JP3136190B2 - 積層体 - Google Patents
積層体Info
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- JP3136190B2 JP3136190B2 JP04135586A JP13558692A JP3136190B2 JP 3136190 B2 JP3136190 B2 JP 3136190B2 JP 04135586 A JP04135586 A JP 04135586A JP 13558692 A JP13558692 A JP 13558692A JP 3136190 B2 JP3136190 B2 JP 3136190B2
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- JP
- Japan
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- ethyl
- elastomer
- imidazole
- methylimidazole
- cyanoethyl
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- Expired - Lifetime
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
れ、耐久性に優れた、かつ安価なアクリル系エラストマ
ーとフッ素系エラストマーの積層体に関する。
求される側に高度の耐久性を有するフッ素系エラストマ
ーを配し、その他の側には比較的安価で耐久性を有する
アクリル系エラストマーを配した実質的に耐久性に優れ
た安価なエラストマー積層体を提供するものであり、こ
のエラストマー積層体は、特定のイミダゾール類から選
ばれたイミダゾール類を含有するアクリル系エラストマ
ー層(但し、シランカップリング剤またはエポキシ樹脂
を含むものを除く)と、フッ素系エラストマー層とを一
次加硫後、後加硫して接着することで積層体界面の接着
強度を著しく改善したものである。
として有用である。例えば外管をフッ素系エラストマ
ー、内管をアクリル系エラストマーとする複合ホース
は、自動車のエンジン周辺の放射熱に対して耐久性のあ
るラジエータホース等を提供し、内管をフッ素系エラス
トマー、外管をアクリル系エラストマーとする複合ホー
スは、内管にフッ素系エラストマー以外のゴム素材の耐
久性を損う流体、例えば高熱のエンジン油、高熱空気、
高熱気体、あるいは膨潤性の液体、気体、霧が通過する
ホースに好適である。
関しては、その流体に接触しても耐久性を損われない単
一のゴム素材が選定され、用いられてきた。例えば、潤
滑油ホースには耐油性の優れるニトリルゴム(NBR)が、
自動車のラジエータホースには耐不凍液性と耐熱性に優
れるエチレン、プロピレンを主成分とするエラストマー
(EPR)が用いられてきた。
自動車のエンジンルーム内の温度は上昇傾向にあり、ニ
トリルゴムでは潤滑油ホースとしての耐久性が不十分と
なり、これよりも耐久性の高いアクリル系エラストマー
が採用されてきた。しかしアクリル系のエラストマーも
また、エンジン油中の各種の添加剤による耐久性の減少
が指摘されている。また、ラジエータホースも周囲の熱
源による放射熱により、より耐熱性の高い素材が注目さ
れる傾向にある。
の信頼性を高めるためには、耐久性の高いフッ素系エラ
ストマーの採用が容易に考えられるが、フッ素系エラス
トマーは耐寒性が劣りかつ高価であるため、万全の素材
とは言えず、特に価格と信頼性を同時に要求する自動車
部品には不適当である。従って、次善の方法として、従
来の素材で耐久性が真に問題になる部分のみをフッ素系
のエラストマーで被覆し、実質的な耐久性を高める方法
が採用されるのが常である。
エラストマーでアクリル系エラストマーを被覆する場合
には、両者の接着強度が低く、積層体としての信頼性が
損われるので、実質的に耐久性に優れた安価な複合体を
得るためには、両者の接着強度を向上することが極めて
重要である。
で実質的な耐久性を有するフッ素系エラストマーとアク
リル系エラストマーの積層体を得るべく両者の接着強度
の向上に努めた結果、特定のイミダゾール類から選ばた
イミダゾール類を含有するアクリル系エラストマー層
(但し、シランカップリング剤またはエポキシ樹脂を含
むものを除く)と、フッ素系エラストマー層とを一次加
硫後、後加硫して接着することにより、フッ素系エラス
トマー層とアクリル系エラストマー層の接着強度を改善
し、安価で耐久性に優れた信頼性の高い積層体を得るこ
とに成功した。
ル類から選ばたイミダゾール類を含有するアクリル系エ
ラストマー層(但し、シランカップリング剤またはエポ
キシ樹脂を含むものを除く)と、フッ素系エラストマー
層とを一次加硫後、後加硫して接着してなることを特徴
とするエラストマー積層体である。
ゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4メチ
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウン
デシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、
1−ベンジル−2メチルイミダゾール、2−フェニル−
4メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチル
イミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダ
ゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−エチル−4メチルイミダゾ
ール、2,4−ジアミノ−6−{2′−メチルイミダゾ
リル(1′)}エチル−S−トリアジン、2,4−ジア
ミノ−6−{2′−エチル−4−メチルイミダゾリル
(1′)}エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ
−6−{2′−ウンデシルイミダゾリル(1′)}エチ
ル−S−トリアジン、1−シアノエチル−2−フェニル
−4,5−ジ−(シアノエトキシメチル)イミダゾー
ル、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダ
ゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメ
チルイミダゾールおよび4,4′−メチレン−ビス−
(2−エチル−5−メチルイミダゾール)の群から選ば
れる。
は、アクリル酸エステルを主要成分の一つとするエラス
トマーであり、例えば、商品名JSR AR(日本合成ゴム
社)、ニッポールAR(日本ゼオン社)、ノックスタイト
(日本オイルシール社)、トアアクロン(東亜ペイント
社)、VAMAC(デュポン社)、デンカER(電気化
学)等が挙げられる。
は、フッ化炭素と炭化水素との共重合体を指し、例え
ば、JSR アフラス(日本合成ゴム社)が挙げられる。
当たって、イミダゾール類はアクリル系エラストマー層
に配合することが積層体の接着力の点で好ましい。
架橋席を有するアクリル系エラストマーに対しては加硫
剤の作用をすることができるので、加硫剤を特別に用い
ないでもよい。しかし、架橋席を有しないアクリル系エ
ラストマーまたはフッ素系エラストマーの場合には、そ
れぞれのエラストマーに好適の加硫剤を用いればよい。
て、イミダゾール類は広い範囲にわたって効果を発現す
るので、得られる積層体の特性に悪影響を与えない範囲
で使用できる。例えば、アクリル系エラストマー100
重量部に対して0.05〜10重量部が好ましく使用さ
れる。
については、本発明では特別な制限を要しないが、フッ
素系エラストマーとの相溶性の劣る薬剤を多量に充填し
た場合には、フッ素系エラストマー表面に配合剤がブリ
ードしたり、ブルームしたりして界面の接着を妨げるこ
とがあるので注意が必要である。通常、フッ素系エラス
トマーには加工助剤及び加硫後の特性を発揮するために
添加される補強剤、充填剤、加硫剤(主として有機過酸
化物と多官能モノマー)が添加され、その種類及び量は
フッ素系エラストマーの用途により選択される。
トマーの配合物の作製は、ゴム工業で用いられる全ての
方式が可能であり、通常、オープンロール、密閉式混合
機が用いられる。
系エラストマーの配合物には前記の配合剤のほか、個個
の加硫物に所期の性能を具備する目的で、種々の配合剤
を加えることはもちろん可能である。所期の積層体を得
る方法としてはカレンダーによる貼り合せ、押出機によ
る複合化等の手段が一般的である。
時間と温度が必要である以外は何等制限を受けない。必
要に応じて一次加硫物をエアオープンにて熱処理する後
加硫をすることは安定した加硫物を得る上で好ましい方
法である。
有用である。例えばフッ素系エラストマーを外管、アク
リル系エラストマーを内管としてEPR製のホースより
も耐久性に優れたラジエータホースを、フッ素系エラス
トマーを内管、アクリル系エラストマーを外管としてア
クリルゴム製ホース、NBR製ホースより耐久性に優れ
た潤滑油ホースを、EPR製ホースより耐久性に優れた
ヒーターホースを得る有効な手段を提供するものであ
る。
する。 実施例1〜16 比較例1 フッ素系エラストマーとしてJSR アフラス(日本合成ゴ
ム社製)、アクリル系エラストマーとして下記のアクリ
ルエステル共重合体を用い、下記に示す配合処方にて8
インチロールで配合物を作製、シーティングし両者の未
加硫ゴムシートを貼合せ後、170 ℃、20分のプレス加硫
を行なった。エアオープンで175 ℃4時間の後加硫を行
なって、積層体加硫物を作製した。又、上記アクリル系
エラストマーの配合物についても同様の条件で加硫物を
得た。
ル系エラストマー加硫物の物性をJIS/K6301 に準拠して
測定した。その結果を表1に示す。
次のようにして製造したものである
アルコールとして電化ポバールB−05とB−17各700
g、酢酸ナトリウム60g、硫酸第二鉄2g、エチレンジ
アミン四酢酸4g、助触媒90gを入れて撹拌混合し、オ
ートクレーブの内温を45℃とした。オートクレーブ上部
の空気を窒素置換し、次いでエチレンを圧入し、エチレ
ン圧を50kg/cm2 とした。別途注入口より重合開始剤水
溶液、アクリル酸n−ブチル13kg、アクリル酸エチル8
kg及びグリシジルメタアクリレート420 gを注入して、
重合を進行せしめ12時間で注入を終了した。生成した重
合体乳化液に芒硝水溶液を添加して重合体を凝固させ、
これを水洗、脱水乾燥した重合体をアクリルエステル共
重合体として試験に供した。
