送するとともに溶融して、略円筒形のシート状材料とする第2移送装置、
(ウ)上記第2移送装置から吐出されたシート状溶融材料を裁断して成形材料とする裁断装置、
を有する樹脂成形材料の製造装置であって、
上記第2移送装置において、上記第2のシリンダー内径、及び、上記第2の移送スクリュー外径は、いずれも基端側から先端側に向かって拡径しているとともに、上記第2のシリンダーと、上記第2の移送スクリューとのクリアランスが、基端側から先端側に向かって漸減していることを特徴とする、樹脂成形材料の製造装置。
(7)さらに、
(エ)裁断された成形材料を整粒する架砕装置、
を有する、上記(6)に記載の樹脂成形材料の製造方法。
また、本発明の樹脂成形材料の製造装置は、このような製造方法により樹脂成形材料を製造するのに好適に用いることができるものである。
本発明の成形材料の製造方法(以下、単に「製造方法」ということがある)は、
(a)樹脂と充填材とを含有する樹脂組成物を調製する工程、
(b)第1のシリンダーと、上記第1のシリンダー内に配設された第1の移送スクリューとを有する第1移送部に、上記樹脂組成物を供給する工程、
(c)上記第1移送部において、上記樹脂組成物を移送しながら高密度化する工程、
(d)上記第1移送部に連通して設けられ、第2のシリンダーと、上記第2のシリンダー内に配設された第2の移送スクリューとを有する第2移送部に、上記高密度化した樹脂組成物を供給する工程、
(e)上記第1移送部から供給された樹脂組成物を移送しながら溶融して溶融材料とする工程、
(f)上記溶融材料を略円筒形のシート状材料として吐出する工程、及び、
(g)上記吐出されたシート状材料を裁断して成形材料とする工程、
を有する樹脂成形材料の製造方法であって、
上記第2のシリンダー内径、及び、上記第2の移送スクリュー外径は、いずれも基端側から先端側に向かって拡径しているとともに、上記第2のシリンダーと、上記第2の移送スクリューとのクリアランスが、基端側から先端側に向かって漸減していることを特徴とする。
(a)樹脂と充填材とを含有する樹脂組成物を調製する。
例えば、ノボラック型フェノール樹脂を用いる場合は、ヘキサメチレンテトラミン、パラホルムアルデヒドなど、エポキシ樹脂を用いる場合は、酸無水物、ポリアミン化合物、イミダゾール化合物、ポリフェノール化合物などを用いることができる。
ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアセタール等の耐熱性樹脂、芳香族ポリエステル等の液晶樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられる。
これにより、樹脂組成物の調製時に熱履歴を与えることがないので、成形材料の製造時に溶融粘度を低くすることができ、各成分の混合性を高めることができるとともに、成形材料化する際の作業性を向上させることができる。
例えば、樹脂として1種類を単独で用いる場合は、樹脂を平均粒径0.5〜50μmに粉砕する第1の形態の粉末化工程により、粉末状の樹脂を調製することができる。この工程では特に、平均粒径1〜10μmに粉末化することが好ましい。
これにより、樹脂成分と、充填材など他の原材料成分との混合精度を向上させることができる。
これにより、樹脂成分どうしの混合精度を高め、化学反応の均一性を向上させることができるとともに、樹脂成分と、充填材など他の原材料成分との混合精度を向上させることができる。
これにより、用いる樹脂と硬化剤との混合精度を高め、化学反応の均一性を向上させることができるとともに、樹脂及び硬化剤成分と、充填材など他の原材料成分との混合精度を向上させることができる。
なお、ここでいう硬化剤としては、硬化剤のほか、硬化促進剤も含むものとする。
これらの装置を用いることにより、原材料を単に微粉砕できるだけでなく、粉砕時に、被粉砕物に衝突、ずり剪断などのエネルギーが作用するため、異なる樹脂どうし、あるいは、樹脂と硬化剤との間に、その少なくとも一部において複合化などの作用が働くと考えられる。これにより、混合精度や化学反応の均一性をさらに高めることができる。特に、ジェットミル、多段石臼型混練押し出し機を用いた場合には、上記効果に加えて、粉末化工程を連続的かつ効率的に実施することができる。
これにより、無機材料である無機充填材と、有機材料である樹脂との親和性を向上させ、成形品の機械的特性、耐熱性、吸湿時の耐熱性などを向上させることができる。
これにより、無機充填材に対する液状のカップリング剤の配合量が少量であっても、無機充填材とカップリング剤とを高い精度で接触させ、無機充填材の表面処理を行うことができる。また、無機充填材が凝集性を有したものであっても、スプレー装置で噴霧するため、凝集の解離を促進させることができるので、無機充填材の表面をむらなくカップリング剤で処理することができる。
