JP2005297511A - エラストマー積層体および成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アクリル系エラストマー層とシリコーンゴム層との接着強度を改善し、耐久性に優れた積層体を得る。
【解決手段】 過酸化物、多官能性モノマー、チオ尿素誘導体、フェノチアジンを含むアクリル系エラストマーとシリコーンゴムとを積層してなる積層体。高度な耐久性を有するシリコーンゴムとアクリル系エラストマーの積層体を得るために、シリコーンゴム(B)層と接触するアクリル系エラストマー(A)に、過酸化物(C)、多官能性モノマー(D)、チオ尿素誘導体(E)、フェノチアジン(F)を存在させることで、両者の界面の接着強度が著しく改善される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、界面の接着性が改善され、耐久性に優れた、アクリル系エラストマー層とシリコーンゴム層の積層体およびそれを用いたホースを除く成形体に関する。
更に詳しくは、本発明は、潤滑油等のオイルを含む雰囲気に接触する部分をアクリル系エラストマーとし、一方の極めて高い温度雰囲気に曝される部分をシリコーンゴムとすることにより、両者の特徴を活かし、更に高度の耐久性を有したエラストマー積層体を提供するものであり、このエラストマー積層体は、アクリル系エラストマー(A)層に過酸化物(C)、多官能性モノマー(D)、チオ尿素誘導体(E)及びまたはフェノチアジン(F)を存在させることで積層体界面の接着強度を著しく改善したものである。
このエラストマー積層体は各種のゴム製品として有用である。例えば、一方の層を耐熱性と耐油性の優れたアクリル系エラストマーとし、他方の層を更に耐熱性の優れたシリコーンゴムとした積層体は、自動車のエンジン周辺の放射熱に対して耐久性の優れた積層体を提供することができる。このアクリル系エラストマー層とシリコーンゴム層からなる積層体は、ホースを除く成形体、例えばダイアフラム、パッキン、ガスケット、シート等の用途にも使用しうる。
従来、高温の流体に接触するゴム部品に関しては、その流体に接触しても耐久性を損われない単一のゴム素材が選定され、用いられてきた。
ところが、近年の種々の技術革新により、自動車のエンジン周辺の温度は上昇傾向にあり、従来用いられていたニトリルゴムでは耐久性が不十分となり、これよりも耐久性の高いアクリル系エラストマーが採用されてきた。しかし周囲の熱源による放射熱量の増加により、従来のアクリル系エラストマーよりも更に耐熱性の高い素材の開発が求められている(例えば、特許文献1参照。)。
そこで、上記の問題点を解決し、ゴム部品の信頼性を高めるためには、耐久性の高いシリコーンゴムの採用が考えられるが、シリコーンゴムは耐油性が不十分であるため、万全の素材とは言えず、特に信頼性に対する要求の高い自動車部品に適用するためには、更なる改良が求められていた(例えば、特許文献2参照。)。
特開平9−302190号公報 特開2000−193152号公報
ゴム部品の耐熱性を高める手法の1つとして、従来の素材で耐熱性が真に問題になる部分のみを耐熱性の良い素材で被覆し、実質的な耐久性を高める方法がある。しかし、シリコーンゴムとアクリル系エラストマーを積層する場合には、両者の接着強度が低く、積層体としての信頼性が損われるので、実質的に耐久性に優れた複合体を得るためには、両者間の接着強度を向上することが極めて重要である。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、接着強度が優れたアクリル系エラストマー層とシリコーンゴム層からなるエラストマー積層体およびその積層体を用いたホースを除く成形体を提供することを目的とするものである。
そこで、本発明者等は高度な耐久性を有するアクリルエラストマー層とシリコーンゴム層の積層体を得るべく両者の接着強度の向上に努めた結果、シリコーンゴム層と接触するアクリル系エラストマー(A)に過酸化物(C)、多官能性モノマー(D)、チオ尿素誘導体(E)及びまたはフェノチアジン(F)を存在させることで、シリコーンゴム層との界面の接着強度を著しく改善し、耐久性に優れた、信頼性の高い積層体を得ることに成功した。
即ち、本発明は、アクリル系エラストマー(A)層とシリコーンゴム(B)層とを積層してなる積層体において、アクリル系エラストマー(A)が過酸化物(C)、多官能性モノマー(D)、チオ尿素誘導体(E)を含むことを特徴とするエラストマー積層体(但し、ホースを除く)である。
前記アクリル系エラストマー(A)が、フェノチアジン(F)を含むことが好ましい。
前記アクリル系エラストマー(A)が、ビニル基を有するシランカップリング剤(G)を含むことが好ましい。
前記アクリル系エラストマー(A)が、アクリル酸エステル100〜70質量部、エチレン0〜10質量部、酢酸ビニル0〜20質量部から成る共重合体であるのが好ましい。
前記多官能性モノマー(D)が、多官能性(メタ)アクリル酸エステルであるのが好ましい。