アルコールとして電化ポバールB−05とB−17各700
g、酢酸ナトリウム60g、硫酸第二鉄2g、エチレンジ
アミン四酢酸4g、助触媒90gを入れて撹拌混合し、オ
ートクレーブの内温を45℃とした。オートクレーブ上部
の空気を窒素置換し、次いでエチレンを圧入し、エチレ
ン圧を50kg/cm2 とした。別途注入口より重合開始剤水
溶液、アクリル酸n−ブチル13kg、アクリル酸エチル8
kgを注入して、重合を進行せしめ12時間で注入を終了し
た。生成した重合体乳化液に芒硝水溶液を添加して重合
体を凝固させ、これを水洗、脱水乾燥した重合体をアク
リルエステル共重合体として試験に供した。
を用いた。 JSR ・アフラス 150E 1) 100 重量部 カーボンブラック MT 2) 15 〃 ニップシール VN−33) 10 〃 ペロキシモン F−404) 2.5 〃
合処方を用いた。 アクリル系エラストマーの種類 (A) (B) アクリル系エラストマー 100 重量部 100 重量部 ステアリン酸 0.5 〃 0.5 〃 カーボンブラック MAF 5) 20 〃 20 〃 カーボンブラック ISAF 6) 30 〃 30 〃 トリメチルチオ尿素 ─ 0.5 フェノチアジン ─ 0.5 トリメチロールプロパン トリメタアクリレート ─ 2 加硫剤 表−1に示す通り 表−1に示す通り
リル系エラストマー又は、フッ素系エラストマーが、破
壊したことを示す。
ル系エラストマー層とフッ素系エラストマー層からなる
エラストマー積層体が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記のイミダゾール類の群から選ばれた
イミダゾール類を含有するアクリル系エラストマー層
(但し、シランカップリング剤またはエポキシ樹脂を含
むものを除く)と、フッ素系エラストマー層とを一次加
硫後、後加硫して接着してなることを特徴とするエラス
トマー積層体。 イミダゾール類: イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−
4メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2
−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾ
ール、1−ベンジル−2メチルイミダゾール、2−フェ
ニル−4メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル
イミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミ
ダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4メチルイ
ミダゾール、2,4−ジアミノ−6−{2′−メチルイ
ミダゾリル(1′)}エチル−S−トリアジン、2,4
−ジアミノ−6−{2′−エチル−4−メチルイミダゾ
リル(1′)}エチル−S−トリアジン、2,4−ジア
ミノ−6−{2′−ウンデシルイミダゾリル(1′)}
エチル−S−トリアジン、1−シアノエチル−2−フェ
ニル−4,5−ジ−(シアノエトキシメチル)イミダゾ
ール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミ
ダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシ
メチルイミダゾールおよび4,4′−メチレン−ビス−
(2−エチル−5−メチルイミダゾール)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04135586A JP3136190B2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04135586A JP3136190B2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05305698A JPH05305698A (ja) | 1993-11-19 |
JP3136190B2 true JP3136190B2 (ja) | 2001-02-19 |
Family
ID=15155291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04135586A Expired - Lifetime JP3136190B2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3136190B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5605485B2 (ja) * | 2012-10-17 | 2014-10-15 | ダイキン工業株式会社 | 積層体 |
-
1992
- 1992-04-30 JP JP04135586A patent/JP3136190B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05305698A (ja) | 1993-11-19 |
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