さらに、この工程を連続的に実施することができ、液状のカップリング剤で表面処理した無機充填材を効率的に調製することができる。
上記の方法は、特に、無機充填材として粉末状の無機充填材を用いる場合に好適に適用することができる。これにより、上記処理を効率的に実施することができる。
(b)第1のシリンダーと、前記第1のシリンダー内に配設された第1の移送スクリューとを有する第1移送部に、樹脂組成物を供給する。
樹脂組成物の供給量としては特に限定されないが、第1移送部の移送能力を考慮して、これとバランスさせた供給量とすることができる。
(c)第1移送部において、樹脂組成物を移送しながら高密度化する。
本発明の製造方法においては、(c)工程において樹脂組成物をこのように高密度化することにより、第2移送部における熱伝導性を高めて容易に溶融材料化することができる。また、樹脂組成物のかさ密度を高くして、成形材料の製造効率を高めることができる。
れでもよく、第1移送部の各部位によって、独立して温調することもできる。これにより、第1移送部を移送される際の樹脂組成物の密度、流動性を最適な水準に設定することができる。
(d)第1移送部に連通して設けられ、第2のシリンダーと、第2のシリンダー内に配設された第2の移送スクリューとを有する第2移送部に、高密度化した樹脂組成物を供給する。
上記第2移送部に高密度化した樹脂組成物を供給する方法としては特に限定されないが、第1移送部の先端側の移送空間と、第2移送部の基端側の移送空間とを連通させることにより行うことができる。また、第1移送部の先端側と、第2移送部の基端側とは、実質的に連接した状態とし、連接部位におけるシリンダー内径と移送スクリュー外径とは、それぞれ等しく設定することが好ましい。これにより、高密度化した樹脂組成物を滞留させることなく、第1移送部から第2移送部へスムーズに供給することができる。
(e)第1移送部から供給された樹脂組成物を移送しながら溶融して溶融材料とする。
(ア)第2のシリンダー内径、及び、第2の移送スクリュー外径は、いずれも基端側から先端側に向かって拡径している。
(イ)第2のシリンダーと、第2の移送スクリューとのクリアランスが、基端側から先端側に向かって漸減している。
そして、第2移送部からは、上記(b)工程で供給された樹脂組成物の供給量に応じた溶融材料を吐出することができるので、比較的小型の装置を用いた場合でも大きな生産量を確保することできる。
ことができる。
(f)溶融材料を略円筒形のシート状材料として吐出する。
(g)吐出されたシート状材料を裁断して成形材料とする。
ここで、シート状材料を裁断するにあたっては、シート状材料がまだ溶融状態ないしは溶融状態から若干冷却された状態にあり、可撓性を有していることが好ましい。これにより、上記裁断装置によりいわゆるホットカットを行うことができるので、成形材料化する段階で微粉の発生を少なくすることができる。
(h)裁断された成形材料を、架砕装置により整粒する
ことができる。
架砕装置は、被粉砕材料の中央部を押して砕く原理により、整粒を行うものであるので、通常の粉砕装置と異なり、過粉砕を防ぎ、微粉の発生を抑えることができる。そして、例えばロールグラニュレーターを用いる場合では、ロールの山−山間ピッチ、ロールの間隔、ロールの段数等を設定することにより、目的とする粒度を有し、シャープな粒度分布を有するものを得ることができる。また、粉砕に要するエネルギーが少なくて済むという利点も有する。
第1移送部と第2移送部とにより、樹脂組成物を滞留させることなく効率的に溶融材料とし、これをホットカットするため、成形材料の製造段階において微粉の発生を極めて低く抑えることができる。また、これを架砕装置によりさらに整粒する場合も、同様に微粉の発生を低く抑えることができる。
このように、本発明の製造方法によれば、比較的小型の簡易な装置を用いて、微粉の含有量が少ない樹脂成形材料を効率よく製造することができる。
(ア)第1のシリンダーと、上記第1のシリンダー内に配設された第1の移送スクリューとを有し、樹脂と充填材とを含有する樹脂組成物を移送するとともに高密度化する第1移送装置、
(イ)上記第1移送装置に連通して設けられ、第2のシリンダーと、上記第2のシリンダー内に配設された第2の移送スクリューとを有し、上記第1移送装置から供給された高密度化した樹脂組成物を移送するとともに溶融して、略円筒形のシート状材料とする第2移送装置、
(ウ)上記第2移送装置から吐出されたシート状材料を裁断して成形材料とする裁断装置、
を有する樹脂成形材料の製造装置であって、