さらに、本発明は、上記の積層体のアクリル系エラストマー(A)層を中間層として、シリコーンゴム(B)層とアクリル系エラストマー(H)層を積層してなることを特徴とするエラストマー積層体である。
さらに、本発明は、上記のエラストマー積層体からなることを特徴とするホースを除く成形体である。
本発明によれば、接着強度が優れたアクリル系エラストマー層とシリコーンゴム層からなるエラストマー積層体およびその積層体を用いたホースを除く成形体を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、アクリル系エラストマー(A)に過酸化物(C)、多官能性モノマー(D)、チオ尿素誘導体(E)及びまたはフェノチアジン(F)を存在させ、シリコーンゴム層と積層してなることを特徴とするエラストマー積層体である。
本発明におけるアクリル系エラストマー(A)層およびアクリル系エラストマー(H)層に使用するアクリル系エラストマーとは、アクリル酸エステルを主要成分の一つとするエラストマーであり、例えば、商品名ニッポールAR(日本ゼオン社)、ノックスタイト(日本メクトロン社)、トアアクロン(トウペ社)、VAMAC(デュポン社)、デンカER(電気化学)等が挙げられる。
アクリル系エラストマー(A)層および/またはアクリル系エラストマー(H)層に使用するアクリル系エラストマーとしては、アクリル酸エステル100〜70質量部、エチレン0〜10質量部、酢酸ビニル0〜20質量部の共重合体が好ましい。
アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル若しくはアクリル酸メトキシエチル等のアクリル酸アルコキシアクリルが主として用いられる。
共重合体には、架橋席含有モノマーを共重合することも可能である。架橋席含有モノマーから導かれる架橋席としては、活性ハロゲン基、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、アミド基、ジエン基などがある。
架橋席モノマーとしては、グリシジルメタアクリレート、マレイン酸モノブチル等が挙げられ、アクリル系エラストマー100質量部当たり、0〜5質量部用いられる。
過酸化物(C)としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロ−ベンゾイルパーオキサイド、1,1−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシ−ジ−イソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等が挙げられる。
なかでも、1,1−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキサイドが好ましく、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレートが特に好ましい。
多官能性モノマー(D)としては、例えば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタアクリレートなどを挙げることができる。
なかでも、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタアクリレートなどの多官能性(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
チオ尿素誘導体(E)としては、例えば、チオ尿素、N,N’−ジフェニルチオ尿素、エチレンチオ尿素、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジラウリルチオ尿素、2−メルカプトベンヅイミダゾール、2−メルカプトベンヅイミダゾールの亜鉛塩等が挙げられる。なかでも、トリメチルチオ尿素が特に好ましい。
ビニル基を有するシランカップリング剤(G)としては、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、などが挙げられる。
これら(C)(D)(E)(G)の化合物は、1種または2種以上併用して用いることができる。
本発明におけるシリコーンゴムとしては、メチルビニルシリコーンゴムをはじめ一般の熱加硫型シリコーンゴムが使用される。
本発明のエラストマー積層体の製造において、過酸化物(C)の配合量は、アクリル系エラストマー100質量部に対して、0.5〜15質量部、好ましくは1〜10質量部である。0.5質量部未満では加硫度が不十分であり、15質量部を越えると伸びの低下が大きくなる。
多官能性モノマー(D)の配合量は、アクリル系エラストマー100質量部に対して、0.5〜15質量部、好ましくは1〜8質量部である。0.5質量部未満では加硫度が不十分であり、15質量部を越えると伸びの低下が大きくなる。
チオ尿素誘導体(E)の配合量は、アクリル系エラストマー100質量部に対して、0.1〜5質量部、好ましくは0.3〜3質量部である。0.1質量部未満では耐熱性が不十分であり、5質量部を越えると薬品がブリードするので好ましくない。
フェノチアジン(F)の配合量は、アクリル系エラストマー100質量部に対して、0〜5質量部、好ましくは0.1〜1質量部である。5質量部を越えると加硫度が不十分となり好ましくない。
また、ビニル基を有するシランカップリング剤(G)配合量は、アクリル系エラストマー100質量部に対して、0〜3質量部、好ましくは0.1〜1質量部である。3質量部を越えてもその効果は向上しない上、配合物の価格が高くなり好ましくない。
シリコーンゴム(B)層に添加される配合剤については、本発明では特別な制限を要しないが、シリコーンゴムとの相溶性の劣る薬剤を多量に充填した場合には、シリコーンゴム表面に配合剤がブリードしたり、ブルームしたりして界面の接着を妨げることがあるので、注意が必要である。通常、シリコーンゴムには加工助剤及び加硫後の特性を発揮するために添加される補強剤、充填剤、加硫剤(主として有機過酸化物と多官能モノマー)が添加され、その種類及び量はシリコーンゴムの用途により選択される。
アクリル系エラストマー(H)層の配合物に添加される配合剤については、本発明では特別な制限を要しない。通常、アクリル系エラストマーには加工助剤及び加硫後の特性を発揮するために添加される補強剤、充填剤、加硫剤(架橋席の官能基に応じて使い分ける)が添加され、その種類及び量はアクリル系エラストマーの品種により選択される。
アクリル系エラストマー(H)層の組成は、アクリル系エラストマー(A)層と同じでもよく、また異なっていてもよい。
シリコーンゴム、アクリル系エラストマーの配合物の作製は、ゴム工業で用いられる全ての方式が可能であり、通常、オープンロール、密閉式混合機が用いられる。
また、アクリル系エラストマー(A)層および(H)層の配合物には前記の配合剤のほか、個々の加硫物に所期の性能を具備する目的で、種々の配合剤を加えることはもちろん可能である。アクリル系エラストマーに配合する補強剤・充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、クレー、炭酸カルシウムなど、通常ゴムに用いられる薬品が使用可能であるが、カーボンブラックを含むことが好ましい。
本発明における所期の積層体を得る方法としては、カレンダーによる貼り合せ、押出機による複合化等の手段が一般的である。アクリル系エラストマー(A)層を中間層として使用する際は、アクリル系エラストマー(A)配合物をトルエンなどの良溶媒に溶解し、シリコーンゴム(B)層に塗布し、溶媒を乾燥後、アクリル系エラストマー(H)層を貼り合わせることも可能である。
積層体の加硫は、十分な架橋が行なわれる時間と温度が必要である以外は、何等制限を受けない。必要に応じて一次加硫物をエアオープンにて熱処理する後加硫をすることは、安定した加硫物を得る上で好ましい方法である。
本発明の積層体はホースを除く成形体に用いられ、実用上ダイアフラム、パッキン、ガスケット、シート等の形で特に有用である。例えばシリコーンゴム層を外層、アクリル系エラストマー層を内層としたり、また例えばシリコーンゴム層を内層、アクリル系エラストマー層を外層とした積層体を得る有効な手段を提供するものである。
以下、実施例を示し本発明をさらに具体的に説明する。
使用したアクリルエステル共重合体は、次のようにして製造したものである。
実験例1
アクリル系エラストマーa
オートクレーブに水43kg、酢酸ビニル7kg、ポリビニルアルコールとしてデンカポバールB−05とB−17各700g、酢酸ナトリウム60g、硫酸第二鉄2g、エチレンジアミン四酢酸4g、ナトリウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレート90gを入れて攪拌混合し、オートクレーブの内温を45℃とした。オートクレーブ上部の空気を窒素置換し、次いでエチレンを圧入し、エチレン圧を45kg/cm2 とした。別途注入口より重合開始剤水溶液、アクリル酸n−ブチル10kg、アクリル酸エチル11kgを注入して、重合を進行せしめ12時間で注入を終了した。生成した重合体乳化液に芒硝水溶液を添加して重合体を凝固させ、これを水洗、脱水乾燥した重合体をアクリルエステル共重合体として試験に供した。
実験例2
アクリル系エラストマーb
オートクレーブに水43kg、ポリビニルアルコールとしてデンカポバールB−05とB−17各700g、酢酸ナトリウム60g、硫酸第二鉄2g、エチレンジアミン四酢酸4g、ナトリウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレート90gを入れて攪拌混合し、オートクレーブの内温を45℃とした。オートクレーブ上部の空気を窒素置換し、次いでエチレンを圧入し、エチレン圧を45kg/cm2 とした。別途注入口より重合開始剤水溶液、アクリル酸n−ブチル14kg、アクリル酸エチル8kg、及びグリシジルメタアクリレート420gを注入して、重合を進行せしめ12時間で注入を終了した。生成した重合体乳化液に芒硝水溶液を添加して重合体を凝固させ、これを水洗、脱水乾燥した重合体をアクリルエステル共重合体として試験に供した。
エラストマーの配合
(1)接着の対象のシリコーンゴム層には以下の基本的な配合処方を用いた。