上記第2移送装置において、上記第2のシリンダー内径、及び、上記第2の移送スクリュー外径は、いずれも基端側から先端側に向かって拡径しているとともに、上記第2のシリンダーと、上記第2の移送スクリューとのクリアランスが、基端側から先端側に向かって漸減していることを特徴とする。
図1及び図2は、本発明の製造装置の形態の一例を、側断面図で示したものである。図1において、製造装置101は、第1移送装置1、第2移送装置2、裁断装置3を有している。また、図2は、第2移送部2の拡大図である。
樹脂組成物は、第1移送装置1の基端1a側に設けられたホッパ7より供給される。樹脂組成物のブリッジ防止のため、必要に応じて押し込みスクリュー装置8を用いることができる。供給された樹脂組成物は、第1の移送スクリュー5の回転に伴い、基端1a側から先端1b側へ移送されるとともに、高密度化されていき、次工程の第2移送装置2に供給される。
なお、図示していないが、この第1移送装置1においては、第1のシリンダー4の外側、及び、第1の移送スクリュー5の内側に設置されたジャケットにより、好適な温度に加温ないし冷却することができる温調装置を備えている。
図1の形態では、第1移送装置1の先端1b側の移送空間と、第2移送装置2の基端2a側の移送空間とを連通させ、かつ、第1移送装置1の先端1b側と、第2移送装置の基端2a側との連接部位において、シリンダー内径、及び、移送スクリュー外径はそれぞれ等しく設定されている。これにより、第1移送装置1から第2移送装置2への樹脂組成物の移送をスムーズに行うことができるようになっている。
そして、第2移送装置2においては、第2のシリンダー9の内径、及び、第2の移送スクリュー10の外径は、いずれも基端2a側から先端2b側に向かって拡径しているとともに、第2のシリンダー9と、第2の移送スクリュー10とのクリアランスが、基端2a側(クリアランスa)から先端2b側(クリアランスb)に向かって漸減している。
このようにして、第2移送装置2においては、第1移送装置1から供給された高密度化した樹脂組成物を実質的に滞留させることなく移送するとともに溶融して、略円筒形のシート状材料とすることができる。
なお、図示していないが、この第2移送装置2においては、第2のシリンダー9の外側、及び、第2の移送スクリュー10の内側に設置されたジャケットにより、好適な温度に加温ないし冷却することができる温調装置を備えている。
溶融材料は、リングカッター11により所定の大きさに裁断されるが、この時点でシート状材料は溶融状態ないしは溶融状態から若干冷却された状態にあり、可撓性を有しているので、リングカッター11によりホットカットを行うことができ、成形材料化する段階で微粉の発生を少なくすることができる。このようにして裁断された成形材料13は、貯留部14に貯められる。
図3においては、ロールグラニュレーター20は、三組の架砕ロール(21aと21a、21bと21b、21cと21c)を有しており、成形材料はこの架砕ロール間を順次通過することにより、目的とする粒度に整粒される。各架砕ロールには、架砕後の成形材料の付着を防ぐため、スクレーパ(22a〜22c)が設けられている。
架砕ロール21、21間において、成形材料は、一方の架砕ロールが有する2つの山25、25との間に架橋する形態となり、この架橋の中央部分をもう一方の架砕ロールが有する山26により押されることにより架砕が行われる。このような架砕プロセスが各架橋ロール間で行われ、必要分の粉砕のみが順次行われるので、シャープな粒度分布を有するものを得ることができる。また、過粉砕を防ぐことにより、これに伴う微粉の発生を防ぐことができる。
架砕ロールの組数は特に限定されず、成形材料の性状、目的とする粒度により適宜設定
することができる。
このようにして整粒された成形材料23は、貯留部24に貯められる。
また、単軸又は二軸の押出装置により熱溶融させた樹脂成形材料を、目的とする造粒品の大きさに対応した径のダイス孔を有するダイスを通して造粒する方法では、微粉の発生は抑制できるものの、安定した品質の成形材料を高い生産性で製造することは困難であった。
本発明の製造方法によれば、成形材料の製造段階において微粉の発生を極めて低く抑えることができるので、微粉の回収や循環のための装置を必要としない。また、ロール混練工程、混練後のシート化工程など、大がかりな装置を要する工程が存在しない。このため、装置構成を簡易かつコンパクトなものとすることができる。さらには、実質的にボトルネックとなる工程が存在しないため、高い生産性で成形材料を製造することができる。
本発明の製造方法は、このように、従来の製造方法が有していた種々の問題を解決することができるものである。そして、本発明の製造装置は、このような製造方法により成形材料を製造するのに好適に用いることができるものである。