シリコーンゴムコンパウンドKE552B−U 注1) 100質量部
加硫剤C−23N 注2) 0.8質量部
注1)信越化学社 シリコーンゴム
注2)信越化学社 加硫剤
以下に本発明の有効性を、実施例及び比較例をもって説明する。
実施例1〜6、比較例1、2
シリコーンゴム(B)層としては、シリコーンゴムコンパウンドKE−552B−U(信越化学工業社製)の配合物を使用した。アクリル系エラストマー(A)層としては、アクリルエステル共重合体a、bを用い、表1〜3に示す配合処方にて8インチロールにて混練して配合物を作製した。両者の配合物をそれぞれシーティングして得た両者の未加硫ゴムシートを貼合せ後、170℃×20分のプレス加硫を行なった。エアオーブンで200℃×4時間の後加硫を行ない、積層体加硫物を作製した。各層の厚さは、アクリル系エラストマー(A)層は5mm、シリコーンゴム(B)層は5mmで、積層体の厚さは約10mmであった。
実施例7〜12、比較例3、4
シリコーンゴム(B)層として、シリコーンゴムコンパウンドKE−552B−U(信越化学工業社製)の配合物を使用した。アクリル系エラストマー(A)層、アクリル系エラストマー(H)層としては、アクリルエステル共重合体a、bを用い、表4〜6に示す配合処方にて8インチロールにて混練して配合物を作製した。
アクリル系エラストマー(A)層は、配合物をトルエンに溶解し、15質量%トルエン溶液とした。シリコーンゴムのコンパウンドをシーティングして得た未加硫ゴムシート上に、アクリル系エラストマー(A)層配合物の15質量%のトルエン溶液を塗布し、常温にてトルエンを乾燥後、更にアクリル系エラストマー(A)層上にアクリル系エラストマー(H)層を貼合せた。この積層体を170℃、20分のプレス加硫を行なった後、エアオーブンで200℃×4時間の後加硫を行ない、積層体加硫物を作製した。各層の厚さは、アクリル系エラストマー(H)層は5mm、アクリル系エラストマー(A)層は0.2mm、シリコーンゴム(B)層は5mmで、積層体の厚さは約10mmであった。
加硫された積層体の接着強度を、JIS 6256の「布と加硫ゴムのはく離試験」に準拠して測定した。加硫された積層体のアクリル系エラストマー層とシリコーンゴム層間の接着強度および剥離状態を測定した。
なお、接着強度T(N/mm)は下記の式(1)により求めた。
Figure 2005297511
Fははく離力(N)、bは試験片の幅(mm)を示す。
その結果を表1〜3および表4〜6に示す。なお、表中の配合組成は質量部で表されている。
Figure 2005297511
Figure 2005297511
Figure 2005297511
Figure 2005297511
Figure 2005297511
Figure 2005297511
(注3)カーボンブラックMAF:東海カーボン社 シースト#116
(注4)剥離状態の欄における「材破」は、はく離試験時にアクリル系エラストマーまたはシリコーンゴムが、破壊したことを示す。
本発明により、接着強度が優れたアクリル系エラストマー層とシリコーンゴム層からなるエラストマー積層体が得られ、このエラストマー積層体は各種のゴム製品として有用であり、ホースを除く成形体、例えばダイアフラム、パッキン、ガスケット、シート等の用途に利用することができる。

Claims (7)

  1. アクリル系エラストマー(A)層とシリコーンゴム(B)層とを積層してなる積層体において、アクリル系エラストマー(A)が過酸化物(C)、多官能性モノマー(D)、チオ尿素誘導体(E)を含むことを特徴とするエラストマー積層体(但し、ホースを除く)。
  2. 前記アクリル系エラストマー(A)が、フェノチアジン(F)を含むことを特徴とする請求項1に記載のエラストマー積層体。
  3. 前記アクリル系エラストマー(A)が、ビニル基を有するシランカップリング剤(G)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のエラストマー積層体。
  4. 前記アクリル系エラストマー(A)が、アクリル酸エステル100〜70質量部、エチレン0〜10質量部、酢酸ビニル0〜20質量部から成る共重合体である請求項1乃至3のいずれかの項に記載のエラストマー積層体。
  5. 前記多官能性モノマー(D)が、多官能性(メタ)アクリル酸エステルである請求項1乃至4のいずれかの項に記載のエラストマー積層体。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の積層体のアクリル系エラストマー(A)層を中間層として、シリコーンゴム(B)層とアクリル系エラストマー(H)層を積層してなることを特徴とするエラストマー積層体(但し、ホースを除く)。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のエラストマー積層体からなることを特徴とするホースを除く成形体。
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