(1)樹脂組成物Aの調製
樹脂組成物全体に対して、ノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト社製・「A−1082」)42重量%、ヘキサメチレンテトラミン8重量%、木粉(100メッシュ通過品)30重量%、ココナッツシェルパウダー(200メッシュ通過品)6重量%、炭酸カルシウム(日東粉化社製・「SS−80」)、酸化マグネシウム2重量%、ステアリン酸1重量%、及び、カーボンブラック1重量%の割合で配合し、これをヘンシェルミキサーで混合攪拌(600rpm、1分間)して樹脂組成物Aを調製した。
樹脂組成物全体に対して、ノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト社製・「A−1082」)34重量%、ヘキサメチレンテトラミン6重量%、ミルドファイバー(旭ファイバーグラス社製・「MF20MH2−20」)40重量%、マイカ(クラレ社製・「マイカ200HK」)10重量%、クレー(水澤化学社製・「インシュライト」)5重量%、酸化マグネシウム2重量%、ステアリン酸1.5重量%、及び、カーボンブラック1.5重量%の割合で配合し、これをヘンシェルミキサーで混合攪拌(600rpm、1分間)して樹脂組成物Bを調製した。
<実施例1>
図1に示した形態の製造装置を用い、上記で得られた樹脂組成物Aを用いて成形材料を得た。装置の仕様及び運転条件は下記のとおりである。
(1)第1移送装置
・シリンダー内径:130mm
・移送スクリュー外径:116mm
・移送スクリュー長さ:900mm
・移送スクリューのフライト溝深さ:6.5mm
・移送スクリューの圧縮比:1.38(フライトピッチの調整により設定した)
・移送スクリューの回転数:100rpm
・樹脂組成物の供給量:250kg/hr
・温調:シリンダーは外部から30℃の温水を循環して温調し、移送スクリューは内部から10℃の冷却水を通して温調した。
・シリンダー内径:基端部130mm、先端部205mm
・移送スクリュー外径:基端部116mm、先端部200mm
・移送スクリュー長さ:75mm
・移送スクリューのフライト溝深さ:基端部6.5mm、先端部2mm
・移送スクリューの回転数:100rpm
・シリンダーと移送スクリューとのクリアランス:基端部7mm、先端部2.5mm
・温調:シリンダーは外部から80℃の温水を循環して温調し、樹脂組成物が溶融した時点で40℃の温水に切り替えて温調した。移送スクリューは内部から10℃の冷却水を通して温調した。
鋼製の円盤状の基部に、カッターチップを取り付けたリングカッターを用いた。
・基部直径:190mm
・基部厚み:5mm
・チップ個数:24個
・リングカッターの回転数:1200rpm
図3に示した形態の製造装置を用い、実施例1で得られた成形材料を、さらに、架砕装置で整粒して、成形材料を得た。第1移送装置、第2移送装置、及び、裁断装置の仕様及び運転条件は実施例1と同様にして行い、架砕装置の仕様及び運転条件は下記のとおりである。
(4)架砕装置
・使用装置:日本グラニュレーター製・ロールグラニュレーター「GRN−1031」
・架砕ロール組数:3組(処理順から、第1組、第2組、第3組と呼称する)
・架砕ロールの仕様及び運転条件:表1のとおり。
樹脂組成物Aの代わりに、樹脂組成物Bを用いた以外は、実施例1と同様に行い、成形材料を得た。
樹脂組成物Aの代わりに、樹脂組成物Bを用いた以外は、実施例2と同様に行い、成形材料を得た。
実施例1で調製した樹脂組成物Aを用い、これを、90℃の混練ロールで3分間溶融混練して厚さ4mmのシート状にし、これを冷却後、衝撃式粉砕装置で粉砕して成形材料を得た。
樹脂組成物全体に対して、ノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト社製・「A−1082」)34重量%、ヘキサメチレンテトラミン6重量%、ガラスチョップドストランド(日本板硝子社製・「RES015−BM38」)40重量%、マイカ(クラレ社製・「マイカ200HK」)10重量%、クレー(水澤化学社製・「インシュライト」)5重量%、酸化マグネシウム2重量%、ステアリン酸1.5重量%、及び、カーボンブラック1.5重量%の割合で配合し、これをヘンシェルミキサーで混合攪拌(600rpm、1分間)して樹脂組成物Cを調製した。これを、90℃の混練ロールで3分間溶融混練して厚さ4mmのシート状にし、これを冷却後、衝撃式粉砕装置で粉砕して成形材料を得た。
実施例及び比較例で得られた成形材料について、下記項目の評価を行った。結果を表2に示す。
(1)成形品の曲げ強度、シャルピー衝撃強さ、絶縁抵抗:JIS K 6911「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して測定した。なお、特性評価用試験片の成形は下記条件で行った。
・成形方法:トランスファー成形
・金型温度:175℃
・硬化時間:180秒間
(2)充填性:充填が難しい上記絶縁抵抗評価用試験片(JIS K 6911)において、ゲート部から最も遠い部位における成形性を確認した。端部まで成形できているものを○とした。
(3)成形材料の粒度、微粉発生量:JIS標準篩で篩分して測定した。このうち、80メッシュ通過品を微粉とした。
また、本発明の樹脂成形材料の製造装置は、このような製造方法により樹脂成形材料を製造するのに好適に用いることができるものである。
1a 第1移送装置の基端側
1b 第1移送装置の先端側
2 第2移送装置
2a 第2移送装置の基端側
2b 第2移送装置の先端側
3 裁断装置
4 第1のシリンダー
5 第1の移送スクリュー
6 第1の移送スクリューの駆動装置
7 ホッパ
8 押し込みスクリュー装置
9 第2のシリンダー
10 第2の移送スクリュー
11 リングカッター
12 リングカッターの駆動装置
13 成形材料
14 貯留部
20 架砕装置
21 架砕ロール
22 スクレーパ
23 整粒された成形材料
24 貯留部
25、26 架砕ロールの山部
101 製造装置
102 製造装置
a 第2移送装置の基端側におけるシリンダーと移送スクリューとのクリアランス
b 第2移送装置の先端側におけるシリンダーと移送スクリューとのクリアランス
c 架砕ロールの山のピッチ
d 架砕ロールの山の高さ
e 架砕ロール間のクリアランス
Claims (7)
- (a)樹脂と充填材とを含有する樹脂組成物を調製する工程、
(b)第1のシリンダーと、前記第1のシリンダー内に配設された第1の移送スクリューとを有する第1移送部に、前記樹脂組成物を供給する工程、
(c)前記第1移送部において、前記樹脂組成物を移送しながら高密度化する工程、
(d)前記第1移送部に連通して設けられ、第2のシリンダーと、前記第2のシリンダー内に配設された第2の移送スクリューとを有する第2移送部に、前記高密度化した樹脂組成物を供給する工程、
(e)前記第1移送部から供給された樹脂組成物を移送しながら溶融して溶融材料とする工程、
(f)前記溶融材料を略円筒形のシート状材料として吐出する工程、及び、
(g)前記吐出されたシート状材料を裁断して成形材料とする工程、
を有する樹脂成形材料の製造方法であって、
前記第2のシリンダー内径、及び、前記第2の移送スクリュー外径は、いずれも基端側から先端側に向かって拡径しているとともに、前記第2のシリンダーと、前記第2の移送スクリューとのクリアランスが、基端側から先端側に向かって漸減していることを特徴とする、樹脂成形材料の製造方法。 - さらに、
(h)前記裁断された成形材料を、架砕装置により整粒する工程、
を有する、請求項1に記載の樹脂成形材料の製造方法。 - 前記(a)工程において調製される前記樹脂組成物は、樹脂と充填材とを含有する材料混合物を溶融させることなく混合させたブレンドマターである請求項1又は2に記載の樹脂成形材料の製造方法。
- 前記第1移送部は、前記樹脂組成物の移送方向における圧縮比が1.1〜1.5である請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂成形材料の製造方法。
- 前記第2移送部は、前記第2のシリンダーと、前記第2の移送スクリューとのクリアランスが、その先端部において1〜4mmである請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂成形材料の製造方法。
- (ア)第1のシリンダーと、前記第1のシリンダー内に配設された第1の移送スクリューとを有し、樹脂と充填材とを含有する樹脂組成物を移送するとともに高密度化する第1移送装置、
(イ)前記第1移送装置に連通して設けられ、第2のシリンダーと、前記第2のシリンダー内に配設された第2の移送スクリューとを有し、前記第1移送装置から供給された高密度化した樹脂組成物を移送するとともに溶融させて、略円筒形のシート状材料とする第2移送装置、
(ウ)前記第2移送装置から吐出されたシート状溶融材料を裁断して成形材料とする裁断装置、
を有する樹脂成形材料の製造装置であって、
前記第2移送装置において、前記第2のシリンダー内径、及び、前記第2の移送スクリュー外径は、いずれも基端側から先端側に向かって拡径しているとともに、前記第2のシリンダーと、前記第2の移送スクリューとのクリアランスが、基端側から先端側に向かって漸減していることを特徴とする、樹脂成形材料の製造装置。 - さらに、
(エ)裁断された成形材料を整粒する架砕装置、
を有する、請求項6に記載の樹脂成形材料の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005007204A JP4569302B2 (ja) | 2004-03-17 | 2005-01-14 | 樹脂成形材料の製造方法及び製造装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004075456 | 2004-03-17 | ||
JP2005007204A JP4569302B2 (ja) | 2004-03-17 | 2005-01-14 | 樹脂成形材料の製造方法及び製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005297543A true JP2005297543A (ja) | 2005-10-27 |
JP4569302B2 JP4569302B2 (ja) | 2010-10-27 |
Family
ID=35329660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005007204A Expired - Fee Related JP4569302B2 (ja) | 2004-03-17 | 2005-01-14 | 樹脂成形材料の製造方法及び製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4569302B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011183315A (ja) * | 2010-03-09 | 2011-09-22 | Suehiro Epm:Kk | ペレット製造装置及びペレット製造方法 |
CN105722655A (zh) * | 2013-11-13 | 2016-06-29 | 舍弗勒技术股份两合公司 | 摩擦环和用于制造摩擦环的方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002210736A (ja) * | 2001-01-19 | 2002-07-30 | Sekisui Chem Co Ltd | 複合材料ペレットの製造方法 |
JP2003200418A (ja) * | 2002-01-09 | 2003-07-15 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 熱硬化性樹脂成形材料の製造方法およびその製造装置 |
JP2003266429A (ja) * | 2002-03-20 | 2003-09-24 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 熱硬化性樹脂成形材料の製造方法およびその製造装置 |
-
2005
- 2005-01-14 JP JP2005007204A patent/JP4569302B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002210736A (ja) * | 2001-01-19 | 2002-07-30 | Sekisui Chem Co Ltd | 複合材料ペレットの製造方法 |
JP2003200418A (ja) * | 2002-01-09 | 2003-07-15 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 熱硬化性樹脂成形材料の製造方法およびその製造装置 |
JP2003266429A (ja) * | 2002-03-20 | 2003-09-24 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 熱硬化性樹脂成形材料の製造方法およびその製造装置 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011183315A (ja) * | 2010-03-09 | 2011-09-22 | Suehiro Epm:Kk | ペレット製造装置及びペレット製造方法 |
CN105722655A (zh) * | 2013-11-13 | 2016-06-29 | 舍弗勒技术股份两合公司 | 摩擦环和用于制造摩擦环的方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4569302B2 (ja) | 2010-10-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101251225B1 (ko) | 유리 함유 성형용 조성물 및 그의 제조방법 | |
CN106832905A (zh) | 聚合物基微/纳米复合材料粉体及其制备方法 | |
PL176960B1 (pl) | Syntetyczna mączka drzewna, sposób wytwarzania syntetycznej mączki drzewnej i urządzenie do wytwarzania syntetycznej mączki drzewnej | |
KR101191590B1 (ko) | 알루미나질 섬유 집합체, 그 제조 방법 및 용도 | |
JP4569302B2 (ja) | 樹脂成形材料の製造方法及び製造装置 | |
KR20050057644A (ko) | 수지 조성물의 제조방법 | |
US4233203A (en) | Moldable thermosetting phenol-aldehyde resin compositions and process for making the compositions | |
US9694513B2 (en) | Kneading apparatus and method for producing semiconductor encapsulating resin composition | |
US9153515B2 (en) | Method for producing semiconductor encapsulating resin composition and pulverizing apparatus | |
JP2871048B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂ペレットの製造方法 | |
JP4691991B2 (ja) | 熱硬化性樹脂成形材料の製造方法 | |
JP2005193640A (ja) | 熱硬化性樹脂成形材料の製造方法 | |
JP2005335321A (ja) | 樹脂成形材料の製造方法及び製造装置 | |
JPH11286012A (ja) | 顆粒状半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法及び半導体装置 | |
JPH10180755A (ja) | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法 | |
JP2003266429A (ja) | 熱硬化性樹脂成形材料の製造方法およびその製造装置 | |
JPH07227838A (ja) | 熱硬化性樹脂成形材料の製造方法 | |
JPH1135734A (ja) | 再生ポリオレフィン樹脂組成物の製造方法 | |
JP2005162853A (ja) | 熱硬化性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂成形材料の製造方法 | |
JP2009149744A (ja) | Frp粉体を含有する熱可塑性樹脂組成物の製造方法 | |
JP2003276020A (ja) | 熱硬化性樹脂成形材料の製造方法と製造装置 | |
JPH05156093A (ja) | オレフイン系樹脂コンパウンド及びその製造方法 | |
JPH10315230A (ja) | 粒状化熱硬化性樹脂成形材料の製造方法 | |
JP4374645B2 (ja) | 半導体封止用エポキシ樹脂成形材料の製造方法 | |
JP4609919B2 (ja) | 結晶性有機オリゴマーを含有する組成物の固化方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071122 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100527 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100601 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100713 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100726 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4569302 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140820 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |